JP2920836B2 - 連続鋳造法 - Google Patents

連続鋳造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は連続鋳造の厚み中心部に見られる不純物元
素、即ち鋼鋳造片の場合には硫黄、燐、マンガン等の偏
析を防止し、均質な金属を得ることのできる連続鋳造法
に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、海洋構造物、貯槽、石油およびガス運搬用鋼
管、高張力綿材などの材質特性に対する要求は厳しさを
ましており、均質な鋼材を提供することが重要課題とな
っている。元来鋼材は断面内において均質であるべきも
のが、鋼は一般に硫黄、燐、マンガン等の不純物元素を
含有しており、これらが鋳造過程において偏析し部分的
に濃化するため鋼が脆弱となる。特に近年、生産性や歩
留向上および省エネルギー等の目的のために連続鋳造法
が一般に普及しているが、連続鋳造により得られる鋳片
の厚み中心部には通常顕著な成分偏析が観察される。
上記した成分偏析は最終成品の均質性を著しく損な
い、製品の使用工程や綿材の綿引き工程等で鋼に作用す
る応力により亀裂が発生するなど重大欠陥の原因になる
ため、その低減が切望されている。かかる成分偏析は凝
固末期に残溶鋼が凝固収縮力等により流動し、固液界面
近傍の濃化溶鋼を洗いだし、残溶鋼が累進的に濃化して
いくことによって生じる。従って、成分偏析を防止する
には残溶鋼の流動原因を取り除くことが肝要である。こ
のような流動原因としては、凝固収縮のほかロール間の
鋳片バルジングやロールアライメント不整等があるが、
これらのうち最も重大な原因は凝固収縮であり、偏析を
防止するにはこれを補償する量だけ鋳片を圧下すること
が必要である。
鋳片を圧下することにより偏析を改善する試みは従来
より行われており、連続鋳造工程において鋳片中心部温
度が液相線温度から固相線温度に至るまでの間鋳片の凝
固収縮を補償する量以上の一定割合で圧下する方法が知
られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来の連続鋳造方法は、条件によって
は偏析改善効果が殆ど認められなかったり、場合によっ
ては偏析がかえって悪化する等の問題があり、成分偏析
を充分に改善することは困難であった。
本発明者等はかかる従来法の問題の発生原因について
種々調査した結果、偏析改善効果が認められなかったり
あるいは偏積がかえって悪化するのは、基本的に圧下す
べき凝固時期とその範囲が不適正なためであることを突
き止めた。
すでに、特開昭62−275556号公報において、鋳片の中
心部が固相率0.1ないし0.3に相当する温度となる時点か
ら流動限界固相率に相当する温度となる時点までの領域
を単位時間当り0.5mm/分以上2.5mm/分未満の割合で連続
的に圧下し、鋳片中心部が流動限界固相率に相当する温
度となる時点から固相線温度となるまでの領域は実質的
に圧下を加えないようにした連続鋳造方法が開示されて
いる。
さらに本発明者は数多くの実験を推進した結果、軽圧
下による偏析改善効果を確実にするためにはロール毎の
圧下時期と圧下量を定量化し、これらを制御することが
不可欠であることを認識した。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の要旨は、凝固末期に圧下量を制限しないフリ
ー圧下ロールによる鋳片の圧下量を少なくとも2箇所以
上測定し、短辺凝固幅Biを算出することにより圧下凝固
時期を定量化し、適正な圧下時期となるように鋳片を圧
下すべきロールの位置を変更することにより制御するこ
とを特徴とする連続鋳造法である。この場合、測定圧下
量を用いて(1)、(2)式によりa,mを決定し、これ
らの値と予め算出しておいたKiを用いて(4)式により
算出したロール毎の短辺凝固幅Biの値に基づき、適正な
圧下時期になるように鋳片を圧下すべきロールの位置を
変更することにより制御することは好ましい。
m={log(K1B1/K2B2)}/{log(t1/t2)}(1) a=K1B1/t1 mまたはa=K2B2/t2 m (2) K1・B1およびK2・B2は測定した1ロールの圧下量から
(3)式を用いて逆算する。
Ki・Bi=a・tim (4) P:ロール反力(kg)圧下力,K:変形抵抗(kg/mm2),B:短
辺凝固幅(mm)2×D,D:短辺凝固厚(mm)、R:ロール半
径(mm)、Δh:1ロール当たりの圧下量(mm),添字i:
各ロールNo.,t:モールドメニスカスからの経過時間 〔作 用〕 本発明者は、300×500mm鋳片の場合について、多本数
ロールの全圧下量とロール反力との間に(3)式の関係
が成立することを知見した。この結果に基づくと、バル
ジング等が無視できる場合、ロール毎の圧下量は(5)
式となる。(5)式におけるiロール位置の短辺凝固幅
Biはメニスカスからの経過時間の関数であり、Bi=A・
tiと近似できる。
Δhi=(Pi2/Ri)・(1/Ki・Bi) (5) ΔH=ΣΔhi そこで、各ロール位置のKi・Biと凝固時間(ti)との
関係を(4)式の如く近似し、少なくとも2つ以上の圧
下ロールの圧下量Δhiを測定し、(1)、(2)、
(3)によりa,mの値が決定できる。a,mの値が明らかに
なれば、各圧下ロール位置のKi・Biは鋳片のモールドメ
ニカスから当該ロールまで移動するに要した時間tiを用
いて(4)式により決定できる。
Ki・Biのうち鋳片の変形抵抗Kiの値は伝熱計算により
算出したBiと本手法で算出した(4)式により予め決定
しておけば、iロール位置の短辺凝固幅Biはa,m,Kiを用
いて計算できる。以上ごとく算出したBiは、Biと鋳片の
厚み中心固相率fsの関係から中心固相率fsに換算するこ
とができる。なお、短辺凝固幅Biと鋳片の厚み中心固相
率fsの関係は冷却条件によらず一定となる。本発明によ
り軽圧下における圧下ロール毎の圧下時期を定量的に把
握することが可能になり、この結果に基づき圧下ロール
を変更することにより圧下時期を制御することができ、
偏析のない均質な鋼材を安定して得ることが可能とな
る。
〔実施例〕
実施例1 試験を実施した連鋳機の概略を第1図に示し、鋳造し
た溶鋼組成の代表例を表1に示す。試験連鋳機はセグメ
ント圧下方式ではなく、圧下ロールは独立している。圧
下ロール前後の鋳片圧の測定方法の概略を第2図に示
す。鋳片は大型のノギスを用いて測定した。測定結果を
表2に示し、得られたK・Bをモールドメニスカスから
の経過時間tの関数として(6)式に示す。短辺凝固幅
Biは(6)式と予め測定したKとtの関係(7)式を用
いて算出することが可能である。また(6)、(7)式
から計算したBiは、第3図に示す伝熱計算により算出し
たBiと厚み中心固相率の関係から鋳片の厚み中心固相率
に換算できる。
K・B=8.5t1.81 (6) K=3.5t0.21 (7) 以上のごとく測定した鋳片の厚み中心固相率と各圧下
ロール位置との関係を第4図に示す。
実施例2 試験を実施した連鋳機および溶鋼組成の概略は実施例
1と同じである。本試験では電磁撹拌により凝固組織を
改善し、上面等軸晶率5%以上を確保している。本法で
測定した圧下帯入口ロールの鋳片厚み中心固相率が0.1
より小さくならないように、圧下ロールの圧下油圧を変
えることにより変更した。鋳造方向7mピッチでカットサ
ンプルを採取し、得られた本法の鋳片偏析を従来法と比
べ第5図に示す。本法は従来法と比べ、偏析の悪い鋳片
部位がなく、偏析のない均質な鋳片が安定して得られる
ことが分かる。
実施例3 試験を実施した連鋳機および溶鋼組成の概略は実施例
1と同じである。本試験では高温鋳造により等軸晶はな
く、上面等軸晶率ゼロ%である。本法で測定した圧下帯
入口ロールの鋳片厚み中心固相率が0.25より小さくなら
ないように、圧下ロールのロール間隔に装入したスペー
サー厚を変更することにより圧下ロールを変更した。本
法により得られた鋳片の偏析レベルを従来法と比べ第6
図に示す。本法は従来法と比べ、偏析の悪い鋳片部位が
なく、偏析のない均質な鋳片が安定して得られることが
分る。
〔発明の効果〕
以上のごとく、本法により圧下ロール毎の圧下凝固時
期を判定し、圧下時期が適正になるよう圧下ロールを変
更することにより鋳片鋳造方向の偏析のバラツキは小さ
くなり、鋳片偏析のない均質な鋳片が安定して得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実験を実施した連鋳機の概略を示す図、 第2図は測定方法の概略を示す図、 第3図は短辺凝固幅と鋳片厚み中心固相率の関係を示す
図、 第4図は圧下ロール毎の鋳片厚み中心固相率を示す図、 第5図および第6図は従来法と本法の偏析レベルの比較
を示す図である。 1……モールド、2……圧下帯、3……電磁撹拌、4…
…圧下ロール、5……鋳片。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−183765(JP,A) 特開 平1−271047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/00 - 11/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凝固末期に圧下量を制限しないフリー圧下
    ロールによる鋳片の圧下量を少なくとも2箇所以上測定
    し、 短辺凝固幅Biを算出することにより圧下凝固時期を定量
    化し、適正な圧下時期となるように鋳片を圧下すべきロ
    ールの位置を変更することにより制御することを特徴と
    する連続鋳造法。
  2. 【請求項2】測定圧下量を用いて(1)、(2)式によ
    りa、mを決定し、これらの値と予め算出しておいたKi
    を用いて(4)式により算出したロール毎の短辺凝固幅
    Biの値に基づき、適正な圧下時期になるように鋳片を圧
    下すべきロールの位置を変更することにより制御する請
    求項1記載の連続鋳造法。 m={log(K1B1/K2B2)}/{log(t1/t2)} (1) a=K1B1/t1 mまたはa=K2B2/t2 m (2) K1・B1およびK2・B2は測定した1ロールの圧下量から
    (3)式を用いて逆算する。 Ki・Bi=a・tim (4) P:ロール反力(kg)圧下力、 K:変形抵抗(kg/mm2)、 B:短辺凝固幅(mm)2×D、 D:短辺凝固厚(mm)、 R:ロール半径(mm)、 Δh:1ロール当たりの圧下量(mm)、 添字i:各ロールNo.、 t:モールドメニスカスからの経過時間
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