JP2902234B2 - 粉体供給装置 - Google Patents

粉体供給装置

Info

Publication number
JP2902234B2
JP2902234B2 JP32081192A JP32081192A JP2902234B2 JP 2902234 B2 JP2902234 B2 JP 2902234B2 JP 32081192 A JP32081192 A JP 32081192A JP 32081192 A JP32081192 A JP 32081192A JP 2902234 B2 JP2902234 B2 JP 2902234B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
nozzle
gas
supply device
suction unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32081192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06165930A (ja
Inventor
幸士 深田
満 田村
芳雄 飯野
雅志 半場
耕造 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP32081192A priority Critical patent/JP2902234B2/ja
Priority to GB9324559A priority patent/GB2274110B/en
Priority to SG1996001157A priority patent/SG49620A1/en
Publication of JPH06165930A publication Critical patent/JPH06165930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2902234B2 publication Critical patent/JP2902234B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filling Or Emptying Of Bunkers, Hoppers, And Tanks (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体供給装置に関し、
より詳しくは、エチレンやプロピレン等のオレフィン類
の気相重合に適した粉体触媒供給装置の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、オレフィン重合用の遷移金属触媒
の改良により、単位遷移金属当たりのオレフィン重合体
生産能力が飛躍的に向上し、その結果、重合後における
触媒除去操作が省略されるようになっている。
【0003】こうした高活性触媒を使用する場合には、
重合後の操作が最も簡単であるという理由から、一般的
には、オレフィンの重合を気相で行う方法が採用されて
いる。
【0004】係る気相重合方法においては、通常、重合
の円滑化という観点から流動層型反応器が多用され、導
入管から流動層型反応器の下部に導入したオレフィン、
又は、オレフィン含有ガスをガス分散板で均一に分散さ
せて上昇させ、流動層型反応器内で粉体触媒をオレフィ
ンの重合体と共に流動させつつ重合するようしている。
この種の流動層型反応器では、粉体供給装置を使用し
て、粉体触媒を加圧下の該反応器内に連続的に、又は、
間欠的に常時供給する必要がある。
【0005】従来の粉体供給装置は、特公昭49ー17
426号や特開昭60ー227824号公報に開示され
ているように、不活性ガス或いは水素ガスを用い粉体触
媒計量装置を経て粉体触媒供給容器より圧送された粉体
触媒を、ベンチュリー弁或いは中間室を介して、重合原
料となるガス或いは不活性ガスに同伴させて供給するよ
うにしている。
【0006】尚、本明細書で使用される「重合」及び
「重合体」という用語には、それぞれ「単独重合」及び
「共重合」、並びに、「単独重合体」及び「共重合体」
の意義が包含される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の粉体供給装置で
は、以上のように構成されているので、重合原料ガスが
不活性ガス又は水素ガスに徐々に拡散し、粉体触媒供給
容器、又は、その下流ラインで重合を生起し、塊化物が
生成される虞れがあった。
【0008】さらに、気相重合反応容器への重合原料供
給ラインでは、粉体触媒の重合に伴ない、暫し塊化物が
付着して配管の閉塞を惹起するが、この弊害を未然に察
知して防止する方法が全くなかった。
【0009】本発明は上記に鑑みなされたもので、粉体
の滞留を除去でき、且つ、塊化物の付着に伴う粉体吸引
部内の閉鎖を防止し得る粉体供給装置を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に係る本発明の粉体供給装置は、粉体を粉
体供給口からアスピレータの粉体吸引部に供給する粉体
供給手段と、アスピレータに接続されガスを端部のノズ
ルから粉体吸引部の内部に流入させるガス導入部と、ア
スピレータに接続されて上方の粉体吸引部に対向し、粉
体をガスと共に反応手段に強制排出するガス排出部と、
このガス排出部の内部に形成されたディフューザーとを
備えた粉体供給装置であって、粉体吸引部の内部で対向
するノズルとディフューザーとの間に、ガスの導入に伴
ない粉体供給口から粉体を吸引する粉体吸引室を介装
し、粉体吸引部の内部を上下方向に延在する直管に構成
し、前記ノズルは、前記粉体吸引室に向かって前記粉体
吸引部内で垂下し、アスピレータにおいて、ノズルの上
方には、ノズルの外周面に不活性ガスを噴射して、外周
面に滞留する粉体を除去する除去管を配置させ、除去管
の噴射口をノズルの外周面に向けたことを特徴とする。
上述の目的を達成するため、請求項2に係る本発明の粉
体供給装置は、粉体を粉体供給口からアスピレータの粉
体吸引部に供給する粉体供給手段と、アスピレータに接
続され重合原料となるガスを端部のノズルから粉体吸引
部の内部に流入させる重合原料導入部と、アスピレータ
に接続されて上方の粉体吸引部に対向し、粉体をガスと
共にオレフィン気相重合反応手段に強制排出する重合原
料排出部と、この重合原料排出部の内部に形成されたデ
ィフューザーとを備えた粉体供給装置であって、粉体吸
引部の内部で対向するノズルとディフューザーとの間
に、ガスの導入に伴ない粉体供給口から粉体を含む不活
性ガス又は水素ガスを吸引する粉体吸引室を介装し、粉
体吸引部の内部を上下方向に延在する直管に構成し、前
記ノズルは、前記粉体吸引室に向かって前記粉体吸引部
内で垂下し、アスピレータにおいて、ノズルの上方に
は、ノズルの外周面に不活性ガスを噴射して、外周面に
滞留する粉体を除去する除去管を配置させ、除去管の噴
射口をノズルの外周面に向けたことを特徴とする。
【0011】
【0012】また、本発明においては上述の目的を達成
するため、上記粉体吸引部とノズルとの間隙、及びディ
フューザーの径をそれぞれ粉体の粉径の10倍以上にす
るようにしている。
【0013】また、本発明においては上述の目的を達成
するため、上記ノズルの水平方向に対する角度を粉体の
安息角以上にするようにしている。
【0014】また、本発明においては上述の目的を達成
するため、上記粉体吸引部内に位置するノズルの外形を
円形に形成するようにしている。
【0015】また、本発明においては上述の目的を達成
するため、上記粉体吸引部内に位置するノズルの外形を
三角形状に形成し、このノズルの外形の角を粉体吸引部
の方向に指向させるようにしている。
【0016】
【0017】そして、本発明においては上述の目的を達
成するため、除去管より噴射する不活性ガスは、乾燥済
みの窒素ガスを使用するようにしている。
【0018】そしてまた、本発明においては上述の目的
を達成するため、上記粉体吸引部に面したガス排出部の
入口におけるコーン部の水平方向に対する角度を粉体の
安息角以上にするようにしている。
【0019】さらに、本発明においては上述の目的を達
成するため、コーン部の水平方向に対する角度を60度
以上にしている。
【0020】さらにまた、本発明においては上述の目的
を達成するため、上記粉体吸引部、ガス導入部、及びガ
ス排出部に、粉体の滞留を検出する圧力計をそれぞれ設
置するようにしている。
【0021】
【作用】上記構成を有する請求項1及び請求項2に係る
本発明の粉体供給装置によれば、原料となるガスがノズ
ルから粉体吸引室を経由して重合原料排出部のディフュ
ーザーに流入するので、原料となるガスと粉体とを独立
して粉体吸引室まで導くことができる。そして、粉体
が、ガス流の吸引作用により流入する粉体吸引部に流入
する結果、粉体をその内部で滞留させることなく、オレ
フィン気相重合反応手段に供給し得る。また、粉体吸引
部の内部を上下方向に延在する直管に構成しているの
で、粉体吸引部の内部に粉体が堆積しやすいという弊害
を排除できる。更に、ノズルの上方には、ノズルの外周
面に不活性ガスを噴射して、外周面に滞留する粉体を除
去する除去管を配置させ、除去管の噴射口をノズルの外
周面に向けることにより、噴射口から連続的に不活性ガ
スを噴射し続ける場合には、ノズルの外周面に粉体が付
着することを確実に防止し、また、噴射口から間欠的に
不活性ガスを噴射する場合には、ノズルの外周面に堆積
した粉体をその都度、確実に除去することができる。
【0022】
【0023】
【0024】また、上記構成を有する本発明によれば、
粉体吸引部とノズルとの間隙、及びディフューザーの径
をそれぞれ粉体の粉径の10倍以上にしているので、粉
体の滞留に伴なう管内の閉塞を防止することができる。
【0025】また、上記構成を有する本発明によれば、
ノズルの水平方向に対する角度を粉体の安息角以上にし
ているので、粉体は、何等外力が作用しなくても、ノズ
ルの外周面に滞留することなく、円滑に滑り落ちること
となる。
【0026】また、上記構成を有する本発明によれば、
粉体吸引部内に位置するノズルの外形を円形に形成して
いるので、ノズル上に粉体が堆積するのを防止すること
が可能となる。
【0027】また、上記構成を有する本発明によれば、
粉体吸引部内に位置するノズルの外形を三角形状に形成
し、このノズルの外形の角を粉体吸引部の方向に指向さ
せているので、ノズル上に粉体が堆積するのを防止する
ことが可能となる。
【0028】
【0029】そしてまた、上記構成を有する本発明によ
れば、不活性ガスとして安価な乾燥済みの窒素ガスを使
用するので、製造コストの抑制が期待できる。
【0030】さらに、上記構成を有する本発明によれ
ば、重合原料排出部の入口におけるコーン部の水平方向
に対する角度を粉体の安息角以上、好ましくは60度以
上にしているので、コーン部に粉体が堆積するのを防止
することが可能となる。
【0031】さらにまた、上記構成を有する本発明によ
れば、粉体吸引部、重合原料導入部、及び重合原料排出
部の圧力を圧力計で常時監視することにより、該圧力の
上昇に基づいて、オレフィン気相重合反応手段への重合
原料供給ライン内における重合塊化物の生成を察知する
ことが可能となる。
【0032】
【実施例】以下、図1乃至図3に示す一実施例に基づき
本発明を説明する。
【0033】本発明に係る粉体供給装置は、重合原料導
入管22のノズル23と重合原料排出管24のディフュ
ーザー26との間に、重合原料ガスの導入に伴ない粉体
触媒供給容器1の粉体供給口1bから粉体触媒を含む不
活性ガス又は水素ガスを吸引する粉体触媒吸引室25を
介装するようにしている。
【0034】重合反応用の上記粉体触媒(図示せず)
は、例えば、チーグラーナッタ触媒等が挙げられ、図1
に示す如く、貯蔵機能を有する粉体触媒供給容器1の内
部に貯蔵されている。
【0035】この粉体触媒供給容器1は、その最下部
に、粉体触媒を自由落下させる粉体触媒供給口1aが穿
設され、この粉体触媒供給口1aには、粉体触媒を移送
する粉体触媒吸引管21が接続して垂下されている。
【0036】尚、本実施例では粉体触媒供給容器1を使
用するものを示すが、粉体触媒供給容器1の代わりに粉
体触媒計量装置等を使用するようにしても良い。
【0037】垂下した粉体触媒吸引管21の一部分に
は、図1に示す如く、粉体触媒の流通を遮断する遮断弁
3が取着されるとともに、圧力差を調整する均圧管4が
接続され、この屈曲した均圧管4の端部が粉体触媒供給
容器1に接続されている。
【0038】尚、本実施例では粉体触媒の自由落下に鑑
み、均圧管4を使用するものを示すが、自由落下させな
い場合には、均圧管4を省略するようにしても良い。
【0039】強制排出機能を有するアスピレータ2は、
図1に示す如く、ほぼ円筒形状に構成され、そして、図
2に示す如く、粉体触媒供給管21の左側部の接続口
に、重合原料導入管22が接続されるとともに、その下
部の接続口つまり、粉体触媒吸引口21aには、粉体触
媒吸引管21に対向する重合原料排出管24が挿着して
接続されている。尚、粉体触媒吸引管21は、粉体触媒
の管内閉塞を防止する観点から、図2に示す如く、その
内部が上下方向に延在する直線状の直管に構成されてい
る。
【0040】この重合原料導入管22は、図1や図2に
示す如く、その先端部に、粉体触媒吸引管21の側周面
を屈曲状態で横貫する先細りのノズル23が一体的に延
設され、ノズル23は、粉体触媒吸引室25に向かって
直線状の粉体触媒吸引部21内で垂下し、重合原料とな
る重合原料ガスをガス供給源(図示せず)から粉体触媒
吸引管21に導入する機能を有している。
【0041】重合原料ガスを下方に噴射するノズル23
は、図3に示す如く、その外周面が滑らかな断面円形に
形成され、この外周面に粉体触媒が堆積しないようにな
っている。
【0042】また、ノズル23の外周面と粉体触媒吸引
管21の内周面との間の間隙は、粉体触媒の管内閉塞を
防止する観点から、粉体触媒の粉径の10倍以上に形成
されている。
【0043】さらに、ノズル23の垂下部は、粉体触媒
吸引管21の内部中心に懸吊状態で位置し、その水平方
向に対する角度が粉体触媒吸引管21の内部の全領域で
粉体触媒の粒子の安息角以上になっている。
【0044】この粉体触媒粒子の安息角とは、重力場に
おいて粉体層の自由表面が釣合の限界状態にあるとき、
その面と水平面との間の角度をいう。
【0045】然して、粉体触媒吸引管21の内部の全領
域で、ノズル23の水平方向に対する角度が粉体触媒の
粒子の安息角以上であれば、粉体触媒は、何等外力が作
用しなくても、ノズル23の外周面に堆積することなく
円滑に滑り落ちることとなる。
【0046】一方、重合原料排出管24は、図1及び図
2に示す如く、その入口である一端部が粉体触媒吸引管
21の粉体触媒吸引口21aに嵌着され、該入口の内周
面には、断面ほぼ逆円錐形のコーン部24aが突出して
周設されている。
【0047】このコーン部24aは、その水平方向に対
する角度が粉体触媒粒子の安息角以上、好ましくは60
度以上に形成され、粉体触媒を滞留させることなく円滑
に重合原料排出管24に流入させる機能を有し、その拡
径の開口部とノズル23の先端との間やその周囲には、
粉体触媒吸引室25が介装されている。
【0048】この粉体触媒吸引室25は、図2に示す如
く、コーン部24aとノズル23との間の空間から成
り、粉体供給装置の作動に伴ない負圧化されて、粉体触
媒供給容器1の粉体供給口1aから粉体触媒を含む不活
性ガス又は水素ガスを吸引する機能を有している。
【0049】また、重合原料排出管24の一端部寄りの
内周面には、図2に示す如く、コーン部24aと一体的
な構造のディフューザー26が突出して周設され、この
流路の一部を狭くするディフューザー26が重合ガスの
運動エネルギーを圧力エネルギーに変換する機能を有し
ている。
【0050】このディフューザー26は、粉体触媒の管
内閉塞防止の観点から、口径が粉体触媒の粒径の10倍
以上に構成され、その中心線が図2に示す如く、粉体触
媒吸引管21やノズル23の中心線と合致している。
【0051】然して、重合原料排出管24は、図1に示
す如く、その他端部がオレフィン気相重合反応容器5に
接続され、粉体触媒を伴なって流入してくる重合原料ガ
スをオレフィン気相重合反応容器5に強制的に排出する
機能を有しており、単一の差圧計6が設置されている。
【0052】この差圧計6は、粉体触媒吸引管21と重
合原料排出管24とに屈曲した配管7を介して接続さ
れ、粉体触媒吸引管21と重合原料排出管24との圧力
差から粉体触媒の滞留を検出する機能を有している。
【0053】さらに、上述した粉体触媒吸引管21、重
合原料導入管22、及び重合原料排出管24には、図1
に示す如く、アスピレータ2の運転状況を監視するため
の圧力計8がそれぞれ設置され、この複数の圧力計8の
監視に基づき、粉体触媒若しくは粉体触媒の重合に伴な
う塊化物が付着して配管を閉塞するのを未然に察知して
防止することができるようになっている。
【0054】次に動作について説明すると、オレフィン
気相重合反応容器5を使用してポリオレフィンを製造す
る場合には、粉体触媒吸引管21の遮断弁3を開放操作
し、且つ、重合原料ガスをガス供給源からアスピレータ
2内部に導入すれば良い。
【0055】すると、粉体触媒は、粉体触媒供給容器1
の粉体触媒供給口1aから粉体触媒吸引管21に案内さ
れつつ流下してアスピレータ2内部に導入され、負圧化
した粉体触媒吸引室25に流入する。
【0056】また、図1に矢印で示す重合原料ガスは、
ガス供給源から重合原料導入管22に案内されてアスピ
レータ2内部に導入され、ノズル23の先端から粉体触
媒吸引室25を経由して重合原料排出管24の一端部に
噴射され、粉体触媒を同伴した状態で重合原料排出管2
4に案内されつつ流通してオレフィン気相重合反応容器
5に供給される。
【0057】重合原料導入管22のノズル23と重合原
料排出管24のディフューザー26との形状を適当に選
択して組み合わせることにより、重合原料ガスは、粉体
触媒吸引管21に流入することなく、その全量がノズル
23から粉体触媒吸引室25を経由して重合原料排出管
24に流入することとなる。
【0058】この流入の際、重合原料ガスの粘性によ
り、流れの境界面で粉体触媒を含む不活性ガスの巻き込
み現象が発生する。
【0059】このため、粉体触媒供給容器1から間欠的
に、又は、連続的に粉体触媒吸引管21に供給される粉
体触媒は、粉体触媒吸引管21から粉体触媒吸引室25
に落下・吸引され、重合原料ガスに同伴された状態でオ
レフィン気相重合反応容器5に供給される。
【0060】この場合、粉体触媒吸引管21の圧力P1
と重合原料排出管24の圧力P3との差圧ΔPは、重合
原料ガスの質量・流量、ノズル23の内径、及びディフ
ューザー26の径により決定される。
【0061】通常、重合原料排出管24の圧力P3は、
重合圧力として定まるので、粉体触媒吸引管21の圧力
P1も又自ずと決定されることとなる。
【0062】また、粉体触媒吸引管21、重合原料導入
管22、及び重合原料排出管24の圧力P1、P2、P
3を圧力計8で常時監視することにより、例えば重合原
料ガスの質量・流量を一定に保持する運転を行う場合、
上記P2、P3の上昇に基づいて、オレフィン気相重合
反応容器5への重合原料供給ライン内における重合塊化
物の生成を察知することが可能となる。
【0063】従って、この重合塊化物の生成の察知を通
じて、配管の閉塞等のトラブルを未然に防止することが
できる。
【0064】そして、差圧計6を使用して粉体触媒吸引
管21と重合原料排出管24の差圧ΔPを常時監視する
ことにより、例えば、上記差圧ΔPの低下に基づいて、
粉体触媒供給容器1とアスピレータ2との間の粉体触媒
の圧密に伴なう配管の閉塞等を察知することが可能とな
る。
【0065】さらに、上記した配管の閉塞に伴ない、粉
体触媒吸引管21から粉体触媒供給容器1に重合原料が
逆流するような事態が発生した場合でも、遮断弁3を直
ちに閉塞操作することにより、逆流の防止が期待でき
る。
【0066】次に、図4及び図5は本発明の第2の実施
例を示すもので、この場合には、粉体触媒吸引管21内
に位置するノズル23の外周面を三角形状に形成すると
ともに、このノズル23の外周面における頂部の頂角を
粉体触媒吸引管21の方向、換言すれば、垂直上方向に
指向させている。
【0067】また、粉体触媒吸引管21の左側部には、
下方に位置するノズル23の外周面に微量の不活性ガス
(図示せず)を連続的、又は、間欠的に直接噴射して該
外周面に滞留する粉体触媒を除去する除去手段としての
除去管9を接続している。この除去管9の先端には噴射
口9aが形成され、この噴射口9aはノズル23の外周
面に向けられている。
【0068】そして、ノズル23の外周面における頂角
以外の角を粉体触媒粒子の安息角以上、好ましくは60
度以上に形成するようにしている。その他の部分につい
ては上記諸実施例と同様である。
【0069】尚、使用するガスは、粉体触媒吸引管21
への逆流が懸念されることから、不活性ガスが好まし
く、この場合、安価な乾燥済みの窒素ガスの使用が望ま
しい。
【0070】本実施例においても上記実施例と同様の作
用効果が期待し得られ、ノズル23の外周面上部に粉体
触媒が滞留しやすいという弊害を排除でき、しかも、仮
に粉体触媒が堆積しても、除去管9から噴射する不活性
ガスで堆積した粉体触媒を全て除去し得るのは明白であ
る。
【0071】尚、本実施例においてはノズル23の外周
面を三角形状に形成したものを示したが、粉体触媒のノ
ズル23の外周面への堆積を防止し得るものであれば、
菱形等の他の形状であっても良い。
【0072】尚、上記諸実施例では粉体触媒を使用した
ものを示したが、粉体であれば、何等これに限定される
ものではない。また、上記諸実施例では粉体供給装置を
各実施例に則して使用するものを示したが、各実施例の
粉体供給装置を適宜組み合わせて使用しても上記諸実施
例と同様の作用効果を奏する。
【0073】最後に、粉体供給装置を実際に使用した場
合の具体的な効果を示す。
【0074】先ず、粉体供給装置は、第1の実施例と同
タイプの構造に構成し、エチレン及び1−ブデンの気相
共重合に使用した。
【0075】また、粉体触媒吸引管21の全領域で安息
角以上になるよう、ノズル23の水平方向に対する角度
を40度以上にし、コーン部24aの水平方向に対する
角度も安息角以上になるよう60度にした。
【0076】重合原料ガスを質量・流量500kg/h
rで供給した場合、粉体触媒吸引管21の圧力P1と重
合原料排出管24の圧力P3との差圧ΔPは、約1.0
kgf/cm2であった。
【0077】然して、上記粉体供給装置を実際に使用し
てエチレン及び1−ブデンの気相共重合を行ったとこ
ろ、アスピレータ2の内部、粉体触媒供給容器1の内
部、又は、両装置のライン間で、重合塊化物を生成する
ことなく、長期間安定して直鎖状低密度ポリエチレンを
製造することが可能となった。
【0078】
【発明の効果】請求項1及び請求項2に係る本発明の粉
体供給装置によれば、原料となるガスがノズルから粉体
吸引室を経由して重合原料排出部のディフューザーに流
入するので、原料となるガスと粉体とを独立して粉体吸
引室まで導くことができるといる格別な効果がある。そ
して、粉体が、ガス流の吸引作用により流入する粉体吸
引部に流入する結果、粉体をその内部で滞留させること
なく、オレフィン気相重合反応手段に供給し得るという
顕著な効果が期待できる。また、粉体吸引部の内部を上
下方向に延在する直管に構成しているので、粉体吸引部
の内部に粉体が堆積しやすいという弊害を排除できる。
更に、ノズルの上方には、ノズルの外周面に不活性ガス
を噴射して、外周面に滞留する粉体を除去する除去管を
配置させ、除去管の噴射口をノズルの外周面に向けるこ
とにより、噴射口から連続的に不活性ガスを噴射し続け
る場合には、ノズルの外周面に粉体が付着することを確
実に防止し、また、噴射口から間欠的に不活性ガスを噴
射する場合には、ノズルの外周面に堆積した粉体をその
都度、確実に除去することが可能となる。
【0079】
【0080】
【0081】また、粉体吸引部とノズルとの間隙、及び
ディフューザーの径をそれぞれ粉体の粉径の10倍以上
にしているので、粉体の滞留に伴なう管内の閉塞を確実
に防止することができるという格別の効果がある。
【0082】また、ノズルの水平方向に対する角度を粉
体の安息角以上にしているので、何等外力を作用させな
くても、粉体をノズルの外周面に滞留させることなく、
極めて円滑に滑り落とすことができるという優れた効果
が期待できる。
【0083】また、粉体吸引部内に位置するノズルの外
形を円形に形成しているので、ノズル上に粉体が堆積す
るのを確実に防止することが可能になるという顕著な効
果がある。
【0084】また、粉体吸引部内に位置するノズルの外
形を三角形状に形成し、このノズルの外形の角を粉体吸
引部の方向に指向させているので、ノズル上に粉体が堆
積するのを確実に防止することが可能になるという格別
の効果がある。
【0085】
【0086】そしてまた、不活性ガスとして安価な乾燥
済みの窒素ガスを使用するので、製造コストの大幅な抑
制が期待できるという顕著な効果がある。
【0087】さらに、重合原料排出部の入口におけるコ
ーン部の水平方向に対する角度を粉体の安息角以上、好
ましくは60度以上にしているので、コーン部に粉体が
堆積するのを確実に防止することが可能になるという格
別の効果がある。
【0088】さらにまた、粉体吸引部、重合原料導入
部、及び重合原料排出部の圧力を圧力計で常時監視する
ことにより、該圧力の上昇に基づいて、オレフィン気相
重合反応手段への重合原料供給ライン内における重合塊
化物の生成を察知することが可能になるという大なる効
果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粉体供給装置の一実施例を示す全
体説明図である。
【図2】本発明に係る粉体供給装置の一実施例における
アスピレータを示す説明図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】本発明に係る粉体供給装置の第2の実施例にお
けるアスピレータを示す説明図である。
【図5】本発明に係る粉体供給装置の第2の実施例を示
す図3相当図である。
【符号の説明】
1…粉体触媒供給容器(粉体供給手段)、1a…粉体触
媒供給口(粉体供給口)、2…アスピレータ、3…遮断
弁、5…オレフィン気相重合反応容器(反応手段)、6
…差圧計、8…圧力計、9…除去管(除去手段)、21
…粉体触媒吸引管(粉体吸引部)、21a…粉体触媒吸
引口、22…重合原料導入管(原料導入部)、23…ノ
ズル、24…重合原料排出管(原料排出部)、24a…
コーン部、25…粉体触媒吸引室(粉体吸引室)、26
…ディフューザー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 半場 雅志 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学 工業株式会社内 (72)発明者 宮崎 耕造 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−227824(JP,A) 特開 昭63−258635(JP,A) 特開 平4−141226(JP,A) 特公 昭49−17426(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 4/00 B65G 65/48

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体を粉体供給口からアスピレータの粉
    体吸引部に供給する粉体供給手段と、該アスピレータに
    接続されガスを端部のノズルから該粉体吸引部の内部に
    流入させるガス導入部と、該アスピレータに接続されて
    上方の粉体吸引部に対向し、粉体をガスと共に反応手段
    に強制排出するガス排出部と、このガス排出部の内部に
    形成されたディフューザーとを備えた粉体供給装置であ
    って、 前記粉体吸引部の内部で対向する前記ノズルと前記ディ
    フューザーとの間に、ガスの導入に伴ない前記粉体供給
    口から粉体を吸引する粉体吸引室を介装し、 前記粉体吸引部の内部を上下方向に延在する直管に構成
    し、前記ノズルは、前記粉体吸引室に向かって前記粉体
    吸引部内で垂下し、アスピレータにおいて、前記ノズル
    の上方には、前記ノズルの外周面に不活性ガスを噴射し
    て、前記外周面に滞留する粉体を除去する除去管を配置
    させ、前記除去管の噴射口を前記ノズルの前記外周面に
    向けたことを特徴とする粉体供給装置。
  2. 【請求項2】 粉体を粉体供給口からアスピレータの粉
    体吸引部に供給する粉体供給手段と、該アスピレータに
    接続され重合原料となるガスを端部のノズルから該粉体
    吸引部の内部に流入させる重合原料導入部と、該アスピ
    レータに接続されて上方の粉体吸引部に対向し、粉体を
    ガスと共にオレフィン気相重合反応手段に強制排出する
    重合原料排出部と、この重合原料排出部の内部に形成さ
    れたディフューザーとを備えた粉体供給装置であって、 前記粉体吸引部の内部で対向する前記ノズルと前記ディ
    フューザーとの間に、ガスの導入に伴ない前記粉体供給
    口から粉体を含む不活性ガス又は水素ガスを吸引する粉
    体吸引室を介装し、 前記粉体吸引部の内部を上下方向に延在する直管に構成
    し、前記ノズルは、前記粉体吸引室に向かって前記粉体
    吸引部内で垂下し、前記アスピレータにおいて、前記ノ
    ズルの上方には、前記ノズルの外周面に不活性ガスを噴
    射して、前記外周面に滞留する粉体を除去する除去管を
    配置させ、前記除去管の噴射口を前記ノズルの前記外周
    面に向けたことを特徴とする粉体供給装置。
  3. 【請求項3】 上記粉体吸引部とノズルとの間隙、及び
    ディフューザーの径をそれぞれ粉体の粉径の10倍以上
    にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体供
    給装置。
  4. 【請求項4】 上記ノズルの水平方向に対する角度を粉
    体の安息角以上にしたことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の粉体供給装置。
  5. 【請求項5】 上記粉体吸引部内に位置するノズルの外
    形を円形に形成したことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の粉体供給装置。
  6. 【請求項6】 上記粉体吸引部内に位置するノズルの外
    形を三角形状に形成し、このノズルの外形の角を粉体吸
    引部の方向に指向させたことを特徴とする請求項1又は
    2に記載の粉体供給装置。
  7. 【請求項7】 前記除去管より噴射する不活性ガスは、
    乾燥済みの窒素ガスであることを特徴とする請求項1又
    は2記載の粉体供給装置。
  8. 【請求項8】 上記粉体吸引部に面したガス排出部の入
    口におけるコーン部の水平方向に対する角度を粉体の安
    息角以上にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の粉体供給装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載したコーン部の水平方向
    に対する角度を60度以上にしたことを特徴とする粉体
    供給装置。
  10. 【請求項10】 上記粉体吸引部、ガス導入部、及びガ
    ス排出部に、粉体の滞留を検出する圧力計をそれぞれ設
    置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の粉体供
    給装置。
JP32081192A 1992-11-30 1992-11-30 粉体供給装置 Expired - Lifetime JP2902234B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32081192A JP2902234B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 粉体供給装置
GB9324559A GB2274110B (en) 1992-11-30 1993-11-30 Polymerization apparatus and powder catalyst supply therein
SG1996001157A SG49620A1 (en) 1992-11-30 1993-11-30 Powder supply

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32081192A JP2902234B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 粉体供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06165930A JPH06165930A (ja) 1994-06-14
JP2902234B2 true JP2902234B2 (ja) 1999-06-07

Family

ID=18125502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32081192A Expired - Lifetime JP2902234B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 粉体供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2902234B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2578901Y2 (ja) * 1989-09-20 1998-08-20 株式会社ユニシアジェックス 減衰力可変型液圧緩衝器
JP4798882B2 (ja) * 2001-06-18 2011-10-19 澁谷工業株式会社 粉粒体供給装置
EP2249957B1 (en) * 2008-01-24 2014-09-24 Dow Global Technologies LLC Method for gas phase polymerization
CN109589813A (zh) * 2018-12-07 2019-04-09 国电科学技术研究院有限公司 多旋射流涡混配给器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06165930A (ja) 1994-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3140801B2 (ja) 容器に粉体を導入する方法および装置
US7144204B2 (en) Pneumatic conveyor device and method
EP3103818B1 (en) Method and apparatus for polymerising olefins in gas phase
JPH10506432A (ja) α−オレフィン類の気相重合方法と装置
CA3059284C (en) A method, an arrangement and use of an arrangement of preparing polymer
ZA200103316B (en) Method and apparatus for discharging polymerization reactors.
US8088334B1 (en) Polymerization process and associated apparatus
JP2902234B2 (ja) 粉体供給装置
US11208507B2 (en) Method, an arrangement and use of an arrangement for olefin polymerisation
BR112013032393B1 (pt) processo para descarregar partículas de poliolefina a partir de reator de polimerização em fase gasosa e processo para polimerizar olefinas
SK287321B6 (sk) Spôsob distribúcie fluidizovateľných materiálov a systém na jeho vykonávanie
US2987221A (en) Powder ejector assembly
JP2857916B2 (ja) 気相重合流動床の触媒供給方法
GB2274110A (en) Supplying catalyst for a gas-phase polymerisation
JP2674929B2 (ja) 粉体供給装置
JP6152245B2 (ja) 気相重合のための方法
JPH01151933A (ja) 流動床装置及び流動床装置へガスを供給する方法
EP3184167B1 (en) A method for returning polymer to a fluidised bed reactor
CN208212928U (zh) 射流配液装置
US5041473A (en) Process for producing carbon black filled polyethylene resins
CN209554345U (zh) 气体输送固体颗粒系统
JPS625208B2 (ja)
CN101638446A (zh) 气相聚合装置及烯烃聚合物的制造方法
CA2237962A1 (en) Gaseous phase polymerizing apparatus
JPH0741991B2 (ja) 粉粒体の空気輸送方法及び粉粒体の空気輸送装置