JP2895340B2 - 金属蒸気放電ランプ - Google Patents

金属蒸気放電ランプ

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JP2895340B2
JP2895340B2 JP8110593A JP8110593A JP2895340B2 JP 2895340 B2 JP2895340 B2 JP 2895340B2 JP 8110593 A JP8110593 A JP 8110593A JP 8110593 A JP8110593 A JP 8110593A JP 2895340 B2 JP2895340 B2 JP 2895340B2
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一浩 後藤
哲夫 布施
隆 岡本
和之 森
将允 大山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、紫外線源として使用
される金属蒸気放電ランプに関する。
【0002】
【従来技術】光化学反応、塗料やインクの硬化等の技術
分野においては、一般に波長域が250〜400nmの
紫外線が利用される。この紫外線源として、通常、金属
蒸気放電ランプが使用される。そして、350〜400
nmの波長域に多数の輝線スペクトルを有する鉄を封入
すると、上記用途にとってより好都合である。しかし、
鉄を封入した金属蒸気放電ランプを長時間点灯すると、
鉄は発光管の内壁に付着して薄膜を形成する。このた
め、発光に寄与する鉄の量が減少するとともに、形成さ
れた薄膜が紫外線の透過を阻害して、紫外線の出力も減
少してしまう。この問題を改善するために、鉄を封入し
た金属蒸気放電ランプに、さらにタリウムを添加するこ
とが知られている。
【0003】従来のタリウムを添加した金属蒸気放電ラ
ンプは、発光管内壁1cm2 あたりの負荷が25W/c
2 以下で使用されていた。しかし、最近では、より強
い紫外線強度出力を必要とする要求があり、負荷を25
W/cm2 を越えて58W/cm2 程度にまでして、発
光管に対して冷却を施しつつ点灯させている。(発光管
温度は、常に適切な範囲に維持する必要があり、発光管
内壁1cm2 あたりの負荷が58W/cm2 を越えると
実質的には、冷却だけで温度上昇を抑えきれない。)こ
の点灯によると、タリウムの作用によって、鉄の薄膜防
止は維持することができるものの、発光管に対する強い
冷却によって、タリウムが両電極近傍に凝縮してしま
う。その結果、タリウムの発光が、発光管の中央部に比
べ発光管両電極近傍の方が強くなり、従って、発光管軸
方向の紫外線強度分布が不均一になってしまうことが判
明した。
【0004】タリウムは352、378nmの有効紫外
線波長域に強い輝線スペクトルを持ち、また、タリウム
の発光強度が増すと、それに伴い水銀の発光強度が減少
する傾向にある。従って、タリウムが管軸方向において
不均一に分布すると、紫外線出力も管軸方向において不
均一に分布することになる。これは紫外線源として、こ
のようなランプを使用する場合には、甚だ不都合であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、タリウムを添加した金属蒸気放電ランプ
を、発光管内壁1cm2 あたりの負荷を25W/cm2
を越えて58W/cm2以下で点灯させた際に、タリウ
ムの作用によって、鉄の薄膜形成を有効に防止すること
ができて、かつ、ランプの管軸方向においてタリウムが
不均一に分布することを防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる金属蒸
気放電ランプは、発光管の内部に、水銀と、希ガスと、
鉄と、ハロゲンとともにタリウム、ビスマスが封入され
てなり、発光管内壁1cm2 あたりの負荷が25W/c
2 をこえて58W/cm2 以下で点灯される金属放電
ランプであって、前記封入物のうち、ビスマスのタリウ
ムに対するグラム原子数比Bi/Tlが1/8〜5/1
であることを特徴とする。更に良好には、前記封入物う
ち、タリウムとビスマスのグラム原子数の和が発光管内
容積1cm3 あたり2×10-8〜2.5×10-7とした
ことを特徴とする。
【0007】
【作用】ビスマスの封入量がタリウムに対して特定の範
囲内であることにより、発光管内壁1cm2 あたりの負
荷を25W/cm2 を越えて58W/cm2 以下で点灯
させても、タリウムによって鉄の薄膜形成を有効に防止
できて、かつ、タリウムの管軸方向における不均一な分
布を防止することができる。このため、ランプの管軸方
向において、均一で安定した紫外線出力を得ることがで
きる。
【0008】また、この時、タリウムとビスマスのグラ
ム原子数の和が発光管内容積1cm3 あたり2×10-8
〜2.5×10-7とすることが望ましい。この理由とし
て、タリウムとビスマスのグラム原子数の和が、この範
囲より少ない場合はタリウムによる鉄の薄膜防止効果が
少なく、この範囲より多い場合は鉄のスペクトル強度を
阻害する不具合が生じるからである。
【0009】
【実施例】図1は、この発明にかかる金属蒸気放電ラン
プの基本的な構成を示す。この金属蒸気放電ランプ(以
下、ランプともいう)は、石英ガラスからなる発光管1
内の両端において一対の電極2が互いに管軸方向に対向
するように配置され、発光管1の両端のシール部11に
封止されたモリブデンよりなる金属箔3を介して、電極
2と外部リード4とが電気的に接続されている。このラ
ンプは、例えば、内径22mm、電極間距離 250mm、定格消
費電力7KWのものが使われる。そして、封入物として
は、金属水銀260mg、沃化水銀9.1mg、鉄1.
3mg、沃化タリウム1.2mg、沃化ビスマス2.9
mg、キセノンガス2.13×104 Pa(160to
rr)としている。この実施例による封入物において
は、ビスマスのタリウムに対するグラム原子数比は4/
3であり、発光管内壁1cm2 あたりの負荷は41W/cm
2 であり、発光管内容積1cm3 あたりのタリウムとビ
スマスのグラム原子数の和は、8.5×10-8である。
【0010】図2は、ランプの管軸方向におけるタリウ
ムの352、378nmの輝線スペクトルの強度の和の
分布を示したものである。図中、曲線aは上記構成のラ
ンプにおける値を示す。一方、上記のランプと同一構成
として、封入物から沃化ビスマスを除外して、、所謂、
ビスマスが封入されていない金属蒸気放電ランプを比較
用に作成してみた。そして、同様に点灯させたところ、
タリウムが両電極の近傍に凝集してしまい、図2の曲線
bに示すように、管軸方向における、タリウムのスペク
トル強度は、不均一に分布していることが判明した。
【0011】このように、発光管内にタリウムとともに
ビスマスを封入することによって、タリウムの管軸方向
における不均一な分布を防止できることを見い出したの
で、さらに有効なビスマスの封入量を求めるために、ビ
スマスの封入量を変化させて実験した。図3は、ビスマ
スの封入量のみを変化させた以外は、同一の構成によっ
てランプを作成して、同一の条件で点灯させた時の、発
光管の管軸方向におけるタリウムの352、378の輝
線スペクトルの強度の和の分布状況を示したものであ
る。さらには、不均一の程度を示すために、管軸方向に
おけるタリウム352、378の輝線スペクトル強度の
和の最大値に対する最小値の割合を求めた。
【0012】図より、ビスマスのタリウムに対するグラ
ム原子数比が1/8以上であればタリウムの発光強度分
布は全体に均一であるが、さらにビスマスの量を増やし
てタリウムに対するグラム原子数比で5/1を越えて封
入した時は、電極の損傷が極端に激しくなり、新たな不
具合が発生することが判明した。したがって、ビスマス
のタリウムに対するグラム原子数比Bi/Tlが1/8
〜5/1という特定の範囲内であれば、タリウムによる
鉄の薄膜防止効果や電極の損耗に悪影響を与えることは
なく、発光管内壁1cm2 あたりの負荷が25W/cm
2 をこえて58W/cm2 以下で点灯してもタリウムの
管軸方向の不均一な分布を防止することができる。一
方、ビスマスのタリウムに対するグラム原子数比Bi/
Tlが1/8未満であるならば、タリウムの管軸方向の
不均一な分布は防止しきれず、また、5/1をこえる時
は電極の損耗という新たな不具合を生じる。
【0013】なお、この実施例では、金属鉄、ハロゲン
化タリウムおよびハロゲン化ビスマスを添加したが、ハ
ロゲン化鉄、金属タリウムおよび金属ビスマスとして添
加してもよく、あるいはこれらの混合として添加しても
同じ効果が得られる。また、希ガスはキセノン以外にも
アルゴン、クリプトン、ネオンなどを単独であるいは2
種以上を混合してもよい。
【0014】
【発明の効果】この構成により、ビスマスの封入量がタ
リウムに対して特定の範囲内であることにより、発光管
内壁1cm2 あたりの負荷が25W/cm2 をこえて5
8W/cm2 以下で点灯させても、タリウムよって鉄の
薄膜形成を有効に防止でき、なおかつ、タリウムの管軸
方向における不均一な分布を防止することができる。さ
らに良好には、タリウムとビスマスのグラム原子数の和
が発光管内容積1cm3 あたり2×10-8〜2.5×1
-7に規定すると、鉄の薄膜形成を著しく防止すること
ができ、その一方で、鉄のスペクトル強度を十分に引き
出すことができる。このため、ランプの管軸方向におい
て、均一で安定した紫外線出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる金属蒸気放電ランプを示す。
【図2】発光管の管軸方向におけるタリウムの発光スペ
クトル強度を示す。
【図3】ビスマスの封入量とタリウムの管軸方向におけ
る分布を示す。
【符号の説明】
1 発光管 2 電極 3 金属箔 4 外部リード
フロントページの続き (72)発明者 森 和之 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 (72)発明者 大山 将允 兵庫県姫路市別所町佐土1194番地 ウシ オ電機株式会社内 審査官 小島 寛史 (56)参考文献 特開 昭52−120585(JP,A) 特開 昭54−39973(JP,A) 特開 昭52−14085(JP,A) 特開 昭52−31583(JP,A) 特開 昭49−39289(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 61/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光管の内部に、水銀と、希ガスと、鉄
    と、ハロゲンとともにタリウム、ビスマスが封入されて
    なり、発光管内壁1cm2 あたりの負荷が25W/cm
    2 をこえて58W/cm2 以下で点灯される金属蒸気放
    電ランプであって、 前記封入物のうち、ビスマスのタリウムに対するグラム
    原子数比Bi/Tlが1/8〜5/1であることを特徴
    とする金属蒸気放電ランプ。
  2. 【請求項2】前記封入物うち、タリウムとビスマスのグ
    ラム原子数の和が発光管内容積1cm3 あたり2×10
    -8〜2.5×10-7としたことを特徴とする請求項1記
    載の金属蒸気放電ランプ。
JP8110593A 1993-03-17 1993-03-17 金属蒸気放電ランプ Expired - Lifetime JP2895340B2 (ja)

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