JP2910556B2 - 鉄筋コンクリート製格納容器構造 - Google Patents
鉄筋コンクリート製格納容器構造Info
- Publication number
- JP2910556B2 JP2910556B2 JP6091487A JP9148794A JP2910556B2 JP 2910556 B2 JP2910556 B2 JP 2910556B2 JP 6091487 A JP6091487 A JP 6091487A JP 9148794 A JP9148794 A JP 9148794A JP 2910556 B2 JP2910556 B2 JP 2910556B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reinforced concrete
- concrete containment
- containment vessel
- floor slab
- ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、原子力発電所におけ
る原子炉の鉄筋コンクリート製格納容器構造に関するも
のである。
る原子炉の鉄筋コンクリート製格納容器構造に関するも
のである。
【０００２】
【従来の技術】原子力発電所における原子炉（軽水炉）
には、沸騰水型原子炉（ＢＷＲ）と加圧水型原子炉（Ｐ
ＷＲ）とがあり、特に改良型の沸騰水型原子炉（Ａdvan
ced-ＢＷＲ）においては鉄筋コンクリート製の格納容器
が用いられている。図３に示すのは、そのＡ−ＢＷＲの
例であり、中心の原子炉圧力容器Ａを取り囲むように円
筒状の鉄筋コンクリート製格納容器（ＲＣＣＶ）１が配
設され、このＲＣＣＶ１の周辺には原子炉建屋の複数の
床スラブ２が一体的に設けられている。
には、沸騰水型原子炉（ＢＷＲ）と加圧水型原子炉（Ｐ
ＷＲ）とがあり、特に改良型の沸騰水型原子炉（Ａdvan
ced-ＢＷＲ）においては鉄筋コンクリート製の格納容器
が用いられている。図３に示すのは、そのＡ−ＢＷＲの
例であり、中心の原子炉圧力容器Ａを取り囲むように円
筒状の鉄筋コンクリート製格納容器（ＲＣＣＶ）１が配
設され、このＲＣＣＶ１の周辺には原子炉建屋の複数の
床スラブ２が一体的に設けられている。
【０００３】このようなＲＣＣＶ１には、炉内の熱や圧
力によって膨張する力が発生するため、従来において
は、この膨張を拘束するものとして周辺床スラブ２を利
用する設計が行われてきた。即ち、周辺床スラブ２にお
けるＲＣＣＶ１の外周面近接位置にリング状の鉄筋３を
多数配設し、このリング状の鉄筋３でＲＣＣＶ１の膨張
を拘束していた。
力によって膨張する力が発生するため、従来において
は、この膨張を拘束するものとして周辺床スラブ２を利
用する設計が行われてきた。即ち、周辺床スラブ２にお
けるＲＣＣＶ１の外周面近接位置にリング状の鉄筋３を
多数配設し、このリング状の鉄筋３でＲＣＣＶ１の膨張
を拘束していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来のリング状鉄筋を周辺床スラブに配設する方
法では、次のような問題点がある。
ような従来のリング状鉄筋を周辺床スラブに配設する方
法では、次のような問題点がある。
【０００５】 ＲＣＣＶ１の周辺床スラブ２による拘
束効果は、コンクリートの剛性を評価しているが、コン
クリートのクラック，周辺床スラブの開口等を考える
と、評価自体が信頼性に乏しい。
束効果は、コンクリートの剛性を評価しているが、コン
クリートのクラック，周辺床スラブの開口等を考える
と、評価自体が信頼性に乏しい。
【０００６】 リング状鉄筋３が極めて多量となり、
施工性が悪い。
施工性が悪い。
【０００７】 リング状鉄筋３自体の耐力が信頼性に
乏しい。
乏しい。
【０００８】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、比較的簡単な構成に
より改良型沸騰水型原子炉における鉄筋コンクリート製
格納容器の安全性・信頼性・施工性を向上させることの
できる鉄筋コンクリート製格納容器構造を提供すること
にある。
べくなされたもので、その目的は、比較的簡単な構成に
より改良型沸騰水型原子炉における鉄筋コンクリート製
格納容器の安全性・信頼性・施工性を向上させることの
できる鉄筋コンクリート製格納容器構造を提供すること
にある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明においては、原子
炉圧力容器を取り囲む鉄筋コンクリート製格納容器の外
周における周辺床スラブ位置の近傍に、ＴＭＣＰ鋼等の
ように耐力が高く剛性の小さい高張力鋼（ＴＭＣＰ鋼あ
るいはＴＭＣＰ鋼と同等の高張力鋼）からなるテンショ
ンリングをその内面が前記格納容器の外周面に当接する
ように設ける。このテンションリングはＨ形鋼ビームと
し、鉄筋コンクリート製格納容器と周辺床スラブとの接
合部における隅角部に配設するのが好ましい。
炉圧力容器を取り囲む鉄筋コンクリート製格納容器の外
周における周辺床スラブ位置の近傍に、ＴＭＣＰ鋼等の
ように耐力が高く剛性の小さい高張力鋼（ＴＭＣＰ鋼あ
るいはＴＭＣＰ鋼と同等の高張力鋼）からなるテンショ
ンリングをその内面が前記格納容器の外周面に当接する
ように設ける。このテンションリングはＨ形鋼ビームと
し、鉄筋コンクリート製格納容器と周辺床スラブとの接
合部における隅角部に配設するのが好ましい。
【００１０】
【作用】以上のような構成において、鉄筋コンクリート
製格納容器が熱や圧力で膨張すると、その外周面に位置
するテンションリングには格納容器膨張量に比例したフ
ープテンションが誘発され、このフープテンションが格
納容器にフープコンプレッションとして作用する。テン
ションリングは耐力が大きく、かつ伸びやすいため、大
きなフープテンションにより格納容器の膨張が拘束され
る。
製格納容器が熱や圧力で膨張すると、その外周面に位置
するテンションリングには格納容器膨張量に比例したフ
ープテンションが誘発され、このフープテンションが格
納容器にフープコンプレッションとして作用する。テン
ションリングは耐力が大きく、かつ伸びやすいため、大
きなフープテンションにより格納容器の膨張が拘束され
る。
【００１１】周辺床スラブの外部にテンションリングを
別に配置するため、鉄筋コンクリート製格納容器の拘束
効果を適切に評価できると共に、施工性を向上させるこ
とができる。
別に配置するため、鉄筋コンクリート製格納容器の拘束
効果を適切に評価できると共に、施工性を向上させるこ
とができる。
【００１２】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て説明する。図１に示すように、改良型沸騰水型原子炉
（Ａ−ＢＷＲ）においては、中心の原子炉圧力容器Ａを
取り囲む円筒形状の鉄筋コンクリート製格納容器（ＲＣ
ＣＶ）１と、これと一体的な上下に複数の周辺床スラブ
２とにより原子炉建屋が構成されている。
て説明する。図１に示すように、改良型沸騰水型原子炉
（Ａ−ＢＷＲ）においては、中心の原子炉圧力容器Ａを
取り囲む円筒形状の鉄筋コンクリート製格納容器（ＲＣ
ＣＶ）１と、これと一体的な上下に複数の周辺床スラブ
２とにより原子炉建屋が構成されている。
【００１３】このようなＲＣＣＶ１の外周面にテンショ
ンリング４を複数配設し、その内面が周辺床スラブ２と
の接続部分における隅角部においてＲＣＣＶ１の外周面
に当接するように配置する。このテンションリング４の
材質は、タンク，海洋リグ，高層ビルの柱等に使用さ
れ、耐力・引張強さが高く、通常の高張力鋼より剛性が
小さく、靱性・延性・溶接性などに優れたＴＭＣＰ(The
rmo-Mechanical ControlProcess：熱加工制御法）鋼
（例えばＳＭ鋼）とする。
ンリング４を複数配設し、その内面が周辺床スラブ２と
の接続部分における隅角部においてＲＣＣＶ１の外周面
に当接するように配置する。このテンションリング４の
材質は、タンク，海洋リグ，高層ビルの柱等に使用さ
れ、耐力・引張強さが高く、通常の高張力鋼より剛性が
小さく、靱性・延性・溶接性などに優れたＴＭＣＰ(The
rmo-Mechanical ControlProcess：熱加工制御法）鋼
（例えばＳＭ鋼）とする。
【００１４】テンションリング４の形状はＨ形鋼とし、
その強軸方向が水平となるように配置し、Ｈ形鋼ビーム
の円弧状単位部材を溶接、ボルト接合等で接合するなど
してリング状とする。設計に当たっては、熱や圧力によ
るＲＣＣＶ１の膨張に応じてテンションリング４に誘発
されるフープテンションを、ＲＣＣＶ１に対するフープ
コンプレッションとして作用させる。
その強軸方向が水平となるように配置し、Ｈ形鋼ビーム
の円弧状単位部材を溶接、ボルト接合等で接合するなど
してリング状とする。設計に当たっては、熱や圧力によ
るＲＣＣＶ１の膨張に応じてテンションリング４に誘発
されるフープテンションを、ＲＣＣＶ１に対するフープ
コンプレッションとして作用させる。
【００１５】また、テンションリング４の圧力容器Ａ側
のフランジ表面には、スタッド５を突設し、ＲＣＣＶ１
のコンクリートとの付着性を良くする。さらに、原子炉
建屋の構築に際して、テンションリング４を周辺床スラ
ブ２の支保工として利用することも可能である。
のフランジ表面には、スタッド５を突設し、ＲＣＣＶ１
のコンクリートとの付着性を良くする。さらに、原子炉
建屋の構築に際して、テンションリング４を周辺床スラ
ブ２の支保工として利用することも可能である。
【００１６】以上のような構成において、ＲＣＣＶ１が
内部の熱と圧力により膨張すると、図２に示すように、
テンションリング４がフープテンションにより伸びる。
ＴＭＣＰ鋼は耐力が高く、剛性が小さく伸びやすいので
破断することなく、大きなフープテンションがＲＣＣＶ
１に対してフープコンプレッションとして作用し、ＲＣ
ＣＶ１の膨張が充分に拘束される。
内部の熱と圧力により膨張すると、図２に示すように、
テンションリング４がフープテンションにより伸びる。
ＴＭＣＰ鋼は耐力が高く、剛性が小さく伸びやすいので
破断することなく、大きなフープテンションがＲＣＣＶ
１に対してフープコンプレッションとして作用し、ＲＣ
ＣＶ１の膨張が充分に拘束される。
【００１７】
【発明の効果】前述の通り、この発明は、原子炉圧力容
器を取り囲む鉄筋コンクリート製格納容器に、耐力が高
く剛性の小さい高張力鋼からなるテンションリングを設
けるようにしたため、次のような効果を奏する。
器を取り囲む鉄筋コンクリート製格納容器に、耐力が高
く剛性の小さい高張力鋼からなるテンションリングを設
けるようにしたため、次のような効果を奏する。
【００１８】(1) 周辺床スラブの外部に配設したテンシ
ョンリングにより鉄筋コンクリート製格納容器の膨張を
拘束するため、拘束効果を適切に評価することができ、
鉄筋コンクリート製格納容器の安全性・信頼性を向上さ
せることができる。
ョンリングにより鉄筋コンクリート製格納容器の膨張を
拘束するため、拘束効果を適切に評価することができ、
鉄筋コンクリート製格納容器の安全性・信頼性を向上さ
せることができる。
【００１９】(2) 従来の周辺床スラブ内への多数のリン
グ状鉄筋の配筋が不要となり、施工性が大幅に改善され
る。
グ状鉄筋の配筋が不要となり、施工性が大幅に改善され
る。
【００２０】(3) 周辺床スラブの拘束効果を適切に評価
できるため、鉄筋コンクリート製格納容器の設計配筋も
減少させることがてきる。
できるため、鉄筋コンクリート製格納容器の設計配筋も
減少させることがてきる。
【００２１】(4) テンションリングを周辺床スラブの支
保工として利用できる利点もある。
保工として利用できる利点もある。
【図１】この発明に係る改良型沸騰水型原子炉における
鉄筋コンクリート製格納容器を示す(a) 概略縦断面図,
(b)部分拡大断面図である。
鉄筋コンクリート製格納容器を示す(a) 概略縦断面図,
(b)部分拡大断面図である。
【図２】この発明に係るテンションリングを示す概略斜
視図である。
視図である。
【図３】従来の改良型沸騰水型原子炉における鉄筋コン
クリート製格納容器を示す(a)概略縦断面図,(b)部分拡
大断面図である。
クリート製格納容器を示す(a)概略縦断面図,(b)部分拡
大断面図である。
Ａ…原子炉圧力容器 １…鉄筋コンクリート製格納容器（ＲＣＣＶ） ２…周辺床スラブ ３…リング状鉄筋 ４…テンションリング ５…スタッド
Claims (1)
- 【請求項１】 原子炉圧力容器を取り囲む鉄筋コンクリ
ート製格納容器の外周における周辺床スラブ位置の近傍
に、耐力が高く剛性の小さい高張力鋼からなるテンショ
ンリングをその内面が前記格納容器の外周面に当接する
ように設けたことを特徴とする鉄筋コンクリート製格納
容器構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6091487A JP2910556B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 鉄筋コンクリート製格納容器構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6091487A JP2910556B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 鉄筋コンクリート製格納容器構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07294683A JPH07294683A (ja) | 1995-11-10 |
| JP2910556B2 true JP2910556B2 (ja) | 1999-06-23 |
Family
ID=14027778
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6091487A Expired - Lifetime JP2910556B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 鉄筋コンクリート製格納容器構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2910556B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5345410B2 (ja) * | 2009-02-12 | 2013-11-20 | 日立Ｇｅニュークリア・エナジー株式会社 | 原子炉格納容器の建設方法 |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6091487A patent/JP2910556B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07294683A (ja) | 1995-11-10 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4175005A (en) | Component nuclear containment structure | |
| JPH0643280A (ja) | 原子炉格納容器構造 | |
| JP5433347B2 (ja) | 原子力プラント建屋の構造 | |
| JP7228398B2 (ja) | Ｃｆｔ柱とｒｃ柱の接合構造 | |
| US6745533B2 (en) | Building and construction method therefor | |
| JP2910556B2 (ja) | 鉄筋コンクリート製格納容器構造 | |
| JP3309290B2 (ja) | 鋼板コンクリート原子炉格納容器 | |
| JP2003043180A (ja) | 機器モジュールおよびその設置構造 | |
| US6688057B2 (en) | Structure of liner and primary containment vessel using its structure | |
| JP4352071B2 (ja) | 原子炉格納容器の建設方法 | |
| JP3317057B2 (ja) | 耐震チューブ架構の構築方法および高層事務所ビルの躯体構造 | |
| JPS6321605Y2 (ja) | ||
| JP3082654B2 (ja) | 橋脚柱構造 | |
| JP2887223B2 (ja) | 原子炉構造物 | |
| JPH02248582A (ja) | 高層建造物における連層耐震壁構造 | |
| JP4479088B2 (ja) | 格納容器 | |
| JPH05272171A (ja) | 柱・梁の混合構造 | |
| JPH11264190A (ja) | 充填鋼管コンクリート柱の仕口構造 | |
| JPS62165185A (ja) | 原子炉格納容器上部構造の建設方法 | |
| JPH0128187B2 (ja) | ||
| JP2512963B2 (ja) | 補強コンクリ―トスラブの施工方法 | |
| JPS6286253A (ja) | 柱構造 | |
| JPH07294682A (ja) | 原子炉格納容器 | |
| JP2022076025A (ja) | 鉄筋コンクリート柱と鉄骨梁の混合構造 | |
| JPH0437133Y2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990309 |