JP2918797B2 - 金属帯の形状制御装置 - Google Patents

金属帯の形状制御装置

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JP2918797B2 JP7010016A JP1001695A JP2918797B2 JP 2918797 B2 JP2918797 B2 JP 2918797B2 JP 7010016 A JP7010016 A JP 7010016A JP 1001695 A JP1001695 A JP 1001695A JP 2918797 B2 JP2918797 B2 JP 2918797B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続圧延に係る金属帯の
形状を制御する装置に関するものであり、特に冷間圧延
機やスキンパス圧延機の出側で当該金属帯の形状を検出
し、この形状検出値を目標形状となるようにロールベン
ダやロールシフト,圧下レベリング,ゾーンクーラント
等の調整手段(アクチュエータ)の調整量を制御するの
に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】この種の冷間圧延に係る金属帯の形状制
御装置は、多岐に渡って開発されているが、現今では一
般に圧延機出側に設置された形状検出器等の金属帯形状
検出手段で,当該金属帯の形状と等価な幅方向の伸び分
布を検出し、この形状検出値から,所謂腹伸び,耳伸
び,クオータ伸び(金属帯の板端から板幅の1/4,1
/21/2 等の箇所の伸び)等、当該金属帯の形状パター
ンを認識可能な形状特徴量を検出し、この形状特徴量
を,目標とする金属帯形状の形状特徴量の目標値に一致
させるように前記各アクチュエータの調整量を算出設定
し、当該調整量を達成するに足る制御信号を各アクチュ
エータに出力するようにしている。なお、このようなア
クチュエータの調整量は,前記制御信号によって操作さ
れるため、当該調整量と,以下操作量とも記す。
【0003】このうち、前記形状検出値から形状特徴量
を検出する手段としては、例えば「板圧延の理論と実
際」P308〜312((社)日本鉄鋼協会)に記載されるよう
に,前記金属帯の伸び分布を4次多項式で近似(最小自
乗法がよく用いられる)し、この多項式を偶数乗の項の
みの部分(以下,対称成分とも記す)と奇数乗項の部分
(以下,非対称成分とも記す)とに分解し、このうち幅
方向の所定の位置における対称成分の値から前記腹伸び
程度,耳伸び程度,クオータ伸び程度等の形状特徴量を
得、前記幅方向の所定の位置における非対称成分の値か
ら片伸び程度等の形状特徴量を得るものや、「三菱電気
技報 Vol.64 No.12 1990」P44 〜49に記載されるよう
に,前記金属帯の伸び分布を,夫々形状パターンに相当
する直交関数の重み付き和で近似し、その各重みを形状
特徴量とするものや、「省力と自動化1990年10月号」P6
0 に記載されるように,ニューラルネットワークを用い
て金属帯の形状パターンを直接認識するものなどがあ
る。
【0004】また、前記操作量の設定手段としては、例
えば前記各形状特徴量とアクチュエータとを1対1(又
はN対N)対応させ、前記形状特徴量検出値と対応する
アクチュエータを,形状特徴量の目標値との偏差に基づ
いてPI(比例積分)制御又はPID(比例積分微分)
制御することで当該目標値に収束させるものや、各アク
チュエータの形状特徴量への影響係数から山登探索法を
用いて評価関数が最も小さくなる方向に操作量を決定す
るものや、金属帯の幅方向の各点におけるアクチュエー
タによる金属帯形状への影響係数から最小自乗法を用い
て,目標形状との例えば2乗誤差等の偏差が最も小さく
なるように操作量を決定するものなどがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の金属帯の形状制御装置のうち、前記形状特徴量の検
出或いは算出において、前記4次関数や直交関数と用い
るものでは、圧延ロールの熱変形等により金属帯の形状
が複雑になった場合、例えば局部的な伸びが発生したよ
うな場合には、算出設定された形状特徴量検出値が現実
にそぐわないものとなったり、形状特徴量の目標値との
偏差が零近くなっても実際の形状が望ましいものとなら
ない可能性がある。また、前記ニューラルネットワーク
による形状パターン認識を行うものでは、学習データ以
外の入力(この場合は金属帯の伸び分布からなる形状検
出値を指す)の場合に、現実と著しく異なる形状パター
ンの認識をしてしまう虞れがある。
【0006】また、前記操作量の設定において、前記山
登探索法やPI又はPID制御を行う場合には、形状特
徴量の検出値を目標値に近づけるので、金属帯クラウン
等の母板形状や圧延ロールの熱膨張等の影響により,金
属帯の実際の形状が形状特徴量のみでは十分に表せない
ときに,当該金属帯の形状を必ずしも目標形状に収束さ
せることができない可能性がある。また、前記最小自乗
法を用いる場合には、例えばコンピュータによるサンプ
リング時間等に相当する制御周期毎に最適化計算を行う
ことになり、制御演算が複雑でその演算負荷が大きくな
ってしまうという問題がある。
【0007】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、仕様諸元の異なる金属帯の継目等で発生
する目標形状との過渡的な形状誤差については速やかに
修正することができ、定常的な形状誤差については,金
属帯の形状パターンを誤認することなく且つ目標形状に
確実に収束することのできる金属帯の形状制御装置を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の諸問題を解決する
ために、本発明のうち請求項1に係る金属帯の形状制御
装置は、図1の基本構成図に示すように,入力される制
御信号に従って連続圧延に係る金属帯の形状を調整可能
な金属帯形状調整手段と、冷間圧延機又はスキンパス圧
延機の出側の金属帯の形状を検出する金属帯形状検出手
段と、前記金属帯形状検出手段で検出された金属帯の形
状検出値から当該金属帯の形状を形状特徴量として検出
する形状特徴量検出手段と、金属帯に要求される目標形
状から当該金属帯で達成すべき形状特徴量の目標値を設
定する目標形状特徴量設定手段と、前記目標形状特徴量
設定手段で設定された形状特徴量の目標値に前記形状特
徴量検出手段で検出された形状特徴量検出値を一致させ
るように所定のフィードバックループで前記形状調整手
段へのフィードバック制御信号を出力するフィードバッ
ク制御手段と、少なくとも前記金属帯形状検出手段で検
出された金属帯の形状検出値と前記金属帯に要求される
目標形状に応じた形状目標値とから前記フィードバック
ループとは異なるループで前記金属帯形状調整手段への
制御信号を制御して,前記形状目標値と形状検出値との
適合度を表す形状評価値を最小化する最適化制御手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0009】また、本発明のうち請求項2に係る金属帯
の形状制御装置は、前記金属帯形状検出手段が、前記圧
延機出側の金属帯の伸び分布から金属帯の形状を検出
し、前記形状特徴量検出手段は、前記金属帯形状検出手
段で検出された金属帯の伸び分布から検出された金属帯
の形状検出値に基づいて,所定の演算処理を行うことで
前記金属帯の形状パターンを認識可能な形状特徴量を算
出設定することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明のうち請求項3に係る金属帯
の形状制御装置は、前記最適化制御手段が、前記金属帯
形状検出手段で検出された金属帯の形状検出値と前記金
属帯に要求される形状目標値との偏差を用いた評価関数
が,所定の評価基準を満足するように前記金属帯形状調
整手段の調整量を補正するための形状特徴量補正値を算
出設定することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明のうち請求項4に係る金属帯
の形状制御装置は、前記最適化制御手段が、前記算出設
定された形状特徴量補正値を用いて,前記形状特徴量検
出手段で検出された金属帯の形状特徴量検出値を補正す
ることを特徴とするものである。また、本発明のうち請
求項5に係る金属帯の形状制御装置は、前記最適化制御
手段が、前記算出設定された形状特徴量補正値を用い
て,前記目標形状特徴量設定手段で設定された金属帯の
形状特徴量の目標値を補正することを特徴とするもので
ある。
【0012】
【作用】而して本発明のうち請求項1に係る金属帯の形
状制御装置では、図1の基本構成図に示すように、前記
金属帯形状検出手段で冷間圧延機又はスキンパス圧延機
の出側の形状を検出し、この金属帯の形状検出値から,
前記形状特徴量検出手段は当該金属帯の形状を形状特徴
量として検出する。このとき、前記請求項2に係る金属
帯の形状制御装置のように、金属帯の複数の伸び分布か
ら,所定の演算処理を行うことを形状パターンを認識可
能な形状特徴量を算出設定することとすれば、その形状
特徴量の検出値数は或る限られた数となる。そこで、前
記フィードバック制御手段は、この限られた形状特徴量
検出値を,前記目標形状特徴量設定手段で設定された当
該金属帯の形状特徴量の目標値に一致させるように、前
記所定のフィードバックループで,前述のように限られ
たアクチュエータからなる前記金属帯形状調整手段にフ
ィードバック制御信号を出力することにより、例えば仕
様諸元の異なる金属帯の継目等で発生する過渡的な形状
特徴量の目標値との大きな偏差は速やかに修正されて,
当該金属帯の形状特徴量は前記目標値に漸近し、またこ
のフィードバックループでは,特に複雑な最適化処理を
要求しないため、前述のフィードバック制御の制御周期
を短くしてその応答性を良好なものとすることができ、
またその演算負荷が大きくなり過ぎることもない。そし
て、更に本発明の金属帯の形状制御装置では、少なくと
も前記金属帯の形状検出値とその目標形状に応じた形状
目標値とから,前記フィードバックループとは異なるル
ープで,前記形状目標値と形状検出値との適合度を表す
形状評価値を最小化するように、前記最適化制御手段が
前記金属帯形状調整手段への制御信号を制御するため、
形状パターンとして認識される形状特徴量の誤認識を修
正することができ、圧延に係る金属帯が定常的に安定し
ている定常期には,金属帯の形状を最適な目標形状に最
も近づくように制御することができ、その分だけ制御精
度を向上することができる。
【0013】また、本発明のうち請求項3に係る金属帯
の形状制御装置では、前記最適化制御手段が、前記金属
帯形状調整手段の調整量を変更設定しながら,前記金属
帯の形状検出値と前記金属帯に要求される形状目標値と
の偏差を用いた評価関数が,所定の評価基準を満足する
ように最適化し、そのときの金属帯形状調整手段の調整
量から形状特徴量の補正値を算出設定するため、例えば
請求項4に係る金属帯の形状制御装置のように、前記最
適化制御手段が前記形状特徴量補正値を用いて前記形状
特徴量検出値を補正すれば、前記金属帯の形状パターン
として認識される形状特徴量の誤認識を確実に修正する
ことができ、或いは請求項5に係る金属帯の形状制御装
置にように、前記最適化制御手段が前記形状特徴量の目
標値を補正すれば、達成制御された金属帯の形状を最適
な形状に最も近づけることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の金属帯の形状制御装置の第1
実施例を図2〜図4に基づいて説明する。図2は本発明
の金属帯の形状制御装置を用いた圧延設備の概略構成図
であり、6は冷間圧延機又はスキンパス圧延機を構成す
る圧延機であり、1は圧延機6のワークロール,以下同
様に,2は中間ロール,3はバックアップロールを示
し、Sは圧延に係る鋼帯(ストリップ)からなる金属帯
を示し、当該ストリップSは同図の矢印A方向に連続通
板されながら圧延される。また、同図の4a〜4eは,
夫々ワークロールベンダ,中間ロールベンダ,中間ロー
ルシフト,圧下レベリング,図示されない冷却装置によ
るゾーンクーラント等の調整を行うためのアクチュエー
タであり、前述のように各アクチュエータ4a〜4eの
調整量を操作量と定義すると、各アクチュエータ4a〜
4eは,夫々後述する形状特徴量コントローラ5からの
操作量制御信号U1 〜U5 に応じ且つその操作量を達成
するように駆動される。なお、これらのアクチュエータ
の数はこれに限定されるものではなく、またその操作対
称量も前記に限定されるものではない。
【0015】一方、前記圧延機6の出側には,ストリッ
プSの形状検出値ε(i) (iはストリップ形状の各検出
点に相当する)を,当該ストリップSの幅方向数十点以
上の張力分布(引張応力分布)から伸び分布として検出
する形状検出器(形状検出手段)7が設けられている。
この形状検出器7には、ストリップSの幅方向に分割さ
れた多数のローラを当該ストリップSに押付けて,その
押付け力分布から前記張力分布を検出するものや、スト
リップSの幅方向各点を磁力で引付けて,その引付け力
分布から前記張力分布を検出するものなどの既存のもの
を適用することができる。
【0016】そして、本実施例の金属帯の形状制御装置
は、図2に示すように中央演算処理装置である上位計算
機8とローカル演算処理装置である下位計算機9とを含
んで構成される。図2は、これらの各計算機8,9内で
達成される機能をブロック図で表したものであり、それ
らの各ブロックがハード回路で構成されるかソフトロジ
ックで構築されるかはさておき、前記下位計算機9は,
形状特徴量検出器(形状特徴量検出手段)10と,目標
形状特徴量設定器(目標形状特徴量設定手段)11と,
加減算器12と,前記形状特徴量コントローラ5とを備
え、前記上位計算機8は,目標形状設定器13と,形状
特徴量最適化演算器(最適化制御手段)14とを備えて
いる。ここで、前記上位計算機8は,ホストとなるプロ
セスコンピュータと考えてもよく、従って前記下位計算
機9は,各設備毎の端末コンピュータであると考えても
よい。
【0017】前記形状特徴量検出器10は、前記従来既
存の形状特徴量検出器と同様に,前記形状検出器7のス
トリップ形状検出値ε(i) に基づき、適切な演算処理,
例えば写像やルール(規則)変換によって,前記耳伸
び,腹伸び,クオータ伸び,片伸び等の形状特徴量検出
値ΛL (Lはこれらの形状特徴量の順番に相当する)を
検出するものであり、具体的には前記ストリップ形状検
出値ε(i) を,両板端が±1となるようにして板幅方向
に正規化し、これを例えば次式のように4次関数で近似
したのち、 ε(X) =a4 4 +a3 3 +a2 2 +a1 X+a00 〜a4 :最小自乗法で求めた係数 X :正規化された板幅(−1≦X≦1) ε(X) :X点における形状の4次関数近似値 耳伸び特徴量を, Λ2 =((ε(1) −a0 )+(ε(-1)−a0)) /2 クオータ伸び特徴量を, Λ4 =((ε(1/21/2)−a0 )+(ε(-1/21/2) −a0))
/2 片伸び特徴量を, Λ1 =((ε(1) −a0 )−(ε(-1)−a0)) /2 クオータ片伸び特徴量を, Λ3 =((ε(1/31/2)−a0 )+(ε(-1/31/2) −a0))
/2 などとして検出する。
【0018】また、前記目標形状設定器13は、当該ス
トリップSに要求される仕様諸元並びに圧延プロセス等
に鑑みた当該ストリップSが達成すべき目標形状ε(i)
* を設定するものである。また、前記目標形状特徴量設
定器11は、前記目標形状設定器13で設定されたスト
リップの目標形状ε(i) * に基づき、前記形状特徴量検
出器10と同様に,適切な演算処理,例えば写像やルー
ル変換によって,前記耳伸び,腹伸び,クオータ伸び,
片伸び等の目標形状特徴量(形状特徴量の目標値)ΛL
* を設定するものである。
【0019】一方、前記形状特徴量最適化演算器14
は、前記目標形状ε(i) * 及び形状検出値ε(i) に基づ
いて、両者の偏差からなる評価関数Jが所定の評価基準
を満足するように最適化する後述の演算処理を行って,
形状特徴量補正値ΔΛLCORを算出設定するものである。
そして、前記加減算器12は、前記目標形状特徴量設定
器11からの目標形状特徴量ΛL * を正値とし、前記形
状特徴量検出器10からの形状特徴量検出値ΛL を負値
とし、前記形状特徴量最適化演算器14からの形状特徴
量補正値ΔΛLCORを正値として、夫々加減算し、前記形
状特徴量コントローラ5は、この加減算値から各アクチ
ュエータ4a〜4eの操作量U1 〜U5 を,適切な写像
やルール変換によって算出設定し、この操作量に相当す
る制御信号(U1 〜U5 )を各アクチュエータ4a〜4
eに向けて出力する。従って、前記形状検出器7,形状
特徴量検出器10,加減算器12,形状特徴量コントロ
ーラ5によって、本発明の金属帯の形状制御装置のフィ
ードバックループが形成され、このうち加減算器12及
び形状特徴量コントローラ5がフィードバック制御手段
を構成する。また、前記形状特徴量最適化演算器14及
び加減算器12が,前記フィードバックループとは異な
る最適化ループ及び最適化制御手段を構成している。
【0020】次に、前記形状特徴量最適化演算器14で
実行される演算処理について、図3を用いながら説明す
る。この演算処理は、最適化演算処理が実行されるため
に、繰り返し回数が所定値以上となるまで所定のループ
演算が行われることになるが、便宜上,その演算処理に
順位を設けると、まずステップS1で,前記形状検出器
7からの形状検出値ε(i) を読込み、下記1式に従っ
て,前記各アクチュエータ4a〜4eの各操作量U
j (j=1〜n,本実施例ではn=5)を予め設定され
た微小操作量ΔUj K だけ変化させたときの形状予測値
εOB(i) を算出設定すると共に、下記2式に従ってこの
形状予測値εOB(i) に対する予測目標形状特徴量ΛL K*
を算出設定する。
【0021】 ΛL K*=fL (εOB(i) ) ……… (2) 但し、ΔUj K =(ΔU1 K ,ΔU2 K ,……)であ
り、Lは正の整数であって,順序付けされた形状特徴量
の順番を示し、fL は,形状εから特徴量Λへの写像ル
ールを表す。
【0022】次にステップS2に移行して、前記目標形
状ε(i) * を読込み、この目標形状ε(i) * と前記ステ
ップS1で算出された形状予測値εOB(i) との偏差の2
乗和から,下記3式に従って前記微小操作量に対する形
状の評価関数ΔSを算出し、更に下記4式に従ってこの
評価関数のベクトル作用素∇ΔSを算出する。 ΔS(ΔUK ;ε(i) )=Σai ・(εOB(i) −ε(i) * 2 ……… (3) 但し、ai はi番目の形状検出値に対する重みである。
【0023】次にステップS3に移行して、前記ステッ
プS2で算出された評価関数のベクトル作用素の絶対値
|∇ΔS|が,予め設定された評価基準所定値δより小
さいか否かを判定し、当該評価関数のベクトル作用素の
絶対値|∇ΔS|が評価基準所定値δより小さい場合に
はステップS4に移行し、そうでない場合にはステップ
S5に移行する。
【0024】前記ステップS5では、前記ステップS1
からステップS3までの演算繰り返し回数が所定回数N
0 以上であるか否かを判定し、当該繰り返し回数が所定
回数N0 以上である場合にはステップS6に移行し、そ
うでない場合にはステップS7に移行する。前記ステッ
プS7では、下記5式で与えられる微小操作量を新たな
微小操作量ΔUj K に設定してから前記ステップS1に
戻る。
【0025】 但し、t:転置を示す。
【0026】一方、前記ステップS4では、下記6式及
び7式に従って形状特徴量補正量ΔΛLCOR及び操作量の
変化量ΔUjCORを算出し、これを出力してから一旦,こ
のルーチンから抜け、上位計算機8の図示されない指令
により再び前記ステップS1からルーチンを繰り返す。 ΔΛLCOR=ΛL k*−ΛL ……… (6) ΔUjCOR=ΔUj k ……… (7) また、前記ステップS6では、前記形状特徴量補正量Δ
ΛLCOR及び操作量の変化量ΔUjCORを共に“0”に設定
し、これを出力してから一旦,このルーチンを抜ける。
【0027】次に、この演算処理を行う形状特徴量最適
化演算器及び前記本実施例の金属帯の形状制御装置の作
用について説明する。まず、前記図3の演算処理によれ
ば、前記ステップS1で各操作量Uj を前記微小操作量
ΔUj だけ変化させたときの形状予測値εOB(i) が算出
され、この形状予測値εOB(i) に伴う予測目標形状特徴
量ΛL K*も算出される。そして、前記ステップS2で
は、この形状予測値εOB(i) と前記目標形状ε(i) *
の偏差の重み付け2乗和から,微小操作量ΔUに対する
形状検出値ε(i) の評価関数ΔSが算出される。この評
価関数ΔSは,前記形状偏差の2乗和であるから,その
偏差の正負に関係なく、傾き,即ちベクトルの作用素が
零又は零近傍となる極値をもつ。そして、この極値を求
めるために,前記ステップS2では合わせてこの評価関
数のベクトル作用素∇ΔSが算出される。
【0028】そして、前記ステップS5で最適化演算の
繰り返し回数が所定回数N0 以上とならないうちに、前
記評価関数のベクトル作用素∇ΔSが前記評価基準所定
値δより小さくなったならば、更に言及して当該評価関
数のベクトル作用素∇ΔSが零となったならば、前記微
小操作量ΔUに対して,前記形状予測値εOB(i) と前記
目標形状ε(i) * との偏差が最も小さくなり、且つ当該
微小操作量ΔUが若干変化しても、その近傍での微小操
作量ΔUに対する傾きは小さいはずであるから、このと
きの予測目標形状特徴量ΛL K*こそ,当該圧延に係るス
トリップSが達成し得る目標形状に最も近い形状特徴量
であり、この予測目標形状特徴量ΛL K*から現在の形状
特徴量ΛL を減じた値が,形状特徴量補正値ΔΛLCOR
して算出出力され、合わせてこのときの微小操作量が,
操作量の変化量ΔUjCORに設定されて出力される。
【0029】一方、前記最適化演算の繰り返し回数が所
定回数N0 未満であるうちに、前記評価関数のベクトル
作用素∇ΔSが前記評価基準所定値δより小さくならな
いときには、前記ステップS7の前記5式に従って,周
知の最急降下法で前記評価関数ΔSの極値(鞍点)近傍
の微小操作量ΔUが算出設定され、前述のルーチンを繰
り返して最適化が促進される。
【0030】また、最適化演算の繰り返し回数が所定回
数N0 以上となり、且つ前記評価関数のベクトル作用素
∇ΔSが前記評価基準所定値δより小さくならないとき
には、前記ステップS6で形状特徴量を補正しないため
前記形状特徴量補正量ΔΛLC ORは“0”に設定出力され
る。一方、前記図2の金属帯の形状制御装置では前記形
状特徴量最適化演算器14を含まないフィードバックル
ープを有するため、例えば前記図3の最適化演算処理の
繰り返し回数が所定回数N0 以上となるまでの所要時間
を,当該フィードバックループのサンプリング時間より
長く設定しておけば、例えば仕様諸元の異なるストリッ
プの継目等で発生する,目標形状と形状検出値との大き
な偏差に対しては、このフィードバックループの方が速
やかに各アクチュエータ4a〜4eの操作量Uj を変更
制御し、その結果,前記図3の最適化演算処理で読込ま
れる形状検出値ε(i) は前記最適化ルーチンの中で次々
と変化して、事実上,前記適切な形状特徴量補正量ΔΛ
LCORは算出設定されず、前記形状特徴量検出器10で検
出された形状特徴量検出値ΛL を目標形状特徴量ΛL *
に一致させるようにして、ストリップSの形状は前記目
標形状設定器13で設定された目標形状に速やかに漸近
する。
【0031】やがて、前記形状特徴量検出値ΛL が目標
形状特徴量ΛL * に漸近して,前記形状検出器7で検出
されたストリップSの形状検出値ε(i) が目標形状ε
(i) *近傍に安定すると、前記図3の最適化演算処理に
よって形状特徴量補正量ΔΛLC ORが算出出力されるの
で、結果的にこの形状特徴量補正量ΔΛLCORを用いて加
減算器12から出力される目標形状特徴量ΛL * は,当
該ストリップSで達成し得る目標形状に最も近いものに
補正され、ストリップSの定常圧延時には最適な形状に
最も近づけることができる。
【0032】次に、本実施例の金属帯の形状制御装置に
よる圧延形状実績について、図4を用いながら説明す
る。この図4は、仕様諸元の異なるストリップの圧延開
始から定常時に至るまでの形状特徴量ΛL の経時変化を
同図bに、その各時間断面におけるストリップの形状ε
(i) を同図aに示す。なお、最終的に目標とするストリ
ップの形状はスクエア,即ち平坦状態である。
【0033】前述のように、仕様諸元の異なるストリッ
プの圧延開始直後では,前記図3の形状特徴量最適化演
算器14からの形状特徴量補正量ΔΛLCORが算出出力さ
れないから、このときの目標形状特徴量ΛL * を目標形
状特徴量の初期値ΛL * (0)と称する。この圧延開始直
後では,前記最適化ループを含まないフィードバックル
ープのみによって,形状偏差が速やかに是正されるた
め、図4bに示すように目標値に対する若干のオーバシ
ュートは残存するものの,形状検出値ΛL は目標形状特
徴量の初期値ΛL * (0) に比較的速やかに漸近する。但
し、目標形状特徴量の初期値ΛL * (0) に形状検出値Λ
L が漸近した後の形状検出値ε(i) からなる形状パター
ンは、図4aに示すように未だ平坦状態とは,かなりの
格差があり、これは設定される目標形状特徴量の初期値
ΛL * (0) が目的形状を達成するためには不適当である
ためであり、逆に言えば形状特徴量検出値ΛL に形状パ
ターンの誤認識があるということでもある。
【0034】やがてその結果,前記形状検出器7からの
形状検出値ε(i) が安定してきたため、前記図3の形状
特徴量最適化演算器14から形状特徴量補正量ΔΛLCOR
が時刻t1 で算出出力され、その結果,前記加減算器1
2から出力される目標形状特徴量ΛL * は,図4bに示
すように前記初期値ΛL * (0) にこの形状特徴量補正量
ΔΛLCORを和した値となり、この時刻t1 に前後してア
クチュエータ4a〜4eの操作量,即ち調整量の制御信
号が補正されるため、当該時刻t1 以後の形状検出値ε
(i) からなる形状パターンは図4aに示すように、当該
時刻t1 以前の形状パターンに比して,平坦状態に近づ
いている。
【0035】また、同様に形状検出器7からの形状検出
値ε(i) が安定する時刻t2 ,t3でも、前記図3の形
状特徴量最適化演算器14から形状特徴量補正量ΔΛ
LCORが算出出力されるため、各時刻t2 ,t3 以後の形
状検出値ε(i) からなる形状パターンは図4aに示すよ
うに最適な平坦状態に近づき、時刻t3 以後の定常時に
は,ほぼ平坦になっている。
【0036】これに対して、最適化制御を実行しない場
合には,前記時刻t1 以前の形状が残存し、これはいつ
までも,所望する平坦状態に近づくことはない。また、
前記フィードバックループに最適化演算処理を組み込め
ば、やがてストリップの形状は所望する形状パターンに
近づくが、各サンプリング時間毎に最適化演算処理を行
う場合には,その演算処理の正確さが却って目標形状へ
の漸近を遅くし、またその演算負荷の大きさが更に目標
形状への漸近を遅くしてしまうことも考えられる。
【0037】次に、本発明の金属帯の形状制御装置の第
2実施例を,図5を用いながら説明する。この図5に示
す形状特徴量最適化演算器14は、前記第1実施例の図
3に示すものの代わりに,前記図2に示す圧延設備の形
状制御装置に用いられたものであり、具体的には前記形
状特徴量最適化ループ演算処理の代わりにニューラルネ
ットワーク及び知識ベースを用いている。そして、この
形状特徴量最適化演算器14は、ニューラルネットワー
クを用いた形状パターン認識演算器21と,この形状パ
ターン認識演算器21で認識出力された形状パターンか
らなる形状特徴量Λ L から形状特徴量補正量ΔΛLCOR
算出するのに必要な変数を,知識ベースとして記憶した
データベース23と、このデータベース23からの知識
ベースを用いて形状特徴量補正量ΔΛLCORを算出出力す
る形状特徴量補正量演算器22とを備えている。
【0038】前記形状パターン認識演算器21は、前記
形状検出器7で検出された形状検出値ε(i) を用い、各
形状検出値ε(i) を図示の縦に併設された第1の処理要
素21aで処理し、更にその出力を第2の処理要素21
bで処理して,予め対応する形状特徴量ΛL からなる形
状パターンに分類すると共に、それらの各形状パター
ン,即ち各形状特徴量ΛL と形状検出値ε(i) との相関
係数ρ(ΛL /ε(i) )を算出し、その最も相関の強い
もの(当該相関係数が“1”に近いもの)を代表的な形
状特徴量ΛL として出力する。
【0039】また、前記データベース23は,具体的に
は前記第1実施例の1式で用いられる操作量に対する形
状変化量の微分値の代わりに,操作量に対する形状特徴
量の変化量の微分値を知識ベースとして記憶しており、
この微分値を前記所定の微小操作量ΔUj k に乗じた値
の総和値を,形状特徴量変化量総和値として多数保有し
ている。
【0040】また、前記形状特徴量補正量演算器22
は、前記目標形状ε(i) * に相当する目標形状特徴量Λ
L * と前記形状特徴量ΛL とに基づいて,前記データベ
ース23の形状特徴量変化量総和値を探索しながら最適
予測目標形状特徴量ΛOB(i) を算出し、この最適予測目
標形状特徴量ΛOB(i) と現在の形状特徴量ΛL との偏差
から形状特徴量補正量ΔΛLCORを算出出力すると共に、
このときの微小操作量ΔUj を操作量の変化量ΔUjCOR
として出力する。
【0041】この形状特徴量最適化演算器14によれ
ば、前記第1実施例の最適化ループにおける多大な演算
負荷を軽減すると共に,当該ループを繰り返す所要時間
を低減して、前記形状特徴量補正量ΔΛLCORの算出出力
を容易化することができる。また、新たな経験則等を得
たときに,前記第1実施例の最適化ループでは,全ての
アルゴリズムを変更しなけれならないのに対して、本実
施例の形状特徴量最適化演算器14では,前記ニューラ
ルネットワークには新たな処理要素とそのネットワーク
を追加するだけでよく、またデータベース23には新た
な知識ベースを記憶するだけでよいから、このような場
合の対応能力や応答性を向上することができ、そのメイ
ンテナンス性の良さも有利となる。
【0042】また、本実施例の金属帯の形状制御装置に
よれば、前記第1実施例と同様に,目標形状と形状検出
値との大きな偏差に対しては、前記フィードバックルー
プの方が速やかに各アクチュエータ4a〜4eの操作量
j を変更制御して,ストリップSの形状を目標形状に
速やかに漸近し、定常圧延時には、前記最適化ループに
よって目標形状特徴量ΛL * が,当該ストリップSで達
成し得る目標形状に最も近いものに補正され、ストリッ
プSの形状を最適な形状に最も近づけることができる。
【0043】次に、本発明の金属帯の形状制御装置の第
3実施例を図6〜図8に基づいて説明する。図6は本発
明の金属帯の形状制御装置を用いた圧延設備の概略構成
図であり、基本的な構成については,前記第1実施例の
図2のものとほぼ同様であるため、同様の構成要素につ
いては同等の符号を附して,その重複する詳細な説明を
省略する。但し、本実施例では,図6に明示するよう
に、各アクチュエータ4a〜4eと前記目標形状特徴量
ΛL * を含む形状特徴量ΛL (同図ではΛ1 〜Λ5 に相
当)とを1対1対応させ、各形状特徴量ΛL に対して,
各アクチュエータ4a〜4eを個別に操作制御する。一
方、図6の上位計算機8には,アクチュエータ初期設定
器5aを設け、その出力値であるアクチュエータ初期設
定値U10〜U50と形状特徴量コントローラ5からの出力
値との加算器31a〜31eからの和値が,各アクチュ
エータ4a〜4eへの制御信号U1 〜U5 となるため、
当該形状特徴量コントローラ5からの出力値は,実質的
なアクチュエータ4a〜4eの操作変化量ΔU1 〜ΔU
5 になっている。従って、前記形状特徴量コントローラ
5は、基本的に,目標形状特徴量設定器11から出力さ
れる目標形状特徴量ΛL * (L=1〜5)を正値とし、
形状特徴量検出器10から出力される形状特徴量検出値
ΛL を負値とする加減算器32a〜32eからの各出力
値に基づいて,各アクチュエータ4a〜4eの操作変化
量ΔU1 〜ΔU5 を,適切な写像やルール変換によって
算出設定し、この操作変化量に相当する制御信号(ΔU
1 〜ΔU5 )を各アクチュエータ4a〜4eに向けて出
力する。従って、前述した形状検出器7,形状特徴量検
出器10,加減算器32a〜32e,形状特徴量コント
ローラ5によって、本発明の金属帯の形状制御装置のフ
ィードバックループが形成され、このうち加減算器32
a〜32e及び形状特徴量コントローラ5がフィードバ
ック制御手段を構成する。
【0044】一方、本実施例の形状特徴量最適化演算器
14は、前記第1実施例の図2のものと同様に,上位計
算機8内に設けられており、前記目標形状ε(i) * 及び
形状検出値ε(i) に基づいて、両者の偏差からなる評価
関数Jが所定の評価基準を満足するように最適化する後
述のブロック演算に従って,形状特徴量補正値ΔΛLC OR
を算出設定する。そして、前記形状特徴量検出器10と
形状特徴量コントローラ5との通信網に設けられた加算
器33a〜33eでは、前記形状特徴量最適化演算器1
4からの形状特徴量補正値ΔΛLCORと当該形状特徴量検
出器10からの形状特徴量検出値ΛL との和値,即ち補
正された形状特徴量検出値を,前記加減算器32a〜3
2eに供給する。従って、前記形状特徴量最適化演算器
14及び加減算器33a〜33eが,本発明の金属帯の
形状制御装置における前記フィードバックループとは異
なる最適化ループ及び最適化制御手段を構成している。
【0045】次に、前記形状特徴量最適化演算器14で
実行される演算処理について、図7を用いながら説明す
る。この図7は、当該形状特徴量最適化演算器14で実
行される演算処理をブロック図で表したものであり、そ
れらの各ブロックがハード回路で構成されるかソフトロ
ジックで構築されるかは特に問わない。この演算処理
は、最適化演算処理が実行されるために、繰り返し回数
が所定値以上となるまで所定のループ演算が行われるこ
とになるが、便宜上,その演算処理に順位を設けると、
まず形状制御結果予測器41で,前記形状検出器7から
の形状検出値ε(i ) を読込み、例えば前記1式に従っ
て,前記各アクチュエータ4a〜4eの各操作量U
j (j=1〜n,本実施例ではn=5)を予め設定され
た微小操作量ΔU j K だけ変化させたときの形状予測値
εOB(i) を算出設定すると共に、例えば,これに伴って
読込まれた形状特徴量ΛL が目標形状特徴量ΛL * に対
してどれほど変化するか,そしてその結果の形状特徴量
予測値ΛOBL を予測算出する。なお、本実施例では,各
アクチュエータ4a〜4eの微小操作量ΔUj に対する
形状予測値εOB(i) への影響係数をデータベース42に
蓄積された知識ベースから読込んで,当該形状予測値ε
OB(i) を予測算出する。
【0046】次に、前記形状制御結果予測器41の出力
値,即ち形状予測値εOB(i) を入力した形状誤差評価器
43では、前記目標形状設定器13からの前記目標形状
ε(i ) * を読込み、例えば下記10式に従って評価関数
Jを算出設定する。 但し、Q及びRは,重みを表す。
【0047】次に、前記形状誤差評価器43の出力値,
即ち評価関数J(図では現在の評価関数Jnow )を入力
した評価基準比較器44では、当該現在の評価関数J
now が予め設定された評価基準所定値αより小さい場合
に,論理値“1”の制御信号を出力制御器45に出力
し、そうでない場合には,現在の評価関数Jnow をその
まま繰り返し回数比較器46に出力する。
【0048】前記繰り返し回数比較器46では、現在ま
での最適化演算処理繰り返し回数が所定回数N0 以上で
ある場合に,現在の評価関数Jnow をそのまま評価関数
比較器47に出力し、そうでない場合には形状特徴量補
正量演算器48に前記形状特徴量予測値ΛOBL を出力す
る。そして、前記形状特徴量補正量演算器48では、前
記形状特徴量予測値ΛOBLから形状特徴量検出値ΛL
減じるなどして形状特徴量補正量ΔΛLCORを算出し、こ
れを加算器50a及び前記出力制御器45に出力する。
【0049】前記加算器50aでは、形状特徴量検出値
ΛL と形状特徴量補正量ΔΛLCORとの和値を,新たな形
状特徴量検出値ΛL として前記形状制御結果予測器41
に出力する。一方、前記評価関数比較器47では、前記
現在の評価関数Jnow が,予め設定された評価関数基準
所定値J0 以下である場合に,論理値“1”の制御信号
を前記出力制御器45に出力し、そうでない場合には零
補正設定器49に制御信号を出力する。
【0050】前記出力制御器45は、ORゲート45a
とANDゲート45bとを備えて構成され、前記評価基
準比較器44からの制御信号及び評価関数比較器47か
らの制御信号の少なくとも何れか一方の制御信号が論理
値“1”のHi状態であるときに、ORゲート45aの
出力が論理値“1”のHi状態となり、このORゲート
45aの出力信号と前記形状特徴量補正量演算器48か
らの形状特徴量補正量ΔΛLCORとの積値,即ちORゲー
ト45aの出力が論理値“1”のHi状態である場合に
は形状特徴量補正量ΔΛLCORがANDゲート45bから
加算器50に出力される。
【0051】また、前記零補正設定器49では、“0”
に設定された形状特徴量補正量ΔΛ LCORが,前記加算器
50に出力される。そして、前記加算器50では、前記
形状特徴量補正量演算器48又は零補正設定器49の何
れかで設定された形状特徴量補正量ΔΛLCORが,前記図
6の加算器33a〜33eに出力される。
【0052】次に、この形状特徴量最適化演算器及び前
記本実施例の金属帯の形状制御装置の作用について説明
する。まず、前記図7の形状特徴量最適化演算器14に
よれば、前記第1実施例と同様にして,前記最適化演算
の繰り返し回数が所定回数N0 以上とならないうちに、
前記評価関数Jが前記評価基準所定値αより小さくなっ
たならば、このときの形状特徴量予測値ΛOBL こそ,当
該圧延に係るストリップSが達成し得る目標形状に最も
近い形状特徴量であり、この形状特徴量予測値ΛOBL
ら現在の形状特徴量ΛL を減じた値が,形状特徴量補正
値ΔΛLCORとして算出出力される。
【0053】一方、前記最適化演算の繰り返し回数が所
定回数N0 未満であるうちに、前記評価関数Jが前記評
価基準所定値αより小さくならないときには、前記形状
制御結果予測器41から形状特徴量補正量演算器48及
び加算器50aによる最適化ルーチンを繰り返して最適
化が促進される。また、前記評価関数Jが前記評価基準
所定値α以上であり、且つ最適化演算の繰り返し回数が
所定回数N0 以上となり、且つ前記評価関数Jが前記評
価関数基準所定値J0 以下であるときには、最適ではな
い可能性もあるが,このときの形状特徴量予測値ΛOBL
は,当該圧延に係るストリップSが達成し得る目標形状
にほぼ近い形状特徴量であるから、この形状特徴量予測
値ΛOBL から現在の形状特徴量ΛL を減じた値が,形状
特徴量補正値ΔΛLCORとして算出出力される。
【0054】また、最適化演算の繰り返し回数が所定回
数N0 以上となり、且つ前記評価関数Jが前記評価関数
基準所定値J0 以下とならないときには、形状特徴量を
補正しないため前記形状特徴量補正量ΔΛLCORは“0”
に設定出力される。一方、前記図6の金属帯の形状制御
装置では前記形状特徴量最適化演算器14を含まないフ
ィードバックループを有するため、前記第1実施例と同
様に,例えば仕様諸元の異なるストリップの継目等で発
生する,目標形状と形状検出値との大きな偏差に対して
は、このフィードバックループの方が,前記形状特徴量
検出器10で検出された形状特徴量検出値ΛL をそのま
ま目標形状特徴量ΛL * に一致させるようにして,速や
かに各アクチュエータ4a〜4eの操作量Uj を変更制
御し、その結果,ストリップSの形状は前記目標形状設
定器13で設定された目標形状に速やかに漸近する。
【0055】やがて、前記形状特徴量検出値ΛL が目標
形状特徴量ΛL * に漸近して,前記形状検出器7で検出
されたストリップSの形状検出値ε(i) が目標形状ε
(i) *近傍に安定すると、前記図7の形状特徴量最適化
演算器14から形状特徴量補正量ΔΛLCORが算出出力さ
れるので、結果的にこの形状特徴量補正量ΔΛLCORを用
いて加算器33a〜33eから出力される形状特徴量Λ
L は,当該ストリップSで達成し得る最適な目標形状と
なるための正確な形状パターンに最も近いものに補正さ
れ、ストリップSの定常圧延時には最適な形状に最も近
づけることができる。
【0056】次に、本実施例の金属帯の形状制御装置に
よる圧延形状実績について、図8を用いながら説明す
る。この図8は、仕様諸元の異なるストリップの圧延開
始から定常時に至るまでの過程において,前記最適化制
御を時刻t11で切り状態から入り状態としたときの片伸
びを示す形状特徴量検出値(時刻t11以後は補正後の形
状特徴量検出値)Λ1 の経時変化を同図bに、その形状
特徴量補正量Λ1CORの経時変化を同図cに、また耳伸び
を示す形状特徴量検出値(前記時刻t11以後は補正後の
形状特徴量検出値)Λ2 の経時変化を同図dに、その形
状特徴量補正量Λ 2CORの経時変化を同図eに、これらの
形状特徴量によって達成された各時間断面におけるスト
リップの形状ε(i) を同図aに示す。なお、前記各形状
特徴量検出値Λ1 ,Λ2 は,前記片伸び及び耳伸びの何
れの場合も,前記4次関数近似により算出する。また、
最終的に目標とするストリップの形状はスクエア,即ち
平坦状態であるから、目標形状特徴量検出値Λ1 * ,Λ
2 * は共に“0”である。
【0057】この仕様諸元の異なるストリップの圧延開
始直後では,図8aに示すようにストリップの右側(同
図ではOp側)に著しいクオータ伸びが発生しており、
同じく左側(同図ではDr側)に局部的な耳伸びが発生
している。そのため、このときの形状検出値ε(i) の前
記非対称成分の累積値等から検出される片伸び形状特徴
量検出値Λ1 は当該ストリップのOp側の片伸びを示す
ため,図8bに示すような比較的絶対値の大きい負値と
なり、同じく形状検出値ε(i) の前記対称成分の分布密
度等から検出される耳伸び形状特徴量検出値Λ2 は当該
ストリップのDr側の耳伸びを示すために,図8dに示
すような比較的絶対値の小さい正値となっている。
【0058】そこで、前記図6の形状制御装置では,未
だ最適化制御がONされずに形状特徴量補正量ΔΛLCOR
が算出出力されないから、前記最適化ループを含まない
フィードバックループのみによって,形状特徴量偏差が
速やかに是正されるため、このうちの前記絶対値の大き
い片伸び形状特徴量検出値Λ1 の偏差が図8bに示すよ
うに大きく修正されて零に近づく。これに従ってその後
のストリップの形状検出値ε(i) からは,図8aに示す
ように前記片伸び形状特徴量検出値Λ1 に反映されるス
トリップOp側のクオータ伸びや耳伸びは小さくなって
いる。また、これに合わせて,図8dに示すように絶対
値の小さい前記耳伸び形状特徴量検出値Λ2 の偏差も次
第に零に近づいており、その結果,その後のストリップ
の形状検出値ε(i) からは,図8aに示すように前記耳
伸び形状特徴量検出値Λ2 に反映されるストリップDr
側の耳伸び分布は緩やかとなってきているが、耳伸びの
大きさそのものは大きくなっている。これは、形状特徴
量検出値ΛL に明らかな形状パターンの誤認識があると
いうことであるが、前記フィードバックループのみで
は,この誤認識を是正或いは修正することはできない。
つまり、このストリップ形状パターンは片伸びと耳伸び
とが混在しているため、何れかのアクチュエータの操作
量を単独に制御しても目標形状を達成できないという矛
盾から,前述のような形状パターンの誤認識が発生する
とも考えられる。
【0059】そして、前記時刻t11で最適化制御がON
されると、形状特徴量補正量ΔΛLC ORが算出出力され
る。このとき、前記最適化ループでは,図8aに示すこ
のときの形状検出値ε(i) の分布状態から、ストリップ
のOp側には若干のクオータ伸びや耳伸びがあり且つD
r側には大きな耳伸びが発生しているという当該ストリ
ップの形状パターンを確実に認識するため、前記片伸び
形状特徴量補正量ΔΛ1C ORは,図8cに示すように比較
的絶対値の大きな正値となり、この片伸び形状特徴量補
正量ΔΛ1CORを加えて補正された片伸び形状特徴量検出
値Λ1 は,図8bに示すように比較的絶対値の大きな正
値となり、また、前記耳伸び形状特徴量補正量ΔΛ2COR
は,図8eに示すように比較的絶対値の小さな正値とな
り、この耳伸び形状特徴量補正量ΔΛ2CORを加えて補正
された耳伸び形状特徴量検出値Λ2は,図8dに示すよ
うに比較的絶対値の大きな正値となる。そして、これら
の形状特徴量検出値Λ1 ,Λ2 偏差を零にするように各
アクチュエータ4a〜4eの操作量を制御すると、一
旦,ストリップOp側の耳伸びやクオータ伸びは大きく
なるが,ストリップDr側の耳伸びは小さくなってお
り、全体としての片伸び傾向は小さくなるから,前記正
値の片伸び形状特徴量補正量ΔΛ1CORの絶対値は小さく
なり、一方、ストリップ両端部の耳伸びは同等に顕著と
なり、前記耳伸び形状特徴量補正量ΔΛ2CORの絶対値は
変化しない。
【0060】これに伴って,補正された片伸び形状特徴
量検出値Λ1 は次第に零に漸近していったが、耳伸び形
状特徴量検出値Λ2 は或る時刻で負値,即ち当該時刻の
形状検出値ε(i) に応じたストリップOp側の耳伸びが
大きい状態を示すようになった。そこで、この耳伸び形
状特徴量偏差を零にするように,例えばゾーンクラーン
ト等の各アクチュエータ4a〜4eの操作量を制御する
と、当該ストリップの両端部の耳伸びは確実に修正さ
れ、定常圧延時には,所望される形状,即ちほぼ平坦状
態が達成されている。つまり、本実施例の金属帯の形状
制御装置によれば、検出される形状特徴量を,現実の金
属帯形状に則した最適なものとして正しく認識すること
ができ、逆にこれによって或る形状特徴量だけを浮き彫
りにして,それを確実に修正することで、最適な形状を
達成することができる。
【0061】これに対して、最適化制御を実行しない場
合には,前記時刻t11以前の形状が残存し、これはいつ
までも,所望する平坦状態に近づくことはない。また、
前記フィードバックループに最適化演算処理を組み込め
ば、やがてストリップの形状は所望する形状パターンに
近づくが、各サンプリング時間毎に最適化演算処理を行
う場合には,その演算処理の正確さが却って目標形状へ
の漸近を遅くし、またその演算負荷の大きさが更に目標
形状への漸近を遅くしてしまうことも考えられる。
【0062】次に、本発明の金属帯の形状制御装置の第
4実施例を,図9を用いながら説明する。この図9に示
す形状特徴量最適化演算器14は、前記第3実施例の図
7に示すものの代わりに,前記図6に示す圧延設備の形
状制御装置に用いられたものであり、具体的には前記形
状特徴量最適化ループ演算処理の代わりにニューラルネ
ットワーク及び知識ベースを用いている。そして、この
形状特徴量最適化演算器14は、ニューラルネットワー
クを用いた形状パターン認識演算器51と、この形状パ
ターン認識演算器21で認識出力された各種の形状パタ
ーンからなる各形状特徴量予測値ΛOBL (L=1,2,
…)に則した個別の形状特徴量予測補正量ΔΛOBL を算
出するのに必要な変数を,知識ベースとして記憶したデ
ータベース53と、このデータベース23からの知識ベ
ースを用いて前記形状特徴量予測補正量ΔΛOBL を算出
する形状特徴量予測補正量演算器52a,52b…と、
これらの形状特徴量予測補正量演算器52a,52b…
からの形状特徴量予測補正量ΔΛOBL を用いて形状特徴
量補正量ΔΛLCORを算出出力する形状特徴量補正量演算
器54とを備えている。
【0063】前記形状パターン認識演算器51は、前記
形状検出器7で検出された形状検出値ε(i) を用い、各
形状検出値ε(i) を図示の縦に併設された第1の処理要
素21aで処理し、更にその出力を第2の処理要素21
bで処理して,予め対応する各種の形状パターンに分類
すると共に、当該分類された形状パターンに相当する各
形状特徴量予測値ΛOBL を並列に出力する。
【0064】また、前記形状特徴量予測補正量演算器5
2a,52b…は、前記各形状形状特徴量予測値ΛOBL
と前記形状特徴量検出器10で検出された形状特徴量検
出値ΛL とに基づいて,前記データベース23の形状特
徴量予測補正のための変数を探索しながら,所定の写像
や規則変換によって形状特徴量予測補正量ΔΛOBL を算
出出力する。
【0065】また、前記形状特徴量補正量演算器54
は、前記形状特徴量予測補正量ΔΛOB L に対して予め設
定された適宜重み付け和などから形状特徴量補正量ΔΛ
LCORを算出出力する。この形状特徴量最適化演算器14
によれば、前記第3実施例の最適化ループにおける多大
な演算負荷を軽減すると共に,当該ループを繰り返す所
要時間を低減して、前記形状特徴量補正量ΔΛLCORの算
出出力を容易化することができる。また、新たな経験則
等を得たときに,前記第3実施例の最適化ループでは,
全てのブロックを変更しなけれならないのに対して、本
実施例の形状特徴量最適化演算器14では,前記ニュー
ラルネットワークには新たな処理要素とそのネットワー
クを追加するだけでよく、またデータベース23には新
たな知識ベースを記憶するだけでよいから、このような
場合の対応能力や応答性を向上することができ、そのメ
インテナンス性の良さも有利となる。
【0066】また、本実施例の金属帯の形状制御装置に
よれば、前記第3実施例と同様に,目標形状と形状検出
値との大きな偏差に対しては、前記フィードバックルー
プの方が速やかに各アクチュエータ4a〜4eの操作量
j を変更制御して,ストリップSの形状を目標形状に
速やかに漸近し、定常圧延時には、前記最適化ループに
よって形状特徴量ΛL が,当該ストリップSの現実の形
状パターンに則した正しいものに補正され、従ってこの
形状パターンの誤認識を修正することができる。
【0067】なお、前記各実施例における各ブロックで
表された演算器や検出器等の機器のレイアウト,特に各
演算器や検出器等を上位計算機側にレイアウトするの
か,下位計算機側にレイアウトするのかは、前記に限定
されるものではなく、例えば一つのホストコンピュータ
内に全ての演算検出機器をレイアウトするようにしても
差し支えはない。
【0068】また、前述した最適化制御における各評価
関数は,前記に限定されるものではなく、少なくとも金
属帯の形状を最適化するために目標形状と形状検出値と
の偏差に応じたものであれば,如何様なものであっても
よく、これらを広く形状評価値として表すことも可能で
ある。また、前記最適化制御には,二次計画等を用いる
ことも可能である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明の金属帯の形
状制御装置によれば、限られたアクチュエータからなる
前記金属帯形状調整手段に所定のフィードバックループ
でフィードバック制御信号を出力するため、形状特徴量
の目標値との大きな偏差は速やかに修正されて,当該金
属帯の形状特徴量は前記目標値に漸近し、またその応答
性を良好なものとすることができ、またその演算負荷が
大きくなり過ぎることもない。また、本発明の金属帯の
形状制御装置によれば、少なくとも前記金属帯の形状検
出値とその形状目標値とから,前記フィードバックルー
プとは異なるループで,前記金属帯形状調整手段への制
御信号が最適化制御されるため、形状パターンとして認
識される形状特徴量の誤認識を修正することができ、圧
延に係る金属帯が定常的に安定している定常期には,金
属帯の形状を最適な目標形状に最も近づくように制御す
ることができ、その分だけ制御精度を向上することがで
きる。
【0070】また、前記金属帯の形状検出値と目標形状
との偏差を用いた評価関数が,所定の評価基準を満足す
るように最適化して,形状特徴量の補正値を算出設定す
るようにすれば、この形状特徴量補正値を用いて前記形
状特徴量検出値を補正することで,金属帯の形状パター
ンとして認識される形状特徴量の誤認識を確実に修正す
ることができ、或いは前記形状特徴量の目標値を補正す
れば、達成制御された金属帯の形状を最適な形状に最も
近づけることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属帯の形状制御装置の基本構成図で
ある。
【図2】本発明の金属帯の形状制御装置の第1実施例を
示す圧延設備全体構成図である。
【図3】図2の金属帯の形状制御装置に用いられた形状
特徴量最適化演算器を示す構成図である。
【図4】図2の金属帯の形状制御装置による形状制御圧
延実績の説明図である。
【図5】本発明の金属帯の形状制御装置の第2実施例を
示す形状特徴量最適化演算器の構成図である。
【図6】本発明の金属帯の形状制御装置の第3実施例を
示す圧延設備全体構成図である。
【図7】図6の金属帯の形状制御装置に用いられた形状
特徴量最適化演算器を示す構成図である。
【図8】図6の金属帯の形状制御装置による形状制御圧
延実績の説明図である。
【図9】本発明の金属帯の形状制御装置の第4実施例を
示す形状特徴量最適化演算器の構成図である。
【符号の説明】
1はワークロール 2は中間ロール 3はバックアップロール 4a〜4eはアクチュエータ 5は形状特徴量コントローラ 6は圧延機 7は形状検出器 8は上位計算機 9は下位計算機 10は形状特徴量検出器 11は目標形状特徴量設定器 12は加減算器 13は目標形状設定器 14は形状特徴量最適化演算器 21,51は形状パターン認識演算器 22,48,54は形状特徴量補正量演算器 23,42,53はデータベース 31a〜31eは加算器 32a〜32eは加減算器 33a〜33eは加算器 41は形状制御結果予測器 43は形状誤差評価器 44は評価基準比較器 45は出力制御器 46は繰り返し回数比較器 47は評価関数比較器 50aは加算器 52は形状特徴量予測補正量演算器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 37/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される制御信号に従って連続圧延に
    係る金属帯の形状を調整可能な金属帯形状調整手段と、
    冷間圧延機又はスキンパス圧延機の出側の金属帯の形状
    を検出する金属帯形状検出手段と、前記金属帯形状検出
    手段で検出された金属帯の形状検出値から当該金属帯の
    形状を形状特徴量として検出する形状特徴量検出手段
    と、金属帯に要求される目標形状から当該金属帯で達成
    すべき形状特徴量の目標値を設定する目標形状特徴量設
    定手段と、前記目標形状特徴量設定手段で設定された形
    状特徴量の目標値に前記形状特徴量検出手段で検出され
    た形状特徴量検出値を一致させるように所定のフィード
    バックループで前記形状調整手段へのフィードバック制
    御信号を出力するフィードバック制御手段と、少なくと
    も前記金属帯形状検出手段で検出された金属帯の形状検
    出値と前記金属帯に要求される目標形状に応じた形状目
    標値とから前記フィードバックループとは異なるループ
    で前記金属帯形状調整手段への制御信号を制御して,前
    記形状目標値と形状検出値との適合度を表す形状評価値
    を最小化する最適化制御手段とを備えたことを特徴とす
    る金属帯の形状制御装置。
  2. 【請求項2】 前記金属帯形状検出手段は、前記圧延機
    出側の金属帯の伸び分布から金属帯の形状を検出し、前
    記形状特徴量検出手段は、前記金属帯形状検出手段で検
    出された金属帯の伸び分布から検出された金属帯の形状
    検出値に基づいて,所定の演算処理を行うことで前記金
    属帯の形状パターンを認識可能な形状特徴量を算出設定
    することを特徴とする請求項1に記載の金属帯の形状制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記最適化制御手段は、前記金属帯形状
    検出手段で検出された金属帯の形状検出値と前記金属帯
    に要求される形状目標値との偏差を用いた評価関数が、
    所定の評価基準を満足するように前記金属帯形状調整手
    段の調整量を補正するための形状特徴量補正値を算出設
    定することを特徴とする請求項1又は2に記載の金属帯
    の形状制御装置。
  4. 【請求項4】 前記最適化制御手段は、前記算出設定さ
    れた形状特徴量補正値を用いて,前記形状特徴量検出手
    段で検出された金属帯の形状特徴量検出値を補正するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の金属帯の形状制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記最適化制御手段は、前記算出設定さ
    れた形状特徴量補正値を用いて,前記目標形状特徴量設
    定手段で設定された金属帯の形状特徴量の目標値を補正
    することを特徴とする請求項3に記載の金属帯の形状制
    御装置。
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