JP2939421B2 - 冷陰極型小型蛍光管 - Google Patents

冷陰極型小型蛍光管

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幸治 田川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷陰極型小型蛍光管に関
し、特に、液晶パネルのバックライト用光源、スキャナ
ー用光源、一般照明用光源として好適に用いられる冷陰
極型小型蛍光管に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶パネルを備えたディスプレイ
装置に使用されるバックライト用光源としては、当該デ
ィスプレイ装置の小型化に伴って管外径が5mm以下の
小型蛍光管が用いられている。
【0003】かかる小型蛍光管としては、加熱されるこ
とで電子を放出する熱陰極を備えた「熱陰極型小型蛍光
管」、電子を放出するために加熱する必要のない冷陰極
を備えた「冷陰極型小型蛍光管」が知られている。これ
らのうち、熱陰極型小型蛍光管を上記のバックライト用
光源として使用する場合には、電極に塗布されたエミッ
タ物質が経時的に消費されて枯渇してしまうために、電
極の使用寿命が比較的短いという問題があり、これに対
して、冷陰極型小型蛍光管を使用する場合には、そのよ
うな問題を生じない。
【0004】従来、冷陰極型蛍光管における電極として
は、酸化バリウム(BaO)が基体金属の表面に焼き付
けられてなる電極(真空管用電極)が知られている〔東
芝レビュー(1956)第11巻第9号第1041頁乃
至第1048頁参照〕。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
冷陰極型蛍光管、特に小型の冷陰極型蛍光管にあっては
次のような問題がある。 (1)冷陰極型蛍光管は、発光に寄与しない陰極降下電
圧が高いために、大きな消費電力が必要となり発光効率
が低いものとなる。また、陰極降下電圧が高いために電
極部における温度が上昇し、液晶パネルなどの劣化を促
進してしまう。 (2)放電電流を低く設定すると、安定した放電を維持
することができない。例えば管外径3mmの小型蛍光管
において、1〜2mAの電流では安定した放電を維持す
ることは極めて困難である。 (3)放電電流を高く設定すると、イオン衝撃による電
極物質の飛散(スパッタリング)が生じやすくなり、電
極の使用寿命が短くなる。例えば管外径3mmの小型蛍
光管において、5〜10mAの電流で放電を継続させた
場合には、電極寿命が5000時間以下となる。 (4)前記の液晶パネルを備えたディスプレイ装置を、
昼間および夜間の何れにおいても使用可能なものとする
ためには、幅の広い調光性能(例えば3〜100%)が
要求される。しかしながら、従来の冷陰極型小型蛍光管
にあっては、放電電流の低い領域および高い領域におい
て、安定した放電を長期にわたり維持することができな
いため、幅の広い調光は不可能である。
【0006】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、陰極降下電圧が
低くて発光効率の高い冷陰極型小型蛍光管を提供するこ
とにある。本発明の第2の目的は、放電電流が低い場合
でも安定した放電が維持される冷陰極型小型蛍光管を提
供することにある。本発明の第3の目的は、高い放電電
流で放電を継続させても電極物質の飛散が少なく耐スパ
ッタリング性が良好で、安定した放電を長期にわたり維
持することができる冷陰極型小型蛍光管を提供すること
にある。本発明の第4の目的は、幅の広い調光が可能で
ある液晶パネルのバックライト用光源として有用な冷陰
極型小型蛍光管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の冷陰極型小型蛍
光管は、バリウムと、鉄、ニッケルおよびコバルトから
なる群より選ばれた少なくとも1種の遷移金属M1 と、
カルシウム、ストロンチウム、ジルコニウム、タンタ
ル、タングステンおよびモリブデンからなる群より選ば
れた少なくとも1種の元素M 2 と、酸素とを含有する化
合物(Ba−M 1 −M 2 −O)よりなる電子放射物質を
基体金属の表面に担持させてなる電極を備えてなること
を特徴とする。
【0008】本発明の冷陰極型小型蛍光管においては、
電子放射物質を構成する化合物中の遷移金属M1 と同じ
金属元素が、電極の基体金属に含有されていることが好
ましい。
【0009】
【作用】後述する実施例の結果から明らかなように、本
発明の冷陰極型小型蛍光管は、(1)低い消費電力で高
い輝度が得られて発光効率が高く、(2)放電電流を低
く設定しても安定した放電が維持され、(3)放電電流
を高く設定しても良好な耐スパッタリング性により電極
の使用寿命が長く、長期にわたり安定した放電が維持さ
れる。
【0010】このような優れた作用効果が奏される理由
は明らかではないが、次のようなことが推測される。 (1) 電子放射物質が、酸素原子を含有する酸化物である
ので、バリウムをはじめとするアルカリ土類金属が安定
して存在することができ、また、耐スパッタリング性に
ついても金属状態(酸化されていない状態)に比べて優
れている。 (2) 電子放射物質が、遷移金属M1 を含有してなるの
で、化合物として安定した組成となり、しかも、基体金
属とのなじみがよく、当該基体金属との結合力も増加す
る。 (3) 更に、電子放射物質がCa、Sr、Zr、Ta、W
およびMoからなる群より選ばれた少なくとも1種の元
素M2 を含有してなるので、バリウムのスパッタリング
や蒸発を更に抑制することができる。 (4) 電子放射物質中に含有されている遷移金属M1 と同
じ金属元素が、電極の基体金属に含有されている場合に
は、電子放射物質と基体金属との結合力が増加して耐ス
パッタリング性が更に向上する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は、
液晶パネルのバックライトに用いられる本発明の冷陰極
型小型蛍光管の一端側を示す説明図であって、他端側も
同一構造である。この冷陰極型小型蛍光管1は、外径
1.4mm、内径1.2mmのニッケル製の金属パイプ
2の一端3に、断面積0.13mm2 のジュメット線よ
りなるリード棒4が挿入され、当該金属パイプ2の一端
3が圧潰されて両者が接続され、前記金属パイプ2の拡
開部の内面5には電子放射物質層6が形成されてなる電
極7を備えている。なお、金属パイプ2とリード棒4と
の接続は、金属パイプに底板を設けて、この底板とリー
ド棒とを溶接することによってもよい。
【0012】鉛ガラスからなるバルブ8は、その内径が
2.35mm、肉厚が0.4mm、全長が100mmで
あり、バルブ端部9は、リード棒4に設けられたガラス
ビーズ10で封止されている。バルブ8内には、所定量
の希ガス(Neガスを主成分とし、0.1〜50モル%
のArガスを含む)と、約3mgの水銀が封入され、内
面には蛍光体層11が付着している。12は、水銀化合
物を担持した円板状の金属部材であって、ガラスビーズ
10に近い位置のリード棒4に取付けてある。
【0013】電子放射物質層6は、バリウムと、鉄、ニ
ッケルおよびコバルトからなる群より選ばれた少なくと
も1種の遷移金属M1 と、カルシウム、ストロンチウ
ム、ジルコニウム、タンタル、タングステンおよびモリ
ブデンからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素M
2 と、酸素とを含有する化合物(Ba−M1 −M 2
O)よりなる。また、電子放射物質層6を構成する化合
物中に、金属パイプ2の材質と同じニッケルが遷移金属
1 として含有されていることが好ましい。これによ
り、電子放射物質層6と金属パイプ2との結合力が増加
して耐スパッタリング性を更に向上させることができ
る。電子放射物質層6を構成する化合物の具体例として
は、〔Ba−Ca−Sr−Ni−Zr−O〕、〔Ba−
Ca−Sr−Fe−Zr−O〕、〔Ba−Ni−Zr−
O〕、〔Ba−Ca−Sr−Co−Zr−O〕などを挙
げることができる。
【0014】電子放射物質層6の形成方法としては、少
なくともバリウム、遷移金属M1 および酸素を含むペー
スト剤を金属パイプ2の内面5に塗布し、次いで、これ
を真空中または不活性ガス中で高温(900〜1400
℃)で加熱処理することによって、金属パイプ2の内面
5に焼結させる。ここに、電子放射物質層6の厚さは、
10000時間以上の電極寿命を達成するという観点か
ら1μm以上であることが好ましい。なお、電子放射物
質層は、金属パイプの外面に形成されていてもよく、金
属パイプの内面および外面の両方に形成されていてもよ
い。また、電子放射物質層が形成される基体はパイプ状
に限られず、例えば棒状の基体を用いてもよい。
【0015】本実施例の冷陰極型小型蛍光管を構成する
冷陰極は、例えば、金属パイプの拡開部となる内面に電
子放射物質層形成用のペースト剤を塗布し、次いで、こ
のペースト剤を加熱処理することにより製造することが
できる。
【0016】<実験例>上記のような構成の冷陰極型小
型蛍光管であって、化合物〔Ba−Ca−Sr−Ni−
Zr−O〕より構成された電子放射物質層6を備えてな
る小型蛍光管を製造して点灯試験(定格電流:5mA,
ランプ電圧:240V)を行い、ランプ表面輝度、ラン
プ電流の調光可能範囲および高電流における電極使用寿
命(点灯時間)を測定したところ、ランプ表面輝度が3
2000cd/m2 (色温度6500K)、調光可能範
囲が1〜7mA、電極使用寿命が10000時間(5m
A)であった。
【0017】以上の結果から理解されるように、本発明
の冷陰極型小型蛍光管は、発光効率が高く、調光可能範
囲が1〜8mAと広く、また、それぞれ、7mAまでは
10000時間以上の点灯時間を確保することができ、
長期にわたり安定した放電を維持することができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の冷陰極型
小型蛍光管は、発光効率が高く、放電電流が低い場合で
も安定した放電を維持することができ、高い放電電流で
放電を継続させても電極物質の飛散が少なく耐スパッタ
リング性に優れ、安定した放電を長期にわたり維持する
ことができる。そして、本発明の冷陰極型小型蛍光管は
幅の広い調光が可能であって液晶パネルのバックライト
用光源として好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷陰極型小型蛍光管の一端側を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 冷陰極型小型蛍光管 2 金属パイプ 3 一端 4 リード棒 5 内面 6 電子放射物質層 7 電極 8 バルブ 9 バルブ端部 10 ガラスビーズ 11 蛍光体層 12 金属部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−190137(JP,A) 特開 昭48−48067(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 61/06 H01J 61/067

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリウムと、 鉄、ニッケルおよびコバルトからなる群より選ばれた少
    なくとも1種の 遷移金属M1 と、 カルシウム、ストロンチウム、ジルコニウム、タンタ
    ル、タングステンおよびモリブデンからなる群より選ば
    れた少なくとも1種の元素M 2 と、 酸素とを含有する化合物(Ba−M 1 −M 2 −O) より
    なる電子放射物質を基体金属の表面に担持させてなる電
    極を備えてなることを特徴とする冷陰極型小型蛍光管。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の冷陰極型小型蛍光管であ
    って、電子放射物質を構成する化合物中の遷移金属M 1 と同じ
    金属元素が、電極の基体金属に含有されていることを特
    徴とする冷陰極型小型蛍光管。
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