JP2928037B2 - サーマルヘッドの熱制御方法 - Google Patents

サーマルヘッドの熱制御方法

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JP2928037B2
JP2928037B2 JP4333135A JP33313592A JP2928037B2 JP 2928037 B2 JP2928037 B2 JP 2928037B2 JP 4333135 A JP4333135 A JP 4333135A JP 33313592 A JP33313592 A JP 33313592A JP 2928037 B2 JP2928037 B2 JP 2928037B2
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection
    • B41J2/36Print density control

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  • Electronic Switches (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、用紙への印字に用いら
れるサーマルヘッドの発熱状態を適正に制御して印字む
らのない印字を行うようにしたサーマルヘッドの熱制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、サーマルヘッドはセラミック製
の基板上に複数の発熱素子を1列もしくは複数列に配列
して形成されており、印字情報に応じて各発熱素子へ選
択的に通電して各発熱素子を発熱させて印字を行ってい
る。
【0003】このサーマルヘッドは、その構成上より、
各発熱素子および基板が印字の際に温度上昇するもので
あるから、その温度上昇分を考慮して各発熱素子への通
電時間を補正して印字むらが発生しないようにしてい
る。
【0004】その方法としては、前歴補正と面積補正と
を施していた。
【0005】一方の前歴補正においては、通電対象の発
熱素子の近傍の温度上昇、より具体的には例えば発熱素
子自身とその熱を保持する数10μ厚のグレーズ層の温
度上昇を補償するものである。即ち、発熱素子自身およ
びその近傍の発熱素子の過去の通電状態に応じて通電時
間を補正するものであるが、補正する対象の熱容量が小
さいため数ドット程度前までの通電状態をもとに補正を
実施すればよい。
【0006】他方の面積補正においては、発熱素子へ通
電することにより基板が徐々に温度上昇するために、何
の補正も加えないと1行の行頭と行末とで印字濃度の差
が生じることになり、これを防止するように通電時間を
補正する。基板そのものの熱容量は、発熱素子自身の熱
容量よりはるかに大きく、前歴補正に対して長時間の通
電状態をもとに補正を実施する必要がある。通常1行の
初めからの通電回数をカウントし、このカウント値をも
とに補正量を定めている。熱容量が大きいため、補正量
は前歴補正量より小さい値となる。
【0007】各発熱素子の通電時間は各発熱素子ごとに
求められる、前歴補正と面積補正から決定される。例え
ば、前歴補正から決定される前歴補正時間と、面積補正
から決定される面積補正時間との和をその発熱素子の通
電時間としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のサーマルヘッドの熱制御方法においては、各発
熱素子ごとに通電時間が異なって設定されるため、各発
熱素子ごとに個別のタイマを用意し、異なる通電時間を
セットし通電を実施する必要があった。
【0009】近年、印字品質の向上の目的でヘッドの発
熱素子の微細化、あるいは速度向上の目的でヘッドの多
ドット化が進んでいるが、従来の方法では発熱素子ごと
に複雑な計算が必要であり、速度を向上することと微細
化が両立できないという問題点があった。
【0010】また、タイマの数がヘッドのドット数分だ
け必要な従来の熱制御方法においては、多ドット化する
とタイマの数が増加し、製造コスト上の大きな負担とな
りつつある。例えば24ドットでは24個のタイマが必
要であったが、48ドットでは48個、128ドット、
160ドットでは、それぞれ128個、160個のタイ
マが必要であり、製造コストが高くなるという問題点が
あった。
【0011】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、前述した従来のものにおける問題点を克服し、
駆動回路の構成を複雑化することなく多ドット化が可能
であり、印字スピードの高速化と微細化を両立すること
のできるサーマルヘッドの熱制御方法を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため本発明のサーマルヘッドの熱制御方法は、複数の発
熱体を有するサーマルヘッドの各発熱素子への通電時間
を補正することにより前記サーマルヘッドの発熱量を制
御して印字を行うサーマルヘッドの熱制御方法におい
て、前記各発熱素子の過去の通電状態に基づいて、前記
サーマルヘッドの発熱素子近傍の温度上昇を補正する前
歴補正値を第1の複数分割された論理値として求める
とともに、前記各発熱素子の過去の通電状態に基づい
て、前記サーマルヘッドの基板の温度上昇を補正する面
積補正値を第2の複数に分割された論理値として求め、
あらかじめ定められた時間間隔で、前記第1の複数に分
割された論理値と前記第2の複数に分割された論理値と
順次出力することにより、前記サーマルヘッドの各発
熱素子への所定の通電時間を得ることを特徴とする。
【0013】
【作用】前述した構成からなる本発明のサーマルヘッド
の熱制御方法によれば、前記各発熱素子の過去の通電状
態に基づいて、前記サーマルヘッドの発熱素子近傍の温
度上昇を補正する前歴補正値を第1の複数に分割された
論理値として求めるとともに、前記サーマルヘッドの基
板の温度上昇を補正する面積補正値を第2の複数に分割
された論理値として求め、そして通電はこのようにして
論理値で計算され、時間値に変換することなくこの論理
値会報告め定められた時間間隔で、順次出力することに
よりなされる。
【0014】論理値は例えば8ビット単位あるいは16
ビット単位などで計算することが可能であり、時間値を
各発熱素子ごとに求める従来構成に比して実質的な計算
時間は数分の1程度まで縮小される。また複雑な加算器
あるいは乗算器を使用する必要がなく、ハードウェア化
することも簡単である。このため高速化の要求に対して
極めて有利な構成となっている。
【0015】また、得られた論理値をあらかじめ定めら
れた時間間隔で出力するため、発熱素子ごとにタイマを
用意する必要がなく、数個のタイマで制御することが可
能であり、従来構成に比して10分の1以下の数のタイ
マを用意すればよい。
【0016】このため、簡単な構成で多ドット化・高速
化を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図13に
ついて説明する。
【0018】本実施例は160個の発熱素子を1列に配
置したサーマルヘッドを制御対象としている。
【0019】図1は本発明を1部に組み込んだサーマル
ヘッドの発熱素子への通電時間を決定するフローチャー
トであり、ステップST1において、全発熱素子につい
ての前歴補正値を計算し、ステップST2において、全
発熱素子についての面積補正値を計算する。そして、ス
テップST3において、補正後の通電時間に応じて発熱
素子への通電を行なう。
【0020】前記ステップST1において、前歴補正値
は図5に示すようなAA、A、B、C、D、Eの6つの
論理値で求められる。また、ステップST2において、
面積補正値は後述するF[1] からF[32]の32個の論理
値で求められる。この各論理値はヘッドの発熱素子数と
同数のビット数を有し、本実施例においては、160ビ
ットのデータにより構成されている。160ビットのデ
ータは、第nビットの値が論理値1の時は対応するn番
目の発熱素子がON状態であることを意味し、論理値0
の時は対応する発熱素子がOFF状態であることを意味
する。
【0021】ステップST3の出力の詳細なフローチャ
ートを図2に示す。このフローチャートに沿ったタイミ
ングチャートを図3に示す。
【0022】図2のフローチャートに示すように、通電
を開始するタイミングがくると、最初に前歴補正値AA
を出力し、その後あらかじめ定められた時間Taaが経
過すると、次の前歴補正値Aが出力される。以降、順に
前歴補正値Eまでが同様にして出力される。その後、前
歴補正値Eについてあらかじめ定められた時間Teが経
過すると、面積補正値F[1] からF[32]までが、それぞ
れ時間Tfの間隔で順に出力される。
【0023】後述するように面積補正値F[32]は全ビッ
トが0であり、その面積補正値F[32]を出力した後は必
ず全ドットの通電がOFF状態となる。
【0024】このようにして、(6+32)=38個の
出力の総和が1個の発熱素子に対する通電時間として付
与される。
【0025】そして、160個の発熱素子に対しては、
前記と同様にして求められた160ビットデータが所定
の時間間隔で順に与えられ、各発熱素子に対する通電時
間が制御される。
【0026】出力のタイミングはタイマを用い、CPU
への割り込みで実施するか、あるいはより高速化するた
めにDMAなどの手法を用いる。タイマとしては時間T
aaからTfまでの7つの独立した時間値を設定できる
ものであればよく、時間Tfを設定するタイマは1回の
通電サイクルで31回の出力を行うため、繰り返し使用
されるようになる。
【0027】いずれにしても図3に示すタイミングによ
り、計算された論理値をヘッドに転送すればよく、図2
のようなフローチャートで実現できるが、その手法につ
いては公知の方法を適宜に利用して行なうとよい。
【0028】「実施例における前歴補正」本実施例にお
ける前歴補正値の決定方法を図4から図6により説明す
る。
【0029】図4において、T0と表記してある部分が
通電時間を求める発熱素子であり、以下ターゲットドッ
トと呼ぶ。図において左側は印字をすでに完了した部分
に相当する。また、図の縦方向はヘッドの発熱素子が並
ぶ方向であり、本実施例においては160ドットの発熱
素子が並んでいる。
【0030】前歴補正においてはダーゲットドットに対
し、点線で表記してあるエリアの通電履歴を参照する。
【0031】すなわち、ターゲットドットの前歴補正
は、ターゲットドット自身に関するその1つ前から4つ
前までの4印字サイクルにおける通電状態(ONかOF
Fか)と、ターゲットドットの上下の隣接発熱素子Nと
N´に関する1つ前から3つ前までの合計6印字サイク
ルにおける通電状態とを参照する。参照するにあたって
は、通電されたか否かをチェック要素とし、通電された
場合の通電時間の長短はチェック要素として用いない。
これは、適切な時間値が選ばれた場合、発熱素子の温度
は略一定になり、このため通電時間の長短はあまりター
ゲットドットの近辺の温度に関連しないためである。本
実施例においては、ターゲットドットに対する前記の合
計10印字サイクルに係る合計10ビットのON/OF
F情報をもとに前歴補正値を決定することで、十分な印
字品質を得ることができた。
【0032】以後の説明の便のため、各ビットにN1か
らN3、T0からT4、N1´からN3´の記号を割り
当てる。
【0033】図5は、図4と対応し10ビットの情報に
基づいて前歴補正値をどう決定するかを示す説明図であ
る。
【0034】図5において、Tはターゲットドットを意
味する。また、#は通電ONに相当し、論理値1であ
る。Oは通電OFFに相当し、論理値は0である。Xは
通電ON、OFFのどちらでもよいことを示している。
【0035】前歴補正値の決定は、実際の履歴情報をパ
ターンAAから順にパターンEまで照合し、その結果を
総合することにより、前歴補正値を得る。すなわち、パ
ターンAAと履歴情報が一致した場合、前歴補正値AA
の該当するビットを1とし、同様にパターンA以降の各
パターンと履歴情報が一致したら前歴補正値A以降の該
当するビットを1とする。
【0036】この前歴補正値の決定におけるパターンの
照合は、ターゲットドットがONの場合のみ行なうもの
であり、ターゲットドットがOFFすなわち論理値0の
時は、前記パターンAAからパターンEのどれとも一致
しないとして、前歴補正値を0とする。また、後述する
が、ターゲットドットがOFFの時は、面積補正値も0
となり、通電は実施されない。
【0037】通常は、あるパターンが一致した場合、そ
のパターンの下位のパターンとも一致するようにパター
ンが作られている(下位のパターンはそれより上位のパ
ターンを含む)。例えば、ある履歴情報がパターンCと
一致すれば、必ずパターンD、パターンEとも一致す
る。このようにパターンCと一致する履歴情報の場合、
前歴補正値C、D、Eの該当するビットは1になり、T
c、Td、Teの期間は通電されることになる。すなわ
ち、この場合、前歴補正値としてTc+Td+Teの長
さに相当する時間の通電がなされることになる。この時
間を従来例の前歴補正時間とあわせることにより、同等
の印字品質を得ることができる。本実施例におけるT
a、Tb・・・の時間値は図3の表に記載した値が適切
な値であり、良好な印字品質を得ることができた。な
お、この後続けて出力されるF[0] 以降の面積補正は後
述する。
【0038】下位のパターンが上位のパターンを含まな
いように構成することも可能であるが、この場合時間T
aaからTeの間における通電が断続的になされること
になる。断続的な通電はON−OFFのスピードによ
り、印字濃度が変化するため、本実施例では必ず下位の
パターンが上位のパターンを含むように構成した。
【0039】図5によれば、パターンAAの該当するビ
ットがONとなるためには、T0=1、その他のT1か
らT4、N1からN3及びN1´からN3´はすべて0
である必要がある。
【0040】このことは、論理演算式で書くと、 となる。
【0041】この論理演算を各ターゲットドットに対し
て実施することにより、前歴補正AAを得ることができ
る。
【0042】この式はビット単位の演算式としても成り
立つが、同時にT1が160ビットあるとして、N1を
T1を1ビット右シフトしたもの、N1´をT1を左シ
フトしたものと考えると、160ビットを1まとめにし
て演算することも可能であることがわかる。すなわち、
この演算はビットごとに行う必要はなく、バイト単位
(8ビット単位)であるとか、ワード単位(16ビット
単位)で計算することが可能である。現実的にはこのよ
うにバイトもしくはワードを単位としてまとめて計算さ
れる。
【0043】本実施例においても、バイト単位で演算を
実施した。
【0044】AAに対する式は、 Na1=N1+N1', Na2=N2+N2', Na3=N3+N3' と置き換えれば、 と変形することができる。
【0045】次に、Aに対する式は となる。
【0046】この式をブール台数を用いて変形していく
と、 となる。
【0047】さらにNam'=Na1*Na2と置き換えれば となる。
【0048】同様に、B、C、DおよびEに対する式は となる。
【0049】なお、ここで である。
【0050】所望のパターンに対して、このような方式
で論理演算式を組み立てることができる。
【0051】このような式が得られたら、これらの演算
を実施するには、ソフトウェアで実施する方法、ハード
ウェアで実施する方法などいくつかある。目的とする最
終速度が高ければ、ハードウェアでの演算を用いること
が望ましい。これらの演算方法については、回路技術、
ソフトウェア技術が発達した現在では選択肢も多く、設
計条件等に応じて適正な方法を適宜に選択すればよい。
どの方法を選択した場合においても、前述したように、
8ビットあるいは16ビット単位での演算が可能である
ので、効率のよい演算ができる。
【0052】なお、図5に示す実施例においては、パタ
ーンBとCとの1部に、通電あり#の情報が含まれてい
る。これらの通電あり#の情報はN1、N1´の位置に
ある。このため、本実施例においては、N1もしくはN
1´がONしていた場合にOFFしている場合より逆に
長い通電時間が出力される。すなわち、発熱素子近傍の
温度が高い時に逆に通電時間が伸びるように、パターン
が設計されている。これは前述した考え方と矛盾するも
のであるため、その理由を以下に説明する。
【0053】サーマルヘッドの熱制御の目的は、各発熱
素子および基板が印字の際に温度上昇するものであるか
ら、その温度上昇分を考慮して各発熱素子への通電時間
を補正して印字むらが発生しないようにするものであ
る。ところが、印字結果を見ると温度上昇のみを補正す
るだけでは不十分なことがある。例えば、厳密な補正を
実施すると、斜め線を印字した場合に、図6のaに示す
ように、斜め線を構成する各ドットのつながりが逆に劣
化する傾向がある。斜め線を構成するドットは、図6の
bに示すように、ドットを滲ませることで各ドットの接
続性を向上させる方が、目視的には良好な結果となる。
【0054】そこで、図5に示す本発明の1実施例にお
いては、斜め線の接続を良好にするためN1あるいはN
1´の位置に印字がされている場合、すなわち両位置に
通電あり#の情報が存在する場合には、通電時間を伸ば
し接続性を向上させている。このため、斜め線の印字品
質が向上することとなる。
【0055】「実施例における面積補正」本実施例にお
ける面積補正値の決定方法を図7から図13により説明
する。
【0056】本実施例においては、発熱素子を配列方向
に複数に分割し、しかも列の両端に仮想の補正グループ
を設けて、各補正グループ毎に前記各補正グループ間の
温度差を平滑にするような補正を施している。また、面
積補正の演算は最小通電幅より小さい通電幅を単位とし
て演算され、面積補正値が最小通電幅の整数倍である場
合には、その面積補正値を通電時間とし、前記面積補正
値が最小通電幅の整数倍と異なる場合には、その発熱素
子の桁方向への印字桁位置が奇数桁か偶数桁かを判断
し、それぞれの桁における面積補正値は、いずれか一方
の桁における面積補正値の最小通電幅以下の端数を繰り
上げ、最小通電幅の整数倍をもって面積補正値とし、他
方の桁における面積補正値は最小通電幅以下の端数を切
り捨て、最小通電幅の整数倍をもって面積補正値として
いる。
【0057】本実施例においては、面積補正を実施する
ために、図7に示すように、基板1の上面に1列状態に
配列された160個の発熱素子2、2…を上から下へ8
個ずつを1単位とした補正グループ1、2、3・・・1
9、20に分割するとともに、上下端の発熱素子2、2
にそれぞれ隣接した仮想の補正グループ0および21を
設定する。以下、補正グループの番号を不特定の状態で
述べる際には、補正グループaという。
【0058】このようにして設定された22個の補正グ
ループaをもとにして、図8および図9に基づいて面積
補正値を決定する。
【0059】まず、図8のステップST11において、
補正グループaのaを0とする。次に、ステップST1
2において、補正グループaの補正値の決定の演算を行
なう。この演算は図9に基づいて行なわれる。次に、ス
テップST13において全部の補正グループに対してス
テップST12の演算を行なったか否かを判断し、YE
Sの場合には終了し、NOの場合にはステップST14
に進行して、補正グループaのaをa+1としてから、
ステップST12に戻り、前記と同様の演算を行なう。
この演算は22個の補正グループのすべてについて実施
される。
【0060】次に、図9により補正グループaの面積補
正値の決定方法を説明する。
【0061】先ず、ステップST21において、補正グ
ループaに属する8個の発熱素子のうち、これから通電
しようとする現サイクルにおいて何ドットに対して通電
するか否かを印字情報より求めてNon値として設定す
る。
【0062】次に、ステップST22において、補正グ
ループaのランク値R(a)をロードする。この値は印
字開始直前には1がセットされ、以降のルーチンの中で
印字サイクル毎に更新される値であり、メモリに保存さ
れている。この更新の仕方については後述する。
【0063】次に、ステップST23において、ランク
値R(a)より減算値Xを図10のランク値−減算値対
応表に基づいて決定する。この減算値Xは、基板の温度
が低下するのを補償する因子であり、基板1からの放熱
量が多いときには大きな値となる。ランク値Rが大きい
時には基板1の温度も高く放熱量も大きいので大きな値
となるように、その値が決定されている。
【0064】次に、ステップST24において、Non
値に基ずく加算値Zを、図11のNon値−加算値対応
表に基づいて決定する。この加算値Zは、現サイクルに
おける発熱素子2への通電により基板1が温度上昇する
のを補償する因子であり、現サイクルにおける温度上昇
が多いときには大きな値となるように設定される。この
ためNonが大きいとき、すなわち通電されるドット数
が多いときには、大きな値となるようにNon値−加算
値対応表が設定されている。
【0065】また、本実施例においては、Non値が
6、7、8の場合をZ=16として、Non値が0から
5までの加算値Zの上昇変化率より小さく抑えている。
これはNon値が大きいときには発熱素子への通電時間
に対する前歴補正値が大きくなることになり、これによ
り既に基板1の温度上昇を小さくする前歴補正がなされ
ているために、加算値Zによる基板1の温度上昇を小さ
く抑える補正分を小さくした方が、基板1の温度制御の
実際によく適応しているからである。
【0066】次に、ステップST25において、補正グ
ループ(a−1)及び(a+1)のランク値R(a−
1)およびR(a+1)を求め、続いて、ステップST
26において、K値を次式 K=R(a+1)+R(a−1)−2R(a) に基づいて算出し、続いて、ステップST27におい
て、K値より調整値Yを図12のK値−調整値対応表に
基づいて決定する。
【0067】このステップST25からST27までの
演算により、各補正グループ間の温度差を平滑にするよ
うに調整値Yが決定される。すなわち、調整値Yは、隣
の補正グループ(a+1)と(a−1)とのランク値R
(a+1)とR(a−1)とが当該補正グループaのラ
ンク値R(a)より大きい場合には、正の値でしかも差
が大きいと値も大きくなり、逆に、隣の補正グループ
(a+1)と(a−1)とのランク値R(a+1)とR
(a−1)とが当該補正グループaのランク値R(a)
より小さい場合には、負の値でしかも差が大きいと絶対
値も大きくなる。なお、上下端部の補正グループ0、2
1の調整値を算出する際、計算上でR(−1)、R(2
2)の値が必要となるが、この値はそれぞれ1とされ
る。
【0068】次に、ステップST28において、新カウ
ント値C´(a)を次式 C´(a)=C(a)+Z−X+Y に基づいて算出する。
【0069】カウント値は、補正グループaの温度に相
当するもので、温度が高くなるときに大きくなるように
設定される。このため、直前のカウント値に、温度上昇
値に相当する加算値Zを加算し、放熱量に相当する減算
値Xを減算し、各グループ間の温度を平滑化するため正
負の値をとる調整値Yを加算することにより新カウント
値を算出している。
【0070】なお、印字開始直前にカウント値は0が設
定される。また下限値は0であり、減算により負の値と
なった場合は0に設定することにより負の値にはならな
いように設定される。
【0071】次に、ステップST29において、前記新
カウント値C´(a)より新ランク値R´(a)を図1
3のカウント値−ランク値対応表に基づいて決定する。
【0072】ランク値は面積補正値を間接的に示すもの
で、 160−2.5R(a) (μsec) が面積補正値に相当する。
【0073】カウント値が大きくなると、ランク値が大
きくなり、面積補正値は小さくなる。すなわち、カウン
ト値が大きくなると通電時間は減少するように設定され
る。なお、ここで、2.5μsecは実際のハードウェ
アで出力可能な最小時間5μsecの半分の値で設定さ
れている。
【0074】次に、ステップST30において新ランク
値R´(a)に基いてF[1] からF[32]が求められる。
【0075】前述したように、F[1] からF[32]は16
0ビットの値からなる。補正グループ1はこの先頭の8
ビットすなわち1バイト目に相当し、補正グループnは
F[1] 、F[2] ・・・F[32]のそれぞれのnバイト目に
相当する。
【0076】以下、補正グループnに相当するF[m] の
nバイト目をF[m][n]と記載し、F[1] からF[32]の求
め方を説明する。
【0077】F[1] からF[32]はR´(n)より下記の
ように算出される。ここでは、新たに変数Lを一旦求
め、続いてF[1][n]からF[32][n] が決定される。
【0078】まず、R´(n)が偶数のときは、L=3
2−R´(n)/2とする。
【0079】R´(n)が奇数のときは、印字位置が奇
数桁と偶数桁の場合で処理を変える。
【0080】奇数桁のときは、L=32−(R´(n)
−1)/2とし、偶数桁のときは、L=32−(R´
(n)+1)/2とする。
【0081】なお、ここでLは整数値とし、小数点以下
の端数は切り捨てされる。
【0082】次に、F[1][n]からF[L][n]に前歴補正値
E[n] をコピーする。E[n] は前歴補正値Eの中で、補
正グループnに相当する部分で、本実施例においては前
歴補正Eのnバイト目に相当する。E[n] はターゲット
ドットがOFFの時は該当するビットは0となり、ON
の時は1となっている。E[n] をコピーすることによ
り、ターゲットドットがOFFの時に面積補正値が出力
しないようにされている。
【0083】次に、F[L+1][n]からF[32][n] の全ビッ
トを0にする。
【0084】このような処理によりF[1] からF[32]の
補正グループnに関する部分が完成する。補正グループ
0と21とは架空のグループであり、F[1] からF[32]
へは変換されない。したがって、グループ1から20ま
での各グループについてこのような変換が実施され、面
積補正値F[1] からF[32]を得る。
【0085】第nグループに対してK=6だったとする
と、ターゲットドットがONであればF[1][n]からF
[6][n]の該当するビットは1となる。図3のタイミング
チャートで示したように、F[1] 、F[2] ・・・F[32]
は時間間隔Tfで順々に出力される。従って、面積補正
時間はTf*5となる。このTfはハードウェアで出力
可能な最小時間にセットされており、実施例においては
5μsecとされた。
【0086】また、R´(n)は最大でも32であり、
このためF[32]は常に全ビットが0となる。従って、ど
のような場合であっても、F[32]が出力された以降はヘ
ッドの全ドットはOFFとなるように設定されている。
【0087】このように、本実施例においては図3のタ
イミングチャートにおいてF[1] の出力タイミングを基
準として、前半が前歴補正時間に相当し、後半が面積補
正時間に相当し、通電時間は前歴補正時間と面積補正時
間の和となる。
【0088】このように本実施例方法によれば、通電は
論理値で計算され、時間値に変換することなくこの論理
値を順次出力することによりなされる。
【0089】また、論理値は例えば8ビット単位あるい
は16ビット単位などで計算することが可能であり、時
間値を各発熱素子ごとに求める従来構成に比して実質的
な計算時間は数分の1程度まで縮小される。また、複雑
な加算器あるいは乗算器を使用する必要がなく、ハード
ウェア化することも簡単である。このため高速化の要求
に対して極めて有利な構成となっている。
【0090】また、得られた論理値をあらかじめ定めら
れた時間間隔で出力するため、発熱素子ごとにタイマを
用意する必要がなく、数個のタイマで制御することが可
能であり、従来構成に比して10分の1以下の数のタイ
マを用意すればよい。
【0091】このため、簡単な構成で多ドット化・高速
化を図ることができる。
【0092】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、必要に応じて変更することができる。
【0093】
【発明の効果】このように本発明のサーマルヘッドの熱
制御方法は、多数のタイマにより個々の発熱素子の通電
時間を制御するものではなく、発熱体の過去の通電状態
に基づいて複数の演算式により、通電時間について複数
に分割された論理値を求めるとともに、あらかじめ定め
られた時間間隔で前記複数の論理値を順次出力すること
により、所定の通電時間を得るため、構成が単純で良好
な印字品質を得ることができ、高速化あるいは多ドット
化に極めて適した熱制御方法を得ることができる等の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法によるサーマルヘッドの発熱素子へ
の通電時間を決定するフローチャート
【図2】通電のための出力の細部を示すフローチャート
【図3】通電のための出力のタイミングチャート
【図4】通電履歴を求める範囲を示す説明図
【図5】前歴補正のパターンを示す説明図
【図6】aおよびbは、従来例および本発明の斜線の印
字状態を示す説明図
【図7】本発明方法が適用されるサーマルヘッドの平面
【図8】本発明方法の面積補正を施す場合の概略フロー
チャート
【図9】本発明方法の面積補正の1実施例を示すフロー
チャート
【図10】本発明方法に用いるランク値−減算値対応表
【図11】本発明方法に用いるNon値−加算値対応表
【図12】本発明方法に用いるK値−調整値対応表
【図13】本発明方法に用いるカウント値−ランク値対
応表
【符号の説明】
1 基板 2 発熱素子

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱体を有するサーマルヘッドの
    各発熱素子への通電時間を補正することにより前記サー
    マルヘッドの発熱量を制御して印字を行うサーマルヘッ
    ドの熱制御方法において、 前記各発熱素子の過去の通電状態に基づいて、前記サー
    マルヘッドの発熱素子近傍の温度上昇を補正する前歴補
    正値を第1の複数分割された論理値として求めるとと
    もに、前記各発熱素子の過去の通電状態に基づいて、前記サー
    マルヘッドの基板の温度上昇を補正する面積補正値を第
    2の複数に分割された論理値として求め、 あらかじめ定められた時間間隔で、前記第1の複数に分
    割された論理値と前記第2の複数に分割された論理値と
    順次出力することにより、前記サーマルヘッドの各発
    熱素子への所定の通電時間を得ることを特徴とするサー
    マルヘッドの熱制御方法。
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