JP2937659B2 - コークス製造法 - Google Patents

コークス製造法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コークス製造用原料炭
に粉状鉄鉱石あるいは製鉄所内で発生する粉状回収物を
混合して乾留する高反応性コークス製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】高炉操業では装入物である焼結鉱、コー
クスを交互に装入する。炉内で装入物は層状に堆積し、
高温下、コークスは酸化性ガスによりガス化、焼結鉱は
還元ガスとの反応により金属鉄を生成し漸次降下する。
近年、焼結鉱に10〜25mmφのコークスを混合装入
し、高炉内700〜900℃領域での還元効率を向上さ
せることにより燃料比の低減を図る技術が開発され、実
高炉で積極的に取り入れられている。
【0003】更に、コークスのガス化に対する反応性を
高める事により、高炉内での還元効率を向上させ、トー
タルとしての燃料比の低減を計る事が出来る。
【0004】従来より冶金用コークスに要求される最も
重要な性状は、冷間強度、熱間強度である。これら強度
の高いコークスを得るには、適度に石炭化度が高く、4
00〜500℃の温度領域で流動性を示す原料炭が選択
される。これらの原料炭は一旦液相状態を経ることから
ラメラの配列が促進されるため、固化後のコークスのガ
ス化反応性は低くなる。
【0005】コークスのガス化反応性を支配する要因
は、 1.コークスの炭素質の構造 2.コークスの比表面積
3.触媒である。
【0006】通常冶金用として使用されるコークスの反
応性をJIS反応性(JIS K−2151により測定
される冶金用コークスのCO2 によるガス化反応性の指
標)で表わすと25以下であり、高反応性コークスとは
通常操業で得られない高い反応性、JIS反応性30以
上を示すコークスを指す。
【0007】このコークス反応性を制御する方策は、反
応性を支配する要因のうち1.炭素質構造、及び2.比
表面積は原料である石炭の性状でほぼ決定されるため、
反応性制御手段としては3.触媒の添加によるのが望ま
しい。
【0008】従来よりコークスの反応性を向上させる触
媒として、カリウム、カルシウム、鉄等があり、これを
原料炭、またはコークスへ添加する方法が知られてい
る。これらの元素は、カリウムの場合、高価なカリウム
塩試薬を添加したり、二次的な処理(乾燥)を必要とす
る海水の散布を行なったりしており、また、カルシウム
の場合は生石灰、消石灰、カルシウム塩試薬等を添加し
ている。しかし、高反応性のコークスを実高炉に使用す
る際には、大量生産を行なう必要があるとともに、添加
物としてその生産コストを引き上げる大きな原因とな
る。
【0009】また石炭の配合を調整して高反応性コーク
スを得る方法としては、非粘結炭や微粘結炭を多量に配
合し、バインダー等を加えて混練、加圧成型し、乾留す
るコークス製造法が考えられるが、バインダー添加に対
する混練機、加圧成型機、あるいは特殊な乾留炉が必要
となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のコス
ト引上げ要因を内包する触媒を用いる場合について、そ
の代替えとして製鉄所内で発生する粉状鉄鉱石、あるい
は製鉄所内の各プロセスより排出されるダスト等の粉状
回収物を原料炭に添加して混合することにより、従来コ
ークスの反応性を飛躍的に向上させる方法を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】コークスのガス化反応性
を改善するために、触媒として製鉄所内で発生する粉状
鉄鉱石、及び製鉄所内各プロセスより排出されるダスト
等の粉状回収物を原料炭に添加し乾留した。こうして得
られたコークスの反応性を測定したところ、前記した触
媒と同様の効果が見い出され、これによってコークスの
ガス化に対する反応性を制御することが可能とわかっ
た。
【0012】更に、粉状鉄鉱石あるいは粉状回収物の添
加量とコークスのガス化反応性の関係を検討した結果、
粉状鉄鉱石を添加する場合は10重量%まで、製鉄所所
内発生粉を添加する場合は15重量%までを原料炭に添
加することによって反応性は向上する。しかし、それよ
り多くの粉状鉄鉱石や粉状回収物を添加すると、塊状コ
ークス収率が低くなり、高炉で要求される粒度、強度も
得られなくなることがDI150 15 強度測定結果よりわか
った。
【0013】一方、流動度の異なる原料炭に各添加物を
5重量%添加し乾留して得られるコークスのDI150 15
強度を測定したところ、15mmφ以上のコークスを得
るにはギーセラープラストメータで測定される流動度が
1.2以上の数値となることが必要であるとわかった。
【0014】また、同様に原料炭に各添加物を5重量%
添加してコークスを製造する際に炉壁の温度条件を75
0,850,950,1050℃と変えたところ、その
DI150 15 強度測定結果より15mmφ以上の塊状のコ
ークスを得るには炉壁温度を850℃以上にすることが
必要であるとわかった。
【0015】本発明は、その添加物として使用可能な製
鉄所内発生粉が粉体で回収されることから、粉砕等の二
次的な処理や新たなプロセスも必要とせずに実施でき
る。また従来利用価値の低い製鉄所所内発生物を有効利
用すると共に、目的とするコークスの反応性を効率的に
向上させることができ、且つ大量生産も保障されたコー
クス製造法である。
【0016】なお、本発明では、粉状鉄鉱石あるいは製
鉄所内各プロセスで発生する粉状回収物の添加量の下限
を0.1重量%とした。その理由は、それよりも少ない
と得られたコークスの反応性に有意差が認められなくな
るためである。
【0017】以上述べてきたことからもわかるように、
本発明は、石炭を塊成化することなくガス化反応性の良
好な性状を有するコークスを間接加熱式コークス炉で乾
留して製造するに当たり、ギーセラープラストメーター
により測定される流動度が1.2以上になるように調製
した原料炭重量に対してその0.1〜10重量%の粉状
鉄鉱石、または0.1〜15重量%の製鉄所内各プロセ
スで発生する粉状回収物を添加し、これを均一に分散さ
せてコークス炉に装入した後、850℃以上の炉壁温度
にあるコークス炉にて乾留しコークス化することを特徴
とする。
【0018】ここで、製鉄所内各プロセスで発生する粉
状回収物としては、例えば焼結機、高炉あるいは転炉か
ら発生して回収されるダスト類がある。
【0019】
【作用】微粉鉄鉱石、あるいは製鉄所内発生粉の添加に
よる反応性の向上効果は、これらの添加物中に存在する
鉄、カルシウム、カリウム、ナトリウム等の触媒効果及
びこれらの添加物の周囲に生成する開気孔により反応ガ
スの拡散性が向上することに起因する。
【0020】
【実施例】石炭に製鉄所内で発生したダスト、及び粉状
鉄鉱石を添加して、得られたコークスのガス化反応性を
向上させた例を以下に示す。
【0021】図1(a)は実操業で使用している挿入炭
に転炉より発生したダストを添加し、SCOを用いて炉
壁温度1150℃、装入密度0.72、水分8%の条件
で乾留することにより得られるコークスの反応性の向上
計った例である。転炉ダストを添加していないコークス
のJIS反応性は13であるが、添加量の増加にともな
い反応性は上昇する。添加量16重量%でJIS反応性
は42を示し、3.5倍に上昇している。図1(b)
は、転炉ダスト添加量とコークス強度の関係を示してい
る。DI150 15 強度は添加量16重量%で零を示し、1
5mmφ以上の塊状コークスは得られない。
【0022】図2(a)は二種の微粘結炭に粉状鉄鉱石
を添加し、SCOを用いて炉壁温度1150℃、装入密
度0.72、水分8%の条件で乾留することにより得ら
れるコークスの反応性の向上を計った例である。
【0023】粉状鉄鉱石を添加していないコークスのJ
IS反応性は24であるが、添加量の増加に従い反応性
は上昇し、16重量%添加で2.5倍の反応性を示して
いる。図2(b)は、粉状鉄鉱石添加量とコークス強度
の関係を示している。DI150 15 強度は添加量12重量
%で零を示し、15mmφ以上の塊状コークスは得られ
ない。
【0024】なお、ここでSCOとは、コークス乾留シ
ミュレーターを意味する。
【0025】
【発明の効果】本発明は、製鉄所内で発生する粉状鉄鉱
石、あるいは製鉄所内の各プロセスより排出されるダス
ト等の粉状回収物を原料炭に添加して混合することによ
り、従来コークスの反応性を飛躍的に向上させるため、
従来利用価値の低かった製鉄所所内発生物を有効利用す
ることができるとともに、粉砕等の二次的な処理や新た
なプロセスを設けることなくコークス反応性を向上する
ことができる点で、その工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)装入炭に転炉ダストを添加した際の転炉
ダスト添加量とコークスJIS反応性の関係を示す図。 (b)装入炭に転炉ダストを添加した際の転炉ダスト添
加量とコークスDI150 15 強度の関係を示す図。
【図2】(a)微粘結炭に粉状鉄鉱石を添加した際の粉
状鉄鉱石添加量とコークスJIS反応性の関係を示す
図。 (b)微粘結炭に粉状鉄鉱石を添加した際の粉状鉄鉱石
添加量とコークスDI150 15 強度の関係を示す図。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を塊成化することなくガス化反応性
    の良好な性状を有するコークスを間接加熱式コークス炉
    で乾留して製造するに当たり、ギーセラープラストメタ
    ーにより測定される流動度が1.2以上になるように調
    製した原料炭に対してその0.1〜10重量%の粉状鉄
    鉱石を添加し、これを均一に分散させてコークス炉に装
    入した後、炉壁温度850℃以上でコークス化する事を
    特徴とするコークス製造法。
  2. 【請求項2】 石炭を塊成化することなくガス化反応性
    の良好な性状を有するコークスを間接加熱式コークス炉
    で乾留して製造するに当たり、ギーセラープラストメタ
    ーにより測定される流動度が1.2以上になるように調
    製した原料炭に対してその0.1〜15重量%の製鉄所
    内各プロセスで発生する粉状回収物を添加し、これを均
    一に分散させてコークス炉に装入した後、炉壁温度85
    0℃以上でコークス化する事を特徴とするコークス製造
    法。
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