JP2907961B2 - 投写型表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、投写型表示装置の光源の冷却に関するも
のである。

［従来の技術］ 第５図は例えば実公平１−164478号公報に示された従
来の投写型表示装置を示す断面図であり、図において、
（１）は反射鏡（２）を備えた光源、（3a），（3b）は
偏光板でこの間に赤外線フィルター（４）と透過型液晶
パネル（５）が配置されいてる。（６）は前記透過型液
晶パネル（５）の画像をスクリーン（７）に拡大投写す
るための投写レンズ、（８）は空気口（8a），（8b）が
設けられた筐体で冷却ファン（９）が所定の位置に取付
けられている。

また、第６図は光源の拡大断面図であり、石英ガラス
（10）の中には電極（11）と導線（12）とが石英ガラス
に保持されたモリブデン箔（13）に溶接され、且つ前記
石英ガラス（10）の内部には封入ガス（14）が入ってい
る。（15）は導線（12）を保持し光源（１）自身をも反
射鏡（２）に保持するためのソケットである。

次に動作について説明する。

光源（１）から照射された光は直接か又は反射鏡
（２）で反射され偏光板（3a）を通り赤外線フィルター
（４）で熱線を除去され透過型液晶パネル（５）に入
る。次に、前記透過型液晶パネル（５）の画像情報を前
に伝え偏光板（3b）を通り投写レンズ（６）で拡大され
てスクリーン（７）に映し出される。

一方、前記光源（１）は電源部（図示せず）から導線
（12）とモリブデン箔（13）を通り電極（11）に高電圧
を加えることにより電極間で放電現象をおこさせ、その
際、発生する白色光を照射するようになっている。しか
しながら、石英ガラス（10）の内部温度は800℃前後の
高温になる為、石英ガラス（10）と膨張率のほぼ比しい
モリブデン箔（13）で石英ガラス（10）と密着させ、電
極（11）と導線（12）とは石英ガラス（10）と直接接着
しない構造となっている。このモリブデン箔（13）は高
温になると破壊されるので光源（１）は冷却ファン
（９）により強制空冷され、冷却ファン（９）と筐体空
気口（8a），（8b）とで常に新しい外気が筐体（８）内
を流れるようになっていた。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の投写型表示装置は以上のように構成されている
ので、光源のモリブデン箔を冷却するため外気を直接当
てていたのでモリブデン箔の酸化が促進される結果とな
り、そのことが原因でモリブデン箔が破断し、導通不良
をおこし光源の寿命を著しく短くする問題があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになさ
れたもので、光源のモリブデン箔に直接外気が触れずに
冷却する装置を得ることを目的とする。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る投写型表示装置は、光源は露出したモ
リブデン箔を備え、この光源を、その光路面はガラス等
の透明板により、その他の面は金属等の熱伝導の良い部
材によって囲ったケースの中に密閉して外気を遮断する
ように収納するとともに、前記ケースの外部から前記冷
却ファンにより間接的に冷却するものである。

［作用］ この発明における投写型表示装置は、光源を密閉して
外気を遮断するように収納している熱伝導の良いケース
を強制冷却し中の熱を外へ放散させる。よって光源中の
モリブデン箔には直接外気が触れないのでモリブデン箔
の酸化の促進を防ぐ。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
１図において、（１）は反射鏡（２）を設えた光源、
（3a），（3b）は偏光板でこの間に赤外線フィルター
（４）と透過型液晶パネル（５）が配置されいてる。
（６）は前記透過型液晶パネル（５）の画像をスクリー
ン（７）に拡大投写するための投写レンズ、（８）は空
気口（8a），（8b）が設けられた筐体で冷却ファン
（９）が所定の位置に取付けられている。一方、光源
（１）はケース（16）の中に収納され、該ケース（16）
は光路面をガラス板（16a）、その他の面を鋼板（16a）
で構成されている。

又、光源（１）自体の構造は第６図の従来例と同様で
あるので省略する。

次に動作について説明する。

光源（１）から照射された光は、直接か又は反射鏡
（２）で反射され偏光板（3a）を通り赤外線フィルター
（４）で熱線を除去された後、透過型液晶パネル（６）
に入る。次に、前記透過型液晶パネル（６）の画像情報
を前に伝え偏光板（3b）を通り投写レンズ（６）で拡大
されてスクリーン（７）に映し出される。

一方、前記光源（１）は電源部（図示せず）から導線
（12）とモリブデン箔を通り電極（11）に高電圧を加え
ることにより電極間で放電現象をおこさせ、その際、発
生する白色光を照射するようになっている。しかしなが
ら、石英ガラス（10）の内部温度は800℃前後の高温に
なる為、石英ガラス（10）と膨張率のほぼ等しいモリブ
デン箔（13）で石英ガラス（10）と密着させ、電極（1
1）と導線（12）とは石英ガラス（10）と直接接着しな
い構造となっている。この光源を前記ケース（16）内に
密閉して外気を遮断するように収納することにより光は
ガラス板（16a）を透過するが外気は侵入しない。よっ
て、ケース（16）に冷却ファン（９）で外気を当て強制
空冷することにより光源からの熱は、冷却されたケース
（16b）を伝導してケース外へ放散される。次に、暖ま
った空気は筐体空気口（8a），（8b）を通り外へ放出さ
れ新たな空気が冷却ファン（９）によりケース（16）に
吹きつけられケース（16）を放熱させる。

なお、上記実施例では光源を収納するケースを平板で
構成したが、第２図のようにケースをフィン付きの部材
で構成し、表面積を大きくすると、より効果的である。

また、上記実施例では冷却ファンによりケースに風を
吹きつけて筐体の空気口より排気する構造であったが、
第３図のように筐体空気口より吸気し冷却ファンで外に
排気してもケース表面には風が流れるので同様の効果を
奏する。さらに、第４図のようにケースを流線型にする
と冷却ファンからの風が効率良く流れ冷却効果が上が
る。

［発明の効果］ 以上のように、この発明によれば光源をケースの中に
密閉して外気を遮断するように収納したので強制空冷の
風が光源中のモリブデン箔に直接触れずモリブデン箔の
酸化を防ぎ光源の寿命がのびる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による投写型表示装置を示
す断面図、第２図、第３図及び第４図はこの発明の他の
実施例を示す斜視図および断面図、第５図は従来の投写
型表示装置を示す断面図、第６図は光源の詳細な断面図
である。 図において、（１）は光源、（５）は透過型液晶、
（６）は投写レンズ、（７）はスクリーン、（９）は冷
却ファン、（16）はケースである。 なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】透過型液晶パネルと、この液晶パネルの後
   方に配置され前記液晶パネルを裏側から照明する光源と
   を筐体の内部に収納し、前記液晶パネルの表示像をスク
   リーン面に拡大投影する投写レンズを前記筐体の前面部
   に、前記光源の上面部には冷却ファンを有する投写型表
   示装置において、 前記光源は露出したモリブデン箔を備え、この光源を、
   その光路面はガラス等の透明板により、その他の面は金
   属等の熱伝導の良い部材によって囲ったケース、の中に
   密閉して外気を遮断するように収納するとともに、前記
   ケースの外部から前記冷却ファンにより間接的に冷却す
   ることを特徴とする投写型表示装置。