JP2924627B2 - 機器の制御装置 - Google Patents

機器の制御装置

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JP2924627B2 JP6033141A JP3314194A JP2924627B2 JP 2924627 B2 JP2924627 B2 JP 2924627B2 JP 6033141 A JP6033141 A JP 6033141A JP 3314194 A JP3314194 A JP 3314194A JP 2924627 B2 JP2924627 B2 JP 2924627B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、マイクロコンピュー
タ(以下マイコンという)を備える主制御装置とこの主
制御装置からの制御信号により通電が制御されるリレー
などの被制御素子を備える補助制御装置とからなるボイ
ラ等の機器の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種制御装置をボイラを例にと
り説明する。例えば、小型、簡易クラスのボイラ(温水
ボイラを含む)における制御装置においては、ボイラ構
成機器(給水ポンプ,燃料ポンプ,送風機や各配管中の
電磁弁等)はマイコンからの制御信号により夫々に対応
するリレーを介して制御される。また、上記の構成機器
の運転状況は、圧力スイッチ,感震器,過電流検出器等
の各種センサによって検出し、マイコンに入力してい
る。
【0003】マイコンは、一般にごく微弱な電圧で作動
しており、高圧の電気やノイズに弱いという問題点を有
している。上記のようなリレーは一般的に高電圧の接点
を開閉しており、また、上記の圧力スイッチ、感震器、
過電流検出器等の接点式のセンサは高電圧の接点の開閉
によって状態の検出を行なっているため、マイコンの近
くにこのようなリレーやセンサが存在するとその開閉時
のノイズによってマイコンが誤動作する恐れが多分にあ
る。
【0004】また、マイコン及びその周辺半導体素子は
動作温度範囲が上記のようなリレー,センサ類に比べて
狭く、人間がボイラの操作を行うための操作パネルや表
示装置等の近辺、即ち、人間によって操作可能な環境下
に設置するのが通常である。一方、前記のようなリレ
ー,センサ類は、高温・高圧等の環境条件においても設
置可能である。
【0005】こうした点を考慮して、マイコンを含む主
制御装置と、前記リレー等を含んだ補助制御装置とはそ
れぞれマイコン基板とリレー基板に別個に搭載され、マ
イコン基板はノイズの少ない、温度等の環境条件が良い
場所に配置され、両基板は互いに距離をおいて配置され
ている。こうした従来の具体的構成を図7に従い説明す
る。
【0006】即ち、従来の制御装置はマイコン2やその
周辺半導体素子(図示しない)を含む主制御装置1と、
制御対象機器への通電制御等を行う補助制御装置3とか
らなり、それぞれ別個の基板上に構成されている。この
補助制御装置3は、センサ(図示しない)からの出力を
主制御装置1に入力するための中継器を兼ねている。上
記補助制御装置3の各リレー4、4‥‥と主制御装置1
との接続及び相互間のの信号の送受は、主制御部2から
延びる各リレー4、4‥‥に対応する伝送ライン5、5
‥‥により個別に行い、センサ出力と主制御装置1との
接続及び相互間の信号の送受は各センサ毎に対応する伝
送ライン6、6‥‥により個別に行なっていた。尚、セ
ンサからの信号は、一部は補助制御装置3に設けたイン
ターフェース回路部7を介して行なっており、このイン
ターフェース回路部7は、センサからの高電圧の信号を
マイコン等の電子機器が取り扱う低電圧の信号(例え
ば、200Vを5V)に変換する電圧変換機能を備えて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような制御装置においてより効率的な運転のために制御
の対象となる機器を増加させたり、センサの数を増加さ
せると、その増加に対応してリレーの数が多くなり、同
時にリレー毎、センサ毎の伝送用配線の本数も多くな
る。従って、その配線に係る費用やノイズ対策の費用も
多くなるという問題が生じる。特に、上記のリレーや白
熱電球の駆動等のように高速の信号伝達が不要な場合に
は、上記の様な出力に1個毎に対応した配線を引回すこ
とは過剰品質となる。
【0008】こうした課題を解決すべく、主制御装置で
はマイコンから出力されるパラレル送信信号をシリアル
送信信号に変換して第1伝送ラインに出力して補助制御
装置へ送信し、補助制御装置ではシリアル受信信号をパ
ラレル信号に変換して被制御素子に出力し、補助制御装
置にて入力のパラレル外部信号をシリアル送信信号に変
換し第2伝送ラインに出力し、主制御装置ではシリアル
受信信号をパラレル信号に変換してマイコンに取り込む
ように構成することにより、伝送ライン数を減少させセ
ンサやリレーの増加に対応することが考えられる。
【0009】しかしながら、こうした解決手段において
は、伝送ライン数を減少できる利点は有るものの何らか
の原因で受信用の伝送ラインが外れたり、断線しただけ
で、全てのセンサ信号等の外部入力信号を補助制御装置
から主制御装置へ伝送できなくなる。そして、補助制御
装置に入力されるセンサ信号等の外部入力信号の特定信
号パターンと伝送ラインの外れ等が生じた場合の信号パ
ターンとが同一となる場合があり、伝送ラインの外れ等
の異常の検出が容易に行えないという課題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決することを目的としてなされたもので、請求項1
の発明は、マイコン、このマイコンから出力されるパラ
レル送信信号をシリアル送信信号に変換して第1伝送ラ
インに出力する第1パラレル−シリアル変換手段及び第
2伝送ラインからのシリアル受信信号をパラレル受信信
号に変換してマイコンに出力する第1シリアル−パラレ
ル変換手段を含む主制御装置と,この主制御装置から前
記第1伝送ラインを通して送信される信号により制御さ
れる被制御素子、前記第1伝送ラインからのシリアル受
信信号をパラレル受信信号に変換して前記被制御素子に
出力する第2シリアル−パラレル変換手段、パラレル送
信信号をシリアル送信信号に変換して前記第2伝送ライ
ンに出力する第2パラレル−シリアル変換手段及びこの
第2パラレル−シリアル変換手段の複数のパラレル信号
入力部に接続される複数の外部信号入力ラインを含む補
助制御装置とを備える機器の制御装置において、前記第
2パラレル−シリアル変換手段の外部信号が入力されな
い前記パラレル信号入力部にダミービット信号を入力す
るダミー信号入力手段と、前記補助制御装置からの受信
信号中に前記ダミービット信号が存在するかどうかを判
定する判定手段と、この判定手段によりその存在が判定
されない時に異常処理を行う異常処理手段とを備えたこ
とを特徴とし、請求項2の発明は、請求項1において、
第1伝送ラインと第2伝送ラインを別の信号線で構成す
ることを特徴とし、請求項3の発明は、請求項1におい
て、補助制御装置にダミービット信号を一定周期毎に入
力するダミー信号入力手段を、主制御装置に前記一定周
期毎のダミービット信号の有無を判定する判定手段をそ
れぞれ備えたことを特徴とし、請求項4の発明は、マイ
コン、このマイコンから出力されるパラレル送信信号を
シリアル送信信号に変換して第1伝送ラインに出力する
第1パラレル−シリアル変換手段及び第2伝送ラインか
らのシリアル受信信号をパラレル受信信号に変換してマ
イコンに出力する第1シリアル−パラレル変換手段を含
む主制御装置と,この主制御装置から前記第1伝送ライ
ンを通して送信される信号により制御される被制御素
子、前記第1伝送ラインからのシリアル受信信号をパラ
レル受信信号に変換して前記被制御素子に出力する第2
シリアル−パラレル変換手段、パラレル送信信号をシリ
アル送信信号に変換して前記第2伝送ラインに出力する
第2パラレル−シリアル変換手段及びこの第2パラレル
−シリアル変換手段の複数のパラレル信号入力部に接続
される複数の外部信号入力ラインを含む補助制御装置と
を備える機器の制御装置において、前記マイコンから出
力されるパラレル送信信号にダミービット信号を含ませ
る第1ダミー信号入力手段と、前記補助制御装置の第2
シリアル−パラレル変換手段にて受信のシリアル受信信
号中のダミービット信号を第2シリアル−パラレル変換
手段に入力する第2ダミー信号入力手段と、第2パラレ
ル−シリアル変換手段からの受信信号中に含まれるダミ
ービット信号の有無を判定する判定手段と、この判定手
段によりその存在が判定されない時に異常処理を行う異
常処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1の手段によれば、第2パラレル−シリ
アル変換手段における外部信号が入力されない信号入力
部にダミービット信号が入力され、補助制御装置から主
制御装置へ向けて送信されるシリアル信号中にダミービ
ット信号が含まれるようになり、主制御装置側では判定
手段により受信信号中にダミービット信号が含まれてい
るかどうかを判定することにより、伝送ラインの外れ等
による異常時に、ダミービット信号が含まれていないと
判断されたときは異常処理手段により異常処理が行われ
る。請求項2の手段によれば、主制御装置から補助制御
装置への信号の送信が第1伝送ラインを通して行われ、
補助制御装置から主制御装置への信号の受信が前記第1
伝送ラインと別個の第2伝送ラインを通して行われ、補
助制御装置側にマイコンなどの伝送制御手段を必要とせ
ず、主制御装置と補助制御装置との間で信号が送受され
る。請求項3の手段によれば、補助制御装置から主制御
装置へダミービット信号が一定周期毎に送信され、主制
御装置ではこの一定周期毎のダミービット信号の有無が
判定される。請求項4の手段によれば、主制御装置では
第1ダミー信号入力手段によりマイコンから出力される
パラレル送信信号にダミービット信号が含まれ、そのパ
ラレル送信信号がシリアル信号に変換されて補助制御装
置に送信され、補助制御装置では第2シリアル−パラレ
ル変換手段にて受信のシリアル受信信号中のダミービッ
ト信号を第2シリアル−パラレル変換手段に入力され、
主制御装置へ送信するパラレル信号はそのデータ中にダ
ミービット信号を含んだ状態で、第2パラレル−シリア
ル変換手段から主制御装置へ向けて送信される。主制御
装置ではそのシリアル信号を前記第2伝送ラインを通し
て受信しその受信信号中に含まれるダミービット信号の
有無を判定手段により判定し、この判定手段によりその
存在が判定されない時に異常処理を行う。
【0012】
【実施例】以下、この発明に係るボイラの制御装置の好
ましい一実施例における構成並びに作用を、図1及び図
2を参照しながら説明する。尚、図1は同実施例の電気
的要部概略構成図、図2は主制御装置のマイコンの処理
手順の要部を示す図である。
【0013】この実施例における制御装置は、センサ等
の外部信号を入力してボイラ構成機器やボイラ周辺機器
(軟水器等)を含む制御対象機器に対する制御信号を出
力する主制御装置10と、制御対象機器を主制御装置1
0からの制御信号により直接的又は間接的に制御すると
共にセンサ等の外部入力信号を中継して主制御装置10
へ送る機能を有する補助制御装置20とで構成される。
尚、前記制御対象機器としては、通常、蒸気ボイラにお
いては給水ポンプ,燃料ポンプ,送風機や各配管中の電
磁弁等が該当し、電気ボイラにおいては上記燃料ポン
プ,送風機の代わりに電熱ヒータが該当する。
【0014】上記主制御装置10は、マイコン11及び
メモリ等の周辺半導体素子(図示しない),第1パラレ
ル−シリアル変換機構12,第1シリアル−パラレル変
換機構13,データ伝送用端子14a,14b,14
c,14d,センサ用端子群15を1枚の基板上に備え
ており、上記補助制御装置20は、第2シリアル−パラ
レル変換機構21,第2パラレル−シリアル変換機構2
2,データ伝送用端子23a,23b,23c,23
d,リレーからなる被制御素子24、24‥‥,センサ
用の外部信号入力端子群25‥‥を主制御装置10と別
の基板上に備えている。そして、主制御装置10側の前
記データ伝送用端子と、補助制御装置20側の前記デー
タ伝送用端子とを、対応する端子同志を送信用第1伝送
ライン26a,第3伝送ライン26b,第4伝送ライン
26c,受信用第2伝送ライン26dで接続し、主制御
装置10と補助制御装置20との間の信号、即ち各制御
対象機器の運転を変更あるいは維持するための制御信号
及びマイコン11に対する各センサからのボイラの運転
状況の出力信号はこれら4本の伝送ラインを通して送受
される。即ち、主制御装置10から補助制御装置20へ
のシリアル送信データは第1伝送ライン26aを通し
て、主制御装置10から補助制御装置20へのシリアル
データの各データの同期用のクロックは第3伝送ライン
26bを通して、データの始まりと終わりのタイミング
信号は第4伝送ライン26cを通して、又補助制御装置
20から主制御装置10へ送信のシリアル送信データは
第2伝送ライン26dを通してそれぞれ伝送される。
尚、被制御素子側においてクロックタイミングが同期す
る非同期通信を採用するのであればクロック信号線26
bとタイミング制御線26cは省略できる。
【0015】前記主制御装置10のマイコン11は、後
述する各センサからの外部入力信号に基づいて、ボイラ
の運転状況を判断し、各制御対象機器の運転状況を変更
あるいは維持するための信号を出力するものである。そ
して、マイコン11は図示しない記憶装置に予め記憶し
た処理手順に従い補助制御装置20から受信のデータ信
号に後述のダミービット信号が含まれているかどうか
で、伝送ラインの断線や外れの異常を検知しそれを報知
する等の異常処理機能等の種々機能をなす。前記処理手
順の要部の一例は図2に示される。
【0016】前記第1パラレル−シリアル変換機構12
並びに第1シリアル−パラレル変換機構13は、上記マ
イコン11とデータ伝送用端子14a,14b,14
c,14dとの間に接続してあり、マイコン11と第1
パラレル−シリアル変換機構12との間は、マイコン1
1の処理単位ビット数、例えば8ビットに対応する本数
のデータライン16,16‥‥によって接続し、マイコ
ン11とシリアル−パラレル変換機構13との間も、同
様にマイコン11の処理単位ビット数に対応する本数の
データライン17,17‥‥によって接続する。
【0017】前記第1パラレル−シリアル変換機構12
は、前記マイコン11から複数のデータライン16,1
6‥‥によって並列的に伝送される信号を、一組(今の
場合8ビット)の直列のデータ(シリアルデータ)信号
に変換し、補助制御装置20に向けて出力する。ここ
で、パラレル−シリアル変換機構12から出力されるデ
ータ信号は、一組(一まとめ或いは一かたり)のシリ
アルデータ列の各ビットが被制御素子毎の動作の指示に
対応している。具体的には、例えば8個の被制御素子
4,24‥‥をそれぞれ、「ON」「OFF」「ON」
「ON」‥‥するように制御したい場合は、マイコン1
1から8ビットのパラレル制御信号「1011‥‥」が
8本のデータライン16,16‥‥へ出力される。即
ち、一本目のデータライン16による送信信号「1」は
一つ目の被制御素子24の制御信号となり、二本目の
ータライン16による送信信号「0」は二つ目の被制御
素子24の制御信号となり、三本目のデータライン16
による送信信号「1」は三つ目の被制御素子24の制御
信号となり、四本目のデータライン16による送信信号
「1」は四つ目の被制御素子24の制御信号‥‥とな
る。従って、このシリアルデータの1ビット目の信号で
一つ目の被制御素子24がONされ、2ビット目の信号
二つ目の被制御素子24がONされるというように8
ビット一組のシリアルデータ列の各ビットが被制御素子
毎の動作の指示に対応している。尚、例えば、18個の
被制御素子が第2シリアル−パラレル変換機構21に接
続されていて、これを制御したい場合はマイコン11か
らは8ビット一組のシリアルデータ信号が2回に出力さ
れる。勿論、マイコン11が16ビットを処理単位とす
るのであれば1回の出力で済むが、この場合変換機構1
2は16ビット対応のものを用いる。
【0018】また、前記第1シリアル−パラレル変換機
構13は、前記補助制御装置20からの一組の時系列的
なデータ(シリアルデータ)を、所定のビット数毎(今
の場合8ビット)に分割受信することにより、前記マイ
コン11への複数のデータライン17,17‥‥によっ
て並列的に伝送される信号に変換し、マイコン11に入
力する。そして、第1シリアル−パラレル変換機構13
から出力されるデータ信号は、後述のように各データラ
イン17,17‥‥の各ビットが各センサの出力に対応
している。尚、第2伝送ライン26dは主制御装置10
の端子14dと変換機構13との間の部分でプルダウン
してローレベルに維持されているので受信用データライ
ン26dが外れると第1シリアル−パラレル変換機構1
3の受信データはオール「0」となり、これによりマイ
コン11の入力信号が全て「0」のデータとなる。前記
の第1パラレル−シリアル変換機構12,第1シリアル
−パラレル変換機構13としては、単体のシフトレジス
タや,マイコン11に内蔵のシフトレジスを用いる。
【0019】前記補助制御装置20の第2シリアル−パ
ラレル変換機構21は、主制御装置10からの受信デー
タ信号(シリアルデータ)を、各被制御素子24,24
‥‥毎の並列的な制御信号に変換する。具体的には、例
えば8ビットのシリアル信号は8ビットのパラレル制御
信号「1011‥‥」に変換され、各ビットに対応する
8本の制御出力ライン29,29‥‥により8個の被制
御素子24,24‥‥に伝達され、それぞれ「ON」
「OFF」「ON」「ON」‥‥するように制御され
る。
【0020】前記補助制御装置20のセンサ用端子群
5,25‥‥は、ボイラの運転状況を検出するための各
センサからの信号を入力するためのもので、センサ用端
子群25,25‥‥に接続されるセンサとしては上述の
蒸気圧力スイッチ、感震器、過電流検出器等のような高
電圧の接点の開閉により行なう接点式のセンサがある。
尚、これらセンサからの信号は、図7に示す従来例同様
に、一部は補助制御装置20に設けたインターフェース
回路部7を介して、残りはインターフェース回路部7を
介さずに第2パラレル−シリアル変換機構22に入力さ
れる。前記パラレル−シリアル変換機構22は、センサ
用端子群25,25‥‥に接続した各センサから入力さ
れる外部信号をシリアル信号に変換する。具体的には例
えば8ビットに対応する本数の外部信号入力ライン2
7,27‥‥を通して変換機構22の入力部22Nに入
力される信号を、8ビットシリアルデータ信号に変換
し、第2伝送ライン26dを通して主制御装置10に向
けて出力する。そして、入力部22Nの中で外部信号入
力ライン27が接続されていない入力部22Xがあり、
この入力部22Xはダミービット入力部として用いられ
る。即ち、この入力部22Xにハイレベル信号を入力す
ることでダミービット信号「1」が入力される。
【0021】従って、第2パラレル−シリアル変換機構
22から出力される一組のシリアルデータ列の各ビット
データが信号ライン27,27‥‥を通して入力される
各センサ毎の「0」又は「1」の検出値とダミービット
「1」に対応している。例えば、7種類の外部信号と1
ビットのダミービットとからなる場合には、変換機構1
2から出力されるシリアルデータ列は「1110‥‥
1」のような8ビットの信号となり、例えば最後のビッ
トをダミービットとする。ダミービットの位置はどの入
力部22Nをダミービット入力部22Xとするかでハー
ド的に任意に設定される。前記の第2シリアル−パラレ
ル変換機構21,第2パラレル−シリアル変換機構22
としては、上述同様に単体のシフトレジスタを用いる。
【0022】前記被制御素子24,24‥‥としては、
上述のように給水ポンプ,燃料ポンプ,送風機や各配管
中の電磁弁等のような制御対象機器を微弱な低電圧の信
号によって動作させるための手段、特にリレーやこれに
代わる駆動手段であるが、他にはLED,白熱灯等の表
示用、警告用、照明用等のランプ類や、フォトカプラ等
の中で第2シリアル−パラレル変換機構21の出力電圧
(例えば5V)で直接的に駆動できる直接制御の制御対
象機器も本発明で言う被制御素子に含まれる。又、補助
制御装置20は電源供給ライン32を備え、このライン
にはマイコン11によりON−OFFされる接点30を
有している。
【0023】また、前記の主制御装置10側のセンサ用
端子群15には、主に、ボイラ缶体の温度を検出する温
度センサー,バーナの火炎状況を検出する炎センサー,
ボイラ缶体内の圧力を検出する圧力センサー等のような
連続値を計測し出力するセンサを接続する。勿論、主制
御装置10側のセンサ用端子群15には、前記のような
接点式のセンサを接続しても構わない。
【0024】次に、図1及び図2に従い上記の実施例の
作用を説明する。外部信号入力ライン27‥‥を介して
センサからの状態信号「1」又は「0」信号が第2パラ
レル−シリアル変換機構22の入力部22Nに入力され
ると共に、ダミービット信号「1」が入力部22Xに入
力される。その結果、変換機構22に入力されるパラレ
ルデータ信号は例えば「1110‥‥1」のような7ビ
ットの外部信号と1ビットのダミービットを含む8ビッ
トのデータ信号となる。今の場合、最後のビット「1」
をダミービットとする。このパラレル信号は変換機構2
2により一まとめの8ビットのシリアルデータ信号「1
110‥‥1」として第2伝送ライン26dに出力さ
れ、主制御装置10の第1パラレル−シリアル変換機構
13に受信され、ここで再び8ビットパラレルデータ信
号に変換され、データライン17,17‥‥を介してマ
イコン11に受信される。
【0025】処理ステップS1(以下SNは処理ステッ
プSNを意味する)において、第1シリアル−パラレル
変換機構13に受信データが存在するかどうか(受信途
中の状態かどうか)を判定する。NOの場合、S1にと
どまる。YESの場合、S2へ移行して受信データ内の
所定ビット位置にダミービット信号が含まれているかど
うかを判定する。ダミービットの位置は前記ダミービッ
ト信号入力部22Xをどこに設定するかにより分かって
いるのでマイコン11で判定できるように予めプログラ
ムしておく。S2でYESが判定されると、S4へ移行
して受信したデータを予め定められた処理手順に従い処
理してリターンする。S2でNOが所定回数(1回又は
複数回)判定されると、S3へ移行して図示しない表示
器等の報知装置に伝送ラインの異常を報知すると共に、
接点30を開いてボイラ装置を停止する異常処理を行
う。尚、異常の報知はボイラ装置の異常停止表示とその
原因を示す「伝送ライン異常」等の表示とを同時に行う
ことが望ましい。
【0026】第2伝送ライン26dに断線や外れ(尚、
外れの場合、通常伝送ラインは束ねられているか、少な
くとも端子部(コネクタ部)で一体化されているので、
全ての伝送ラインが外れることになる)が生ずると従来
ではマイコンに「0000‥‥0」の8ビット信号が入
力され、センサからの外部入力信号(状態信号)が全て
「0」の場合の受信信号「0000‥‥0」と判別でき
なかった。しかしながら、本実施例によれば伝送ライン
26dの外れが無い正常時はマイコン11の受信信号の
所定ビット位置にダミービット信号「1」が含まれてい
るので、S2及びS3の処理を行うことで、正常と異常
とが判別ができる。そして異常の場合必要な異常処理を
行うことができ、制御装置にフェールセーフ機能を持た
せることができる。このように第一の実施例では第2パ
ラレル−シリアル変換機構22の空き入力部を用いてチ
ェックビット(ダミービット)を入力して、伝送ライン
の異常検出を簡単に行うことができる効果がある。
【0027】次に、本発明の第二の実施例を図3及び図
4に従い説明する。上記の図1及び図2の第一の実施例
と異なるのは、第一の実施例では第2パラレル−シリア
ル変換手段22のダミービット入力部22Xに連続的に
ダミービット「1」を入力しこれをマイコン11で検出
するよう構成しているのに対し、本実施例ではダミービ
ット信号入力部22Xに「1」と「0」とを交互に入力
する、又は一定間隔毎に「1」を入力するするよう構成
したものある。具体的には、図3に示すように、ダミー
ビット入力部22Xに発振器28を接続し、マイコン1
1の処理手順としては、S12の判定において、一定間
隔毎のダミービット「1」の判定ステップを設けた点に
特徴を有している。尚、S11はS1に、S13はS3
に、S14はS4にそれぞれ相当し、処理内容は同様で
あるので説明を省略する。この第二実施例によれば、上
記第二実施例の効果に加えて、「0」「1」のチェック
ビット信号を入力でき、2種類のチェックビットにより
確実に伝送ラインの異常を検出できる効果がある。
【0028】次に、本発明の第三の実施例を図5及び図
6に従い説明する。本実施例の特徴とするところは、主
制御装置10側において、マイコン11からの出力信
号、例えば8ビット信号のうち、被制御素子24に対す
る制御信号を乗せないビットを予め設定し、このビット
位置にマイコン11の処理(第1ダミービット信号入力
手段)によりダミービット信号を入力すると共に、補助
制御装置20側では第2パラレル−シリアル変換機構2
2のダミービット信号入力部22Xと,被制御素子の制
御に用いない出力制御ライン29‥‥に対応する第2シ
リアル−パラレル変換機構21の所定の出力部21Sと
を配線30で接続することで、主制御装置10で入力さ
れたダミービット信号が前記出力部21Sから出力され
て、入力部22Xに入力されるように構成した点であ
る。本実施例のマイコン11の処理手順の要部を図6に
示してあり、本実施例の動作を同図に従い説明する。S
21にて、マイコン11は例えば8ビット送信データの
定められた位置にダミービット信号「1」を付加して補
助制御装置20へ送信する。補助制御装置20では受信
の8ビットシリアル信号が第2シリアル−パラレル変換
機構21にてパラレル信号に変換されて、制御出力ライ
ン29‥‥から出力される。8ビットの内7ビットは被
制御素子24の制御信号であるが、出力部21Sからの
信号は第2パラレル−シリアル変換機構22のダミービ
ット信号入力部22Xに入力される。こうして入力され
た1ビットのダミー信号は、残りの入力部22Nから入
力された7ビットの信号と共にシリアル信号に変換され
て、主制御装置10へ向けて送信される。
【0029】S22では、変換機構13にデータが受信
(取り込まれている)かどうかを判定する。S22でN
Oの場合S22に留まる。YESの場合S23へ移行
し、所定位置にダミービットが存在するかどうかを判定
する。尚、マイコン11は変換機構12から8ビットの
信号を送信すると直ちに補助制御装置20の変換機構2
2から変換機構13へ8ビットの信号を取り込むように
構成されているので、S23の判定が可能となる。S2
3でNOが判定されると、S25でS3と同様な異常処
理を行い処理を終了する。S23にてYESが判定され
ると、S24へ移行してS4と同様な正常処理を行い2
6へ移行する。S26では、マイコン11は送信データ
の定められた位置にダミービット信号「0」を付加して
補助制御装置20へ送信する。S27では、変換機構1
3にデータが受信かどうかを判定する。S27でNOの
場合S27に留まる。YESの場合S28へ移行し、所
定位置にダミービットが存在するかどうかを判定する。
S28でNOが判定されると、S29でS3と同様な異
常処理を行い処理を終了する。S28でYESが判定さ
れると、S30へ移行してS4と同様な正常処理を行
う。
【0030】このように、第三の実施例ではダミービッ
ト信号を2種類送ることにより、次の効果が得られる。
即ち、伝送ライン26dを主制御装置10の端子14d
と変換機構13との間の部分でプルダウンしてローレベ
ルに維持しているこの実施例では、伝送ライン26dが
外れると、マイコン11の受信信号が全て「0」となる
が、前記部分を逆にプルアップしてハイレベルに維持し
ている装置では、伝送ライン26dが外れると、逆にマ
イコン11の受信信号が全て「1」となる。従って、
「1」と「0」とを送ることで、いずれの装置にも対応
できる効果がある。又、信号の伝送誤りによる誤判断を
防止できる効果もある。
【0031】尚、本発明は上記実施例に限定されるので
はなく、例えば次の変形実施例(1)〜(5) も実施例とし
て含むものである。
【0032】(1) 請求項1〜4の制御装置を組み込んだ
軟水製造装置等のボイラ以外の機器。この実施例におい
てもボイラと同様な効果を期待できる。
【0033】(2) 第1伝送ライン26aと第2伝送ライ
ン26dを1本の伝送ラインで共用した制御装置。この
場合、具体的には補助制御装置20側にもマイコン(図
示しない)を設け、このマイコンと主制御装置10のマ
イコン11とで半二重の伝送を行う。この実施例によれ
ば伝送ラインを更に減少できる効果がある。
【0034】(3) 第1パラレル−シリアル変換機構12
と第1シリアル−パラレル変換機構13を1つの変換機
構で共用した実施例。具体的には、マイコン11に内蔵
のシフトレジスタを用いる。この実施例によれば第1パ
ラレル−シリアル変換機構12と第1シリアル−パラレ
ル変換機構13とを1つのマイコンに内蔵レジタで共用
でき、主制御装置の小型化、コストダウンを実現でき
る。
【0035】(4) 図1の実施例において、ダミービット
信号として「0」を入力するようにした実施例。この実
施例は、伝送ライン26dを主制御装置10の端子14
dと変換機構13との間の部分でプルアップしてハイレ
ベルに維持するものに適用される。この場合、外部信号
が全て「1」の受信信号パターンと区別できる。
【0036】(5) 第三の実施例の図6で、処理ステップ
S21〜S25の一連の処理と処理ステップS26〜S
230一連の処理とのうちどちらかの処理のみを行う実
施例。処理ステップS21〜S25の一連の処理のみ行
うものは伝送ライン26dを主制御装置10の端子14
dと変換機構13との間の部分でプルダウンしてローレ
ベルとした制御装置に適し、処理ステップS26〜S3
0の一連の処理のみ行うものは伝送ライン26dを主制
御装置10の端子14dと変換機構13との間の部分で
プルアップしてハイレベルとした制御装置に適する。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る制
御装置によれば、複数のセンサ等の外部信号が全て
「0」又は「1」によりマイコンの受信信号が全て
「0」又は「1」になる場合と、主制御装置と補助制御
装置を結ぶ伝送ラインの外れ、又は断線によりマイコン
のマイコンの受信信号が全て「0」又は「1」になる場
合とを容易に判別でき、伝送ラインの外れ、又は断線に
よる異常判別と報知を行うことができる。従って、誤っ
た外部入力信号による装置の誤作動を防止でき、安全性
の高い制御装置を提供できる等効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す電気的概略構成図で
ある。
【図2】同実施例のマイコンの処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【図3】この発明の他の実施例を示す電気的概略構成図
である。
【図4】同実施例のマイコンの処理手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【図5】この発明の他の実施例を示す電気的概略構成図
である。
【図6】この発明の他の実施例のマイコンの処理手順の
一例を示すフローチャートである。
【図7】従来例の電気的概略構成図である。
【符号の説明】
10 主制御装置 11 マイコン 12 第1パラレル−シリアル変換機構 13 第1シリアル−パラレル変換機構 20 補助制御装置 21 第2シリアル−パラレル変換機構 22 第2パラレル−シリアル変換機構 22X ダミービット入力部 23 被制御素子 26a 第1データ伝送用配線 26d 第2データ伝送用配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G05B 9/02 G05B 9/02 L 15/02 17/02 17/02 G06F 11/00 310C G06F 11/00 310 13/00 301E 13/00 301 15/78 510K 15/78 510 H04Q 9/00 311L H04Q 9/00 311 G05B 15/02 A

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロコンピュータ、このマイクロコ
    ンピュータから出力されるパラレル送信信号をシリアル
    送信信号に変換して第1伝送ラインに出力する第1パラ
    レル−シリアル変換手段及び第2伝送ラインからのシリ
    アル受信信号をパラレル受信信号に変換してマイクロコ
    ンピュータに出力する第1シリアル−パラレル変換手段
    を含む主制御装置と,この主制御装置から前記第1伝送
    ラインを通して送信される信号により制御される被制御
    素子、前記第1伝送ラインからのシリアル受信信号をパ
    ラレル受信信号に変換して前記被制御素子に出力する第
    2シリアル−パラレル変換手段、パラレル送信信号をシ
    リアル送信信号に変換して前記第2伝送ラインに出力す
    る第2パラレル−シリアル変換手段及びこの第2パラレ
    ル−シリアル変換手段の複数のパラレル信号入力部に接
    続される複数の外部信号入力ラインを含む補助制御装置
    とを備える機器の制御装置において、前記第2パラレル
    −シリアル変換機構の外部信号が入力されない信号入力
    部にダミービット信号を入力するダミー信号入力手段
    と、前記補助制御装置からの受信信号中に前記ダミービ
    ット信号が存在するかどうかを判定する判定手段と、こ
    の判定手段によりその存在が判定されない時に異常処理
    を行う異常処理手段とを備えたことを特徴とする機器の
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、第1伝送ラインと第
    2伝送ラインを別の信号線で構成することを特徴とする
    機器の制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、補助制御装置にダミ
    ービット信号を一定周期毎に入力するダミー信号入力手
    段を、主制御装置に前記一定周期毎のダミービット信号
    の有無を判定する判定手段をそれぞれ備えたことを特徴
    とする機器の制御装置。
  4. 【請求項4】 マイクロコンピュータ、このマイクロコ
    ンピュータから出力されるパラレル送信信号をシリアル
    送信信号に変換して第1伝送ラインに出力する第1パラ
    レル−シリアル変換手段及び第2伝送ラインからのシリ
    アル受信信号をパラレル受信信号に変換してマイクロコ
    ンピュータに出力する第1シリアル−パラレル変換手段
    を含む主制御装置と,この主制御装置から前記第1伝送
    ラインを通して送信される信号により制御される被制御
    素子、前記第1伝送ラインからのシリアル受信信号をパ
    ラレル受信信号に変換して前記被制御素子に出力する第
    2シリアル−パラレル変換手段、パラレル送信信号をシ
    リアル送信信号に変換して前記第2伝送ラインに出力す
    る第2パラレル−シリアル変換手段及びこの第2パラレ
    ル−シリアル変換手段の複数のパラレル信号入力部に接
    続される複数の外部信号入力ラインを含む補助制御装置
    とを備える機器の制御装置において、前記マイクロコン
    ピュータから出力されるパラレル送信信号にダミービッ
    ト信号を含ませる第1ダミー信号入力手段と、前記補助
    制御装置の第2シリアル−パラレル変換手段にて受信の
    シリアル受信信号中のダミービット信号を第2シリアル
    −パラレル変換手段に入力する第2ダミー信号入力手段
    と、第2パラレル−シリアル変換手段からの受信信号中
    に含まれるダミービット信号の有無を判定する判定手段
    と、この判定手段によりその存在が判定されない時に異
    常処理を行う異常処理手段とを備えたことを特徴とする
    機器の制御装置。
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