JP2938981B2 - 交流回転電機用ロータ - Google Patents
交流回転電機用ロータInfo
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- JP2938981B2 JP2938981B2 JP41690590A JP41690590A JP2938981B2 JP 2938981 B2 JP2938981 B2 JP 2938981B2 JP 41690590 A JP41690590 A JP 41690590A JP 41690590 A JP41690590 A JP 41690590A JP 2938981 B2 JP2938981 B2 JP 2938981B2
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- rotor
- claw
- ring
- electric machine
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は交流回転電機用ロータに
関するものであり，特に外周部に軸線方向に延びる櫛歯
状の爪を設けたロータコア２個を，爪を対向させて配設
すると共に，前記２個のロータコアを一体に形成した交
流回転電機用ロータに関するものである。
関するものであり，特に外周部に軸線方向に延びる櫛歯
状の爪を設けたロータコア２個を，爪を対向させて配設
すると共に，前記２個のロータコアを一体に形成した交
流回転電機用ロータに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】図８は従来の交流回転電機用ロータの例
を示す一部断面側面図である。図８において，１，２は
各々ロータコアであり，例えばＳ１０Ｃのような軟磁性
材料により，後述するように外周部に複数個の爪３を設
けて形成する。４はボス部であり，ロータコア２の中央
部に一体に設ける。５はリングであり，例えばステンレ
ス鋼のような非磁性材料によって形成する。そしてこの
リング５をロータコア２の爪３の内周面に嵌着した後，
ロータコア１の爪３をロータコア２の爪３，３間に進入
させた状態で同軸的に組合せる。
を示す一部断面側面図である。図８において，１，２は
各々ロータコアであり，例えばＳ１０Ｃのような軟磁性
材料により，後述するように外周部に複数個の爪３を設
けて形成する。４はボス部であり，ロータコア２の中央
部に一体に設ける。５はリングであり，例えばステンレ
ス鋼のような非磁性材料によって形成する。そしてこの
リング５をロータコア２の爪３の内周面に嵌着した後，
ロータコア１の爪３をロータコア２の爪３，３間に進入
させた状態で同軸的に組合せる。
【０００３】次に上記リング５と爪３とを溶接接合する
ことにより，ロータコア１，２およびリング５を一体に
固着する。６はシャフトであり，例えばＳ４８Ｃのよう
な構造材料によって形成すると共に，ロータコア２のボ
ス部４に圧入して固着する。なおシャフト６には，ボス
部４との嵌合部分にローレット加工を施した後，例えば
高周波焼入処理をしておくと，ロータコア２との固着強
度を確保するために好都合である。
ことにより，ロータコア１，２およびリング５を一体に
固着する。６はシャフトであり，例えばＳ４８Ｃのよう
な構造材料によって形成すると共に，ロータコア２のボ
ス部４に圧入して固着する。なおシャフト６には，ボス
部４との嵌合部分にローレット加工を施した後，例えば
高周波焼入処理をしておくと，ロータコア２との固着強
度を確保するために好都合である。
【０００４】図９および図１０は各々前記図８における
ロータコア１，２を示す斜視図であり，同一部分は図８
と同一の参照符号で示す。図９および図１０において，
爪３はロータコア１，２の外周部に軸線方向に延びる台
形状かつ櫛歯状に形成すると共に，円周方向に等間隔に
設ける。３ａは係止部であり，前記図８に示すリング５
を係止するためのものである。
ロータコア１，２を示す斜視図であり，同一部分は図８
と同一の参照符号で示す。図９および図１０において，
爪３はロータコア１，２の外周部に軸線方向に延びる台
形状かつ櫛歯状に形成すると共に，円周方向に等間隔に
設ける。３ａは係止部であり，前記図８に示すリング５
を係止するためのものである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のロータコア
１，２を製作する場合には，まずＳ１０Ｃからなる円板
状若しくは円柱状の素材を熱間鍛造手段によって，据込
および／または押出し，ならびに型鍛造した後，切削加
工によって形成するのが通常である。この場合，熱間鍛
造によって最終形状に成形することは不可能であると共
に，型鍛造を併用する場合には鍛造素材に比較的大なる
抜き勾配と仕上代とを設けることが多い。従って鍛造素
材から最終形状のロータコア１，２に仕上げる場合には
当然に切削加工を必要とし，しかも仕上代が比較的大で
あるため，加工時間が長くなり，大量の切り屑が発生す
るという問題点がある。
１，２を製作する場合には，まずＳ１０Ｃからなる円板
状若しくは円柱状の素材を熱間鍛造手段によって，据込
および／または押出し，ならびに型鍛造した後，切削加
工によって形成するのが通常である。この場合，熱間鍛
造によって最終形状に成形することは不可能であると共
に，型鍛造を併用する場合には鍛造素材に比較的大なる
抜き勾配と仕上代とを設けることが多い。従って鍛造素
材から最終形状のロータコア１，２に仕上げる場合には
当然に切削加工を必要とし，しかも仕上代が比較的大で
あるため，加工時間が長くなり，大量の切り屑が発生す
るという問題点がある。
【０００６】また図８に示すように，ロータコア１，２
およびリング５を一体化するために，爪３とリング５と
を溶接接合する作業を必要とする。しかしながらこの溶
接作業は，接合箇所が極めて狭いと共に，その数が多い
ため（図８〜図１０においては合計２４箇所），熟練を
要するのみならず，煩雑であるため多大の時間と工数を
必要とするという問題点も併存する。
およびリング５を一体化するために，爪３とリング５と
を溶接接合する作業を必要とする。しかしながらこの溶
接作業は，接合箇所が極めて狭いと共に，その数が多い
ため（図８〜図１０においては合計２４箇所），熟練を
要するのみならず，煩雑であるため多大の時間と工数を
必要とするという問題点も併存する。
【０００７】更に図８に示す構成のものにおいては，ロ
ータコア１，２とリング５とを一体化した後，ロータコ
ア２のボス部４にシャフト６を圧入する必要がある。こ
のため当然のことながらボス部４に穴加工を施すと共
に，シャフト６の嵌合部分にローレット加工を施し，か
つ強度確保のための高周波焼入処理を必要とする。従っ
て製作コストが高くなると共に，製作工程および製作時
間が増大するという問題点がある。
ータコア１，２とリング５とを一体化した後，ロータコ
ア２のボス部４にシャフト６を圧入する必要がある。こ
のため当然のことながらボス部４に穴加工を施すと共
に，シャフト６の嵌合部分にローレット加工を施し，か
つ強度確保のための高周波焼入処理を必要とする。従っ
て製作コストが高くなると共に，製作工程および製作時
間が増大するという問題点がある。
【０００８】本発明は，上記従来技術に存在する問題点
を解決し，製作が容易であると共に，加工工程および加
工工数を大幅に低減し得る交流回転電機用ロータを提供
することを目的とする。
を解決し，製作が容易であると共に，加工工程および加
工工数を大幅に低減し得る交流回転電機用ロータを提供
することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に，まず第１の発明においては，軟磁性材料からなりか
つ外周部に軸線方向に延びる複数個の台形状かつ櫛歯状
に形成した爪を等間隔に設けてなるロータコア２個を，
同軸的にかつ爪を相互に進入させた状態で対向させて配
設して前記ロータコアを一体に形成すると共に，ロータ
コアの軸心部にシャフトを固着してなる交流回転電機用
ロータにおいて，ロータコアを焼結材料によって形成す
ると共に，対向して配設される前記爪の側面を形成する
斜面部に，前記ロータコアの軸線と実質的に直交する平
面を有する段部を少なくとも１個設ける，という技術的
手段を採用した。
に，まず第１の発明においては，軟磁性材料からなりか
つ外周部に軸線方向に延びる複数個の台形状かつ櫛歯状
に形成した爪を等間隔に設けてなるロータコア２個を，
同軸的にかつ爪を相互に進入させた状態で対向させて配
設して前記ロータコアを一体に形成すると共に，ロータ
コアの軸心部にシャフトを固着してなる交流回転電機用
ロータにおいて，ロータコアを焼結材料によって形成す
ると共に，対向して配設される前記爪の側面を形成する
斜面部に，前記ロータコアの軸線と実質的に直交する平
面を有する段部を少なくとも１個設ける，という技術的
手段を採用した。
【００１０】また第２の発明においては，軟磁性材料か
らなりかつ外周部に軸線方向に延びる複数個の台形状か
つ櫛歯状に形成した爪を等間隔に設けてなるロータコア
２個を，同軸的にかつ爪を相互に進入させた状態で対向
させて配設し，ロータコアの爪の内周面に非磁性材料か
らなるリングを設け，このリングと前記爪とを固着する
ことにより前記ロータコアを一体に形成すると共に，ロ
ータコアの軸心部にシャフトを固着してなる交流回転電
機用ロータにおいて，ロータコアを焼結材料によって形
成すると共に，対向して配設される前記爪の側面を形成
する斜面部に，前記ロータコアの軸線と実質的に直交す
る平面を有する段部を少なくとも１個設け，かつリング
をロータコアの焼結工程においてロータコアを形成する
爪と固着する，という技術的手段を採用した。
らなりかつ外周部に軸線方向に延びる複数個の台形状か
つ櫛歯状に形成した爪を等間隔に設けてなるロータコア
２個を，同軸的にかつ爪を相互に進入させた状態で対向
させて配設し，ロータコアの爪の内周面に非磁性材料か
らなるリングを設け，このリングと前記爪とを固着する
ことにより前記ロータコアを一体に形成すると共に，ロ
ータコアの軸心部にシャフトを固着してなる交流回転電
機用ロータにおいて，ロータコアを焼結材料によって形
成すると共に，対向して配設される前記爪の側面を形成
する斜面部に，前記ロータコアの軸線と実質的に直交す
る平面を有する段部を少なくとも１個設け，かつリング
をロータコアの焼結工程においてロータコアを形成する
爪と固着する，という技術的手段を採用した。
【００１１】
【作用】まず第１の発明において，ロータコアを焼結材
料によって形成することにより，ロータコア素材の仕上
代を大幅に削減することができるのであるが，この場合
台形状かつ櫛歯状に形成された爪の斜面部の成形が問題
である。ロータコアを焼結材料によって形成するには，
当然のことながら粉末材料を成形用金型を介して圧密化
する成形工程を経なければならない。この成形工程にお
いては上記爪の斜面部をそのまま圧密化することは不可
能であるが，上記の構成とすることにより，均一かつ充
分に圧密化された成形体を得ることができ，所要の特性
を具有するロータコアを得ることができる。
料によって形成することにより，ロータコア素材の仕上
代を大幅に削減することができるのであるが，この場合
台形状かつ櫛歯状に形成された爪の斜面部の成形が問題
である。ロータコアを焼結材料によって形成するには，
当然のことながら粉末材料を成形用金型を介して圧密化
する成形工程を経なければならない。この成形工程にお
いては上記爪の斜面部をそのまま圧密化することは不可
能であるが，上記の構成とすることにより，均一かつ充
分に圧密化された成形体を得ることができ，所要の特性
を具有するロータコアを得ることができる。
【００１２】次に第２の発明のような構成とすることに
より，ロータコアとリングとを容易かつ確実に一体化す
ることができ，従来技術における煩雑な溶接作業を完全
に省略することができる。
より，ロータコアとリングとを容易かつ確実に一体化す
ることができ，従来技術における煩雑な溶接作業を完全
に省略することができる。
【００１３】
【実施例】図１は本発明の実施例を示す一部断面側面図
であり，同一部分は前記図８〜図１０と同一の参照符号
で示す。図１においてロータコア１，２は，例えばＳＭ
Ｆ１種（Ｐ，Ｓ，Ｍｎ，Ｓｉ等の不純物の合計１重量
％，残部Ｆｅ）のような機械構造部品用の焼結材料によ
って，密度6.6g／cm3 以上に形成する。この場合, 粉末
材料の成形を容易にするように，軸線に沿う部位は，成
形用金型の最小抜け勾配を除いて実質的に平行に形成す
る。その他の構成は前記図８に示すものと同様である。
であり，同一部分は前記図８〜図１０と同一の参照符号
で示す。図１においてロータコア１，２は，例えばＳＭ
Ｆ１種（Ｐ，Ｓ，Ｍｎ，Ｓｉ等の不純物の合計１重量
％，残部Ｆｅ）のような機械構造部品用の焼結材料によ
って，密度6.6g／cm3 以上に形成する。この場合, 粉末
材料の成形を容易にするように，軸線に沿う部位は，成
形用金型の最小抜け勾配を除いて実質的に平行に形成す
る。その他の構成は前記図８に示すものと同様である。
【００１４】図２は図１におけるロータコア１の要部右
側面図，図３は図２における要部Ａ矢視図，図４は図２
における要部Ｂ矢視図である。図２〜図４において，台
形状に形成した爪３の側面を形成する斜面部３ｂ（軸線
を含む平面と交差する斜面部）には，段部３ｃを設け
る。すなわちこの段部３ｃは，前記軸線と実質的に直交
する平面を有する。その他の面は前記のように，軸線と
実質的に平行に形成する。
側面図，図３は図２における要部Ａ矢視図，図４は図２
における要部Ｂ矢視図である。図２〜図４において，台
形状に形成した爪３の側面を形成する斜面部３ｂ（軸線
を含む平面と交差する斜面部）には，段部３ｃを設け
る。すなわちこの段部３ｃは，前記軸線と実質的に直交
する平面を有する。その他の面は前記のように，軸線と
実質的に平行に形成する。
【００１５】図５および図６は各々本発明の実施例にお
けるロータコア１を圧縮成形するときの状態を示す要部
断面説明図である。図５および図６において，１０は上
パンチ，２０は下パンチであり，成形用金型を構成す
る。そして下パンチ２０はパンチ片２１，２２，２３，
２４および基板２５によって構成する。上パンチ１０お
よび下パンチ２０は各々上下方向に相対移動可能に形成
すると共に，パンチ片２１，２２，２３は夫々基板２５
と上下方向相対移動可能に形成する。３０，３１は各々
成形空間および原料粉末，３２は成形体である。
けるロータコア１を圧縮成形するときの状態を示す要部
断面説明図である。図５および図６において，１０は上
パンチ，２０は下パンチであり，成形用金型を構成す
る。そして下パンチ２０はパンチ片２１，２２，２３，
２４および基板２５によって構成する。上パンチ１０お
よび下パンチ２０は各々上下方向に相対移動可能に形成
すると共に，パンチ片２１，２２，２３は夫々基板２５
と上下方向相対移動可能に形成する。３０，３１は各々
成形空間および原料粉末，３２は成形体である。
【００１６】上記構成の成形用金型によって成形体３２
を成形する態様について記述する。まず原料粉としてＳ
ＭＦ１種からなる粉体に適当量の潤滑剤を配合し，スー
パーミキサーで約１時間乾式混合して原料粉末３１を作
製し，図５に示す成形空間３０内に計量給粉する。次に
上パンチ１０を矢印Ｐ方向に作動させて，原料粉末３１
を圧縮成形する。上パンチ１０の下降に伴ない，パンチ
片２１，２２，２３は夫々上方に付勢している支持媒体
（図示せず）の支持力に抗して下降し，図６のように下
端部を基板２５に接して停止する。所定時間圧力印加す
ることにより，図６に示すような成形体３２を得ること
ができるから，その後上パンチ１０を上昇させ，成形体
３２を成形空間３０から取出す。
を成形する態様について記述する。まず原料粉としてＳ
ＭＦ１種からなる粉体に適当量の潤滑剤を配合し，スー
パーミキサーで約１時間乾式混合して原料粉末３１を作
製し，図５に示す成形空間３０内に計量給粉する。次に
上パンチ１０を矢印Ｐ方向に作動させて，原料粉末３１
を圧縮成形する。上パンチ１０の下降に伴ない，パンチ
片２１，２２，２３は夫々上方に付勢している支持媒体
（図示せず）の支持力に抗して下降し，図６のように下
端部を基板２５に接して停止する。所定時間圧力印加す
ることにより，図６に示すような成形体３２を得ること
ができるから，その後上パンチ１０を上昇させ，成形体
３２を成形空間３０から取出す。
【００１７】上記成形時において，下パンチ２０を前記
図３に示す爪の輪郭に対応させて，単に同一のパンチ片
のみで形成した場合には，爪３およびロータコア１の各
部位における高さ寸法が異なるため，場所によって圧縮
率が大きく異なり，図６に示す成形体の密度に大きな差
を生ずる。従って図５に示すように，特に爪３（図３参
照）の場所に拘らず圧縮率が略同一となるように原料粉
末３１（図５参照）の充填量を変えると共に，圧縮成形
時に上パンチ１０と協動して，下パンチ２０を構成する
パンチ片２１〜２３が複動若しくは連動するようにして
ある。このように成形用金型を構成することにより，成
形体３２の密度分布を均一にすることができる。
図３に示す爪の輪郭に対応させて，単に同一のパンチ片
のみで形成した場合には，爪３およびロータコア１の各
部位における高さ寸法が異なるため，場所によって圧縮
率が大きく異なり，図６に示す成形体の密度に大きな差
を生ずる。従って図５に示すように，特に爪３（図３参
照）の場所に拘らず圧縮率が略同一となるように原料粉
末３１（図５参照）の充填量を変えると共に，圧縮成形
時に上パンチ１０と協動して，下パンチ２０を構成する
パンチ片２１〜２３が複動若しくは連動するようにして
ある。このように成形用金型を構成することにより，成
形体３２の密度分布を均一にすることができる。
【００１８】次に本発明におけるロータコア１の爪３に
は，図２〜図４に示すように斜面部３ｂに段部３ｃを設
けてある。このように形成することにより，図５および
図６に示すパンチ片２３の上端部がナイフエッジ状に形
成されることを防止し，円滑かつ確実な圧縮成形が可能
となり，例えば密度6.6g／cm3 以上とすることができ
る。
は，図２〜図４に示すように斜面部３ｂに段部３ｃを設
けてある。このように形成することにより，図５および
図６に示すパンチ片２３の上端部がナイフエッジ状に形
成されることを防止し，円滑かつ確実な圧縮成形が可能
となり，例えば密度6.6g／cm3 以上とすることができ
る。
【００１９】上記の説明においては，図１におけるロー
タコア１のみについて記述したが，ロータコア２につい
ても同様の構成の成形用金型によって均一な密度分布の
成形体を得ることができる。
タコア１のみについて記述したが，ロータコア２につい
ても同様の構成の成形用金型によって均一な密度分布の
成形体を得ることができる。
【００２０】なお上記実施例においては，爪３の斜面部
３ｂを平面に形成した例を示したが，凹曲面若しくは凸
曲面に形成してもよい。またこの斜面部３ｂに設けるべ
き段部３ｃを２個以上としてもよいことは当然であり，
ロータコア１，２の寸法，形状その他を勘案して適宜選
定すべきである。
３ｂを平面に形成した例を示したが，凹曲面若しくは凸
曲面に形成してもよい。またこの斜面部３ｂに設けるべ
き段部３ｃを２個以上としてもよいことは当然であり，
ロータコア１，２の寸法，形状その他を勘案して適宜選
定すべきである。
【００２１】上記のようにして形成した成形体を，図１
に示すように爪３の係止部３ａ（図示せず，図２〜図４
参照）にろう材を塗布してリング５を係止させ，ロータ
コア１，２の爪３を相互に進入させた状態で焼結を行な
う。この場合，焼結炉として連続式のメッシュベルト炉
を使用し，1100〜1300℃で５時間焼結した。なお雰囲気
ガスとしてはＨ2 ，Ｎ2 等の非酸化ガスを使用するのが
好ましい。
に示すように爪３の係止部３ａ（図示せず，図２〜図４
参照）にろう材を塗布してリング５を係止させ，ロータ
コア１，２の爪３を相互に進入させた状態で焼結を行な
う。この場合，焼結炉として連続式のメッシュベルト炉
を使用し，1100〜1300℃で５時間焼結した。なお雰囲気
ガスとしてはＨ2 ，Ｎ2 等の非酸化ガスを使用するのが
好ましい。
【００２２】上記ロータコア１，２の焼結と同時に，爪
３とリング５との溶着を併行して進行させることがで
き，焼結の完了と同時にロータコア１，２とリング５と
の固着一体化が完了する。
３とリング５との溶着を併行して進行させることがで
き，焼結の完了と同時にロータコア１，２とリング５と
の固着一体化が完了する。
【００２３】上記のようにして形成したロータを交流回
転電機に組込んで運転した結果，充分満足できる特性を
発揮し得ることを確認した。
転電機に組込んで運転した結果，充分満足できる特性を
発揮し得ることを確認した。
【００２４】図７は本発明の他の実施例を示す要部縦断
面図であり，同一部分は前記図１と同一の参照符号で示
す。図７において，ロータコア１，２は何れもボス部４
を一体に形成する。なお爪３の内面は，必要に応じて機
械加工によりテーパ状としてもよい。７はコイルであ
る。
面図であり，同一部分は前記図１と同一の参照符号で示
す。図７において，ロータコア１，２は何れもボス部４
を一体に形成する。なお爪３の内面は，必要に応じて機
械加工によりテーパ状としてもよい。７はコイルであ
る。
【００２５】上記の構成により，ロータコア１，２間に
コイル７を挟着した状態でシャフト６に固着すればよ
い。この場合ロータコア２をシャフト６に固着後，コイ
ル７を介装してロータコア１を固着してもよい。
コイル７を挟着した状態でシャフト６に固着すればよ
い。この場合ロータコア２をシャフト６に固着後，コイ
ル７を介装してロータコア１を固着してもよい。
【００２６】上記のようにして形成したロータは，前記
図１に示すものと比較すると，リング５を欠如した構成
であるが，交流回転電機に組込んで運転した結果，充分
満足し得る特性を発揮し得ることを確認した。
図１に示すものと比較すると，リング５を欠如した構成
であるが，交流回転電機に組込んで運転した結果，充分
満足し得る特性を発揮し得ることを確認した。
【００２７】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから，下記のような効果を奏し得る。
用であるから，下記のような効果を奏し得る。
【００２８】(1) ロータコアを焼結材料によって形成し
たことにより，最終形状寸法に近い状態に形成すること
ができ，仕上代を大幅に低減させ得る結果，加工時間お
よび加工工数を大幅に低減させ得ると共に，切り屑の処
理が容易となる。
たことにより，最終形状寸法に近い状態に形成すること
ができ，仕上代を大幅に低減させ得る結果，加工時間お
よび加工工数を大幅に低減させ得ると共に，切り屑の処
理が容易となる。
【００２９】(2) 対向して配設される爪の側面を形成す
る斜面部に，ロータコアの軸線と実質的に直交する平面
を有する段部を設けたことにより，成形用金型を形成す
るパンチ片の上端部がナイフエッジ状に形成されること
を防止し，円滑かつ確実な圧縮成形が可能となる。
る斜面部に，ロータコアの軸線と実質的に直交する平面
を有する段部を設けたことにより，成形用金型を形成す
るパンチ片の上端部がナイフエッジ状に形成されること
を防止し，円滑かつ確実な圧縮成形が可能となる。
【００３０】(3) ロータコアの焼結時にリングの溶着を
同時に行なうことができるため，従来のような煩雑な溶
接作業が全く不要となり，製作コストを大幅に低減させ
得る。
同時に行なうことができるため，従来のような煩雑な溶
接作業が全く不要となり，製作コストを大幅に低減させ
得る。
【００３１】(4) また磁気回路上の抵抗を低減すること
ができると共に, ロータ全体を小形化することができ
る。
ができると共に, ロータ全体を小形化することができ
る。
【図１】本発明の実施例を示す一部断面側面図である。
【図２】図１におけるロータコアの要部右側面図であ
る。
る。
【図３】図２における要部Ａ矢視図である。
【図４】図２における要部Ｂ矢視図である。
【図５】本発明の実施例におけるロータコアを圧縮成形
するときの状態を示す要部断面説明図である。
するときの状態を示す要部断面説明図である。
【図６】本発明の実施例におけるロータコアを圧縮成形
するときの状態を示す要部断面説明図である。
するときの状態を示す要部断面説明図である。
【図７】本発明の他の実施例を示す要部縦断面図であ
る。
る。
【図８】従来の交流回転電機用ロータの例を示す一部断
面側面図である。
面側面図である。
【図９】図８におけるロータコアを示す斜視図である。
【図１０】図８におけるロータコアを示す斜視図であ
る。
る。
１，２ ロータコア ３ 爪 ３ｂ 斜面部 ３ｃ 段部 ５ リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) H02K 1/00 - 1/34 H02K 19/24
Claims (2)
- 【請求項１】 軟磁性材料からなりかつ外周部に軸線方
向に延びる複数個の台形状かつ櫛歯状に形成した爪を等
間隔に設けてなるロータコア２個を，同軸的にかつ爪を
相互に進入させた状態で対向させて配設して前記ロータ
コアを一体に形成すると共に，ロータコアの軸心部にシ
ャフトを固着してなる交流回転電機用ロータにおいて， ロータコアを焼結材料によって形成すると共に，対向し
て配設される前記爪の側面を形成する斜面部に，前記ロ
ータコアの軸線と実質的に直交する平面を有する段部を
少なくとも１個設けたことを特徴とする交流回転電機用
ロータ。 - 【請求項２】 軟磁性材料からなりかつ外周部に軸線方
向に延びる複数個の台形状かつ櫛歯状に形成した爪を等
間隔に設けてなるロータコア２個を，同軸的にかつ爪を
相互に進入させた状態で対向させて配設し，ロータコア
の爪の内周面に非磁性材料からなるリングを設け，この
リングと前記爪とを固着することにより前記ロータコア
を一体に形成すると共に，ロータコアの軸心部にシャフ
トを固着してなる交流回転電機用ロータにおいて， ロータコアを焼結材料によって形成すると共に，対向し
て配設される前記爪の側面を形成する斜面部に，前記ロ
ータコアの軸線と実質的に直交する平面を有する段部を
少なくとも１個設け，かつリングをロータコアの焼結工
程においてロータコアを形成する爪と固着したことを特
徴とする交流回転電機用ロータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP41690590A JP2938981B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 交流回転電機用ロータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP41690590A JP2938981B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 交流回転電機用ロータ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04251533A JPH04251533A (ja) | 1992-09-07 |
| JP2938981B2 true JP2938981B2 (ja) | 1999-08-25 |
Family
ID=18525083
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP41690590A Expired - Lifetime JP2938981B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 交流回転電機用ロータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2938981B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3155533B1 (ja) * | 1999-12-14 | 2001-04-09 | 三菱電機株式会社 | 車両用交流発電機 |
| JP4049963B2 (ja) * | 2000-02-07 | 2008-02-20 | 三菱電機株式会社 | 車両用交流発電機 |
| CN104362780B (zh) * | 2014-11-07 | 2018-02-13 | 上海法雷奥汽车电器系统有限公司 | 一种降低铁损的特殊爪极电机转子结构 |
| CN104362779B (zh) * | 2014-11-07 | 2017-10-10 | 上海法雷奥汽车电器系统有限公司 | 一种高效利用压粉铁心材料以降低铁损的爪极电机转子结构 |
-
1990
- 1990-12-28 JP JP41690590A patent/JP2938981B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04251533A (ja) | 1992-09-07 |
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