JP2914235B2 - 半導体光素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体光素子およびその製造方法

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JP2914235B2 JP21264995A JP21264995A JP2914235B2 JP 2914235 B2 JP2914235 B2 JP 2914235B2 JP 21264995 A JP21264995 A JP 21264995A JP 21264995 A JP21264995 A JP 21264995A JP 2914235 B2 JP2914235 B2 JP 2914235B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体光素子の製
造方法および半導体光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機金属気相成長法(MOVPE)にお
ける、ストライプ状誘電体マスクを用いた選択成長は、
誘電体マスクの幅を変えることのみで該誘電体マスクに
挟まれた成長領域に成長される半導体結晶の組成及び層
厚を変化させることができるため、光集積素子等を作製
する基本技術として研究が盛んに行われている。
【0003】図10(A)は、従来の選択成長で用いる
誘電体マスクのパターンを模式的に示した平面図であ
る。図10(A)を参照して、従来の選択成長法では、
InP等の半導体基板1上に、幅1.5μm程度の成長
領域2を挟んで対向する一対のストライプ状誘電体薄膜
のマスク(単に「誘電体マスク」ともいう)5を形成
し、MOVPEを用いて、InGaAsP等の四元結晶
を成長領域2に選択的に成長させる。
【0004】この時、成長される結晶組成波長、及び結
晶層厚が、誘電体マスク5の幅を変えることのみで制御
でき、半導体レーザ、光変調器、光増幅器等の光素子を
集積した光集積素子を一括形成できるため、光集積素子
の作製法として非常に有望である。この従来技術に関す
る参考文献としては、例えば文献1(ジャーナル・オブ
・クリスタルグロース(JCG)、第132巻、第43
5頁−第443頁、1993年)が挙げられる。
【0005】選択成長では、誘電体マスク5の幅が、よ
り広い場合に、成長領域2に成長される結晶組成が、よ
り長波長側にシフトする。例えば、図10(A)に示す
誘電体マスク5を用いて多重量子井戸を結晶成長する
と、誘電体マスク5の幅(「マスク幅」ともいう)の広
い領域aの量子井戸組成波長を1.55μmとし、マス
ク幅の狭い領域bの量子井戸組成波長を1.48μmと
することができ、領域aを半導体レーザに、領域bを光
変調器とすることで、簡単に半導体レーザ/光変調器集
積化光源が作製できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、選択成長で結
晶組成や結晶層厚を変化させる場合、同時に結晶歪量も
変化する。例えば、マスク幅が30μm、及び4μmの
誘電体マスク5に挟まれた成長領域2に結晶組成波長
1.3μmのGaInAsP層を成長圧力150tor
rで選択成長させる場合、結晶層厚比として、マスク幅
30μm領域の層厚に対して、マスク幅4μm領域の層
厚は1/2以下となる。
【0007】しかし、結晶歪量は、マスク幅30μm領
域の結晶歪量を0とすると、幅4μm領域では、−0.
5%程度入ってしまう。このため、マスク幅4μm領域
の結晶層厚はあまり厚くすることができない。
【0008】すなわち、従来の選択成長では、結晶層厚
比を取りつつ、層厚を厚くすることができないという問
題があった。
【0009】例えば、単一電流で、モード飛びのない連
続波長制御を可能とする波長可変階段型導波路構造(T
SG)DBRレーザは、その設計指針として、DBR
(分布ブラッグ反射)領域の光閉じ込め層の層厚に対し
て、位相調整領域の光閉じ込め層の層厚を2倍以上厚く
する必要がある。この要求は、上記選択成長を用いるこ
とで満足することができる。
【0010】しかし、層厚比がとれても、歪の影響のた
めDBR領域の層厚の絶対値を大きくすることができ
ず、TSG−DBRレーザの波長可変幅を十分に広くす
ることができないという問題があった。このTSG−D
BRレーザに関する参考文献としては、文献2(電子情
報通信学会講演論文集エレクトロニクス1、C−39
0、第390頁、1995年春)が挙げられる。
【0011】従って、本発明の目的は、MOVPEを用
いた選択成長において、反応管内の気相中の原料種の拡
散長よりも短い周期Λで並列に複数本形成されたストラ
イプ状誘電体薄膜のマスクを導入することにより、前記
誘電体薄膜のマスクに挟まれた成長領域に成長される結
晶の、誘電体マスク幅に対する結晶層厚変化を大きくと
りつつ、同時に結晶歪量変化の小さい選択成長法を提供
することにある。また本発明の目的は、上記従来技術の
問題点を解消し、光導波層の結晶層厚変化を大きくとり
つつ同時に結晶歪量変化の小さい半導体光素子を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、量子井戸層または、バルク層からなる半
導体多層構造を、ストライプ状誘電体薄膜に挟まれた
1.5μm以下の狭幅の光導波路領域へ選択的に結晶成
長する工程を含む半導体光素子の製造方法において、結
晶成長時の反応管内における原料種の拡散長よりも短い
幅の一対のストライプ状誘電体薄膜を間に挟んで、両側
にさらにストライプ状誘電体薄膜が複数本並列して形成
されていることを特徴とする半導体光素子の製造方法を
提供する。
【0013】本発明においては、好ましくは前記ストラ
イプ状誘電体薄膜は、結晶成長時、反応管内の原料種の
拡散長よりも短い周期Λで並列に複数本形成されている
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】以下、本発明の半導体光素子の製造方法の原理
について説明する。
【0015】図10(B)に、図10(A)の従来の選
択成長のマスクパターンを用いた場合の気相中のIII族
原料種の横方向濃度勾配の模式図を示す。
【0016】GaInAsPの四元系の選択成長におい
て、誘電体マスク5の幅に対する結晶層厚変化は、主と
して反応管内の気相中のGa、In等のIII族原料種の
横方向拡散によって生じる。すなわち、図10(A)の
誘電体マスク5上では原料種が消費(成長)されないた
め高濃度となり、誘電体マスク5に挟まれた成長領域2
では原料種が消費(成長)されるため低濃度となる。
【0017】これにより、横方向に原料種の濃度勾配が
でき、横方向拡散が生じる(図10(B)参照)。この
時、誘電体マスク5の幅が広いほど、横方向拡散によっ
て成長領域に供給されるIII族原料種の量が大きくなる
ため、結晶層厚が厚くなる。
【0018】一方、結晶組成の変化は、III族原料種の
気相中の拡散、及び基板表面でのマイグレーションの両
方の影響で生じ、マスク幅が広くなるにつれてIn組成
が増加する。すなわち、In原料の拡散長の方が、Ga
原料の拡散長よりも短いために、横方向Inの濃度勾配
が大きくなり、より多くのInが成長領域に成長され
る。
【0019】従来の選択成長では、この効果を積極的に
利用するため、用いる誘電体マスク5の幅は、原料種の
気相中の拡散長よりも短いものから長いものまで大幅に
変化させていた。しかし、このような従来の選択成長で
は、前述したように、結晶組成の変化、結晶層厚の変化
とともに結晶歪量も大きく変化してしまう。
【0020】図1に、本発明の半導体光素子の製造方法
で用いるストライプ状誘電体マスク(単に「誘電体マス
ク」ともいう)5のパターンを示す。
【0021】従来の選択成長では、図10(A)に示す
ように、1.5μm幅の成長領域2を挟んで一対のみ形
成されたストライプ状誘電体マスク5が用いられてい
た。
【0022】これに対して、本発明では、幅1.5μm
の成長領域2を中心に、幅約100μmの領域に亘っ
て、周期Λ(開口部幅と誘電体マスク5の1ラインの幅
の和)で複数本並列状(「アレイ状」ともいう)に誘電
体マスク5を形成する。この時、誘電体マスク5の周期
Λは、気相中のIII族原料種の拡散長よりも短く設定す
る。
【0023】図1に示す本発明に係るマスクパターンを
用いた場合と、図10(A)の従来のパターンを用いた
場合の、GaInAsP結晶の、誘電体マスク5の幅に
対する成長レート変化(誘電体マスク5を用いない全面
成長時の成長レートを基準としている)の実験結果を図
2(A)に、成長レート変化に対する結晶組成変化の実
験結果を図2(B)にそれぞれ示す。
【0024】図2(B)から分かるように、本発明の選
択成長を用いた場合、結晶成長レートを大きく変化させ
つつ、結晶組成波長の変化を従来例と比べて大幅に抑制
できた。即ち、本発明者は、結晶の歪量変化を抑制しつ
つ、大きな層厚変化が得られることを全く新たに見いだ
したのである。
【0025】この結晶歪の低減効果は、In、Ga等の
原料種の気相中の拡散長(十数μm)に比べて、幅の狭
い誘電体マスク5を用いているため、In原料とGa原
料の拡散長の違いに起因する結晶組成の変化が抑制され
ることによる。
【0026】そして、誘電体マスク5の幅に対する成長
レート増加率は、誘電体マスク5の被覆率にほぼ比例す
る。すなわち、被覆領域で消費(成長)されない原料種
が、すべて成長領域で消費(成長)されることによる。
【0027】図2(A)を参照して、例えば、成長領域
2が1.5μm幅で、誘電体マスク5のマスク領域
(「マスク領域5」ともいう)が1.5μm幅の時の成
長レートを「1」とすると、成長領域2が1.5μm幅
で、マスク領域5が3.0μm幅の時の成長レートは
「2」となる。その結果、成長圧力150torrの
時、従来の選択成長では成長レート変化が最大で3倍程
度であったものが、本発明に係る選択成長によれば、5
倍以上変化させられることを見いだした。
【0028】このように、本発明の半導体光素子の製造
方法では、誘電体マスク5の幅の変化に対して、結晶層
厚変化は大きいが、結晶組成変化は抑制すること、すな
わち結晶歪量の変化を抑制することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して作製行程順に説明する。
【0030】
【実施形態1】 <波長可変階段型導波路構造(TSG)DBRレーザ>
図3から図5は、本発明の一実施形態に係る波長可変階
段型導波路構造(TSG)DBRレーザの作製工程を工
程順に説明するための図である。
【0031】図3(A)は、一回目の選択成長用マスク
パターンを示す平面図である。
【0032】図3(A)を参照して、まずn−InP基
板1上へ<011>方向に活性領域、位相調整領域、D
BR領域を設け、DBR領域にのみピッチ約240nm
の回折格子20を形成する。
【0033】次に、誘電体マスクとして幅が5μmのS
iO2成長阻止マスク5を、1.5μm開口部(成長領
域2)を挟んで対向するように形成する。
【0034】図3(B)に、一回目の選択成長後の結晶
層構造の断面を模式的に示す。図3(A)に示すSiO
2成長阻止マスク5が形成された基板1上に、第1のn
−GaInAsP光閉じ込め層3、n−InPスペーサ
層4、GaInAsP/GaInAsP多重量子井戸
(MQW)層6、第2のi−GaInAsP光閉じ込め
層7、及びp−InPクラッド層8を選択成長する。
【0035】この時、開口部(成長領域2)に成長され
る第1、第2のGaInAsP光閉じ込め層3、7の組
波長は、1.25μmで、層厚は両層とも0.1μm
である。
【0036】また、多重量子井戸層6(GaInAsP
量子井戸の組成波長1.6μm、層厚7nm/GaIn
AsPバリアの組成波長1.3μm、層厚10nm)の
利得ピーク波長を1.55μmに設定することができ
た。
【0037】一回目の選択成長後、約50nm厚の第2
のSiO2膜55を基板全面に形成し、第2のSiO2
55のみ一部分ウエットエッチングで除去し、図4
(C)に示すようなマスクパターンを形成する。
【0038】そして、このマスクパターンを用いて、選
択エッチングにより、位相調整領域とDBR領域におけ
る、p−InPクラッド層8、第2のi−GaInAs
P光閉じ込め層7、及びGaInAsP/GaInAs
P多重量子井戸層6を除去し、図4(D)に示すような
断面構造を形成する。
【0039】次に、図4(C)のマスクパターンを用い
て、図5(E)に示すように、位相調整領域及びDBR
領域のみに、i−GaInAsP層9、p−InPクラ
ッド層8を二回目の選択成長で形成する。
【0040】この時、位相調整領域、及びDBR領域の
i−GaInAsP層9の組成波長は、それぞれ1.3
3μm、1.32μmであり、層厚は、それぞれ0.6
μm、0.15μmとすることができた。
【0041】位相調整領域、及びDBR領域の両領域に
おけるi−GaInAsP層9の層厚比は4倍と大きい
にもかかわらず、結晶格子の差は0.05%以下に抑制
することができた。その結果、位相調整領域とDBR領
域の電流注入層(i−GaInAsP層9)の層厚差が
2倍以上という、波長可変階段型導波路構造(TSG)
DBRレーザにおける、連続波長可変特性を得るための
必要条件を満足することができた。
【0042】このようにして、各半導体層を形成した
後、SiO2成長阻止マスク5のマスク開口幅を全領域
(活性領域、位相調整領域、DBR領域)で6μmに
し、そしてSiO2ストライプは成長領域2の両側一対
のみ残るように再度形成し、このマスクを用いて、p−
InP埋め込み層10(層厚1.5μm)をMOVPE
で結晶成長する。その後、SiO2膜11を形成し、上
部電極12、下部電極13を通常のスパッタ法等により
形成してTSG−DBRレーザを得ることができた。
【0043】素子長800μm(活性領域長300μ
m、位相調整領域長200μm、DBR領域長300μ
m)の素子を作製したところ、発振しきい値電流6mA
でレーザ発振を示し、最大光出力15mW、位相調整領
域及びDBR領域への単一電流注入連続波長可変幅7n
mが得られた。
【0044】
【実施形態2】 <多波長DFBレーザアレイ>図6から図9は、本発明
の第2の実施形態に係る多波長DFB(分布帰還型)レ
ーザアレイの作製工程を説明する図である。
【0045】図6に、一回目の選択成長用誘電体マスク
パターンを示す。まず、p−InP基板31上全面にピ
ッチ約240nmの回折格子20を形成する。次に、周
期300μmで、8組(DFB1、DFB2、…、DF
B8まで)の選択成長用マスクパターンを形成する。マ
スクパターンはDFB1〜DFB8まで同じであり、一
組あたりのマスクパターンとしては、幅が3μmのSi
2成長阻止マスク5が、1.5μm開口部(成長領域
2)を挟んで対向するように一対のみ形成されている。
【0046】図7に、このマスクを用いた一回目の選択
成長後の結晶構造を模式的に斜視図にて示す。
【0047】図7を参照して、基板31上の成長領域2
に、第1のi−GaInAsP光閉じ込め層9、GaI
nAsP/GaInAsP多重量子井戸層6、n−In
P層4を選択成長する。この時、第1の光閉じ込め層9
の組成波長は1.25μm、層厚は0.1μmである。
また、多重量子井戸層6(GaInAsP量子井戸組成
波長1.6μm、層厚7nm/GaInAsPバリア組
成波長1.3μm、層厚10nm)の利得ピーク波長は
1.55μmに設定することができた。
【0048】一回目の選択成長後、第1のSiO2膜5
を残したまま、厚さ約50nmの第2のSiO2膜55
を基板全面に形成する。そして、第2のSiO2膜55
のみ一部分ウエットエッチングで除去し、DFB1〜D
FB8において、一組あたりのマスクパターンとして、
図8に示すようなアレイ状の誘電体ストライプパターン
55を形成する。
【0049】この時、第1のSiO2膜5がある部分
は、第1のSiO2膜5の上に第2のSiO2膜55が形
成されている。
【0050】また、図8に示すパターンは、DFB1〜
DFB8までの各組で、第2のSiO2膜55の幅が異
なっており、DFB1では幅3μm、DFB2では幅4
μm、…、DFB8では幅10μmと、各組毎1μmず
つ相違している。
【0051】この第2のSiO2マスク55を用いて、
図9に示すように、成長領域2に、n−GaInAsP
層3、n−InP層30を二回目の選択成長で形成す
る。
【0052】この時、DFB1〜DFB8のn−GaI
nAsP層3の組成波長は、1.25μm〜1.26μ
mとなり、層厚は、0.25μm〜0.05μmとする
ことができた。この時、n−GaInAsP層3の組成
歪量の変化は、0.05%以下にすることができた。す
なわち、DFB1〜DFB8でn−GaInAsP層3
の層厚差を大きくとりつつ、組成歪量の変化を抑制する
ことができた。
【0053】このようにして、各半導体層を形成した
後、成長領域2の両側一対のSiO2マスク5及び55
のマスク開口幅を6μmにし、その他のアレイ状に形成
されているSiO2ストライプマスク55については成
長領域2の両側一対のみ残るようにエッチング除去す
る。
【0054】このマスクを用いて、n−InP埋め込み
層40(層厚1.5μm)を成長領域2に結晶成長し、
その後、SiO2膜11を形成し、p側電極12、n側
電極13を通常のスパッタ法等により形成して、多波長
光源としてのDFBレーザアレイを得ることができた。
【0055】このDFBレーザアレイは、n−GaIn
AsP層3の層厚がそれぞれ異なるため、各レーザ(D
FB1からDFB8まで)の等価屈折率が3.24から
3.20まで変化しており、発振波長を1.555μm
から1.535μmまで約20nmの範囲に分布させる
ことができた。
【0056】素子長500μmの8本のDFBレーザア
レイを作製したところ、DFB1〜DFB8までの発振
波長は、1.535μmから1.555μmであり、各
DFBレーザの平均発振しきい値電流6mA、平均光出
力15mWという、良好な特性が得られた。
【0057】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は、GaInAsP/InP系以外の材料を用い
た選択成長においても有効である。
【0058】また、本発明では、SiO2マスクの開口
幅を1.5μmとして光導波路を選択成長で形成する方
法について説明したが、選択成長用のSiO2マスクの
開口幅をもっと広くした選択成長法に対しても有効であ
る。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による半導
体光素子の製造方法は、選択成長において、マスク幅の
異なる領域で、結晶歪量をほとんど変化させることな
く、結晶の層厚を大きく変化させることができるため、
多波長DFBレーザ、多波長DBRレーザ、TSG−D
BRレーザ等を作製する上で非常に有望である。すなわ
ち、本発明によれば、光導波路の等価屈折率を導波路方
向に大幅に可変させることが可能となり、広い波長範囲
をカバーした多波長DFBレーザアレイ、DBRレーザ
アレイを一括形成できるという利点がある。そして、従
来の選択成長では、結晶層厚を変化させた場合、結晶歪
量も変化するため、結晶層厚をあまり厚くできないとい
う問題があったが、本発明によれば、結晶層厚を自由に
設定できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の作用を説明するための図である。
【図2】本発明の作用を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施形態を製造工程順に説明するた
めの図である。
【図4】本発明の一実施形態を製造工程順に説明するた
めの図である。
【図5】本発明の一実施形態を製造工程順に説明するた
めの図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を製造工程順に説明す
るための図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を製造工程順に説明す
るための図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を製造工程順に説明す
るための図である。
【図9】本発明の第2の実施形態を製造工程順に説明す
るための図である。
【図10】従来の技術を説明するための図である。
【符号の説明】
1 n−InP半導体基板 2 成長領域 3 n−GaInAsP層 4 n−InP層 5 誘電体(SiO2)薄膜 6 GaInAsP/GaInAsP多重量子井戸層 7 i−GaInAsP半導体層 8 p−InP層 9 i−GaInAsP層 10 p−InPクラッド層 11 SiO2薄膜 12 p側電極 13 n側電極 20 回折格子 30 n−InP層 31 p−InP基板 40 n−InP埋め込み層 55 第2のSiO2薄膜

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】量子井戸層または、バルク層からなる半導
    体多層構造を、ストライプ状誘電体薄膜に挟まれた1.
    μm以下の狭幅の光導波路領域へ選択的に結晶成長す
    る工程を含む半導体光素子の製造方法において、 結晶成長時の反応管内における原料種の拡散長よりも短
    い幅の一対のストライプ状誘電体薄膜を間に挟んで、両
    側にさらにストライプ状誘電体薄膜が複数本並列して形
    成されていることを特徴とする半導体光素子の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記ストライプ状誘電体薄膜は、周期Λで
    複数本並列して形成されており、前記周期Λは、結晶成
    長時の反応管内における原料種の拡散長よりも短いこと
    を特徴とする請求項1記載の半導体光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記ストライプ状誘電体薄膜の前記周期Λ
    を長手方向において可変させたことを特徴とする請求項
    2記載の半導体光素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記複数本のストライプ状誘電体薄膜から
    なる群を複数組並列に配置し、前記複数の組間で前記周
    期Λが可変されたことを特徴とする請求項2記載の半導
    体光素子の製造方法。
  5. 【請求項5】基板上に形成されたストライプ状誘電体薄
    膜に挟まれた1.5μm以下の狭幅の成長領域へ選択的
    に結晶成長してなる光導波層を備えた半導体光素子にお
    いて、 結晶成長時の反応管内における原料種の拡散長よりも短
    い幅の一対のストライプ状誘電体薄膜を間に挟んで両側
    にさらにストライプ状誘電体薄膜が複数本並列に配設さ
    れ、且つ前記ストライプ状誘電体薄膜は所定の周期にて
    配設され、選択成長された結晶の歪変化を抑制しつつ、
    結晶層厚を可変させ、これに伴い前記光導波路の等価屈
    折率を光導波方向に可変させたことを特徴とする光半導
    体素子。
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