JP5825180B2 - 石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法 - Google Patents

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本発明は、石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法に関する。
従来、製鉄所は、各種集塵装置等から回収される多種の含鉄、含炭ダストを配合し、セメント系の時効性バインダーを添加して混錬、成型して非焼成のペレット又はブリケットを製造し、高炉原料として使用してきた。
これらの高炉用非焼成含炭塊成鉱は、高炉内で、高炉シャフト部の熱保存帯と還元反応平衡帯におけるガス条件と温度条件下で反応を受け劣化する。そこで、高炉用非焼成含炭塊成鉱は、順調な高炉操業のために、一定の熱間圧潰強度が必要である。
また、これらの高炉用非焼成含炭塊成鉱は、内装するカーボンにより高炉内の還元反応を起こすことにより還元率が向上する。そのため、高炉用非焼成含炭塊成鉱は、高炉操業時の還元材比の低減を目標に、内装カーボンの増量が図られてきた。
以上のことにより、高炉用非焼成含炭塊成鉱は、内装カーボン量が多く、かつ、熱間圧潰強度が高いものが望まれる。
高炉用非焼成含炭ペレットの冷間圧潰強度をあげる方法として、「微粉状鉄含有原料と微粉状炭材に水硬性バインダーを添加し、かつ、全原料中の炭素含有割合(T.C)が15〜25質量%となるように前記微粉状炭材の配合割合を調整し、さらに、水分を調整しつつ混合、造粒した後、養生処理することにより、冷間圧潰強度85kg/cm2(8300kN/m2)以上の高炉用非焼成含炭ペレットを製造する方法であって、前記養生処理は、前記造粒後のペレットを一次養生用ヤードで12〜48時間大気中に放置した後、該ペレットを二次養生用シャフト炉に装入し、該シャフト炉内で、60〜90℃の温度と5時間以上の処理時間で蒸気吹込処理を行い、その後、引き続き連続して、乾燥処理を行い、かつ前記蒸気吹込処理と前記乾燥処理の総処理時間が8時間以内となるようにする」発明がある(特許文献1)。
又、高炉操業における還元材比の低減を目的とし、「含酸化鉄原料とカーボン系炭材を配合しバインダーを加えて混錬、成型、養生してなるカーボン内装非焼成塊成鉱において、鉄鉱石類の被還元酸素を還元し金属鉄とするために必要な理論炭素量の80〜120%のカーボンを含有し、かつ常温での圧潰強度7850kN/m2 以上となるようにバインダーを選択して混錬、成型、養生してなることを特徴とする高炉用のカーボン内装非焼成塊成鉱。」の発明が提案されている(特許文献2)。
又、高炉法やDR法(直接還元法)に使用される炭材内装非焼成ブリケットの還元後の強度の低下を目的に、「成型、乾燥後の空隙率を15〜25%であるとする炭材内装非焼成ブリケット」の提案がある(特許文献3)。
又、全鉄原料の粒度、微粉状炭材の配合割合を調整し、かつ、微粉状炭材のメジアン径を調整することにより、高炉用原料ペレットとして要求される50kg/cm2(4900kN/m2)以上の冷間強度を維持するとともに、高炉操業時の還元材比を大幅に低減できるだけの十分な炭素含有量を有し、還元後の圧潰強度7kg/cm2(690kN/m2)以上を有する、非焼成含炭ペレット製造方法が提案されている(特許文献4)。
特開2009−161791号公報 特開2003−342646号公報 特開昭62−290833号公報 特開2008−95177号公報
特許文献1に記載の発明によれば、高炉用非焼成含炭ペレットが内装するカーボン量が多く、冷間圧潰強度の高い非焼成含炭ペレットを得ることができるが、成型後の一次養生後に、更に二次養生用シャフト炉において、蒸気吹込養生とその後の乾燥処理が必要となり、設備費及び処理費が高くなるという問題がある。又、この文献では、高炉用非焼成含炭塊成鉱の熱間圧潰強度についての言及はない。
特許文献2に記載の発明によれば、一般に還元ガスの温度とガス組成(ηCO=CO2/(CO+CO2))との関係から、酸化鉄の還元反応の進行が制約される高炉シャフト部の熱保存帯と還元反応平衡帯においても、900〜1100℃の温度領域で、非焼成塊成鉱中の酸化鉄は、内装するカーボンにより還元反応を起こす結果、還元率が向上するため、高炉操業時の還元材比の低減効果が期待できる。
しかしながら、この方法では、非焼成塊成鉱に内装するC含有量は、酸化鉄を還元し金属鉄とするために必要な理論炭素量(以下、C当量ということもある)で120%以下(全カーボン含有量(T.C)は約15質量%以下に相当する)に制限され、これ以上C含有量を増加すると、非焼成塊成鉱の冷間圧潰強度および熱間圧潰強度が損なわれるという問題がある。
さらに、この方法では、炭材を内装した非焼成塊成鉱の冷間圧潰強度を維持するために、生石灰に代えて、早強ポルトランドセメントなどのセメント系のバインダーを使用するため、バインダーの添加量を増加させると吸熱反応であるセメントの脱水反応により高炉内のシャフト部での昇温速度が低下するだけでなく、低温での還元停滞域(低温熱保存帯)を発生させ、高炉用鉄原料として装入する焼結鉱の高炉内の還元粉化を助長させてしまう点が問題である。
特許文献3に記載の発明によれば、炭材内装非焼成ブリケットの高炉における還元時の強度低下を抑制できる効果がある程度期待できる。
しかしながら、炭材内装非焼成ブリケットの成型、乾燥後の空隙率は、原料や炭材の性状、粒度により影響され、空隙率を15〜25%の範囲にコントロールするのは難しく、原料等の制約を受けるという問題がある。
特許文献4に記載の発明によれば、全原料中の粒度を2mm以下とし、全原料中炭素含有割合(T.C)が15〜25質量%となるように微粉状炭材の配合割合を調整し、炭材のメジアン径を100〜150μmとすることにより、冷間圧潰強度、還元後圧潰強度が良好であり、高い還元材比低減効果を有する非焼成含炭塊成鉱を製造することができる。
しかしながら、この方法では、全原料中の粒度を2mm以下とし、炭材のメジアン径を100〜150μmとしなければならず、原料と炭材の両面からの制約があり、又、早強セメントを10%以上添加することとなると、この非焼成含炭塊成鉱を高炉にて使用する量を増加させた場合、高炉に投入されるスラグ量も増加する問題がある。また、早強セメントは400〜500℃で脱水反応(吸熱反応)が進行するため、セメント10%を添加した含炭塊成鉱の過剰使用は高炉内の温度を低下させ、高炉内装入物の昇温遅れ、還元遅れが生じる問題がある。
高炉操業時の還元材比を低減できるだけの十分な炭素含有量を有し、かつ、高炉内での還元後の圧潰強度が高い非焼成含炭塊成鉱が望まれる。この場合、前記特許文献に開示された対応策があるが、前記のように、それぞれ問題がある。本発明の課題は、かかる問題を解決することである。
本発明は、熱間圧潰強度が良好であり、還元効率を向上させる石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、炭材として、非表面積が大きく、反応性が高い石炭チャーを用いることにより、内装する炭材量が多くても熱間圧潰強度が良好な非焼成含炭塊成鉱の製造が可能であるという知見を得た。
本発明は、かかる知見に基づいて上記の課題を解決するためになされたものであり、その要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)微粉状酸化鉄と、微粉状炭材を有する原料に、バインダーと水分を添加して混合、造粒することにより、高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する方法であって、
前記微粉状炭材が、石炭チャーを有し、
前記石炭チャーが前記微粉状炭材の全質量に対して、20質量%以上、60質量%以下であることを特徴とする石炭チャーを使用した高炉用非焼成含塊炭成鉱の製造方法。
(2)前記微粉状炭材のうち、石炭チャー以外の微粉状炭材が、微粉状一般炭であることを特徴とする前記(1)に記載の石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
(3)前記微粉状炭材が、前記微粉状酸化鉄と前記微粉状炭材を有する原料の全質量に対して、15質量%以上25質量%以下であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
(4)前記石炭チャーは、BET比面積が5.0m/g以上であることを特徴とする(
1)乃至(3)のいずれか1つに記載の石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
高炉用の非焼成含炭塊成鉱の熱間圧潰強度の測定装置を示す図。 高炉用の非焼成含炭塊成鉱の熱間圧潰強度の測定条件を示す図。 石炭チャーと一般炭を使用した場合の熱間圧潰強度の関係を示す図。 石炭チャーと粉コークスを使用した場合の熱間圧潰強度の関係を示す図。 高炉用の非焼成含炭塊成鉱の反応後の試料断面を示す図。(A)は比較例1における反応後の試料断面写真、(B)は実施例1における反応後の試料断面写真である。
本発明において、微粉状酸化鉄及び微粉状炭材の粒度を共に微粉状としているのは、ペレタイジングまたはブリケッティングにより成型が可能な粒度であって、例えば2mm以下、特に、−250μm程度であることが特に好ましい。ただし、微粉状酸化鉄の粒径は、粒径1mm以上の比率が5%未満であることが好ましい。炭材原料に比べてその配合比率が多いことから成型性に重要な影響を及ぼし、その比率が5%を超えると円滑に造粒を行えなくなることに由来する。
かかる配合に調整した微粉状酸化鉄、微粉状炭材及びバインダーを配合して配合原料とし、かかる原料に水分を添加して混合、造粒、養生することにより、所期の目的を達成する高炉用非焼成含炭塊成鉱が製造できる。ここに、混合、造粒する造粒設備は、特に限定する必要はなく、配合原料の混錬、加水、造粒の機能を有するものであればよく、混錬機、造粒機などは、特に限定されるものではない。
本発明に掛る高炉用非焼成含炭塊成鉱には、例えば、非焼成含炭ペレット、非焼成含炭ブリケット等がある。ペレットとしては、例えば、ディスクペレタイザーにより球状に成型するものがあり、ブリケットとしては、くぼみの型を備え相対する一対の成型ロールで成型する左右対称のピロー型ブリケットやアーモンド形ブリケットがあるが、これらに限定されるものではない。
非焼成含炭塊成鉱は、成型後、高炉までの輸送及び高炉装入時の粉化に耐えるための一定の強度が必要である。そのため、成型後の生の高炉用非焼成含炭塊成鉱は、セメント等の無機バインダーと水との水硬反応を進めるために養生する。養生後の冷間圧潰強度としては、非焼成含炭ペレット(直径約10〜15mm)では、5000kN/m2以上が好ましく、非焼成含炭ブリケット(約20〜25cc)では、1000N/サンプル以上が好ましい。
〔微粉状炭材について〕
本発明は、非焼成含炭塊成鉱の製造に使用する微粉状炭材の一部として、石炭チャーを用いることに特徴がある。すなわち、比表面積が大きく反応性が高い石炭チャーの特性を利用したものである。
微粉状炭材の反応性を高めるために、炭材の粒度を小さくすると、低温で酸化鉄のメタルへの還元による金属ネットワークを形成する前に、含有する炭材が多量にガス化してしまい、多量の空隙を生じ、還元後の十分な強度を維持できない。
、また石炭チャーの使用量が多すぎたとしても、低温で多量のガス化が発生し、微粉の石炭チャーにより金属ネットワークが形成されると同時に、多量の空隙も発生してしまい、熱間圧潰強度の維持ができなくなる。従って、石炭チャーとその他微粉状炭材の配合比の調和が大切である。
そこで、本発明者は、後述する実験により、石炭チャーの使用割合は、微粉状炭材の全質量に対して、20質量%以上、60質量%以下が適切であることを見出した。
石炭チャー以外のその他の微粉状炭材としては、所定粒度に粉砕した粉コークス、粉石灰、コークスダストを含有する高炉灰又は微粉状一般炭その他の粉状の固形炭材などがある。従来技術では、炭材粒度は、100〜150μmが必要であったが(段落「0017」「0018」)、本願発明では、その他の炭材の粒径は、−250μm程度でよい。
つまり石炭チャー及びその他の炭材の粒径が−250μm程度でも、熱間圧潰強度が良好で、還元効率が高い高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造することができる。
微粉状炭材の配合量は、原料全質量に対し、10質量%以上が好ましい。これによって含炭塊成鉱中の酸化鉄を含炭塊成鉱中に内在する炭材のみで、含炭塊成鉱中の酸化鉄を概ね還元できる。
従来から、ペレット中の酸化鉄を還元するのに必要な理論上の炭素量に対する炭素含有量の比を、「炭素等量」と定義し、炭素による酸化鉄の還元度の目安としている。従来は、高炉用原料として要求される熱間圧潰強度を維持するためには、炭素含有量を15質量%(炭素等量1.2に相当)に制限せざるを得なかった(特許文献1参照)。しかし、本発明では、前記鉄含有原料に15質量%以上の微粉炭材を添加することができる。微粉状炭材の配合量は、原料全質量に対し、15質量%以上、25質量%以下であることがより好ましい。これは、含炭塊成鉱中の酸化鉄を還元してもなお余剰の炭素分がガス化することにより、高炉内にて、非焼成含炭塊成鉱以外の鉄原料(例えば焼結鉱)の還元を促進し、省エネルギー化・低CO化が期待できる。残留する炭素分がその近傍に存在する焼結鉱の還元を促進するためである。
〔微粉状酸化鉄について〕
微粉状酸化鉄としては、鉄鉱石、スケールを所定の粒度に粉砕したもの、製鉄プロセスにおいて多量に発生するダストを集塵機などで回収した含鉄ダストやスラッジ等を使用することができる。鉄鉱石では、ペレットフィードを用いることがより好ましく、それによって、粉砕の手間を省くことができる。含鉄ダストやスラッジは1mm以上がほとんどなく、粒径250μm以下が全体の80%以上を占めるので、直接使用可能である。
〔バインダーについて〕
バインダーとしては、原料中に含有する水分や添加水分との水和反応により硬化することにより、造粒物の冷間圧潰強度を高める機能を有する水硬性バインダーがある。水硬性バインダーとしては、高炉水砕スラグを主成分とする微粉末とアルカリ刺激剤からなる時効性バインダーや、ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント等がある。また酸化鉄原料を分散させ密充填にすることで冷間強度を上げる有機分散剤(ポリアクリル酸ナトリウム)や水分と反応することでゲル化し原料間の空隙に入り込み、乾燥によって硬化することで冷間強度を上げるα化コーンスターチなどの有機バインダーもある。
水硬性バインダーを添加することにより、高炉用非焼成含炭塊成鉱の必要な冷間圧潰強度は維持できる。しかし、水硬性バインダーの添加は、高炉のスラグ量を増加し、必要エネルギーの増加、発生CO2量の増加をもたらす。又、水硬性バインダーは高炉内の400〜500℃にて吸熱反応を伴って脱水反応が進行するため、バインダーの過度な添加は高炉内の低温化を招き、高炉の効率が低下する。
従って、高炉用非焼成含炭塊成鉱の場合、全原料質量に対し、5質量%から10質量%程度の水硬性バインダーが好ましい。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明は、これに限られるものではない。
原料は、微粉状炭材として、比表面積の異なる石炭チャー3種類と微粉コークス及び一般炭を用いた。微粉状酸化鉄は、−0.25mmに破砕したローブリバーを用いた。微粉状酸化鉄と微粉状炭材にポルトランドセメントを添加し、混練後、ディスクペレタイザーにより、ペレット(平均粒径13mm)を造粒した。石炭チャーと一般炭及び粉コークスの組成と成分を表1に示す。石炭チャーは、粉コークスや一般炭に比べ比表面積が5.0m/g以上であり、粉コークスや一般炭よりも反応性が高いものである。
石炭チャーZと一般炭の割合を変更し、その他の原料条件を一定として試験した。原料配合と製造した非焼成含炭塊成鉱の特性を表2に示す。
表2で、実施例1〜実施例4は、微粉炭中の石炭チャーが20質量%〜60質量%の場合である。実施例1〜実施例4では、目標とする冷間圧潰強度10000kN/m以上、及び熱間圧潰強度700kN/m以上が確保された。RARは、高炉において非焼成含炭塊成鉱を10%使用した場合の燃料費(kg/tp)を示す。実施例1〜実施例4では、RARは、470kg/tp以下で良好であった。
ここで、冷間圧潰強度の測定方法は、JISM8718「鉄鉱石ペレット圧潰強度試験方法」(2009)による。即ち、試料1個を10mm/minの速度で圧縮荷重をかけ、試料が最大圧縮荷重の50%になるまで荷重をかけ、圧縮荷重の最大値を圧潰強度とした。強度指数は、単位断面積当たりの荷重値(kN/m2)とした。
熱間圧潰強度は、高炉炉内の温度とガス条件を模擬した反応後圧潰強度を測定した。図1に高炉用非焼成含炭塊成鉱の反応後圧潰強度の測定装置を示す。反応内管1(Φ73mm)と反応外管2の間に所定の反応性ガスを入口3から流入し、反応内管1の底より、反応内管1に導入する。反応内管1の下部にアルミナボール5を敷き詰め、その上に、焼結鉱350gと非焼成含炭ペレット150gから成る試料6を充填する。試料は加熱装置7により加熱され、試料温度は、熱電対8により測定する。反応後のガスは反応後ガス出口4により反応内管1から外部に排出される。図2に高炉用非焼成含炭塊成鉱の反応後圧潰強度の測定条件を示す。ガス組成と温度は、高炉のシャフト部における条件を模したものである。反応終了後に窒素冷却してから試料を取り出して圧潰強度を測定した。反応後の圧潰強度は、JIS M8718「鉄鉱石ペレット圧潰強度試験方法」に準じて反応後の非焼成含炭ペレットの圧潰強度の測定行った。
図3に一般炭と石炭チャーを用いた場合の、石炭チャー使用量と熱間圧潰強度の関係を示す。表2の石炭チャーX,Y,Zの使用割合と熱間圧潰強度の関係をプロットしたものである。
図4に粉コークスと石炭チャーを用いた場合の、石炭チャー使用量と熱間圧潰強度の関係を示す。全ての配合種類において石炭チャーの使用量が20質量%〜60質量%で、目標とする熱間圧潰強度700kN/m以上が確保された。
図5(A)に比較例1における反応後の試料断面写真を示す。試料断面写真中の白色部分が、還元反応により生成された金属鉄である。ウスタイト、金属鉄への還元は均一に進行しているが、反応後の金属鉄が強固に結合したメタルネットワークは見られない。図5(B)に実施例1における反応後の試料断面写真を示す。還元後の金属鉄同士が強固なメタルネットワークを形成しており、非焼成含炭ペレットの反応後強度の飛躍的向上を裏付けている。
炭素含有量が多く、かつ、高炉内での還元後の熱間圧潰強度が高い高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法の提供することができる。
1…反応内管、2…反応外管、3…反応性ガス入口、4…反応後ガス出口、5…アルミナボール、6…試料、7…加熱装置、8…熱電対。

Claims (4)

  1. 微粉状酸化鉄と、微粉状炭材を有する原料に、バインダーと水分を添加して混合、造粒することにより、高炉用非焼成含炭塊成鉱を製造する方法であって、
    前記微粉状炭材が、石炭チャーを有し、
    前記石炭チャーが前記微粉状炭材の全質量に対して、20質量%以上、60質量%以下であることを特徴とする石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
  2. 前記微粉状炭材のうち、石炭チャー以外の微粉状炭材が、微粉状一般炭であることを特徴とする請求項1に記載の石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
  3. 前記微粉状炭材が、前記微粉状酸化鉄と前記微粉状炭材を有する原料の全質量に対して、15質量%以上25質量%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
  4. 前記石炭チャーは、BET比面積が5.0m/g以上であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項3のいずれか1項に記載の石炭チャーを使用した高炉用非焼成含炭塊成鉱の製造方法。
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