JP2915437B2 - テレビ電話装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、総合ディジタル通信網を通信媒体として
画像を送受信するようにした静止画を用いたテレビ電話
装置に関する。

「従来の技術」 静止画テレビ電話装置の通信媒体として、総合ディジ
タル通信網（ISDN）を利用することが企画されている。

このような静止画テレビ電話装置としては、第５図に
示すような構成が考えられている。

１はISDNと接続するためのＩインターフェース部、２
はデータ伝送部、３は電話機、４は画像情報や各種制御
情報を処理するデータ処理制御部である。

５は操作部、６は表示用メモリ、７はD/Aコンバー
タ、８は表示メモリ６の画像を表示するための表示部、
９は画像を撮影するための撮影部である。10はA/Dコン
バータ、11は取込用メモリ、12は入力切換部である。

13は外部ビデオ入力端子、14は外部ビデオ出力端子で
あって、装置本体に対してVTR15を接続する場合に使用
される。21はISDN、22は回路終端装置（以下では「DS
U」と称す）である。

次に動作について説明する。

撮像部９で撮影した人物像などの画像は、A/Dコンバ
ータ10でディジタルビデオ信号に変換されて取込用メモ
リ11に蓄積される。取込用メモリ11に記憶されたディジ
タルビデオ信号は、データ処理制御部４で画像圧縮処理
が行なわれて画像データに変換されたのちデータ伝送部
２へ送られる。

データ伝送部２では画像データをISDN基本インターフ
ェースである64kb/sのシリアルデータに変換してＩイン
ターフェース部１へ送り、DSU22およびISDN21を介して
相手端末へ送出する。

相手の端末が本装置と同一構成のテレビ電話であると
すると、相手端末はDSU22からの画像データを、Ｉイン
ターフェース部１を介してデータ伝送部２で受信する。
データ伝送部２では、64kb/sのシリアルデータから画像
データを抽出してデータ処理部４へ送る。

データ処理制御部４では画像データの復号化処理を行
い、ディジタルビデオ信号に変換する。このディジタル
ビデオ信号は、表示用メモリ６に蓄積され、D/Aコンバ
ータ７でアナログビデオ信号に変換され、表示部８に表
示される。

外部ビデオ入力端子13は、撮像部９以外からの映像を
送出するために設けられており、外部カメラや外付けVT
R15などからの映像を入力することができる。外部ビデ
オ出力端子14には、表示部８に表示される映像と同一の
ものが出力されており、外付けの家庭用テレビに表示し
たり、また外付けVTR15を接続することにより、伝送さ
れてきた映像を録画することができる。

外付けVTR15からの再生ビデオ信号と内蔵撮像部９か
らの内部ビデオ信号とは入力切換部12によって切換えら
れる。

「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、上述した静止画テレビ電話装置では、
外付けVTRからの映像は動画でなく静止画となるため、
動きのある連続した画面を伝送することができず、送り
側の意志が受け手側に充分に伝わらない。

そこで、この発明の目的は、外付けVTRの映像を映像
を送り側で時間軸伸長、受け手側で時間軸圧縮を図り、
従来の静止画像の通信に加えて、短時間の動画像の通信
ができる静止画を用いたテレビ電話装置を提供すること
にある。

「課題を解決するための手段」 上述した課題を解決するため、この発明では、回線を
介して音声及び画像情報の伝送を行うようにしたテレビ
電話装置において、装置本体外に接続されたVTRと、前
記VTRの再生状態及び記録状態を制御するVTR制御部と、
内部ビデオカメラからのビデオ出力と、前記VTRからの
再生ビデオ出力とを切り換える切換部とを有し、前記切
換部において再生ビデオ出力が選択された場合、送信側
においては、送信側VTRを１フィールドごとに読み出す
駒送り再生モードに設定し、受信側VTRを１フィールド
ごとに記録する駒単位録画モードに設定する信号ととも
に１フィールド分のデータを受信側に送信し、受信側に
おいては、前記送信側からの信号に基づいて、受信側VT
Rを駒単位録画モードに設定し、送信側から１フィール
ド分のデータが送信される毎に、受信側で該１フィール
ド分のデータを記録することを特徴とするものである。

「作 用」 この構成において、切換部で再生ビデオ出力が選択さ
れた場合、装置本体外に接続されたVTRが駒送り再生モ
ードに制御され、駒送り再生モードによって１フィール
ド分の録画されたデータが、受信側VTRを１フィールド
ごとに記録する駒単位録画モードに設定する信号と共に
受信側に送信される。１フィールド分のデータの送信が
終了すると、次の１フィールドのデータが再生され、こ
のデータと駒単位録画モードに設定する信号が再び受信
側に送信される。

受信側では、送信側からの駒単位録画モードに設定す
る信号に基づいて、受信側VTRを駒単位録画モードに設
定し、装置本体外に接続されたVTRに送信側からの１フ
ィールド分のデータを受信毎に録画する。録画したデー
タを表示部で再生するか、若しくは家庭用のテレビで再
生すれば、受信した映像を動画像として再現できる。

「実 施 例」 続いて、この発明に係る静止画テレビ電話装置の一例
を第１図以下を参照して詳細に説明する。

第１図は本実施例の静止画テレビ電話装置の回路構成
を示すブロック図であり、第５図に示す従来例の静止画
テレビ電話装置に対して、VTR制御部16とVTR制御用端子
17を追加し、そしてデータ処理制御部４と操作部５に夫
々改良を加えたものである。

ここで、VTR制御部16は外付けVTR15を制御するための
ものである。

撮像部９で撮影した人物像などの静止画像の通信につ
いては、すでに述べた第５図の例と同様であるので、こ
こでは説明を割愛する。

第５図の静止画テレビ電話装置では、外付けVTR15の
操作は外付けVTR15にある操作ボタンにより送り手側が
手動で行なっている。この発明による静止画テレビ電話
装置では、操作部5aによってVTR動画伝送モードが選択
されているときには、VTR制御部16により自動的に外付
けVTR15が制御される。したがって、操作部5aのキー操
作だけで映像の再生や録画を行なうことができるから、
第５図の例に比べて操作の簡略化を実現している。

外付けVTR15としては、通常の機能の他に「駒送り再
生」や「駒単位録画」の機能を有し、かつこれらの機能
の操作を通常の操作ボタンによる操作の他に、外部から
の信号により操作可能なものが使用される。

操作部5aで「VTR動画伝送モード」が選択されると、
当該静止画テレビ電話装置は、VTR動画像の送り手側端
末となる。このとき、受け手側の端末である静止画テレ
ビ電話装置に対して「VTR動画伝送モード」に切り換え
るように制御情報が送出される。この制御情報を受信し
た受け手側の静止画テレビ電話装置は、「VTR動画伝送
モード」の受像が可能な場合には、アクノリッジ信号
（以下「ACK信号」と略称す）に相当する制御情報が返
送され、不可能な場合には、ノンアクノリッジ信号（以
下「NACK信号」と略称す）に相当する制御情報が返送さ
れる。

制御情報は、画像情報の一部に多重して伝送される
か、若しくはISDNの制御チャネル（Ｄチャネル）を使っ
て伝送される。

画像情報の一部に多重した場合の制御情報の伝送形式
の一例を第２図に示す。制御情報はフラグシーケンスＦ
と画像情報との間に挿入される。

次に、送り手側の静止画テレビ電話装置は、ACK信号
を受信すると、データ処理部4aは入力切換部12を制御し
て入力映像を撮像部９から外付けVTR15へと切り換え
る。同時に、VTR制御部16に対して、「駒送り再生」モ
ードを指示する。

VTR制御部16は第３図に示すような回路で構成されて
おり、データ処理制御部4aからの指示を受けて各種制御
信号をシリアルデータの形式で、外付けVTR15に対して
送り出す。

第３図において、31はUniversal Asynchronous Recei
ver and Transmitter（以下「UART」と略称す）であ
り、データ処理制御部4aからのパラレルデータPDがUART
制御信号CSに従ってシリアルデータＴに変換される。こ
れとは逆に、外付けVTR15からのシリアルデータＲがパ
ラレルデータPDに変換される。

シリアルデータの形式で送られる制御信号の種類とし
ては、上述した「駒送り再生」の他に「駒単位録画」、
「通常再生」、「通常録画」、「早送り」、「巻戻
し」、「停止」等があり、静止画テレビ電話装置の操作
部5aに設けられた操作ボタンによりこれらのモードを指
定できる。

シリアルデータＴおよびＲの信号形式を第４図に示
す。この信号形式は一般に調歩同期信号と呼ばれるもの
である。

外付けVTR15ではVTR制御部16からの「駒送り再生」信
号を受けて、録画された次のフィールドの画像を静止画
像として再生し、出力画像を入力切換部12へ送り出す。
入力切換部12からの静止画像は従来の撮像部９からの画
像と同様にして受け手側の静止画テレビ電話装置へ伝送
される。

送り側の静止画テレビ電話装置では、１枚の静止画像
の伝送を終了すると、再びデータ処理制御部4aは「駒送
り再生」信号をVTR制御部16を介して外付けVTR15へ送り
出す。外付けVTR15ではこの「駒送り再生」信号を受け
て、同様にして録画された次のフィールドの画像を静止
画像として再生する。

このようにデータ処理制御部4aからは次々と外付けVT
R15に対して「駒送り再生」信号が送出され、外付けVTR
15に録画された画像が１フィールドづつ受け手側の静止
画テレビ電話装置に伝送される。そして、この動作は、
操作部5aで「VTR動画モード解除」が選択されるまで繰
り返される。

「VTR動画モード解除」が選択されると、データ処理
制御部4aは受け手側の静止画テレビ電話装置に対して
「VTR動画モード解除」に相当する制御情報を伝送す
る。

次に、受け手側の静止画テレビ電話装置の動作につい
て説明する。受け手側の静止画テレビ電話装置も送り手
側の静止画テレビ電話装置と同様の構成であるので、第
１図に従って説明する。

受け手側の静止画テレビ電話装置ではACK信号を返送
した時点で、「VTR動画モード」に設定される。送り手
側からの静止画像は第５図の静止画テレビ電話装置と同
様にしてデータ処理制御部4aにて復号され、表示メモリ
６に蓄積され、表示部８に表示される。同時に、この静
止画像は、外付けVTR15の入力端子14にも供給されてい
る。このときデータ処理制御部4aからVTR制御部16を介
して外付けVTR15に対して、「駒単位録画」信号が送ら
れる。この「駒単位録画」信号により、外付けVTR15はD
/Aコンバータ７から出力されている静止画像を１画面分
だけ録画する。

１画面送られてくる毎にデータ処理制御部4aからは
「駒単位録画」信号がVTR制御部16を介して外付けVTR15
に送られるので、外付けVTR15には送り手側の静止画テ
レビ電話装置からの静止画像が１画面づつ録画される。
この録画動作が送り手側の静止画テレビ電話装置から
「VTR動作モード解除」信号に相当する制御情報が伝送
されてくるまで繰り返される。

このように伝送されたVTRの画像は、受け手側の外付
けVTR15で通常再生すると、１秒間に60駒の動画像とし
て表示される。

「発明の効果」 以上より明らかなように、この発明のテレビ電話装置
では、従来の静止画像の通信に加えて、装置本体外に接
続されたVTRの画像を送信側で時間軸伸長、受信側で時
間軸圧縮を図ることにより、動画像の通信ができるの
で、動きのある映像も忠実に相手側へ伝えることができ
る。

また、今まで操作が複雑で静止画テレビ電話装置を使
用しなかった人たちにも多く利用されるようになり、今
後様々な用途への展開が期待できる。特に、年寄りや家
庭の主婦、子供たち向けには最適である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る静止画テレビ電話装置の一実施
例の回路構成を示すブロック図、第２図は制御情報を画
像情報の一部に多重した場合の制御情報の伝送形式の一
例を示す図、第３図はVTR制御部の回路構成の一例を示
す図、第４図はシリアルデータＴおよびＲの信号形式を
示す図、第５図は静止画テレビ電話装置の回路構成を示
す説明図である。 １……Ｉインターフェース部 ２……データ伝送部 ３……電話機 4,4a……データ処理制御部 5,5a……操作部 21……ISDN 22……DSU

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回線を介して音声及び画像情報の伝送を行
   うようにしたテレビ電話装置において、 装置本体外に接続されたVTRと、 前記VTRの再生状態及び記録状態を制御するVTR制御部
   と、 内部ビデオカメラからのビデオ出力と、前記VTRからの
   再生ビデオ出力とを切り換える切換部とを有し、 前記切換部において再生ビデオ出力が選択された場合、 送信側においては、送信側VTRを１フィールドごとに読
   み出す駒送り再生モードに設定し、受信側VTRを１フィ
   ールドごとに記録する駒単位録画モードに設定する信号
   とともに１フィールド分のデータを受信側に送信し、 受信側においては、前記送信側からの信号に基づいて、
   受信側VTRを駒単位録画モードに設定し、送信側から１
   フィールド分のデータが送信される毎に、受信側で該１
   フィールド分のデータを記録することを特徴とするテレ
   ビ電話装置。