JP2941938B2 - 使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体 - Google Patents
使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体Info
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- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体に
関するものである。
関するものである。
一般に、原子炉で使用された燃料集合体は、解体処理
するとともに、プルトニウム等の有用物質を取り出す再
処理を行なう計画である。 しかし、軽水型原子炉において使用されるウラン燃料
が、供給過剰で価格が低下している場合や、高速増殖炉
の実用化が遅れる場合等であると、使用済燃料を直ちに
再処理することが、経済性の点で不利になることも考え
られる。 従来、燃料再処理サイクルに送られる使用済燃料は、
その処理開始まで、例えば、原子炉の燃料プール等に一
時保管される貯蔵方法が採られているが、次々に生成さ
れた使用済燃料が上述の事情で再処理サイクルに回さな
くなる機会が多くなると、燃料プール等の保管施設が満
杯状態となる恐れがある。 本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
使用済燃料が大量に生成された場合や、再処理までの使
用済燃料の待機期間が長期に及ぶ場合等において、使用
済燃料を完全に貯蔵することを目的とするものである。
するとともに、プルトニウム等の有用物質を取り出す再
処理を行なう計画である。 しかし、軽水型原子炉において使用されるウラン燃料
が、供給過剰で価格が低下している場合や、高速増殖炉
の実用化が遅れる場合等であると、使用済燃料を直ちに
再処理することが、経済性の点で不利になることも考え
られる。 従来、燃料再処理サイクルに送られる使用済燃料は、
その処理開始まで、例えば、原子炉の燃料プール等に一
時保管される貯蔵方法が採られているが、次々に生成さ
れた使用済燃料が上述の事情で再処理サイクルに回さな
くなる機会が多くなると、燃料プール等の保管施設が満
杯状態となる恐れがある。 本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
使用済燃料が大量に生成された場合や、再処理までの使
用済燃料の待機期間が長期に及ぶ場合等において、使用
済燃料を完全に貯蔵することを目的とするものである。
かかる目的を達成するために、二つの手段を提案して
いる。 第1の手段は、使用済燃料集合体をキャニスタの中に
サポート材を介在させて振れ止めした状態に装填し、使
用済燃料集合体とキャニスタとの間隙にガラスビーズを
充填した後にキャニスタを密封し、使用済燃料集合体を
収納したキャニスタをセル室内に配された収納管に装填
し、該収納管の近傍の空気の流通によってキャニスタを
冷却する使用済燃料の貯蔵方法としている。 第2の手段は、使用済燃料集合体をその回りに間隙を
空けた状態で収納するキャニスタと、該キャニスタと使
用済燃料集合体との間に配され使用済燃料集合体を振れ
止めするサポート材と、前記間隙に充填され使用済燃料
集合体とキャニスタとの熱伝達を行なうガラスビーズ層
とを具備する構成の使用済燃料貯蔵用複合体としてい
る。
いる。 第1の手段は、使用済燃料集合体をキャニスタの中に
サポート材を介在させて振れ止めした状態に装填し、使
用済燃料集合体とキャニスタとの間隙にガラスビーズを
充填した後にキャニスタを密封し、使用済燃料集合体を
収納したキャニスタをセル室内に配された収納管に装填
し、該収納管の近傍の空気の流通によってキャニスタを
冷却する使用済燃料の貯蔵方法としている。 第2の手段は、使用済燃料集合体をその回りに間隙を
空けた状態で収納するキャニスタと、該キャニスタと使
用済燃料集合体との間に配され使用済燃料集合体を振れ
止めするサポート材と、前記間隙に充填され使用済燃料
集合体とキャニスタとの熱伝達を行なうガラスビーズ層
とを具備する構成の使用済燃料貯蔵用複合体としてい
る。
使用済燃料集合体を再処理することなくキャニスタ内
に収納して、使用済燃料集合体の回りをガラスビーズ層
で囲んで密封した貯蔵用複合体とすると、放射性物質か
ら放出される崩壊熱がガラスビーズ層を経由してキャニ
スタの容器壁から放散する。この場合、キャニスタ内の
間隙にガラスビーズが充填されていると熱容量が大きく
なり、キャニスタの回りの空気の流通や温度変動による
影響が、内部の使用済燃料集合体に及ぶことが少なくな
るとともに、ガラスビーズ層が介在することによって熱
伝達性が向上して冷却が促進され、使用済燃料集合体か
ら放出される崩壊熱の除去を行ないながら貯蔵が行なわ
れるものである。 そして、使用済燃料集合体を再処理する場合には、キ
ャニスタを明けてガラスビーズを抜くことによって燃料
集合体が引き出し可能となり、抜き取ったガラスビーズ
はガラス固化材料として転用される。
に収納して、使用済燃料集合体の回りをガラスビーズ層
で囲んで密封した貯蔵用複合体とすると、放射性物質か
ら放出される崩壊熱がガラスビーズ層を経由してキャニ
スタの容器壁から放散する。この場合、キャニスタ内の
間隙にガラスビーズが充填されていると熱容量が大きく
なり、キャニスタの回りの空気の流通や温度変動による
影響が、内部の使用済燃料集合体に及ぶことが少なくな
るとともに、ガラスビーズ層が介在することによって熱
伝達性が向上して冷却が促進され、使用済燃料集合体か
ら放出される崩壊熱の除去を行ないながら貯蔵が行なわ
れるものである。 そして、使用済燃料集合体を再処理する場合には、キ
ャニスタを明けてガラスビーズを抜くことによって燃料
集合体が引き出し可能となり、抜き取ったガラスビーズ
はガラス固化材料として転用される。
以下、第1図ないし第3図を参照して、本発明に係る
使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体の一実施例につ
いて説明する。この一実施例では、使用済燃料集合体を
再処理のための解体を行なうことなく、再処理までの任
意期間、ガラス固化体の貯蔵設備を転用して貯蔵しよう
とするものである。 これらの詳細について以下説明する。第1図及び第2
図は、使用済燃料貯蔵用複合体(貯蔵用複合体)Zの構
造例を示しており、第3図は、貯蔵用複合体Zを必要期
間貯蔵するための貯蔵庫の構造例を示すものであるが、
該貯蔵庫は、必要に応じて、高レベル放射性廃棄物をガ
ラス固化してなるガラス固化体の貯蔵庫が転用され、兼
用した貯蔵が行なわれる。 前記貯蔵用複合体Zは、使用済燃料集合体Xをその回
りに間隙を空けた状態で収納する有底円筒状をなすキャ
ニスタYと、該キャニスタYと使用済燃料集合体Xとの
間に配されて使用済燃料集合体Xの振れ止めを行なうサ
ポート材Sと、キャニスタYと使用済燃料集合体Xとの
間隙にガラスビーズを充填してあるガラスビーズ層Gと
を具備している。 そして、前記キャニスタYは、容器本体aと、該容器
本体aの内底部に設けられた受け台bと、容器本体aを
下方に延長した状態のスカートcと、容器本体aの上部
開口を閉塞するための蓋dと、該蓋dに取り付けられた
吊持具eとを有している。 前記サポート材Sは、上下方向に連続して配され燃料
集合体Xの挿入時にその角部を案内しかつ横振れ防止を
行なうためのL型鋼等の4本の縦フレームfと、該縦フ
レームfを上下の複数箇所において横方向に相互に接続
している水平フレームgと、該水平フレームgを上下の
複数箇所において容器本体aの内壁に固定している支持
フレームhとを有するものである。 前記ガラスビーズ層Gの形成に使用されるガラスビー
ズは、例えばほうけい酸ガラスであり、粒径が1mm〜10m
m程度、好ましくは充填性を考慮して2mm〜3mmあるいは
大小粒の混合状態とされ、かつ、ガラスビーズは緊密状
態に充填される。 また、前記燃料集合体Xは、例えば加圧水型原子炉に
使用された使用済燃料集合体である。 次いで、第3図に基づき貯蔵庫について説明する。第
3図において、符号1は前記キャニスタZを多数保管貯
蔵するためのセル室、2はセル室1を囲んでいるコンク
リート壁、3はセル室1の上方に設けられる搬送室、4
はセル室1と搬送室3とを仕切っているコンクリート壁
からなる天井スラブ、5はセル室1の中に水平に架設さ
れている支持構造物(支持架構)、6は上下の支持構造
物5に吊持状態に配設されてキャニスタZを縦積み状態
に複数装填するための鋼管等の収納管(内管)、7は筒
状冷却流路、8は支持構造物5に支持されかつ収納管6
を筒状冷却流路7を空けて囲んでいる外管、9は外気入
口、10は空気出口、11は給気シャフト、12は排気シャフ
ト、13は給気シャフト11の下部と前記筒状冷却流路7の
下部とを接続する下部プレナム、14は排気シャフト12の
下部と前記筒状冷却流路7の上部とを接続する上部プレ
ナム、15はキャニスタZを収納管6の内部に装填するた
めに天井スラブ4に明けた穴を閉塞する閉塞蓋である。 以下、キャニスタZと貯蔵庫とによる燃料集合体Xの
貯蔵方法について説明する。 使用済燃料集合体Xを再処理することなくこれを吊持
して、蓋dを明けた状態のキャニスタY、つまり容器本
体aに装填する。この際に、使用済燃料集合体Xの下降
がサポート材Sの縦フレームfによって案内され、か
つ、サポート材Sによってその後の振れ止めが行なわれ
る。 装填された使用済燃料集合体XとキャニスタYとの間
隙に、ガラスビーズを充填してガラスビーズ層Gを形成
すると、サポート材Sに加えてガラスビーズ層Gによる
振れ止めと振動の減衰等がなされる。 ガラスビーズ層Gの充填後に、蓋dを被せるととも
に、シール溶接等によってキャニスタYを密封し、使用
済燃料貯蔵用複合体Zとする。 この使用済燃料貯蔵用複合体Zを、第3図に示す貯蔵
庫まで搬送して、遮蔽蓋15を外した状態で、セル室1の
中に吊り降ろして、収納管6の中に複数積み重ね装填し
た後、遮蔽蓋15を落としてセル室1を密封した保管状態
にする。 貯蔵用複合体Zは、キャニスタYの内部に密封されて
いる燃料集合体Xの放射性物質から放出される崩壊熱に
よって温度上昇し、その熱がガラスビーズ層Gを経由し
て、キャニスタYの容器壁から放散する。したがって、
貯蔵用複合体Zがセル室1の収納管6に収納されている
状態では、貯蔵用複合体Zによって収納管6の管壁が加
熱されて温度が高くなり、収納管6と外管8との間の筒
状冷却流路7の空気が加熱されて、比重差に基づいて上
昇する自然対流が生じ、第3図に破線の矢印で示すよう
に、低温の冷却空気が外気入口9から取り入れられて、
給気シャフト11、下部プレナム13、筒状冷却流路7、上
部プレナム部14、排気シャフト12、空気出口10を経由し
てセル室1の外に排出される空気の対流が自然に生じ、
収納管6と外管8との間の筒状冷却流路7に低温状態の
空気が順次供給されることにより、収納管6の冷却が行
なわれるものとなる。 この場合にあって、キャニスタYの内部の間隙にガラ
スビーズ層Gが形成されていると、この部分の熱容量が
大きくなるため、キャニスタYの回りの空気の流通や温
度変動による影響が、内部の使用済燃料集合体Xに及ぶ
ことが少なくなり、かつ、ガラスビーズ層Gが介在する
ことによって、空気だけの場合よりも著しく熱伝達性が
向上して冷却が促進され、使用済燃料集合体Xの温度上
昇を抑制しながら貯蔵が行なわれるものとなる。 また、キャニスタYの収納初期や外気温度が高い夏季
等においては、必要に応じて給気シャフト11あるいは排
気シャフト12にブロア等の強制換気手段を設置して、キ
ャニスタYの冷却を促進させてもよい。 一方、使用済燃料集合体Xを再処理する条件が整い、
使用済燃料集合体Xを取り出す場合には、セル室1の閉
塞蓋15を明けてキャニスタYを吊持して持ち出し、キャ
ニスタYの蓋dを明けてガラスビーズを吸引して抜くこ
と等によって、燃料集合体Xが引き出し可能となり、抜
き取った燃料集合体Xを再処理工場に搬送して、再処理
する等の処理がなされる。 なお、キャニスタYから抜き取ったガラスビーズは、
放射性物質の付着や吸着により放射化しているため、再
処理によって生じた高レベル廃液のガラス固化材料とし
て転用されること等によって処理される。 また、使用済燃料貯蔵用複合体Zの貯蔵設備は、第3
図例の構造に限定するものでない。
使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体の一実施例につ
いて説明する。この一実施例では、使用済燃料集合体を
再処理のための解体を行なうことなく、再処理までの任
意期間、ガラス固化体の貯蔵設備を転用して貯蔵しよう
とするものである。 これらの詳細について以下説明する。第1図及び第2
図は、使用済燃料貯蔵用複合体(貯蔵用複合体)Zの構
造例を示しており、第3図は、貯蔵用複合体Zを必要期
間貯蔵するための貯蔵庫の構造例を示すものであるが、
該貯蔵庫は、必要に応じて、高レベル放射性廃棄物をガ
ラス固化してなるガラス固化体の貯蔵庫が転用され、兼
用した貯蔵が行なわれる。 前記貯蔵用複合体Zは、使用済燃料集合体Xをその回
りに間隙を空けた状態で収納する有底円筒状をなすキャ
ニスタYと、該キャニスタYと使用済燃料集合体Xとの
間に配されて使用済燃料集合体Xの振れ止めを行なうサ
ポート材Sと、キャニスタYと使用済燃料集合体Xとの
間隙にガラスビーズを充填してあるガラスビーズ層Gと
を具備している。 そして、前記キャニスタYは、容器本体aと、該容器
本体aの内底部に設けられた受け台bと、容器本体aを
下方に延長した状態のスカートcと、容器本体aの上部
開口を閉塞するための蓋dと、該蓋dに取り付けられた
吊持具eとを有している。 前記サポート材Sは、上下方向に連続して配され燃料
集合体Xの挿入時にその角部を案内しかつ横振れ防止を
行なうためのL型鋼等の4本の縦フレームfと、該縦フ
レームfを上下の複数箇所において横方向に相互に接続
している水平フレームgと、該水平フレームgを上下の
複数箇所において容器本体aの内壁に固定している支持
フレームhとを有するものである。 前記ガラスビーズ層Gの形成に使用されるガラスビー
ズは、例えばほうけい酸ガラスであり、粒径が1mm〜10m
m程度、好ましくは充填性を考慮して2mm〜3mmあるいは
大小粒の混合状態とされ、かつ、ガラスビーズは緊密状
態に充填される。 また、前記燃料集合体Xは、例えば加圧水型原子炉に
使用された使用済燃料集合体である。 次いで、第3図に基づき貯蔵庫について説明する。第
3図において、符号1は前記キャニスタZを多数保管貯
蔵するためのセル室、2はセル室1を囲んでいるコンク
リート壁、3はセル室1の上方に設けられる搬送室、4
はセル室1と搬送室3とを仕切っているコンクリート壁
からなる天井スラブ、5はセル室1の中に水平に架設さ
れている支持構造物(支持架構)、6は上下の支持構造
物5に吊持状態に配設されてキャニスタZを縦積み状態
に複数装填するための鋼管等の収納管(内管)、7は筒
状冷却流路、8は支持構造物5に支持されかつ収納管6
を筒状冷却流路7を空けて囲んでいる外管、9は外気入
口、10は空気出口、11は給気シャフト、12は排気シャフ
ト、13は給気シャフト11の下部と前記筒状冷却流路7の
下部とを接続する下部プレナム、14は排気シャフト12の
下部と前記筒状冷却流路7の上部とを接続する上部プレ
ナム、15はキャニスタZを収納管6の内部に装填するた
めに天井スラブ4に明けた穴を閉塞する閉塞蓋である。 以下、キャニスタZと貯蔵庫とによる燃料集合体Xの
貯蔵方法について説明する。 使用済燃料集合体Xを再処理することなくこれを吊持
して、蓋dを明けた状態のキャニスタY、つまり容器本
体aに装填する。この際に、使用済燃料集合体Xの下降
がサポート材Sの縦フレームfによって案内され、か
つ、サポート材Sによってその後の振れ止めが行なわれ
る。 装填された使用済燃料集合体XとキャニスタYとの間
隙に、ガラスビーズを充填してガラスビーズ層Gを形成
すると、サポート材Sに加えてガラスビーズ層Gによる
振れ止めと振動の減衰等がなされる。 ガラスビーズ層Gの充填後に、蓋dを被せるととも
に、シール溶接等によってキャニスタYを密封し、使用
済燃料貯蔵用複合体Zとする。 この使用済燃料貯蔵用複合体Zを、第3図に示す貯蔵
庫まで搬送して、遮蔽蓋15を外した状態で、セル室1の
中に吊り降ろして、収納管6の中に複数積み重ね装填し
た後、遮蔽蓋15を落としてセル室1を密封した保管状態
にする。 貯蔵用複合体Zは、キャニスタYの内部に密封されて
いる燃料集合体Xの放射性物質から放出される崩壊熱に
よって温度上昇し、その熱がガラスビーズ層Gを経由し
て、キャニスタYの容器壁から放散する。したがって、
貯蔵用複合体Zがセル室1の収納管6に収納されている
状態では、貯蔵用複合体Zによって収納管6の管壁が加
熱されて温度が高くなり、収納管6と外管8との間の筒
状冷却流路7の空気が加熱されて、比重差に基づいて上
昇する自然対流が生じ、第3図に破線の矢印で示すよう
に、低温の冷却空気が外気入口9から取り入れられて、
給気シャフト11、下部プレナム13、筒状冷却流路7、上
部プレナム部14、排気シャフト12、空気出口10を経由し
てセル室1の外に排出される空気の対流が自然に生じ、
収納管6と外管8との間の筒状冷却流路7に低温状態の
空気が順次供給されることにより、収納管6の冷却が行
なわれるものとなる。 この場合にあって、キャニスタYの内部の間隙にガラ
スビーズ層Gが形成されていると、この部分の熱容量が
大きくなるため、キャニスタYの回りの空気の流通や温
度変動による影響が、内部の使用済燃料集合体Xに及ぶ
ことが少なくなり、かつ、ガラスビーズ層Gが介在する
ことによって、空気だけの場合よりも著しく熱伝達性が
向上して冷却が促進され、使用済燃料集合体Xの温度上
昇を抑制しながら貯蔵が行なわれるものとなる。 また、キャニスタYの収納初期や外気温度が高い夏季
等においては、必要に応じて給気シャフト11あるいは排
気シャフト12にブロア等の強制換気手段を設置して、キ
ャニスタYの冷却を促進させてもよい。 一方、使用済燃料集合体Xを再処理する条件が整い、
使用済燃料集合体Xを取り出す場合には、セル室1の閉
塞蓋15を明けてキャニスタYを吊持して持ち出し、キャ
ニスタYの蓋dを明けてガラスビーズを吸引して抜くこ
と等によって、燃料集合体Xが引き出し可能となり、抜
き取った燃料集合体Xを再処理工場に搬送して、再処理
する等の処理がなされる。 なお、キャニスタYから抜き取ったガラスビーズは、
放射性物質の付着や吸着により放射化しているため、再
処理によって生じた高レベル廃液のガラス固化材料とし
て転用されること等によって処理される。 また、使用済燃料貯蔵用複合体Zの貯蔵設備は、第3
図例の構造に限定するものでない。
第1の発明、つまり、請求項1に係る使用済燃料の貯
蔵方法によれば、使用済燃料集合体をキャニスタに収納
して密封する際に、サポート材によって使用済燃料集合
体を振れ止めした状態とするとともに、間隙にガラスビ
ーズ層を形成した状態とし、使用済燃料集合体に収納し
たキャニスタをセル室内の収納管に装填して、収納管の
近傍の空気の流通によってキャニスタを冷却するように
しているから、キャニスタ内の熱容量が大きくなり、キ
ャニスタの回りの空気の流通や温度変動による影響が、
内部の使用済燃料集合体に及ぶことが少なくなって貯蔵
時の安全性が向上するとともに、熱伝達性が向上して冷
却が促進され、放射性物質を拡散させることなく、使用
済燃料集合体を十分に冷却して、安定状態で長期間貯蔵
することができる。 第2の発明、つまり、請求項2に係る使用済燃料貯蔵
用複合体によれば、キャニスタと使用済燃料集合体との
間に使用済燃料集合体を振れ止めするサポート材が配さ
れ、使用済燃料集合体とキャニスタとの間隙にこれらの
熱伝達を行なうガラスビーズ層が設けられるから、使用
済燃料集合体を解体処理することなく、再処理までの任
意期間、ガラス固化体の貯蔵設備を転用して貯蔵するこ
と等により、貯蔵施設の構築費低減等の経済性を高め、
ガラスビーズによる緩衝作用によって安全性を高め、取
り扱い性を向上させる等の優れた効果を奏するものであ
る。
蔵方法によれば、使用済燃料集合体をキャニスタに収納
して密封する際に、サポート材によって使用済燃料集合
体を振れ止めした状態とするとともに、間隙にガラスビ
ーズ層を形成した状態とし、使用済燃料集合体に収納し
たキャニスタをセル室内の収納管に装填して、収納管の
近傍の空気の流通によってキャニスタを冷却するように
しているから、キャニスタ内の熱容量が大きくなり、キ
ャニスタの回りの空気の流通や温度変動による影響が、
内部の使用済燃料集合体に及ぶことが少なくなって貯蔵
時の安全性が向上するとともに、熱伝達性が向上して冷
却が促進され、放射性物質を拡散させることなく、使用
済燃料集合体を十分に冷却して、安定状態で長期間貯蔵
することができる。 第2の発明、つまり、請求項2に係る使用済燃料貯蔵
用複合体によれば、キャニスタと使用済燃料集合体との
間に使用済燃料集合体を振れ止めするサポート材が配さ
れ、使用済燃料集合体とキャニスタとの間隙にこれらの
熱伝達を行なうガラスビーズ層が設けられるから、使用
済燃料集合体を解体処理することなく、再処理までの任
意期間、ガラス固化体の貯蔵設備を転用して貯蔵するこ
と等により、貯蔵施設の構築費低減等の経済性を高め、
ガラスビーズによる緩衝作用によって安全性を高め、取
り扱い性を向上させる等の優れた効果を奏するものであ
る。
第1図は本発明に係る使用済燃料貯蔵用複合体の一実施
例を示す正断面図である。 第2図は第1図例の横断面図である。 第3図は第1図例の使用済燃料貯蔵用複合体をセル室の
収納緩衝に装填した状態の貯蔵庫の正断面図である。
例を示す正断面図である。 第2図は第1図例の横断面図である。 第3図は第1図例の使用済燃料貯蔵用複合体をセル室の
収納緩衝に装填した状態の貯蔵庫の正断面図である。
X……使用済燃料集合体(燃料集合体) Y……キャニスタ Z……使用済燃料貯蔵用複合体(貯蔵用複合体)S……
サポート材 G……ガラスビーズ層 a……容器本体 b……受け台 c……スカート d……蓋 e……吊持具 f……縦フレーム g……水平フレーム h……支持フレーム 1……セル室 2……コンクリート壁 3……搬送室 4……天井スラブ 5……支持構造物(支持架構) 6……収納管(内管) 7……筒状冷却流路 8……外管 9……外気入口 10……空気出口 11……給気シャフト 12……排気シャフト 13……下部プレナム 14……上部プレナム 15……閉塞蓋
サポート材 G……ガラスビーズ層 a……容器本体 b……受け台 c……スカート d……蓋 e……吊持具 f……縦フレーム g……水平フレーム h……支持フレーム 1……セル室 2……コンクリート壁 3……搬送室 4……天井スラブ 5……支持構造物(支持架構) 6……収納管(内管) 7……筒状冷却流路 8……外管 9……外気入口 10……空気出口 11……給気シャフト 12……排気シャフト 13……下部プレナム 14……上部プレナム 15……閉塞蓋
フロントページの続き (72)発明者 寺沢 秀彰 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川 島播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内 (72)発明者 大内 康行 東京都江東区豊洲3丁目2番16号 石川 島播磨重工業株式会社豊洲総合事務所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G21C 19/06 G21F 9/36
Claims (2)
- 【請求項1】使用済燃料集合体をキャニスタの中にサポ
ート材を介在させて振れ止めした状態に装填し、使用済
燃料集合体とキャニスタとの間隙にガラスビーズを充填
した後にキャニスタを密封し、使用済燃料集合体を収納
したキャニスタをセル室内に配された収納管に装填し、
該収納管の近傍の空気の流通によってキャニスタを冷却
することを特徴とする使用済燃料の貯蔵方法。 - 【請求項2】使用済燃料集合体をその回りに間隙を空け
た状態で収納するキャニスタと、該キャニスタと使用済
燃料集合体との間に配され使用済燃料集合体を振れ止め
するサポート材と、前記間隙に充填され使用済燃料集合
体とキャニスタとの熱伝達を行なうガラスビーズ層とを
具備することを特徴とする使用済燃料貯蔵用複合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2332786A JP2941938B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2332786A JP2941938B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04198897A JPH04198897A (ja) | 1992-07-20 |
JP2941938B2 true JP2941938B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=18258803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2332786A Expired - Fee Related JP2941938B2 (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | 使用済燃料の貯蔵方法及び貯蔵用複合体 |
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