JP2938525B2 - カラー陰極線管 - Google Patents
カラー陰極線管Info
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
Description
管に係り、特に、製造工程における高温大気中の熱処理
によるブラックマトリックス膜の薄膜化を改善し、安定
したコントラストを与えることのできる構成のカラー陰
極線管に関する。
ースパネル上の蛍光体モザイクの間隙を黒色非発光物質
で埋めた構成(ブラックマトリックス)として、該部分
の外光に対する吸収率を増大させてコントラストを改善
したカラー陰極線管であるが、該ブラックマトリックス
の形成については、従来、例えば特公昭46−218号公報
等に開示されているように、黒鉛粉末、水ガラス、分散
剤、溶媒からなる黒鉛スラリー液をパネル内表面に塗布
し、シャドウマスクをマスクとして写真印刷法によって
形成する方法が取られており、上記分散剤としてはカル
ボキシメチルセルロース−ナトリウム塩(CMC−Na塩)
が用いられてきていた。
たブラックマトリックス膜が後工程のベーキング等にお
いて薄膜化してしまい十分なコントラスト効果が得られ
ないことがあり、十分なコントラスト効果を得るために
は、当初ブラックマトリックス膜を必要以上に厚くして
おく必要があることなどの問題点があった。
決して、製造工程におけるブラックマトリックス膜の薄
膜化を改善し、安定したコントラストを与えることので
きるカラー陰極線管を提供することにある。
におけるブラックマトリックス膜薄膜化の原因について
実験的に検討した結果、次のようなことがわかった。す
なわち、前記したような成分からなる組成物を混合して
一様なスラリーを得るために鉄系成分を含む材料からな
るボールミル容器中でボールミルを行った場合、スラリ
ー組成中に鉄系金属あるいはその化合物が混入し、これ
が形成膜中に存在して、ベーキング等の加熱の際にそれ
自体が酸化され、該酸化物がさらに黒鉛に酸素を供給
し、黒鉛を酸化してCO2として消失させることによるも
のであることがわかった。
に黒鉛の酸化による薄膜化を生じないブラックマトリッ
クス膜組成、従ってこれを形成するための黒鉛スラリー
液組成について実験的に検討した結果、黒鉛スラリー液
が鉄系の金属およびその化合物を500〜5000ppmの範囲で
含む場合、黒鉛スラリー液の分散剤として、従来技術で
用いてきたCMC−Na塩に代えて、CMC−Li塩を用いた場合
に極めて優れた結果が得られることがわかった。また、
この場合、上記CMC−Li塩が500〜5000ppmの範囲で黒鉛
スラリー液中に含まれていること、特に、該黒鉛スラリ
ー液を用いて形成したブラックマトリックスが全Li量と
して1500〜15000ppm、その内りん酸リチウムとして1200
〜12000ppm、のLiを含むブラックマトリックスとした場
合に望ましい結果が得られることが知られた。
を有しているため、黒鉛スラリー液の分散剤として用い
た場合に、従来のCMC−Na塩使用黒鉛スラリー液の液特
性と殆ど同一の液特性を得ることができる。
物を5〜5000ppmの範囲で含む場合のCMC−Na塩のCMC−L
i塩代替およびりん酸リチウム含有によるブラックマト
リックス膜薄膜化抑制の詳細機構は必ずしも明らかでは
ないが、高温における黒鉛の酸化の抑制にりん酸および
りん酸リチウムの添加が有効であることは既に知られて
おり(例えば、“リン化合物による天然黒鉛の酸化抑
制":「炭素」(炭素材料学会編)第57号(昭和44年4
月)第192頁記載など)、黒鉛酸化の活性化エネルギー
を大ならしめることによるものとされているが、これと
同様の機構によるものと考えられる。
に説明する。
す一部切欠断面図、第2図は第1図の蛍光面の要部拡大
断面図で、図において1はバルブ、2はバルブ1のパネ
ル、3はパネル1の内面に形成した蛍光面、4はシャド
ウマスク、5は内装導電膜、6〜8は陰極、9〜12はグ
リッド電極、13はシールドカップ、14は偏向ヨーク、BM
はブラックマトリックス、PHは蛍光体絵素である。な
お、メタルバック層は省略してある。
ー液組成と大気中加熱時のBM膜の薄膜化との関係につい
て説明すると、まず、分散剤としてCMC−Na塩を用いた
黒鉛スラリー液に酸化鉄(Fe2O3)をFe換算3500ppm添加
した場合(b)と添加しなかった場合(a)とについ
て、形成された黒鉛膜を大気中で450℃で1時間焼成し
た時の膜厚さの変化について測定した結果を第1表に示
す。
大気中の熱処理で薄膜化が著しく促進されることがわか
る。
添加しなかった場合と、黒鉛分散剤として従来技術と同
様にCMC−Na塩を用いた場合およびCMC−Na塩の代りにCM
C−Li塩を用いた場合との組合せについて、大気中での
加熱温度と黒鉛塗膜の重量減耗量との関係を求めた結果
を第3図および第2表に示す。
−Li塩を用いた場合に大気中加熱の際の塗膜減耗量が減
少すること、特に、さらにLi3PO4を添加した黒鉛スラリ
ー液を用いた場合にはさらに高温範囲まで顕著な効果を
示すことが知られる。
数値は、通常鉄系成分を含む材料からなるボールミル容
器を用いてボールミルを行った場合に黒鉛スラリー液中
に含まれることになる量の約10倍に相当する量であり、
CMC−Li塩代替およびLi3−PO4添加の効果が大きいこと
がわかる。
のカラー陰極線管とすることによって、従来技術の有し
ていた課題を解決して、製造工程における大気中加熱に
よるブラックマトリックス黒鉛膜の薄膜化を改善し、安
定したコントラストを与えることのできるカラー陰極線
管を提供することができた。
示す一部切欠断面図および蛍光面の要部拡大断面図、第
3図は各種構成の黒鉛スラリー液を用いて形成した黒鉛
塗膜の大気中加熱温度と塗膜減耗量との関係を示す図で
ある。 1……バルブ、2……パネル、 3……蛍光面、4……シャドウマスク、 5……内装導電膜、6〜8……陰極、 9〜12……グリッド電極、13……シールドカップ、 14……偏向ヨーク、BM……ブラックマトリックス、 PH……蛍光体絵素。
Claims (2)
- 【請求項1】ブラックマトリックスタイプのカラー陰極
線管において、カルボキシメチルセルロース−リチウム
塩(CMC−Li塩)を分散剤とする黒鉛スラリー液を用い
て形成したブラックマトリックスを有することを特徴と
するカラー陰極線管。 - 【請求項2】上記黒鉛スラリー液がCMC−Li塩を500〜50
00ppmの範囲で含む黒鉛スラリー液であり、これを用い
て形成したブラックマトリックスが全Li量として1500〜
15000ppm、その内りん酸リチウムとして120〜12000pp
m、を含むブラックマトリックスであることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項記載のカラー陰極線管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19485990A JP2938525B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | カラー陰極線管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19485990A JP2938525B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | カラー陰極線管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0482140A JPH0482140A (ja) | 1992-03-16 |
JP2938525B2 true JP2938525B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=16331478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19485990A Expired - Lifetime JP2938525B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | カラー陰極線管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2938525B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3561061B2 (ja) * | 1995-12-11 | 2004-09-02 | 東洋合成工業株式会社 | ポリビニルアルコール系感光性樹脂および感光性樹脂組成物並びにそれを用いたパターン形成方法 |
-
1990
- 1990-07-25 JP JP19485990A patent/JP2938525B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0482140A (ja) | 1992-03-16 |
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