JP2910907B2 - 半導体素子の駆動回路 - Google Patents

半導体素子の駆動回路

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JP2910907B2
JP2910907B2 JP31968594A JP31968594A JP2910907B2 JP 2910907 B2 JP2910907 B2 JP 2910907B2 JP 31968594 A JP31968594 A JP 31968594A JP 31968594 A JP31968594 A JP 31968594A JP 2910907 B2 JP2910907 B2 JP 2910907B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体素子の駆動回
路に関するもので、特にゲートターンオフサイリスタ
(GTO)、パワートランジスタ等の電流駆動型大容量
半導体素子の駆動回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力変換装置をパワートランジスタによ
り構成した場合、ベース駆動路によるオンオフ動作は、
ゲートターンオフサイリスタ(以下、GTOという)の
場合の点弧・消弧動作と基本的に同様であるので、以下
GTOを用いた場合について説明する。
【0003】図13は、例えば特開平2−288727
号公報に示された従来のGTOのゲート駆動回路の構成
を示すブロック図で、図15は図13のGTOのゲート
電流の変化を示す波形図である。また、図14は図13
のブロック図を詳細に表した回路図である。
【0004】図14において、3は点弧用の直流電源、
4はこの直流電源3の+側と接続されたゲート端子、5
は直流電源3の−側と接続されたカソード端子、6は直
流電源3とゲート端子4との間に接続された電流制限用
の第1の抵抗、7は長幅電流ON/OFF用の第1のト
ランジスタで、第1の抵抗6とゲート端子4との間でエ
ミッタ側が第1の抵抗6に、また、コレクタ側がゲート
端子4にそれぞれ接続されている。8は定電流用の第2
のトランジスタで、エミッタ側が第1の抵抗6と直流電
源3との間に、また、コレクタ側が第1のトランジスタ
7のベース側に、また、ベース側が第2の抵抗9を介し
て第1の抵抗6と第1のトランジスタ7のエミッタ側と
の間にそれぞれ接続されている。
【0005】10は第1のトランジスタ7のベース電流
ON/OFF用の第3のトランジスタで、コレクタ側が
第3の抵抗11を介して第1のトランジスタ7のベース
側に、また、エミッタ側が直流電源3の−側に、また、
ベース側がGTOのオンオフ指令の駆動入力端子12に
それぞれ接続されている。そして、これら第1および第
2のトランジスタ7、8および、第1、第2および第3
の抵抗6、9、11にてオンゲート長幅電流出力回路2
を構成している。
【0006】13は直流電源3の+側とゲート端子4と
の間に第1の抵抗6と並列に接続された電流制限用の第
4の抵抗、14はオーバドライブ用電流ON/OFF用
の第4のトランジスタで第4の抵抗13とゲート端子4
との間で、エミッタ側が第4の抵抗13に、また、コレ
クタ側がゲート端子4にそれぞれ接続されている。15
は定電流用の第5のトランジスタで、エミッタ側が第4
の抵抗13と直流電源3との間に、また、コレクタ側が
第4のトランジスタ14のベース側に、また、ベース側
が第5の抵抗16を介して第4の抵抗13と第4のトラ
ンジスタ14のエミッタ側との間にそれぞれ接続されて
いる。
【0007】17は第4のトランジスタ14のベース電
流ON/OFF用の第6のトランジスタで、コレクタ側
が第6の抵抗18を介して第4のトランジスタ14のベ
ース側と、また、ベース側が一端を駆動入力端子12と
接続されたオーバドライブ電流送出期間設定回路19の
出力側に、また、エミッタ側が直流電源3の−側と第3
のトランジスタ10のエミッタ側との間にそれぞれ接続
されている。そして、これら第4および第5のトランジ
スタ14、15および第4、第5および第6の抵抗1
3、16、18にてオンゲートオーバドライブ電流出力
回路1を構成している。
【0008】20は消弧用の直流電源、カソード端子5
は、直流電源20の+側に接続されている。21はオフ
ゲート電流ON/OFF用の第7のトランジスタで、コ
レクタ側のゲート端子4に接続されており、エミッタ側
は直流電源20の−側に接続され、第7のトランジスタ
21のON/OFF指令は、GTOのオンオフ指令の駆
動入力端子12からNOTゲート22を介して、第7の
トランジスタ21のベースへと接続されている。消弧用
の直流電源20およびNOTゲート22および第7のト
ランジスタ21によりオフゲート直流出力回路23を構
成している。
【0009】次に上記のように構成された従来のGTO
ゲート駆動回路の動作について説明する。図14におい
てオンゲートオーバドライブ電流出力回路1およびオン
ゲート長幅電流出力回路2はそれぞれ定電流回路を構成
しており、まず、駆動入力端子12よりオン指令が導入
されると第3および第6のトランジスタ10、17を同
時にオンし、第1および第4のトランジスタ7、14も
オンする。
【0010】そして、第1のトランジスタ7がONさ
れ、第1の抵抗6を流れる定電流Ibすなわちオンゲー
ト長幅電流に、第4のトランジスタ14がONされ、第
4の抵抗13を流れる定電流Iaが合計され、オンゲー
トオーバドライブ電流として、ゲート端子4に流れ込む
こととなる。
【0011】次に、オーバドライブ電流送出期間設定回
路19で設定された送出期間が終了すると、第6のトラ
ンジスタ17がOFFされ、第4のトランジスタ14も
OFFされることとなり、ゲート端子4に流れ込む電流
は、オンゲート長幅電流のIbのみとなる。
【0012】次に、駆動入力端子12よりオフ指令が導
入されると、第3および第6のトランジスタ10、17
を同時にOFFし、第1および第4のトランジスタ7、
14もOFFする。従って、点弧用直流電源3からゲー
ト端子4に接続されていた電気回路は切り離される。同
時に、オフ指令がNOTゲート22に入力されるとNO
Tゲート22の出力は、オン指令すなわち第7のトラン
ジスタ21をONさせる。
【0013】この第7のトランジスタ21がONするこ
とにより、消弧用直流電源20の+側からカソード端子
5、ゲート端子4、第7のトランジスタ21、消弧用直
流電源20の−側へと電気回路が構成され、オフゲート
出力回路がONする。この時、第7のトランジスタ21
には図15にあるようなオフゲート電流が流れ、GTO
がOFFするとこの電流は殆ど無くなる。オフ指令があ
れば、第7のトランジスタ21はオンしてGTOのゲー
ト、カソード間には消弧用電流電源20の電圧が逆方向
に印加された状態となっている。従来のGTO駆動回路
は以上の動作をするので、ゲート電流igは図15に示
すような電流を出力し、GTOの点弧・消弧を行ってい
る。
【0014】また、一般的にオフゲート電流は、オンゲ
ートオーバドライブ電流とは比較にならないほどの大電
流が必要であり、立ち上がりのdi/dtの大きいもの
を必要とする。このことから、オフゲート電流をスイッ
チする第7のトランジスタ21のインピーダンスは、小
さければ小さいほどよく、また、オフゲート回路の全体
のインピーダンスも小さいものがよい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のトランジスタや
GTO等のゲート(トランジスタの場合はベースで、こ
れもゲートに含む)を有する半導体素子の駆動回路は、
以上のように構成されているので、半導体素子の点弧・
消弧に関しては、指令通り動作し特に問題はないと言え
る。しかし、半導体素子が劣化していることを判定する
手段はなく、半導体素子が破壊する以前に、未然にシス
テムを保護することができなかった。
【0016】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであり、半導体素子が破損する以前に
劣化を検出し、未然にシステムを保護することができる
半導体素子の駆動回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
(1)この発明に係る半導体スイッチの駆動回路は、ゲ
ートを有する半導体素子をオンオフ制御する半導体素子
の駆動回路において、上記半導体素子のオフゲート電流
通過後の逆電流に応じた信号を出力する検出手段と、こ
の出力信号に応じて上記半導体素子の良否を判定する判
定手段とを備えたものである。
【0018】(2)また、検出手段は、半導体素子をオ
フ指令信号に基づきオフする第1の半導体スイッチと、
この第1の半導体スイッチに並列接続された第2の半導
体スイッチと、上記第1と第2の半導体スイッチをオン
オフ制御する制御手段で構成し、第1の半導体スイッチ
を上記オフ指令信号に基づいて上記半導体素子のオフゲ
ート電流を流がす期間オンとすると共に、第2の半導体
スイッチを上記オフ指令信号期間オンとし、上記オフゲ
ート電流通過後の第2の半導体スイッチの電流を逆電流
として検出するようにしたものである。
【0019】(3)また、検出手段は、半導体素子をオ
フ指令信号に基づきオフする第1の半導体スイッチと、
この第1の半導体スイッチに並列接続された第2の半導
体スイッチと、上記第1と第2の半導体スイッチをオン
オフ制御する制御手段で構成し、第1の半導体スイッチ
を上記オフ指令信号に基づいて上記半導体素子のオフゲ
ート電流が流れる期間オンすると共に、第2の半導体ス
イッチを上記オフゲート電流通過後から上記オフ指令信
号のオフ迄の期間オンとし、上記オフゲート電流通過後
の第2の半導体スイッチの電流を逆電流として検出する
ようにしたものである。
【0020】(4)また、検出手段は、半導体素子をオ
フ指令信号に基づきオフする第1の半導体スイッチと、
この第1の半導体スイッチに並列接続された第2の半導
体スイッチと、上記第1と第2の半導体スイッチをオン
オフ制御する制御手段で構成し、第1の半導体スイッチ
を上記オフ指令信号期間中、上記半導体素子のオフゲー
ト電流通過後の一時期のみオフとすると共にこの一時期
以外の期間はオンとし、第2の半導体スイッチを少なく
とも上記第1の半導体スイッチが一時期オフとする期間
はオンとし、上記一時期の期間に流れる第2の半導体ス
イッチの電流を逆電流として検出するようにしたもので
ある。
【0021】(5)また、第2の半導体スイッチは、第
1の半導体スイッチよりも高インピーダンスの半導体ス
イッチとしたものである。
【0022】(6)また、検出手段は、第2の半導体ス
イッチと抵抗体とを直列接続した直列体を、第1の半導
体スイッチに並列接続して構成すると共に、上記抵抗体
に流れる逆電流による電位差を検出する手段としたもの
である。
【0023】(7)また、第2の半導体スイッチと抵抗
体との直列体のインピーダンスを、第1の半導体スイッ
チのインピーダンスより高くしたものである。
【0024】(8)また、検出手段は、第2の半導体ス
イッチの温度に応動する温度スイッチを設け、この温度
スイッチのスイッチ動作を検出する手段としたものであ
る。
【0025】(9)また、検出手段は、第2の半導体ス
イッチに流れる電流に応動する温度ヒューズ、温度ヒュ
ーズ付き抵抗、および、警報接点付きヒューズの内、い
ずれか一つのヒューズを挿入し、このヒューズの溶断動
作を検出する手段としたものである。
【0026】(10)また、検出手段は、第2の半導体
スイッチの電流を検出するホール素子を設け、このホー
ル素子の出力を検出する手段としたものである。
【0027】(11)また、検出手段は第2の半導体ス
イッチに流れる電流が、半導体素子の劣化と判定される
電流値を超えると定電流とする定電流回路を設けたもの
である。
【0028】(12)また、判定手段からの出力に応じ
て半導体素子の導通を阻止する阻止手段を設けたもので
ある。
【0029】
【作用】
(1)この発明の半導体スイッチの駆動回路は、検出手
段で半導体素子のオフゲート電流通過後の逆電流に応じ
た信号を出力し、判定手段でこの出力信号に応じて上記
半導体素子の良否を判定する。
【0030】(2)また、第1の半導体スイッチをオフ
指令信号に基づいて半導体素子のオフゲート電流を流が
す期間オンとすると共に、第2の半導体スイッチを上記
オフ指令信号期間オンとし、上記オフゲート電流通過後
の第2の半導体スイッチの電流を逆電流として検出す
る。
【0031】(3)また、第1の半導体スイッチをオフ
指令信号に基づいて半導体素子のオフゲート電流が流れ
る期間オンすると共に、第2の半導体スイッチを上記オ
フゲート電流通過後から上記オフ指令信号のオフ迄の期
間オンとし、上記オフゲート電流通過後の第2の半導体
スイッチの電流を逆電流として検出する。
【0032】(4)また、第1の半導体スイッチをオフ
指令信号期間中、半導体素子のオフゲート電流通過後の
一時期のみオフとすると共にこの一時期以外の期間はオ
ンとし、第2の半導体スイッチを少なくとも上記第1の
半導体スイッチが一時期オフとする期間はオンとし、上
記一時期の期間に流れる第2の半導体スイッチの電流を
逆電流として検出する。
【0033】(5)また、第2の半導体スイッチは、第
1の半導体スイッチよりも高インピーダンスの半導体ス
イッチとする。
【0034】(6)また、検出手段は、第2の半導体ス
イッチと抵抗体とを直列接続した直列体を、第1の半導
体スイッチに並列接続して構成すると共に、上記抵抗体
に流れる逆電流による電位差を検出する。
【0035】(7)また、第2の半導体スイッチと抵抗
体との直列体のインピーダンスを、第1の半導体スイッ
チのインピーダンスより高くする。
【0036】(8)また、検出手段は、第2の半導体ス
イッチの温度に応動する温度スイッチとし、この温度ス
イッチのスイッチ動作を検出する。
【0037】(9)また、検出手段は、第2の半導体ス
イッチに流れる電流に応動する温度ヒューズ、温度ヒュ
ーズ付き抵抗、および、警報接点付きヒューズの内、い
ずれか一つのヒューズを挿入し、このヒューズの溶断動
作を検出する。
【0038】(10)また、検出手段は、第2の半導体
スイッチの電流を検出するホール素子とし、このホール
素子の出力を検出する。
【0039】(11)また、定電流回路は、第2の半導
体スイッチに流れる電流が、半導体素子の劣化と判定さ
れる電流値を超えると定電流とする。
【0040】(12)また、阻止手段は、判定手段から
の出力に応じて半導体素子の導通を阻止する。
【0041】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図1に基づいて説
明する。図1はGTO駆動回路の構成を示す回路図で、
図において、3は点弧用直流電源、この電源の+側から
並列にオンゲートオーバドライブ電流出力回路1、オン
ゲート長幅電流出力回路2が接続され、それがゲート端
子4につながっている。また、カソード端子5は、点弧
用直流電源3の−側につながり、GTOオン指令時の点
弧回路が構成される。
【0042】20は消弧用の直流電源、この電源の+側
からカソード端子5に接続され、ゲート端子4から並列
接続された第1の半導体スイッチ21aおよび第2の半
導体スイッチ21bを介して、消弧用の直流電源20の
−側に接続されたGTOオフ指令時の消弧回路が構成さ
れている。
【0043】駆動入力端子12からON/OFF指令回
路24を介して、ON指令をオンゲートオーバドライブ
電流出力回路1、オンゲート長幅電流出力回路2に送っ
ている。また、OFF指令をON/OFF制御回路25
を介して第1の半導体スイッチ21aおよび第2の半導
体スイッチ21bに送っている。第2の半導体スイッチ
21bのドレイン・ソース間に第7の抵抗27および第
1のコンデンサ28が直列につながり、抵抗、コンデン
サの接続点から比較回路26に接続され、その出力が劣
化信号出力端子29につながっている。
【0044】図2は、第1および第2の半導体スイッチ
のON/OFF動作を示す図である。この図はON/O
FF指令信号と、ON/OFF制御回路25を介して第
1の半導体スイッチ21aおよび第2の半導体スイッチ
21bに送られるON/OFF指令、また、GTOのオ
ンオフ指令時のゲート電流の波形を示している。
【0045】次に動作について説明する。まず、駆動入
力端子12よりオン指令が導入されると、オンゲートオ
ーバドライブ電流出力回路1およびオンゲート長幅電流
出力回路2が動作する。ここでオンゲートオーバドライ
ブ電流送出期間の間、オンゲートオーバドライブ電流を
ゲート端子4に供給する。オンゲートオーバドライブ電
流送出期間が終わると、オンゲート長幅電流出力回路2
のみとなり、ゲート端子4に供給される電流はオンゲー
ト長幅電流だけが供給される。以上がオン指令時の動作
であり、この時のゲート電流の波形は図2のようにな
る。
【0046】次に駆動入力端子12よりオフ指令が導入
されると、同時に今までオンゲート長幅電流を供給して
いたオンゲート長幅電流出力回路2がオフする。また、
オフ指令は、ON/OFF制御回路25を介して第1の
半導体スイッチ21aおよび第2の半導体スイッチ21
bをオンさせる。ここで第1の半導体スイッチは、第2
の半導体スイッチのインピーダンスより低いものを使用
しているため、オフゲート電流は、殆ど第1の半導体ス
イッチ21aを流れる。
【0047】この時の電流の経路は、消弧用直流電源2
0の+側からカソード端子5、GTOのカソードからゲ
ートそしてゲート端子4、第1の半導体スイッチ21
a、消弧用直流電源20の−側へと流れる。
【0048】次にオフゲート電流が流れ終わるころに、
ON/OFF制御回路25から第1の半導体スイッチ2
1aをオフする信号を与える。この時、第2の半導体ス
イッチ21bはオンしたままなので、逆電流igaは第2
の半導体スイッチ21bだけを流れることになる。第2
の半導体スイッチ21bのオン抵抗RDSにより、第2の
半導体スイッチのドレイン・ソース間には、VDS=iga
×RDSの電圧が発生する。この電圧は第7の抵抗27お
よび第1のコンデンサ28の時定数回路を介して、比較
回路26に導入される。
【0049】ここであらかじめ設定された基準電圧V
REFと、比較回路26に導入された電圧とを比較し、基
準電圧より電圧が高くなるとGTOの劣化と判定し、劣
化信号出力端子29に信号を送出する。基準電圧VREF
は次のように設定されている。 VREF=igamax×RDSgamax:カタログに記載されている逆電流の最大値 上記式から、逆電流igaがigamaxを越えたことを検出
し、劣化信号出力端子29に信号を送出している。
【0050】前述した第7の抵抗27および第1のコン
デンサ28の時定数回路の役目について説明する。オフ
ゲート電流が第1の半導体スイッチ21aを流れる際
に、第1の半導体スイッチ21aのインピーダンスをい
くら小さくしているとは言え、オンゲート電流が非常に
大きいため、第1の半導体スイッチ21aのドレイン・
ソース間に電圧が生じる。この電圧は第2の半導体スイ
ッチ21bのドレイン・ソース間に電圧が生じたのと同
じことであり、これが基準電圧VREFより高くなると劣
化信号として検出してしまう。この誤検出を防止するた
めに時定数回路を入れ検出しないようにしている。
【0051】このように第2の半導体スイッチ21bの
そのものが持っているインピーダンスを利用し、流れる
電流を検出することができるため、1個の部品にてスイ
ッチと電流検出機能を兼ねることになり簡単な回路構成
で目的を達成することができる。従って、第1の半導体
スイッチ21aのインピーダンスをできるだけ低くし、
第2の半導体スイッチ21bのインピーダンスをできる
だけ高くしたほうがよい。
【0052】また、上記説明ではゲートを有する半導体
素子としてGTOを用いたが、トランジスタやその他同
等の機能を有する半導体素子であればよい。以降の実施
例でもGTOを用いているが、トランジスタやその他同
等の機能を有する半導体素子を用いてもよい。
【0053】また、第1および第2の半導体スイッチは
FETを用いている。これはトランジスタよりオン時の
抵抗が低いのでロスを軽減するために用いているが、ト
ランジスタやその他の半導体スイッチを用いてもよい。
以降の実施例においてもFETを用いているが、トラン
ジスタやその他の半導体スイッチを用いてもよい。
【0054】実施例2.図3はこの発明の実施例2によ
るGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図におい
て、実施例1と同様の部分は同一符号を付して説明を省
略する。30は第8の抵抗であり第2の半導体スイッチ
21bと消弧用直流電源20の−側との間に接続されて
いる。また、第8の抵抗30の両側に第7の抵抗27お
よび第1のコンデンサ28が直列につながり、抵抗2
7、コンデンサ28の接続点から比較回路26に接続さ
れている。
【0055】次に動作について説明する。まず、基本的
な動作は実施例1と同様であるので、ここでは違いのあ
る逆電流igaの検出について説明する。図2に示された
第1の半導体スイッチ21aがオフで第2の半導体スイ
ッチ21bがオンの時、逆電流igaが半導体スイッチ2
1b、第8の抵抗30を流れる。第8の抵抗をRとする
と、抵抗の両端にiga×Rの電圧が発生する。逆電流i
gaが増加しigamaxを超えると、実施例1と同様に劣化
信号出力端子に信号を送出する。
【0056】固定抵抗の両端に現れる電圧を検出してい
るため、環境温度の影響を受けない正確な検出が可能で
ある。なお、第8の抵抗30は第2の半導体スイッチ2
1bのドレイン側に設けてもよい。
【0057】実施例1では、第1の半導体スイッチ21
aのインピーダンスが第2の半導体スイッチ21bのイ
ンピーダンスよりも低い方が、逆電流の検出性能が良好
であった。この実施例の場合は、実施例1のようにして
もよいが、第1の半導体スイッチ21aのインピーダン
スが、第2の半導体スイッチ21bと第8の抵抗30と
の直列体のインピーダンスより低くするようにすればよ
い。
【0058】実施例3.図4はこの発明の実施例3によ
るGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図におい
て、実施例1と同様の部分は同一符号を付して説明を省
略する。
【0059】第9の抵抗31および第10の抵抗32が
直列に接続され、第2の半導体スイッチ21bと消弧用
直流電源20の−側との間に接続されている。また、第
9の抵抗31および第10の抵抗32の接続点から第8
のトランジスタ33のベースへ接続され、第8のトラン
ジスタ33のコレクタがベース21b、エミッタが消弧
用直流電源20の−側に接続している。第2の半導体ス
イッチ21b、第9の抵抗31、第10の抵抗32、第
8のトランジスタ33により定電流回路を構成してい
る。
【0060】次に動作について説明する。まず、基本的
な動作は実施例1と同様であるので、ここでは違いのあ
る逆電流検出および定電流回路の動作について説明す
る。図2に示された半導体スイッチ21aがオフで半導
体スイッチ21bがオンの時、逆電流igaが半導体スイ
ッチ21b、第9の抵抗31および第10の抵抗32を
流れる。
【0061】第9の抵抗31の抵抗値をR9、第10の
抵抗32の抵抗値をR10とすると、2本直列の抵抗の両
端にiga×(R9+R10)の電圧が発生する。逆電流i
gaが増加しigamaxを超えると、実施例2と同様に劣化
信号出力端子に信号を送出する。ここで、第9の抵抗3
1は、検出電圧レベルを高くするために挿入されている
抵抗である。
【0062】次に逆電流igaがigamaxを超えて増加す
ると、igaは下記式(1)の値となる。 iga=VBE/R10‥‥‥(1) VBE:定電流用第8のトランジスタ33のベース・エミ
ッタ間電圧 R10:第10の抵抗32の抵抗値
【0063】このようにigaが上式(1)となると、定
電流用第8のトランジスタ33がオンし、第2の半導体
スイッチ21bをオフさせようとする。しかし、第2の
半導体スイッチ21bがオフしかかるとドレイン電流す
なわち逆電流igaが減少し、逆電流が減少すると定電流
用第8のトランジスタ33がオフしかかるので、第2の
半導体スイッチ21bがオンしかかることとなる。従っ
て、逆電流igaは式(1)の値で一定の電流となる。
【0064】この定電流化は、GTOの劣化が大きく、
逆電流が大きくなる条件下(GTOのカソードからゲー
トの逆方向インピーダンスの低下)にも設定した逆電流
ga以上を流さないため、余分な電力消費がなくなる。
【0065】実施例4.図5はこの発明の実施例4によ
るGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図におい
て、実施例3と同様の部分は同一符号を付して説明を省
略する。第2の半導体スイッチ21bの温度検出するた
め、放射板または半導体直接に温度スイッチ34を取り
付け温度スイッチのON/OFF信号を比較回路26へ
取り込む構成とする。
【0066】次に動作について説明する。まず、基本的
な動作は実施例3と同様であるので違いのある温度スイ
ッチ34の動作を中心に説明する。実施例3では、逆電
流igaが増加したことを第9の抵抗31および第10の
抵抗32の両端に発生する電圧を検出し、時定数回路
(第7の抵抗27、第1のコンデンサ28)を介して比
較回路26に結果を送っていたが、本実施例では、電圧
検出は行わず第2の半導体スイッチ21bの温度を検出
する。
【0067】逆電流igaが定電流になる迄は、第2の半
導体スイッチ21bは、 RDS・iga 2 の電力消費を行っている。但し、RDS:第2の半導体ス
イッチ21bのオン抵抗
【0068】しかし、逆電流がもっと大きくなる条件
下、即ち、GTOのカソードからゲートの逆方向インピ
ーダンスが低下した時、その低下分の抵抗値をRとする
と第2の半導体スイッチ21bの電力消費は、(RDS
R)・iga 2となる。逆方向インピーダンスが低くなれ
ばなるほど第2の半導体スイッチの電力消費は大きくな
る。
【0069】この電力消費によって生じる温度により設
定した温度以上になると、温度スイッチ34をオンさ
せ、比較回路に信号を送り、素子の劣化を検出する。こ
の実施例は、温度を検出するので検出回路は電気的に切
り離されており、ノイズ等により誤検出するといった問
題がない。
【0070】なお、この実施例では第2の半導体スイッ
チに定電流回路を設けたが、定電流回路のない場合、例
えば、実施例1の図1の第2の半導体スイッチ21bの
温度を温度スイッチ34で検出するようにしてもよく、
また、実施例2の図3で、第2の半導体スイッチ21b
の温度、または、抵抗30の温度を温度スイッチ34で
検出するようにしてもよい。
【0071】ただし、定電流回路を用いると、逆電流を
一定電流にすることにより、検出回路に消費する電流を
一定にし、半導体素子のカソードとゲート間のインピー
ダンスがより小さくなっても余分な消費電力の増加を防
止する効果がある。
【0072】実施例5.図6はこの発明の実施例5によ
るGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図におい
て、実施例1と同様の部分は同一符号を付して説明を省
略する。
【0073】35は温度ヒューズ付き抵抗であり、第2
の半導体スイッチ21bとゲート端子4間に挿入されて
いる。次に動作について説明する。まず、基本的な動作
は実施例1と同様であるので、温度ヒューズ付き抵抗3
5の動作について説明する。
【0074】温度ヒューズ付き抵抗35の抵抗値をR35
とし、この温度ヒューズ付き抵抗35に逆電流igaが流
れると、R35・iga 2の電力消費が発生する。逆電流i
gaの増加と共にこの電力が増大し温度は上昇する。温度
ヒューズの設定温度になると回路的にオープンとなる。
この現象を比較回路26にて検出し、結果を劣化信号と
して送出する。
【0075】この実施例は電気的なノイズの問題がな
く、時定数回路(図1に示す第7の抵抗27、第1のコ
ンデンサ28)が不要である。また、逆電流が大きくな
った時、回路的にオープンにするため余分な電力消費が
なくなる。
【0076】なお、図6で第2の半導体スイッチ21b
に、実施例4の図5のような定電流回路を設けてもよ
い。この場合、温度ヒューズ付き抵抗35が作動する電
流値よりも高い定電流値に設定し、それ以上電流か流れ
ないようにして消費電力の最大値を制限するようにして
用いる。
【0077】なお、温度ヒューズ付き抵抗の代わりに、
単なる温度ヒューズを用いてもよい。この場合、温度ヒ
ューズを第2の半導体スイッチ21bに抱き合わせて、
電流増加に伴う第2の半導体スイッチ21bの温度上昇
を検知し、温度ヒューズを作動させるようにする。
【0078】実施例6.図7はこの発明の実施例6によ
るGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図におい
て、実施例1と同様の部分は同一符号を付して説明を省
略する。36は警報接点付きヒューズであり、第2の半
導体スイッチ21bとゲート端子4間に挿入されてい
る。
【0079】次に動作について説明する。まず、基本的
な動作は実施例1と同様であるので、警報接点付きヒュ
ーズ36の動作について説明する。逆電流igaがヒュー
ズの定格電流を超えると、ヒューズがオープンとなり回
路をオープンにする。同時に、警報接点信号を比較回路
26に送出し、その出力が劣化信号として送出される。
【0080】この実施例は電気的なノイズの問題がな
く、時定数回路(図1に示す第7の抵抗27、第1のコ
ンデンサ28)が不要である。また、逆電流が大きくな
った時、回路的にオープンにするため余分な電力消費が
なくなる。また、警報接点付きヒューズを外から見える
面に取り付けることにより、ヒューズが切れ警報接点が
動作すると共に、ヒューズの側面の窓の部分に表示が現
れるため、この動作をビジブルに確認することができ
る。
【0081】なお、実施例5で第2の半導体スイッチ2
1bに定電流回路を付加した例を変形例として説明した
が、この実施例でも実施例5と同様に定電流回路を付加
してもよい。
【0082】実施例7.図8はこの発明の実施例7によ
るGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図におい
て、実施例1と同様の部分は同一符号を付して説明を省
略する。37はホール素子であり、第2の半導体スイッ
チ21bと直列に具備されている。
【0083】次に動作について説明する。逆電流iga
流れることにより生じる磁界をホール素子37で検出す
る。ホール素子に発生した信号は微小信号であるため、
増幅回路38で一定倍率に増幅し比較回路26に入力さ
れる。比較回路26では基準電圧VREFと比較され、こ
れを上回った時劣化信号が送出される。この実施例は電
流の増加による磁界の変化を見ているため非常に正確な
測定ができ、また、検出する際の電力損失がない。
【0084】なお、実施例5で第2の半導体スイッチ2
1bに定電流回路を付加した例を変形例として説明した
が、この実施例でも実施例5と同様に定電流回路を付加
してもよい。
【0085】実施例8.図10はこの発明の実施例8に
よるGTO駆動回路の構成を示す回路図で、図9は第1
および第2の半導体スイッチのON/OFF動作を示す
図である。図10において、実施例1と同様の部分は同
一符号を付して説明を省略する。ここで、時定数回路
(図1に示す第7の抵抗27、第1のコンデンサ28)
は削除されている。
【0086】次に動作について説明する。駆動入力端子
12よりオフ指令が導入されると、ON/OFF制御回
路25を介して、図9のように第1の半導体スイッチ2
1aがオンし、オン期間は予めオフゲート電流が流れる
時間を含んで少し長めに設定されており、その後第1の
半導体スイッチ21aはオフする。
【0087】次に、第2の半導体スイッチ21bは、予
めオフゲート電流が流れる時間オフのままであるように
設定され、その後第2の半導体スイッチ21bはオンす
る。ここで、第1の半導体スイッチ21aと第2の半導
体スイッチ21b動作でどちらもオンしている期間を少
し設けている。これは、逆電流を流さない期間を作らな
いため、すなわち逆電圧印加を継続させるためである。
【0088】第2の半導体スイッチ21bがオンしてい
る時に逆電流を検出する動作は、実施例3で説明したの
と同様であるが、第1の半導体スイッチ21a、第2の
半導体スイッチ21bの動作を図9のようにしたため、
定数回路(図1に示す第7の抵抗27、第1のコンデン
サ28)を削除することができる。これはオフゲート電
流が流れている間は、第2の半導体スイッチ21bがオ
フしているため、実施例1で説明した誤検出要因がなく
なるためであり、従って、時間遅れのない電圧検出が可
能となり、時間遅れのない劣化信号を得ることができ
る。
【0089】なお、この実施例では第2の半導体スイッ
チ21bは半導体素子の逆電流が流れる期間のみオンと
なるので、第1の半導体スイッチ21aに較べ高インピ
ーダンスとする必要はない。
【0090】この実施例では図10のように、第2の半
導体スイッチ21bに定電流回路を用いており、この定
電流化は、GTOの劣化が大きく、逆電流が大きくなる
条件下(GTOのカソードからゲートの逆方向インピー
ダンスの低下)にも設定した逆電流iga以上を流さない
ため、余分な電力消費がなくなるメリットがあるが、回
路を簡易化するために定電流回路を省いてもよい。
【0091】また、この実施例のゲートのオンオフ制御
は、実施例4〜7にも適用できる。
【0092】実施例9.図11はこの発明の実施例9に
おける第1および第2の半導体スイッチのON/OFF
動作を示す図である。回路の構成は図10と同様であ
る。第1の半導体スイッチ21aは、逆電流のみが流れ
ている期間のうち一時期(短い時間)だけオフし、第2
の半導体スイッチ21bは、オフ指令期間全てオンする
ように、ON/OFF制御回路25によりON/OFF
制御される。
【0093】次に動作について説明する。オン指令時の
動作は、実施例1と同様であるので省略する。駆動入力
端子12よりオフ指令が導入されると、ON/OFF制
御回路を介して図11のように第1の半導体スイッチ2
1aおよび第2の半導体スイッチ21bが動作する。
【0094】ここで第1の半導体スイッチ21aは、第
2の半導体スイッチ21bのインピーダンスより低いも
のを使用しているため、第1の半導体スイッチ21bの
短いオフ期間を除き、オフゲート電流、逆電流は第1の
半導体スイッチ21aを流れる。短いオフ期間は、第2
の半導体スイッチ21bに逆電流のみ流れ、この時第9
の抵抗31、第10の抵抗32に発生する電圧を検出
し、比較回路26で基準電圧VREFと比較し劣化を判定
する。
【0095】この実施例では実施例8の効果に加えて、
逆電流を検出するための回路部品、第2の半導体スイッ
チ21b、第9の抵抗31、第10の抵抗32にかかる
電力損失が非常に少なくてすむ特徴がある。
【0096】この実施例では図10のように、第2の半
導体スイッチ21bに定電流回路を用いており、この定
電流化は、GTOの劣化が大きく、逆電流が大きくなる
条件下(GTOのカソードからゲートの逆方向インピー
ダンスの低下)にも設定した逆電流iga以上を流さない
ため、余分な電力消費がなくなるメリットがあるが、回
路を簡易化するために定電流回路を省いてもよい。この
場合は例えば、第2の半導体スイッチ21bの電圧降下
を検出するか、または、抵抗31(または抵抗32)を
挿入し、その抵抗の電位差を検出する。
【0097】また、この実施例のゲートのオンオフ制御
は、実施例1〜7にも適用できる。実施例1,2,3に
適用する場合は、第1の半導体スイッチ21aを一時期
オフする期間が、オフゲート電流による誤検出防止用の
時定数回路により決定される期間より長くする必要があ
る。また、実施例4,5,6に適用する場合は、第1の
半導体スイッチ21aを一時期オフする期間が極端に短
いと、温度ヒューズや温度スイッチの応答の点で検出し
がたいが、オフ期間を長めに設定することにより実現で
きる。なお、実施例7のホール素子の場合はそのまま適
用可能である。
【0098】実施例10.図12はこの発明の実施例1
0によるGTO駆動回路の構成を示す回路図である。図
において、実施例8と同様の部分は同一符号を付して説
明を省略する。図12では、比較回路26の出力信号を
ON/OFF指令回路24にフィードバックしていて
る。
【0099】次に動作について説明する。オンオフ指令
時の動作は、実施例3、8と同様であり、比較回路26
に検出電圧が入力された基準電圧VREFと比較して、こ
れより高ければ出力として劣化信号を送出する。今まで
の実施例1から9までは、劣化信号出力端子29に信号
を送出しているだけであったが、本実施例ではこの信号
をON/OFF指令回路24にフィードバックし、劣化
信号が与えられると駆動入力端子12にオン指令が来て
いてもオンを受け付けないようにし、オフ指令の状態を
維持する。
【0100】従って、GTOの劣化を判定し劣化と判断
した時、駆動回路だけで未然にGTOの破損を防止する
ことができる。なお、この実施例は実施例1から実施例
8までの全てに適用できる。
【0101】実施例11.実施例1〜3でオフゲート電
流通過後の逆電流が流れている期間に、検出電圧値をサ
ンプリングしてマイクロプロセッサで半導体素子の劣化
を判定するようにしてもよい。この場合は時定数回路が
不要になる。また、この実施例は、実施例1〜3以外の
実施例についても適用できる。
【0102】
【発明の効果】
(1)以上のように、この発明によれば、半導体素子の
駆動回路として検出手段と判定手段とを設け、オフゲー
ト電流通過後の逆電流に応じた信号を出力し、この出力
に応じて判定するようにしたので、半導体素子の劣化が
事前に検出できる効果がある。
【0103】(2)また、第1および第2の半導体スイ
ッチと制御手段とを設け、第2の半導体スイッチでオフ
ゲート電流通過後の逆電流を検出し判定するようにした
ので、半導体素子の劣化が事前に検出できる効果があ
る。
【0104】(3)また、第2の半導体スイッチは、第
1の半導体スイッチよりも高インピーダンスの半導体ス
イッチとしたので、第1の半導体スイッチにオフゲート
電流を流し、第2の半導体スイッチで逆電流を検出する
ことができる効果がある。
【0105】(4)また、逆電流の検出を抵抗体の両端
に現れる電圧を検出するようにしたので、環境温度の影
響を受けない正確な検出ができる効果がある。
【0106】(5)第2の半導体スイッチと抵抗体との
直列体のインピーダンスを、第1の半導体スイッチのイ
ンピーダンスより高くしたので、第1の半導体スイッチ
にオフゲート電流を流し、第2の半導体スイッチ側で逆
電流を検出することができる効果がある。
【0107】(6)また、温度スイッチは逆電流とは電
気的に切り離されているので、ノイズ等による誤検出が
生じない効果がある。
【0108】(7)また、温度ヒューズ、温度ヒューズ
付き抵抗、および、警報接点付きヒューズ等は、ノイズ
による影響を受けることがないので、誤検出が生じない
効果がある。
【0109】(8)また、ホール素子は電流の増加によ
る磁界の変化を見ているので、非常に正確な測定がで
き、また、検出する際の電力消失を不要にできる効果が
ある。
【0110】(9)また、第2の半導体スイッチに流れ
る電流が定電流になるよう定電流回路を設けたので、逆
電流を定電流化することにより、GTOの劣化が大きく
逆電流が大きくなる条件下(GTOのカソードからゲー
トの逆方向インピーダンスの低下)にも、設定した逆電
流値以上の電流を流さないため、余分な電力消費がなく
なるという効果がある。
【0111】(10)また、判定手段からの出力に応じ
て半導体素子の導通を自動的に阻止するようにしたの
で、半導体素子の破損前にシステムの保護ができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図2】 この発明の実施例1における第1および第2
の半導体スイッチのON/OFF動作を示す図である。
【図3】 この発明の実施例2によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図4】 この発明の実施例3によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図5】 この発明の実施例4によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図6】 この発明の実施例5によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図7】 この発明の実施例6によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図8】 この発明の実施例7によるGTO駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図9】 この発明の実施例8における第1および第2
の半導体スイッチのON/OFF動作を示す図である。
【図10】 この発明の実施例8および実施例9による
GTO駆動回路の構成を示す回路図である。
【図11】 この発明の実施例9における第1および第
2の半導体スイッチのON/OFF動作を示す図であ
る。
【図12】 この発明の実施例10によるGTO駆動回
路の構成を示す回路図である。
【図13】 従来のGTOのゲート駆動回路の構成を示
すブロック図である。
【図14】 図13に示されたGTOゲート駆動回路の
構成を示す回路図である。
【図15】 図13に示されたGTOゲート駆動回路の
ゲート電流の変化を示す波形図である。
【符号の説明】
1 オンゲートオーバドライブ電流出力回路、2 オン
ゲート長幅電流出力回路、3 点弧用の直流電源、4
ゲート端子、5 カソード端子、6 第1の抵抗、7
第1のトランジスタ、8 第2のトランジスタ、9 第
2の抵抗、10 第3のトランジスタ、11 第3の抵
抗、12 駆動入力端子、13 第4の抵抗、14 第
4のトランジスタ、15 第5のトランジスタ、16
第5の抵抗、17 第6のトランジスタ、18 第6の
抵抗、19 オーバドライブ電流送出期間設定回路、2
0 消弧用の直流電源、21 第7のトランジスタ、2
1a 第1の半導体スイッチ、21b 第2の半導体ス
イッチ、22 NOTゲート、23 オフゲート電流出
力回路、24 ON/OFF指令回路 25 ON/OFF制御回路、26 比較回路、27
第7の抵抗、28 第1のコンデンサ、29 劣化信号
出力端子、30 第8の抵抗、31 第9の抵抗、32
第10の抵抗、33 第8のトランジスタ、34 温
度スイッチ、35 温度ヒューズ付き抵抗、36 警報
接点付きヒューズ、37 ホール素子、38 増幅回
路。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲートを有する半導体素子をオンオフ制
    御する半導体素子の駆動回路において、上記半導体素子
    のオフゲート電流通過後の逆電流に応じた信号を出力す
    る検出手段と、この出力信号に応じて上記半導体素子の
    良否を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする半
    導体素子の駆動回路。
  2. 【請求項2】 請求項1において、検出手段は、半導体
    素子をオフ指令信号に基づきオフする第1の半導体スイ
    ッチと、この第1の半導体スイッチに並列接続された第
    2の半導体スイッチと、上記第1と第2の半導体スイッ
    チをオンオフ制御する制御手段で構成し、第1の半導体
    スイッチを上記オフ指令信号に基づいて上記半導体素子
    のオフゲート電流を流がす期間オンとすると共に、第2
    の半導体スイッチを上記オフ指令信号期間オンとし、上
    記オフゲート電流通過後の第2の半導体スイッチの電流
    を逆電流として検出するようにしたことを特徴とする半
    導体素子の駆動回路。
  3. 【請求項3】 請求項1において、検出手段は、半導体
    素子をオフ指令信号に基づきオフする第1の半導体スイ
    ッチと、この第1の半導体スイッチに並列接続された第
    2の半導体スイッチと、上記第1と第2の半導体スイッ
    チをオンオフ制御する制御手段で構成し、第1の半導体
    スイッチを上記オフ指令信号に基づいて上記半導体素子
    のオフゲート電流が流れる期間オンすると共に、第2の
    半導体スイッチを上記オフゲート電流通過後から上記オ
    フ指令信号のオフ迄の期間オンとし、上記オフゲート電
    流通過後の第2の半導体スイッチの電流を逆電流として
    検出するようにしたことを特徴とする半導体素子の駆動
    回路。
  4. 【請求項4】 請求項1において、検出手段は、半導体
    素子をオフ指令信号に基づきオフする第1の半導体スイ
    ッチと、この第1の半導体スイッチに並列接続された第
    2の半導体スイッチと、上記第1と第2の半導体スイッ
    チをオンオフ制御する制御手段で構成し、第1の半導体
    スイッチを上記オフ指令信号期間中、上記半導体素子の
    オフゲート電流通過後の一時期のみオフとすると共にこ
    の一時期以外の期間はオンとし、第2の半導体スイッチ
    を少なくとも上記第1の半導体スイッチが一時期オフと
    する期間はオンとし、上記一時期の期間に流れる第2の
    半導体スイッチの電流を逆電流として検出するようにし
    たことを特徴とする半導体素子の駆動回路。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1項において、
    第2の半導体スイッチは、第1の半導体スイッチよりも
    高インピーダンスの半導体スイッチとしたことを特徴と
    する半導体素子の駆動回路。
  6. 【請求項6】 請求項2〜4のいずれか1項において、
    検出手段は、第2の半導体スイッチと抵抗体とを直列接
    続した直列体を、第1の半導体スイッチに並列接続して
    構成すると共に、上記抵抗体に流れる逆電流による電位
    差を検出する手段としたことを特徴とする半導体素子の
    駆動回路。
  7. 【請求項7】 請求項6において、第2の半導体スイッ
    チと抵抗体との直列体のインピーダンスを、第1の半導
    体スイッチのインピーダンスより高くしたことを特徴と
    する半導体素子の駆動回路。
  8. 【請求項8】 請求項2〜5のいずれか1項において、
    検出手段は、第2の半導体スイッチの温度に応動する温
    度スイッチを設け、この温度スイッチのスイッチ動作を
    検出する手段としたことを特徴とする半導体素子の駆動
    回路。
  9. 【請求項9】 請求項2〜5のいずれか1項において、
    検出手段は、第2の半導体スイッチに流れる電流に応動
    する温度ヒューズ、温度ヒューズ付き抵抗、および、警
    報接点付きヒューズの内、いずれか一つのヒューズを挿
    入し、このヒューズの溶断動作を検出する手段としたこ
    とを特徴とする半導体素子の駆動回路。
  10. 【請求項10】 請求項2〜5のいずれか1項におい
    て、検出手段は、第2の半導体スイッチの電流を検出す
    るホール素子を設け、このホール素子の出力を検出する
    手段としたことを特徴とする半導体素子の駆動回路。
  11. 【請求項11】 請求項2〜10のいずれか1項におい
    て、検出手段は第2の半導体スイッチに流れる電流が、
    半導体素子の劣化と判定される電流値を超えると定電流
    とする定電流回路を設けたことを特徴とする半導体素子
    の駆動回路。
  12. 【請求項12】 請求項2〜11のいずれか1項におい
    て、判定手段からの出力に応じて半導体素子の導通を阻
    止する阻止手段を設けたことを特徴とする半導体素子の
    駆動回路。
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