JP2923475B2 - 触媒分離及びストリッピング用集積装置を用いての炭化水素の流動接触分解法 - Google Patents

触媒分離及びストリッピング用集積装置を用いての炭化水素の流動接触分解法

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JP2923475B2 JP33596196A JP33596196A JP2923475B2 JP 2923475 B2 JP2923475 B2 JP 2923475B2 JP 33596196 A JP33596196 A JP 33596196A JP 33596196 A JP33596196 A JP 33596196A JP 2923475 B2 JP2923475 B2 JP 2923475B2
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は気体から固体触媒粒
子を分離し触媒から炭化水素をストリッピングするため
の新しい装置を用いての炭化水素の流動接触分解(“F
CC”)のための方法に関するものである。本発明はま
た、FCC法のサイクロン分離容器内で触媒および気体
性物質をその混合物から分離することに関連している。
【0002】
【従来の技術】気体から固体を分離するためのサイクロ
ン法は良く知られており、一般的に用いられている。こ
うした方法の内でも炭化水素処理工業で特に良く知られ
ているのはガス流成分の化学的転化、あるいはガス流と
接触している粒子の物理的な変化を起こすための粒状触
媒接触ガス状炭化水素反応物である。FCC法では、最
終的に分割された触媒粒子に接触するガス流を用いてそ
のガスと粒子との間の接触を起こさせる方法が良く知ら
れた例である。FCC法は、その方法で用いられる分離
装置と共にUS-A-4701307およびUS-A-479237に十分に開
示されている。
【0003】ガス流から粒状固体を分離するための最も
普通の方法はサイクロン分離(cyclonic separation)
を用いる。このサイクロン分離はよく知られており、よ
り重い固体粒子はより軽い気体から外側に離れるように
して、気体は上方に、固体は下方に取り出すようにする
ために固体粒子を含んだ気体に正接方向の速度を与える
ことによって作動する。サイクロン分離装置は通常、サ
イクロンの外側ハウジングを形成する円筒型容器の外側
に設けられた正接方向取入口を有する直径が比較的小さ
なサイクロンを用いる。
【0004】ガス状物質から粒状物質を分離するための
サイクロンはFCC処理分野の当業者にはよく知られて
いる。FCCサイクロンの作動においては、ガス状物質
と触媒を正接方向で入れるとらせん状の流路が形成さ
れ、この流路がうず巻き形状をつくりだし、外側のうず
巻きに関連した求心的加速が触媒粒子を容器の外側方向
に向けて移動させ、ガス状物質が内側のうず巻きに入り
込んで上部取出口から最終的に排出されることになる。
より重い触媒粒子はサイクロン容器の側壁上に堆積し、
最終的にはサイクロンの底部に落ちて、取出口およびデ
ィップ・レグ導管を介してFCC設備を通じて循環され
る。サイクロン構成とそれに対する修正とは、基本的
に、US-A-4670410およびUS-A-2535140に開示されてい
る。
【0005】FCC法は導管から排出される際にガス状
流体と固体とを速やかに分離するための多くの方法の代
表的な例である。FCC法においては、こうした初期の
迅速な排出を行わせるための1つの方法は反応流体およ
び触媒を含んだ導管を直接従来のサイクロン分離装置に
接続することである。こうした方法では分離は促進され
るが、固体とガス状流体をサイクロン分離装置に直接接
続することにはいくつかの欠点がある。サイクロンに排
出される上記混合物には固体が高い割合で含まれている
ので、直接の排出を行うためには大型のサイクロンが必
要になる。加えて、混合物の引き渡しに不安定性が伴
い、サイクロンがうまく機能せず、工程が中断されてし
まうと、圧力が脈動して、サイクロンで分離された蒸気
が受け入れられない量の固体を通過させてしまう。こう
した問題は流動接触分解法においてはよく経験される。
したがって、固体粒子と基体流体の混合物間の初期分離
を起こすためのより制限の少ないシステムが求められて
いる。
【0006】US-A-4397738およびUS-A-4482451は中央の
導管から封じ込め容器内に気体と固体粒子の混合物を正
接方向に排出する、サイクロン分離の別の構成を開示し
ている。この封じ込め容器は比較的大きな直径を有して
おり、通常、最初にガスから固体を分離させる。こうし
たタイプの構成は、中央導管から固体を排出する点と、
封じ込め容器として直径が比較的大きな容器を用いる点
が通常のサイクロン構成と異なっている。こうした構成
においては、分離の初期段階の後に、従来のサイクロン
容器内で気体からの固体の2回目の、そしてより完全な
分離が行われる。
【0007】炭化水素ガスからの固体触媒の分離に加え
て、FCC法をより効率的に運転するためには、それが
反応器から再生器に移行する際に炭化水素を固体触媒か
らストリッピングする必要がある。ストリッピングは通
常、固体触媒物質の表面および孔の内部に吸着された物
質を置換するスチームを用いて行われる。最大量の生成
物を回収すると同時に再生器内での再生ゾーンの温度を
過剰に上昇させてしまう可能性のある炭化水素の燃焼を
最小限に抑えるためには、触媒の表面から炭化水素をで
きるだけ多くをストリッピングすることが重要である。
【0008】US-A-4689206は触媒および気体の混合物を
分離容器内に正接方向で排出すると同時に、気体を下側
のストリッピング・ゾーンから一連のバッフルに送り込
んで上記分離容器内の触媒から炭化水素を取り除くため
の、FCC法用の分離およびストリッピング装置を開示
している。この特許に示されている装置は分離容器内の
触媒から炭化水素ガスをある程度ストリッピングするこ
とはできるが、この装置は分離容器内での炭化水素のス
トリッピングのために利用可能なガスのすべてを用いる
訳ではなく、分離容器に入るストリッピング・ガスを、
触媒相内でよく分散させることによってその効率的な利
用を確実に行わせるものでもない。
【0009】FCC触媒からできるだけ多くの炭化水素
をストリッピングし回収することは有利であるが、精製
業者はストリッピングを起こさせるために用いられる従
来のストリッピング媒体の量をできるだけ減らす必要性
に迫られている。この必要性は通常のストリッピング操
作で触媒をスチームと接触させることから生じる酸性水
蒸気の処分が困難なことから発生している。したがっ
て、より効率的な工程の運転を行うためにはFCC触媒
からのより有効な炭化水素ストリッピングを行う必要性
があるものの、好ましいストリッピング媒体の量には制
限がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、分離室内に粒子を中心に排出し得るサイクロ
ン分離のストリッピング効率は、利用できるすべてのス
トリッピング・ガスを分離容器内に送り込むと同時に、
そのガスを上記分離室内でのストリッピングの有効性を
増大させるような方法で流通させるような方法で反応容
器を運転することで、驚くほど改善されることを見出し
て、分離室を取り囲んでいる反応容器内のガス状流体は
反応容器内で、分離室内の圧力より高い圧力で保持され
る。圧力をより高くすることによって、分離室を取り囲
んでいる反応容器の内部から分離容器内へのガス流がつ
くりだされる。ストリッピングの有効性はこのガスの一
部を、いくつかのフロー上の制約を通じて分離室の底部
上方の位置にある分離室内の触媒床内部に導いてやるこ
とによって増大される。このフロー上の制約は分離室内
に入るガスがストリッピング媒体として有効に用いられ
るように均一に分散されるようにする。
【0011】
【課題を解決するための手段】したがって、1つの実施
形態において、本発明は炭化水素原料の流動接触分解の
ための方法である。この方法では、炭化水素原料と固体
触媒粒子が固体粒子とガス状流体の混合物をつくりだす
導管で構成される上昇管添加ゾーンに送り込まれる。こ
の混合物が導管を通じて分離容器に送り込まれ、この導
管が上記分離容器の中央部分を占めていると同時に、こ
の分離容器は反応器内部に配置されている。この導管は
排出開口部からこの混合物を正接方向に排出する。触媒
粒子は上記分離容器の下部に配置されている第1の触媒
床に入り込み、第1の床の第1のストリッピング・ガス
と接触する。触媒粒子は上記第1の床から上記第1の触
媒床の下側の分離容器内に配置された第2の床に入り込
む。触媒粒子は第2のストリッピング・ガスと接触し、
この第2のストリッピング・ガスが上記第1の触媒床に
入り込んで上記ストリッピング・ガスの一部を供給す
る。上記第2の床からの触媒粒子がストリッピング・ゾ
ーンに入り込んで、ストリッピング・ゾーン内の第3の
ストリッピング・ガスと接触する。第3のストリッピン
グ・ガスは上記第2の触媒床に入り込んで、上記第2の
ストリッピング・ガスの少なくとも一部を供給する。パ
ージ媒体は上記反応容器の上部に入り込み、そのパージ
・ガスの少なくとも一部は上記触媒床の底部の分離容器
の外周を取り囲むように配置された複数の制限開口部を
通過して、第1のストリッピング・ガスの一部を供給す
る。ストリップされた触媒粒子は上記第1のストリッピ
ング・ゾーンから回収される。分離容器の上部から集め
られた第1のストリッピング・ガスと触媒粒子を含んだ
ガス状流体は分離容器から取出口へ引き出される。
【0012】
【発明の実施の形態】別の実施の形態において、本発明
はガス状流体と固体粒子の混合物で構成されるストリー
ムから固体粒子を分離するための装置である。この装置
は反応容器、上記反応容器内に配置された分離容器、そ
して、上記分離容器内に延びていてその容器内に設けら
れている排出口を形成する混合物導管で構成されてい
る。排出口はこのストリームを正接方向、上記容器内に
向けさせ、そのストリームに対して正接方向の速度を付
与する。上記分離容器によって形成された粒子取出口は
粒子をその容器の下部から排出する。ストリッピング容
器は分離容器の下側に配置されている。気体回収導管は
分離容器内からガス状流体を引き出すための取出口を形
成しており、サイクロン分離装置はこのガス回収導管と
連通している。分離容器底部の上方に複数のノズルが設
けられており、分離容器を反応容器と連通させるため
に、分離容器の周辺に延びている。
【0013】分離容器内の触媒床を維持し、ストリッピ
ング流体を反応容器から分離容器の底部上方に配置され
た分離容器の濃縮床内に噴出することによって、反応容
器内のすべての利用できる気体はストリッピング媒体と
して用いられる。こうした気体はパージ・ガスを含んで
おり、このパージ・ガスは反応容器の上部に入り込んで
その容器の上部に集まる炭化水素と置換すると同時に、
サイクロンのディップ・レッグからの分解された炭化水
素ガスと置換する。サイクロンのディップ・レッグの分
解されたガスは、そのサイクロン・ディップ・レッグ内
に長時間滞在しているために基本的には不活性になる点
まで分解されているので、ストリッピング・ガスとして
特に有効である。反応容器内にすでに存在しているすべ
てのガスを分離容器を通過するストリッピング媒体をし
て用いることによって、望ましい程度のストリッピング
を行わせるために必要なストリッピング用スチームの全
体的な必要量を減らすことができる。スチームの必要量
を減らすことは、それによって発生する酸性水の処理に
伴う処理コストの増大と直面している精製業者にとって
は特に有利である。
【0014】加えて、本発明の方法と装置はさらに、こ
れまでの技術と比較してより有効な方法でストリッピン
グ・ガスを利用することによってスチームの量をさらに
減らすことができる。分離容器内で触媒をストリッピン
グするまでの従来の技術の場合、ストリッピング・ガス
が分離容器の通常大きな底部開口部を通過するようにし
ている。このガスは通常はこうした開口部に均一に入ら
ず、どちらかの側に偏って優先的に流れてしまう傾向が
ある。複数のノズルを通じて反応容器から分離容器の濃
縮床内にストリッピング・ガスを送り込むことによっ
て、ストリッピング・ガスが容器の円周全体に沿って均
一に流れるようにする。このように流通させることによ
って、ガスがストリッピング・ガスとして有効に用いら
れる。
【0015】本発明による装置はその内部でガス状流体
によって運ばれる固体粒子の混合物を含む混合物導管が
その粒子とガス状流体混合物を排出する分離容器で構成
されている。この分離容器は好ましくは円筒形の容器で
ある。円筒形の容器は、ガス状流体と固体が混合物導管
の排出開口部から分離容器内に正接方向で放出される際
に、それらガス状流体および固体のうず巻き運動を促進
する。分離容器は好ましくは上記排出用開口部の内側下
部に1つの開口部を有しており、この開口部が分離容器
を通過するような導管やその他の機器など一定の障害物
が存在するとうまく作動する。
【0016】排出用開口部とその排出用開口部の上流の
導管部分は排出されるガス状流体と固体の混合物に正接
方向の速度を付与するように構成されている。この排出
用開口部は排出されるガス状流体と固体とに必要な正接
方向の速度を付与するような羽根やバッフルを用いて形
成してもよい。好ましくは、排出用取出口は中央の混合
物導管から外側に延びる導管あるいはアームを有して構
成される。この排出用導管の上流に湾曲したアームの部
分を用いることによって、ガス状流体と固体が分離容器
を通じての正接方向の動きを続けるために排出用開口部
を出ていく時にそれらに必要な運動量が付与される。こ
の分離容器は容器の底部から触媒粒子を引き出して重量
がより大きい固体粒子がより軽量のガス状流体より下側
に沈んで分離するような構成を有している。固体粒子の
床はその分離容器に底部に配置され、その分離容器内部
に延びている。分離容器からの分離されたガスはさらに
多くの触媒をその中に含んでおり、それらは通常サイク
ロン分離装置内部で分離される。好ましい分離装置は分
離容器の取出口に直接接続された取入口を有するような
タイプのものである。このようなタイプの分離構成のさ
らなる詳細はUS-A-4482451に示されている。
【0017】本発明の基本的な特徴は、分離容器の外周
に沿って配置された複数の制限開口部の位置である。こ
れら取出口は分離容器の底部取出口上方と分離容器内部
に保持される濃縮触媒相の最上部のやや下側に配置され
ている。流通をよくするために、制限開口部は少なくと
も1.7kPa(0.25psi)の圧力低下をつくりだす。この制
限開口部は好ましくはガス流を分離容器の濃縮触媒相内
に向けるようにするオリフィスを形成するノズル形状を
している。このノズルは好ましくは25.4mm(1インチ以
下)のオリフィス開口部直径と、305mm(12インチ)以
下、より好ましくは152mm(6インチ)以下の分離容器
外周に沿った隙間を有している。均一の圧力低下を得る
ためには、制限開口部のすべては好ましくは分離容器の
壁面の同じ高さに配置されている。
【0018】ストリッピング媒体として分離容器の制限
開口部に入り込む反応容器へのガス流は種々の供給源か
らやって来る。主な供給源は反応容器に入り込むパージ
媒体である。パージが行われないと、分離室および直接
接続されたサイクロン構成を取り囲む反応容器の内部は
反応器の運転中比較的不活発である。パージ媒体はこの
比較的不活発な内側をスウィーピングして炭化水素がな
いようにして、容器内部でのコークス形成を防ぐという
必要な機能を果たす。このパージ媒体は通常スチームで
あるから、それはストリッピング・ガスの原料を容易に
提供する。もう1つのストリッピング媒体はサイクロン
の触媒取出口から得られる。サイクロンを出ていく回収
された触媒は、さらに多くのガスを引きずっており、こ
のガスは反応容器内に入っていく。これらのガスは重い
成分を分解してなくすサイクロン・ディップ・レッグ内
に長時間滞在することによって比較的不活発にされる。
【0019】本発明の方法で反応容器からのストリッピ
ング・ガス流を有効に利用するためには、分離容器、周
囲の反応環境、および制限開口部との間の特殊な圧力バ
ランスを用いる。この発明の圧力バランスは反応容器内
の圧力を分離容器内の圧力より高いレベルに維持する。
必要な圧力バランスを維持するためには、濃縮触媒相が
反応器内底部上方で上側に延び分離装置に入り込んでい
る構造を必要とする。本発明の目的に照らして、濃縮触
媒相は少なくとも320kg/m3(20lb/ft3)の触媒濃度と
定義される。この濃縮触媒相は分離容器に下側部分内部
で制限開口部より高い位置まで延びている。制限開口部
上方の濃縮触媒相の高さはサイクロン取入口からディッ
プ・レッグ取出口へのサイクロンを通じての最大圧力差
によって制限される。このサイクロンを通じての最大圧
力差はサイクロン・ディップ・レッグの長さを増すこと
によって増大することができる。
【0020】制限された開口部またはノズルは、濃縮触
媒の頭部を上記制限開口部と分離容器の底部との間に維
持するために分離容器の底部より上側に配置されてい
る。触媒の頭部は、本発明においては反応容器内部の圧
力が分離容器内の制限開口部のところの圧力を常に上回
っているので、反応器からのガスの少なくとも一部を分
離容器の底部開口部の代わりに制限開口部を通じて分離
容器内部に流れ込むようにさせる。好ましくは、触媒の
頭部を分離容器内部で制限開口部より下側に位置させる
と制限開口部を通じての圧力低下より(圧力低下を)大
きく維持するので、反応容器からのガスのすべては制限
開口部を通じて流れ分離容器内で触媒をストリッピング
するまえに再流通される。
【0021】添付された図面は、反応容器10の分離構成
を図式的に示している。反応上昇管の形状の中央部の導
管は、典型的なFCC構成においては反応容器10の下側
部分から上方に延びている。この中央の導管または上昇
管は好ましくは反応容器10内部で垂直方向に配置されて
おり、反応容器の底部から上方へ、あるいは反応容器の
上部から下方に延びている。上昇管12は分離容器11の上
部部分のアーム14の形状の湾曲した導管で終端してい
る。アーム14は触媒を構成するガス状流体と固体との混
合物を排出する。
【0022】排出開口部16からガスおよび触媒を正接方
向に排出することによって、分離容器の内周に沿った、
排出開口部16の下方のうず巻きらせんパターンをつくり
だす。このらせん運動に関連した遠心方向の加速より重
い触媒粒子を分離容器の外側部分に移動させる。排出開
口部16からの触媒は分離容器11の底部に集まって濃縮触
媒床17を形成する。
【0023】固体より密度の低いガスは、より容易に方
向を変えて、ガスと共に上方へのらせん運動を開始し、
最終的に分離容器11へのガス取出口として機能する取入
口20を有するガス回収導管内部に移動する。本発明の好
ましい形態(図示せず)においては、取入口20は排出開
口部16の下側に配置されている。取入口20を通じてガス
回収導管18に入るガスは通常軽い付加程度の触媒粒子を
含んでいる。取入口20は排出導管からのガスと、以下に
説明するストリッピング・ガスとを回収する。導管18に
入るガスへの触媒粒子の付加は通常16kg/m3(1lb/f
t3)以下であり、典型的には1.6kg/m3(0.1lb/ft3)以
下である。
【0024】ガス回収導管18は分離されたガスをサイク
ロン22内に送り込み、このサイクロン22がガス回収導管
内のガスから粒子状物質をさらに除去する。サイクロン
22は通常の直接に接続されたサイクロンとして通常の方
法で作動し、ガスは正接方向で入り込み、サイクロン内
部でうず巻き運動をつくりだし、触媒をガスから分離す
るよく知られた内側および外側のうず巻きをつくりだ
す。触媒粒子の含有量が比較的少ない生成物ストリーム
は取出口24を通じて反応容器を出ていく。
【0025】サイクロン22によって回収された触媒はデ
ィップ・レッグ導管23を通じてサイクロンの底部から出
て行き、反応容器10の下側部分を通過し、そこで集まっ
て、触媒は開口底部19を通じて分離容器11を出て行って
濃縮触媒床28を形成し、この触媒床は最上部表面28′を
分離容器11の外側の部分に有すると同時に、最上部表面
28″を分離容器11内部に有している。触媒床28からの触
媒はストリッピング容器30を通じて下方に移動する。ス
トリッピング流体、通常スチームはディストリビュータ
31を通じてストリッピング容器30の下側部分に入り込
む。一連のストリッピング・バッフル32を通じての触媒
とストリッピング流体との向流接触によって、ストリッ
ピング容器を通じての下方への移動を続ける際に触媒を
生成ガスから除去する。この触媒床28の最上部でディス
トリビュータ29によってガスを流体化したり、追加的な
ストリッピング媒体を用いるようにしてもよい。
【0026】ストリッピング容器30からのストリッピン
グされた触媒は導管15を通じて触媒再生装置34に移動
し、この触媒再生装置34が酸素を含有するガスとの接触
によって触媒を再生する。この酸素を含有するガスと触
媒との高温接触によって触媒の表面からのコークス堆積
物が酸化される。再生後、触媒粒子は導管33を通じて反
応容器上昇導管12の底部に入り込み、そこで、導管35か
らの流体化ガスが上昇管を通じて気体力学的に触媒粒子
を移動させる。触媒と搬送ガスとの混合物はその上昇管
内部での上方への運動を続け、ノズル36が原料を触媒内
に送り込み、それとの接触が原料を気化して前に述べた
状態で排出開口部16を通じて出て行くガスの量を増大さ
せる。
【0027】外側内容積38と呼ばれるサイクロン22と分
離容器11の外側の内部は、サイクロン内部の圧力P3
分離容器内部の圧力P1に対して正圧P2に維持され、そ
れによってノズル37を通じて容器の上部に入り込むパー
ジ媒体の量を増大させる。パージ媒体は通常スチームを
含み、上に述べたようなコーキングの問題を防ぐため
に、外側内容積の炭化水素分圧を低いレベルに維持する
ために用いられる。
【0028】本発明ではノズル40の形状での制限開口部
の数が増大されるので、ノズル37に入り込むパージ媒体
のすべてが濃縮触媒床17の上部部分41内でストリッピン
グまたは予備ストリッピング媒体として有効に用いられ
る。最小正圧P2は反応器の取出口16のところでの圧
力、PRXと等しく、圧力低下はノズル40の上方の触媒の
頭部及びノズル40を通じての追加的圧力低下と関連して
いる。ノズル40の圧力低下が無視できる程度のものであ
れば、最小正圧はP1と等しくなる。図でXで示されて
いる濃縮触媒床41の高さは、本発明による運転において
は基本的に必要な条件である。なぜなら、それによって
触媒が分離容器に入った際にその大部分の初期ストリッ
ピングのために使えるストリッピング媒体を十分に活用
するための場所を提供するからである。高さXは、通
常、少なくとも30cm(1ft)上方に延びている。前にも
述べたように、高さXはディップ・レッグ23の利用でき
る長さによって限定される。高さXが増大すると、触媒
頭部の高さも増大してこれが圧力P1の値とP2の最低圧
力を上昇させる。圧力P3は圧力PRXからサイクロン圧
力降下を差し引いた値と等しいから、サイクロンの上側
部分の圧力はPRXに対しては一定に保たれる。したがっ
て、ディップ・レッグ23で上昇する圧力がディップ・レ
ッグ23内部の濃縮触媒のレベルを上昇させる。その結
果、高さXは濃縮触媒レベル42がサイクロンの胴体部分
43に入ってしまうレベルより下に保たねばならない。し
たがって、本発明の好ましい形態においては、圧力P1
は分離容器11内の触媒レベルに基づいて調整される。
【0029】圧力P2の最大値も床17の下側部分44のノ
ズル40から下側に延びる距離によって圧力P1に対して
限定される。圧力P2が圧力P1を高さYより上側の触媒
頭部と等しい量だけ上回ると、外側内容積38からのガス
が分離装置の底部の下側を流れて開口部19を通じてその
内側に流れ込む。したがって、高さYはノズル40前後で
の圧力低下に対する制約条件として働き、高さYの触媒
のヘッドによってつくりだされる圧力を越えることはな
い。したがって、ノズル37を通じてプロセスに入り込む
パージ媒体の量に制限はなく、どれだけの量のストリッ
ピングあるいはパージ・ガスが再生容器に流れ込んで
も、それらは底部の開口部19を通じて分離容器に流れ込
む。分離容器11内での再流通およびストリッピングを行
わせるためにストリッピング媒体をできるだけ多く補足
するために、高さYはノズル40前後での望ましい圧力低
下に対応する最小距離を提供してくれ、底部開口部19へ
のガスの流れをなくす。ノズル40前後での圧力低下が底
部開口部19を通じての外側内容積38からのガス流を阻止
する点まで減少すると、床28の最上部28は床レベル28′
とノズル40の高さとの間にくる。さらに、パージ・ガス
の流れが減少すると床28の最上部レベルがノズル40に近
づく。好ましくは、触媒の高さYは、外側内容積38内の
すべてのガス性物質がノズル40を通過し、しかも、開口
部19を通じての分離容器11へのガス流が起きないような
レベルに維持される。ほとんどの構成で、距離Yは少な
くとも30cm(1ft)と等しくなるように設定される。し
たがって、好ましい構成においては、床28からのすべて
のストリッピング・ガスが床部分44に流れ込み、床部分
44からのすべてのストリッピング・ガスは外側内容積38
からのガスと共にストリッピング媒体として床部分41を
通過する。
【0030】
【発明の効果】本発明のFCC法においては、触媒粒子
の炭化水素ストリッピングを極めて効果的に行うことに
より、ストリッピングにより廃棄物の生成を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法で用いる分離容器11及びFCC反
応容器10の側面断面図である。
【符号の説明】
10 反応容器 11 分離器 12 導管 15 導管 16 排出開口部 17 第1触媒床 20 取出口 28 第2触媒床 30 ストリッピング・ゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10G 11/18 B01J 8/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の工程を含む炭化水素原料の流動床
    接触分解のためのFCC法。 (a)固体粒子とガス状流体との混合物をつくりだすた
    めの導管(12)で構成される上昇管転化ゾーンに炭化水素
    原料および固体触媒粒子を送り込む工程、 (b)該触媒粒子およびガス状流体の該混合物を、導管
    (12)が該分離容器(11)の中央部分を占め、該分離容器(1
    1)が反応容器(10)内に配置されている該導管(12)を通じ
    て分離容器(11)に送り込む工程、 (c)該混合物を該導管から排出開口部(16)を通じて該
    分離容器(11)に正接方向に排出する工程、 (d)触媒粒子を該分離容器(11)の下部に配置されてい
    る第1の触媒床(17)に送り込んで、該第1の床(17)内で
    該触媒粒子を第1のストリッピング・ガスを接触させる
    工程、 (e)該触媒粒子を該第1の触媒床(17)から該第1の触
    媒床(17)の下側の該反応容器内に配置されている第2の
    触媒床(28)に送り込み、該触媒粒子を第2のストリッピ
    ング・ガスと接触させ、該第1のストリッピング・ガス
    の一部を供給するために該第2のストリッピング・ガス
    を該第1の触媒床(17)内に送り込む工程、 (f)該触媒粒子を該第2の触媒床(28)からストリッピ
    ング・ゾーン(30)に送り込み、該粒子を該ストリッピン
    グ・ゾーン(30)内で第3のストリッピング・ガスを接触
    させ、該第2のストリッピング・ガスの少なくとも一部
    を供給するために該第3のストリッピング・ガスを該第
    2の触媒床(28)に送り込む工程、 (g)パージ媒体を(ノズル37を通じて)該反応容器(1
    0)の上部部分に送り込む工程、 (h)該第1のストリッピング・ガスの一部を供給する
    ために該第1の触媒床(17)の底部の該分離容器の外周に
    設けられた複数の制限開口部を通じて該パージ媒体の一
    部を送る工程、 (i)該ストリッピング・ゾーン(30)から(導管15を通
    じて)分離された触媒粒子を回収する工程、そして (j)該分離容器(11)の上部から該第1のストリッピン
    グ・ガスと触媒を含むガス状流体を取出口(20)に集め
    て、該分離容器からガス状流体を回収のために取り出す
    工程。
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