JP2935802B2 - 浮上式磁気ヘッド装置 - Google Patents
浮上式磁気ヘッド装置Info
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- G11B5/48—Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
- G11B5/4806—Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed specially adapted for disk drive assemblies, e.g. assembly prior to operation, hard or flexible disk drives
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Landscapes
- Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
- Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
Description
光磁気ディスク装置などに使用される浮上式磁気ヘッド
装置に係り、特に磁気ヘッド本体とこれを支持する支持
部材とがフレキシブルケーブルにより接続されている浮
上式磁気ヘッド装置に関する。
の構造を示す側面図である。この磁気ヘッド装置のヘッ
ド本体1は、スライダ1aと、スライダ1aに接合され
たコア1bと、このコア1bに巻かれたコイル2とを有
しており、スライダ1aとコア1bとの接合部に磁気ギ
ャップGが形成されている。ヘッド本体1の支持部材
は、フレキシャ3とロードビーム4とから構成されてい
る。フレキシャ3は薄い板ばね材料により形成されてお
り、接合部3aと支持部3bとを有している。ヘッド本
体1のスライダ1aはフレキシャ3の接合部3aの下面
に接着されている。またフレキシャ3の支持部3bはロ
ードビーム4の底面4aに溶接などの手段により固定さ
れている。フレキシャ3の接合部3aには球面状のピボ
ット3cが一体に形成され、ピボット3cの上端がロー
ドビーム4の底面4aに接触している。ロードビーム4
の基部は、板ばねにより支持されて、この板ばねの弾性
力によりヘッド本体1が記録媒体Dの表面に対して軽い
力で弾圧されている。記録媒体Dが矢印方向へ走行する
と、スライダ1aと記録媒体Dとの間の空気流によりヘ
ッド本体1が浮上する。この浮上姿勢は、磁気ギャップ
Gが設けられたトレーリング側がやや下向きとなった傾
斜状態である。
コイル2から延びるリード線5が、コイル2の巻線をそ
のまま使用した銅線であり、このリード線5が空中にて
撓んだ状態でロードビーム4に導かれ、チューブ6内に
挿入されている。そしてこのチューブ6がロードビーム
4上に固定されている。浮上状態において、ヘッド本体
1はピボット3cの頂点を支点として姿勢が自由に変わ
るようになっており、これによりヘッド本体1が記録媒
体Dの表面に沿って所定の浮上姿勢を維持できるように
なっている。ヘッド本体1とロードビーム4との間に
て、前記リード線5が空中で撓む状態に配線されている
ことにより、前記ピボット3cを支点としたヘッド本体
1の自由動作に対し、リード線5の影響がなるべく少な
くなるように構成されている。
示すように、ロードビーム4からヘッド本体1への配線
が、銅線のリード線5によりなされている場合には、コ
イル2から延びる複数のリード線5を束ねてチューブ6
内に挿入しなくてはならず、その作業が非常に繁雑であ
り、またこの作業は自動化が困難なものとなっている。
また、最近ではスライダ1aのトレーリング側端部に薄
膜素子を設けた薄膜磁気ヘッドが開発されているが、こ
の場合には、薄膜素子の端子部に個々のリード線5を接
続し、さらにこの複数のリード線を束ねてチューブ6に
挿入することが必要になり、組立作業がさらに繁雑にな
る。
にかけての配線にフレキシブルケーブルを用いることも
考えられている。フレキシブルケーブルを使用すると、
配線処理作業が従来に比べて簡単になり、また薄膜素子
を有するヘッド本体の場合には、フレキシブルケーブル
の先部のランド部を薄膜素子の端子部に直接半田付けす
ることができ、配線処理作業が非常に楽になる。しかし
ながら、フレキシブルケーブルは、銅線のリード線5に
比べて柔軟性に劣るため、ヘッド本体1がフレキシブル
ケーブルにより拘束され、ピボット3cを支点とした動
きの自由度が低下する。その結果、記録または再生動作
における浮上姿勢が安定せず、ヘッド本体の記録再生機
能部(図13では磁気ギャップ部G)の記録媒体Dから
の浮上量hの変動が大きくなる。またヘッド本体1のト
ラックアクセス動作のときに、フレキシブルケーブルの
捻り共振などにより、軸Oに対するローリング方向の共
振振幅が従来よりも大きくなってしまう。
あり、ヘッド本体とその支持部材とがフレキシブルケー
ブルにより接続されている場合に、フレキシブルケーブ
ルの撓み部の柔軟性を銅線とほぼ同レベルに保つことが
でき、ヘッド本体の浮上量の変動や共振振幅の増大を防
止できるようにした浮上式磁気ヘッド装置を提供するこ
とを目的としている。
媒体上で浮上力を受ける磁気ヘッド本体と、この磁気ヘ
ッド本体を可動状態にて支持する支持部材と、支持部材
と磁気ヘッド本体とを接続するフレキシブルケーブルと
を有する浮上式磁気ヘッド装置であって、前記フレキシ
ブルケーブルは、ポリイミドフィルムで形成されたケー
ブル基材と、前記ケーブル基材上に銅箔で形成された導
電層とから成り、しかも前記フレキシブルケーブルに
は、前記支持部材と磁気ヘッド本体とを接続する撓み部
分が設けられており、前記フレキシブルケーブルの撓み
部分の少なくとも一部分の幅寸法をW、長さをLとし、
この部分のケーブル基材の厚さ寸法をDp、導電層の厚
さ寸法をDc、ケーブル基材に対する導電層の面積率を
Aとしたときに、
外観を示す側面図、図2(A)はフレキシブルケーブル
の平面図、図2(B)はフレキシブルケーブルの断面図
である。図1に示す浮上式磁気ヘッド装置のヘッド本体
1では、スライダ1aのトレーリング側端面に薄膜素子
8が設けられている。薄膜素子8は、例えば再生用とし
ての磁気抵抗効果素子を含み、記録用としての平面コイ
ルパターンおよびコア層を含むものであり、図1にてg
で示す部分が記録再生機能部である。フレキシャ3は接
合部3aと支持部3bとを有しており、接合部3aにス
ライダ1aの上面が接着され、支持部3bはロードビー
ム4の底面4aに固定されている。そしてフレキシャ3
の接合部3aにピボット3cが形成され、ヘッド本体1
はピボット3cとロードビーム4との接触部を支点とし
て動けるようになっている。
手段として、フレキシブルケーブル10が使用されてい
る。図2(A)に示すように、フレキシブルケーブル1
0には一定の幅寸法Wで且つ長さ寸法Lの帯状部11が
設けられている。帯状部11の先部にはランド接続部1
2が形成され、帯状部11の基部には幅寸法が徐々に大
きくなる接着部13が形成されている。図1では、接着
部13がロードビーム4の上面に接着され、またランド
接続部12が薄膜素子8に重ねられた位置に接着され
て、フレキシブルケーブル側のランド部と薄膜素子8の
端子部とが導通接続されている。そして上記帯状部11
の全長部分が空中にてループ状に曲げられた撓み部とな
っている。すなわち図1では、撓み部の長さが、帯状部
11の長さ寸法Lに一致したものとなっている。
ーブル10は、ケーブル基材10aとその表面または裏
面に形成された導電層10bとから成るものであり、一
般的にはケーブル基材10aはポリイミドフィルムであ
り、導電層10bは銅箔である。前記撓み部となる帯状
部11の幅寸法をW、長さ寸法をL、帯状部11におけ
るケーブル基材10aの厚さ寸法をDp、導電層10b
の厚さ寸法をDc、帯状部11におけるケーブル基材1
0aの面積に対する全導電層10bの面積の比(面積
率)をAとした場合、これらが前記数1と数2の式を満
たしたときに、浮上式磁気ヘッド装置として使用可能な
ヘッド本体1の自由度を得ることができる。
説明する。図3は、前記各寸法の組み合わせの異なるフ
レキシブルケーブルおよび従来のリード線5として使用
されていた銅線を用いて柔軟度(Stiffnes)について測
定した結果を示している。図4(A)(B)は、測定に
使用したフレキシブルケーブルの試料を示し、図5はル
ープ柔軟テスタ(Loop Stiffness Tester)を使用した
柔軟度の測定方法を示している。試料は一定幅寸法の帯
状のフレキシブルケーブルを使用した。試料となったフ
レキシブルケーブルのケーブル基材10aはポリイミド
フィルムで、導電層10bは銅箔である。図4では試料
の幅寸法をW0で示し、ケーブル基材10aと導電層1
0bの厚さ寸法をそれぞれDpとDcで示している。使
用したフレキシブルケーブルの試料は、以下の表1にお
いて(イ)ないし(ホ)で示したものであり、それぞれ
Dp,Dc,Aの組み合わせを異ならせたものである。
(A×Dc+Dp)を計算すると、試料(イ)〜(ホ)
の順に、0.045、0.035、0.031、0.0
25、0.021である。柔軟度の測定では、試料
(イ)ないし(ホ)のそれぞれにおいて幅寸法W0を異
ならせたものを複数個ずつ用意し、そのそれぞれについ
て測定を行った。
レキシブルケーブルについて80mmの長さ部分をほぼ
円形のループとして、その両端を固定する。このループ
に対し上方向から荷重を与え、ループ部分の高さ寸法が
1/3になったときの荷重Fを測定した。各試料(イ)
〜(ホ)についてそれぞれ幅寸法W0を異ならせた複数
のものについて上記の測定を行った。図3では、横軸に
幅寸法W0をとり、縦軸にループ部分の高さが1/3と
なったときの荷重F(g)をとり、この荷重Fを柔軟度
の測定結果としている。図3では、各試料(イ)〜
(ホ)のそれぞれにおいて、幅寸法W0が大きくなるに
したがって荷重Fが大きくなり、柔軟度が比例的に低下
していくのが解る。
線におけるフレキシブルケーブル10の撓み状態と、図
5における測定での試料の撓み状態とを対比する。図5
の測定では、長さ80mmのループ部分の高さが1/3
となったときの荷重Fを、柔軟度の測定結果としてい
る。一方、図1における長さLの帯状部11の撓み形状
を考慮すると、図1において矢印(i)で示す荷重方向
が、図5におけるFの荷重方向に対応している。また、
図5において実際の荷重Fの変化に主に寄与している撓
み部分は、80mmのループ全長ではなく、ループの左
右の所定の長さL0の部分である。このL0の長さはほぼ
10mmである。したがって、図5での各試料(イ)な
いし(ホ)の測定において、左右2ヶ所のL0=10m
mの部分の撓みによる荷重Fに着目すれば、これが図1
に示すように実際に配線した場合の柔軟度として近似さ
せることができる。
(ホ)のフレキシブルケーブルにおいて柔軟度として寄
与するL0の部分は左右2ヶ所であるため、測定荷重F
は、長さL0=10mmで幅寸法が2×W0のフレキシブ
ルケーブルの柔軟度を測定していることになる。よって
図5の測定荷重Fに寄与している部分のフレキシブルケ
ーブルの縦横寸法比は(2×W0/L0)=(2・W0/
10)である。これが各試料(イ)ないし(ホ)を図1
に示す実際の配線に使用した場合の帯状部11の縦横比
(W/L)に対応することになる。そこで、図3の横軸
ではW0(mm)の下に、(W/L)=(2・W0/1
0)の値を併記している。図6は、図3に示した測定結
果をX−Y−Zの三次元座標として示したものである。
図6のY軸では図3の横軸に併記した(W/L)の値を
とり、Z軸に図3の縦軸に相当する柔軟度Fの測定結果
を示している。またX軸は(A×Dc+Dp)の値であ
る。
影図に対応しており、図3の(イ)ないし(ホ)の直線
は、図6での(イ)ないし(ホ)のそれぞれの直線に対
応している。図6から明らかなように、帯状の部材で
は、(W/L)が小さくなるにしたがって(細長になる
に従って)柔軟性が良くなる。また(A×Dc+Dp)
は厚さ寸法に関するパラメータとなり、これが小さくな
るにしたがって柔軟性が良くなる。また上記の(イ)〜
(ホ)の試料の測定と共に、従来のリード線5として使
用されていた直径30μmの銅線に関し、図5に示した
柔軟度の測定を行った。図3では、直径30μmの銅線
を4本束ねたものの測定結果を試料(へ)として示し、
銅線を2本束ねたものの測定結果を試料(ト)として示
している。30μmの細い銅線を4本使用した配線で
は、ヘッド本体1の動作の自由度に問題はないため、前
記試料(へ)の柔軟度と同等以上の柔軟度のフレキシブ
ルケーブルを使用すれば、浮上式磁気ヘッドの配線とし
て実用性のあるものとなる。
(荷重F)の測定値は0.11(g)であった。よって
試料(へ)の測定結果からヘッド本体1の配線に使用す
る場合の柔軟度が0.1(g)以下であればよい。そこ
でこの試料(へ)の測定結果を図6の三次元座標に与え
ると、これはZ軸の0.1を通り且つX−Y平面に対し
て平行な平面となる。この平面と図6に示した各試料の
測定値の立体グラフとの公線を求めると、ほぼ直線(i
i)となる。上記直線(ii)のX−Y座標での方程式
を計算すると、
1(g)以下となる領域である。よってこの範囲を式に
すると前記数1および数2の通りとなる。
キシブルケーブルの幅寸法Wで長さ寸法Lの帯状部11
をループ状にして、ヘッド本体1に対する配線を行った
場合、前記数1および数2を満たす範囲にてDp,D
c,A,W,Lを設定すれば、直径30μmの銅線を使
用した配線よりもさらに柔軟度が良好となる。
レキシブルケーブルを用いて実際にヘッド本体1の配線
を行った実施例と、数1と数2の条件を満たさないフレ
キシブルケーブルを使用してヘッド本体1の配線を行っ
た比較例とを説明し、このときの浮上式磁気ヘッド装置
の特性について以下に説明する。
ド本体1に配線したときの撓み部分となる帯状部11
が、長さLで幅寸法Wの一定幅のものとし、ケーブル基
材10aをポリイミドフィルム、導電層10bを銅箔と
した。各寸法は、Dc=0.020mm、Dp=0.0
15mm、A=0.5とし、(A×Dc+Dp)=0.
025とした。またW=0.3mm、L=5.0mmと
し、W/L=0.06とした。この各寸法は前記数1お
よび数2の式を満たすものである。このフレキシブルケ
ーブルの帯状部分11を用い、図1に示すようなループ
にて配線し、実際に試験用ハードディスクを回転させ、
ヘッド本体を浮上させて、磁気記録再生機能部gの浮上
量hの変動率を測定した。変動率は5.5%であった。
また、水平軸Oに対するヘッド本体1のローリング方向
の1次共振のゲインを測定した結果1.5dBであっ
た。
ヘッド本体1に配線したときの撓み部分となる帯状部1
1が、長さLで幅寸法Wの一定幅のもので、ケーブル基
材10aをポリイミドフィルム、導電層10bを銅箔と
した。各寸法は、Dc=0.020mm、Dp=0.0
15mm、A=0.5とし、(A×Dc+Dp)=0.
025とした。またW=0.4mm、L=4.0mmと
し、W/L=0.10とした。この各寸法は前記数1お
よび数2の式を満たすものである。このときの、磁気記
録再生機能部gの浮上量hの変動率は6.5%で、1次
共振のゲインは、3.0dBであった。
ヘッド本体1に配線したときの撓み部分となる帯状部1
1が、長さLで幅寸法Wの一定幅のもので、ケーブル基
材10aをポリイミドフィルム、導電層10bを銅箔と
した。各寸法は、Dc=0.020mm、Dp=0.0
15mm、A=0.5とし、(A×Dc+Dp)=0.
025とした。またW=0.4mm、L=3.0mmと
し、W/L=0.13とした。この各寸法は前記数1お
よび数2の式を満たしていない。このときの、磁気記録
再生機能部gの浮上量hの変動率は7.5%で、1次共
振のゲインは、4.5dBであった。
体1に配線したときの撓み部分となる帯状部11が、長
さLで幅寸法Wの一定幅のもので、ケーブル基材10a
をポリイミドフィルム、導電層10bを銅箔とした。各
寸法は、Dc=0.020mm、Dp=0.015m
m、A=0.5とし、(A×Dc+Dp)=0.025
とした。またW=0.5mm、L=2.5mmとし、W
/L=0.20とした。この各寸法は前記数1および数
2を満たさない組み合わせとなる。このときの、磁気記
録再生機能部gの浮上量hの変動率は9.5%で、1次
共振のゲインは、9.5dBであった。
配線したときの撓み部分となる帯状部11が、長さLで
幅寸法Wの一定幅のもので、ケーブル基材10aをポリ
イミドフィルム、導電層10bを銅箔とした。各寸法
は、Dc=0.020mm、Dp=0.015mm、A
=0.5とし、(A×Dc+Dp)=0.025とし
た。またW=0.5mm、L=2.0mmとし、W/L
=0.25とした。これも前記数1および数2を満たし
ていない。このときの、磁気記録再生機能部gの浮上量
hの変動率は10.0%で、1次共振のゲインは、7.
0dBであった。なお、図1に示すフレキシブルケーブ
ル10の帯状部11の接着工程では、ロードビーム4へ
の接着位置に公差が生じるのが避けられないが、上記実
施例と比較例では、いずれもロードビーム4上での接着
端部のばらつきが±25μmの範囲に収まるように接着
作業を行ったものである。上記各実施例と各比較例での
各寸法の関係、浮上量変動率、1次共振ゲインを以下の
表2にまとめて示す。
較例の寸法値および浮上量の変動率の関係を線図にした
ものである。図7の横軸はW/Lを示し、縦軸は浮上量
の変動率を示している。この座標上に前記実施例(a)
(b)と比較例(a)(b)(c)のそれぞれの浮上量
変動率をプロットし、これを直線で結んでいる。ハード
ディスク用の浮上式磁気ヘッド装置において、記録再生
機能部gの許容できる浮上量の変動率の一般的な仕様範
囲は±10%であり、変動幅に換算すると20%であ
る。実際の装置において浮上量の変動に起因するものと
して他にヘッド本体1を記録媒体に押圧するばね圧力、
スライダ1aのABS面の形状などがある。これらの要
素においても浮上量が変動するため、これを加味する
と、ヘッド本体1への配線部において許容できる浮上量
変動率は前記20%の1/3のほぼ7%である。
すと、実施例(a)(b)はその許容範囲以内であるこ
とが解り、一方比較例(a)(b)(c)はいずれも許
容範囲を外れていることが解る。また図7において、浮
上量変動率7%の横線と座標内のグラフ線との交点(i
ii)を求めると、このときのW/Lはほぼ0.115
である。一方実施例と比較例では共に〔−15(A×D
c+Dp)+0.5〕が0.125である。よって前記
交点(iii)においてほぼ数1と数2が成立している
ことを意味し、数1と数2の式が非常に正確なものであ
ることが立証できる。
横軸をW/Lをし、縦軸を1次共振ゲインとし前記実施
例と比較例のそれぞれの1次共振ゲインの測定値をプロ
ットし直線で結んだものである。トラックアクセス時で
は、1時共振ゲインが4(dB)以下であれば実用上問
題はない。そこで1次共振ゲインが4(dB)となる横
線を引き、これと座標内のグラフとの交点(iV)を求
めると、実施例(a)(b)はいずれも許容範囲内であ
り、比較例(a)(b)(c)は許容範囲外であること
が解る。また交点(iv)でのW/Lを線図から求める
とほぼ0.125である。〔−15(A×Dc+Dp)
+0.5〕が0.125であることから、交点(iv)
にて数1と数2の等式が成立している。よって数1と数
2の範囲のフレキシブルケーブルを使用すると、1次共
振ゲインは許容値の4(dB)未満となることが解る。
また、本発明におけるフレキシブルケーブルの配線で
は、例えば図9に示すように、数1と数2の条件を満た
すLの長さの帯状部11よりも、実際の撓み部が長くな
った場合であっても、配線の柔軟度の効果は充分に発揮
できる。すなわち本発明は、ヘッド本体1からロードビ
ーム4にかけてのフレキシブルケーブルの撓み部分に、
数1と数2の条件を満たす帯状部11が含まれていれば
よいことになる。
配線されたときの撓み部が幅寸法W1からW2に徐々に
変化する形状であっても本発明の実施例の範囲となる。
この場合には、撓み部の最大幅に関してW2/Lを求
め、また(A×Dc+Dp)は、ケーブル基材と導電層
の厚さ寸法と面積率とから求め、これについて数1と数
2の条件を満たすようにすればよい。または幅寸法W1
とW2の平均値から〔(W1+W2)/2・L〕を求
め、これを数1と数2の左辺にしてもよい。さらに、図
11と図12に示すように、フレキシブルケーブルの撓
み部が複数に分離されており、分離された部分の長さを
それぞれLaとLb、分離された部分の幅寸法をWaと
Wbとした場合には、(La/Wa)+(Lb/Wb)
を数1と数2の左辺とすればよい。
配線にフレキシブルケーブルを使用した場合に、従来の
銅線を用いたのと同等以上のヘッド本体の自由度を得る
ことができるので、ヘッド本体の記録媒体からの浮上量
の変動を小さくし、またトラックアクセス時などにおい
てローリング方向の共振振幅を小さくできる。
(B)はフレキシブルケーブルの断面図、
線に関する柔軟度の測定結果を示す線図、
図、(B)はその断面図、
す線図、
示す線図、
図、
変形例を示す平面図、
変形例を示す平面図、
Claims (1)
- 【請求項1】 移動する記録媒体上で浮上力を受ける磁
気ヘッド本体と、この磁気ヘッド本体を可動状態にて支
持する支持部材と、支持部材と磁気ヘッド本体とを接続
するフレキシブルケーブルとを有する浮上式磁気ヘッド
装置であって、前記フレキシブルケーブルは、ポリイミ
ドフィルムで形成されたケーブル基材と、前記ケーブル
基材上に銅箔で形成された導電層とから成り、しかも前
記フレキシブルケーブルには、前記支持部材と磁気ヘッ
ド本体とを接続する撓み部分が設けられており、前記フ
レキシブルケーブルの撓み部分の少なくとも一部分の幅
寸法をW、長さをLとし、この部分のケーブル基材の厚
さ寸法をDp、導電層の厚さ寸法をDc、ケーブル基材
に対する導電層の面積率をAとしたときに、 【数1】W/L≦−15(A×Dc+Dp)+0.5 である ことを特徴とする浮上式磁気ヘッド装置。
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