JP2904583B2 - 真核無細胞抽出物中での転写と翻訳の共役 - Google Patents
真核無細胞抽出物中での転写と翻訳の共役Info
- Publication number
- JP2904583B2 JP2904583B2 JP5507150A JP50715093A JP2904583B2 JP 2904583 B2 JP2904583 B2 JP 2904583B2 JP 5507150 A JP5507150 A JP 5507150A JP 50715093 A JP50715093 A JP 50715093A JP 2904583 B2 JP2904583 B2 JP 2904583B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- translation
- extract
- lysate
- protein
- transcription
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P19/00—Preparation of compounds containing saccharide radicals
- C12P19/26—Preparation of nitrogen-containing carbohydrates
- C12P19/28—N-glycosides
- C12P19/30—Nucleotides
- C12P19/34—Polynucleotides, e.g. nucleic acids, oligoribonucleotides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P21/00—Preparation of peptides or proteins
- C12P21/02—Preparation of peptides or proteins having a known sequence of two or more amino acids, e.g. glutathione
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Microbiology (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
Description
は真核細胞溶解物または他の抽出物中で鋳型DNAからRNA
の転写と該RNAの翻訳を共役させることができる新規方
法に関するものである。
非常に複雑でありそして未だ完全には理解されていな
い。しかし乍ら、タンパク質をDNAから製造するために
は従わなければならない基本的なパターンがある。DNA
は最初にRNAに転写され、次いでそのRNAが種々の細胞成
分の相互作用によってタンパク質に翻訳される。原核細
胞(細菌)では転写と翻訳は「共役しており(couple
d)」、これはRNAとDNAから転写されている時間中にRNA
がタンパク質に翻訳されることを意味する。真核細胞
(動物、植物)では、この2つの作用は別個であり、全
体の過程ははるかにより一層複雑化されている。DNAは
細胞の核内部でRNAに転写されるが、RNAは更にmRNAにプ
ロセシングされ、そして次いでmRNAはタンパク質に翻訳
される核外の細胞質に輸送される。
細胞から特定のmRNAまたは「メッセージ」を単離できる
ので、これらの遺伝子はまたメッセージを発現させるた
めに使用し得る系が必要となった。遺伝子の発現は遺伝
子の機能と調節を全体的に理解するために重要である。
タンパク質を迅速に発現させる方法が現在利用でき、こ
れは遺伝子を操作し次いでその機能に与える操作の影響
の研究を可能にしている。産生すべきタンパク質の量、
遺伝子が原核生物であるのかまたは真核生物であるの
か、およびインビトロ無細胞系またはインビトロ全細胞
系の相対的な利点は、発現系を選択するときに研究者が
考慮するファクターの幾つかである。系の選択は研究さ
れる遺伝子によって影響される。殆どの場合、原核生物
遺伝子は原核生物系で最も良く発現され、そして真核生
物遺伝子は真核生物系で一層効率良く且つ正確に発現さ
れる。これは、多くの調節配列およびプロモーターは類
似する系で一層効率良く認識されるためである。遺伝子
の発現はインビトロ全細胞系およびインビトロ無細胞系
の両方で達成することができる。
用可能であるが、これらの系は無傷の細胞が使用される
ので操作が困難である。他方、インビトロ無細胞系はDN
AまたはRNAをタンパク質に翻訳するために必要な成分を
全て含有する原核または真核細胞から製造された無細胞
抽出物から製造される。無細胞抽出物は大腸菌(E.col
i)のような原核細胞並びにウサギ網状赤血球および小
麦胚芽のような真核細胞から調製することができる。無
細胞系は、それらの調製に利用できる標準的なプロトコ
ールが存在しそして多数の供給源から市販で入手できる
ので、非常に一般的である。
て最初に記載された(1973、Ann.Rev.Genet.7巻、267
頁)。これらの抽出物は発現されるべき遺伝子が適当な
原核生物調節配列、例えばプロモーターやリボソーム結
合部位を有するベクター中にクローン化されたときに使
用することができる。原核生物大腸菌無細胞系は、抽出
物へのDNAの添加後に転写と翻訳が同時に生起するの
で、「共役している」と考えられる。大腸菌抽出物中で
鋳型としてRNAを使用するとタンパク質が生成するが、
このような反応は共役はしていない。ウサギ網状赤血球
溶解物と小麦胚芽抽出物は好ましくは、真核生物遺伝子
またはmRNAの発現に使用される。両系共、真核生物系は
既に述べたように共役していないので、タンパク質翻訳
の鋳型としてRNAを使用することが必要である。
B.およびジャクソン(Jachson),R.J.によって記載され
た(1976、Eur.J.Biochem.、67巻、247頁)。この発現
系は多分インビトロ翻訳に最も広範に使用されている無
細胞系であり、そしてmRNA種の同定、それらの産生物の
特徴決定、転写と翻訳の制御の研究に使用される。シグ
ナルペプチド開裂およびコア グリコシル化のようなプ
ロセシングはイヌのミクロゾーム膜を標準的な翻訳反応
に加えることによって試験される(Walter,P.およびBlo
bel,G.(1983)Meth.Enzymol.、96、84)。ウサギ網状
赤血球溶解物はまた、アセチル化、イソプレニル化、タ
ンパク質分割および或る種のリン酸化活性を含む種々の
転写後プロセシング活性も有している(Glass,C.A.Poll
ard,K.M.(1990)Promega Nature,26)。
ターソン(Paterson),B.M.によって記載された(197
3、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、70巻、2330頁)。小麦胚
芽の無細胞抽出物は多種のウイルスおよび他の原核生物
のRNA並びに真核生物のmRNAのインビトロでの翻訳を支
えている。(Andersond,C.等(1983)Meth.Enzymol.10
1、635)。一般に、小麦胚芽抽出物にはリボヌクレアー
ゼ活性が存在しているので、小麦胚芽翻訳系の反応混合
物中にリボヌクレアーゼインヒビターを含んでいること
が必要と見られている。
ラーゼプロモーターを有するベクターにクローン化され
ているDNAからインビトロでRNA転写物を製造するかのい
ずれかによって得られる。第1の方法は細胞から直接mR
NAまたは「メッセージ」を単離する。
用のRNAを得る。ファージポリメラーゼプロモーターの
後にクローン化されたDNAのインビトロ転写はクリーク
(Krieq),P.およびメルトン(Melton),D.によって記
載された(1984、Nucl.Acids Res.、12巻、7057頁)、
これはインビトロ翻訳反応に使用するためにクローン化
した遺伝子からRNAを得る標準的な方法となった。この
方法は問題のDNAまたは遺伝子が次のRNAポリメラーゼ、
即ちSP6、T7またはT3のうちの1つのプロモーターを有
するベクター中にクローン化されることが必要である。
次いで、このベクターはクローン化された遺伝子の3′
末端で制限酵素を使用して線状化され、次いでインビト
ロ転写反応によってRNA転写を行う。SP6、T7およびT3 R
NAポリメラーゼプロモーターを有する多数のベクターは
市販で入手可能でありそしてDNAのクローニングに広範
に使用されている。
胚芽抽系に使用されるRNA転写物を得るプロセスは翻訳
反応の効率に影響を与える要素を導入する。RNAはリボ
ヌクレアーゼで容易に分解されるので、RNAを用いて操
作するときには常に特別の注意を払わなければならな
い。DNA鋳型ははるかにより安定である。
胞翻訳系として開発された後、転写と翻訳を共役させる
試みがなされた。開発された1つの系は「連結されてい
る(linked)」転写と翻訳系であった(Roberts,B.E.等
(1975)、Prco.Natl.Acad.Sci.USA、72巻、1922〜192
6)。この系は小麦胚芽抽出物を使用することに係わる
ものでありそして大腸菌のRNAポリメラーゼを使用するS
V40ウイルスDNAの転写と翻訳を考慮していた。この系で
は転写は小麦胚芽抽出物の添加直前の15分のインキュベ
ーション段階で生じる。これらの段階は転写に必要な緩
衝液条件と翻訳に必要な緩衝液条件との間の不適合性の
ため、そして更には両プロセスの温度条件が異なるため
に分離されている。この系には多くの欠点がある。1つ
は、多数の異なるタンパク質が同一のSV40DNA鋳型から
同時に合成されるので、タンパク質産生物の産生が制御
されていないことである。この研究の著者は共役系が開
発されたことを示しているが、共役系のデータは示され
なかった。
(1978)、Eur.J.Biochem.、82巻、199〜209、その際転
写と翻訳の共役はワクシニアウイルスコア粒子をウサギ
網状赤血球溶解物に導入した後に生じた。ウイルスDNA
からワクシニアタンパク質の産生は多分内因性ワクシニ
アRNAポリメラーゼによる転写とそれに続く溶解物によ
る翻訳によるものであった。この系は、ワクシニア以外
の供給源の外因性DNAはRNAポリメラーゼによって認識さ
れないので転写または翻訳が生起せず、ワクシニアタン
パク質だけが産生されるという事実によって制限され
た。ウイルスコア粒子は単離しなければならず、そして
この著者は単一のタンパク質だけを専ら産生させること
はできなかった。
無細胞インビトロ翻訳系を使用する研究も記載されてい
る。連続系はより通常のバッチタイプまたは含まれてい
る反応容量中で生じる静置インビトロ無細胞翻訳反応と
は非常に異なっている。連続的翻訳は、大規模反応が組
み立てられそしてタンパク質が長期間に亘って「連続的
に」翻訳されるバイオリアクター(例えばAmicon 8MC限
外ろ過ユニット)に係わるものである。この反応には、
反応の進行につれて反応中に緩衝液を供給する必要があ
り、そしてまた翻訳の産生物も反応フィルターユニット
から取り出さなければならない。このタイプの系はRNA
鋳型を導入するとき大腸菌S30抽出物および小麦胚芽抽
出物で良好に作用する。スピリン(Spirin)等(1988、
Science、242巻、1162〜1164参照。このシステムはまた
ウサギ網状赤血球溶解物でRNA鋳型を使用しても作用す
る。リャボバ(Ryabova)等(1989)、Nucl.Acid Re
s.、17巻、11号、4412参照。この系または大腸菌S30抽
出物中でDNA鋳型を使用しても良好に作用することが切
られている。バラノフ(Baranov)等(1988)、Gene、8
4巻、463〜466参照。PCT公開WO9102076は真核生物溶解
物を使用するDNA鋳型からの連続的な無細胞翻訳を開示
している。
れ、そして組み立て且つ実施するためには時間および供
給源のかなりの投資が必要である。「連続」系での翻訳
または大量のタンパク質を産生させる方向にも向けられ
ており、そして標準的な(静置)インビトロ翻訳反応と
かなり異なっている。静置反応は少ない反応容量で、典
型的にはマイクロリットルで測定される量で行うことが
でき、そしてそれはしばしば1乃至2時間で完結され
る。静置翻訳反応は調製量(ミリグラム)のタンパク質
を産生する方向には向けられていない。静置反応は一般
に、研究的用途、例えばmRNA種の同定、特徴決定または
転写若しくは翻訳制御の研究用にタンパク質を産生させ
るために使用される。インビトロ翻訳で現在知られてい
るウサギ網状赤血球系または小麦胚芽系はいずれも、静
置反応混合物中で転写と翻訳の共役を提供していない。
訳反応で真核細胞溶解物を使用して鋳型DNAからタンパ
ク質を製造する適当な方法を提供することである。
される単一のタンパク質の転写と翻訳を共役させるため
に使用できる上記方法を提供することである。
翻訳の共役反応によって、DNA鋳型からインビトロでの
タンパク質の産生が高い方法を提供することである。
される真核細胞溶解物を製造する方法を提供することで
ある。
な1つまたはそれ以上の成分または試薬を有する上記溶
解物調製物を製造する方法を提供することである。
上記調製物を提供することである。
赤血球溶解物または小麦胚芽抽出物を有しそしてDNA鋳
型から転写と翻訳を共役させる反応混合物を製造するの
に必要な他の成分若しくは試薬を含有するキットを提供
することである。
と翻訳を共役させるのに必要な1つまたはそれ以上の試
薬を有する調製されたウサギ網状赤血球溶解物または小
麦胚芽抽出物調製物を有するキットを提供することであ
る。
核細胞溶解物中で転写と翻訳を共役させる方法を提供す
る。本方法は、RNAがDNAから転写されそしてRNAがタン
パク質に翻訳される値にまで溶解物の最終マグネシウム
濃度を高めるのに十分な量のマグネシウム化合物を溶解
物に添加することからなる。
て、特定のポリメラーゼプロモーター配列を有するDNA
鋳型からタンパク質を製造する方法も提供する。これ
は、真核細胞溶解物の標準的な調製物を製造し、転写と
翻訳を支えるのに十分な濃度のリボヌクレオチド三リン
酸、アミノ酸および鋳型DNAのプロモーター配列に対応
しているポリメラーゼで溶解物を修正し、そしてRNAがD
NAから転写され且つRNAがタンパク質に翻訳される値に
まで最終マグネシウム濃度を高めるのに十分な量のマグ
ネシウム化合物を上記溶液に添加することによって達成
される。DNAのプロモーター配列に隣接する遺伝子に対
応するタンパク質だけが製造される。
パク質に翻訳される値にまで最終マグネシウム濃度を高
める方法に従って調製された修正真核細胞溶解物を提供
する。この溶解物は製造中にそのように調整されたマグ
ネシウム濃度を有することができる。本発明はまた、転
写と翻訳の共役用の真核細胞調製溶解物を含有する容器
からなるキットも提供する。調整されたマグネシウム濃
度を有することに加えて、この溶解物は転写と翻訳の共
役に必要な種々の追加成分を含有することができる。含
有させることができる追加成分の1つはRNAポリメラー
ゼである。他のものは種々の緩衝液若しくは塩または転
写と翻訳の共役反応条件を最適にする他の成分若しくは
試薬、例えば鎖延長の効率を高めることが知られている
スペルミジンである。
共役化は、RNA鋳型による標準的なインビトロ翻訳と比
較するとき、タンパク質産生を顕著に高め、そして共役
した転写と翻訳は広範囲の分子量サイズに亘って多様な
種々のタンパク質に作用することが示されている。
しくはT3プロモーターのようなRNAポリメラーゼプロモ
ーター、またはポリメラーゼが利用可能になる任意のRN
Aポリメラーゼプロモーターの後でクローン化される。D
NA鋳型は閉環状プラスミドDNAの形態でまたは線状プラ
スミドDNAとして転写と翻訳の共役反応に導入される。R
NAポリメラーゼプロモーター、配列はまたは熱循環増幅
方法によって特定のDNAフラグメントに結合させること
ができ、そしてこれらの線状DNAフラグメントは転写と
翻訳の共役反応に使用することができる。
る必要が殆どなく、そして該反応はタンパク質を定性的
に発現させるために良好に確立された方法である。標準
的なインビトロ翻訳反応でウサギ網状赤血球溶解物また
は小麦胚芽抽出物を使用して転写と翻訳を共役させるこ
とによって、別個のインビトロ転写反応の必要性がなく
なり、そしてタンパク質の産生が顕著に高められる。か
くして、ウサギ網状赤血球溶解物または小麦胚芽抽出物
を使用した転写と翻訳の共役は現行の標準的なインビト
ロ翻訳反応に比べて顕著な改良を提供する。予期されな
かった利益は、所望のタンパク質生成物の産生が標準的
なインビトロ翻訳反応にRNAを添加することによって見
られる産生に比べて劇的に(数倍)高まることである。
更に、共訳した転写と翻訳では別個のキャッピング反応
の必要がない。
ターを含有しクローン化されるかまたは増幅されたDNA
鋳型からタンパク質を産生できることである。このよう
にして、プロモーターの下流の単一の遺伝子からRNAを
合成するように指令することができ、そしてこのRNAか
ら翻訳されるタンパク質だけが産生される。このRNAが
唯一のタンパク質を指令する場合には、該反応によって
唯一のタンパク質が産生される。このように使用される
プラスミドベクターは当該技術分野で周知であり、そし
て幾つかの供給源から入手可能であり、研究者は所望の
任意のクローン化遺伝子からタンパク質を産生させるこ
とができる。
よび請求の範囲を検討することによって当業者に明白と
なろう。
用することができ、そしてそれらを製造するためには多
数の慣用の技術が存在する。無細胞真核細胞溶解物は多
くの理由により、少なくとも部分的にはそれらが種々の
翻訳後プロセシング活性を保持しているので、好ましい
発現系である。イヌのミクロゾーム膜を添加して、シグ
ナルペプチド開裂およびコアグリコシル化のようなプロ
セシングを試験することができる。真核細胞溶解物はま
た広範囲のウイルスおよび他の原核生物RNA、並びに真
核生物mRNAのインビトロでの翻訳を支える。
解物および小麦胚芽抽出物が好ましい。これらの真核生
物溶解物は研究者に一般的であり、そして広範に入手可
能である。好ましい実施態様では、ウサギ網状赤血球溶
解物はペルハム,H.およびジャクソン,R.J.によって記載
され(1976、Eur.J.Biochem.67、247〜256)そして製造
プロトコールL415/L416、プロメガコーポレーション(P
romega Corp.)、ウィスコンシン州マディソン、に従っ
て修正された方法によって調製される。網状赤血球溶解
物は、フェニルヒドラジンを注射したニュージーランド
ホワイト ラビットから調製され、これによって各ロ
ットで信頼性のある一定した網状赤血球の産生が確保さ
れる。網状赤血球は、最終抽出物の翻訳特性を変化させ
る夾雑細胞を除去するために精製される。網状赤血球を
溶解させた後、抽出物はミクロコッカスヌクレアーゼお
よびCaC12で処理して内因性mRNAを破壊し、そしてその
結果バックグラウンド翻訳を減少させて最小にする。次
いで、EGTAを加えてCaC12をキレート化させ、それによ
ってヌクレアーゼを不活性化する。
している。これらちはtRNA、rRNA、アミノ酸並びに開
始、延長および終結因子が含まれる。この溶解物は更
に、予め試験したホスホクレアチンキナーゼおよびホス
ホクレアチンからなるエネルギー発生系を添加すること
によってmRNA翻訳が最適化される。翻訳され得るmRNAの
範囲を拡張するためにtRNAの混合物や開始阻害を阻止す
るためにヘミンも添加される。ヘミンは開始因子eIF2α
のインヒビターのサプレッサーであるので、網状赤血球
溶解物に加えられる。ヘミンが存在しないと、網状赤血
球溶解物中のタンパク質合成は短期間のインキュベーシ
ョン後に停止する(Jackson,R.およびHunt,T.、1983 Me
th.In Enzymol.96、50)。酢酸カリウムおよび酢酸マグ
ネシウムは大部分のmRNA種の翻訳に推奨される値で添加
する。これがインビトロ翻訳で使用される標準的なウサ
ギ網状赤血球溶解物である。標準的なウサギ網状赤血球
溶解物の最終マグネシウム濃度は、以下の表に記載され
ているとおり、典型的には約4.2から5.0mMの範囲であ
り、該溶解物は転写と翻訳の共役反応では50%比率のも
のが使用される。
用する。これはロバーツ,B.E.およびパターソンB.M.に
よって記載されている方法(1973、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA、70巻、第8号、2330〜2334頁)、アンダーソン
(Anderson),C.W.等によって記載されている修正(198
3、Meth.Enzymol.101巻、635頁)に従ってそして製造プ
ロトコールL418、プロメガコーポレーション、ウィスコ
ンシン州マディソン、のように修正して製造することが
できる。一般に、小麦胚芽抽出物は抽出緩衝液中で小麦
胚芽を粉砕し、次いで遠心して細胞破片を除去すること
によって調製される。次いで、クロマトグラフィーによ
って翻訳を阻害する内因性のアミノ酸および植物顔料か
ら上清液を分離する。この抽出物もバックグランド翻訳
を減少させて最小にするため更にミクロコッカヌクレア
ーゼで処理して内因性mRNAを破壊する。この抽出物はtR
NA、rRNA並びに開始、延長および終結因子のようなタン
パク質合成に必要な細胞成分を含有している。この抽出
物は更に、ホスホクレアチンキナーゼおよびホスホクレ
アチンからなるエネルギー生成系を添加することによっ
て最適化され、そして酢酸マグネシウムは大部分のmRNA
種の翻訳に推奨される値で添加する。標準的な小麦胚芽
抽出物の最終マグネシウム濃度は、以下の表に記載され
ているとおり、典型的には約6.0mMから7.5mMの範囲であ
る。
ウム濃度は添加されるマグネシウム化合物、好ましくは
塩によって調整しなければならない。好ましい塩には塩
化マグネシウムおよび酢酸マグネシウムがある。緩衝剤
を添加する必要はないが、緩衝剤の添加はpHを安定化さ
せるため溶液として使用することができる。転写と翻訳
を共役させるために、RNAがDNAから転写されそしてRNA
がタンパク質に翻訳される値に最終マグネシウム濃度を
高めるのに十分な量の塩化または酢酸マグネシウムが溶
解物に添加される。この値は使用される溶解物に依存し
て変化する。
物に原核生物のRNAポリメラーゼおよびリボヌクレオチ
ド三リン酸を単に添加しても、インビトロでのDNA鋳型
からのタンパク質産生は可能でない。しかし乍ら、記載
されるようにこの系で塩濃度を特別に調整すると、DNA
からRNAへの転写およびRNAからタンパク質への翻訳の両
方を可能にする溶解物内での条件がつくられてタンパク
質の産生が可能になる。
それらの翻訳中の結合機能を高めるので、翻訳を最適化
するのに重要であることが知られている。マグネシウム
はまたポリメラーゼ結合を促進する役割を果たしている
と思われる。翻訳を最適化するにはカリウムも同様に重
要であるが、マグネシウムの場合とは違って、共役した
転写と翻訳ではカリウムイオンの濃度は標準的な翻訳調
製物値を超えて変化させる必要はない。
存在している。その値は1部は内因性溶解物値によるも
のであり、そして1部は翻訳用溶解物に添加されるよう
な溶解物の調製中になされた添加によるものである。溶
解物は調製中に幾分希釈され、その結果転写と翻訳の共
役反応では調製された溶解物は50%で使用されるにすぎ
ない。
きであるので、溶解物のマグネシウム値は、反応でのマ
グネシウム量が1つの溶解物バッチから次のバッチまで
標準化できるように、追加のマグネシウムを添加する前
にマグネシウムアッセイを使用して直接測定することが
好ましい。ランサー(Lancer)の「マグネシウム ラピ
ット スタット ダイアグノスティック キット(Magn
esium Rapid Stat Diagnostic Kit)」(Oxford Lab Wa
re Divison,Sherwood Medical Co.、ミズーリー州セン
トルイス)は生物学的液体中のマグネシウム値を正確に
測定できるそのような1つのアッセイである。溶解物の
所定のバッチのマグネシウムイオン濃度が既知である
と、溶解物のマグネシウム濃度を最適範囲内にするため
または反応混合物の半分として使用される修正溶解物調
製物の場合には最適範囲の2倍以内にするため、例えば
濃縮されたマグネシウム塩溶液形態の追加的なマグネシ
ウムを既知の方法で添加することができる。
ム濃度を例えば、塩化または酢酸マグネシウムの濃縮溶
液を2.5mMより多いが3.5mM未満、好ましくは2.6mMから
3.0mMの間の濃度まで添加することによって調整すると
き、共役した転写と翻訳が生じることが見い出された。
小麦胚芽抽出物を使用する転写と翻訳の共役化では、約
3.0mMより多いが約5.25mM未満、好ましくは約4.0mMから
4.75mMに調整された塩化または酢酸マグネシウムの最終
濃度によってタンパク質が産生される。
溶解物ではリボヌクレオチド三リン酸(ATP、GTP、CT
P、UTP)およびアミノ酸をそれぞれ各0.4mMおよび各20
μMの最終濃度で添加することが含まえる。小麦胚芽抽
出物の反応条件は、リボヌクレオチド三リン酸をCTPお
よびUTPで0.4mM、GTPで0.5mMそしてATPで1.6mMの最終濃
度になるように添加し、一方アミノ酸を20〜80μMの最
終濃度になるように添加することによって修正される。
放射標識したアミノ酸、例えば35Sメチオニンまたは3H
ロイシンを共役反応に使用する場合には、対応するアミ
ノ酸はアミノ酸混合物から除く。次いで、SP6、T7また
はT3のいずれかのRNAポリメラーゼを、好ましくは50μ
lの反応物当たり約80〜160ユニットの最終濃度になる
ように添加する。翻訳された遺伝子を有するDNA鋳型は
1μgの濃度で添加し、そして反応容量は水を添加して
50μlに調整する。次いで、反応物は30℃で1〜2時間
インキュベートする。
れるが、マグネシウムとは対照的に追加的なカリウムは
タンパク質産生を余り高めることはなく、適当なマグネ
シウム値が既に存在しているとき僅かな改善を提供する
だけである。酢酸カリウムは約59mMの最適最終濃度にな
るように添加する。塩化または酢酸カリウムを添加でき
るが、マグネシウムの場合より多い量を添加するので、
酢酸カリウムが好ましい。約56mMの濃度の標準的な翻訳
溶解物値を使用することができ、一方スペルミジンは約
0.2mMの最終濃度を与えるように添加される。塩化また
は酢酸カリウムの最終濃度も標準的な溶解物中の当該成
分の量に基づいて概算されるが、この濃度はマグネシウ
ム濃度と同様内因性成分により僅かに変化することを認
識しなければならない。
ため所望の追加成分を溶解物に添加することができる。
転写と翻訳の共役反応への1つの通常の添加は鎖延長の
効率を高めるのに十分な量のポリアミンである。絶対に
そうでなければならないわけではないが、共役した転写
と翻訳では、混合物中で約2.0mMの最終濃度のスペルミ
ジンが最適であり、その際この濃度でタンパク質産生の
増加が観察される。ポリアミンも同様に最適のマグネシ
ウム値に影響を与え、そしてこれは翻訳反応のマグネシ
ウムの有効濃度を幾分低下させることが知られている。
ポリアミンは或る値のマグネシウムに代わることができ
そしてその結果マグネシウム条件の最適化において、多
分転写と翻訳の共役の最適マグネシウム値を幾らか低下
させる役割を果たすように思われる。
および理由によっても影響を受ける。例えば、リボヌク
レオチド三リン酸濃度が上昇すると、リボヌクレオチド
三リン酸が溶液中のマグネシウムと会合するかまたはキ
レートを形成する傾向があるので、最適マグネシウム濃
度が付随して上昇する。かくして、上記反応で記載した
リボヌクレオチド三リン酸濃度が0.6mMに上昇すると
き、転写と翻訳の共役反応から得られるタンパク質の産
生は大いに低下する。マグネシウムの最適濃度はまた細
胞溶解物のタイプによって、即ち小麦胚芽抽出物を使用
するのかまたはウサギ網状赤血球を使用するのかによっ
ても変化する。最適値を達成するために添加される必要
なマグネシウム量は、溶解物の濃度が上昇すると溶解物
それ自体からのマグネシウムの寄与も増加するので、反
応混合物中で使用される溶解物の濃度により変化する。
条件以外のもので秋い影響を受けるのはRNAからのタン
パク質翻訳であるのか、DNAからRNAの転写であるのかま
たはそれらの両方であるのかを確実に述べることはでき
ない。検出可能なタンパク質値が反応中に生成しないと
いう観察はいずれの場合でも同じである。マグネシウム
濃度、多分ポリアミン濃度によって、少々調整しそして
リボヌクレオチド三リン酸濃度値が問題とならないこと
を観察することによって、転写と翻訳の共役が観察され
るが、これは比較的小さい範囲による場合だけである。
に添加される。転写と翻訳の共役反応に加えるとき、DT
Tは好ましくは約1.45mMの最終濃度になるように添加さ
れる。最適DTTは小麦胚芽では約5.1mMである。更に、R
Nasinのようなリボヌクレアーゼインビトロは内因性リ
ボヌクレアーゼを効果的に不活性化させるために溶解物
を添加することができる。反応物50μl当たり40単位の
濃度が該反応の延長を助けることが証明されている。R
Nasinはウサギ網状赤血球溶解物中での転写と翻訳の共
役には絶対的な要件ではないが、小麦胚芽抽出物を使用
する転写と翻訳の共役では必要である。後者からR Nasi
nを除くと、該溶解物中には活性のリボヌクレアーゼが
存在しているので、タンパク質翻訳は生じない。
ム、塩化若しくは酢酸マグネシウムおよびスペルミジン
の好ましい共役転写翻訳濃度は2.5μlの最適のトリス
/酢酸緩衝液(1xTA緩衝液=33mMのトリス/酢酸pH7.
8、65mMのの酢酸カリウム、10mMの酢酸マグネシウム、4
mMのスペルミジン、1mMのDTT)を添加して達成すること
ができる。標準的な50μlのインビトロ翻訳反応物に上
記緩衝液を添加するとき、この緩衝液は溶解物のマグネ
シウム値を全体で0.5mM上昇させる。
きる。この溶解物は50%の濃度(典型的には、50μlの
反応物当たり25μlの溶解物)で使用されるので、好ま
しい修正は酢酸カリウム濃度を118mMに、酢酸マグネシ
ウム濃度を約5.2mMから約6.0mMに、そしてスペルミジン
濃度を0.4mMに調整することに係わっている。このこと
によって、50%溶解物を転写と翻訳の共役反応で使用す
るとき、59mMの酢酸カリウム、2.6mMから3.0mMの酢酸マ
グネシウムおよび0.2mMのスペルミジンの最適最終濃度
が与えられる。この溶解物はRNAポリメラーゼ(SP6、T7
またはT3)の1つを、好ましくは50μlの反応物当たり
80〜160単位の濃度で溶解物に添加することによって更
に修正することができる。このような溶解物は必要にな
るまで冷凍保存することができる。
濃度で小麦胚芽抽出物に添加される。酢酸カリウムは好
ましくは約56.5mMの最終濃度まで添加される。これらの
濃度は標準的な小麦胚芽抽出物中のこれらの成分の量の
概算に基づいているが、標準的な小麦胚芽抽出物を使用
する50μlのインヒドロ翻訳に5.0μlの1xTA緩衝液を
添加することによって達成することができ、そて溶解物
自体の内因性成分により僅かに変化させることができ
る。
るとき、酢酸カリウム、酢酸マグネシウムおよびスペル
ミジンの最終濃度が小麦胚芽の上記反応条件で上記した
濃度と同じであるように、製造工程中で修正することも
できる。小麦胚芽抽出物はRNAポリメラーゼの1つを1
反応当たり80〜160単位の最終濃度で添加することによ
って製造中に更に修正することができる。修正した抽出
物は使用されるまで冷凍保存される。
まにすると、タンパク質の産生は生じない。反応混合物
に1xTA緩衝液のマグネシウム以外の他の成分を全て添加
するとタンパク質を産生しない反応が生じる。他方、過
剰のマグネシウムを添加すると翻訳も一緒に停止する。
例えば、ウサギ網状赤血球溶解物を使用するが約3.5mM
の最終マグネシウム濃度を有する同様な反応混合物で
は、タンパク質の翻訳も停止する。この上限は多分、カ
リウムおよびスペルミジン濃度のような他のパラメータ
ー、並びにRNAがタンパク質に翻訳されるための最適マ
グネシウム濃度を変化させることが知られているリボヌ
クレオチド三リン酸濃度に従って僅かに変化する。
血球溶解物は両者共、転写と翻訳の共役反応の組み立て
を促進するキットの部分として含めることができる。こ
のようなキットは、真各細胞溶解物が調製されそして使
用の準備ができているので、研究者に対する利便性を改
善する。ウサギ網状赤血球溶解物または小麦胚芽抽出物
に加えて上記キットには、DNA鋳型を導入して転写と翻
訳の共役を行うのに必要な成分、試薬(酵素を含む)お
よび緩衝液を含めることができる。溶解物は標準化する
ことができ、または塩濃度の調整が製造中に既に行われ
ているか若しくは更には共役した転写と翻訳に必要な1
つまたはそれ以上の成分、試薬または緩衝液も含有され
ているタイプのものであることができる。
パク質の量は種々の態様で測定することができる。1つ
の方法は、翻訳されている特別のタンパク質の活性を測
定するアッセイの利用可能性に依存している。タンパク
質活性を測定するアッセイの1例はテクニカル ビュレ
ティン(Technical Bulletin)101、プロメガコーポレ
ーション、ウィスコンシン州マディソン、に記載されて
いるルシフェラーゼアッセイ系である。これらのアッセ
イはインビトロでの転写と翻訳の共役反応から産生され
た機能的に活性のタンパク質の量を測定する。活性アッ
セイでは、不適当なタンパク質の折りたたみのためまた
はタンパク質活性に必要な他の翻訳後修正がないため不
活性である全長タンパク質は測定されない。
ンパク質の量を測定するもう1つの方法は既知量の35S
メチオニンまたは3Hロイシンのような放射標識アミノ酸
を使用しそして続いて、新たに翻訳されたタンパク質に
取り込まれた放射標識アミノ酸の量を測定して反応を行
うことである。この方法の記載に関しては、ジ インビ
トロ トランスレーション テクニカル マニュアル
(the in vitro Translation Technical Manual)、プ
ロメガコーポレーション、ウィスコンシン州マディソン
参照。取込みアッセイはインビトロ翻訳反応で産生され
た全タンパク質(切断されたタンパク質生成物を含む)
中の放射標準アミノ酸の量を測定する。タンパク質ゲル
上で放射標準タンパク質を分離し、そして生成物が適当
な大きさであり且つ二次的タンパク質生成物が産生され
ていないことをオートラジオグラフィーで確認すること
が重要である。タンパク質産生の最も正確な測定は、活
性測定を取込みの測定と関係付けることである。
の導入が必要である。インビトロでのタンパク質翻訳の
更なる増強は多数のクローニング領域の1末端にポリA
配列を含有するベクターを使用して達成されている。好
ましいベクターはまた多数のクローニング領域の反対側
末端にSP6、T7またはT3RNAポリメラーゼプロモーターも
含有しているので、ベクター中へのクローニングは5′
末端にRNAポリメラーゼプロモーターがそして3′末端
にポリA配列が位置している遺伝子を生成させる。クロ
ーニングベクターは標準的なインビトロ転写反応に広く
使用されるので、商業的に入手可能な多数のクローニン
グベクターは1つまたはそれ以上のプロモーターSP6、T
7またはT3を含有している。ベクターpSP64(ポリA)は
ウィスコンシン州マディソンのプロメガコーポレーショ
ンから市販で入手可能である。このベクターはルシフェ
ラーゼ遺伝子をクローン化するために使用され、該遺伝
子は続いてウサギ網状赤血球溶解物を使用する転写と翻
訳の共役反応で翻訳された。同じルシフェローゼ遺伝子
はポリAを欠く別のベクター中にクローン化させ、そし
て続いて転写と翻訳の共役反応で翻訳させた。活性アッ
セイをこれらの反応から得られた産生物で実施したと
き、活性の顕著な上昇がポリA構築物を含有する反応で
明白であった。
するためには、転写と翻訳の共役反応はイヌ膵臓ミクロ
ゾーム膜の存在下で実施することができる。シグナルペ
プチド開裂、膜投入、トランスロケーションおよびコア
グリコシル化は研究できる修正の幾つかである。ミクロ
ゾーム膜の存在下でβ−ラクタマーゼプリカーサーのク
ローンを使用する転写と翻訳の共役反応は予期された形
態のタンパク質を産生し、シングルプロセシングが生じ
ていたことを示した。同様に、ミクロゾーム膜の存在下
でサッカロミセス・セレビシエ(S.cerevisiae)から得
られたα因子のプリカーサーのクローンを使用する転写
と翻訳の共役反応は所期のプロセシングされた形態のタ
ンパク質を産生し、グリコシル化を示した。
必要とする任意の方法で使用することができる。これら
の方法には、得られたタンパク質の構造および機能を研
究するための遺伝子のインビトロ突然変異誘発が含まれ
る。他の方法は反応残部からタンパク質を単離するかま
たは精製する目的での修正タンパク質のインビトロ翻訳
およびタンパク質の抗体を産生させる目的でのタンパク
質のインビトロ翻訳である。ウサギ網状赤血球溶解物ま
たは小麦胚芽抽出物における共役した転写と翻訳の方法
は、これらの系が余り時間を必要とせずそして高い値の
タンパク質を産生する点で、現行のインビトロ翻訳方法
を超える利点を提供する。
ことにはまた連続または流動反応を超える多数の利点が
ある。先ず第1に、2つの系の適用には主要な差異があ
る。連続系はタンパク質の大規模な工業的製造用であ
り、一方静置系反応は日常の研究者が現在行っているイ
ンビトロ翻訳に適する。連続的翻訳は実施がはるかによ
り高価であり、装置の投資(1つのAmicom unitには約
2,000米ドルかかる)並びにかなりの量の試薬を必要と
する。特に、連続的な真核生物反応作業を行うために使
用されるRNAポリメラーゼの値は簡単な研究用途には非
常に高価なものである(20,000〜30,000単位/反応)。
連続的反応は比較的大量で行われるように設計されてお
り、一方静置反応は反応容量が典型的には50μlかまた
はそれ未満のオーダーにすぎないので、余分の装置を必
要とせず且つ少量の試薬しか必要でない。
れかのかなりのものであり、一方静置反応には完結まで
僅か1乃至2時間しか必要でない。研究者が現在実施し
ているインビトロ翻訳では、静置系はインビトロ翻訳段
階を回避することによって大部分の分析または他の研究
適用で時間のかなりの節約をもたらす。連続的反応の組
み立ておよび実施の両方に時間が必要であるため、この
ような系では転写と翻訳が共役していても典型的な研究
者にとって正味時間は節約されない。更に、転写と翻訳
の静置共役系では、RNA鋳型を使用する標準的なインビ
トロ翻訳と比較してタンパク質産生の顕著な増加が観察
される。DNA鋳型が3′ポリA配列を有しているとき、
タンパク質産生の更なる増加が静置系で観察される。
みならず他の既知の真核生物系を超える顕著な時間の節
約およびタンパク質産生の増加のため、静置系は共役し
た転写と翻訳を日常の研究者に対し利用可能にする。
DNA構築物で実施した。反応はルシフェラーゼアッセイ
系(プロメガコーポレーション、ウィスコンシン州マデ
ィソン)を使用してルシフェラーゼ酵素の産生をアッセ
イした。ルシフェラーゼ活性はターナー(Turner)ルミ
ノメーターを使用してターナー光単位で測定される。転
写と翻訳の共役は次の反応条件下で達成させた: *1xTA緩衝液は33mMのトリス/酢酸、pH7.8、65mMの
酢酸カリウム、10mMの酢酸マグネシウム、4mMのスペル
ミジンおよび1mMのDTTからなる。この反応物は30℃で1.
5時間インキュベートした。1.5時間後、上記反応から得
られた2.5μlの試料は、適所に100倍の光フィルターを
有するルミノメーター中でアッセイした。試料は30,000
を超えるターナー光単位を生じさせた。DNAが反応から
除かれているかまたは1xTAを含有させない対照実験では
ターナー光単位は生じなかった。
で同様に実施した。また、使用されたDNA構築物もルシ
フェラーゼ遺伝子を有していた。転写と翻訳と共役は次
の条件下で達成させた: 反応物は30℃で1時間インキュベートした。1時間
後、この反応から得られた2.5μlの試料は、適所に100
倍の光フィルターを有するルミノメーター中でアッセイ
した。試料は5,000を超えるターナー光単位を生じさせ
た。
添加することによって製造中に修正された溶解物を用い
ても実施した。ウサギ網状赤血球溶解物の製造中に、分
別物をとり分けそして冷凍する前に溶解物にSP6 RNAポ
リメラーゼを添加した。SP6は25μlの溶解物当たり160
単位のSP6の値になるように添加した。溶解物は素早く
冷凍しそして使用するまで−70℃で貯蔵した。転写と翻
訳の共役反応はSP6を更には添加しないことを除いて実
施例1の条件に従って組み立てた。製造中にSP6 RNAポ
リメラーゼを添加されたウサギ網状赤血球溶解物で実施
した反応はタンパク質を産生させた。更なる実験で、転
写と翻訳の共役に必要な他の成分(例えば、緩衝液やア
ミノ酸)は溶解物の製造中に添加できることが示され
た。添加された成分を有する溶解物は共役反応でタンパ
ク質を産生させるためにDNA鋳型を導入して使用するこ
とができる。
と翻訳の共役反応で試験した。放射標識したアミノ酸
(35Sメチオニン)を反応混合物に加えた以外は実施例
1と同一の反応条件を使用した。メチオニンはアミノ酸
混合物から除いた。反応はSP6またはT7 RNAポリメラー
ゼプロモーターの後でクローン化されたプラスミドDNA
構築物を使用して実施した。ルシフェローゼをコードす
るpGEMLucプラスミドDNAを転写と翻訳の共役反応で使用
し、そして放射標識したアミノ酸の15.3%の取込みをも
たらした。これを、転写されたルシフェラーゼクローン
のRNA鋳型を使用する標準的なインビトロ翻訳(これは
0.8%の取込みをもたらした)と比較した。これらの反
応から得られた試料はSDS/PAGEで実施して、タンパク質
産生物がルシフェラーゼの適当な大きさであったことが
確認された。更なる実験はSP6プロモーターの後のβ−
ラクタマーゼ遺伝子およびS.セレビシエのα因子のクロ
ーンを使用して実施した。β−ラクタマーゼのRNA鋳型
を使用する標準的なインビトロ翻訳は標識されたアミノ
酸の3%の取込みをもたらし、一方DNA鋳型を使用する
転写と翻訳の共役反応では26.8%の取込みをもたらし
た。α因子遺伝子のRNA鋳型を使用する標準的なインビ
トロ翻訳反応では0.8%の取込みをもたらしたが、一方D
NA鋳型を使用する転写と翻訳の共役反応では12.4%の取
込みをもたらした。更に、反応の試料は産生されたタン
パク質の大きさの確認するためSDS/PAGEゲル上で流し
た。転写と翻訳の共役反応でDNA鋳型から得られた他の
タンパク質には次のものがある;TFIID転写因子、T7プロ
モーターの後、5%の取込み;Cjun転写因子、T7の後、1
3.4%の取込み;β−ガラクトシダーゼ、SP6プロモータ
ーの後、28%の取込み;およびポリA/luc、ポリAベク
ター中のルシフェラーゼ遺伝子、SP6の後、25.9%の取
込み。
および不存在下でβ−ラクタマーゼプリカーサーのDNA
構築物を使用してウサギ網状赤血球溶解物で実施してタ
ンパク質の転写後修正を試験した。これらの反応物はオ
ートラジオグラフィーで産生物を視覚化するために標識
アミノ酸を有していた。反応物から得られた産生物はSD
S/PAGEゲル上で流した。ミクロゾーム膜を有さない反応
から得たタンパク質産生物は約31.5キロダルトン(Kd)
で移動し、一方ミクロゾーム膜を有する反応から得たタ
ンパク質産生物は約28.9Kdで移動し、シグナル配列がプ
ロセシングされたことを示した。
子のDNA構築物はイヌのミクロゾーム膜の存在下および
不存在下の両方で翻訳させた。更に、放射標識産生物も
ゲル上で流し、そしてその結果は、18.6Kdのプリカーサ
ーが32.0Kdで移動するタンパク質にプロセシングされた
ことを示し、α因子がグリコシル化されたことを示し
た。
で実施した。このようなDNAの唯一の要件は増幅された
フラグメントがRNAポリメラーゼプロモーターを有する
ことである。実験はpGEMLucプラスミドから増幅されたD
NAフラグメントを使用して実施した。得られたフラグメ
ントはSP6 RNAポリメラーゼプロモーターの配列および
ルシフェラーゼ遺伝子の配列を有していた。このフラグ
メントを実施例1の条件に類似する条件下で共役反応に
導入したとき、ルシフェラーゼタンパク質が産生され
た。T7プロモーターの後のpGEMEX/遺伝子10フラグメン
ト、およびSP6プロモーターの後のβ−ガラクトシダー
ゼフラグメントを含む増幅された他のDNAフラグメント
を共役反応で翻訳させた。
神または下記請求の範囲から離れることなく種々の変更
および修正をなすことができることは当業者に明白であ
ろう。
Claims (28)
- 【請求項1】真核細胞由来の無細胞抽出物において転写
と翻訳を共役することにより蛋白質を生産するための、
以下の工程: 鋳型DNAを上記抽出物に加え; リボヌクレオチド3リン酸を上記抽出物に加え; 最終濃度が80−160ユニット/50μlになるようにRNAポ
リメラーゼを上記抽出物に加え;そして 十分な量のマグネシウム化合物を上記抽出物に加えて、
RNAが鋳型DNAから転写されてRNAが上記蛋白質に翻訳さ
れるレベルにマグネシウム濃度を上昇させること; からなる方法。 - 【請求項2】抽出物がウサギ網状赤血球溶解物である、
請求項1記載の方法。 - 【請求項3】マグネシウムの最終濃度が約2.5mMから約
3.5mMである、請求項2記載の方法。 - 【請求項4】マグネシウムの最終濃度が約2.6mMから約
3.0mMである、請求項2記載の方法。 - 【請求項5】ポリアミンが溶解物に添加される、請求項
2記載の方法。 - 【請求項6】溶解物のカリウム濃度を約40mMから約100m
Mに調整する、請求項2記載の方法。 - 【請求項7】内因性リボクヌレアーゼを効果的に不活性
化するのに十分な量のリボヌクレアーゼインヒビターを
溶解物に添加することを含む、請求項2記載の方法。 - 【請求項8】鋳型DNAが複数のクローニング領域を有す
る、請求項2記載の方法。 - 【請求項9】ポリメラーゼプロモーター配列が複数のク
ローニング領域の一方の末端に位置している、請求項8
記載の方法。 - 【請求項10】複数のクローニング領域へのクローニン
グによって、RNAポリメラーゼプロモータが5′末端に
位置し且つポリA配列が3′末端に位置する遺伝子を生
じるように、鋳型が複数のクローニング領域の反対側末
端にポリA配列を有する、請求項9記載の方法。 - 【請求項11】溶解物にリボヌクレオチド3リン酸が各
々約0.4mM添加される、請求項2記載の方法。 - 【請求項12】抽出物が小麦胚芽抽出物である、請求項
1記載の方法。 - 【請求項13】マグネシウムの最終濃度が約3.0mMから
約5.25mMである、請求項12記載の方法。 - 【請求項14】マグネシウムの最終濃度が約4.0mMから
約4.75mMである、請求項12記載の方法。 - 【請求項15】ポリアミンが抽出物に添加される、請求
項12記載の方法。 - 【請求項16】抽出物のカリウム濃度が約50mMから約15
0mMに調整される、請求項12記載の方法。 - 【請求項17】内因性リボヌクレアーゼを効果的に不活
性化するのに十分な量のリボヌクレアーゼインヒビター
が溶解物に添加されることを含む、請求項12記載の方
法。 - 【請求項18】鋳型DNAが複数のクローニング領域を有
する、請求項12記載の方法。 - 【請求項19】ポリメラーゼプロモーター配列が複数の
クローニング領域の一方の末端に位置している、請求項
18記載の方法。 - 【請求項20】複数のクローニング領域へのクローニン
グによって、RNAポリメラーゼプロモータが5′末端に
位置し且つポリA配列が3′末端に位置する遺伝子を生
じるように、鋳型が複数のクローニング領域の反対側末
端にポリA配列を有する、請求項19記載の方法。 - 【請求項21】転写と翻訳がバッチ反応で共役してい
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項22】以下の成分: 真核細胞由来の無細胞抽出物; リボヌクレオチド3リン酸; RNAポリメラーゼ;および RNAを鋳型DNAから転写し、そしてRNAを蛋白質に翻訳す
る濃度のマグネシウム化合物; を含む、共役された転写と翻訳により鋳型DNAから蛋白
質を生産する請求項1記載の方法に使用するためのキッ
ト。 - 【請求項23】抽出物がウサギ網状赤血球溶解物であ
る、請求項22記載のキット。 - 【請求項24】請求項1記載の方法においてマグネシウ
ム化合物の濃度を約2.5mMから約3.5mMにして使用するた
めの、請求項23記載のキット。 - 【請求項25】抽出物が小麦胚芽抽出物である、請求項
22記載のキット。 - 【請求項26】請求項1記載の方法においてマグネシウ
ム化合物の濃度を約3.0mMから約5.25mMにして使用する
ための、請求項25記載のキット。 - 【請求項27】さらに、ポリアミン、リボヌクレアーゼ
インヒビターおよびアミノ酸を含む、請求項22記載のキ
ット。 - 【請求項28】共役された転写と翻訳により鋳型DNAか
ら蛋白質を生産する請求項1記載の方法に使用するため
の、真核細胞由来の無細胞抽出物。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US77513691A | 1991-10-11 | 1991-10-11 | |
US775,136 | 1991-10-11 | ||
PCT/US1992/008518 WO1993007287A1 (en) | 1991-10-11 | 1992-10-07 | Coupled transcription and translation in eukaryotic cell-free extract |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06503477A JPH06503477A (ja) | 1994-04-21 |
JP2904583B2 true JP2904583B2 (ja) | 1999-06-14 |
Family
ID=25103433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5507150A Expired - Lifetime JP2904583B2 (ja) | 1991-10-11 | 1992-10-07 | 真核無細胞抽出物中での転写と翻訳の共役 |
Country Status (10)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5324637A (ja) |
EP (1) | EP0566714B1 (ja) |
JP (1) | JP2904583B2 (ja) |
AT (1) | ATE147104T1 (ja) |
AU (1) | AU660329B2 (ja) |
DE (1) | DE69216385T2 (ja) |
DK (1) | DK0566714T3 (ja) |
ES (1) | ES2097363T3 (ja) |
GR (1) | GR3022719T3 (ja) |
WO (1) | WO1993007287A1 (ja) |
Families Citing this family (48)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5492817A (en) * | 1993-11-09 | 1996-02-20 | Promega Corporation | Coupled transcription and translation in eukaryotic cell-free extract |
US5665563A (en) * | 1991-10-11 | 1997-09-09 | Promega Corporation | Coupled transcription and translation in eukaryotic cell-free extract |
WO1994005812A1 (en) * | 1992-09-02 | 1994-03-17 | The Scripps Research Institute | Coupled isothermal polynucleotide amplification and translation system |
AU4930993A (en) * | 1992-09-24 | 1994-04-12 | Public Health Research Institute Of The City Of New York, Inc., The | Coupled replication-translation methods and kits for protein synthesis |
KR0131166B1 (ko) * | 1994-05-04 | 1998-04-11 | 최차용 | 무세포시스템에서 단백질을 제조하는 방법 |
US5874231A (en) | 1994-08-22 | 1999-02-23 | Mcgill University | Methods of screening for non-hormone compounds which effect modulation of polypeptide translation |
AU4230396A (en) * | 1994-11-08 | 1996-05-31 | Novagen, Inc. | Method for in vitro protein synthesis |
US6077664A (en) * | 1995-06-07 | 2000-06-20 | Promega Corporation | Thermophilic DNA polymerases from Thermotoga neapolitana |
US6001645A (en) * | 1995-06-07 | 1999-12-14 | Promega Corporation | Thermophilic DNA polymerases from thermotoga neapolitana |
EP1783139B8 (en) | 1996-10-01 | 2009-09-23 | Geron Corporation | Human telomerase catalytic subunit |
US7638269B2 (en) * | 1997-02-07 | 2009-12-29 | The Regents Of The University Of California | Viral capsid assembly intermediates and methods of production |
WO1998035062A1 (en) * | 1997-02-07 | 1998-08-13 | Lingappa Jaisri R | Multistep, atp-dependent cell-free system for the assembly of human immunodeficiency virus capsids |
US6207370B1 (en) | 1997-09-02 | 2001-03-27 | Sequenom, Inc. | Diagnostics based on mass spectrometric detection of translated target polypeptides |
US6723564B2 (en) | 1998-05-07 | 2004-04-20 | Sequenom, Inc. | IR MALDI mass spectrometry of nucleic acids using liquid matrices |
US6168931B1 (en) | 1999-03-17 | 2001-01-02 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University | Enhanced in vitro synthesis of biological macromolecules using a novel ATP regeneration system |
US6994986B2 (en) | 1999-03-17 | 2006-02-07 | The Board Of Trustees Of The Leland Stanford University | In vitro synthesis of polypeptides by optimizing amino acid metabolism |
RU2169154C2 (ru) | 1999-03-25 | 2001-06-20 | Институт белка РАН | Способ получения полипептидов в бесклеточной системе |
AU765632B2 (en) * | 1999-05-11 | 2003-09-25 | Cellfree Sciences Co., Ltd. | Preparation containing cell extract for synthesizing cell-free protein and means for synthesizing cell-free protein |
US20030091999A1 (en) * | 1999-10-01 | 2003-05-15 | Zhongping Yu | Compositions and methods for identifying polypeptides and nucleic acid molecules |
US6436677B1 (en) | 2000-03-02 | 2002-08-20 | Promega Corporation | Method of reverse transcription |
US6632645B1 (en) * | 2000-03-02 | 2003-10-14 | Promega Corporation | Thermophilic DNA polymerases from Thermoactinomyces vulgaris |
WO2001083805A2 (en) * | 2000-05-03 | 2001-11-08 | Novagen, Inc. | Improved e. coli extract for protein synthesis |
US6878861B2 (en) * | 2000-07-21 | 2005-04-12 | Washington State University Research Foundation | Acyl coenzyme A thioesterases |
KR100399337B1 (ko) * | 2001-02-07 | 2003-09-26 | 드림바이오젠 주식회사 | 단백질의 무세포 번역후수식법 |
ATE373102T1 (de) * | 2001-03-08 | 2007-09-15 | Invitrogen Corp | Verbessertes in-vitro-synthesesystem |
CA2459893C (en) | 2001-09-10 | 2014-01-21 | Meso Scale Technologies, Llc | Methods and apparatus for conducting multiple measurements on a sample |
US8034581B2 (en) * | 2001-11-26 | 2011-10-11 | Toshio Hara | Cell-free extract and glycoprotein synthesis system |
CA2474466A1 (en) * | 2002-01-31 | 2003-08-07 | Yaeta Endo | Germ extract for cell-free protein synthesis and process for producing the same |
US7744816B2 (en) | 2002-05-01 | 2010-06-29 | Intel Corporation | Methods and device for biomolecule characterization |
US8278055B2 (en) * | 2002-05-01 | 2012-10-02 | Intel Corporation | Methods and device for analyte characterization |
EP1567675A4 (en) | 2002-11-21 | 2006-05-10 | Epict Technologies | METHODS OF USING PRIMERS THAT CODE A STRAND OF A BICATENARY PROMOTER |
US8779175B2 (en) * | 2004-10-25 | 2014-07-15 | Synthonics, Inc. | Coordination complexes, pharmaceutical solutions comprising coordination complexes, and methods of treating patients |
US7799937B2 (en) * | 2004-10-25 | 2010-09-21 | Synthonics, Inc. | Metal coordinated compositions |
US20060141054A1 (en) * | 2004-10-25 | 2006-06-29 | Thomas Piccariello | Metal coordinated compositions |
US20070117179A1 (en) * | 2005-09-27 | 2007-05-24 | Invitrogen Corporation | In vitro protein synthesis systems for membrane proteins that include adolipoproteins and phospholipid-adolipoprotein particles |
WO2008106660A2 (en) * | 2007-03-01 | 2008-09-04 | Invitrogen Corporation | Isolated phospholipid-protein particles |
US8680019B2 (en) * | 2007-08-10 | 2014-03-25 | Protelica, Inc. | Universal fibronectin Type III binding-domain libraries |
AU2008287426B2 (en) * | 2007-08-10 | 2014-06-26 | Protelica, Inc. | Universal fibronectin type III binding-domain libraries |
US8470966B2 (en) | 2007-08-10 | 2013-06-25 | Protelica, Inc. | Universal fibronectin type III binding-domain libraries |
BRPI0816785A2 (pt) | 2007-09-14 | 2017-05-02 | Adimab Inc | bibliotecas de anticorpos sintéticos racionalmente desenhadas, e, usos para as mesmas |
US8877688B2 (en) | 2007-09-14 | 2014-11-04 | Adimab, Llc | Rationally designed, synthetic antibody libraries and uses therefor |
EP3434769B1 (en) | 2009-10-30 | 2020-11-25 | Novartis AG | Universal fibronectin type iii bottom-side binding domain libraries |
US20130203110A1 (en) | 2010-04-20 | 2013-08-08 | Institut Fuer Mikrotechnik Mainz Gmbh | System for the in vitro transcription and translation of membrane proteins |
KR102024922B1 (ko) | 2010-07-16 | 2019-09-25 | 아디맵 엘엘씨 | 항체 라이브러리 |
EP3222631A3 (en) | 2010-07-30 | 2017-11-22 | Novartis AG | Fibronectin cradle molecules and libraries thereof |
EP3280444B1 (en) | 2015-04-10 | 2024-05-08 | Adimab, LLC | Methods for purifying heterodimeric multispecific antibodies from parental homodimeric antibody species |
US10612031B2 (en) * | 2017-02-09 | 2020-04-07 | Dow Agrosciences Llc | Eukaryotic cell-free protein expression system that does not require an artificial energy regeneration system |
CN113409887A (zh) * | 2021-07-07 | 2021-09-17 | 中国科学院生物物理研究所 | 一种无细胞翻译体系、方法及产物 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SU1705302A1 (ru) * | 1988-12-22 | 1992-01-15 | Институт Белка Ан Ссср | Способ препаративной экспрессии генов в бесклеточной системе сопр женной транскрипции/трансл ции |
WO1991002076A1 (fr) * | 1989-07-31 | 1991-02-21 | Institut Belka Akademii Nauk Sssr | Procede d'obtention de polypeptides dans un systeme exempt de cellules |
-
1992
- 1992-10-07 DE DE69216385T patent/DE69216385T2/de not_active Revoked
- 1992-10-07 AT AT92922343T patent/ATE147104T1/de not_active IP Right Cessation
- 1992-10-07 ES ES92922343T patent/ES2097363T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1992-10-07 DK DK92922343.6T patent/DK0566714T3/da active
- 1992-10-07 EP EP92922343A patent/EP0566714B1/en not_active Revoked
- 1992-10-07 AU AU27921/92A patent/AU660329B2/en not_active Ceased
- 1992-10-07 WO PCT/US1992/008518 patent/WO1993007287A1/en not_active Application Discontinuation
- 1992-10-07 JP JP5507150A patent/JP2904583B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1993
- 1993-11-09 US US08/149,715 patent/US5324637A/en not_active Expired - Lifetime
-
1997
- 1997-03-03 GR GR970400408T patent/GR3022719T3/el unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ES2097363T3 (es) | 1997-04-01 |
JPH06503477A (ja) | 1994-04-21 |
WO1993007287A1 (en) | 1993-04-15 |
EP0566714B1 (en) | 1997-01-02 |
GR3022719T3 (en) | 1997-06-30 |
EP0566714A4 (en) | 1994-07-13 |
US5324637A (en) | 1994-06-28 |
AU2792192A (en) | 1993-05-03 |
AU660329B2 (en) | 1995-06-22 |
ATE147104T1 (de) | 1997-01-15 |
EP0566714A1 (en) | 1993-10-27 |
DK0566714T3 (da) | 1997-06-16 |
DE69216385T2 (de) | 1997-06-12 |
DE69216385D1 (de) | 1997-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2904583B2 (ja) | 真核無細胞抽出物中での転写と翻訳の共役 | |
US5492817A (en) | Coupled transcription and translation in eukaryotic cell-free extract | |
US5665563A (en) | Coupled transcription and translation in eukaryotic cell-free extract | |
DE602004011789T2 (de) | Zusammensetzungen der orthogonalen Lysyl-tRNA und Aminoacyl-tRNA Synthetase Paaren und ihre Verwendungen | |
Ezure et al. | Cell‐free protein synthesis system prepared from insect cells by freeze‐thawing | |
EP2064333B1 (en) | Suppressor trna transcription in vertebrate cells | |
JP7093417B2 (ja) | ヌクレアーゼシステムのノッキングアウトによるインビトロ生合成活性の調節方法 | |
US20060084136A1 (en) | Production of fusion proteins by cell-free protein synthesis | |
CN108642076A (zh) | 一种体外DNA-to-Protein(D2P)的合成体系、制剂、试剂盒及制备方法 | |
KR20090074765A (ko) | 진정세균 내 선택적으로 황산화된 단백질의 유전적으로 프로그램된 발현 | |
WO2018161374A1 (zh) | 一种用于体外蛋白质合成的蛋白合成体系、试剂盒及其制备方法 | |
US20140154693A1 (en) | Reagent usable for the isolation and/or purification of nucleic acids | |
WO2020135747A1 (zh) | 一种优化的体外无细胞蛋白合成体系及其应用 | |
EP1314781A1 (en) | Design and construction of transcription template for synthesizing cell-free protein, and dilution batch-type method of synthesizing cell-free wheat germ protein by using the same | |
US5895753A (en) | Method for in vitro protein synthesis | |
US20230203555A1 (en) | Tandem dna element capable of enhancing protein synthesis efficiency | |
CN111748569A (zh) | 含咪唑的体外无细胞蛋白合成体系及其应用 | |
EP4001415A1 (en) | Protein production method and cell-free protein synthesis kit | |
WO2024051855A1 (zh) | 一种核酸构建物以及在ivtt体系中的应用 | |
JP4787488B2 (ja) | 直鎖状鋳型dnaを用いた無細胞タンパク質合成方法及びそのための細胞抽出液 | |
Heuvel | Cloning by PCR | |
CN117940575A (zh) | 大豆和玉米无细胞表达系统 | |
CN113493813A (zh) | 含外源镁离子的体外无细胞蛋白合成体系与试剂盒及其应用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090326 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100326 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110326 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326 Year of fee payment: 13 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120326 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130326 Year of fee payment: 14 |