JP2941573B2 - 狭帯域帯域阻止フィルタ - Google Patents
狭帯域帯域阻止フィルタInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、阻止すべき帯域の中心
周波数を自動的に調節することができる帯域阻止フィル
タに関し、特に、この調節動作の無駄を除き、動作の確
実性を高めたものである。
周波数を自動的に調節することができる帯域阻止フィル
タに関し、特に、この調節動作の無駄を除き、動作の確
実性を高めたものである。
【0002】
【従来の技術】従来の自動中心周波数設定機能付狭帯域
帯域阻止フィルタは、図2に示すように、狭帯域帯域阻
止フィルタ1(以下、ノッチ(Notchi)フィルタと称す
る)の特性を調整して阻止すべき帯域の中心周波数を自
動的に可変する手段として、2通りの手段を備えてい
る。
帯域阻止フィルタは、図2に示すように、狭帯域帯域阻
止フィルタ1(以下、ノッチ(Notchi)フィルタと称す
る)の特性を調整して阻止すべき帯域の中心周波数を自
動的に可変する手段として、2通りの手段を備えてい
る。
【0003】その一つの手段は、入力信号の基本周波数
f0を測定する周波数カウンタ2と、この測定結果に基
づいてノッチ・フィルタ1の中心周波数frをリジェク
ション(阻止)しようとする基本周波数f0に一致させ
る(f0=fr)ための制御を行なう制御装置3とで構成
される。以下、この手段の実行する機能を自動中心周波
数設定機能と呼ぶことにする。
f0を測定する周波数カウンタ2と、この測定結果に基
づいてノッチ・フィルタ1の中心周波数frをリジェク
ション(阻止)しようとする基本周波数f0に一致させ
る(f0=fr)ための制御を行なう制御装置3とで構成
される。以下、この手段の実行する機能を自動中心周波
数設定機能と呼ぶことにする。
【0004】他の手段は、2つの入力信号の位相差に応
じたDC電圧を出力する位相差−DC電圧変換器71、72
と、入力信号を反転するインバータ61、62と、X端子に
入力する信号とY端子に入力する信号とを乗算する乗算
器51、52と、2つの乗算器51、52の出力を加算する加算
器4とで構成される自動中心周波数同調回路を使って、
ノッチ・フィルタ1の中心周波数frをリジェクション
しようとする入力信号の基本周波数f0に同調させるも
のであり、この手段による機能を自動中心周波数同調機
能と呼ぶことにする。
じたDC電圧を出力する位相差−DC電圧変換器71、72
と、入力信号を反転するインバータ61、62と、X端子に
入力する信号とY端子に入力する信号とを乗算する乗算
器51、52と、2つの乗算器51、52の出力を加算する加算
器4とで構成される自動中心周波数同調回路を使って、
ノッチ・フィルタ1の中心周波数frをリジェクション
しようとする入力信号の基本周波数f0に同調させるも
のであり、この手段による機能を自動中心周波数同調機
能と呼ぶことにする。
【0005】ノッチ・フィルタ1は、図3に例示するよ
うに、複数の演算増幅器とキャパシタと抵抗とで構成さ
れ、入力端子aおよび出力端子fの外に、自動中心周波
数同調回路からの信号がフィードバックされる位相帰還
端子b、および、制御装置3から中心周波数設定の制御
信号が入力される周波数設定端子gを備え、さらに、中
間端子として、ローパス出力端子e、ハイパス出力端子
cおよびバンドパス出力端子dを備えている。
うに、複数の演算増幅器とキャパシタと抵抗とで構成さ
れ、入力端子aおよび出力端子fの外に、自動中心周波
数同調回路からの信号がフィードバックされる位相帰還
端子b、および、制御装置3から中心周波数設定の制御
信号が入力される周波数設定端子gを備え、さらに、中
間端子として、ローパス出力端子e、ハイパス出力端子
cおよびバンドパス出力端子dを備えている。
【0006】中心周波数frが入力信号の基本周波数f0
と一致している(fr=f0)場合には、ローパス出力端
子eは、出力端子fの出力する信号と比べて90°の位
相差を持つ信号を出力し、同様に、ハイパス出力端子c
は180°の、また、バンドパス出力端子dは270°
の位相差を持つ信号を出力する。これらの位相差は、f
rがf0とズレた場合には、前記角度から外れてくる。
と一致している(fr=f0)場合には、ローパス出力端
子eは、出力端子fの出力する信号と比べて90°の位
相差を持つ信号を出力し、同様に、ハイパス出力端子c
は180°の、また、バンドパス出力端子dは270°
の位相差を持つ信号を出力する。これらの位相差は、f
rがf0とズレた場合には、前記角度から外れてくる。
【0007】自動中心周波数設定機能を実行する制御装
置3は、ノッチ・フィルタ1の出力周波数を測定する機
能を具備し、ノッチ・フィルタ1の中心周波数frが周
波数カウンタ2の測定した入力信号の基本周波数f0か
ら一定量(±m%)以上ズレている場合は、ノッチ・フ
ィルタ1に対して制御信号を出力する。この制御信号
は、ノッチ・フィルタ1の周波数設定端子gから入力
し、2連の可変抵抗器13および2連可変容量器14の値を
切り替えて、中心周波数frがfr=f0となるように、
ノッチ・フィルタ1の特性を再設定する。
置3は、ノッチ・フィルタ1の出力周波数を測定する機
能を具備し、ノッチ・フィルタ1の中心周波数frが周
波数カウンタ2の測定した入力信号の基本周波数f0か
ら一定量(±m%)以上ズレている場合は、ノッチ・フ
ィルタ1に対して制御信号を出力する。この制御信号
は、ノッチ・フィルタ1の周波数設定端子gから入力
し、2連の可変抵抗器13および2連可変容量器14の値を
切り替えて、中心周波数frがfr=f0となるように、
ノッチ・フィルタ1の特性を再設定する。
【0008】一方、自動中心周波数同調回路において
は、位相差−DC電圧変換器71には、バンドパス出力端
子dと出力端子fとの信号が入力し、また、位相差−D
C電圧変換器72には、ローパス出力端子eと出力端子f
との信号が入力する。
は、位相差−DC電圧変換器71には、バンドパス出力端
子dと出力端子fとの信号が入力し、また、位相差−D
C電圧変換器72には、ローパス出力端子eと出力端子f
との信号が入力する。
【0009】これらの位相差−DC電圧変換器71、72
は、入力する2つの信号の位相差が90°からズレるに
応じて、それに見合ったDC電圧を出力する。位相差が
90°のときは出力0VDCである。したがって、fr=
f0のときは、位相差−DC電圧変換器71、72の出力
は、0Vであるが、fr≠f0のときは、位相差のズレに
見合ったDC電圧が出力される。
は、入力する2つの信号の位相差が90°からズレるに
応じて、それに見合ったDC電圧を出力する。位相差が
90°のときは出力0VDCである。したがって、fr=
f0のときは、位相差−DC電圧変換器71、72の出力
は、0Vであるが、fr≠f0のときは、位相差のズレに
見合ったDC電圧が出力される。
【0010】位相差−DC電圧変換器71の出力は、イン
バータ61で反転された後、乗算器51のY端子に入力し、
また、位相差−DC電圧変換器72の出力は、インバータ
62で反転された後、乗算器52のY端子に入力する。
バータ61で反転された後、乗算器51のY端子に入力し、
また、位相差−DC電圧変換器72の出力は、インバータ
62で反転された後、乗算器52のY端子に入力する。
【0011】乗算器51は、X端子に入力するハイパス出
力端子cのAC信号をY端子に入力する出力電圧倍する
動作を行ない、また、乗算器52は、X端子に入力するバ
ンドパス出力端子dのAC信号をY端子に入力する出力
電圧倍する動作を行なう。
力端子cのAC信号をY端子に入力する出力電圧倍する
動作を行ない、また、乗算器52は、X端子に入力するバ
ンドパス出力端子dのAC信号をY端子に入力する出力
電圧倍する動作を行なう。
【0012】乗算器51および52の出力は、加算器4で加
算され、位相帰還端子bを通じてノッチ・フィルタ1に
帰還する。fr=f0のときは、帰還する位相帰還信号は
0であるが、fr≠f0のときは、そのズレに応じた位相
帰還信号がノッチ・フィルタ1に出力される。その結
果、ノッチ・フィルタ1の特性は、入力信号aとバンド
パス出力信号dとの位相差が180°となるように調整
され、入力信号の基本周波数f0がリジェクションされ
る。
算され、位相帰還端子bを通じてノッチ・フィルタ1に
帰還する。fr=f0のときは、帰還する位相帰還信号は
0であるが、fr≠f0のときは、そのズレに応じた位相
帰還信号がノッチ・フィルタ1に出力される。その結
果、ノッチ・フィルタ1の特性は、入力信号aとバンド
パス出力信号dとの位相差が180°となるように調整
され、入力信号の基本周波数f0がリジェクションされ
る。
【0013】このように、自動中心周波数同調回路で
は、ノッチ・フィルタ1の中心周波数frを一定量(±
n%)の範囲内で変更して、frを基本周波数f0と一致
させることができる。
は、ノッチ・フィルタ1の中心周波数frを一定量(±
n%)の範囲内で変更して、frを基本周波数f0と一致
させることができる。
【0014】自動中心周波数設定機能による中心周波数
frの再設定は、基本周波数f0の変化率が一定量(±m
%)を超えるまでは行なわれない。これは、この自動中
心周波数設定機能の動作を安定化させるための必要な措
置である。前記変化率が±m%を超えると、制御回路3
は、ノッチ・フィルタ1に対する制御動作を起こして中
心周波数frの再設定を行ない、その段階からさらに±
m%を超える変化があった場合に、次の再設定を行なう
(これを、制御回路3が±m%のヒステリヒスを持つ、
という)。
frの再設定は、基本周波数f0の変化率が一定量(±m
%)を超えるまでは行なわれない。これは、この自動中
心周波数設定機能の動作を安定化させるための必要な措
置である。前記変化率が±m%を超えると、制御回路3
は、ノッチ・フィルタ1に対する制御動作を起こして中
心周波数frの再設定を行ない、その段階からさらに±
m%を超える変化があった場合に、次の再設定を行なう
(これを、制御回路3が±m%のヒステリヒスを持つ、
という)。
【0015】この自動中心周波数設定機能が動作しない
基本周波数f0の変化率の範囲では、自動中心周波数同
調機能が働いて中心周波数frを調整する。自動中心周
波数同調機能では、基本周波数f0の変化率が±n%の
範囲内であれば、中心周波数frを基本周波数f0と一致
させることができる(これを、自動中心周波数同調回路
の可動範囲の幅が±n%、という)。
基本周波数f0の変化率の範囲では、自動中心周波数同
調機能が働いて中心周波数frを調整する。自動中心周
波数同調機能では、基本周波数f0の変化率が±n%の
範囲内であれば、中心周波数frを基本周波数f0と一致
させることができる(これを、自動中心周波数同調回路
の可動範囲の幅が±n%、という)。
【0016】このnとmの関係は、中心周波数frの調
整が、基本周波数f0の変動率の大きさに関わらず常に
実行されるようにするためには、n>mであることが必
要である。
整が、基本周波数f0の変動率の大きさに関わらず常に
実行されるようにするためには、n>mであることが必
要である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ノッチ・フィ
ルタ1では、構成部品の精度、回路構成上の浮遊容量や
寄生インピーダンス等の影響があるため、自動中心周波
数設定機能によって実際に設定される中心周波数f
rは、設定中心周波数理論値fr′に対して誤差を持つこ
とがしばしば起こる。そうしたとき、実際の中心周波数
frに対して対称な幅(±n%)を持つ自動中心周波数
同調回路の可動範囲は、設定中心周波数理論値fr′に
対しては、非対称な幅を持つことになり、n>mの関係
が必ずしも保てなくなる。
ルタ1では、構成部品の精度、回路構成上の浮遊容量や
寄生インピーダンス等の影響があるため、自動中心周波
数設定機能によって実際に設定される中心周波数f
rは、設定中心周波数理論値fr′に対して誤差を持つこ
とがしばしば起こる。そうしたとき、実際の中心周波数
frに対して対称な幅(±n%)を持つ自動中心周波数
同調回路の可動範囲は、設定中心周波数理論値fr′に
対しては、非対称な幅を持つことになり、n>mの関係
が必ずしも保てなくなる。
【0018】その結果、従来の狭帯域帯域阻止フィルタ
では、入力信号の基本周波数f0の変化率が自動中心周
波数同調回路の可動範囲(±n%)内であるのに、制御
装置3のヒステリシス(±m%)を超えたために、ノッ
チ・フィルタ1の中心周波数が再設定されたり、また、
逆に、入力信号の基本周波数f0の変化率が自動中心周
波数同調回路の可動範囲(±n%)外であるのに、制御
装置3のヒステリシス(±m%)を超えないため、ノッ
チ・フィルタ1の中心周波数frが再設定されず、入力
信号の基本周波数成分がリジェクションされないとい
う、ノッチ・フィルタ本来の目的が達成できない事態に
立ち至ることがある。
では、入力信号の基本周波数f0の変化率が自動中心周
波数同調回路の可動範囲(±n%)内であるのに、制御
装置3のヒステリシス(±m%)を超えたために、ノッ
チ・フィルタ1の中心周波数が再設定されたり、また、
逆に、入力信号の基本周波数f0の変化率が自動中心周
波数同調回路の可動範囲(±n%)外であるのに、制御
装置3のヒステリシス(±m%)を超えないため、ノッ
チ・フィルタ1の中心周波数frが再設定されず、入力
信号の基本周波数成分がリジェクションされないとい
う、ノッチ・フィルタ本来の目的が達成できない事態に
立ち至ることがある。
【0019】本発明は、このような従来の問題点を解決
するものであり、中心周波数の調整において、無駄な動
作や不完全な動作を起こすことの無い自動中心周波数設
定機能を備えた狭帯域帯域阻止フィルタを提供すること
を目的としている。
するものであり、中心周波数の調整において、無駄な動
作や不完全な動作を起こすことの無い自動中心周波数設
定機能を備えた狭帯域帯域阻止フィルタを提供すること
を目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、狭
帯域帯域阻止フィルタに入力される信号の基本周波数を
検出する周波数カウンタを備えた阻止帯域の中心周波数
を再設定する中心周波数設定手段と、この阻止帯域の中
心周波数と前記基本周波数とのずれを狭帯域帯域阻止フ
ィルタの出力信号と狭帯域帯域阻止フィルタの中間処理
信号との位相差で検出し、阻止帯域の中心周波数を入力
信号の基本周波数に同調させる阻止帯域の中心周波数同
調手段とを備える狭帯域帯域阻止フィルタにおいて、中
心周波数同調手段の動作状況を検出する監視手段を設
け、この監視手段の供給する信号に基づいて阻止帯域の
中心周波数設定手段の再設定動作を行なわせている。
帯域帯域阻止フィルタに入力される信号の基本周波数を
検出する周波数カウンタを備えた阻止帯域の中心周波数
を再設定する中心周波数設定手段と、この阻止帯域の中
心周波数と前記基本周波数とのずれを狭帯域帯域阻止フ
ィルタの出力信号と狭帯域帯域阻止フィルタの中間処理
信号との位相差で検出し、阻止帯域の中心周波数を入力
信号の基本周波数に同調させる阻止帯域の中心周波数同
調手段とを備える狭帯域帯域阻止フィルタにおいて、中
心周波数同調手段の動作状況を検出する監視手段を設
け、この監視手段の供給する信号に基づいて阻止帯域の
中心周波数設定手段の再設定動作を行なわせている。
【0021】また、監視手段には、中心周波数同調手段
の狭帯域帯域阻止フィルタの出力信号と前記フィルタの
中間処理信号との位相差で一定量を超える位相差を検出
したときに位相ずれ信号を出力させ、阻止帯域の中心周
波数設定手段には、この信号を受信したときに再設定動
作を起こさせている。
の狭帯域帯域阻止フィルタの出力信号と前記フィルタの
中間処理信号との位相差で一定量を超える位相差を検出
したときに位相ずれ信号を出力させ、阻止帯域の中心周
波数設定手段には、この信号を受信したときに再設定動
作を起こさせている。
【0022】さらに、阻止帯域の中心周波数設定手段に
は、周波数カウンタの検出した入力信号の基本周波数と
一致するように阻止帯域の中心周波数の再設定を行なわ
せている。
は、周波数カウンタの検出した入力信号の基本周波数と
一致するように阻止帯域の中心周波数の再設定を行なわ
せている。
【0023】
【作用】そのため、中心周波数設定手段の動作と中心周
波数同調手段の動作とがリンクされ、中心周波数同調手
段において一定量の同調動作が行なわれると、中心周波
数設定手段による中心周波数の再設定動作が行なわれる
ようになる。
波数同調手段の動作とがリンクされ、中心周波数同調手
段において一定量の同調動作が行なわれると、中心周波
数設定手段による中心周波数の再設定動作が行なわれる
ようになる。
【0024】したがって、中心周波数同調手段の動作範
囲であるのに中心周波数設定手段が動作したり、中心周
波数同調手段の動作範囲を外れているのに中心周波数設
定手段が動作しなかったりする事態が避けられる。
囲であるのに中心周波数設定手段が動作したり、中心周
波数同調手段の動作範囲を外れているのに中心周波数設
定手段が動作しなかったりする事態が避けられる。
【0025】
【実施例】本発明の実施例における狭帯域帯域阻止フィ
ルタは、図1に示すように、位相差−DC電圧変換器72
の出力を監視する同調電圧監視器8を備えている。同調
電圧監視器8の出力は、制御装置3に送出される。その
他の構成は、従来の装置(図2、図3)と変わりが無
く、また、各ブロックの動作も、制御装置3の動作を除
いて、従来と同じである。
ルタは、図1に示すように、位相差−DC電圧変換器72
の出力を監視する同調電圧監視器8を備えている。同調
電圧監視器8の出力は、制御装置3に送出される。その
他の構成は、従来の装置(図2、図3)と変わりが無
く、また、各ブロックの動作も、制御装置3の動作を除
いて、従来と同じである。
【0026】この装置が正常に動作している場合には、
入力端子11から入力した信号は、基本周波数成分がリジ
ェクションされて、出力端子12から出力される。リジェ
クションされる周波数は、ノッチ・フィルタ1の中心周
波数frである。
入力端子11から入力した信号は、基本周波数成分がリジ
ェクションされて、出力端子12から出力される。リジェ
クションされる周波数は、ノッチ・フィルタ1の中心周
波数frである。
【0027】従来の装置と同様に、入力信号の基本周波
数f0とノッチ・フィルタ1の中心周波数frとが一致し
ているとき(f0=fr)は、位相差−DC電圧変換器72
に入力するローパス出力端子eおよび出力端子fの2つ
の信号の位相差は90°であり、位相差−DC電圧変換
器72の出力は0VDCとなる。
数f0とノッチ・フィルタ1の中心周波数frとが一致し
ているとき(f0=fr)は、位相差−DC電圧変換器72
に入力するローパス出力端子eおよび出力端子fの2つ
の信号の位相差は90°であり、位相差−DC電圧変換
器72の出力は0VDCとなる。
【0028】また、このときは位相差−DC電圧変換器
71の出力も0VDCとなり、自動周波数同調回路は動作し
ない。
71の出力も0VDCとなり、自動周波数同調回路は動作し
ない。
【0029】入力信号の基本周波数f0とノッチ・フィ
ルタ1の中心周波数frとが不一致のとき(f0≠fr)
は、位相差−DC電圧変換器72に入力する2つの信号の
位相差が90°からズレる。そのため、位相差−DC電
圧変換器72は、そのズレに見合うDC電圧を出力する。
同じように位相差−DC電圧変換器71も出力を発生し、
自動周波数同調回路は、加算器4から位相帰還信号をノ
ッチ・フィルタ1に送出する。
ルタ1の中心周波数frとが不一致のとき(f0≠fr)
は、位相差−DC電圧変換器72に入力する2つの信号の
位相差が90°からズレる。そのため、位相差−DC電
圧変換器72は、そのズレに見合うDC電圧を出力する。
同じように位相差−DC電圧変換器71も出力を発生し、
自動周波数同調回路は、加算器4から位相帰還信号をノ
ッチ・フィルタ1に送出する。
【0030】この位相帰還信号によって、ノッチ・フィ
ルタ1の入力信号aとバンドパス出力端子dの出力信号
との位相差は180°になり、入力信号の基本周波数成
分がリジェクションされる。つまり、見かけ上、基本周
波数f0とノッチ・フィルタ1の中心周波数frとは一致
し、ノッチ・フィルタ1が正常に動作する。
ルタ1の入力信号aとバンドパス出力端子dの出力信号
との位相差は180°になり、入力信号の基本周波数成
分がリジェクションされる。つまり、見かけ上、基本周
波数f0とノッチ・フィルタ1の中心周波数frとは一致
し、ノッチ・フィルタ1が正常に動作する。
【0031】この動作における自動中心周波数同調回路
の可動周波数範囲を±n%とすると、 |fr
−f0|/fr×100≦n (1) となり、また、位相差−DC電圧変換器72の出力電圧を
±VdVとすると、可動周波数範囲の上限において、 Vd=k×n (k:定数) (2) となる。
の可動周波数範囲を±n%とすると、 |fr
−f0|/fr×100≦n (1) となり、また、位相差−DC電圧変換器72の出力電圧を
±VdVとすると、可動周波数範囲の上限において、 Vd=k×n (k:定数) (2) となる。
【0032】同調電圧監視器8は、位相差−DC電圧変
換器72の出力DC電圧Vdを監視している。このVdがV
d=0VDCであればfr=f0の状態であり、また、Vd≠
0VDCであればfr≠f0の状態にある。
換器72の出力DC電圧Vdを監視している。このVdがV
d=0VDCであればfr=f0の状態であり、また、Vd≠
0VDCであればfr≠f0の状態にある。
【0033】同調電圧監視器8は、位相差−DC電圧変
換器72の出力DC電圧Vdがある一定の範囲内(±rV
DC)にある間は出力動作を行なわず、Vdが±rVDCを
超えたときに、始めて、その状態を伝える信号を制御装
置3に出力する。
換器72の出力DC電圧Vdがある一定の範囲内(±rV
DC)にある間は出力動作を行なわず、Vdが±rVDCを
超えたときに、始めて、その状態を伝える信号を制御装
置3に出力する。
【0034】同調電圧監視器8からの信号を受信した制
御装置3は、ノッチ・フィルタ1の中心周波数を、周波
数カウンタ2の測定した入力信号の基本周波数f0に合
わせるための制御信号を出力し、この制御信号によって
ノッチ・フィルタ1の2連の可変抵抗器13および2連可
変容量器14の値が切り替えられて、ノッチ・フィルタ1
の中心周波数が再設定される。
御装置3は、ノッチ・フィルタ1の中心周波数を、周波
数カウンタ2の測定した入力信号の基本周波数f0に合
わせるための制御信号を出力し、この制御信号によって
ノッチ・フィルタ1の2連の可変抵抗器13および2連可
変容量器14の値が切り替えられて、ノッチ・フィルタ1
の中心周波数が再設定される。
【0035】このとき、実際に設定されるノッチ・フィ
ルタ1の中心周波数frは、設定中心周波数理論値fr′
からズレる可能性があるが、次の条件を満たすことによ
って、ノッチ・フィルタ1は正常動作を続けることがで
きる。
ルタ1の中心周波数frは、設定中心周波数理論値fr′
からズレる可能性があるが、次の条件を満たすことによ
って、ノッチ・フィルタ1は正常動作を続けることがで
きる。
【0036】 │fr′−fr│/fr×100≦n (3) r≦k×n (k:定数) (4) nの値は、使用するノッチ・フィルタ1の周波数精度お
よび設定周波数の分解能によって決まってくる。
よび設定周波数の分解能によって決まってくる。
【0037】このように、ノッチ・フィルタ1の中心周
波数の再設定を、自動中心周波数同調回路の動作状態と
リンクさせて実施することにより、自動中心周波数同調
機能で対応できる状態であるのに中心周波数の再設定が
行なわれたり、自動中心周波数同調機能で対応できない
状態であるのに中心周波数の再設定が行なわれなかった
りする事態を避けることができる。
波数の再設定を、自動中心周波数同調回路の動作状態と
リンクさせて実施することにより、自動中心周波数同調
機能で対応できる状態であるのに中心周波数の再設定が
行なわれたり、自動中心周波数同調機能で対応できない
状態であるのに中心周波数の再設定が行なわれなかった
りする事態を避けることができる。
【0038】そのため、自動中心周波数同調回路の可動
範囲は、自動中心周波数設定機能とのズレを見込んで多
めに設定するようなことが不要となり、必要最低限の設
定で足りることになる。
範囲は、自動中心周波数設定機能とのズレを見込んで多
めに設定するようなことが不要となり、必要最低限の設
定で足りることになる。
【0039】また、制御装置3は、同調電圧監視器8か
らの出力を待って、中心周波数の再設定動作を起こせば
済むため、制御装置3自体にヒステリシスを設ける必要
がなくなる。
らの出力を待って、中心周波数の再設定動作を起こせば
済むため、制御装置3自体にヒステリシスを設ける必要
がなくなる。
【0040】なお、位相差−DC電圧変換器72の出力
を、同調電圧監視器8を通じて制御装置3に伝え、中心
周波数の再設定の時期を制御装置3で判断させることも
可能である。ただ、測定の早さを考慮すると、同調電圧
監視器8でこの判断を行なうことが望ましい。
を、同調電圧監視器8を通じて制御装置3に伝え、中心
周波数の再設定の時期を制御装置3で判断させることも
可能である。ただ、測定の早さを考慮すると、同調電圧
監視器8でこの判断を行なうことが望ましい。
【0041】また、制御装置3の1回の再設定動作によ
って、設定中心周波数がfraからfrbに変化したとする
と(fra<frb)、自動中心周波数同調回路の可動範囲
(±n%)は、 │fra−frb│/fra×100<n (5) で決められる。この設定中心周波数fra、frbは、設定
中心周波数理論値fra′、frb′に対して±n%以内で
あれば誤差を持つことができる。そのため、ノッチ・フ
ィルタ1を構成する抵抗やコンデンサの精度に関する許
容度が大きく、安価に製造することが可能になる。
って、設定中心周波数がfraからfrbに変化したとする
と(fra<frb)、自動中心周波数同調回路の可動範囲
(±n%)は、 │fra−frb│/fra×100<n (5) で決められる。この設定中心周波数fra、frbは、設定
中心周波数理論値fra′、frb′に対して±n%以内で
あれば誤差を持つことができる。そのため、ノッチ・フ
ィルタ1を構成する抵抗やコンデンサの精度に関する許
容度が大きく、安価に製造することが可能になる。
【0042】なお、自動中心周波数同調回路に対する同
調電圧監視器8の接続位置は、実質的に自動中心周波数
同調回路の動作状態が把握できる箇所であれば、特に限
定されない。
調電圧監視器8の接続位置は、実質的に自動中心周波数
同調回路の動作状態が把握できる箇所であれば、特に限
定されない。
【0043】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明の狭帯域帯域阻止フィルタでは、自動中心周
波数同調機能による動作状態を把握し、その動作状態に
基づいて自動中心周波数設定機能を実行しているため、
自動中心周波数同調機能でカバーできるのに自動中心周
波数設定機能が動作してしまうような無駄や、自動中心
周波数同調機能の動作範囲を超えるのに自動中心周波数
設定機能が働かないような不完全な動作を避けることが
でき、広帯域にわたって信頼性の高い動作を連続的に行
なうことが可能である。そのため、連続したスイープ入
力信号に対しても安定したフィルタ動作が保証できる。
に、本発明の狭帯域帯域阻止フィルタでは、自動中心周
波数同調機能による動作状態を把握し、その動作状態に
基づいて自動中心周波数設定機能を実行しているため、
自動中心周波数同調機能でカバーできるのに自動中心周
波数設定機能が動作してしまうような無駄や、自動中心
周波数同調機能の動作範囲を超えるのに自動中心周波数
設定機能が働かないような不完全な動作を避けることが
でき、広帯域にわたって信頼性の高い動作を連続的に行
なうことが可能である。そのため、連続したスイープ入
力信号に対しても安定したフィルタ動作が保証できる。
【0044】また、自動中心周波数同調回路の可動範囲
は、双方の機能のズレを見込んで設定する必要がないた
め、必要最低限の幅とすることができる。
は、双方の機能のズレを見込んで設定する必要がないた
め、必要最低限の幅とすることができる。
【0045】また、自動中心周波数同調機能の動作状態
に基づいて制御装置の動作を行なうことにより、制御装
置のヒステリシスを無くすことができる。
に基づいて制御装置の動作を行なうことにより、制御装
置のヒステリシスを無くすことができる。
【0046】さらに、設定中心周波数理論値と実際に設
定される中心周波数との間に一定量の誤差が許容される
ため、ノッチ・フィルタを構成する抵抗やコンデンサの
精度に対する要求が緩和され、低コストの製造が可能に
なる。
定される中心周波数との間に一定量の誤差が許容される
ため、ノッチ・フィルタを構成する抵抗やコンデンサの
精度に対する要求が緩和され、低コストの製造が可能に
なる。
【図1】本発明の狭帯域帯域阻止フィルタにおける一実
施例の構成を示すブロック図、
施例の構成を示すブロック図、
【図2】従来の狭帯域帯域阻止フィルタの構成を示すブ
ロック図、
ロック図、
【図3】従来のノッチ・フィルタにおける回路構成の一
例を示す回路図である。
例を示す回路図である。
a 入力端子 b 位相帰還端子 c ハイパス出力端子 d バンドパス出力端子 e ローパス出力端子 f 出力端子 1 ノッチ・フィルタ 2 周波数カウンタ 3 制御装置 4 加算器 51、52 乗算器 61、62 インバータ 71、72 位相差−DC電圧変換器 8 同調電圧監視器 11 入力端子 12 出力端子 13 2連可変抵抗 14 2連可変容量器
Claims (3)
- 【請求項1】 狭帯域帯域阻止フィルタに入力される信
号の基本周波数を検出する周波数カウンタを備えた阻止
帯域の中心周波数を再設定する中心周波数設定手段と、
前記阻止帯域の中心周波数と前記基本周波数とのずれを
前記狭帯域帯域阻止フィルタの出力信号と前記狭帯域帯
域阻止フィルタの中間処理信号との位相差で検出し、阻
止帯域の中心周波数を入力信号の基本周波数に同調させ
る阻止帯域の中心周波数同調手段とを備える狭帯域帯域
阻止フィルタにおいて、 前記中心周波数同調手段の動作状況を検出する監視手段
を設け、前記監視手段の供給する信号に基づいて前記阻
止帯域の中心周波数設定手段の再設定動作を行なわせる
ことを特徴とする狭帯域帯域阻止フィルタ。 - 【請求項2】 前記監視手段は、前記中心周波数同調手
段の前記狭帯域帯域阻止フィルタの出力信号と前記フィ
ルタの中間処理信号との位相差で一定量を超える位相差
を検出したときに位相ずれ信号を出力し、前記阻止帯域
の中心周波数設定手段は、該信号を受信したときに前記
再設定動作を起動することを特徴とする請求項1に記載
の狭帯域帯域阻止フィルタ。 - 【請求項3】 前記阻止帯域の中心周波数設定手段は、
入力信号の基本周波数を検出する周波数カウンタを備
え、検出した前記基本周波数と合致するように前記阻止
帯域の中心周波数の再設定を行なうことを特徴とする請
求項1または2に記載の狭帯域帯域阻止フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21478192A JP2941573B2 (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 狭帯域帯域阻止フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21478192A JP2941573B2 (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 狭帯域帯域阻止フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645869A JPH0645869A (ja) | 1994-02-18 |
JP2941573B2 true JP2941573B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=16661434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21478192A Expired - Fee Related JP2941573B2 (ja) | 1992-07-21 | 1992-07-21 | 狭帯域帯域阻止フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2941573B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2310104A (en) * | 1996-02-12 | 1997-08-13 | Yang Yi Fu | Loud speaker enclosure and tunable audio reproduction apparatus |
-
1992
- 1992-07-21 JP JP21478192A patent/JP2941573B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0645869A (ja) | 1994-02-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |