JP2914883B2 - フライ調理方法 - Google Patents

フライ調理方法

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JP2914883B2 JP7078386A JP7838695A JP2914883B2 JP 2914883 B2 JP2914883 B2 JP 2914883B2 JP 7078386 A JP7078386 A JP 7078386A JP 7838695 A JP7838695 A JP 7838695A JP 2914883 B2 JP2914883 B2 JP 2914883B2
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フライ中に揚げ油の温
度変化、揚げ種の水分量変化、および揚げ油の表面の泡
立ち量の変化を測定し、これらの1種以上の指標を利用
して揚げ種の最も好ましい揚がり具合の時点を決定する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フライ食品などの揚げものをする
際、揚げ種(具材)の揚がり具合を判断するには、作業
者の経験や熟練に依存するところが大きかった。すなわ
ち揚げもの操作中に、作業者は、揚げ種を揚げ油に投入
してからの経過時間、揚げ油の表面に発生する泡立ちの
程度や状態、あるいは具材の被加熱状態などを考慮し
て、好ましい揚がり具合の時点を経験的に推測して揚げ
もの調理することが実情であった。
【0003】しかしながらこのような方法では、揚げ種
の揚がり具合は作業者により、また揚げる作業毎によっ
てもバラツキを生じ、最適な揚がり具合の揚げものを調
理して得ることは、一般的な家庭においてのみならず業
務用の揚げもの調理においても不便さをともなうことが
多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの不
便を解消し、誰れでも簡単に揚がり具合の判断ができ、
何度揚げても同様に好ましい揚げものが得られるような
方法を開発することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的に対して本発
明は、食用油を用いて揚げ種をフライ調理するに際し、
揚げ油の温度変化、揚げ種の水分量変化、および揚げ油
の表面に発生する泡立ち量の変化をそれぞれ測定し、こ
れらの単独または2種以上の組み合わせにより、揚げ種
の最適な揚がり具合の時点を決定することを特徴とする
フライ調理方法、を要旨とする。
【0006】すなわち本発明では、まず、通常のフライ
時に設定される所定の温度(例えば180℃付近)を保
った揚げ油の中に揚げ種を投入し、揚げ油の温度、揚げ
種の水分量、および揚げ油の表面に発生する泡立ち量の
それぞれを経時的に測定して、各々の変化の具合を把握
しておく。揚げ油の温度およびその変化は温度計により
測定する。揚げ種の水分量およびその変化は、フライ中
に水分が蒸発することにより揚げ油と揚げ種の総重量が
変化することを利用し、重量計で測定する。なお揚げ油
が飛散することによる変化量はほとんど無視できる。揚
げ油の表面の泡立ち量およびその変化は、泡立ちにより
油面の照度が変化することを利用し、照度計により測定
する。なお泡立ちの変化を捉えやすくするため、揚げ油
の表面をスポットライトで照光(5〜15ルックスの一
定値)することが好ましい。なお泡立ち量を検知する手
段として、照度計の代わりに画像認識装置等を用いるこ
とも可能である。そして、それぞれの変化具合を解析
し、以下に述べる所定の条件を満たした時点で所望によ
り例えばタイマーを作動させ、一定の時間経過後にフラ
イ作業を終了させるものである。
【0007】以下に、前記した温度変化、水分量変化、
泡立ち量の変化のそれぞれについて、またそれらの解析
方法ならびにタイマーを作動させる時点等について詳述
する。
【0008】揚げ油の温度は、揚げ種を投入すると急激
に下がり続け、ある温度で底をうち、再び上昇を始め、
揚げ種の投入時の温度付近で上昇を止め、その温度を維
持する。つまり揚げ油の温度変化には、図1に示すよう
に、揚げ種の投入直後の急激に下降し始める点(A)、
下降から上昇に転じる点(B)、および上昇を停止して
一定になる点(C)の3点の大きな転換点がある。この
A、BおよびCの3点を温度測定中に認識し、Cを確認
した時点でタイマーを作動させ、所定時間後フライ作業
を終了させる。なおCを確認した時点からフライ作業を
終了するまでの時間は0〜120秒、好ましくは0〜6
0秒である。例えばエビフライの場合は30〜50秒、
クリームコロッケの場合は10〜40秒、チキン唐揚げ
の場合は0〜30秒がよい。
【0009】揚げ種の水分量(重量)は、図2に示すよ
うに、全体的に曲線または直線に近い曲線を描いて減少
していく。この水分量変化は、実質的に、投入した揚げ
種中の水分の蒸発のみに起因するものであり、経時的に
大きく転換する点がなく、単純に減少するのみである。
このことを利用し、投入した揚げ種の重量に対する水分
の変化量、つまり で表されるα(%)が所定の値を超えた時点でフライ作
業を終了させるか、もしくは該時点でタイマーを作動さ
せ所定時間後にフライ作業を終了させる。なおα(%)
の所定の値とは、投入した揚げ種の(水分)重量の12
〜25%である。すなわち揚げ種の(水分)重量の12
〜25%が減少した時点がよい。例えばエビフライの場
合は21重量%±0.3重量%、クリームコロッケの場
合は15重量%±0.2重量%、チキン唐揚げの場合は
13重量%±0.2重量%である。
【0010】揚げ油の表面の泡立ち(照度)は、揚げ種
の投入後数秒間〜十数秒間で急激に上昇して最高点に達
し、その後急激に減少、ひき続き徐々に緩やかな曲線を
描き減少する。そして減少を止め、ほぼ一定の値を保つ
ようになる。つまり泡立ちの変化には、図3に示すよう
に、揚げ種の投入後の急激に上昇する点(X)、上昇か
ら減少に転じる点(Y)、および減少の度合いが少なく
なり一定になり始める点(Z)の3点の大きな転換点が
ある。この3点を照度測定中に認識し、Zを確認した時
点でタイマーを作動させ、所定時間経過後にフライ作業
を終了させる。なおZを確認した時点からフライ作業を
終了するまでの時間は30〜180秒、好ましくは80
〜150秒である。例えばエビフライの場合は85〜1
05秒、クリームコロッケの場合は105〜140秒、
チキン唐揚げの場合は85〜115秒がよい。
【0011】以上に述べたように、本発明では、揚げも
の作業時の揚げ油の温度変化、揚げ種の水分量変化、お
よび揚げ油表面の泡立ち量の変化状態から決定されるフ
ライ作業終了時点を各々単独でまたは組み合わせること
により、フライ食品の最も好ましい揚がり具合の時点を
知ることが可能となる。なお本発明の実施にあたり、予
め、種々の揚げ種をフライし、その際の温度変化、水分
量変化、および泡立ち量変化を記録し、それぞれの前記
特定の時点(温度変化におけるC、泡立ち量変化におけ
るZ、水分量変化における所定量の減少時点)を解析し
ておき、このデータと比較しながら、別の揚げもの作業
の終了時点を判断するのがよい。
【0012】
【実施例】
実施例1 フライヤー装置として、市販のフライ用鍋(横:21.
5cm、縦:14.5cm、深さ:10cm)に、揚げ油の温
度を測定できる温度計、フライヤー装置および揚げ油の
全体の重量を測定できる重量計、および揚げ油の表面の
照度を測定できる照度計とスポットライト(照度計はフ
ライヤー装置の真上部15cmに位置するように取り付
け、スポットライトは揚げ油の表面を8ルックスで照光
できるようにスタンドに取り付けた)を具備したものを
用いた。
【0013】これに揚げ油として大豆油を仕込み、18
0℃に加熱し、揚げ種としてエビフライ用材料(皮むき
生エビにバッター液およびパン粉をつけたもの、20g
×3尾)、クリームコロッケ用材料(成型物25g×3
個)またはチキン唐揚げ用材料(鶏肉小片に唐揚げ粉を
つけたもの、26g×3個)を投入した。揚げ種の投入
時から、揚げ油の温度を経時的に測定した。
【0014】このときの揚げ油の温度変化を図4に示
す。揚げ油の温度は、揚げ種を投入してから、エビフラ
イの場合は180秒後の時点(図1におけるCの時点、
以下同じ)以降、クリームコロッケの場合は220秒後
の時点以降、またチキン唐揚げの場合は240秒後の時
点以降、各々ほぼ一定値を保っていることがわかる。
【0015】次に、前記と同じ方法でエビフライ、クリ
ームコロッケまたはチキン唐揚げの各材料を調理し、前
記データを参考にしながら、以下の条件で揚げた各試作
品を得た。すなわち、揚げ油の温度が一旦低下し、次い
で上昇し、再びほぼ一定状態になった時点から、エビフ
ライの場合は30、40または50秒後に、クリームコ
ロッケの場合は10、25または40秒後に、またチキ
ン唐揚げの場合は直後、15または30秒後に、それぞ
れフライ作業を終了した。これらの試作品は、いずれも
揚がり具合の過不足の食感がなく、ジューシー感のあ
る、好ましいものであった。
【0016】比較例1 実施例1において、揚げ種を投入してから、エビフライ
の場合には150または290秒後に、クリームコロッ
ケの場合には170または320秒後に、またチキン唐
揚げの場合には180または330秒後にそれぞれフラ
イ作業を終了した。これらの試作品はいずれも生の材料
の食感または揚がり過ぎの食感があり、好ましい揚がり
具合ではなかった。
【0017】実施例2 実施例1の方法において、揚げ種の投入時から、フライ
ヤー装置、揚げ油および揚げ種の重量を経時的に測定
し、これから揚げ種に含まれる水分量の変化を求めた
(図5参照)。揚げ種の水分量は、揚げ種を投入してか
ら、エビフライの場合は225秒後に21重量%(フラ
イする前の揚げ種中の水分量に対する値、以下同じ)、
クリームコロッケの場合は240秒後に15重量%、ま
たチキン唐揚げの場合は245秒後に13重量%、それ
ぞれ減少していることがわかる。
【0018】次に、前記と同じ方法でエビフライ、クリ
ームコロッケまたはチキン唐揚げの各材料を調理し、前
記データを参考にしながら、以下の条件で揚げた各試作
品を得た。すなわち揚げ種の水分量の減少率が、当初の
水分量に対して、エビフライの場合には20.7、2
1.0または21.3重量%になった時点で、クリーム
コロッケの場合には14.8、15.0または15.2
重量%になった時点で、またチキン唐揚げの場合には1
2.8、13.0または13.2重量%になった時点で
それぞれフライ作業を終了した。これらの試作品はいず
れも揚がり具合の過不足の食感がなく、ジューシー感の
ある、好ましいものであった。
【0019】比較例2 実施例2において、揚げ種の水分量の減少率が、エビフ
ライの場合には16または26重量%になった時点で、
クリームコロッケの場合には10または20重量%にな
った時点で、またチキン唐揚げの場合には8または18
重量%になった時点でそれぞれフライ作業を終了した。
これらの試作品はいずれも生の材料の食感または揚がり
過ぎの食感があり、好ましい揚がり具合ではなかった。
【0020】実施例3 実施例1の方法において、揚げ種の投入時から、揚げ油
の表面の泡立ち量に対応できる照度を経時的に測定し、
これから照度変化を求めた(図6参照)。揚げ油の表面
の照度は、揚げ種を投入してから、エビフライの場合は
120秒後の時点(図3におけるZの時点、以下同じ)
以降、クリームコロッケの場合は120秒後の時点以
降、またチキン唐揚げの場合は150秒後の時点以降、
各々ほぼ一定値を保っていることがわかる。
【0021】次々、前記と同じ方法でエビフライ、クリ
ームコロッケまたはチキン唐揚げの各材料を調理し、前
記データを参考にしながら、以下の条件で揚げた各試作
品を得た。すなわち、揚げ油の表面の照度が一旦急増
し、次いで減少し、やがてほぼ一定状態になった時点か
ら、エビフライの場合は85、95または105秒後に
クリームコロッケの場合は105、125または140
秒後に、またチキン唐揚げの場合は85、100または
115秒後にそれぞれフライ作業を終了した。これらの
試作品はいずれも揚がり具合の過不足の食感がなく、ジ
ューシー感のある、好ましいものであった。
【0022】比較例3 実施例3において、揚げ種を投入してから、エビフライ
の場合には120または285秒後に、クリームコロッ
ケの場合には120または320秒後に、またチキン唐
揚げの場合には150または325秒後にそれぞれフラ
イ作業を終了した。これらの試作品はいずれも生の材料
の食感または揚がり過ぎの食感があり、好ましい揚がり
具合ではなかった。
【0023】実施例4 実施例1の方法において、揚げ種としてエビフライ用材
料を用い、揚げ油としてナタネ油またはゴマサラダ油を
用いる以外は同様にして、揚げ油の温度変化を求めた
(図7参照)。揚げ油の温度は、揚げ種を投入してか
ら、大豆油(実施例1)の場合は180秒後の時点以
降、ナタネ油の場合は175秒後の時点以降、またゴマ
サラダ油の場合は165秒後の時点以降、各々ほぼ一定
値を保っていることがわかる。
【0024】次に、前記と同じ方法で各種揚げ油を用い
てエビフライ用材料を調理し、前記データを参考にしな
がら、以下の条件で揚げた各試作品を得た。すなわち、
揚げ油の温度が一旦低下し、次いで上昇し、再びほぼ一
定状態になった時点から、いずれの揚げ油の場合にも3
0、40または50秒後にフライ作業を終了した。これ
らの試作品は、揚がり具合の過不足の食感がなく、ジュ
ーシー感のある、好ましいものであった。
【0025】実施例5 実施例2の方法において、揚げ種としてエビフライ用材
料を用い、揚げ油としてナタネ油またはゴマサラダ油を
用いる以外は同様にして、揚げ種の水分量変化を求めた
(図8参照)。揚げ種の水分量は、揚げ種を投入してか
ら、大豆油(実施例2)の場合は225秒後に、ナタネ
油の場合は215秒後に、またゴマサラダ油の場合は2
10秒後にいずれも21重量%減少していることがわか
る。
【0026】次に、前記と同じ方法で各種揚げ油を用い
てエビフライ用材料を調理し、前記データを参考にしな
がら、以下の条件で揚げた各試作品を得た。すなわち、
揚げ種の水分量の減少率が、当初の水分量に対して、い
ずれの揚げ油の場合にも20.7、21.0または2
1.3重量%になった時点でフライ作業を終了した。こ
れらの試作品は、揚がり具合の過不足の食感がなく、ジ
ューシー感のある、好ましいものであった。
【0027】実施例6 実施例3の方法において、揚げ種としてエビフライ用材
料を用い、揚げ油としてナタネ油またはゴマサラダ油を
用いる以外は同様にして、揚げ油の表面の照度変化を求
めた(図9参照)。揚げ油の表面の照度は、揚げ種を投
入してから、大豆油(実施例3)の場合は120秒後の
時点以降、ナタネ油の場合は115秒後の時点以降、ま
たゴマサラダ油の場合は105秒後の時点以降、各々ほ
ぼ一定値を保っていることがわかる。
【0028】次に、前記と同じ方法で各種揚げ油を用い
てエビフライ用材料を調理し、前記データを参考にしな
がら、以下の条件で揚げた各試作品を得た。すなわち、
揚げ油の表面の照度が一旦急増し、次いで減少し、ほぼ
一定状態になった時点から、いずれの揚げ油の場合にも
85、95または105秒後にフライ作業を終了した。
これらの試作品は、揚がり具合の過不足の食感がなく、
ジューシー感のある、好ましいものであった。
【0029】実施例7 実施例1に記載のフライヤー装置を用い、揚げ油を大豆
油、揚げ種をクリームコロッケ用材料とし、揚げ種を投
入してからの揚げ油の温度変化(図4参照)および揚げ
種の水分量変化(図5参照)を参考にして、以下の条件
で揚げた試作品を得た。すなわち揚げ油の温度が一旦低
下し、次いで上昇し、再びほぼ一定状態になった時点か
ら10〜40秒後の時間帯と、揚げ種の水分量が15重
量%±0.2重量%減少した時点の時間帯とを満足する
時点、つまり揚げ種を投入してから230、240また
は255秒後にそれぞれフライ作業を終了した。これら
の試作品は、いずれも揚がり具合の過不足の食感がな
く、ジューシー感のある、好ましいものであった。
【0030】実施例8 実施例1に記載のフライヤー装置を用い、揚げ油をナタ
ネ油、揚げ種をエビフライ用材料とし、揚げ種を投入し
てからの揚げ油の温度変化(図7参照)および揚げ油の
表面の照度変化(図9参照)を参考にして、以下の条件
で揚げた試作品を得た。すなわち揚げ油の温度が一旦低
下し、次いで上昇し、再びほぼ一定状態になった時点か
ら30〜50秒後の時間帯と、揚げ油の表面の照度が一
旦急増し、次いで減少し、やがてほぼ一定状態になった
時点から85〜105秒後の時間体とを満足する時点、
つまり揚げ種を投入してから205、210または22
0秒後にそれぞれフライ作業を終了した。これらの試作
品は、いずれも揚がり具合の過不足の食感がなく、ジュ
ーシー感のある、好ましいものであった。
【0031】実施例9 実施例1に記載のフライヤー装置を用い、揚げ油を大豆
油、揚げ種をチキン唐揚げ用材料とし、揚げ種を投入し
てからの揚げ種の水分量変化(図5参照)および揚げ油
の表面の照度変化(図6参照)を参考にして、以下の条
件で揚げた試作品を得た。すなわち揚げ種の水分量が1
3重量%±0.2重量%減少した時点の時間帯と、揚げ
油の表面の照度が一旦急増し、次いで減少し、やがてほ
ぼ一定状態になった時点から85〜115秒後の時間帯
とを満足する時点、つまり揚げ種を投入してから24
0、250または260秒後にそれぞれフライ作業を終
了した。これらの試作品は、いずれも揚がり具合の過不
足の食感がなく、ジューシー感のある、好ましいもので
あった。
【0032】実施例10 実施例1に記載のフライヤー装置を用い、揚げ油を大豆
油、揚げ種をエビフライ用材料とし、揚げ種を投入して
からの揚げ油の温度変化(図4または図7参照)、揚げ
種の水分量変化(図5または図8参照)、および揚げ油
の表面の照度変化(図6または図9参照)を参考にし
て、以下の条件で揚げた試作品を得た。すなわち、揚げ
油の温度が一旦低下し、次いで上昇し、再びほぼ一定状
態になった時点から30〜50秒後の時間帯と、揚げ種
の水分量が21重量%±0.3重量%減少した時点の時
間帯と、揚げ油の表面の照度が一旦急増し、次いで減少
し、やがてほぼ一定状態になった時点から85〜105
秒後の時間帯とを満足する時点、つまり揚げ種を投入し
てから215、220または225秒後にそれぞれフラ
イ作業を終了した。これらの試作品は、いずれも揚がり
具合の過不足の食感がなく、ジューシー感のある、好ま
しいものであった。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以下のような効果を奏する。 (1)揚げ油の種類や揚げ種の種類に基づくフライ品の
品質のバラツキが解消される。 (2)誰でも簡単に最適な揚がり具合のフライ品を得る
ことができる。 (3)何回揚げても品質のバラツキのない均一なフライ
品が得られる。 (4)作業者による品質のバラツキのない常に均一なフ
ライ品が得られる。 (5)フライヤー装置の自動化が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】揚げ油の温度変化のモデル図である。
【図2】揚げ種の水分量(重量)変化のモデル図であ
る。
【図3】揚げ油の表面の泡立ち量(照度)変化のモデル
図である。
【図4】各種揚げ種のとき、揚げ油の温度の経時変化を
示す図である。
【図5】各種揚げ種のとき、揚げ種の水分の減少量の経
時変化を示す図である。
【図6】各種揚げ種のとき、揚げ油の表面の照度の経時
変化を示す図である。
【図7】各種揚げ油のとき、揚げ油の温度の経時変化を
示す図である。
【図8】各種揚げ油のとき、揚げ種の水分の減少量の経
時変化を示す図である。
【図9】各種揚げ油のとき、揚げ油の表面の照度の経時
変化を示す図である。
【符号の説明】
A 揚げ種投入直後の揚げ油の温度が急激に下降し始め
る点。 B 揚げ油の温度が下降から上昇に転換する点。 C 揚げ油の温度が上昇をやめ一定になる点。 X 揚げ種投入直後の揚げ油の表面の泡立ち量(照度)
が急激に上昇する点。 Y 揚げ油表面の泡立ち(照度)が上昇から減少に転じ
る点。 Z 揚げ油表面の泡立ち(照度)が一定になり始める
点。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食用油を用いて揚げ種をフライ調理する
    に際し、下記(3)の条件単独、もしくは(3)と
    (1)または/および(2)の条件を満足するに至った
    ときにフライ作業を終了することを特徴とするフライ調
    理方法。 (1)揚げ油の温度が、フライ時に一旦低下した後、再
    び上昇し一定状態に戻った時点から一定時間経過したと
    き (2)揚げ種の水分量が、フライ前の揚げ種の重量に対
    し一定割合になるまで減少したとき (3)揚げ油の表面に発生する泡立ち量が、フライ時に
    一旦増加した後、再び一定状態に戻った時点から一定時
    間経過したとき
  2. 【請求項2】 請求項1において、条件(1)における
    一定時間が、0〜120秒の範囲であるフライ調理方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、条件(2)における
    一定割合が、12〜25重量%の範囲であるフライ調理
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、条件(3)における
    一定時間が、30〜180秒の範囲であるフライ調理方
    法。
  5. 【請求項5】 泡立ち量が照度で表されるものである
    求項1または4に記載のフライ調理方法。
  6. 【請求項6】 水分量変化が揚げ種の重量変化で表わさ
    れるものである請求項1または3に記載のフライ調理方
    法。
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