JP2917415B2 - スクーターのプロップスタンド取付け装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スクーターのプロップスタンド取付け装
置に関する。

〔従来の技術〕

スクーターは、フレームのメインパイプの後部を低い
位置にし、メインパイプの後部左右にフロアステーを取
付け、このフロアステーの上に合成樹脂などで成形した
フロアを取付け、運転者がフロアの上に足を並べて置く
ことができるようにしている。そして、フロアステー又
はフロアの片側に、プロップスタンドの基部を回動して
起倒できるように軸着し、プロップスタンドを下向きに
起して車体を支え立てることができるようにすると共
に、走行するときは後上方に倒して走行に邪魔にならな
いようにしている。例えば、実開昭61−111881号公報参
照。

〔発明が解決しようとする課題〕

スクーターは、車体後部にパワーユニットが設けられ
ていて、重心が後寄りにある。このため、プロップスタ
ンドを取付ける位置が、フロアステー又はフロアの中間
部分では、重心位置より前寄りになって、車体を支え立
てた状態が不安定になる不具合がある。又、フロアの下
側の空間を有効に利用できない不都合がある。

この発明は、かかる点に鑑み、プロップスタンドを軸
着したスタンドブラケットを、フロアステーの後側のマ
ウントブラケットのステーに締着して、プロップスタン
ドを車体重心に近い位置にして安定した車体の支え立て
ができるようにすると共に、フロアの下側の空間を有効
利用できるスクーターのプロップスタンド取付け装置を
得ることを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この発明のスクーターの
プロップスタンド取付け装置においては、前輪を回転自
在に支持する前ホークを支持するヘッドパイプから後下
方に伸長した前側傾斜部分と前側傾斜部分から後方に向
いた後側低位置部分とからなるメインパイプが備えら
れ、メインパイプの後端に、上後方に伸長した左右の後
パイプの前下端が溶着され、メインパイプの後側低位置
部分の上側に、運転者が足を載せるフロアが取り付けら
れ、メインパイプの後端後側かつ左右の後パイプの前部
下側に下側が閉じて上側が後パイプに沿って開いたチャ
ンネル状のマウントブラケットが溶着され、マウントブ
ラケットに、後部に後輪を回転自在に支持する揺動自在
なスイング式パワーユニットの前部が支持され、マウン
トブラケットの側面片側に、ステーが溶着され、ステー
に、棒状のプロップスタンドの基部を回動させて起倒で
きるように軸着したスタンドブラケットが締着されてい
る。

〔作用〕

プロップスタンドは、下向きに起して車体を支え立て
る。そして、走行するときは、後上方に跳上げて倒して
おく。プロップスタンドは、後部のパワーユニットに近
くなり、車体の重心近くを支え立てるので安定した支え
立てができる。

一方、メインパイプの後部上側に取付けるフロアの下
側には、空間ができるので、携帯工具を入れる物入れを
設けるなどに利用できる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面によって説明する。

スクーターの車体フレームは、前輪を回転自在に支持
する前ホークを支持するヘッドパイプ１から後下方に伸
長した前側傾斜部分と前側傾斜部分から後方に向いた後
側低位置部分とからなるメインパイプ２の後端に、上後
方に伸長した左右の後パイプ３の前下端を溶着して連結
するようにしてある。

そして、メインパイプ２の後端後側かつ左右の後パイ
プ３の前部下側に、下側が閉じて上側が後パイプ３に沿
って開いたチャンネル状のマウントブラケット４を溶着
する。マウントブラケット４には、リンク５を介して、
後部に後輪を回転自在に支持する揺動自在なスイング式
パワーユニット６の前部を懸架する。

マウントブラケット４の片側の側面には、上下にステ
ー７を溶着し、ステー７にスタンドブラケット９を締着
する。棒状のプロップスタンド８は、基部をスタンドブ
ラケット９に支軸10で、回動して起倒できるように軸着
し、スタンドブラケット９とプロップスタンド８との間
にバネ11を張設し、バネ11の張力でプロップスタンド８
の起倒位置を保つようにしてある。

メインパイプ２の後側低位置部分の前部にも、ステー
12を溶着してあり、フロアステー13の前後をステー12と
上側のステー７に締着し、フロアステー13上にフロア14
を取り付けて、運転者が足を置く場所にしている。フロ
アステー13の下側には、空間ができるので、物入れボッ
クス15などを取り付けることができる。

プロップスタンド８は、下向きに起こして（車体の横
片側下方に突出させて）車体を支え立てる。その場合
に、プロップスタンド８が、パワーユニット６に近くな
って、車体の重心近くになるので、安定した支え立てが
できる。走行するとき、プロップスタンド８は、後上方
に跳上げて倒しておく。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明は、上述のように構成
したので、プロップスタンドをパワーユニットに近く、
車体重心の近くに配置して、安定した支え立てができる
ようになると共に、足を掛けての回動操作する操作性も
よくなる。そして、プロップスタンドを軸着したスタン
ドブラケットを締着するステーは、チャンネル状のマウ
ントブラケットに溶着するので剛性が高いものにでき
る。又、フロアの下側には、大きい空間が確保できて物
入れボックスなどを設けることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示し、 第１図は側面図、 第２図は背面図、 第３図はフレームの全体側面図 である。 ２……メインパイプ、４……マウントブラケット、７…
…ステー、８……プロップスタンド、９……スタンドブ
ラケット。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前輪を回転自在に支持する前ホークを支持
   するヘッドパイプから後下方に伸長した前側傾斜部分と
   前記前側傾斜部分から後方に向いた後側低位置部分とか
   らなるメインパイプが備えられ、前記メインパイプの後
   端に、上後方に伸長した左右の後パイプの前下端が溶着
   され、前記メインパイプの前記後側低位置部分の上側
   に、運転者が足を載せるフロアが取り付けられ、前記メ
   インパイプの後端後側かつ左右の前記後パイプの前部下
   側に、下側が閉じて上側が前記後パイプに沿って開いた
   チャンネル状のマウントブラケットが溶着され、前記マ
   ウントブラケットに、後部に後輪を回転自在に支持する
   揺動自在なスイング式パワーユニットの前部が支持さ
   れ、前記マウントブラケットの側面片側に、ステーが溶
   着され、前記ステーに、棒状のプロップスタンドの基部
   を回動させて起倒できるように軸着したスタンドブラケ
   ットが締着されたことを特徴とするスクーターのプロッ
   プスタンド取付け装置。