JP2921585B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液晶表示素子に関し、さらに詳しくは、色補
償板を用いたスーパーツイステッドネマティック型液晶
表示素子等の複屈折型液晶表示素子に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕 従来主に用いられてきた液晶表示素子の表示モード
は、ツイステッドネマティック(TN)型と呼ばれ、一対
の上下基板間で液晶分子が約90°ねじれた構造をとって
おり、液晶による偏光面の回転と電圧印加時におけるそ
の効果の消失を利用している。この表示方式は、白黒表
示であるため優れたシャッター効果がありカラーフィル
ターを画素ごとに設けることにより比較的容易に多色表
示ができるという利点があるが、電圧−透過率特性のし
きい値特性が悪いため高時分割駆動が困難であるという
欠点があり、大容量表示ではコントラスト低下や視野角
が狭くなる等の問題があった。
そこで電圧−透過率特性の急峻性を改良すべく液晶分
子のねじれ角を大きくし、偏光板の偏光軸を液晶の配向
方向とすらすことにより液晶による複屈折効果を利用す
る方式が提案され、SBE(super twisted birefringence
effect)またはSTN(super twisted nematic)モード
と呼ばれている。この方式はしきい値特性に優れている
ため時分割駆動においてもコントラスト低下が少なく、
視野角も広いという優れた特性を持つ反面、複屈折効果
を利用するため着色表示となってしまい、さらにこのま
まではカラー化も困難であった。
最近になってSTNモードの着色現象を軽減化するため
に、液晶層が逆のねじれの向きを持つ液晶セルを2つ積
層し、一方を駆動用、もう一方を補償板として用い、複
屈折による色付きを補償して白黒表示を行わせる2層型
のSTN型液晶表示素子が開発された。しかしながらこの
2層方式は、液晶セルを2枚用いるために素子が厚くま
た重くなってしまう上、生産性が悪いという問題があ
る。
これらの問題は補償セルを複屈折性の高分子フィルム
に置き換えることにより改善することができる(位相板
型白黒表示STN液晶表示素子)。しかしながらこの位相
板方式では視野角が狭くなるという問題があった。これ
は液晶セルに較べて位相板の複屈折の視角依存性が大き
いことに起因するものである。位相板としてはポリビニ
ルアルコールやポリカーボネートなどの延伸フィルムな
どが用いられている。位相板の視角依存性は、位相板の
厚み方向の屈折率を面内の屈折率の最小値より大きくす
ればよい(Japan Display '89,p339;特願平1−32219
号)が、ポリビニルアルコールやポリカーボネートの延
伸フィルムでは延伸条件を変えてもそのような補償板を
具体化するのは難しく、補償板自体の構成が複雑となっ
てしまう。上記文献Japan Displayではこの様な補償板
を得るために、従来公知の位相板に垂直配向させた液晶
セルを重ねるというような方法をとっている。
本発明は以上のような従来技術の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、厚み方向の屈折率が面内
の屈折率よりも大であるシンプルな構成の位相板を用い
て、視角依存性の低減されたSTN型液晶表示素子を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明によれば、基板に挟持され、電圧無印加時に略
水平配向した正の誘電異方性を有する液晶層と、基板の
外側に配置された偏光板と、液晶層と偏光板の間に設け
られ、少なくとも一層がその厚み方向の屈折率が面内の
屈折率の最小値よりも大である一層以上の複屈折層とか
ら構成され、厚み方向の屈折率が面内の屈折率の最小値
よりも大である層の少なくとも一層が、液晶性高分子か
らなることを特徴とする液晶表示素子が提供される。
以下、本発明の構成を詳述する。
先ず、本発明の液晶表示素子に使用される補償板につ
いて述べる。第2図に示すように、補償板の屈折率はフ
ィルム面内の屈折率nx,ny(但しnx≧nyとする)と厚み
方向の屈折率nzで代表される。STN等の電圧無印加時に
略水平配向した正の誘電異方性を有する液晶層の複屈折
を利用する液晶動作モードにおいては、厚み方向の屈折
率(nz)が面内の屈折率(ny)よりも大である補償板を
設けることにより視野角を改善することができる。本発
明においては補償板として液晶性高分子を用いることに
より従来困難であった上記のような屈折率分布を有する
補償板を容易に得るものである。液晶性高分子は低分子
液晶と同様に電場や磁場などの外場や、接触する基板界
面の影響、ずり等の外的応力によって配向させることが
容易であるという特徴に加え、ガラス転移温度を適当に
選択することにより、高温の液晶相形成温度で配向させ
たのちに急冷することによって液晶相での配向状態を固
相に反映させることができる。すなわち、固相で使用す
ることが可能であるため自己支持性があり、低分子液晶
を利用するときには不可欠であった基板によるサンドイ
ッチ構造が不要となり、簡単な構成で薄い補償板が得ら
れる。
nzがnyよりも大きな補償板を得るには、液晶性高分子
をその液晶温度でほぼ垂直に配向した配向構造をとらせ
ればよい。液晶性高分子を垂直配向させるには、例えば
誘電異方性が正の液晶性高分子を液晶温度に加熱したの
ち厚み方向に電場を印加することにより行うことができ
る。このとき液晶性高分子は電圧印加用の導電性基板に
挟持させることも可能であるし、また液晶性高分子の片
面または両面を電圧印加用電極と離間させることも可能
である。この様にして垂直配向させた液晶性高分子を急
冷することにより垂直配向した固体の液晶性高分子膜が
得られる。液晶性高分子膜は基板に接触したままで用い
てもよく、また基板から剥離させて用いることもでき
る。以上は電場で配向させる場合であるが、磁場配向に
よる場合も同様である。また、別の方法として、低分子
液晶と同様の垂直配向剤を利用する方法も例示できる。
例えば、ガラス等の基板を長鎖アルキル基を有するシラ
ン化合物(チッソ社DMOAP,ODS−Eなど)やレシチンな
どの垂直配向剤で処理したのち、液晶性高分子を処理し
た2枚の基板で挟み込み、液晶温度に加熱することによ
って垂直配向した液晶性高分子膜を得る。これを室温に
冷却すれば垂直配向した固体の液晶性高分子膜が得られ
る。液晶性高分子膜は基板に接触したままで用いてもよ
く、また基板から剥離させて用いることもできる。この
例では、基板に処理を行ったが、例えばテトラフロロエ
チレン等の表面張力が小さい基板を用いた場合には基板
自体で液晶性高分子を垂直に配向させることができる。
用いることのできる液晶性高分子はサーモトロピック
な液晶性を示すものが特に好ましく、相としてはネマテ
ィック相やスメクティック相を呈するものが好ましい。
均一な配向が容易に得られる点でネマティック相を呈す
るものを特に好ましく用いる。液晶相を呈する温度は室
温での使用を考えて、60℃以上であることが好ましい。
60℃以下でも用いることはできるが、この場合透光性基
板で液晶性高分子層を挟持することが必要となる。
この様にして作成された補償板は厚み方向の屈折率が
最も大きな正の一軸性を示し、STNや水平配向させたECB
等の液晶表示素子の視角依存性を大幅に低減させること
ができるが、この補償板単独ではSTNや水平配向させたE
CB等の液晶表示素子における複屈折による正面からの着
色を補償することはできない。
したがって、本補償板は色補償用の補償板と併用する
ことが好ましい。色補償用の補償板は従来公知のポリビ
ニルアルコールやポリカーボネート、ポリプロピレン等
の延伸高分子フィルムを用いることができる。一般に、
これらのフィルムは延伸方向に最大の屈折率(nx)を持
ち、ついでフィルム面内の延伸方向と直交する方向の屈
折率(ny)が大きく、厚み方向の屈折率(nz)は最も小
さいかまたはnyとほぼ等しい。この様な延伸フィルムと
先の液晶性高分子からなる視角補償板を組み合わせるこ
とにより、補償板全体としてnzをnyより大きくすること
ができる。補償板全体としてはnzの値の範囲は下記の式
を満足することが好ましい。
nx>nz>ny nyが大きすぎた場合にも視野角が狭くなる傾向があ
り、好ましくない。上式の関係は、視角補償板と色補償
板の組合せにより比較的任意に設定することができる。
また、別の例として、垂直配向させた液晶性高分子を
面内の一方向に延伸して、面内に複屈折性をもたせるこ
ともできる。この場合にも、上記関係を満足することが
好ましく、また他の延伸フィルムと組み合わせることも
できる。
上述のように本発明に係る補償板は全体としてフィル
ム面内に複屈折を有することが白黒表示を行うためには
必要である。補償板は液晶セルを透過することにより波
長により異なる楕円率、方位角を持つ楕円偏光となった
光を再度直線偏光に戻すように作用することが必要であ
る。複屈折(Δn・d)は補償板の面内の屈折率異方性
(Δn=nx−ny)と膜厚(d)の積で与えられる。補償
板を一枚だけ用いる場合について説明すると、好ましい
Δn・dの範囲はおおむね0.1μm〜1.2μmの範囲、さ
らに好ましくは0.2μm〜1.0μmの範囲である。これ以
外の範囲では表示が白または黒にならなかったり、コン
トラストが著しく低下したりする。
用いることのできる液晶性高分子については、本発明
は特に限定するものでは無い。一般的に知られている側
鎖型や主鎖型の液晶性高分子を用いることができる。
ついで、上記補償板を用いた液晶表示素子の構成と作
用について説明する。
本発明の液晶表示素子の構成例を第1図に断面図とし
て示す。補償板が基板と偏光板の間に挿入されている他
は、おおむね従来のSTN型液晶表示素子と同様の構成で
ある。
第1の透光性基板11と第2の透光性基板21とが離間、
対向して配設され、両基板11,21と外周シール14とによ
って形成された空間に液晶が封入されて液晶層15をな
し、液晶セル16が形成されている。基板11はガラスある
いは光学的に等方性のプラスティックフィルムで構成さ
れている。基板11と21の内面には液晶層15に電圧を印加
するための透明電極12,22と液晶を一定方向に配向させ
るための配向膜13,23が形成されている。液晶セル16と
偏光板27の間には本発明の特徴である、nz>nyなる関係
を満足する液晶性高分子からなる補償板8と延伸高分子
フィルムからなる補償板9が配置される。この補償板8,
9が複屈折層を構成する。本例では補償板8,9が液晶セル
の上部に配設される場合について説明するが、この上下
関係は逆でもよい。17は偏光板である。
ここで用いる液晶は誘電異方性が正であるネマティッ
クまたはコレステリック液晶である。液晶分子は上下基
板間で電圧無印加時に厚み方向に160°〜360°の範囲の
ねじれた構造をとり、いわゆるSTN型のセルを形成して
いることが好ましい。ねじれ角が小さい場合、例えばね
じれの無い場合(水性配向ECB)には電圧−透過率特性
の急峻性が多少低下する。
この液晶表示素子は、一方の偏光板の外側に反射板を
配設して、反射型のものとして用いることもできる。ま
た、本発明の別の構成例として、補償板や偏光板自体の
構成要素として組み込むこともできる。一般に用いられ
るよう素や色素の二色性を利用する偏光板では、延伸フ
ィルムによう素や色素を吸着させて偏光能をもたせ、さ
らにその保護のため他の二枚のフィルムで該延伸フィル
ムをサンドイッチした構成となっているが、複屈折層を
液晶層側の該保護フィルムと該延伸フィルムとの間に配
することができるし、またその液晶層側の保護フィルム
を複屈折層で構成することもできる。以上のように、本
発明で用いる複屈折層は、液晶層と偏光子との間であれ
ばどこに配置してもよい。
本発明の液晶表示素子の各基板における配向処理は、
液晶分子が電圧無印加時に略水平配向するように行わ
れ、この配向処理方向に沿って液晶分子が配向する。こ
の場合、液晶分子の配向に関していう略水平とは、液晶
分子の基板に対する傾き角がおおよそ0°〜30°の範囲
にあることを言う。この配向制御は、基板に対して、従
来公知の斜方蒸着や、無機または有機被膜を形成した後
に綿布などでラビングすることにより行うことができ
る。具体的にはポリアミド、ポリイミドなどの高分子被
膜等にラビング処理したものや、SiO、MgO、MgF2などを
斜め蒸着したものを好適に用いる。
第3図は、本発明に関わる角度の定義を示したもので
ある。D1、D2は第1の基板11、第2の基板21上の液晶分
子を下側基板11上に射影した方向で、矢印は液晶分子を
射影するときに基板11に対してわずかに上を向いた方の
向きを示している。液晶層15は、D1とD2との間で液晶分
子がω1だけねじれた構造をとっている。この場合、ω1
が小さいと、急峻度が悪化し時分割特性を低下してしま
う。また、ω1が大きすぎると電圧印加時に散乱組織を
生じ、表示品質が低下するため好ましくない。このこと
より、ω1は160°以上360°以下であることが特に好ま
しい。第3図では、セルを基板21側からみたときに、基
板11から基板21へ向けてツイスト方向が時計回りとなる
ように構成したが、配向処理の方向や、コレステリック
液晶の選択により反時計回りとすることもできる。
Xは補償板の面内の屈折率が最大となる方向であり、
隣接する基板21上における液晶分子配向方向D2に対して
δの角度を有している。また、補償板9に隣接する偏光
板27の透過軸P2は、X方向に対してβ2の角度を成して
配設される。さらに、偏光板17の透過軸P1は、基板11上
での液晶分子配向方向D1とβ1の角度を成す。なお、角
度は液晶のねじれの向きを正とする。δは補償板を一枚
用いる場合と複数枚用いる場合では好適な条件が異な
る。一枚用いる場合の好適な値はδ=−50°〜50°であ
る。
以上補償板を液晶セルの片側に配する場合について説
明したが、液晶セルを挟むように両側に配することもで
きる。
補償板を偏光板で挟んだときに生じる色は、補償板の
リターデーション及び偏光板の方向によって決まる。ま
た、色の視角方向による変化は、補償板のリターデーシ
ョンの視角依存性によって左右される。補償板のリター
デーションの視角依存性が小さければ、色の視角依存性
も小さくなる。したがって、STN型液晶表示素子の色補
償に用いる補償板も、そのリターデーションの視角依存
性が小さい方が、液晶表示素子の色の視角依存性が小さ
くなる。本発明の液晶表示素子では補償板の厚み方向の
屈折率が面内の屈折率よりも大であるため、補償板自体
の視角による色変化が小さく、そのため、STN等の液晶
表示素子と組み合わせた場合にきわめて広い視野角を有
する液晶表示素子を得ることができる。また、補償板を
簡単な構成で作成できるため、素子の寸法増加、重量増
加を抑えることができる。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を述べるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
(実施例1) 下記式(1)で示される繰返し単位を持つポリシロキ
サン系の液晶性高分子をチッソ社製の垂直配向剤ODS−
Eを塗布したガラス基板とテフロン製の板の間に挟み、
液晶性高分子(1)がネマティック液晶相を呈する165
°で1時間加熱した後、室温に急冷し、ついでテフロン
を剥して厚さが約2μmの垂直配向した液晶性高分子の
膜を得た。この液晶性高分子は室温では液晶相を示さな
いため、得られた膜はガラス状態であった。この膜の屈
折率はnz=1.68、nx=ny=1.52であった。
融点 100℃, ネマティック−アイソトロピック転移温度 170℃ 上記液晶性高分子膜を延伸ポリカーボネート製位相板
(nx=1.589,ny=1.582,nz=1.581,レターデーション:
(nx−ny)・d=580nm)に重ねたところ、補償板全体
の屈折率はnx=1.588,ny=1.581,nz=1.583となり、nx
>nz>nyとなった。この補償板を直交した偏光板で挟ん
でレターデーションの視角依存性を測定したところ、第
4図にA,aとして示すように、視角によるレターデーシ
ョン変化はほとんど見られなかった。なお、第4図の角
度は法線方向からの角度であり、Aは補償板のxの方向
から観察した場合を示し、aはy方向から観察した場合
を示す。
ついで、この補償板を第1図の様にSTN型液晶セルと
偏光板の間に設置し、本発明の液晶表示素子とした。該
液晶セルは下記のように構成した。
透明電極を有し、上下ガラス基板間での液晶のねじれ
角ω1が200°であり、液晶層のレターデーション(液晶
分子の複屈折異方性と液晶層の厚みの積)が0.92μmで
あるSTNセルを作製した。液晶は、正の誘電異方性を有
するネマティック液晶ZLI2293(メルク社製)にカイラ
ルネマティック液晶S811(メルク社製)を添加したもの
を用いた。配向処理は、ポリイミド膜のラビング処理に
より行った。
STNセルの下部には、ニュートラルグレー偏光板をそ
の透過軸が下側基板上の液晶分子配向方向に対して45°
の角度を成す(β2=45°)のように配置した。さら
に、この偏光板の下には、冷陰極管を用いたバックライ
トを設置した。液晶セルの上に配する本発明の特徴をな
す補償板は、x方向が上基板のラビング方向と90°の角
度(=δ)をなすように設置した。補償板上部には、ニ
ュートラルグレー偏光板をその透過軸が補償板のx方向
に対して−45°の角度を成す(β1=−45°)のように
配置した。
前記のように構成された液晶表示素子は、電圧無印加
時には黒色で、電圧印加によって白色となり、視角方向
による色変化が小さく、優れた視角特性を有したもので
あった。
(実施例2) 下記式(2)で示される繰返し単位を持つアクリル系
液晶高分子を透明導電膜付のガラス基板に挟み、該液晶
性高分子がネマティック相を呈する220℃まで加熱し
た。温度を保持しながら上下電極間に周波数50Hz、電圧
50Vの矩形波を印加し、ついで室温に急冷した。液晶性
高分子膜の厚さは約2μmであった。偏光顕微鏡のコノ
スコープ観察より液晶性高分子が基板に対して垂直に配
向していることを確認した。
融点60℃ ネマティック−アイソトロピック転移温度 227℃ 上記液晶性高分子膜延伸ポリカーボネート製位相板
(nx=1.589,ny=1.582,nz=1.581,レターデーション:
(nx−ny)・d=580nm)に重ねた補償板を用い、他は
実施例1と同様にして液晶表示素子を作成した。
前記のように構成された液晶表示素子は、電圧無印加
時には黒色で、電圧印加によって白色となり、視角方向
による色変化が小さく、優れた視角特性を有していた。
(比較例) 延伸ポリカーボネートのみでレターデーションの視角
依存性を測定した結果は第4図においてB、bとして示
すように大きなものであった。Bは補償板のx方向から
観察した場合を示し、bはy方向から観察した場合を示
す。
延伸ポリカーボネートのみを補償板として実施例1と
まったく同様にして液晶表示素子を作成したところ、正
面からは白黒表示が行えたが、視角が30°以上では色付
きが生じ、きわめて視角の狭い液晶表示素子となってし
まった。
〔発明の効果〕 本発明によれば、少なくとも一層がその厚み方向の屈
折率が面内の屈折率の最小値よりも大である一層以上の
複屈折層を補償板として設けたので、色の視角依存性が
改良されるとともに、補償板の作成が容易となる上、素
子の寸法増加、重量増加を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の液晶表示素子の構成例を示す断面図、
第2図は複屈折フィルムの屈折率の方向を示す図、第3
図は本発明の液晶表示素子の液晶分子配向方向、偏光板
の方向等の角度関係の説明図、第4図は本発明の実施例
の液晶表示素子のレターデーションの視角依存性を比較
例と対比させて示す図である。 8,9……補償板 11,21……基板 12,22……透明電極 13,23……配向膜 14……シール剤 15……液晶層 16……液晶セル 17,27……偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−214815(JP,A) 特開 平1−94317(JP,A) 特開 平1−183625(JP,A) 特開 平2−47629(JP,A) 特開 平2−62513(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/133 G02F 1/1335

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に挟持され、電圧無印加時に略水平配
    向した正の誘電異方性を有する液晶層と、基板の外側に
    配置された偏光板と、液晶層と偏光板の間に設けられ、
    少なくとも一層がその厚み方向の屈折率が面内の屈折率
    の最小値よりも大である一層以上の複屈折層とから構成
    され、厚み方向の屈折率が面内の屈折率の最小値よりも
    大である層の少なくとも一層が、液晶性高分子からなる
    ことを特徴とする液晶表示素子。
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