JP2917931B2 - インバータ構造 - Google Patents
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Description
り、特にスタンバイ時の電力消費の殆どない低消費電力
特性を有するインバータ構造に関する。
として、スタンバイ時の電力消費が殆どないインバータ
回路が、高集積化、低消費電力化を可能にする回路とし
て重要である。このようなインバータ回路としては、シ
リコン(Si)半導体のCMOS(complimentary Meta
l Oxide Semiconductor)回路が従来より知られている。
このCMOS回路は、キャリアが電子のnチャネルMO
S(Metal Oxide Semiconductor) 型電界効果トランジス
タ(Field Effect Transistor) とキャリアが正孔である
pチャネルMOSFETとが、互いのゲート電極同士が
入力端子に接続され、かつ、互いのドレイン電極同士が
出力端子に接続されて構成されている。
(LSI)の基本構成要素として良く知られており、そ
の動作原理から設計、使用方法まで公知の各種文献(例
えば、「CMOS VLSIの設計の原理−システムの
視点から−」(Neil H.E.West & Kamran Eshraghian,"P
rinciples of CMOS VLSI Design:A System Perspectiv
e" の翻訳書、丸善株式会社出版)に詳しく述べられて
いる。
CMOS回路の模式的断面構造図、同図(b)はその回
路図を示す。CMOS回路は、p型半導体基板1に形成
された、n型の第1のソース領域3、n型の第1のドレ
イン領域4、第1の絶縁ゲート膜5、第1のソース電極
6、第1のドレイン電極7及び第1のゲート電極8から
なるn型のMOSFET n−FETと、n型ウェル領
域2、p型の第2のソース領域9、p型の第2のドレイ
ン領域10、第2の絶縁ゲート膜11、第2のソース電
極12、第2のドレイン電極13、第2のゲート電極1
4からなるp型のMOSFET p−FETとから構成
されている。
8及び14はそれぞれ共通に入力端子に接続されて入力
INが入力され、また第1のドレイン電極7及び第2の
ドレイン電極13がそれぞれ共通に出力端子に接続さ
れ、第1のソース電極6はアース電位に接続され、第2
のソース電極12は正の電源電圧Vddに接続されてい
る。ここで、n−FETはゲート電位がソース電位に比
べて大きい時にソース・ドレイン間に電流が流れるオン
状態になり、小さい時はオフ状態になるよう設計されて
いる。p−FETはこの逆の特性となっている。
n−FETはソース・ドレイン間に反転層チャネルが形
成されてオン状態、p−FETはオフ状態になり、トラ
ンジスタに電流は流れず、出力電位OUTはアース電位
となる。また、入力電位INがアース電位の場合には、
p−FET側に反転層チャネルが形成されてオン状態、
n−FETはオフ状態になり、やはりトランジスタに電
流が流れず、出力電位OUTは正電位となる。従って、
このCMOS回路では電流を流すことなく、インバータ
動作をすることになる。
のCMOS回路は、上記の動作原理の説明から明らかな
ように、導電型の異なる独立な2つのトランジスタを用
いて構成されているため、図5(a)のように半導体基
板1の表面上にそれぞれの領域を確保する必要があり、
また、素子分離のために片方のトランジスタ側には基板
1の導電型と反対の導電型のウェルと呼ばれる領域2内
に作成する必要がある。このため、この従来回路は多く
の電力を消費する1つのトランジスタと1つの抵抗とか
らなるインバータ回路よりも小型な構成とすることがで
きず、高集積化が困難である。
CMOS回路よりも高集積化可能な低消費電力型インバ
ータ構造を提供することを目的とする。
成するため、第1の導電型の半導体基板上に形成されて
おり、第1の導電型と逆導電型の第2の導電型の不純物
を高濃度に含み、縮退した半導体からなる共通ドレイン
領域と、共通ドレイン領域に対して離間対向して形成さ
れた第2の導電型の第1のソース領域と、共通ドレイン
領域に対して離間対向し、かつ、第1のソース領域の反
対側に形成された第2のソース領域と、共通ドレイン領
域と第1のソース領域の間の半導体基板表面上にまたが
る第1の絶縁性ゲート電極構造と、共通ドレイン領域と
第2のソース領域の間の基板表面にまたがって半導体基
板よりも高濃度に不純物を含み第1の導電型を有するチ
ャネル層と、チャネル層上に形成された第2の絶縁性ゲ
ート電極構造とを有する構成としたものである。
域を共通にして互いにチャネルの異なる2つのトランジ
スタを構成できるため、小さな占有面積でインバータ動
作する構造を実現できる。
の不純物を高濃度に含み縮退した半導体からなる構成と
することが、第1のソース領域と同一の作製工程で作製
できるので工程数削減の点から望ましい。
に所定の厚さで第1の導電型を有する半導体層が形成さ
れた絶縁性基板を用い、共通ドレイン領域は半導体層の
厚さと同じ厚さで形成することにより、2つのトランジ
スタが絶縁性基板の上に形成されるので、第1及び第2
のソース領域及び共通ドレイン領域の容量を小さくでき
る。
び第2のソース領域の間の半導体基板表面上にまたがる
共通絶縁性ゲート電極構造と、第1及び第2のソース領
域を結ぶ線上を避けた位置で、共通ドレイン領域に接続
されたドレイン電極を形成するようにしたため、2つの
トランジスタにそれぞれ絶縁性ゲート電極構造を設ける
場合に比し、共通ドレイン領域を狭くすることができ
る。
いて図面と共に説明する。
(b)は本発明になるインバータ構造の第1の実施の形
態の模式的断面図及び回路図を示す。同図中、図5
(a)及び(b)と同一機能を果たす部分は同一符号を
付してある。このインバータ構造では、p型半導体基板
1に形成された、n型の第1のソース領域3、第1の絶
縁ゲート膜5、第1のソース電極6、第1のゲート電極
8、p型の第2のソース領域9、第2の絶縁ゲート膜1
1、第2のソース電極12、第2のゲート電極14、高
濃度にn型不純物を含み縮退した半導体からなる共通ド
レイン領域15、共通ドレイン領域15とp型の第2の
ソース領域9との間の基板表面にまたがって半導体基板
1よりも高濃度に不純物を含みp型の導電型を有するチ
ャネル層16、共通ドレイン領域15上に形成される共
通ドレイン電極17から構成されている。
の絶縁ゲート膜5、第1のソース電極6、第1のゲート
電極8、共通ドレイン領域15及び共通ドレイン電極1
7は、n型のMOSFET n−FETを構成してお
り、p型の第2のソース領域9、第2の絶縁ゲート膜1
1、第2のソース電極12、第2のゲート電極14、共
通ドレイン領域15、チャネル層16、共通ドレイン電
極17は、p型のチャネルを有する表面トンネルトラン
ジスタ(STT;Surface Tunnel Transistor )p−S
TTを構成している。
ース領域3はn−Si、第1の絶縁ゲート膜5は二酸化
シリコン(SiO2)、第1のソース電極6はアルミニ
ウム(Al)、第1のゲート電極8はn型のポリシリコ
ン、第2のソース領域9はp+−Si、第2の絶縁ゲー
ト膜11はSiO2、第2のソース電極12はAl、第
2のゲート電極14はn型のポリシリコン、共通ドレイ
ン領域15はn+−Si、チャネル層16はp+- Si、
共通ドレイン電極17はAlを用い得る。
とp−STTのうち、n−FETは従来のCMOS回路
におけるn−FETと同様の動作を行う。一方、p−S
TTは、p+- Siチャネル層16と縮退した半導体か
らなるn+- Si共通ドレイン領域15間にp+−n+接
合が形成されている。
体となっていないときには、このp+−n+接合には幅が
広くエネルギーの高い障壁が存在することになり、電流
は流れない。一方、ソース電圧に対して大きな負のゲー
ト電圧を印加すると、p+-Siチャネル層16には高濃
度の正孔が誘起され、縮退した半導体となる。このよう
な状況では、p+−n+接合は縮退した半導体同士からな
るトンネル接合となり、この接合をトンネル電流が流れ
るようになる。このように、p−STTにおいては、ゲ
ート電圧に対してpチャネルFETと同様な動作をする
ことになる。
に示すような回路接続をすることにより、インバータ回
路を構成することができる。すなわち、n−FETのソ
ース電極6にアース電位を印加し、p−STTのソース
電極9を正電圧の電源Vddに接続し、ゲート電極8及
び14を共通接続して入力端子に接続し、共通ドレイン
電極17を出力端子に接続する。
電圧がアース電位の場合は、n−FETのソース・ドレ
イン間が非導通状態となり、p−STTのソース・ドレ
イン間が導通状態になる。このため、n−FETとp−
STTを通して流れる電流はなく、出力OUTは電源電
圧Vddとなる。また、入力電圧が正電圧の場合は、n
−FETのソース・ドレイン間が導通状態、p−STT
のソース・ドレイン間が非導通状態になる。このため、
n−FETとp−STTを通して流れる電流はなく、出
力OUTはアース電位となる。
も、従来のCMOS回路と同様な回路動作を実現でき
る。しかも、この実施の形態は、共通ドレイン領域15
を設けることで従来のCMOS構造に比べてウェル部と
1つのドレイン領域が除去された構造を有しているた
め、従来よりも小さな専有面積で回路が構成でき、集積
度を増加させることが容易になる。
(b)は本発明になるインバータ構造の第2の実施の形
態の模式的断面図及び回路図を示す。同図中、図1
(a)及び(b)と同一機能を果たす部分は同一符号を
付してある。このインバータ構造では、p型半導体基板
1に形成された、n型の第1のソース領域3、第1の絶
縁ゲート膜5、第1のソース電極6、第1のゲート電極
8、第2の絶縁ゲート膜11、第2のソース電極12、
第2のゲート電極14、高濃度にn型不純物を含み縮退
した半導体からなる共通ドレイン領域15、共通ドレイ
ン領域15とp型の第2のソース領域18との間の基板
表面にまたがって半導体基板1よりも高濃度に不純物を
含みp型の導電型を有するチャネル層16、共通ドレイ
ン領域15上に形成される共通ドレイン電極17、高濃
度にn型不純物を含み縮退した半導体からなる第2のソ
ース領域18から構成されている。
の絶縁ゲート膜5、第1のソース電極6、第1のゲート
電極8、共通ドレイン領域15及び共通ドレイン電極1
7は、n型のMOSFET n−FETを構成してお
り、第2の絶縁ゲート膜11、p型の第2のソース電極
12、第2のゲート電極14、共通ドレイン領域15、
チャネル層16、共通ドレイン電極17及び第2のソー
ス領域18は、p型のチャネルを有するソース・ドレイ
ン対称構造の表面トンネルトランジスタ(p−S−ST
T)を構成している。
ース領域3はn−Si、第1の絶縁ゲート膜5はSiO
2、第1のソース電極6はAl、第1のゲート電極8は
n型のポリシリコン、第2のソース領域18はn+−S
i、第2の絶縁ゲート膜11はSiO2、第2のソース
電極12はAl、第2のゲート電極14はn型のポリシ
リコン、共通ドレイン領域15はn+−Si、チャネル
層16はp+- Si、共通ドレイン電極17はAlを用
い得る。
とp−S−STTのうち、n−FETは従来のCMOS
回路におけるn−FETと同様の動作を行う。一方、p
−S−STTは、n+-Siの第2のソース領域18とp
+-Siチャネル層16間、及びp+-Siチャネル層16
とn+-Si共通ドレイン領域15間にそれぞれp+-n+
接合が形成されている。
となっていないときは、これらの接合には幅が広くエネ
ルギーの高い障壁が存在することになり、電流は流れな
い。一方、ソース電圧に対して大きな負のゲート電圧を
印加すると、p+-Siチャネル層16には高濃度の正孔
が誘起され、縮退した半導体となる。このような状況で
は、2つのp+-n+接合は縮退した半導体同士からなる
トンネル接合となり、これらの接合をトンネル電流が流
れるようになる。このように、p−S−STTにおいて
は、ゲート電圧に対してpチャネルFET及びp−ST
Tと同様な動作をすることになる。
ような回路接続をすることにより、インバータ回路を形
成することができる。すなわち、n−FETのソース電
極6にアース電位を印加し、p−S−STTのソース電
極18を正電圧の電源Vddに接続し、ゲート電極8及
び14を共通接続して入力端子に接続し、共通ドレイン
電極17を出力端子に接続する。
電圧がアース電位の場合は、n−FETのソース・ドレ
イン間が非導通状態となり、p−S−STTのソース・
ドレイン間が導通状態になる。このため、n−FETと
p−S−STTを通して流れる電流はなく、出力OUT
は電源電圧Vddとなる。また、入力電圧がVddの場
合は、n−FETのソース・ドレイン間が導通状態、p
−S−STTのソース・ドレイン間が非導通状態にな
る。このため、n−FETとp−S−STTを通して流
れる電流はなく、出力OUTはアース電位となる。
も、従来のCMOS回路と同様な回路動作を実現でき
る。しかも、この実施の形態は、共通ドレイン領域15
を設けることで従来のCMOS構造に比べてウェル部と
1つのドレイン領域が除去された構造を有しているた
め、従来よりも小さな専有面積で回路が構成でき、集積
度を増加させることが容易になる。更に、第1の実施の
形態よりも構造の対称性が良くなり、作成工程が簡単に
なる。
(b)は本発明になるインバータ構造の第3の実施の形
態の模式的断面図及び回路図を示す。同図中、図1
(a)及び(b)と同一機能を果たす部分は同一符号を
付してある。このインバータ構造では、絶縁性基板19
に形成された、p型の半導体層20、n型の第1のソー
ス領域3、第1の絶縁ゲート膜5、第1のソース電極
6、第1のゲート電極8、第2の絶縁ゲート膜11、第
2のソース電極12、第2のゲート電極14、高濃度に
n型不純物を含み縮退した半導体からなる共通ドレイン
領域15、共通ドレイン領域15とp型の第2のソース
領域18との間の基板表面にまたがって半導体基板1よ
りも高濃度に不純物を含みp型の導電型を有するチャネ
ル層16、共通ドレイン領域15上に形成される共通ド
レイン電極17、高濃度にn型不純物を含み縮退した半
導体からなる第2のソース領域18から構成されてい
る。
の絶縁ゲート膜5、第1のソース電極6、第1のゲート
電極8、共通ドレイン領域15、共通ドレイン電極17
及び半導体層20は、n型のMOSFET n−FET
を構成しており、p型の第2のソース領域12、第2の
絶縁ゲート膜11、第2のゲート電極14、共通ドレイ
ン領域15、チャネル層16、共通ドレイン電極17及
び第2のソース領域18は、pチャネルのソース・ドレ
イン対称構造の表面トンネルトランジスタ(p−S−S
TT)を構成している。
半導体層20はp-Si、第1のソース領域3はn−S
i、第1の絶縁ゲート膜5はSiO2、第1のソース電
極6はAl、第1のゲート電極8はn型のポリシリコ
ン、第2のソース領域18はn+−Si、第2の絶縁ゲ
ート膜11はSiO2、第2のソース電極12はAl、
第2のゲート電極14はn型のポリシリコン、共通ドレ
イン領域15はn+−Si、チャネル層16はp+-S
i、共通ドレイン電極17はAlを用い得る。
とp−S−STTは、第2の実施の形態と同様の動作を
行う。
ような回路接続をすることにより、インバータ回路を形
成することができる。この回路の基本的な動作は、第2
の実施の形態と同様であり、この実施の形態のインバー
タ構造においては、従来のCMOSと同様な回路動作が
実現できる。更に、この実施の形態においては、各トラ
ンジスタが絶縁性基板19上に形成されているため、第
1及び第2の実施の形態で示した構造に比べてソース領
域3、18及び共通ドレイン領域15の容量が小さく、
高速動作に適している。また、完全にトランジスタ間の
絶縁分離がされているため、動作電圧を高くすることが
可能で、動作マージンを大きくすることができる。
(b)は本発明になるインバータ構造の第4の実施の形
態の模式的断面図及び回路図を示す。同図中、図1
(a)及び(b)、図3と同一機能を果たす部分は同一
符号を付してある。このインバータ構造では、絶縁性基
板19に形成された、p型の半導体層20、n型の第1
のソース領域3、共通絶縁ゲート膜21、第1のソース
電極6、共通ゲート電極22、第2のソース電極12、
高濃度にn型不純物を含み縮退した半導体からなる共通
ドレイン領域15、共通ドレイン領域15とp型の第2
のソース領域18との間の基板表面にまたがって半導体
基板1よりも高濃度に不純物を含みp型の導電型を有す
るチャネル層16、共通ドレイン領域15上に形成され
る共通ドレイン電極(図示せず)、高濃度にn型不純物
を含み縮退した半導体からなる第2のソース領域18か
ら構成されている。なお、図示されていないが、共通ド
レイン電極は、図の奥行き方向の端に形成されている。
半導体層20はp-Si、第1のソース領域3はn−S
i、第1のソース電極6はAl、第2のソース電極12
はAl、共通ドレイン領域15はn+−Si、チャネル
層16はp+-Si、共通ドレイン電極(図示せず)はA
l、第2のソース領域18はn+−Si、共通絶縁ゲー
ト膜21はSiO2を用い得る。
タからなるように見えるが、基本的には第3の実施の形
態と同様に2つのトランジスタから構成されている。し
かし、第1のソース領域3と第2のソース領域18を結
ぶ線上に共通ドレイン電極を形成していないため、第1
から第3の実施の形態よりも共通ドレイン領域15を狭
くすることができ、全体の大きさを小さくすることがで
きる。
ような回路接続をすることにより、インバータ回路を形
成することができる。この回路の基本的な動作は、第2
及び第3の実施の形態と同様であり、この実施の形態の
インバータ構造においては、従来のCMOSと同様な回
路動作が実現できる。
施例を説明する。 (第1実施例)次に、この第1の実施の形態に関する第
1の実施例の製造方法について説明する。p−Si(p
=1×1017cm-3)基板1上のp−STT領域に、ま
ず低加速のボロン(B)イオン注入により厚さ10nm
のp+-Si(p=5×1018cm-3)チャネル層16を
形成する。続いて、厚さ5nmのSiO2 絶縁ゲート膜
5、11及びリンドープのポリシリコン・ゲート電極
8、14を形成した後、p−STTのソース領域にボロ
ンを低加速イオン注入し、厚さ20nmのp+-Si(p
=5×1018cm-3)ソース領域9を形成する。
ドレインとなる領域に砒素(AS)を低加速イオン注入
し、厚さ20nmのn+-Si(n=1×1020cm-3)
ソース領域3及び共通ドレイン領域15をそれぞれ形成
する。最後に、ソース領域3及び共通ドレイン領域15
の表面の一部を露出させた後、Alを蒸着しアロイする
ことにより、ソース電極6、12と共通ドレイン電極1
7を形成する。これにより、高集積化を可能にするイン
バータ構造を実現できる。
態に関する第2の実施例の製造方法について説明する。
p−Si(p=1×1017cm-3)基板1上のp−S−
STT領域に、まず低加速のBイオン注入により厚さ1
0nmのp+-Si(p=5×1018cm-3)チャネル層
16を形成する。続いて、厚さ5nmのSiO2絶縁ゲ
ート膜5、11及びリンドープのポリシリコン・ゲート
電極8、14を形成した後、n−FET及びp−S−S
TTのソース領域及び共通ドレイン領域にAsを低加速
イオン注入し、厚さ20nmのn+-Si(p=1×10
20cm-3)ソース領域3、18及び共通ドレイン領域1
5を形成する。最後に、ソース領域3及び共通ドレイン
領域15の表面の一部を露出させた後、Alを蒸着しア
ロイすることにより、ソース電極6、12と共通ドレイ
ン電極17を形成する。
ータ構造を実現できる。この第2の実施例の作製工程で
は、ソース領域3、18及び共通ドレイン領域15が同
一の素子構造で作製できるため、第1の実施例の作製工
程よりも工程数が少なくなっている。
に関する第3の実施例の製造方法について説明する。厚
いSiO2膜である絶縁性基板19の上に厚さ20nm
のp−Si(p=1×1017cm-3)の半導体層20を
有するSOI(Silicon On Insulat
or)基板のp−S−STT領域に、まず低加速のBイ
オン注入により厚さ10nmのp+-Si(p=5×10
18cm-3)チャネル層16を形成する。
膜5、11及びリンドープのポリシリコン・ゲート電極
8、14を形成した後、n−FET及びp−S−STT
のソース領域及び共通ドレイン領域にAsを低加速イオ
ン注入し、厚さ20nmのn+-Si(p=1×1020c
m-3)ソース領域3、18及び共通ドレイン領域15を
形成する。最後に、ソース領域3及び共通ドレイン領域
15の表面の一部を露出させた後、Alを蒸着しアロイ
することにより、ソース電極6、12と共通ドレイン電
極17を形成する。
ータ構造を実現できる。この第3の実施例の作製工程で
は、絶縁性基板19上に第2の実施例と同様なn−FE
Tとp−S−SSTの組み合わせを用いているが、多少
プロセス工程が長くなることを許すのであれば、第1の
実施例で用いたn−FETとp−FETの組み合わせを
用いることも可能である。
に関する第4の実施例の製造方法について説明する。厚
いSiO2膜である絶縁性基板19の上に厚さ20nm
のp−Si(p=1×1017cm-3)の半導体層20を
有するSOI(Silicon On Insulat
or)基板の一部に、まず低加速のBイオン注入により
厚さ10nmのp+-Si(p=5×1018cm-3)チャ
ネル層16を形成する。
加速イオン注入し、厚さ20nmのn+-Si(p=1×
1020cm-3)共通ドレイン領域15を形成する。次
に、厚さ5nmのSiO2共通ゲート絶縁膜21を順次
にリンドープのポリシリコンからなる共通ゲート電極2
2を形成した後、2つの共通ゲート電極22をマスクと
してAsを低加速イオン注入し、厚さ20nmのn+-S
i(n=1×1020cm-3)ソース領域3及び18を形
成する。最後に、ソース領域3及び共通ドレイン領域1
5の表面の一部を露出させた後、Alを蒸着しアロイす
ることにより、ソース電極6、12と共通ドレイン電極
(図4(a)には図示されていない)を形成する。
ータ構造を実現できる。この第4の実施例の作製工程で
は、第3の実施例を基本として2つのソース領域3及び
18にまたがってゲート電極22を形成しているが、第
1及び第2の実施例に適用しても良く、素子全体の大き
さを小さくできる。
純物の濃度を一定なものとしているが、基本的なインバ
ータ動作に影響を与えない範囲で、しきい値電圧調整な
どのために各領域内の不純物濃度に変化を持たせてもよ
い。
STTとの組み合わせによるインバータ構造について示
したが、pチャネルのFETとnチャネルのSTTとの
組み合わせによるものでもよいことは明らかであり、こ
の場合には、全部の半導体層の導電型を実施の形態と反
対にし、バイアス電圧も反対にすればよい。
れるものではなく、基本となる半導体がGe、SiC、
GaAs、InP、InGaAs、GaSb、InA
s、GaN、InGaNなど他の半導体でも本発明を適
用できる。また更に、絶縁膜についてもSiO2に限定
されるものではなく、Si3N4など他の絶縁膜や、Al
GaAs、AlInAs、AlGaSb、GaP、Al
GaNなど基本となる半導体よりも禁止帯幅の広い半導
体であってもよいことは勿論である。
ドレイン領域を共通にして互いにチャネルの異なる2つ
のトランジスタを構成でき、小さな占有面積でインバー
タ動作する構造を実現できるため、専有面積が小さく、
低消費電力のインバータ回路を実現できる。
で第1の導電型を有する半導体層が形成された絶縁性基
板を用い、共通ドレイン領域は半導体層の厚さと同じ厚
さで形成することにより、2つのトランジスタが絶縁性
基板の上に形成され、第1及び第2のソース領域及び共
通ドレイン領域の容量を小さくできるようにしたため、
高速動作ができ、また、完全に2つのトランジスタ間の
絶縁分離がとれるために動作マージンを大きくすること
ができる。
と第1及び第2のソース領域の間の半導体基板表面上に
またがる共通絶縁性ゲート電極構造と、第1及び第2の
ソース領域を結ぶ線上を避けた位置で、共通ドレイン領
域に接続されたドレイン電極を形成することにより、2
つのトランジスタにそれぞれ絶縁性ゲート電極構造を設
ける場合に比し、共通ドレイン領域を狭くできるため、
全体の大きさをより小さくでき、より専有面積の小さな
低消費電力のインバータ回路を構成することができる。
態の模式的断面図及びそれを用いた回路図である。
態の模式的断面図及びそれを用いた回路図である。
態の模式的断面図及びそれを用いた回路図である。
態の模式的断面図及びそれを用いた回路図である。
びそれを用いた回路図である。
タ) p−FET p型のMOSFET(電界効果トランジス
タ) p−STT p型の表面トンネルトランジスタ(ST
T) p−S−SST p型のソース・ドレイン対称構造表面
トンネルトランジスタ(S−SST)
Claims (6)
- 【請求項1】 第1の導電型の半導体基板上に形成され
ており、該第1の導電型と逆導電型の第2の導電型の不
純物を高濃度に含み、縮退した半導体からなる共通ドレ
イン領域と、 該共通ドレイン領域に対して離間対向して形成された第
2の導電型の第1のソース領域と、 前記共通ドレイン領域に対して離間対向し、かつ、前記
第1のソース領域の反対側に形成された第2のソース領
域と、 前記共通ドレイン領域と前記第1のソース領域の間の前
記半導体基板表面上にまたがる第1の絶縁性ゲート電極
構造と、 前記共通ドレイン領域と前記第2のソース領域の間の基
板表面にまたがって前記半導体基板よりも高濃度に不純
物を含み第1の導電型を有するチャネル層と、 前記チャネル層上に形成された第2の絶縁性ゲート電極
構造とを有することを特徴とするインバータ構造。 - 【請求項2】 前記第2のソース領域は、前記第1の導
電型を有することを特徴とする請求項1記載のインバー
タ構造。 - 【請求項3】 前記第2のソース領域は、前記第2の導
電型の不純物を高濃度に含み縮退した半導体からなるこ
とを特徴とする請求項1記載のインバータ構造。 - 【請求項4】 前記半導体基板に代えて、表面に所定の
厚さで前記第1の導電型を有する半導体層が形成された
絶縁性基板を用い、前記共通ドレイン領域は該半導体層
の厚さと同じ厚さで形成されていることを特徴とする請
求項1乃至3のうちいずれか一項記載のインバータ構
造。 - 【請求項5】 第1の導電型の半導体基板上に形成され
ており、該第1の導電型と逆導電型の第2の導電型の不
純物を高濃度に含み、縮退した半導体からなる共通ドレ
イン領域と、 該共通ドレイン領域に対して離間対向して形成された第
2の導電型の第1のソース領域と、 前記共通ドレイン領域及び第1のソース領域に対してそ
れぞれ離間して形成された第2のソース領域と、 前記共通ドレイン領域と前記第1及び第2のソース領域
の間の前記半導体基板表面上にまたがる共通絶縁性ゲー
ト電極構造と、 前記第1及び第2のソース領域を結ぶ線上を避けた位置
で、前記共通ドレイン領域に接続されたドレイン電極と
を有することを特徴とするインバータ構造。 - 【請求項6】 前記半導体基板に代えて、表面に所定の
厚さで前記第1の導電型を有する半導体層が形成された
絶縁性基板を用い、前記共通ドレイン領域は該半導体層
の厚さと同じ厚さで形成されていることを特徴とする請
求項5項記載のインバータ構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8250082A JP2917931B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | インバータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8250082A JP2917931B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | インバータ構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1098371A JPH1098371A (ja) | 1998-04-14 |
JP2917931B2 true JP2917931B2 (ja) | 1999-07-12 |
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ID=17202548
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8250082A Expired - Fee Related JP2917931B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | インバータ構造 |
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JP (1) | JP2917931B2 (ja) |
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KR20100009869A (ko) | 2008-07-21 | 2010-01-29 | 삼성전자주식회사 | 씨모스 트랜지스터 및 그 제조 방법 |
JP6712650B2 (ja) * | 2016-12-14 | 2020-06-24 | 株式会社日立製作所 | 半導体装置およびその製造方法並びにセンサ |
-
1996
- 1996-09-20 JP JP8250082A patent/JP2917931B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH1098371A (ja) | 1998-04-14 |
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