JP2922827B2 - 樹脂レンズ成形用の型 - Google Patents
樹脂レンズ成形用の型Info
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Description
凸面を成形するための凹状面を有した前面型部材と、レ
ンズの後面側の凹面を成形するための凸状面を有した後
面型部材とを対向配置して、前記前面型部材と後面型部
材との間に樹脂注入空間を形成した樹脂レンズ成形用の
型の改良に関する。
ズ成形用の型では前面型部材の成形面が球面に成形さ
れ、後面型部材の成形面が球状に成形されていた。又、
乱視用のトーリック面であっても2種の球状面を合成し
た形状に成形されていた。
を製造する際には、夫々の型の間に形成される樹脂注入
空間に対して樹脂を注入して硬化させた後、夫々の型部
材から分離する作業形態となっている。しかし、強度の
近視用のレンズを製造する際には後面型部材が、その周
縁部と基準として中央部の突出量の大きいものが用いら
れることから、硬化した樹脂との接触面が広く、密着性
が高く後面型部材からレンズを分離する作業を困難にす
るものであった。
製造する際にも、後面型部材からレンズを分離する作業
を容易に行わせ得る型を合理的に構成する点にある。
求項1)は冒頭に記したように、凹状面を有した前面型
部材と凸状面を有した後面型部材とを対向配置して、夫
々の型部材の間に樹脂注入空間を形成した樹脂レンズ成
形用の型において、前記前面型部材の凹状面を球状面に
形成すると共に、前記後面型部材の凸状面を、その光軸
に沿う一方向の断面における切断線を4次曲線に近似さ
れた曲線とし、前記一方向の断面に直交する前記光軸に
沿う断面における切断線も4次曲線に近似された曲線と
して、中央部の曲率半径より周縁部の曲率半径を大きく
した非球面状の連続曲面に成形してある点にあり、その
作用は下記の通りである。
前記前面型部材と、前記後面型部材とがガラス素材で構
成されると共に、夫々の型部材を支持する筒状でゴム製
のホルダーを備えて成る点にあり、その作用は下記の通
りである。
ものと比較して後面型部材は、その周縁部に対して中央
部の突出量が小さくなるので強度の近視用のレンズを製
造する際にも硬化した樹脂との接触面積が小さくなり、
又、球面に成形したものと比較して後面型部材の周縁部
の面の姿勢がレンズの分離方向に対してより直交する姿
勢に近づくので分離方向に力を作用させた場合にも、後
面型部材とレンズとが接する面と直交する方向に力を作
用させるものとなり分離に際して過大な力を用いなくて
済む。
状面で成形が容易であると共に、ガラス素材で形成され
るので、従来からガラス製のレンズの研磨に用いられて
来た技術を用いて比較的容易に非球面状の連続曲面を形
成することが可能になる。
に基づいて説明する。図1(イ)に示すように、レンズ
前面側の凸面を成形するための凹状面を有したガラス製
の前面型部材1と、レンズ後面側の凹面を成形するため
の凸状面を有したガラス製の後面型部材2とをゴム製の
ホルダー3を介して対向配置してレンズ成形用の型が構
成されている。この型では、図1(ロ)に示す如く、前
面型部材1と後面型部材2との間の樹脂注入空間Vに対
してホルダー3に形成した樹脂注入用の経路3Aから樹
脂を注入した後、硬化させて成形されたレンズ4を図1
(ハ)に示す如く、前面型部材1、後面型部材2から分
離し、洗浄、研磨等の処理によって、図1(ニ)に示す
如く、度の強い近視用で、かつ、乱視用の眼鏡用のレン
ズ4を得るものとなっている。
うに成形したレンズ4は、前面4Fの側を中央部が前方
に突出する凸状の球状面に成形され、又、このレンズ本
体4の後面4Rの側を(眼球に向かう側)を中央部が前
方に窪む凹状で、かつ、レンズ中心を径方向に通過する
ベース軸B−B方向に沿った部位の形状と、このベース
軸B−Bとレンズ中央の光軸Lの部位で直交する方向に
向かう姿勢のクロス軸C−Cに沿った部位の形状とが異
なるトーリック面として乱視用に成形されると共に、こ
の後面の中央部より周縁部の曲率半径が大きくなる特性
の非球面となるよう前面型部材1の凹状面1Aと、後面
型部材2の凸状面2Aとの形状が設定されている。
ように、カーブゼネレータで球面に成形されるものであ
り、この成形時には前面型部材1の素材をチャック5を
介して回転テーブル6に固定し、円筒形のダイヤモンド
砥石7の揺動中心Pをレンズ前面の半径に設定した状態
で回転テーブル6を軸芯S周りで回転させ、又、砥石7
を軸芯T周りで回転させながら揺動中心P周りで砥石7
を揺動させることにより必要とする曲率半径の球面を得
るものとなっている。尚、この成形の後には粒度の小さ
い研磨材を用いて表面を仕上げるものとなる。
に示す倣い式の研磨装置を用いて非球面に成形されるも
のであり、この研磨装置は、縦軸芯Y周りで回転する研
磨部としての回転砥石8と、この回転砥石8に対して、
後面型部材2の素材を支持する系を倣い部材9の倣い面
9Aに沿って水平方向に変位させる凸面研磨機構Aとで
構成されている。つまり、凸面研磨機構Aは、支持台1
0に対し、レール11を介して支持台10の長手に沿う
水平方向に移動自在な第1移動テーブル12と、この第
1移動テーブル12の移動方向に直交する水平方向にレ
ール13を介して移動自在な第2移動テーブル14と、
の第2移動テーブル14に対して備えた後面型部材2の
素材の支持部15と、この支持部15に一体的に形成し
たアーム部材16の先端に遊転支承した倣いローラ17
と、第2移動テーブル14を倣い面9Aに沿って往復作
動させるよう電動モータ18Aで駆動されるクランク部
材18Bと連結ロッド18Cとを有した往復操作部18
と、第1移動テーブル12を回転砥石8の側に押圧する
エアー式の押圧シリンダ19とを有して構成され、倣い
部材9は支持台10に設けられ、その倣い面9Aは中央
部の曲率半径より周縁部の曲率半径が大きくなる4次関
数曲線と近似する非円弧状に成形されている。
小径で軸芯Y方向での両端部が大径となる鼓状で、この
研磨された凸状の形状が中央部の曲率半径より周縁部の
曲率半径が大きくなる4次関数曲線と近似する非円弧状
に成形されるよう研磨面の形状が設定され、その研磨面
には所定の粒度のダイヤコーティングが施されている。
この回転砥石8は軸受部20を介して第1移動テーブル
12と同方向に移動自在にレール21を介して支持され
た研磨テーブル22に対してに取付けられると共に、電
動モータ23で回転自在に構成され、回転砥石8が後面
型部材2の素材に接触する位置と離間する位置とに切換
自在な位置に切換えるよう研磨テーブル22を横方向に
移動させるエアー型の移動シリンダ24を備えている。
尚、回転砥石5の最小径と倣いローラ14の径とを等し
くして倣い性能の向上が図られている。
には先ず粒度の大きいダイヤコーティングの回転砥石8
を用いると共に、支持部15に後面型部材2の素材を支
持しておき、電動モータ23で回転砥石8を回転させた
状態で移動シリンダ24で素材の側に移動させ、往復操
作部18の力を第2移動テーブル14に伝えると同時
に、押圧シリンダ19で第1移動テーブル12を回転砥
石8の側に所定の圧力で送ることにより、図4に示すよ
うに、回転操作部18の駆動力によって第1移動テーブ
ル12、第2移動テーブル14が相対移動して倣い部材
9の倣い面9Aに沿って支持部15が横、及び、前後方
向に移動する結果、図6(イ)及び図6(ハ)に示す如
く、横方向にレンズ4のベース軸B−Bに対応する曲線
B’−B’が形成され、図6(イ)及び図6(ロ)に示
す如く、縦方向にレンズ4のクロス軸C−Cに対応する
曲線C’−C’が形成された成形面を得るものとなって
いる。尚、この成形の時には、研磨が進むに連れて回転
砥石8を粒度の小さいダイヤコーティングの回転砥石8
に取換えることで、所望の精度の仕上げ面を得るものと
なる。
1、後面型部材2で成形されたレンズ4はベース軸B−
B方向に沿った断面が図8(イ)に示す如く表され、ク
ロス軸C−Cに沿った断面が図8(ロ)に示す如く表さ
れ、これらの図に示すように、前面が半径RFの球状面
に成形されると共に、ベース軸B−B方向の断面におけ
る後面の中央部の曲率半径R1に対して、これより外周
側位置の曲率半径R2が大きく、更に、最外周縁の曲率
半径R3が大きくなる曲線に成形され、これと同様にク
ロス軸C−C方向の断面における後面の中央部の曲率半
径R1’に対して、これより外周側位置の曲率半径R
2’が大きく、更に、最外周縁の曲率半径R3’が大き
くなる曲線に成形される。
1’とは曲率半径の異なるものにして、この後面をトー
リック面に成形すると共に、何れの曲率半径を前面4F
の曲率半径より小さい値にして、このレンズ本体4を凹
レンズ系の近視用に構成してあり、更に、ベース軸B−
B方向の断面における後面4Rの曲線、及び、クロス軸
C−C方向の断面における後面の曲線は、歪曲収差の取
除きに有効な4次関数曲線と近似する曲線となってい
る。
レンズ4の前面4Fを非球面に成形するものと比較し
て、レンズ周縁部の厚みが薄くなると同時に、レンズ後
面を球面に成形したものと比較して、一層薄くなること
からレンズ全体の容積が小さくなって軽量化を可能にす
ると同時に、球面であることに起因して発生する収差を
取除き、又、樹脂の硬化で成形されたレンズ4と後面成
形部材2の凸状面2Aとの接触面積を小さくして分離を
容易にするものとなっている。
る際にも、後面型部材からレンズを分離する作業を容易
に行わせ得る型が合理的に構成された(請求項1)。
又、従来からのガラス製レンズの研磨技術を用いて容易
に型を形成することが可能になった(請求項2)。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
平面図
C’線での断面図 (ハ)は倣い部材及び、倣い部材に沿う形状に成形され
た後面成形部材のB’−B’線での断面図
Claims (2)
- 【請求項1】 レンズの前面側の凸面を成形するための
凹状面(1A)を有した前面型部材(1)と、レンズの
後面側の凹面を成形するための凸状面(2A)を有した
後面型部材(2)とを対向配置して、前記前面型部材
(1)と前記後面型部材(2)との間に樹脂注入空間
(V)を形成した樹脂レンズ成形用の型であって、 前記前面型部材(1)の凹状面(1A)を球状面に形成
すると共に、前記後面型部材(2)の凸状面(2A)
を、その光軸に沿う一方向の断面における切断線を4次
曲線に近似された曲線とし、前記一方向の断面に直交す
る前記光軸に沿う断面における切断線も4次曲線に近似
された曲線として、中央部の曲率半径より周縁部の曲率
半径を大きくした連続曲面に形成してある樹脂レンズ成
形用の型。 - 【請求項2】 前記前面型部材(1)と、前記後面型部
材(2)とがガラス素材で構成されると共に、夫々の型
部材(1),(2)を支持する筒状でゴム製のホルダー
(3)を備えて成る請求項1記載の樹脂レンズ成形用の
型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7222864A JP2922827B2 (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 樹脂レンズ成形用の型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7222864A JP2922827B2 (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 樹脂レンズ成形用の型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0966532A JPH0966532A (ja) | 1997-03-11 |
JP2922827B2 true JP2922827B2 (ja) | 1999-07-26 |
Family
ID=16789093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7222864A Expired - Fee Related JP2922827B2 (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 樹脂レンズ成形用の型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2922827B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0690872B2 (ja) * | 1986-08-18 | 1994-11-14 | 東京電気株式会社 | メモリ−カ−ド装置 |
JPH04193724A (ja) * | 1990-11-26 | 1992-07-13 | Toshiba Mach Co Ltd | プラスチックレンズ成形用ガラス型の製造方法 |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP7222864A patent/JP2922827B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0966532A (ja) | 1997-03-11 |
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