JP2931245B2 - 残糸カッティング装置 - Google Patents

残糸カッティング装置

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JP2931245B2
JP2931245B2 JP1512596A JP1512596A JP2931245B2 JP 2931245 B2 JP2931245 B2 JP 2931245B2 JP 1512596 A JP1512596 A JP 1512596A JP 1512596 A JP1512596 A JP 1512596A JP 2931245 B2 JP2931245 B2 JP 2931245B2
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智彦 滝沢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回収された紙管やボ
ビンなどに巻かれた状態で残存する熱溶融性繊維の残糸
を切断、除去する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、繊維の原糸製造工場では、原糸を
円筒状のボビンなどに捲回して染色・織物工場などに出
荷する。そして染色・織物工場では、該ボビンから原糸
を巻き戻して加工し、残ったボビンは再活用するために
原糸製造工場へ送り返されてくる。そして送り返されて
きたボビンの大部分には使い残した原糸(以下残糸とい
う)がボビンに巻かれた状態で残存しているので、該残
糸をボビンから除去した後、再度該ボビンに原糸を捲回
して出荷している。しかし回収されたボビンに残存する
残糸の量は千差万別であり、また回収されてくるボビン
の数量は非常に多いので、効率よく残糸を除去しなけれ
ばならず、そのうえ該ボビンを何回も再使用するため
に、その表面に傷をつけないように残糸を取り除く必要
がある。そこで、本出願人は、これらの問題点を解決
し、粗切刃とスクレーパーと仕上刃を固定して1本ずつ
連続して給送されてくる残糸が捲回したボビンを軸方向
に移動せしめながら残糸を完全に切除する「残糸切断装
置」を特開平7−206269号で提案している。
【0003】ところが近年の革新的な繊維製造技術の確
立で紡糸・延撚・巻取速度が著しくスピードアップ化さ
れる一方、更に一層のコスト逓減が要求されているの
で、ボビンの軽量化とコストダウンの面から、従来のア
ルミなどの軽金属製ボビンや合成樹脂製ボビンから紙製
のボビン、すなわち紙管へと一気に切り換えることによ
って、これらの問題点を解決するべく、現実にかなりの
量の紙管が既に流通している。ところが、大部分の紙管
は、使用後産業廃棄物として捨てられ焼却されてきた
が、公害問題や環境問題がクローズアップしてきたの
で、これら紙管を回収してリサイクル化することにより
地球資源の保護と膨大な焼却・処理費用の軽減を実現し
ていこうという動きがでてきた。そこでもっとも悩まし
い問題は、長期間にわたってリサイクルするために、紙
管の表面に傷をつけることなく、しかも効率よく残糸を
切断、除去する技術の確立である。本出願人が既に提案
している上記の「残糸切断装置」は、軽金属製ボビンか
ら切り換わりつつあった合成樹脂製ボビンが専らその対
象であって、合成樹脂製ボビンはもちろん、軽金属製ボ
ビンに対してもきわめて有効で大いに効果があったが、
紙管に対しては若干改善すべき問題点が残っていた。一
方、紙管に残存する残糸に熱風を直接噴射して残糸を溶
融切断する紙管巻残糸除去装置が特開平2−20937
5号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た公開公報記載の紙管巻残糸除去装置は、内層部を一部
残して残糸をナイフで切断した後、スクレーパーで切断
部を拡開し、未切断部を第1熱風噴射で溶融切断し、第
2熱風噴射で切断した残糸をすべて吹き飛ばして処理す
る技術である。しかし、紙管表面には金属製ボビンや合
成樹脂製ボビンに比して微妙な段差や歪みが多いので、
紙管周面に固く捲回した残糸の厚みにはバラツキが生じ
ており、これら残糸に熱風を直接噴射すると、紙管周面
の残糸に対する加熱条件は同一なので、残糸の厚みが深
いと深層部の残糸に熱が伝達しないので残糸は溶融せ
ず、厚みが浅いと深層部の残糸も高温となって溶融・固
化して紙管に付着してしまう。そして時によっては紙管
表面を傷めることになる。そうかといって残糸の厚みに
応じて熱風噴射器の温度や紙管の移動速度を調節するこ
とは難しい。そこで本発明は、前記した問題点に鑑みて
なされたものであって、搬送装置で連続して供給されて
くる紙管を1本ずつ紙管チャックに装着して固定し、該
紙管を軸方向に移動せしめながら残糸切除手段である荒
切り丸刃と掬いガイドと丸刃とスクレーパーと熱風噴射
器で該紙管に残存する残糸を紙管表面に傷をつけること
なく、素早く完全に切断・切除し、切断した残糸や紙管
表面に付着している残糸はワイパーとウエスト除去手段
で掻き落として処理する残糸カッティング装置の提供を
目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる残糸カッ
ティング装置は、前記の目的を達成するために、搬送装
置で連続して供給されてくる紙管を1本ずつ紙管チャッ
クに装着・固定して給送する給送手段と、紙管移動方向
に所定の間隔で配置されていて所定深さまで残糸を軸方
向に切断する荒切り丸刃と、該荒切り丸刃で切断した
後、紙管周面にいまだ残存する未切断の残糸を所定深さ
まで掬い上けて切断する掬いガイドと丸刃と、切断され
た残糸を押し広げて拡開するスクレーパーと、最深層部
の残糸に熱風を直接噴射する熱風噴射器とから構成され
た残糸切除手段と、切断・切除された残糸を処理するワ
イパーとウエスト除去手段とを備えていることを特徴と
するものである。そして、前記紙管チャックは、その外
周長手方向に多数の開口部が穿設され、該チャックに内
蔵されている袋体が前記開口部から膨出して紙管を把持
し、また、前記残糸切除手段のうち、掬いガイドと丸刃
が固設されるガイドテーブルはバネを介して吊設され、
かつ紙管チャックが固結するアームに凸設するドグに前
記ガイドテーブルに連結するカムフォロアが乗り移るこ
とによって、前記掬いガイドと丸刃が紙管表面に沿って
自在に昇降し、更に、ワイパーがその中央部で開口した
2枚の締めつけ板と、該締めつけ板で挟持された弾性体
とから構成されていることを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に基づいて説明
する。図1は本発明になる残糸カッティング装置全体の
模式図であって、本装置は2段構造となっていて、1段
には用役関係設備が、2段には本体装置が配置されてお
り、残糸(2)が残存する紙管(1)は図面左方向から
搬送手段(A)(図示せず)で1本ずつ供給されて紙管
チャック(11)で把持され、給送手段(B)で矢印方
向に移動せしめながら、残糸(2)は残糸切除手段
(C)で切除される。そして残糸切除手段(C)は荒切
り丸刃(20)・掬いガイド(30)・丸刃(40)・
スクレーパー(50)・熱風噴射器(60)とからな
り、荒切り丸刃(20)で、走行する紙管(1)の第1
層を、掬いガイド(30)と丸刃(40)で、第2層を
それぞれ切断し、切断した残糸をスクレーパー(50)
で掻き分けて拡開し、いまだ残存する残糸に熱風噴射器
(60)で熱風を直接噴射して溶融切断するものであ
り、切断されて紙管に付着している残糸はワイパー(7
0)でワイピングされ、払い落とされた残糸はウエスト
除去手段(D)で処理されるものである。
【0007】まず搬送手段(A)について説明する。図
1では煩瑣を避けるために搬送装置(A)を図示してい
ない。残糸(2)が捲回している紙管(1)は無端のベ
ルトコンベアで1本ずつ軸方向に直交する方向、すなわ
ち紙管は横になった状態でコンベア末端の給送台に移送
されて位置決めされ、該給送台のプッシャーが作動して
紙管(1)の軸側端部を押し、該紙管は90度方向を転
換して給送台の近傍に待機している紙管チャック(1
1)に自動的に挿入される。本実施例での搬送装置
(A)は以上の構成になっているが、これに限定するも
のではなく、紙管を1本ずつ人手作業で紙管チャック
(11)に挿入しても構わない。
【0008】図2は紙管(1)を紙管チャック(11)
に装着し、残糸切除手段(C)へ移動せしめる給送手段
(B)を示すもので、外径が紙管(1)の内径よりやや
細い円筒状の紙管チャック(11)の外周面には、その
長手方向に多数の開口部(12)が穿設され、該紙管チ
ャック(11)には、例えばゴムなどの弾性体で製作さ
れた袋体(13)が内蔵されている。(14)は本装置
側壁に敷設されたレール、(15)はレール(14)に
嵌合して該レール(14)の長手方向に移動自在な移動
テーブルである。(16)は移動テーブル(15)に横
設するアームで、該アーム(16)先端に上記の紙管チ
ャック(11)の先端が直交して連結している。したが
って、まず移動テーブル(15)がレール(14)の最
後端(図面左端)に位置して、紙管チャック(11)が
本装置端部の定位置で待機していると、上記したように
搬送手段(A)で搬送されてきた紙管(1)は給送台の
プッシャーに押されて定位置で待機する紙管チャック
(11)に自動的に嵌合する。紙管(1)が紙管チャッ
ク(11)に嵌合すると、電磁弁(図示せず)が作動し
て袋体(13)にエアが供給され、紙管チャック(1
1)に内蔵する袋体(13)を膨張せしめる。すると膨
張した袋体(13)の一部は開口部(12)から膨出し
て紙管内壁を強く押圧するので、紙管(1)は紙管チャ
ック(11)に固く装着される。また、袋体(13)か
らエアを払い出すと袋体(13)は収縮し、紙管(1)
は紙管チャック(11)の装着から開放されるものであ
る。
【0009】そして駆動源を作動すると、紙管(1)を
装着した紙管チャック(11)は、移動テーブル(1
5)と一体となってレール(14)に沿って図面右方向
に自在に移動するものである。(17)は後記するよう
にアーム(16)上に凸設するその頂部が台地状をなす
ドグである。尚、給送手段(B)の駆動源については図
示していないが、本装置側壁に固設したモーターの軸は
ボール螺子と連結し、該ボール螺子に噛合するナットに
上記した移動テーブル(15)が固着しているので、モ
ーターを作動するとボール螺子は回転して、移動テーブ
ル(15)はレール(14)に沿って自在に移動するも
のである。当然ながら給送手段(B)の駆動方法につい
ては何ら限定するものではない。
【0010】次に図1、図2でウエスト除去手段(D)
について説明すると、(71)は紙管チャック(11)
の移動領域内でその下位に位置する上部が開口したウエ
スト吸取口で、(72)は該ウエスト吸取口(71)の
底部とウエストボックス(73)とを連通するフレキシ
ブルチューブであり、(74)はブロワーである。した
がって、ブロワー(74)を作動し、移動テーブル(1
5)をレール(14)に沿って移動せしめると、紙管チ
ャック(11)に装着された紙管(1)に残存する残糸
(2)は後記する残糸切除手段(C)で逐次切除され、
また切断されて紙管に付着している残糸はワイパー(7
0)でワイピングされてウエスト吸取口(71)に払い
落とされる。ウエスト吸取口(71)の開口部はブロワ
ー(74)で吸気されているので、払い落とされた残糸
は容易に吸い取られ、フレキシブルチューブ(72)を
経てウエストボックス(73)に空送されて処理される
ので作業環境は全く汚染されない。
【0011】次に残糸切除手段(C)について説明す
る。残糸切除手段(C)は荒切り丸刃(20)・掬いガ
イド(30)・丸刃(40)・スクレーパー(50)・
熱風噴射器(60)とからなり、荒切り丸刃(20)・
スクレーパー(50)・熱風噴射器(60)は、いずれ
も前記したレール(14)の上位で、本装置の側壁に固
定具を介して所定の間隔で配設されており、掬いガイド
(30)・丸刃(40)は、後記するように、本装置の
側壁に取り付けられた固定板(31)に凸設されたガイ
ドルール(32)に沿って自在に昇降するガイドテーブ
ル(33)に固設されている。図3は荒切り丸刃(2
0)を示すもので、該丸刃(20)は円盤状でその周縁
に刃部(21)を形成し、固定具で本装置の側壁に固定
されている。そして、紙管チャック(11)に装着され
て矢印方向から移動してくる紙管(1)に残存する残糸
をその軸方向に所定の深さまで、例えば紙管表面から
0.5mmまでの残糸を切断する。荒切り丸刃(20)
は調節可能なように固定具にボルトで取り付けられてい
るので、残糸を切断する深さは容易に変えることがで
き、また長時間使用して刃部(21)が磨耗した場合
は、該丸刃(20)を少し回動させることによって対応
できるものである。
【0012】図4は掬いガイド(30)と丸刃(40)
を示すものであって、上記の荒切り丸刃(20)に続い
てその後方の延長線上で本装置の側壁に固定されてい
る。(31)は本装置側壁に取り付けられた固定板で、
該固定板(31)の表面に複数のガイドレール(32)
が垂直方向に凸設している。(33)はその裏面に凹部
が垂直方向に穿設され、該凹部に前記ガイドレール(3
2)が昇降自在に嵌合しているガイドテーブルである。
(34)はその中間部にバネ(35)が付設している略
L字状の押圧具で、該押圧具の一端は固定板(31)の
端部で横設する取付具(36)に固結し、略L字状に曲
折した他端はガイドテーブル(33)の表面に固結して
いる。したがって、その裏面でガイドレール(32)に
嵌合しているガイドテーブル(33)は、バネの延伸力
と反力でガイドレール(32)に沿って自在に昇降する
ものである。(37)はガイドテーブル(33)の側端
部に横設する固定ブロック(38)に噛合するストッパ
ーボルトであり、(39)は前記固定ブロック(38)
から所定の距離を隔てた下位で固定板(31)の側端部
に横設するストッパーである。したがってストッパーボ
ルト(37)を調節すると、該ストッパーボルト(3
7)の下端はストッパー(39)の上面に当接するの
で、それ以上の下降は制限され、ガイドテーブル(3
3)は所定の範囲内で自在に上下動するものである。
【0013】(40)はガイドテーブル(33)の下位
に立設する軸の先端に固着した丸刃で、該丸刃(40)
は円盤状でその周縁に刃部(41)が形成されている。
(30)は略L字状の掬いガイドで、紙管に残存する残
糸を掬い上げるように曲折したその先端は薄く鋭角に突
鋭しており(図5)、該掬いガイドの内側中央部には溝
部が穿設され、該溝部に上記丸刃(40)が臨んでいる
(図6)。(42)は丸刃(40)が固着している軸の
基部で回転自在に付設する円板状のカムフォロアであっ
て、矢印方向から紙管チャック(11)が移動してくる
と、上記したアーム(16)に凸設する台地状に形成さ
れたドグ(17)の頂部がカムフォロア(42)の下方
周面に面接しながら潜り込んでくるので、紙管チャック
(11)の矢印方向への移動につれて、ガイドテーブル
(33)は台地状に形成されたドグ(17)の頂部の形
状に応じて所定の上下動をおこなうものである。そし
て、ドグ(17)の頂部の形状を変えることによってガ
イドテーブル(33)の上下動は自在に変えることがで
きるものである。
【0014】紙管チャック(11)と、ガイドテーブル
(33)の関係は以上の構成になっているので、紙管チ
ャック(11)が矢印方向へ移動して紙管(1)の先端
が掬いガイド(30)に接近していくと、その時点では
バネ(35)の反力が作用していないので、掬いガイド
(30)の高さは紙管(1)の表面より1mm位低く、下
限まで降下している。したがって、この状態で紙管チャ
ック(11)が移動していくと、掬いガイド(30)の
先端は紙管(1)に突き刺さってしまう。しかし、その
直前でドグ(17)がカムフォロア(42)の下周面に
もぐり込み始めるので、ドグ(17)の頂部の上昇曲面
に沿ってガイドテーブル(33)はガイドレール(3
2)に案内され、かつバネ(35)の反力に抗して逐次
上昇を始め、掬いガイド(30)も同調して上昇する。
【0015】更に、紙管チャック(11)が移動してカ
ムフォロア(42)がドグ(17)の頂部のトップの位
置に到達すると、その時点での掬いガイド(30)先端
の高さは紙管(1)の表面より僅かに上位に位置してお
り、この時点での掬いガイド(30)は紙管(1)に捲
回した残糸(2)に、まさに接触する寸前にある。そし
て更に紙管チャック(11)が移動していくと、カムフ
ォロア(42)はドグ(17)の頂部の下降曲面に沿っ
て下降を始め、掬いガイド(30)も同調して下降して
該ガイド(30)先端は紙管(1)表面に軟着地し、更
にバネ(35)の反力で掬いガイド(30)は紙管
(1)表面に押しつけられ、以降紙管チャック(11)
の移動につれて残糸は掬いガイド(30)で掬い上げら
れていき、掬い上げられた残糸は丸刃(40)で切断・
切除されていくものである。掬いガイド(30)はバネ
(35)の作用で紙管(1)表面の微妙な段差や歪みに
追随して残糸の深層部を均一に切断・切除していくもの
である。そして掬いガイド(30)が所定以上下降する
と、ストッパーボルト(37)先端がストッパー(3
9)に当接するので、掬いガイド(30)の所定以上の
下降は阻止され、掬いガイド(30)による紙管(1)
表面への傷などは一切生じない。
【0016】図7は略三角錐状をなすスクレーパー(5
0)を示し、掬いガイド(30)、丸刃(40)に続い
て紙管チャック(11)の移動方向後方で本装置の壁面
に固定具を介して固設している。スクレーパー(50)
の先端は鋭角に突鋭しており、掬いガイド(30)で掬
い上げられ、丸刃(40)で切断された残糸は該スクレ
ーパー(50)で掻き分けられ、拡開される。スクレー
パー(50)は残糸を掻き分け、拡開するためのもので
あって、その形状などは別に限定しない。
【0017】図8は熱風噴射器(60)を示すものであ
って、スクレーパー(50)に続いて紙管チャック(1
1)の移動方向後方で本装置の壁面に固定具を介して固
設しており、掬いガイド(30)、丸刃(40)で切断
されずに紙管に僅かに残存する残糸に熱風噴射口(6
1)から熱風を直接噴射することによって残糸を溶融切
断するものである。熱風噴射器(60)は既に公知のも
のであって、ホットコイルで加熱されたエアを加圧して
残糸に直接噴射するものであって、電圧の調節によって
温度調整は可能である。図において(62)は電源に連
通するコード、(63)はエア供給口である。
【0018】例えば、残存する未切断部の残糸の厚さが
50μm程度のポリエステルフィラメントを溶融切断す
る場合は、紙管の移動速度を400mm/sec とし、2〜
3kg/cm2 に加圧した約400〜500℃の熱風を、紙
管表面から3mmの高さに位置する径1〜2mmのノズルか
ら残糸に直接噴射することにより残糸は完全に溶融切断
され、溶融切断された残糸は紙管表面に付着・固化する
ことなく、また紙管表面には一切の傷も残らない。ま
た、前記したように、掬いガイド(30)と丸刃(4
0)で、残糸の深層部を均一に切断、除去しているの
で、紙管に僅かに残存する残糸の厚さもほぼ均一となっ
ている。したがって熱風噴射器から同一条件で熱風を噴
射しても残糸はすべて溶融切断されるものであって、残
糸の未溶融部や溶融固化は一切生じないものである。
【0019】残糸切除手段(C)は以上の構成になって
いるので、紙管チャック(11)に装着された紙管
(1)をレール(14)に沿って移動せしめながら、ま
ず荒切り丸刃(20)で、例えば紙管表面から0.5mm
までの残糸を切断し、続いて未切断部の残糸を掬いガイ
ド(30)で掬い上げて丸刃(40)で切断する。そし
て切断した残糸をスクレーパー(50)で掻き分けて拡
開し、いまだ僅かに残存する残糸に熱風噴射器(60)
から熱風を直接噴射して溶融切断するものであり、切
断、除去された残糸はウエスト吸取口(71)に払い落
とされ、フレキシブルチューブ(72)を経てウエスト
ボックス(73)に空送され処理されるので、作業環境
の汚染は一切ない。
【0020】図9はワイパー(70)を示す。ワイパー
(70)は2枚の締め付け板(75)(76)とゴムな
どで製作加工された弾性体(77)とから構成され、弾
性体(77)は2枚の締め付け板(75)(76)の真
中にサンドイッチ状に挟み込まれ、固定されている。ワ
イパー(70)の中央部には紙管(1)の外径より若干
太い開口が穿設され、その側部にはアーム(16)が自
在に挿通するに足るパスが切り欠かれている。 そして
中央開口部の周囲には、弾性体(77)が締め付け板
(75)(76)より若干はみ出ているので、開口部に
おける中心線上の弾性体の先端と先端の距離aは紙管
(1)の外径とほぼ等しくなっている(図10)。した
がって、まず荒切り丸刃(20)で残糸を切断し、未切
断部を掬いガイド(30)で掬い上げて丸刃(40)で
切断し、切断した残糸をスクレーパー(50)で掻き分
けて拡開し、まだ僅かに残存する残糸に熱風噴射器(6
0)から熱風を噴射して該残糸を溶融切断した後、紙管
(1)は紙管チャック(11)と一体となって移動して
ワイパー(70)に挿通され、挿通後逆方向に移動して
再度ワイパー(70)を挿通することにより、切断され
て紙管表面に付着している残糸は、ワイパー(70)の
弾性体(77)でワイピングされてすべて掻き落とされ
る。そして、ウエスト吸取口(71)はブロワー(7
4)で常に吸気されているので、ワイピングされた残糸
はウエスト吸取口(71)に容易に吸い取られ、フレキ
シブルチューブ(72)を経てウエストボックス(7
3)に空送され処理されるものである。
【0021】ワイパー(70)でワイピングされた紙管
(1)は、紙管チャック(11)に装着されたままの状
態で、当初紙管が紙管チャック(11)に装着された位
置までレール(14)に沿って復帰し、紙管チャック
(11)に内蔵されている袋体(13)内のエアを排気
して収縮せしめることによって、紙管(1)は紙管チャ
ック(11)から簡単に取り外され、そして前記した動
作で残糸が残存する次の紙管(1)を搬送手段(A)で
紙管チャック(11)に装着し、以下上記した作業を繰
り返すものである。
【0022】本実施例でのカッティング装置は、1段に
用役関係設備が、2段に本体装置が配置されているが、
もちろん各設備、各手段の配設については別に限定する
ものではなく、また上記したように紙管を搬送手段で紙
管チャックに装着してもよいし、人手作業で紙管を紙管
チャックに装着しても構わない。また、本実施例ではワ
イパーでワイピングした紙管を紙管チャック装着位置に
復帰せしめて、紙管チャックから紙管を取り外している
が、ワイピングが終了したら、その位置で紙管チャック
から紙管を取り外しても構わないものである。
【0023】
【発明の効果】本発明になる残糸カッティング装置は、
残糸が残存する紙管を紙管チャックに1本ずつ装着する
と、紙管チャックはレールに沿って移動して、所定の間
隔で配設された残糸切除手段で逐次切断・切除されてい
くものであって、まず荒切り丸刃で残糸を所定の深さま
で切断した後、未切断残糸を紙管表面から掬いガイドで
掬い上げて丸刃で切断し、更にスクレーパーで切断した
残糸を掻き分けて拡開しながら、いまだ残存する最深層
部の残糸に熱風を直接噴射して溶融切断するものであ
り、紙管周面に付着している切断された残糸はワイパー
できれいにワイピングされ、払い落とされた残糸はブロ
ワーで吸気されているウエスト吸取口から空送されてウ
エストボックスに吸い取られて処理されるので作業環境
の汚染は一切なく、残糸を切除した紙管は紙管チャック
から取り外されてリサイクルに回されるものである。し
たがって、本発明になる残糸カッティング装置によれ
ば、紙管に残存する熱溶融繊維の残糸の量に関係なく、
完全に、きれいに、そして紙管の表面を一切傷つけるこ
となく効率よく残糸を切断、除去できるので、生産性は
著しく向上し、紙管のリサイクルにも大いに貢献するも
のであって、紙製の紙管に限らず金属・合成樹脂製のボ
ビンなどにも大いに有効であり、本発明の当業界に及ぼ
す効果は著しく大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】残糸カッティング装置全体の模式図
【図2】給送手段の説明図
【図3】残糸切除手段(荒切り丸刃)の説明図
【図4】残糸切除手段(掬いガイドと丸刃)の説明図
【図5】掬いガイドの要部拡大図
【図6】掬いガイドと丸刃の断面図
【図7】スクレーパーの拡大斜視図
【図8】熱風噴射器の斜視図
【図9】ワイパーの斜視図
【図10】ワイパーの断面図
【符号の説明】
1 紙管 2 残糸 11 紙管チャック 13 袋体 14 レール 15 移動テーブル 16 アーム 17 ドグ 20 荒切り丸刃 30 掬いガイド 31 固定板 32 ガイドレール 33 ガイドテーブル 34 押圧具 36 取付具 40 丸刃 42 カムフォロア 50 スクレーパー 60 熱風噴射器 70 ワイパー 71 ウエスト吸取口 72 フレキシブルチューブ 73 ウエストボックス 74 ブロワー

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送装置で連続して供給されてくる紙管
    を紙管チャックに装着・固定して給送する給送手段と、
    紙管移動方向に所定の間隔で配置されている所定深さま
    で残糸を軸方向に切断する荒切り丸刃と、未切断残糸を
    掬い上げて切断する掬いガイドと丸刃と、切断した残糸
    を押し広げて拡開するスクレーパーと、最深層部の残糸
    に直接熱風を噴射する熱風噴射器とから構成された残糸
    切除手段と、切断・切除された残糸を処理するワイパー
    とウエスト除去手段とを備えていることを特徴とする残
    糸カッティング装置。
  2. 【請求項2】 前記紙管チャックは、その外周長手方向
    に多数の開口部が穿設され、該チャックに内蔵されてい
    る袋体が前記開口部から膨出して紙管を把持することを
    特徴とする請求項1に記載の残糸カッティング装置。
  3. 【請求項3】 前記残糸切除手段のうち、掬いガイドと
    丸刃が固設されるガイドテーブルはバネを介して吊設さ
    れ、かつ紙管チャックが固結するアームに凸設するドグ
    に前記ガイドテーブルに連結するカムフォロアが乗り移
    ることによって、前記掬いガイドと丸刃が紙管表面に沿
    って自在に昇降することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の残糸カッティング装置。
  4. 【請求項4】 ワイパーがその中央部で開口した2枚の
    締めつけ板と、該締めつけ板で挟持された弾性体とから
    構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の残糸カッティング装置。
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