JP2935557B2 - 圧電ウエハの研磨装置 - Google Patents

圧電ウエハの研磨装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 研磨中に圧電ウエハの共振周波数の変化を検出するこ
とにより、圧電ウエハの研磨量を監視制御する研磨盤内
に絶縁埋設された検出電極及び該検出電極を装備した研
磨装置に関する。
(従来の技術) 特許公告昭和63年第27149号に開示あるとおり、検出
電極の従来実施例として、(イ)第10図の研磨盤内に絶
縁埋設された研磨面側に空隙のある空隙−金属検出電極
例と、(ロ)上記(イ)の空隙内に絶縁性固体高誘電材
料を充填した第9図の誘電体−金属検出電極例がある。
また同公報中には、これら検出電極を装備した圧電ウ
エハ研磨装置の従来例として、上記(イ)及び(ロ)の
検出電極を装備した研磨装置例のブロック図(図示せ
ず)が併示されている。いずれの検出電極を採用するに
しても、圧電ウエハの検出方法には、圧電ウエハが共振
時に示す特有な共振インピーダンスの変化(共振ディッ
プ)を検出する方法と、圧電反作用により圧電ウエハ自
身が発電する共振周波数を検出する方法の2通りあり、
従来よく共に広く利用されて来ている。
(発明が解決しようとする課題) 検出電極面が研磨面と等しい面に形成されてあると、
研磨動作中に金属製キャリアが接触して接地され特有の
パルス状雑音が発生することがあり、共振ディップと誤
認されて、しばしば制御装置を誤動作させることがあっ
た。これを改善するため、上記(イ)及び(ロ)の構造
の検出電極が案出されたものである(第10図及び第9
図)。
しかしながら、第10図の上記(イ)の検出電極18a
は、空隙18bを有するため検出感度が低く、空隙エッジ
で圧電ウエハと衝突することがあり、ときには圧電ウエ
ハにチッピングを発生し破損させることがある。また空
隙18bに研磨液が滞留し検出感度を徐々にて低下させる
ことがあり、空隙の幅も圧電ウエハの外形以下に狭く採
る必要があることから、検出面積を狭め感度を低めるば
かりでなく、研磨盤の摩耗によって空隙の深さが変化す
るため、深くするよう再加工しなければならないなど、
多くの解決すべき課題がある。
また第9図の上記(ロ)の検出電極構造は、上記
(イ)の検出電極の欠点を解決するために案出されたも
ので、空隙内に固体誘電体17bを充填し検出感度を高め
かつキャリア接触により接地雑音の発生を防止するとし
ている。しかしながら、研磨盤の磨耗により誘電体の厚
みが減少すると、高誘電率のために検出電極17aの端子
Aと圧電ウエハの間に介在する静電容量値に大幅に変化
させるから、検出感度を一定に維持することが困難とな
るだけでなく、検出電極を再び装着し直さなければなら
ないなど多くの課題がある。
いずれの検出電極を利用するにせよ、検出電極の端子
から研磨装置を含む圧電ウエハ等のインピーダンスは必
ずしも整合されておらず、検出できる圧電ウエハの周波
数(厚み)の上限が低く制限されて、例えば基本波30MH
z以上の水晶振動子の検出は非常に困難な状況にある。
(発明の目的) 研磨盤の摩耗によらず常に一定の静電容量値を維持す
るように検出電極の構造を表裏に分割構成し、かつイン
ピーダンスを整合させると同時に外部到来雑音をキャン
セルするよう該検出電極に接続する検出回路を平衡型回
路に構成にすることにより、上記従来実施例の検出電極
が有している多くの課題の解決を図ることを目的とする
ものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので
あって、研磨装置内において、研磨状態の変化の中から
特に圧電ウエハの共振インピーダンスまたは共振周波数
の変化を安定的に検出するための検出電極構造と、その
検出電極を装備した圧電ウエハの研磨装置を提供するも
のである。
すなわち、 本発明の第一は、圧電ウエハ5の研磨装置の研磨盤2
a,2b内に絶縁埋設する検出電極を表裏電極1a,1bに分割
し、その間に薄い絶縁層からなる静電容量を介在させて
電気接続する構造としたものである。第1図において、
圧電ウエハ等に接する裏電極1bは研磨盤2aの摩耗ととも
に厚みを減少させるが、表裏電極1a,1b間の絶縁層はこ
の摩耗に影響されることなく常に一定の静電容量値を維
持できる固定値であるから、キャリア4の接触による接
地に対しても緩衝の役目を担う圧電ウエハの研磨装置と
するものである。
本発明の第二は、圧電ウエハの研磨装置の上記検出電
極と接続する検出回路6を、ヤーマン型トランスまたは
位相差πラジアンの平衡型増幅回路と一対の検波ダイオ
ード11a,11bと出力抵抗器12とを接続してなる平衡型位
相検波回路としたものであって、入力された周波数信号
に対する圧電ウエハ5の共振インピーダンス変化(共振
ディップ)、または入力された周波数信号と圧電ウエハ
の発電・増幅された共振周波数との間の位相差信号のい
ずれかを検波することにより、圧電ウエハ5の共振周波
数を検出して制御装置の制御を行うことを特徴とする圧
電ウエハの研磨装置である。
(発明の作用) 検出電極端子Aより見た圧電ウエハ5の研磨装置の電
気等価回路は、一般に第6図のように表される。
上下研磨盤は接地されるが、その表記を研磨盤端子B,
Cで代表すると、検出電極の外部接続端子Aと研磨盤端
子B,Cとの間には、端子A,B間の静電容量C2,端子A,C間の
静電容量C3が接続されたものとして、第6図のように表
現される。これら静電容量C2,C3は機構的かつ必然的に
端子Aに並列接続された形になっており、圧電ウエハか
ら得られる信号の検出可能な周波数上限を制約する主要
因となっている。
端子Aと端子B,Cの総合インピーダンスZは、容量Cg
と研磨状態によって異なる枝路インピーダンスと直列接
続されたものに、さらに容量C2,C3のインピーダスを並
列接続した構成として、第6図のように表される。
本発明においては、これら並列容量C2,C3の影響を除
去するため、例えば、第3図の平衡型ヤーマントランス
10の2次側に接続して平衡型位相検波回路を構成し、中
点を挟んでC5とC6にZの並列容量C2,C3の和とを同一値
になるようにバランス調整している。これにより、特に
圧電ウエハ5の直列共振−反共振間で生ずる共振ディッ
プを、他の要因による疑似共振るディップと明確に区別
して拡大検出でき、さらに高い周波数領域まで安定かつ
容易に検出可能になるよう作用する。
一般に端子Aと、圧電ウエハ等の間には、容量Cgが介
在する。この容量Cgは、被研磨物が検出電極表面に接触
していると、当然短絡状態になるが、第10図の検出電極
18aの例のように研磨面までの間に空隙18bがある場合
は、非常に小さな値となる。これに対して第9図の誘電
体17bが研磨面に装着された検出電極17aの場合、大きな
値を示す。これらCgの値は、研磨盤の磨耗によって増加
するものであるのに対して、本発明の検出電極Iaは、裏
電極1bのみ磨耗されるので表裏電極間の静電容量値Cgは
常に一定に維持される。インピーダンスの変化に基づき
圧電ウエア5の共振ディップを検出する方法において
は、Cgを含めて、厳にインピーダンス条件を一定に維持
するよう配慮されなければならないが、この点において
本発明の構成は極めて好適に作用する。
本発明の検出電極の先端(研磨面)は、キャリアが研
磨装置内で回転移動すると、相対的にプラネタリ運動を
繰り返すから、一般に次の4通りの状態を現出する。す
なわち、 a:研磨液以外なにもない空乏状態 b:圧電ウエハがある状態 c:キャリアだけがある状態 d:キャリアが接触している状態 である。
これらの状態は、研磨動作中に繰り返し再現されるも
のであるから、切換スイッチで等価表現すれば第6図a
〜dのように表すことができる。
各状態は、静電容量Ce,圧電ウエハ(振動子インピー
ダンスのZxまたはZx′),静電容量Cc及び短絡にそれぞ
れ対応しているが、キャリアの面積占有率から判断する
と、一般にc>b>d>aの順で多く再現される。これ
ら状態a〜dに対応して各枝路インピーダンスを求める
と、圧電ウエハ5の直列等価抵抗rを無視して、 但し、s=jω=j2πf so:直列共振(角周波数) sa:並列共振(角周波数) である。これらの絶対値と周波数sの関係を表わしたも
のが第図7図である。
第6図に示すとおり、検出電極1aの端子Aと接地B,C
間の総合インピーダンスZは、各状態の上記枝路インピ
ーダンスと表裏電極間容量CgのインピーダンスZcgの直
列接続に、上下研磨盤に基づく静電容量C2,C3のインピ
ーダンスが並列接続された構成となる。
本発明は、前記のとおり、バランス調整等によりC2,C
3(及びその他の浮遊容量の一部を含めることができ
る)の影響を除去できるから、結局、表裏電極間容量Cg
のインピーダンスZcgと、状態a〜dの上記各枝路イン
ピーダンスとの和だけを考慮すれば充分である。
研磨中に、インピーダンスの変化に基づくディップは
次の場合に発生する。すなわち、 (i) 状態c→状態a→状態c (ii) 状態c→状態b→状態c (iii) 状態d 求めるディップは(ii)の共振るディップであるが、
これに類似した他の要因に基づく疑似共振ディップがあ
り、いかに安定かつ容易にこの両ディップを区分検出す
るかが、共振ディップ検出方法採用の場合の主要なポイ
ントである。
上記ディップ(iii)の状態dは突発的に生起するの
で、他のディップに重畳することもあるが、本質的に短
絡現象であるから優先的単独現象である。このディップ
(iii)と(i)は疑似共振ディップとなるもので、基
本的にはキャリアのある状態から他の状態へ、あるいは
他の状態からキャリアのある状態へのシフトであるか
ら、各枝路インピーダンス間の次のようなシフトとみな
すことができる。
(i)Zcc→Zce→Zcc (iii−1)O→Zcc 2)Zcc→O 3)O→Zce 4)Zce→O 5)O→Zx 6)Zx→O 疑似共振ディップはこれらのシフトとZcgの直列回路
により生起されるもと考えることができる。このZcg
を、Zcg>>r(圧電ウエハの等価抵抗値)に設定する
ことにより、従来大きなパルス雑音として問題となって
いたキャリア接触雑音は小さくなり緩和され、共振ディ
ップと誤認するのを有効に回避でき、本発明の重要な作
用の一つである。
疑似共振ディップの数は多いようであるが、第7図か
ら常にCc>Ceであること、またその差は僅少であること
から、ディップ(i)と(iii−1,2)に代表させても支
障ない。
圧電ウエハの共振ディップは、並列容量Co(Cg等を含
む総合等価並列容量、第8図(a)及び(b)参照)を
C2,C3とともに平衡型位相検波回路のバランス要素に含
めて調整することにより、Coを小さな値のCo′(Co>C
o′)に減少させた場合に相当し、圧電ウエハのインピ
ーダンスを任意に高インピーダンス(すなわち1/sCo′
を大きくすること)にできるから、高インピーダンスか
ら共振時の0近傍(実際は等価抵抗値r近傍)までの落
差Zmax−Zminが拡大され、大きな共振ディップとするこ
とができる。例えば、キャリアがある時のインピーダン
スZccと圧電ウエハCo′のときのインピーダンスZxとを
考えると(状態c)、圧電ウエハの非共振インピーダン
スも同様に高くなるが、直列共振時のインピーダンスは
あまり変化せず低いままであるから、その共振ディップ
落差は極めて大きく拡大される。しかしその他の疑似共
振ディップは下がらずその落差は小さいままである。す
なわち、他の静電容量も同様に小さくなり(例えば、Ce
→Ce′,Ce>Ce′及びCc→Cc′,Cc>Cc′)インピーダン
スを高めるが相互間落差はあまり変化しないから、共振
ディップほどにはディップ落差は拡大されない。よっ
て、疑似共振ディップと共振ディップとの判別を一層容
易かつ安定的に行うことができる。共振ディップの判別
に、統計的な再現確率を利用すれば、さらに高信頼性な
検出を可能にすることは勿論である。
研磨中の圧電ウエハが検出電極下にある時間と、掃引
周波数信号の掃引周波数が共振周波数にある時間とが一
致する確率は極めて低いものであり、従って共振ディッ
プの大きさと検出は、確率的かつ機械的に制限されるこ
とが多い。
しかし、実際上は多数の同種圧電ウエハを同時に研磨
する場合がほとんどであるから、共振周波数の拡がり
(バラツキ)が少ない比較的低周波の圧電ウエハ研磨に
おいては、狭い掃引周波数帯信号を印加して圧電ウエハ
の共振ディップを検出し研磨制御する方法は、実用上優
れて問題はない。
一方、高周波の圧電ウエハ研磨は、周波数の拡がりが
大きくかつ周波数に反比例して共振インピーダンスも低
くなるから、掃引周波数範囲は拡大して周波数の安定
度、精度及び検出確率は悪化する。研磨盤の容量C2,C3
その他の遊離容量によっても一層低インピーダンスにな
り易いから、共振ディップの検出はますます困難にな
る。そこで、例えば第4図の圧電反作用に基づく圧電ウ
エハ発電の共振周波数を検出する方法が好んで採用され
る。
発電圧電ウエハの能動素子等価回路は、第8図(b)
のZx′として示されているとおりで、共振ディップを生
ずる圧電ウエハの等価回路である同図(a)Zxの直列共
振腕に、発電電圧Vgを付加したものに略等しい。この発
電量は極めて微弱であり断続的に出力されるだけである
が、圧電ウエハからのみ発生する固有周波数であり、整
合トランスと増幅器を経由することにより、平衡型位相
検波回路の中点に入力しても、比較的雑音に影響される
こと少なく、参照の入力信号周波数との間の位相差を容
易に検波出力させることができる。第4図はその実施例
であり、参照の入力周波数信号との間に(周波数)位相
差が生じたときのみその位相差(直流を含む低周波周波
数)信号が出力されるので、非常に都合がよい。この検
出方法においては、発電がない他の状態(a,c,d)を全
く考慮する必要がなく、従って、検出結果は信頼性が非
常に高く、高周波圧電ウエハの精密な研磨制御に好適に
作用する。なお周波数信号装置8の出力として、掃引周
波数または目的周波数のいずれかの信号を選んで利用す
ることができる。周波数信号入力により、位相差信号発
生の周波数を確認しながら研磨制御することができるか
ら、共振ディップと同様な位相ディップが共振周波数で
生ずるので、連続監視制御に適している。一定の目的周
波数に設定するのは、その周波数に到達ときに発生する
位相差信号を検出して研磨停止の制御をするのに適して
いる。
(実施例) 表裏電極1a,1bを、上研磨盤内に埋設した検出電極を
装備した本発明の研磨装置の実施例を第1図に示す。上
下研磨盤内に挟持されて、研磨液を注入された圧電ウエ
ハ5は、キャリア4はとサンギア3aとインターナルギア
3bの回転により、ギア噛合の回転力を受けて相対摺動の
プラネタリ運動により研磨される。検出電極は、適当な
ギャップを維持したまま表裏電極1a,1bを上研磨盤2a内
に絶縁性の接着剤で埋設固定されたものである。裏電極
1bは上研磨盤2aの研磨面と同一面にあるため、キャリア
4の接触により疑似共振ディップを発生させるが、表裏
電極1a,1b間にある静電容量Cgにより、前記の通り緩和
され影響ないよう除去される。第1図の圧電ウエハ研磨
装置部分は、第2図のブロックダイアグラムのように接
続される。周波数信号装置8からの掃引周波数信号は、
検出回路6に入力して、上記C2,C3、浮遊容量等はバラ
ンス調整あるいはインピーダンス整合されて、検出電極
端子Aに印加される。上下研磨盤2a,2bの端子B,Cは接地
され、平衡検波回路構成と共に外部到来雑音を減少させ
ている。検出回路6の出力は共振ディプまたは位相差デ
ィップであって、直流を含む低周波の検波出力信号であ
る。この検波出力信号に基づき制御装置の制御回路7
は、サンギア3aの駆動モーター9並びにインターナルギ
ア3bの図示しない駆動モーター等の各種駆動装置を制御
する。
第3図は、本発明の検出回路6の一実施例である共振
ディップ検出回路の結線図を示したもので、ヤーマント
ランス10の2次側に接地中点を有し、検波ダイオード11
a,11bと出力抵抗器12より構成された平衡型検波回路を
構成する。検出電極端子AのインピーダンスZは、ヤー
マントランスの端子(W)に接続され、付加容量C5,C6
により、バランス(平衡)調整される。この調整は、周
波数信号装置8の周波数を圧電ウエハの周波数近傍にセ
ットしおき、出力抵抗器12の出力が最小になるようにC5
を調整することにより簡単に行うことができる。特にキ
ヤリアが裏電極下にあるときを選んで調整することが好
ましい。C4は、高周波域においてヤーマントランスを理
想トランスに近似するための並列同調容量であるが、広
帯域高周波用トランスを使用することにより省略でき
る。
第4図は、本発明の検出回路6の他の実施例である位
相差ディップを検出回路を示したもので、第3図の実施
例と同様な位相検波回路を構成している。参照の周波数
信号がヤーマントランス10の一次側に入力されると、二
次側の中点(Y)に入力された圧電ウエハの発電周波数
は、整合トランス15と増幅器により整合し増幅されてい
るから、位相差検波されて出力抵抗器より出力される。
この時、共振ディップ検出回路と同様に、検出電極と研
磨盤間の静電容量C2,C3及びその他の浮遊容量は、整合
トランス15の同調調整により影響を与えないように除去
されている。平衡ヤーマトランス10と整合トランス15の
同調調整は、前記共振ディップ検出回路のヤーマントラ
ンスの場合と同様に、広帯域ヤーマントランスを用いる
ことにより、非同調とすることができるのは勿論であ
る。
第5図(a),(b)は、上記検出回路実施例の平衡
ヤーマントランスの代わりに用いるトランジスタ回路構
成の平衡型入力回路部分の本発明の実施例である。これ
らの出力負荷は等しい値の抵抗器R1,R2とするが、抵抗
器負荷代わりに同調タンク回路に中点タップを設けたも
の用いてもよい。
(発明の効果) 研磨盤内に埋設した検出電極は、表裏電極間の絶縁層
を介して容量接続されてあるから、研磨盤の摩耗に対し
ても常に一定の容量値を維持し、共振ディップの検出に
おいて検出インピーダンスを何等変化させることなく、
安定かつ信頼性ある検出結果を保証するものである。
本発明の検出電極と検出回路において行う平衡調整
は、検出電極の等価回路のインピーダンスを高め、到来
ノイズをキャンセルして低減させ、共振ディップと疑似
共振ディップとの判別を容易にするよう共振ディップの
落差を拡大させ、検出周波数の上限を制約していた並列
容量成分の影響を除去して、さらに高い周波数領域の研
磨制御を可能にする顕著な効果を発揮する。特に高周波
研磨で有効な圧電ウエハの発電周波数信号を位相差ディ
ップとして検出可能ならしめることは、本発明の他の顕
著な効果である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例である検出電極を埋設した圧
電ウエハの研磨装置部分の横断面図、第2図は本発明の
実施例である検出電極を制御装置に接続した圧電ウエハ
の研磨装置のブロック図、 第3図及び第4図は、本発明の実施例である検出回路、 第5図(a)及び同図(b)は、本発明の実施例である
検出回路を構成するための平衡増幅器部分の回路図、 第6図は、本発明の圧電ウエハの研磨装置における検出
電極の端子接地間の等価回路図、 第7図は、第6図の等価回路における周波数インピーダ
ンスの説明図、 第8図(a)及び同図(b)は、圧電ウエハの等価回路
図、そして 第9図及び第10図は、従来例を示す検出電極を埋設した
研磨装置の横断面図、 である。 1a,1b……表裏電極 17a、18a……検出電極 17b……個体誘電体 18b……空隙 2a,2b……研磨盤 3a……サンギア 3b……インターナルギア 4……キャリア 5……圧電ウエハ 6……検出回路 7……制御回路 8……周波数信号装置 9……モーター 10……ヤーマントランス 11a,11b……検波ダイオード 12……出力抵抗器 13、14……総合インピーダンス 15……整合トランス 16……増幅器 19〜22……トランジスタ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上盤と下盤からなる研磨盤の間にキャリア
    により保持された圧電ウエハを挟持して研磨液を注入し
    該キャリアの相対摺動により圧電ウエハを研磨すると同
    時に研磨量を監視する制御装置の検出回路に該研磨盤内
    に埋設した検出電極を接続した圧電ウエハの研磨装置に
    おいて、 少なくとも一方の研磨盤に絶縁して埋設した一対の表裏
    電極を絶縁層の電気容量を介して電気接続させ表裏電極
    の一方は圧電ウエハに接して研磨盤面の一部を形成し他
    方は上記検出回路に接続した検出電極と、 この検出電極の検出信号を平衡型回路で受けるととも周
    波数信号装置の掃引周波数信号を与えられて検出電極下
    のインピーダンスの変化によるディップを検出する検出
    回路と、 この検出回路の検出出力信号を与えられて研磨盤の回転
    を制御する制御回路と、 を具備することを特徴とする圧電ウエハの研磨装置。
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