JP2921301B2 - 圧電型電気音響変換器 - Google Patents
圧電型電気音響変換器Info
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Description
られる圧電型電気音響変換器に関する。
る圧電型電気音響変換器は、金属振動板に圧電板を固着
させて構成した圧電振動板と、この圧電振動板の前後面
をケースでそれぞれ覆い囲んで形成された第1前気室お
よび後気室とを備えて構成されている。また、この圧電
型電気音響変換器は通常、受話器内部に収納配置されて
おり、第1前気室の前面には受話器のケース内面で覆い
囲われてさらに第2前気室が形成されるようになってい
る。
おいては、圧電振動板の共振周波数を1.0〜1.5k
Hzに、また、後気室の共鳴周波数を2.0〜2.5k
Hzに、第1前気室の共鳴周波数を3.0〜3.5kH
zに設定することによって、平坦な周波数特性と、0.
3〜3.4kHzという受話器に必要な周波数帯域とを
得ていた。
型電気音響変換器では小型化が困難であるという問題が
あった。というのも、圧電型電気音響変換器を小型化す
るには、圧電振動板を薄板化するのが一つの手法である
が、圧電振動板の薄板化には、耐電圧特性、および耐衝
撃特性という点で限界がある。そこで、従来から、各気
室の容積を縮小することによって小型化が図られてき
た。
には、次のような問題があった。すなわち、気室容積を
縮小すると気室音響インピーダンスが高くなり、このよ
うな気室音響インピーダンスの上昇は圧電振動板の共振
周波数を低域側に押しやってしまう働きをする。ところ
が、圧電振動板には、共振周波数が低くなると、各気室
との間の共鳴がうまくつながらなくなるという特徴があ
り、そのため、気室容積を縮小すると、周波数特性が平
坦でなくなったり、周波数帯域が狭くなったりして音響
特性が悪化してしまう可能性があった。
を悪化させることなく圧電型電気音響変換器を小型化す
ることを目的としている。
るため、本発明にかかる圧電型電気音響変換器は、前気
室および後気室を構成するケースで覆い囲まれる前の圧
電振動板単体の共振周波数を、ケースで覆い囲まれた後
に必要となる共振周波数より高域側に設定していること
を特徴とする。
圧電振動板単体の共振周波数を、ケースで覆い囲まれた
後に必要となる共振周波数よりも高域側に設定している
ため、前気室および後気室の小容積化に伴って圧電振動
板の共振周波数が低域側へと移動することが起こって
も、低域側へと移動した分を予め高域側に設定されてい
た分でもって相殺することが可能となる。したがって、
圧電振動板の共振周波数を高域側に設定した分だけ、前
気室および後気室の容積を小さくすることができるよう
になる。
細に説明する。図1は本発明の一実施例の圧電型電気音
響変換器の断面図である。この圧電型電気音響変換器1
は受話器9に組み込まれるものであって、金属振動板2
に圧電板3を固着させて構成した圧電振動板4と、この
圧電振動板4の前後面をケース5,6でそれぞれ覆い囲
んで形成された第1前気室7および後気室8とを備えて
おり、さらには第1前気室7の前面を受話器9のケース
9a内面で覆い囲んで構成された第2前気室10を備え
ている。
4の共振周波数に特徴がある。つまり、この圧電振動板
4単体の共振周波数は、予め1.5〜2.5kHzに設
定されている。ところで、通常の圧電型電気音響変換器
が必要とする音響特性を得るためには、ケース5,6,
9aでもって覆い囲まれた後における圧電振動板4の共
振周波数は約1.3kHzであることが適当とされてお
り、本実施例における圧電振動板4、すなわち、ケース
5,6,9aで覆い囲まれる前の圧電振動板4単体の共
振周波数は、ケース5,6,9aで覆い囲まれた後に必
要となる共振周波数よりも高域側に設定されている。そ
のため、圧電振動板4の共振周波数を高めに設定した
分、各気室7,8,10の容積を小さくして小型化する
ことが可能となる。以下、その理由を図2に基づいて説
明する。
クタンスとの間には図2において実線で示した関係があ
る。このような圧電振動板4に後気室8を付加した場
合、共振周波数とリアクタンスとの間の関係は図で点線
で示したように変化して、圧電振動板4の共振周波数は
低域側に移動する。このような後気室8の共振周波数の
移動は後気室8の容積とも密接な関係があり、後気室8
の容積を小さくすると音響インピーダンスが大きくなっ
て共振周波数の移動変化量が増大し、共振周波数は大き
く低域側に移動することになる。このような共振周波数
の移動は前気室8,10を付加した時にも同様に発生す
ることはいうまでもない。
板4のこのような特性を踏まえて、共振周波数を所定の
周波数(約1.3kHz)から極力移動させないように
各気室7,8,10を設計しており、そのために、気室
7,8,10の容積を小さくすることが困難であった。
によって気室7,8,10の小容積化を図っている。す
なわち、圧電振動板4単体の共振周波数を所定の周波数
より若干高い1.5〜2.0kHzに設定しておき、そ
れに合わせて第1、第2前気室7,10ないし後気室8
を小型化してその容積を小さくする。気室7,8,10
の容積を小さくすると、圧電振動板4の共振周波数はそ
の影響を受けて低域側により以上に移動することになる
が、この低域側移動を圧電振動板4の共振周波数の高域
側設定と相殺させることによって、最終的な圧電振動板
4の共振周波数を所定の共振周波数(約1.3kHz)
にする。したがって、圧電振動板4の共振周波数の高域
側移動分を相殺させる分だけ、気室7,8,10の容積
を小さくして小型化できるようになる。
来例品と同一の直径を有し、厚みを変更して共振周波数
を高くした圧電振動板4を備えた実施例品の圧電型電気
音響変換器1を用いて従来例品のものと同一音響特性に
なるように構成した受話器9と、従来例品を組み込んで
構成した受話器とを、その気室容積で比較したところ、
実施例品のものが従来例品に比べて気室容積を50%以
下にまで小さくでき、その分、受話器9を小型化できる
ことが確認できた。
るには、気室7,8,10の高さを低くする構造や、共
振周波数を高域側に設定する分、圧電振動板4の直径を
小さくして、気室7,8,10の底面積を小さくする構
造がある。振動板の直径を小さくする構造を採用すれ
ば、圧電振動板4の大きさも小さくすることができるよ
うになる。
板の共振周波数を所定の共振周波数より高域側に設定し
たので、この高い共振周波数を相殺させる分だけ気室の
容積を小さく小型化することができた。
する必要がないので、耐電圧特性や耐衝撃特性が悪化す
るといった不都合が起きることはない。
を組み込んで構成された受話器の断面図である。
ンスとの間の関係を示す線図である。
Claims (1)
- 【請求項1】圧電振動板(4)と、この圧電振動板
(4)の前後面をそれぞれケース(5,6,9a)で覆
い囲んで構成された前気室(7,10)および後気室
(8)とを備えた圧電型電気音響変換器であって、 前記ケース(5,6,9a)で覆い囲まれる前の前記圧
電振動板(4)単体の共振周波数を、前記ケース(5,
6,9a)で覆い囲まれた後に必要となる共振周波数よ
り高域側に設定していることを特徴とする圧電型電気音
響変換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29011892A JP2921301B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 圧電型電気音響変換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29011892A JP2921301B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 圧電型電気音響変換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06141398A JPH06141398A (ja) | 1994-05-20 |
JP2921301B2 true JP2921301B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=17752039
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29011892A Expired - Lifetime JP2921301B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 圧電型電気音響変換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2921301B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008199266A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Murata Mfg Co Ltd | 電気音響変換器 |
US8237334B2 (en) | 2009-04-22 | 2012-08-07 | Parker-Hannifin Corporation | Piezo actuator |
CN104519449A (zh) | 2014-12-05 | 2015-04-15 | 歌尔声学股份有限公司 | 扬声器模组 |
-
1992
- 1992-10-28 JP JP29011892A patent/JP2921301B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06141398A (ja) | 1994-05-20 |
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