JP2915148B2 - 送電線用避雷装置 - Google Patents

送電線用避雷装置

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JP2915148B2
JP2915148B2 JP2400800A JP40080090A JP2915148B2 JP 2915148 B2 JP2915148 B2 JP 2915148B2 JP 2400800 A JP2400800 A JP 2400800A JP 40080090 A JP40080090 A JP 40080090A JP 2915148 B2 JP2915148 B2 JP 2915148B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は送電線鉄塔で用いられる
送電線支持碍子連の雷害を防止する送電用避雷装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の送電線用避雷装置として
特開昭61-260506号公報に示されたものがある。この種
の送電線用避雷装置は、鉄塔アームの先端に懸垂碍子連
の上部を取付け、この懸垂碍子連の下部で送電線を支持
している。鉄塔アームに固定した取付金具の自由端に、
避雷器の上端を固定し、避雷器の下端の放電電極と、懸
垂碍子連の送電線側の放電電極とによって直列ギャップ
を形成していた。
【0003】このように従来の送電線用避雷装置は、避
雷器と直列ギャップとの直列接続導体を懸垂碍子連と電
気的に並列に設けているため、送電線に雷サージ過電圧
が印加されると、直列ギャップが放電し避雷器で続流が
遮断され、懸垂碍子連のフラッシュオーバが防止され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
送電線用避雷装置は、避雷器の接地側を取付金具によっ
て接地電位に成された鉄塔アームに直接接続されて、避
雷器の接地側と取付金具とは同電位の接地電位になって
いるため、避雷器の動作確認、万一の故障時における表
示等、避雷器の保護効果の把握ができなかった。
【0005】本発明の目的は、避雷器の避雷動作状態及
び故障状態を正確に識別し、保護効果の把握を容易にし
た送電線用避雷装置を提供することにある。
【0006】本発明の別の目的は落雷時に避雷器の接地
から流れる電流を動作検出装置で検出することにより、
不具合避雷器を検出し、避雷器を保護する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係る送電線用避雷装置は、鉄塔アームに取付金具を
設け、避雷器の接地側に固定された接地側導体を取付金
具に絶縁物を介して固定支持し、接地側導体と取付金具
との間に故障検出装置を接続したものである。
【0008】
【作用】本発明による送電線用避雷装置は上述の如き構
成であるから、避雷器の接地側から取付金具へと流れる
電流等を故障検出装置によって検出することができる。
これによって、故障検出装置は、動作記録器、故障表示
器等で構成して、避雷器の保護効果を把握することがで
きる。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面と共に説明する。
【0010】図1は本発明による懸垂型送電線用避雷装
置の基本的な構成の一実施例を示すもので、この図1に
おいて、図示を省略した鉄塔の鉄塔アーム4には、送電
線3とほぼ水平に延びる取付金具8と懸垂碍子連32の
一端が支持固定されている。懸垂碍子連32の下端に
は、送電線3が支持されている。懸垂碍子連32の上下
端にはそれと並列にアークホーン(ギャップ)12を形
成するように電極2a,2bが取付けられている。な
お、アークホーン12を用いない場合もある。また取付
金具8は長手方向の中間が鉄塔アーム4に固定されてい
る。その左端には重りのバランサ34が、また右端には
避雷器10がそれぞれ支持されている。より詳細には、
取付金具8の右端には絶縁物9によって電気的に絶縁さ
れた状態で接地側導体7の左端が固定されている。この
接地側導体7の右端には避雷器10の接地側が取付けら
れている。避雷器10の高圧側には放電電極13aが取
付けられている。また、懸垂碍子連32の送電線3側に
は放電電極13bが取付けられている。これらの放電電
極13a、13bによって直列ギャップ11が形成され
ている。また上述の取付金具8には接地導体5が樹立さ
れている。この接地導体5と接地導体7との間には、こ
れらを電気的に直列に接続する動作検出装置6が構成さ
れている。
【0011】従って、送電線3上に落雷し、送電線3に
雷サージ過電圧が印加されると、直列ギャップ11が放
電し避雷器10で続流が遮断されるが、このとき電流i
は図1に示されるように避雷器10……接地側導体7…
…故障検出装置6……接地導体5……取付金具8……鉄
塔アーム4へと流れる。このとき故障検出装置6は作動
して避雷器10の動作時の記録や万一の故障時の動作表
示等が行われる。
【0012】次に本発明に用いられる故障検出装置6と
全体の具体的な構成例について説明する。図2及び図3
は本発明の送電線用避雷装置の具体的な構成の第1の実
施例平面図及び正面図を示し、これらの図において、断
面逆U字状の取付金具8の右端には断面逆U字状の接地
側導体7の左端が対向配置されている。両者間には所望
の距離1を得るための断面H字状のジスタンスピース4
0が配置されている。このジスタンスピース40は少な
くともいずれか一端を絶縁物9によって電気的に絶縁し
た状態で、接地側導体7と取付金具8との間をボルトに
よって機械的に結合させている。避雷器10の接地側と
接地側導体7との間は導体42によって電気的および機
械的に接続されている。取付金具8には接地導体5が樹
立されている。この接地導体5と接地側導体7との間に
は、両側にリード線39を有する故障表示装置6Aが接
続されている。これは図1の故障検出装置6に相当する
ものである。従って、接地側導体7……ジスタントピー
ス40……取付金具8の電流通路は絶縁物9によって遮
断され、接地側導体7……リード線39……故障表示装
置6A……リード線39……接地導体5……取付金具8
の電流通路ipが形成されている。
【0013】故障表示装置6Aは、点火薬が内蔵された
もので、雷サージでは動作せず避雷器要素が短絡したと
きの短絡電流でのみ動作する、即ち、ある所定の時間の
間に短絡電流を流さないと動作しないように設定されて
おり、その動作後は図4の如くなる。従って、避雷器1
0の故障は、この故障表示装置6Aの破壊を目視するこ
とによって判定することができる。
【0014】図5は図2に示される本発明の第1の実施
例に用いられる故障表示装置6Aの構成を示すもので、
この図5において、通電コイル61と並列に保護ギャッ
プ62が設けられており、雷サージ電流通電時には保護
ギャップ62が放電して流れて通電コイルをバイパス
し、交流の故障電流通電時の場合のみ、通電コイル61
の発熱により点火剤63が働き、爆発力で図4に示され
るように故障表示装置6Aを爆発破壊し避雷器10の故
障を判定する。
【0015】図6は本発明の装置の第2の実施例を示す
もので、この実施例は、故障表示装置6Bとして球形閃
絡表示器として知られるものを用いて構成している。原
理的には図3に示す実施例と同一であるから、同等物に
同一符号を付けて相違点についてのみ説明する。
【0016】接地側導体7には故障表示装置6Bの一端
が固定され、故障表示装置6Bの他端と接地導体5との
間にはギャップ25を形成している。この故障表示装置
6Bはプラスチックの球形容器内にヒューズを収納して
おり、このヒューズの両端が端子として導出されてい
る。
【0017】この故障表示装置6Bは図2に示す実施例
の場合と同様に雷サージを通すが、避雷器要素が短絡と
なって地絡電流が流れると破損して、図7の如く故障表
示装置6Bは落下し、外部から目視によって避雷器10
の故障を容易に知ることができる。なお、通常のギャッ
プ付送電用避雷装置は、その送電線側に直列ギャップ1
1を形成しているが、避雷器要素の静電容量と直列ギャ
ップ11の静電容量とで分圧されて、送電電圧の30〜
40%が避雷器10に印加され、この分圧された電圧で
避雷器要素が劣化することが考えられる。しかし、避雷
器10の接地側にギャップ25を形成しているため、上
述の影響をなくすことができる。このギャップ25は図
2の実施例にも適用できる。
【0018】図8及び図9は本発明による送電用避雷装
置の第3の実施例の平面図及び正面図を示すもので、こ
の実施例は、故障検出装置6として閃絡表示器6C、故
障表示装置6Dおよび動作記録器6Eを構成している。
この実施例において、取付金具8に電気的に絶縁した状
態で接地側導体7を取付けている構成は図3の実施例と
同一である。取付金具8には接地導体5が樹立してお
り、この接地導体5を包囲して接地導体5を流れる電流
を検出する変流器から故障表示器6Dを構成し、また接
地導体5の近傍に配置されて避雷器10の動作を示す閃
絡表示器6Cが構成されている。また接地導体5の近傍
に配置されて避雷器10の動作を示す閃絡表示器6Cが
構成されている。また接地導体5と接地側導体7の間に
は動作記録器6Eが構成されている。この動作記録器6
Eは、接地導体5と接地側導体7にそれぞれ接続された
端子15a、15b間を結ぶ導体16の下方に磁気テー
プ17を配置し、この導体16を流れる電流による磁束
で磁気テープ17に記録させるように構成されている。
【0019】この第3の実施例によれば、動作記録器6
Eにより避雷器10を流れる雷サージ電流の波高値を磁
気テープ17に記録させることができる。また閃絡表示
器6C及び故障表示器6Dにより避雷器10の動作およ
び避雷器要素を流れる電流から避雷器10の故障を検出
することができる。
【0020】上述した図2乃至図9に示す実施例では、
いずれも取付け金具8と接地側導体7との間にジスタン
トピース40を設けているため、避雷器10の軸長が変
化したり直列ギャップ11のギャップ長が変化しても、
このジスタントピース40の軸長の異なるものを用いる
ことによって容易に対処することができる。
【0021】図10及び図11は本発明による送電線用
避雷装置の第4の実施例を示す平面図及び正面図であ
り、この実施例は、懸垂碍子連32の軸長および直列ギ
ャップ11のギャップ長が小さい場合に適用されるもの
である。即ち、この第4の実施例では断面逆U字状の取
付け金具8の右端の上方に避雷器10の上端に固着した
導体42の左端を対向配置させ、この両者間を図2の実
施例の如くジスタントピース40を介在させることなく
絶縁物9によって電気的に絶縁した状態で機械的に結合
している。また、導体42の左端部にはL字状の導体1
8の右端が電気的及び機械的に連結されており、この導
体18の左端は取付金具8に樹立した接地導体5によっ
て電気的に接続されつつ機械的に固定されている。従っ
て、取付金具8と導体18間には絶縁物9等によって決
まる対向距離がある。この部分に、接地導体5を包囲し
て設けた変流器から成る故障表示器6Dと、導体18に
対向した閃絡表示器6Cとを構成している。
【0022】図12は図10及び図11の本発明の第4
の実施例をさらに改良した第5の実施例を示す送電線用
避雷装置の正面図で、この実施例は、故障検出装置6と
して閃絡表示器6C及び故障表示器6Fを構成したもの
である。取付金具8への電気的に絶縁した状態で接地側
7を取付けている構成は図10及び図11の実施例と同
一である。取付金具8には接地導体5が樹立している
が、この接地導体5とL字状の導体18との間に故障表
示装置6Fが電気的、機械的に接続している。この故障
表示装置6Fは、点火薬が内蔵されたもので、雷サージ
では動作せず避雷器要素が短絡したときの短絡電流での
み動作するよう設定されており、故障表示装置6Fの目
視によって判定することができる。また、L字状の導体
18には閃絡表示器6Cが構成されている。
【0023】図13は図12の実施例における懸垂碍子
連32に代えて送電線支持碍子27を用いた場合の本発
明による送電線用避雷装置の第6の実施例を示す正面図
である。この実施例は、送電線3を支持した送電線支持
碍子27の下部に放電電極13bを設け、これらの両放
電電極13a、13bによって水平方向の直列ギャップ
11を形成している。避雷器10の上部導体42は絶縁
物9によって電気的に絶縁された状態で機械的に取付金
具8に結合されている。また上部導体42の左端部には
L字状の導体18の右端が電気的、機械的に連結され、
この導体18の左端と取付金具8に樹立して設けた接地
導体5との間に故障表示装置6Fが電気的、機械的に連
結されている。また、L字状の導体18には閃絡表示器
6Cが構成されている。故障表示装置6F及び閃絡表示
器6Fの動作については図12の実施例の場合と同一で
あるので、説明を省略する。
【0024】図14及び図15は懸垂碍子連に代えて耐
張型送電線支持碍子27を用いた場合の本発明による送
電線用避雷装置の第7の実施例の平面図及び正面図を示
す。この実施例は、送電線3を支持した送電閃支持碍子
27の下部に放電電極13bを設け、避雷器10の下部
に放電電極13aを設ける。これらの放電電極13a、
13bによって水平方向の直列ギャップ11を形成して
いる。避雷器10の上部の導体42は複数の絶縁物9
a、9bによって電気的に接続された状態で逆U字状の
取付金具8に固定されている。この取付金具8は鉄塔ア
ーム4に右端を支持固定されて水平に延びており、左方
の自由端側に避雷器10が支持されている。この取付金
具8に対して絶縁物9c、9dにより電気的に絶縁され
た接地側導体7の左端は導体42を介して避雷器10の
接地側に接続されている。この接地側導体7の右端は上
述のように絶縁物9c、9dによって取付金具8から電
気的に接続されているが、同部のボルトによって導体1
8に電気的に接続されている。この導体18は取付金具
8の上方で水平に配置したL字状のもので、絶縁物9
c、9d、9eによって取付金具8に電気的に絶縁した
状態で固定されている。また導体18は図3の実施例に
示した故障表示装置6Aを介して、取付金具8に樹立し
た接地導体5に接続されており、導体18の下部には閃
絡表示器6Cが構成されている。このようにして避雷器
10の接地側は、導体42……接地側導体7……故障表
示装置6A……接地導体5……取付金具8……アーム4
を介して接地されている。この実施例においては、接地
側導体7と取付金具8間に故障表示装置6Aを接続した
り、接地側導体7に近接して閃絡表示器6Cを構成する
こともできるが、導体18の使用によって、故障表示装
置6Aや閃絡表示器6Cを取付金具8の上方部に配置構
成することができるので、これらの点検が容易になる。
【0025】図16及び図17に示す実施例は、いずれ
も送電線支持碍子27を用いた本発明による送電線用避
雷装置の第8及び第9の実施例を示し、図16に示す実
施例は図15の実施例における故障表示装置6Aに代え
て、図6の実施例に示した球形閃絡表示器として構成す
る故障表示装置6Bを用いたものである。また、図17
に示す実施例は図15の実施例における絶縁物9eを除
いて導体18と取付金具8との間を、取付金具8に樹立
した接地導体5によって接続し、この接地導体5を包囲
した変流器から故障表示器6Dを構成したものであり、
この実施例においても、前述した実施例と同様の効果を
得ることができる。以上は本発明による懸垂型の送電線
用避雷装置を説明した。
【0026】図18及び図19は本発明による耐張型の
送電線用避雷装置の第10の実施例の平面図及び要部正
面図である。この実施例は、鉄塔アーム4の内側に取付
金具8a、8bを設け、これら取付金具8a、8bに絶
縁物9によって電気的に絶縁した状態で避雷器10の接
地側の導体42を支持固定し、導体42と電気的に接続
した接地側導体7を設けると共に、取付金具8bに接続
した接地導体30を設け、この接地側導体7と接地導体
30との間に図6の実施例で説明した故障表示装置6B
とギャップ25を構成している。
【0027】このような構成によれば、鉄塔アーム4に
固定した取付金具8a、8bで強固に避雷器10を支持
することができ、また、故障検出装置を含めて全体を小
形に構成することができる。
【0028】図20及び図21は図18及び図19に示
す実施例の構成を更に改良した本発明の第11の実施例
を示すもので、この実施例は、取付金具8bへの支持部
材43を取付け、この支持部材43上に電気的に絶縁し
た状態で接地側導体7の端子7aを構成し、この端子7
aに対向した第2の端子7bを設け、両端子7a、7b
間に動作記録器6Eを構成している。この動作記録器6
Eは端子7a、7b間を接続する導体と、この導体を流
れる電流による磁束を記録する磁気テープ等から成る。
端子7bにはL字状の導体18の右端が電気的に接続さ
れている。導体18は避雷器10の上方に位置して、取
付金具8aに支持固定した接地導体5によって電気的に
接続されると共に機械的に固定されており、またその右
端は端子7b及び支持部材43を介して取付金具8bに
支持されている。接地導体5を包囲した変流器から故障
表示装置6Dが構成され、また導体18の下部に避雷器
10の動作を検出する閃絡表示器6Cが構成されてい
る。
【0029】この構成によれば避雷器10の接地側は、
導体42……接地側導体7……端子7a……動作記録器
6E……端子7b……導体18……接地導体5……取付
金具8a……アーム4を介して接地される。しかも避雷
器10の上方近傍に集約して故障検出装置が構成されて
いるので、全体を小形にすることができる。
【0030】本発明の実施例に故障検出装置6として用
いる上記の故障表示装置6A、6B、6D、6F、閃絡
表示器6C、動作表示器6Eの特徴及び判別法を表1に
示す。
【0031】
【表1】
【0032】図22は本発明に用いられる避雷器10の
一実施例を示すもので、この避雷器は、絶縁筒65の中
に優れた非直線電圧−電流特性を有する酸化亜鉛素子6
4を接続板71をばね72でジスタントピース66との
間を圧着し、直列に積重ねて構成されており、落雷時の
雷サージを通流し、系統からの続流を遮断する。送電線
用避雷装置は送電線の塔上に設置されることから、発変
電所用に比較し、特に軽量化、防爆性能の向上が必要と
される。この2条件を満足させるために、避雷器10に
は、絶縁筒65の上にシリコン系ゴム67を被覆して磁
器を不要としていることから、軽量化でき、かつ、ヒー
トショックに強くすることができる。
【0033】しかし、単純に酸化亜鉛素子64を積重ね
ただけでは、酸化亜鉛素子64が過大なサージにより焼
損したときに流れる地絡電流の内圧上昇に耐えることが
できない。これは絶縁筒65内部の空間を大きくするこ
とにより、可能となる。本発明では、酸化亜鉛素子64
の形状をドーナツ形とすることにより、この内径側の容
積を活用することにより、内圧上昇を低減している。さ
らに、酸化亜鉛素子の外側沿面が閃絡したときの内圧上
昇に対しては、一部分を切り欠いたドーナツ形の接続板
68を配置することにより、絶縁筒10と酸化亜鉛素子
64の外側表面との間に発生した圧力は酸化亜鉛素子6
4の内径側に導き、圧力上昇を低減している。ドーナツ
形の接続板68の両側に金属性に接続板76が設けてあ
り、酸化亜鉛素子64と接続している。発生した内圧は
両端の放圧板79を破断し、内圧を金具77の放出孔8
0を通じて外部に放出し、金具77の両端をアークで短
絡して、放圧動作を行う。金具77には溝70を設け、
絶縁筒65との接着を強化し、容器の強度を増加してい
る。この結果、耐防爆性の優れた避雷器が実現できる。
避雷器10を形成する容器には、金具77と絶縁筒65
の間にOリング69を設け、絶縁筒の気密性能を向上さ
せている。避雷器の組立時に気密シール用にプラグ75
が設置してある。さらに、プラグ部の気密シール用にO
リング73,74を設けてある。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る送電線用避雷装置によれ
ば、鉄塔アームに取付金具を設け、避雷器の接地側に固
定された接地側導体を取付金具に絶縁物を介して固定支
持し、接地側導体と取付金具との間に故障検出装置を接
続したので、避雷器を開放形のものでも接地側から流れ
る電流を精度よく検出でき、これによって避雷器の保護
効果もしくは故障動作の把握ができる。また、絶縁物の
高さの調整により、直列ギャップ長の調整ができ、避雷
器の長さが長くなっても必要なギャップ長で容易に取付
けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による送電線用避雷装置の基本構成の一
実施例を示す正面図である。
【図2】本発明による送電線用避雷装置の具体的な構成
の第1の実施例の平面図である。
【図3】図2に示す実施例の正面図である。
【図4】図2に示す実施例の動作後の状態を示す正面図
である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いられる故障表示装
置6Aの構成を示す断面図である。
【図6】本発明による送電線用避雷装置の具体的な構成
の第2の実施例の平面図である。
【図7】図6に示す実施例の動作後の状態を示す正面図
である。
【図8】本発明による送電線用避雷装置の第3の実施例
の平面図である。
【図9】図8に示す実施例の正面図である。
【図10】本発明による送電線用避雷装置の第4の実施
例の平面図である。
【図11】図10に示す実施例の正面図である。
【図12】本発明による送電線用避雷装置の第5の実施
例の正面図である。
【図13】本発明による送電線用避雷装置の第6の実施
例の正面図である。
【図14】本発明による送電線用避雷装置の第7の実施
例の平面図である。
【図15】図14に示す実施例の正面図である。
【図16】本発明による送電線用避雷装置の第8の実施
例の正面図である。
【図17】本発明による送電線用避雷装置の第9の実施
例の平面図である。
【図18】本発明による送電線用避雷装置の第10の実
施例の平面図である。
【図19】図18に示す実施例の正面図である。
【図20】本発明による送電線用避雷装置の第11の実
施例の平面図である。
【図21】図20に示す実施例の要部正面図である。
【図22】本発明に用いられる避雷器の一例の縦断面図
である。
【符号の説明】2……送電線、4……鉄塔アーム、6…
…故障検出装置、8……取付金具、9……絶縁物、10
……避雷器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小沢 淳 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 大石 一哉 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−209373(JP,A) 特開 昭61−290609(JP,A) 特開 昭59−54202(JP,A) 特開 昭63−266791(JP,A) 特開 昭63−24604(JP,A) 特開 昭63−245832(JP,A) 実開 昭60−53185(JP,U) 実開 平1−139388(JP,U) 実開 昭63−199490(JP,U)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄塔アーム(4)に固定され送電線(3)
    を支持する懸垂碍子と並列配置した避雷器(10)を備
    えた送電線用避雷装置において、前記鉄塔アーム(4)
    に取付金具(8)を設け、前記避雷器(10)の接地側
    に固定された接地側導体(7)を前記取付金具(8)に
    絶縁物(9)を介して固定支持し、前記接地側導体
    (7)と前記取付金具(8)との間に電流通路を設け、
    該電流通路に故障検出装置(6)を接続したことを特徴
    とする送電線用避雷装置。
  2. 【請求項2】鉄塔アーム(4)に固定され送電線(3)
    を支持する懸垂碍子と並列配置した避雷器(10)を備
    えた送電線用避雷装置において、前記鉄塔アーム(4)
    に取付金具(8)を設け、前記避雷器(10)の接地側
    に固定された接地側導体(7)と前記取付金具(8)と
    を、前記接地側導体(7)又は前記取付金具(8)の少
    なくとも一方に設けられたジスタントピース(40)と
    絶縁物(9)を介して連続し、前記接地側導体(7)と
    前記取付金具(8)との間に故障検出装置(6)を接続
    したことを特徴とする送電線用避雷装置。
  3. 【請求項3】鉄塔アーム(4)に固定され送電線(3)
    を支持する懸垂碍子と並列配置した避雷器(10)を備
    えた送電用避雷装置において、前記鉄塔アーム(4)に
    取付金具(8)を設け、前記避雷器(10)の接地側に
    固定された接地側導体(7)を前記取付金具(8)に絶
    縁物(9)を介して固定支持し、前記接地側導体(7)
    と前記取付金具(8)との間に故障検出装置(6)を接
    続し、前記避雷器(10)の高圧側に設けられた放電電
    極(13a)と前記送電線(3)に接続された放電電極
    (13b)との間に垂直方向に直列ギャップ(11)を
    設けたことを特徴とする送電線用避雷装置。
  4. 【請求項4】鉄塔アーム(4)に固定され送電線(3)
    を支持する懸垂碍子と並列配置した避雷器(10)を備
    えた送電線用避雷装置において、前記鉄塔アーム(4)
    に取付金具(8)を設け、前記避雷器(10)の接地側
    に固定された接地側導体(7)を前記取付金具(8)に
    絶縁物(9)を介して固定支持し、前記接地側導体
    (7)と前記取付金具(8)との間に故障検出装置
    (6)を接続し、前記避雷器(10)の高圧側に設けら
    れた放電電極(13a)と前記送電線(3)に接続され
    た放電電極(13b)との間に水平方向に直列ギャップ
    (11)を設けたことを特徴とする送電線用避雷装置。
  5. 【請求項5】前記故障検出装置(6)として容器の分離
    により故障表示する故障表示装置(6A)又は容器の離
    別により故障表示装置(6B)又は表示布の突出により
    故障表示する故障表示装置(6D,6F)のいずれかを
    用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載の送電線用避雷装置。
  6. 【請求項6】前記故障検出装置(6)として閃絡表示装
    置(6C)を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求
    項4のいずれかに記載の送電線用避雷装置。
  7. 【請求項7】前記故障検出装置(6)として動作記録器
    (6E)を用いたことを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれかに記載の送電線用避雷装置。
  8. 【請求項8】前記取付金具(8)の前記避雷器(10)
    側とは反対の端部にバランサ(34)を設けたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の送電
    線用避雷装置。
  9. 【請求項9】前記避雷装置は懸垂型であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の送電線用
    避雷装置。
  10. 【請求項10】前記避雷装置は耐張型であることを特徴
    とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の送電線
    用避雷装置。
  11. 【請求項11】前記避雷器(10)は、絶縁筒(65)
    の表面にシリコン系ゴム(67)を被覆させ、絶縁筒
    (65)内部にドーナツ型の酸化亜鉛素子(64)を内
    蔵し、酸化亜鉛素子の間に一部分を切り欠いたドーナツ
    型の接続板(68)を介して積重したことを特徴とする
    請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の送電線用避雷
    装置。
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