JP2928191B2 - 金属製ガスケットおよびその取付構造 - Google Patents
金属製ガスケットおよびその取付構造Info
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Description
シリンダブロックとの接合部に介装される金属製ガスケ
ットに関する。
接合部に介装される金属製ガスケットは、例えば特開平
7−253160号に記載されている。
されているように、2枚の基板21,22間に1枚の副
板23が積層されて構成されており、各基板21,22
には燃焼室孔の周囲に断面ステップ状のハーフビード2
7,28が形成されているとともに、ハーフビード2
7,28の外側に断面円弧状のフルビード29,30が
燃焼室孔を囲むように形成されている。両基板21,2
2はビード27,29および28,30の突出している
側が外側を向くようにして配置しており、副板23の両
面には燃焼室孔の縁部にリング状のシム31,32が固
着されている。
ム31,32が配置されている位置の厚さを最大にする
ことにより、シム31,32が配置されている位置すな
わち燃焼室孔の周囲の縁部の部分に最大の面圧を発生さ
せるとともに、その外側にフルビード29,30による
面圧を発生させることで、複数のシールラインを設け、
シール性を高めている。
来の金属製ガスケット40は、下記の問題点を有してい
る。すなわち、燃焼室孔の周囲の縁部に最大の面圧が発
生するため、燃焼室孔部分の変形が大きい。また、ビー
ドが過度に潰されるのを防止するストッパ効果はハーフ
ビード27,28側だけであるため、フルビード29,
30が疲労破壊するおそれがある。また、シム31,3
2をレーザ溶接するので、材料、工程数とも増加してコ
ストが割高となる。
なくでき、ビードの疲労破壊を防止できる金属製ガスケ
ットを提供することにある。また、本発明のもう一つの
目的は、シリンダライナの鍔上面とシリンダブロックの
デッキ面との間に段差がある場合でも、ガスケットが追
従でき、シールを良好に行える金属製ガスケットを提供
することである。
囲に内側ビードおよびその外側に外側ビードが燃焼室孔
を囲むように形成されている一対の弾性金属基板と、前
記ビードが向き合うように配置した前記一対の弾性金属
基板の間に積層されている2枚の副板とを有している金
属製ガスケットにおいて、前記2枚の副板にはプレス成
形による段差部が形成されており、 各段差部は隣接する
各基板側に突出し、各基板に形成されている内側ビード
と外側ビードとの間の位置、あるいは前記外側ビードの
外側位置、もしくは双方の位置に配置していることを特
徴とする。
ト孔間で高く、ヘッドボルト孔近傍で低く形成されるの
が望ましい。
ードと外側ビードによって複数のシールラインが形成さ
れるので、シール性が良好である。
ードと外側ビードの双方に対してストッパ効果が得られ
るため、双方のビードの疲労破壊を防止できる。
しても効果は得られるが、内側ビードと外側ビードとの
間に配置した方が効果は大きく、双方に配置すれば、さ
らに効果が大きい。
孔の縁部から離れた箇所に高面圧部が形成されるので、
燃焼室孔部分の変形を少なくすることができる。
ず、安価にできる。
たエンジンに使用する場合、シリンダライナの鍔上に外
側ビードの内側の付根部分を配置することにより、シリ
ンダライナの鍔上面とシリンダブロックのデッキ面との
間に段差がある場合でも、ガスケットが追従できるた
め、シールを良好にでき、また、シリンダライナの変形
も小さくすることができる。
により説明する。図1の(a)は図2のa−a線断面図
で、金属製ガスケットの一部分を示しており、(b)は
金属製ガスケットをシリンダヘッドとシリンダブロック
との間に介装した状態の一部分を示す断面図である。図
2は金属製ガスケットの平面図、図3は副板を示す平面
図である。
2と、これらの間に積層されている2枚の副板3,4と
で構成されており、直列に配置されている3つの燃焼室
孔5と、ヘッドボルトが挿通する複数のヘッドボルト孔
6とが各板1,2,3,4を貫通して形成されている。
複数のヘッドボルト孔6は、金属製ガスケット20の周
縁部に所定の間隔をおいて設けられている。
おり、2枚の副板3,4も同一形状に形成されている。
属板からなり、燃焼室孔5の周囲に断面ステップ状のハ
ーフビード(内側ビード)7,8が形成されており、ハ
ーフビード7,8の外側にハーフビード7,8と同一方
向に突出した断面円弧状のフルビード(外側ビード)
9,10が燃焼室孔5を囲むように形成されている。そ
して両基板1,2は、フルビード9,10の突部が向き
合うように配置されている。
り、平面形状は基板1,2と略同じ形状を有している。
門形断面形状の段差部11,12が形成されている。各
段差部11,12は、隣接している各基板1,2側に突
出して副板3,4から略垂直に立ち上がっており、各基
板1,2に形成されているハーフビード7,8とフルビ
ード9,10との間の環状の凹所13,14に配置し、
燃焼室孔5を囲むように環状に形成されている。各段差
部11,12は段差高さがヘッドボルト孔6間で高く、
ヘッドボルト孔6の近傍で低く形成されている。なお、
ヘッドボルト孔6の近傍は段差部の幅は大とされてい
る。
される環状の隙間部分15には、段差部11,12がヘ
ッドボルトの締め付け時に潰されるのを防止するため
に、軟質材を充填してもよい。軟質材は耐熱性ゴム(例
えばフッ素ゴム)、あるいは締め付け力で厚さが変化す
る程度に軟質の金属例えば軟鋼や銅等の線材などを使用
できる。
に示されているように、シリンダヘッド51とシリンダ
ブロック52との間に介装され、ヘッドボルト(図示
外)で締結される。
2との間に介装された金属製ガスケット20は、ヘッド
ボルトの締め付け力によって圧縮され、基板1,2のフ
ルビード9,10およびハーフビード7,8が副板3,
4の表面に押し付けられて、フルビード9,10とハー
フビード7,8が圧縮変形される。
0は、フルビード9,10とハーフビード7,8によっ
て複数のシールラインが形成されるため、シール性が良
好である。
とフルビード9,10との間の部分が、副板3,4の段
差部11,12に当接することにより、フルビード9,
10とハーフビード7,8の弾性変形が抑制される。
0は、副板3,4の段差部11,12がフルビード9,
10とハーフビード7,8の双方に対してストッパ効果
を発揮するため、双方のビード7,8,9,10の疲労
破壊を防止できる。
段差部11,12が配置されている位置で高面圧となる
が、段差部11,12が燃焼室孔5の周縁部から離れた
位置に形成されていることによって、高面圧部は燃焼室
孔5の周縁部から離れた位置になるため、燃焼室孔5部
分の変形を少なくできる。
ンに本発明の金属製ガスケット20を使用する場合、図
1(b)に示されているように、シリンダブロック52
のボアに挿入されているシリンダライナ53の鍔54上
に基板2のフルビード10の内側付根部分が配置する。
うに、シリンダライナ53の鍔54の上面54aがシリ
ンダブロック52のデッキ面52aより低い場合でも、
ガスケット20がシリンダライナ53の鍔54上に当接
して追従できるため、シール性を良好に保持でき、ま
た、シリンダライナ53の変形も小さくすることができ
る。
を示している。本実施形態が上記実施形態と相違してい
る点は、副板3,4に形成されている段差部の構成であ
る。
ている段差部11A,12Aは、各基板1,2に形成さ
れているフルビード9,10の外側位置に配置している
副板部分を、プレス成形によって、隣接している各基板
1,2側に突出させて構成されている。すなわち、副板
3,4はフルビード9,10の外側位置に臨んでいる全
部分が隣接している基板1,2側に突出している。
9,10よりも応力振幅が小さいため、本実施形態のよ
うに、フルビード9,10の外側位置に段差部11A,
12Aを設けても、ビード7,8,9,10の疲労破壊
の防止効果は得られる。
に、ハーフビード7,8とフルビード9,10との間の
位置に段差部11,12を設けた方が効果は大きく、両
方に設ければ(図6および図7参照)、さらに効果が大
きい。
9,10の外側位置、およびハーフビード7,8とフル
ビード9,10との間の位置の双方に設けられている実
施形態を示す。
は、副板3,4に、図1〜図3で説明した段差部11,
12と、図4および図5で説明した段差部11A,12
Aとが形成されており、他の構成は図1〜図3に基づい
て説明した前記実施形態と同じである。
び図7に基づいて説明した前記実施形態において、フル
ビード9,10の外側位置に配置する段差部は、フルビ
ード9,10の外側位置に配置する副板3,4部分に図
1で示した門形断面形状の突条を形成することによって
構成することもできる。
び図7に基づいて説明した前記実施形態において、対向
する段差部11,12および11A,12A間に形成さ
れる隙間部分15,15Aは、前記図1における実施形
態で説明したように、軟質材を充填してもよい。
ケットは、燃焼ガスのシール性が良好で、燃焼室孔部分
の変形を少なくでき、ビードの疲労破壊を防止できる。
し、(a)は金属製ガスケットの一部分を示す断面図、
(b)は金属製ガスケットをシリンダヘッドとシリンダ
ブロックとの間に介装した状態の一部分を示す断面図で
ある。
平面図である。
し、(a)は金属製ガスケットの一部分を示す断面図、
(b)は金属製ガスケットをシリンダヘッドとシリンダ
ブロックとの間に介装した状態の一部分を示す断面図で
ある。
態を示し、(a)は金属製ガスケットの一部分を示す断
面図、(b)は金属製ガスケットをシリンダヘッドとシ
リンダブロックとの間に介装した状態の一部分を示す断
面図である。
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 燃焼室孔の周囲に内側ビードおよびその
外側に外側ビードが燃焼室孔を囲むように形成されてい
る一対の弾性金属基板と、前記ビードが向き合うように
配置した前記一対の弾性金属基板の間に積層されている
2枚の副板とを有している金属製ガスケットにおいて、前記2枚の副板にはプレス成形による段差部が形成され
ており、 各段差部は隣接する各基板側に突出し、各基板に形成さ
れている内側ビードと外側ビードとの間の位置に配置し
ている ことを特徴とする金属製ガスケット。 - 【請求項2】 燃焼室孔の周囲に内側ビードおよびその
外側に外側ビードが燃焼室孔を囲むように形成されてい
る一対の弾性金属基板と、前記ビードが向き合うように
配置した前記一対の弾性金属基板の間に積層されている
2枚の副板とを有している金属製ガスケットにおいて、前記2枚の副板にはプレス成形による段差部が形成され
ており、 各段差部は隣接する各基板側に突出し、各基板に形成さ
れている外側ビードの外側位置に配置している ことを特
徴とする金属製ガスケット。 - 【請求項3】 燃焼室孔の周囲に内側ビードおよびその
外側に外側ビードが燃焼室孔を囲むように形成されてい
る一対の弾性金属基板と、前記ビードが向き合うように
配置した前記一対の弾性金属基板の間に積層されている
2枚の副板とを有している金属製ガスケットにおいて、前記2枚の副板にはプレス成形による段差部が形成され
ており、 各段差部は隣接する各基板側に突出し、各基板に形成さ
れている内側ビードと外側ビードとの間の位置および外
側ビードの外側位置に配置している ことを特徴とする金
属製ガスケット。 - 【請求項4】 前記段差部の段差高さがヘッドボルト孔
間で高く、ヘッドボルト孔近傍で低く形成されているこ
とを特徴とする請求項1,2,又は3記載の金属製ガス
ケット。 - 【請求項5】 前記2枚の副板の段差部間に形成される
隙間部分に軟質材が充填されていることを特徴とする請
求項1〜4のいずれかに記載の金属製ガスケット。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の金属製
ガスケットの取付構造であって、 前記金属製ガスケットが、前記外側ビードの内側の付根
部分をシリンダブロックのボアに挿入されているシリン
ダライナの鍔上に配置するようにして、シリンダヘッド
とシリンダブロック間に取り付けられていることを特徴
とする金属製ガスケットの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9091575A JP2928191B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 金属製ガスケットおよびその取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP9091575A JP2928191B2 (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | 金属製ガスケットおよびその取付構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10267131A JPH10267131A (ja) | 1998-10-09 |
JP2928191B2 true JP2928191B2 (ja) | 1999-08-03 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005114053A (ja) * | 2003-10-08 | 2005-04-28 | Ishikawa Gasket Co Ltd | 金属ガスケット |
JP4137116B2 (ja) * | 2005-11-30 | 2008-08-20 | 石川ガスケット株式会社 | シリンダヘッドガスケット |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP9091575A patent/JP2928191B2/ja not_active Expired - Fee Related
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