JP2934904B2 - ポリエステル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は優れた機械的性質、熱的性質、耐薬品性およ
び外観を有する成形品を提供することができ、かつ優れ
た成形性を有するポリエステル系樹脂組成物に関する。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略する)樹
脂のような結晶性高分子から得られる成形品の各種特性
はその結晶化度に強く依存するため充分な耐熱性を有す
る成形品を得ようとする場合には、PET樹脂に有機カル
ボン酸の金属塩または無機化合物等の結晶該剤を添加
し、さらに金型温度を130〜140℃の高温に設定して成形
する必要があった。
また、耐熱性を有する成形品を得る他の方法として
は、100℃以下の低温金型で成形された部分的な結晶化
状態のままの成形品を後加熱処理して結晶化を促進させ
たり、結晶化を促進するような液体中に該成形品を浸漬
する等の後加工により結晶化を進め、耐熱性を上げる方
法が知られていた。
しかしながら、高温金型を使用する方法、あるいは後
加工法を用いて高結晶化樹脂成形品を得ることは、作業
安定性および経済性の面において難点があった。その
上、100℃以下の低温金型温度で成形した場合、樹脂の
結晶化が十分に進みにくいので成形品の金型よりの離型
性が悪くなった。したがって、その離型性を高めるには
金型をゆっくりと冷却する必要があり、冷却に長時間を
要していた。
この欠点を改良して、PETを低い金型温度で成形する
方法として各種の結晶化促進剤を使用することが知られ
ている。例えばPETに、α−オレフィンと、α,β−不
飽和カルボン酸の塩とから成るイオン性共重合体を添加
する方法が特公昭45−26225号公報に開示されている。
また、PETにポリアルキレングリコールとタルク等の無
機充填剤とを併用添加する方法が特公昭47−3027号公報
に開示されている。さらにPETにイオン性共重合体、ポ
リアルキレングリコール系化合物および無機充填剤の併
用系についても特開昭59−22958合公報に開示されてい
る。
また、PETにソフトセグメントを共重合したり、結晶
化促進剤を併用することにより結晶化速度を改善する方
法も知られている。例えばポリアルキレングリコールと
PETとの共重合体にアイオノマーとポリオレフィンを添
加する方法が特開昭60−223850合公報に開示されてい
る。
しかしながら、かかるPET系組成物を成形用金型とし
て経済的な熱水循環型温度調節装置で制御可能な温度、
例えば金型温度80℃程度の金型を用いて射出成形をした
場合には、成形時の離型性や得られる成形品の機械的強
度は良好なものの、成形品の外観は必ずしも満足のいく
ものではなかった。
一方、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略す
る)はPETに比べると結晶化速度が大きいので、低い金
型温度での成形は可能である。しかしガラス繊維強化PB
Tから成形される成形品においては良好な表面外観が発
現しないという問題があった。
また、PETにPBTをブレンドする方法が特公昭50−3383
2合公報に開示されている。しかしながら、この場合に
は、PETの量PBTの量より少ない量、例えばPET/PBT=30/
70〜20/80(重量比)でなければ、金型温度80℃で成形
して得られる成形品においては良好な表面外観が発現し
なかった。またこのようにPBTの量がPETの量より多い場
合でも、該樹脂組成物から成形品を成形する際の成形サ
イクルは、PBT単独から成形する際の成形サイクルに比
べると満足いくものではなかった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らはかかる現状に鑑み、鋭意研究を重ねた結
果、特定のPET系共重合体PBT樹脂、結晶化促進剤および
繊維状強化材を配合してなる樹脂組成物は、低温金型で
成形しても優れた表面外観および機械的性質を有する成
形品を提供できることを見いだし、本願発明に到達した
ものである。
すなわち、本発明(A)テレフタル酸およびその誘導
体を主体とするジカルボン酸成分(a−1)とエチレン
グリコールを主体とするジオール成分(a−2)とをエ
ステル化して得られるPETオリゴマー(a)65〜97.8重
量%、平均分子量が500〜20,000のポリアルキレングリ
コール(b)1〜20重量%およびジエチレングリコール
(c)1.2〜15重量%とを重縮合させて得られるPET系共
重合体100重量部に対して、(B)PBT樹脂5〜450重量
部、(C)繊維状強化材2〜700重量部および(D)結
晶化促進剤0.1〜50重量部配合してなるポリエステル系
樹脂組成物である。
本発明の樹脂組成物に用いるPET系共重合体(A)
は、テレフタル酸およびその誘導体を主体とするジカル
ボン酸成分(a−1)とエチレングリコールを主体とす
るジオール成分(a−2)とをエステル化して得られる
PETオリゴリマー(a)と、平均分子量が500〜20,000の
ポリアルキレングリコール(b)およびジエチレングリ
コール(c)との共重合体である。
本発明に用いるPETオリゴマー(a)は、好ましくは
少なくとも90モル%がテレフタル酸およびその誘導体
(例えばジメチルエステル)であるジカルボン酸成分
(a−1)と、好ましくは少なくとも90モル%がエチレ
ングリコールであるジオール成分(a−2)とから、直
接エステル化またはエステル交換して得られるものであ
る。
ジカルボン酸成分(a−1)に0〜10モル%なる割合
でテレフタル酸またはその誘導体に併用できるものとし
ては、例えばフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セ
バシン酸、ナフタレン−1,4−もしくは−2,6−ジカルボ
ン酸、ジフェニルエーテル−4,4−ジカルボン酸および
これらの誘導体、例えばこれらのジカルボン酸のジメチ
ルエステル等が挙げられる。
また、ジオール成分(a−2)に0〜10モル%の割合
でエチレングリコールに併用できるグリコールとして
は、例えばペロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
等が挙げられる。
なお、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシメチ
ル安息香酸、p−ヒドロキシエチル安息香酸等のオキシ
酸も、10モル%(ジカルボン酸とジオールの1モル縮合
物単位に対して)以下の範囲で使用することができる。
本発明で使用するポリアルキレングリコール(b)と
しては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコールおよびポリエチレングリコールとポリテ
トラメチレングリコールとのランダムまたはブロック共
重合体等が挙げられる。
ポリアルキレングリコールの重量平均分子量は500〜2
0,000の範囲で、好ましくは1,000〜6,000の範囲のもの
である。重量平均分子量が500未満のものを用いた場
合、低温金型を用いて成形した際の離型が悪く、また得
られる成形品の耐熱性が低下する。一方、分子量が20,0
00を超えたものを用いた場合には、成形時の樹脂組成物
の滞留安定性が劣る。
ポリアルキレングリコール(b)の最適な共重合量
は、その平均分子量によっても異なるが、所期の目的を
達成するためにはPET系共重合体(A)中に1〜20重量
%、好ましくは2〜15重量%である。
ポリアルキレングリコールの共重合量が1重量%未満
のPET系共重合体を用いた樹脂組成物では結晶化促進効
果が顕著でなく、また、共重合量が20重量%を超えたPE
T系共重合体を用いた樹脂組成物では、成形時の滞留安
定性が低下する。
本発明に用いるPET系共重合体(A)は、上記のポリ
アルキレングリコール(b)に加えて、さらにジエチレ
ングリコール(c)(以下、DEGと略する。)を共重合
させたものである。DEGの共重合量は1.2〜15重量%であ
り、好ましくは1.5〜10重量%である。DEGの共重合量が
1.2重量%未満のPET系共重合体を用いた樹脂組成物では
低温金型での成形品の外観が充分でなく、また共重合量
が15重量%を超えたPET系共重合体では、その融点の低
下が大きくなり好ましくない。
本発明で用いるPBT樹脂(B)は、テレフタル酸また
はテレフタル酸のジアルキルエステルと1,4−ブタンジ
オールとの重縮合によって得られるポリマーである。テ
レフタル酸の一部は他の二塩基酸、多塩基酸で置き換え
てもよく、1,4−ブタンジオールの一部は他のジオー
ル、多価アルコールで置き換えてもよい。
PBT樹脂(B)の配合量は、PET系共重合体(A)100
重量部に対して、5〜450重量部が適当である。PBT樹脂
(B)の配合量が5重量部未満の樹脂組成物では、金型
温度80℃で成形して得られる成形品の表面外観が劣り、
かつ熱変形温度(以下HDTと略する)が低い。
一方、PBT(B)の配合量が450重量部を超えた樹脂組
成物では、得られる成形品の外観が低下するので好まし
くない。
本発明で使用する繊維状強化材(C)としては、ガラ
ス繊維、ガラス繊維以外の無機繊維、炭素繊維、耐熱性
有機繊維を挙げることができ、より具体的には繊維径1
〜20μm、繊維長10mm以下のガラス繊維または炭素繊維
のチョップドストランド、ガラス繊維ミルドファイバ
ー、ピッチ系炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維、芳香族
ポリイミド繊維、芳香族ポリアミドイミド繊維およびこ
れらの組合せを挙げることができる。これらの内、ガラ
ス繊維のチョップドストランドが特に好ましい。
繊維状強化材(C)の配合量は、PET系共重合体
(A)100重量部に対して2〜700重量部である。繊維強
化材(C)の配合量が2重量部未満のポリエステル系樹
脂組成物では繊維状強化材の補強効果が不十分であり、
また配合量が700重量部を超えたポリエステル系樹脂組
成物では成形時の流動加工性が低下する。
本発明で使用する結晶化促進剤(D)としては有機カ
ルボン酸の周期率表第I a族または第II a族の金属塩、
安息香酸エステルまたは安息香酸誘導体のエステル、脂
肪酸エステル、イオン性共重合体の金属塩、結晶化促進
剤として効果のある無機体等が挙げられる。具体的に
は、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸カリウム、ミリ
スチン酸ナトリウム、ミリスチン酸カリウム、ミリスチ
ン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン
酸カリウム、ステアリン酸カルシウム、オクタコサン酸
ナトリウム、オクタコサン酸カルシウム、安息香酸ナト
リウム、安息香酸カリウム、安息香酸カルシウム、テレ
フタル酸リチウム、テレフタル酸ナトリウム、テレフタ
ル酸カリウム、エチレングリコールモノベンゾエート、
エチレングリコールジベンゾエート、プロピレングリコ
ールモノベンゾエート、プロピレングリコールジベンゾ
エート、ネオペンチルグリコールモノベンゾエート、ジ
エチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリ
コールジベンゾエート、エチレングリコールプロピレン
グリコールジベンゾエート、エチレン−アクリル酸ナト
リウム共重合体、エチレン−メタクリル酸ナトリウム共
重合体、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛等およびこれら
の組合せを用いることができる。
本発明においてはこれら結晶促進剤に、これらと併用
させることにより、樹脂組成物の成形時の結晶化速度を
更に向上させる化合物、例えばポリオキシエチレン誘導
体、エポキシ化合物、ソルビタン誘導体等を加えること
もできる。
結晶化促進剤の配合量は、PET系共重合体100重量部に
対し0.1〜50重量部が適当である。配合量が0.1重量部未
満のポリエステル樹脂組成物から得られる成形品は結晶
化度が低く、耐熱性が劣る。一方配合量が50重量部を超
えるポリエステル樹脂組成物では、成形時の劣化が大き
く、成形が困難になるため好ましくない。
本発明の樹脂組成物は、基本的には上記PET系共重合
体(A)、PBT系共重合体(B)、繊維状強化材(C)
および結晶化促進剤(D)とから構成されるが、この組
成物は、通常のPETに繊維状強化材を加えた繊維強化樹
脂組成物に比較するとそりが大きく、用途によってはこ
れが問題となる。かかるそりの問題点を解消するには、
無機質充填剤の添加が極めて有効である。
無機質充填剤(E)としては、本発明のポリエステル
系樹脂組成物は目的に応じて、ウォラストナイト、マイ
カ、ケイ酸、ケイ酸塩、炭酸カルシウム、ガラスビー
ズ、ガラス箔等が挙げられる。
無機質充填剤(E)の配合量は、PET系共重合体
(A)100重量部に対して5〜250重量部である。無機質
充填剤(E)の配合量が5重量部未満の樹脂組成物では
得られる成形品のそりに対する改善効果が不十分であ
り、配合量が250重量部を超えた樹脂組成物では得られ
る成形品の機械的強度が低下する。
高分子型臭素系難熱剤(F)としては、ペンタブロモ
ベンジルポリアクリレート、ペンタブロモベンジルポリ
メタクリレート、ポリテトラブロモキシリレンビスメタ
クリレート、臭素化ポリカーボネート、ポリ(2,4,6−
トリブロモ)スチレン、ポリ(2,4,5−トリブロモ)ス
チレン、臭素化架橋ポリスチレン等が挙げられる。高分
子型ではない臭素系難熱剤は、ブリードアウトするため
好ましくない。
高分子型臭素系難熱剤の配合量は、PET系共重合体
(A)100重量部に対して2〜60重量部が適当である。
配合量が2重量部未満の樹脂組成物では難熱化の効果が
ほとんどない。また、配合量が60重量部を超えた樹脂組
成物では、得られる成形品の機械的強度が低下する。
アンチモン系化合物(G)は、高分子型臭素系難熱剤
の難熱助剤として働くもので、具体的には三酸化アンチ
モン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等が挙げ
られる。
アンチモン系化合物の配合量は、PET系共重合体
(A)100重量部に対して1〜30重量部が適当である。
配合量が1重量部未満の樹脂組成物では難熱化助剤の効
果がほとんど発揮できない。また、配合量が60重量部を
超えた樹脂組成物では、得られた成形品の機械的強度が
低下する。
なお、本発明のポリエステル樹脂組成物には、光また
は熱に対する安定剤を加えることも可能である。
本発明のポリエステル系樹脂組成物から成形品を製造
するに際しては、従来と同様に、所定量の組成成分を押
出機等の混練機に投入し、これを溶融混練してペレット
化した後、射出成形や押出成形などの成形に供すること
により成形品を得ることができる。この際、80℃以下の
金型温度で成形できるという点に特徴がある。
[実施例] 以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1〜11 直接エステル化法によって得た重合度6〜10のPETオ
リゴマーに平均分子量4,000のポリエチレングリコール
(以下PEGと略する)5重量%およびジエチレングリコ
ール(以下DEGと略する)1.3重量%を共重合させ、PET
系共重合体(A−1)を得た。DEGは、PETオリゴマー中
に0.9重量%副生物として生成するため、共重合体(A
−1)中のDEGの含有量は2.2重量%であった。
直接エステル化法よって合成したPETオリゴマーに平
均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール(以下P
TMGと略する)10重量%およびDEG2.0重量%を共重合さ
せ、PET系共重合体(A−2)を得た。PET共重合体(A
−2)中のDEGの含有量は2.9重量%であった。
これらの共重合体(A−1)または(A−2)に、PB
T樹脂(B)、3mm長のチョップドストランドガラス繊維
日本電気ガラス社製 GFファイバー 直径10μm(C)
および結晶化促進剤(D)を第1表に示す割合で配合
し、これをV型ブレンダー中で5分間混合して均一化し
た。得られた混合物を直径40mmのベント式溶融押出機に
投入し、シリンダー温度260〜280℃にて押出して、本発
明の樹脂組成物のペレットを得た。
ここで得られた樹脂組成物を3オンス、直径32mmのス
クリュー式射出成形機を用い、シリンダー温度270℃、
金型温度80℃、成形サイクル30秒にてATSM1号ダンベル
試片を成形してASTM D 638による引張試験を行った。
また、アイゾット衝撃強度はASTM D 256により、HDT
はASTM D 648により、成形品の表面外観観察は80℃成形
したASTM 1 号ダンベル試片を用い、それぞれ評価し
た。これらの物性の評価結果を第1表に示した。
第1表における表面外観の評価結果の記号は、下記を
意味する。
表面外観の評価結果 ○−光沢良好 △−表面がやや荒れている ×−表面にガラス繊維が浮きでる 比較例1〜6 PET系共重合体(A−1、A−2)の代わりに、PETホ
モポリマー(A−3)を用いることおよび(B)成分お
よび(D)成分の添加量を本発明の範囲外としたことを
除き、実施例1と同様にして樹脂組成物を製造し、各種
物性を評価し、その結果を第1表に示した。
記号は、下記を意味する。
表から明らかなように実施例はPET系共重合体にPBT樹
脂を配合することにより、機械的性質を向上させ、且つ
80℃の金型温度でも成形性が良好で、表面外観の優れた
成形品を得ることができた。
一方比較例1、2に示すように(B)成分が配合され
ないかまたは配合されてもその配合量が少ない場合に
は、得られる成形品の耐熱性が低下し、かつ表面外観も
悪い。また、比較例3に示すように(B)成分の配合量
が多い場合には、表面外観が悪い。比較例4、5に示す
ようにPET系共重合体(A)の代わりにPETホモポリマー
をベースポリマーに用いた場合は、得られた成形品は表
面外観と耐熱性に劣ったものであった。
実施例12〜23、比較例7〜10 第3表に示したポリエステル系共重合体(A−1、A
−2)、PBT樹脂(B)、3mm長のチョップドストランド
ガラス繊維(C−1)またはミルドガラス繊維(C−
2)、結晶化促進剤(D)に更に各種の無機質充填剤
(E)を第2表に示した量で配合したことを除き、実施
例1と同様にして本発明の樹脂組成物を得た。
なお、成形そりについては、金型温度80℃にて一辺が
110mm、厚さ2mmの正方形板を成形し、これを平面上に静
置した際のそりの高さを求め、下式に従い成形そりを求
めた。
これら物性の評価結果を第2表に示した。
記号は、火気を意味する。
E−1:ウォラストナイト(NYCO社 ナイトアッド40
0) E−2:マイカ(レプコ社 マイカM−400) E−3:ガラス箔(日本硝子社 ガラスフレーク REF
−140) E−4:ガラスビーズ(東芝バロティーニ GB−731B) 実施例25〜34、比較例11〜15 第4表に示したポリエステル系共重合体(A−1、A
−2)、PBT樹脂(B)、3mm長のチョップドストランド
ガラス繊維(C)、結晶化促進剤(D)に更に高分子型
臭素系難熱剤(F)およびアンチモン系化合物(G)を
第3表に示した量で配合したことを除き、実施例1と同
様にして本発明の樹脂組成物を得た。
これら物性の評価結果を第3表に示した。
なお、第3表における高分子型臭素系難熱剤(F)お
よびアンチモン系化合物(G)の記号は、下記を意味す
る。
(F) F−1:パイロチェック68PB(臭素化ポリ スチレン、日産フェロー(株)製) F−2:EBR370FK(臭素化ポリスチレン、松永化学工業
(株)製) F−3:ファイヤーガードFG7500(臭素化ポリカーボネ
ート、帝人化成(株)製) (G) G−1:三酸化アンチモン G−2:アンチモン酸ソーダ G−3:五酸化アンチモン 比較例16 実施例1において、ジエチレングリコールを使用しな
い以外は同様にしてPET系共重合体(A−4)を得、評
価を行った。結果は引張強度1360kg/cm2、伸度5.0%、
アイゾット衝撃強度(ノッチ付)8.0kg・cm/cm、HDT(1
8.6kg/cm2)215℃、表面外観×であった。
[発明の効果] 本発明のポリエステル系樹脂組成物は、80℃程度の低
温金型を用いての射出成形が可能であり、かつ表面外観
と耐熱性に優れた成形品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−246251(JP,A) 特開 昭61−215645(JP,A) 特開 昭63−280762(JP,A) 特開 昭60−163920(JP,A) 特開 平1−236265(JP,A) 特開 平3−64353(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 67/00 - 67/08 C08K 7/00 - 7/28 C08K 3/00 - 3/38 C08G 63/00 - 63/46 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)テレフタル酸およびその誘導体を主
    体とするジカルボン酸成分(a−1)とエチレングリコ
    ールを主体とするジオール成分(a−2)とをエステル
    化して得られるポリエチレンテレフタレートオリゴマー
    (a)65〜97.8重量%、平均分子量が500〜20,000のポ
    リアルキレングリコール(b)1〜20重量%およびジエ
    チレングリコール(c)1.2〜15重量%とを重縮合させ
    て得られるポリエチレンテレフタレート系共重合体100
    重量部に対して、(B)ポリブチレンテレフタレート樹
    脂5〜450重量部、(C)繊維状強化材2〜700重量部お
    よび(D)結晶化促進剤0.1〜50重量部を配合してなる
    ポリエステル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のポリエステル系樹脂組成物
    に、(E)無機質充填剤5〜250重量部を配合してなる
    ポリエステル系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載のポリエステル系樹脂組成物
    に、さらに(F)高分子型臭素系難燃剤2〜60重量部お
    よび(G)アンチモン系化合物0.1〜50重量部を配合し
    てなるポリエステル系樹脂組成物。
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