JP2926519B2 - タングステン及びニッケルを含有するジルコニウム合金 - Google Patents

タングステン及びニッケルを含有するジルコニウム合金

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、軽水炉(LWR)の炉心の構成要素及び燃料
被覆において使用される合金に係る。さらに詳述すれ
ば、本発明は、優れた耐食性、機械特性、及び照射後の
低減された水素の取込み(hydrogen uptake)を示す上
記用途のためのジルコニウム合金に係る。さらに詳述す
れば、本発明は、その合金組成を特定の範囲に調整する
ことによって改善された耐食性及び照射後特性(irradi
ated properties)を有するスズ、鉄、クロム、タング
ステン及びニッケルを含有するジルコニウム合金に係
る。
従来技術の説明 原子炉の燃料集合体の構成要素、たとえば燃料棒被
覆、案内管又はシンブル管(guide or thimble tube
s)、格子ストリップ、計器管(instrument tubes)等
においては、小さい中性子断面積、高圧/高温の水蒸気
又は水に対する良好な耐食性、良好な機械的強度、及び
成形加工性のため、ジルコニウム合金が使用される。軽
水炉(LWR)の炉心では、熱中性子用の捕獲断面積が比
較的小さいため、ジルコニウム合金、特にZircaloy−2
及びZircaloy−4として周知のものが使用されている。
米国特許第4,649,023号には、均質に分散した約800Å未
満の微細な沈殿物のミクロ構造体の製造に係る技術の一
部として、炉心における耐食を目的としてこれらジルコ
ニウム合金にニオブ0.5〜2.0重量%及び第3の合金用元
素0.25%までを添加することが示唆されている。第3の
合金用元素は、鉄、クルム、モリブデン、バナジウム、
銅、ニッケル及びタングステンの如きものである。
米国特許第4,675,153号及び同第4,664,831号では、
「ジルコニウム−2.5w/oニオブ」を含むジルコニウム基
合金の使用によるペレット−被覆相互作用(PCI)に対
する抵抗性が探求されている。後者の内容も「Nb約1.0
〜3.0w/oを含有するZr−Nb合金」ち関するものである。
これらの特許では、酸素が「当該合金の約350ppm未満」
で存在する。
米国特許第4,648,912号は、α−ジルコニウム合金体
の表面をレーザービームで迅速に走査することによっ
て、当該本体の高温耐食性を改善することを教示してい
る。
本願の発明者に対して許可された米国特許第4,879,09
3号には、改善された延性の照射済みジルコニウム合金
が記載されている。当該合金は、核分裂気体の放出を阻
止しかつ使用済み燃料を安全に取扱うためにに要求され
る合金の延性の損失を最小にする安定化されたミクロ構
造を有する。合金は、金属間沈殿物の最適な平均粒径の
ため、加圧水炉(PWR)及び沸騰水炉(BWR)の両方にお
いて適正な耐食性を保持する。この特許第4,879,093号
の合金は、その明細書の表1に示される如き特性を有す
るα相ジルコニウム−スズ−ニオブ又はα相ジルコニウ
ム−スズ−モリブデン合金に基づくものである。存在す
る場合、ニオブの量は測定可能な量から0.6重量%まで
の範囲内であり、一方、モリブデンの量は測定可能な量
から0.1重量%までの範囲内である。ジルコニウム−ス
ズ系は「Zircaloy」として知られており、たとえば、Zi
rcaloy−4は鉄0.18〜0.24重量%、クルム0.07〜0.13重
量%、酸素1000〜1600ppm、スズ1.2〜1.7重量%、及び
ジルコニウム残余を含有する。
米国特許第4,992,240号は、重量基準でスズ0.4〜1.2
%、鉄0.2〜0.4%、クロム0.1〜0.6%、ニオブ0.5%以
下、及びジルコニウム残余を含有し、スズ、鉄及びクロ
ムの合計重量割合が0.9〜1.5%の範囲内にある他のジル
コニウム合金を開示している。この特許第4,992,240号
の図4によれば、酸素は約1770ppm〜1840ppmである。ニ
オブは見たところでは任意であり、ケイ素は報告されて
いない。
米国特許第3,303,025号は、タングステン0.25〜1.5%
及び同時に銅(0.5〜1.5%)及びニオブ(0.2〜3.0%が
添加されたジルコニウム合金を開示する。この四元合金
は、500〜700℃の高温水蒸気中での短期間(2000時間ま
で)テストにおいて、Zircaloy−4よりも優れた耐食性
を有する。しかしながら、280℃の湿り蒸気中では、こ
の四元合金はZircaloy−4よりも小さい耐食性を有す
る。
UKAEAの研究(1)は、600℃の1気圧水蒸気中での2日
間の腐食テスト後では、α−焼なましZr−0.3%W合金
がZircaloy−2よりも顕著に優れた耐食性を有すること
を示している。腐食テスト後、0.3%W合金は重量増大
率(weight gain)119±8mg/dM2を有し、一方、Zircalo
y−2は重量増大率439±14mg/dM2を有していた。
原子力産業における最近の傾向は、熱効率を増大させ
るためにより高い冷却材温度へ及び燃料を利用率を増大
させるためにより高い燃料の排出燃焼度(dis−charge
burnups)へのシフトを含むものである。より高い冷却
材温度及び排出燃料度はいずれも、ジルコニウム合金の
炉内(in−reactor)腐食及び水素のピックアップ(pic
kup)を増大させる傾向がある。中性子フルエンス及び
同時に水素のプックアップのレベルが高いことは、ジル
コニウム合金の延性を低下させる。これらのますます求
められるようになる作動条件のため、耐食性を改善し、
水素の取込みを低減させ、ジルコニウム合金の照射後に
延性を改善することが必要である。
従って、当分野で継続されている問題は、照射後の優
れた延性;特に加工の履歴に関係なく良好な耐食性;低
減された合金の水素吸収性;及び顕著な固溶合金強さを
有するジルコニウム合金を開発することである。
また、当分野で継続されている他の問題は、原子炉に
おける燃料集合体の構成要素において使用されるジルコ
ニウム合金の耐食性及び照射後の延性を改善することで
ある。近年における上記目的をもつジルコニウム合金の
開発はZr−Sn−Nb合金に集中している。
好適な具体例の説明 従って、本発明の目的は、改善された耐食性を有する
ジルコニウム合金を提供することにある。
本発明の他の目的は、改善された照射後の機械特性を
有するジルコニウム合金を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、低減された水素の取込み
を有するジルコニウム合金を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐食性及び照射後の機械
特性を改善するためにタングステン及びニッケルを有す
る予め定められた合金組成をもつジルコニウム合金を提
供することにある。
本発明のさらに他の目的は、合金の構成成分としてニ
オブを含まない予め定められた合金組成をもつジルコニ
ウム合金を提供することにある。
本発明は、6種の異なるオートクレーブテスト条件下
でのジルコニウム合金の炉外(ex−reactor)オートク
レーブ腐食テストに基づくものである。炉内耐食性とオ
ートクレーブ腐食における重量増大率のデータとの間の
広く適用できかつ実証されと相関が存在しないため、6
種の異なるオートクレーブテスト条件(すなわち、360
℃、純粋な水;360℃、リチウム70ppmを添加した水;360
℃、リチウム200ppmを添加した水;400℃、水蒸気;415
℃、水蒸気;及び520℃、水蒸気)下で長期間のオート
クレーブ腐食テストを行うことを決定した。これらのオ
ートクレーブテスト条件の多く(すべてでない場合)に
おいて適切な耐食性を発揮する合金を選択することを目
的とする。実験溶の合金を、基本のジルコニウム合金
(Sn0.5%−Fe0.4%−Cr0.2%−Zr残余)に各種レベル
のW、V、Niを添加することによって作製した。原子力
産業において現在商業的に使用されているジルコニウム
合金との比較のため、Zircaloy−2及びZircaloy−4の
テストサンプルも腐食テストに含めた。ジルコニウム合
金の耐食性こ作製の履歴に強く左右されるため、各合金
を2種の異なる熱作製履歴を使用して作製した。作製履
歴を累積アニーリングパラメーター(ΣAi)によって示
した。
腐食テスト後、物質の耐食性の指標としてサンプルの
重量増大率を測定した。また、水素の取込み(ΔH)を
評価するため、腐食テスト後の物質の水素含有量を測定
した。これらの両測定をZircaloy−2及びZircaloy−4
についても行ない、Zircaloy−2及びZircaloy−4に対
する新規な合金の耐食性における相対的な改善を判断し
た。当該明細書に記載の組成に近似の組成を有する合金
は、オートクレブーテスト条件の多くに関してZircaloy
−2及びZircaloy−4と比べて耐食性における顕著な改
善を示した(表1参照)。いくつかのケース(表1中の
400℃、水蒸気、166日間の条件)で観察されたわずかな
劣化は、予測される実験の測定誤差の範囲内である。
さらに、この合金は、いずれのアニーリングパラメー
ターについても耐食性の改善を示す(ただし、その有意
性は、10-19時間のより小さいアニーリングパラメータ
ーにおいて、より大きいものと思われる)。
異なる合金組成パラメーター及びアニーリングパラメ
ーターに対する腐食による重量増大率及び水素の取込み
に係る回帰式についての係数を決定するため統計学的分
析を行った。各パラメーターの効果及びパラメーターの
相互作用の効果の両方を評価した。高い信頼レベルをも
つ負の係数は、重量増大率又は水素の取込みを低減させ
ることにおける当該パラメーターの統計学的に有意の有
益の効果を意味する。正の係数は、当該パラメーターの
存在が耐食性を低下させることを意味する。係数の信頼
レベルが95%未満である場合、観察された効果のないも
のとして処理した。結果を表2に示す。合金へのバナジ
ウムの添加は、表2における下記の大きな正の係数:400
℃における重量増大率、415℃における重量増大率、360
℃、リチウム200ppmを含む水中でのテストにおける水素
の取込み及び400℃及び520℃、水蒸気中のテストにおけ
る重量増大率の(W*V)相互作用;及び360℃、リチ
ウム200ppmを含む水中でのテスト及び400℃、水蒸気中
でのテストにおける重量増大率の(V*Ni)相互作用に
基づき、耐食性には有害であると認められる。W及びNi
の添加の利益は、表2中の360℃、リチウム200ppmを含
む水中でのテスト、400℃、水蒸気中でのテスト、及び5
20℃、水蒸気中でのテストにおける重量増大率に係る大
きい負の係数によって確認される。
各合金用元素について特定レベルを選択した理由を下
記に述べると共に、本発明による合金の組成を表3に示
す。
このように、本発明の合金は0.005重量%より大〜1.0
重量%より小、好ましくは下限0.1重量%より大〜上限
0.7重量%より小、最も好ましくは下限0.3重量%より大
〜上限0.5重量%の範囲のスズ(Sn)を含有する。合金
は、さらに、0.05重量%より大1.0重量%より小、好ま
しくは下限0.2重量%より大〜上限0.5重量%より小、最
も好ましくは下限0.3重量%より大〜上限0.4重量%より
小の範囲の鉄(Fe);0.02重量%より大〜1.0重量%より
小、好ましくは下限0.05重量%より大〜上限0.5重量%
より小、最も好ましくは下限0.1重量%より大〜上限0.2
重量%より小の範囲のクロム(Cr);50より大〜300ppm
より小、好ましくは70ppmより大〜約200ppm、最も好ま
しくは90ppmより大〜約150ppmの範囲のケイ素;0.01重量
%より大〜1.0重量%より小、好ましくは下限0.1重量%
より大〜上限0.7重量%より小、最も好ましくは下限0.2
重量%より大〜上限0.5重量%より小の範囲のタングス
テン(W);0.007重量%より大〜0.3重量%より小、好
ましくは下限0.05重量%より大〜上限約0.2重量%より
小、最も好ましくは下限0.08重量%より大〜上限0.1重
量%の範囲のニッケル(Ni)を含み、残余がジルコニウ
ムである。本発明の合金の組成はニオブ又はバナジウム
を含有しない。
スズ(Sn) Zircaloy−4においてスズレベルを下限の1.2%以下
に低下することは、その耐食性を改善する(2)。この理
由のため、本発明の合金に係るスズレベルを0.005重量
%より大〜1.0重量%より小の範囲内となるように選択
する。しかしながら、400℃でのジルコニウム合金の熱
クリープに関するスズ含量の影響に係る機械特性のデー
タの傾向は、スズレベルの低下がジルコニウム合金の耐
クリープ性を低下させることを示す(3)。選択した範囲
のスズレベルは、本発明の合金について良好な耐食性及
び良好な耐クリープ性の両方を提供することが期待さ
れ、後述の如く、鉄と同様にタングステン及びニッケル
の添加は本発明の合金の機械特性を改善することが期待
される。好ましくは、スズに関する範囲の下限は0.1重
量%より大であり、スズに関する範囲の上限は0.7重量
%より小であり、最も好ましくは、スズに関する範囲の
下限は0.3重量%より大であり、スズに関する範囲の上
限は0.5重量%より小である。
鉄(Fe) 360℃、水中、及び400℃(又はそれ以上)、水蒸気中
でのZircaloy−2及びジルコニウム−鉄合金の耐食性は
鉄レベルに左右されている(4)。水蒸気及び水雰囲気の
両方において良好な耐食性を達成するため、鉄の範囲を
0.05重量%より大〜1.0重量%、好ましくは下限0.2重量
%より大〜上限0.5重量%より小、最も好ましくは下限
0.3重量%より大〜上限0.4重量%より小とした。鉄レベ
ルが約1.0重量%もり大である場合には、成形加工性が
低下するため、上記上限を選択した。
クロム(Cr) クロムは主として本発明の合金の強さ及び耐クリープ
性を改善するために添加される。この合金におけるクロ
ムに関する範囲は、0.02重量%より大、1.0重量%ま
で、好ましくは下限0.05重量%より大〜上限0.5重量%
より小、最も好ましくは下限0.1重量%より大〜上限0.2
重量%より小である。ジルコニウム合金の耐食性はFe/C
rの比に左右されることが知られており、比の値が2の
場合、合金に良好な耐食性が与えられる。クロムの最も
好ましい上限(0.2%)はFeレベルの最も好ましい上限
0.4%に基づくものである。これらの範囲は耐食性の低
下を生ずることなく合金の機械特性を改善することにお
いて有用である。
沸騰水炉において30Gwd/mtuより大の燃焼度まで照射
されたZircaloy−4の耐食性に関する最近の情報
(5)は、Crの添加の有益な効果を示している。さらに、
オートクレーブテストされたサンプルにおける水素の取
込みもCrの添加の有益な効果を示す(5)
ケイ素(Si) ケイ素は、50ppmより大〜300ppmより小の範囲、好ま
しくは70より大〜200ppmの範囲、最も好ましくは90ppm
より大〜約150ppmの範囲内である。ケイ素は、合金によ
る水素の吸収を低減させ、合金の加工履歴における変動
による耐食性の変動を低減させるために合金用元素とし
て添加される(2)
タングステン(W) タングステンは、0.01重量%より大、1.0重量%まで
の範囲、好ましくは下限0.1重量%より大〜上限0.7重量
%より小の範囲、最も好ましくは下限0.2重量%より大
〜上限0.5重量%より小の範囲内で添加される。これら
範囲内でのタングステンの添加により、合金の耐食性及
び機械特性が改善され、水素の取込みが低減されること
が期待される。
ニッケル(Ni) ニッケルは、0.007重量%より大、0.3重量%までの範
囲、好ましくは下限0.05重量%より大〜上限0.2重量%
より小、最も好ましくは下限0.08重量%より大〜上限0.
1重量%より小の範囲内で、ジルコニウム合金の高温耐
食性を高めるために添加される。
炉用として近年提案されているスズ及びニオブを含有
するジルコニウム合金の組成とは異なり、本発明の合金
の組成は、ニオブを含有しない。
このように、当該明細書に記載の新規な合金の発明
は、選択した組成により、良好な耐食性、機械特性、及
び低減された水素の吸収が達成されることが期待され
る。水炉雰囲気にジルコニウム合金をさらす場合、ミク
ロ構造及び水素化物の沈殿に対して照射による損傷を生
ずる。これらファクターはいずれも、照射後の合金の延
性及び耐食性を低減させる。一般に、合金用元素のレベ
ルがより高い場合、ジルコニウム合金の強さ及び耐クリ
ープ性を改善するが、同時に耐食性を低下させる。本発
明によれば、スズ、鉄、クロム、ケイ素、タングステン
及びニッケルの最適レベルをもち、照射後も機械特性及
び耐食性の良好な組合せを提供する新規なジルコニウム
合金が提供される。
参考文献 (1)Wanklyn,J.N.,Demant,J.T.及びJones,D.,「ジル
コニウム及びその合金の高温水蒸気による腐食」,AERE
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m及びC.M.Eucken編;American Society for Testing and
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y−2の腐食挙動に関するノート」,Zirconium Highlig
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「BWR燃料要素用の腐食最適化Zircaloy」,原子力産業
におけるジルコニウムに関する第10回国際シンポジウム
で発表された論文,ASTM STP 1245,A.M.Garde及びE.R.Br
adley編,1994
フロントページの続き (73)特許権者 999999999 アクチボラゲット サンドヴィク スチ ール スウェーデン国 エス−811 81 サン ドヴィケン (番地なし) (73)特許権者 999999999 サンドヴィク スペシャル メタルス コーポレイション アメリカ合衆国 ワシントン 99336 ケネウィック ピーオー ボックス 6027 (73)特許権者 999999999 テレディーン ウォー チャン アルバ ニー アメリカ合衆国 オレゴン 97321 ア ルバニー オールド サレム ロード ノースイースト 1600 ア ディヴィジ ョン オブ テレディーン インダスト リーズ インコーポレイテッド (72)発明者 ガード アナンド エム アメリカ合衆国 コネチカット 06095 ウインザー プロスペクト ヒル ロ ード 1000 (72)発明者 ルードリング ペーテル スウェーデン国 エス−721 63 ヴァ ステラス (番地なし) アーベーベー アトム アクチボラゲット (72)発明者 ミケス−リンドバック ミルカ スウェーデン国 エス−721 63 ヴァ ステラス (番地なし) アーベーベー アトム アクチボラゲット (72)発明者 ヴァンネヴィク ハンナ スウェーデン国 エス−811 81 サン ドヴィケン (番地なし) アクチボラ ゲット サンドヴィク スチール (72)発明者 ブラッドリー イー ロッス アメリカ合衆国 ワシントン 99336 ケネウィック ピーオー ボックス 6027 サンドヴィク スペシャル メタ ルス コーポレイション (72)発明者 ユーケン クレイグ エム アメリカ合衆国 オレゴン 97321 ア ルバニー オールド サレム ロード ノースイースト 1600 ア ディヴィジ ョン オブ テレディーン インダスト リーズ インコーポレイテッド テレデ ィーン ウォー チャン アルバニー (56)参考文献 特開 平3−31438(JP,A) 特開 昭63−35749(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 16/00 G21C 3/06,3/30,3/34

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軽水炉の炉心の構成要素及び燃料被覆で使
    用されるジルコニウム合金において、スズ(Sn)0.005
    より大〜1.0重量%より小;鉄(Fe)0.05より大〜1.0重
    量%より小;クロム(Cr)0.02より大〜1.0重量%より
    小;ケイ素50ppmより大〜300ppmより小;タングステン
    (W)0.01より大〜1.0重量%より小;ニッケル(Ni)
    0.007より大〜0.3重量%より小を含有し;残余がジルコ
    ニウム及び不純物であることを特徴とする、ジルコニウ
    ム合金。
  2. 【請求項2】スズが下限0.1より大及び上限0.7重量%よ
    り小の範囲内である、請求項1記載の合金組成。
  3. 【請求項3】スズが下限0.3重量%より大及び上限0.5重
    量%より小の範囲内である、請求項1記載の合金組成。
  4. 【請求項4】鉄が下限0.2重量%より大及び上限0.5重量
    %より小の範囲内である、請求項1記載の合金組成。
  5. 【請求項5】鉄が下限0.3重量%より大及び上限0.4重量
    %より小の範囲内である、請求項1記載の合金組成。
  6. 【請求項6】クロムが下限0.05重量%より大及び上限0.
    5重量%より小の範囲内である、請求項1記載の合金組
    成。
  7. 【請求項7】クロムが下限0.1重量%より大及び上限0.2
    重量%より小の範囲内である、請求項1記載の合金組
    成。
  8. 【請求項8】ケイ素が70より大〜約200ppmの範囲内であ
    る、請求項1記載の合金組成。
  9. 【請求項9】ケイ素が90より大〜約150ppmの範囲内であ
    る、請求項1記載の合金組成。
  10. 【請求項10】タングステンが下限0.1重量%より大〜
    上限0.7重量%より小の範囲内である、請求項1記載の
    合金組成。
  11. 【請求項11】タングステンが下限0.2より大〜上限0.5
    重量%より小の範囲内である、請求項1記載の合金組
    成。
  12. 【請求項12】ニッケルが下限0.05重量%より大〜上限
    0.2重量%より小の範囲内である、請求項1記載の合金
    組成。
  13. 【請求項13】ニッケルが下限0.08重量%より大〜上限
    0.1重量%より小の範囲内である、請求項1記載の合金
    組成。
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