JP2892925B2 - 仕分装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、搬送物を仕分ける仕分
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、図８に示す仕分装置１が
知られている。この仕分装置１は、環状の搬送路２の一
部に設けられ、この搬送路２の側部に沿って配置された
複数の仕分シュート３と、これらの仕分シュート３に搬
送物を移載するプッシャなどの図示しない方向転換装置
とを有している。また、これらの仕分シュート３は、搬
送路２に接続された直線部４と、この直線部４の下流側
に接続された曲線部５とを有している。そして、各直線
部４の搬送方向は、搬送路２の搬送方向に対して９０度
より小さい所定の角度で分岐するように設定され、仕分
けの際に搬送物に加わる衝撃を小さくするようになって
いる。

【０００３】しかしながら、この直線部４の搬送方向
を、搬送路２の搬送方向に対して小さい角度で分岐する
ように設定すると、各仕分シュート３の仕分け間口の寸
法が大きくなり、仕分け間口の設定数が少なくなってし
まう問題を有している。

【０００４】また、各仕分シュート３の下流側に、それ
ぞれ２次的な仕分装置を設けて、仕分け間口の設定数を
多くする構成が知られている。

【０００５】しかしながら、この２次的な仕分装置を設
ける構成では、各搬送物に多くの仕分け情報を与える必
要があるとともに、各仕分シュート３にそれぞれ仕分装
置を接続する必要があり、設備コストが増大するとの問
題を有している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、仕分シ
ュート３の直線部４の搬送方向を、搬送路２の搬送方向
に対して小さい角度で分岐するように設定すると、仕分
け間口の設定数が少なくなってしまう問題を有してい
る。また、各仕分シュート３の下流側に、それぞれ２次
的な仕分装置を設けて、仕分け間口の設定数を多くする
構成では、各搬送物に多くの仕分け情報を与える必要が
あるとともに、仕分装置の設備コストが増大するとの問
題を有している。

【０００７】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、搬送物を保護できるとともに、仕分け間口を多く
設定できる仕分装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の仕分装置は、搬
送物を搬送する搬送路から、この搬送路の側部に沿って
設置された複数のシュート装置に前記搬送物を仕分ける
仕分装置において、前記各シュート装置は、前記搬送路
に接続された直線部と、この直線部の下流側に接続され
た曲線部とを有し、前記曲線部は、両側部にガイドを備
え、前記直線部は、互いに高さ位置を変えて隣接し、そ
れぞれ前記曲線部よりも幅寸法が小さく、搬送物の一部
が側方に隣接する前記直線部上に突出した状態で搬送可
能に設定されているとともに、この直線部の搬送方向
は、前記搬送路の搬送方向に対して、鋭角で分岐するよ
うに設定されているものである。

【０００９】

【作用】本発明の仕分装置では、搬送路に接続されたシ
ュート装置の直線部は、搬送路の搬送方向に対して、鋭
角で分岐するように搬送方向が設定されているので、仕
分けの際に搬送物に加わる衝撃が小さくなる。また、シ
ュート装置の直線部は、互いに高さ位置を変えて隣接
し、それぞれ曲線部よりも幅寸法が小さく、搬送物の大
きさ、位置などによっては一部が側方に隣接する直線部
上に突出した状態で搬送可能に設定されているので、各
シュート装置の仕分け間口が小さくなり、多数のシュー
ト装置が設置される。そして、搬送物は、この直線部よ
り幅寸法が大きく両側部にガイドを備えた曲線部で、確
実に保持されつつ所定の方向に分岐される。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の仕分装置の一実施例の構成を
図面を参照して説明する。

【００１１】図１および図２において、11は搬送仕分装
置で、この搬送仕分装置11は、環状の搬送路12を有する
搬送装置14と、この搬送装置14の一側部に設けられた仕
分装置15となどから構成されている。

【００１２】そして、搬送装置14は、無端状の搬送ベル
トを有するベルトコンベアや、回転駆動される搬送ロー
ラを有するローラコンベヤや、あるいは搬送体を循環さ
せるコンベヤ装置などから構成されている。

【００１３】また、仕分装置15は、搬送路12の側部に沿
って配置された複数のシュート装置21と、これらのシュ
ート装置21に搬送物Ｗを移載する図示しない方向転換装
置と、個々の搬送物Ｗに付与された識別情報を識別する
図示しない識別装置となどを有している。そして、この
方向転換装置は、識別情報に従い搬送物Ｗを押し出すプ
ッシャや、搬送体を傾動させるレールや、あるいは搬送
体に設けた仕分ベルトを駆動するレールなどから構成さ
れている。

【００１４】そして、各シュート装置21は、図１ないし
図５に示すように、互いに隣接して搬送路12に接続され
た直線部22と、この直線部22の下流側に下降部23を介し
て接続された曲線部24とを有している。そして、各シュ
ート装置21の直線部22は、回転自在なローラ22a を所定
間隔で並べて構成されているとともに、この直線部22の
搬送方向Ａは、搬送路12の搬送方向Ｂに対して９０度よ
り小さい所定の角度、すなわち鋭角で分岐するように傾
斜して設定され、仕分けの際に搬送物Ｗに加わる衝撃を
小さくするようになっている。さらに、この直線部22の
幅寸法は、搬送物Ｗの幅寸法とほぼ同じか、あるいは搬
送物Ｗの幅寸法よりも小さく設定されており、搬送路12
の側部に多数の仕分け間口を設定できるようになってい
る。

【００１５】また、各直線部22の下流側に接続された下
降部23は、回転自在なローラ23a を所定間隔で並べて構
成されているとともに、これらの下降部23の幅寸法は、
直線部22の幅寸法とほぼ等しく形成されている。

【００１６】さらに、これらの下降部23の下流側に接続
された曲線部24は、回転自在なローラ24a を所定間隔で
並べて構成され、搬送路12の搬送方向Ｂとほぼ直交する
方向に搬送物Ｗを払い出すようになっている。また、こ
の曲線部24の両側部には、それぞれガイドとしてのガイ
ド板25が設けられているとともに、各曲線部24の幅寸法
は、搬送物Ｗの幅寸法よりも大きく形成され、搬送物Ｗ
を確実に保持しつつ所定の方向に搬送するようになって
いる。

【００１７】次に、本実施例の動作を説明する。

【００１８】まず、搬送装置14を駆動して、仕分けされ
る搬送物Ｗを搬送路12で搬送する。そして、識別装置が
識別した仕分情報に従い、方向転換装置が作動して、搬
送路12上の搬送物Ｗを各シュート装置21に移載する。す
ると、各搬送物Ｗは、各シュート装置21の直線部22から
搬送物Ｗの一部が側方に突出した状態で、この直線部22
上を移動し、ついで、下降部23上を滑り落ちて、曲線部
24に移載される。続いて、各搬送物Ｗは、両側のガイド
板25に案内されながら、曲線部24上を移動し、所定の位
置に払い出される。

【００１９】このように、本実施例によれば、搬送路12
に接続されたシュート装置21の直線部22は、搬送路12の
搬送方向Ｂに対して、９０度よりも小さい角度で分岐す
るように搬送方向Ａが傾斜して設定されているため、仕
分けの際に搬送物Ｗに加わる衝撃を小さくでき、搬送物
Ｗを保護することができるとともに、衝撃に弱い多様な
搬送物Ｗを搬送することができる。

【００２０】そして、シュート装置21の直線部22は、曲
線部24よりも幅寸法が小さく設定され、さらに、搬送物
Ｗの大きさ、位置などによっては搬送物Ｗの一部が側方
に隣接する直線部上に突出した状態で搬送可能に設定さ
れているため、各シュート装置21の仕分け間口を小さく
することができるとともに、互いに隣接して並設でき
る。そこで、従来のものと同一の範囲に、より多数のシ
ュート装置21を設置できるとともに、搬送物Ｗを、この
直線部22より幅寸法が大きく両側部にガイド板25を備え
た曲線部24で、確実に保持しつつ所定の方向に分岐して
仕分けることができる。

【００２１】例えば、従来３本のシュート装置を設置し
た４５００mmの間口に、４本のシュート装置21を設置す
ることができる。

【００２２】また、各シュート装置21の直線部22の下流
側に下降部23を接続したため、互いに隣接するシュート
装置21上を移動する搬送物Ｗ同士の干渉を防止すること
ができる。

【００２３】さらに、各シュート装置21の下流側に、そ
れぞれ２次的な仕分装置を設ける必要もないため、設備
コストも低減することができる。

【００２４】また、直線部22は、一側が隣接する直線部
22上に解放されているとともに、他方は隣接する直線部
22のフレーム部分に対向し、このフレーム部分をガイド
として利用することができる。

【００２５】なお、上記の実施例では、直線部22および
下降部23を、回転自在なローラ22a，23a を並べて構成
したが、例えば、図６に示すように、鉄板などにて滑ら
かなシュート面22b ，23b を形成して直線部22および下
降部23を形成し、あるいは、図７に示すように、多数の
コロ22c ，23c を千鳥状に並べて直線部22および下降部
23を形成することもできる。

【００２６】また、上記の実施例では、各シュート装置
21の直線部22と曲線部24との間に、下降部23を設定した
が、シュート装置21の設定数によっては、必要に応じて
この下降部23を省略することもできる。

【００２７】さらに、上記の各実施例では、環状の搬送
路12を有する搬送仕分装置11に仕分装置15を設けたが、
直線状をなす搬送路12にシュート装置21を接続して、仕
分機能のみを有する仕分装置15を構成することもでき
る。

【００２８】また、上記の各実施例では、各シュート装
置21の曲線部24を、それぞれ回転自在なローラ24a を並
べるなどして構成したが、例えば、各シュート装置21の
直線部22の下流側に、滑らかなシュート面を形成した一
体の鉄板などを配置するとともに、この鉄板の上側を屈
曲された複数のガイド板25などにて区画して、それぞれ
各シュート装置21の直線部22の下流側に連続する曲線部
24を形成することもできる。

【００２９】

【発明の効果】本発明の仕分装置によれば、搬送路に接
続されたシュート装置の直線部は、搬送路の搬送方向に
対して、鋭角で分岐するように搬送方向が設定されてい
るため、仕分けの際に搬送物に加わる衝撃を小さくで
き、搬送物を保護することができる。また、シュート装
置の直線部は、互いに高さ位置を変えて隣接し、それぞ
れ曲線部よりも幅寸法が小さく、搬送物の大きさ、位置
などによっては一部が側方に隣接する直線部上に突出し
た状態で搬送可能に設定されているため、各シュート装
置の仕分け間口を小さくして、多数のシュート装置を設
置できるとともに、搬送物を、この直線部より幅寸法が
大きく両側部にガイドを備えた曲線部で確実に保持しつ
つ所定の方向に分岐して仕分けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の仕分装置の一実施例を示す平面図であ
る。

【図２】同上仕分装置を用いた搬送仕分装置の平面図で
ある。

【図３】同上仕分装置の図１のＩ−Ｉ断面図である。

【図４】同上仕分装置の図１のII−II断面図である。

【図５】同上仕分装置の図１のIII −III 視側面図であ
る。

【図６】本発明の他の実施例を示す図１のＩ−Ｉ断面図
である。

【図７】本発明のさらに他の実施例を示す図１のＩ−Ｉ
断面図である。

【図８】従来の仕分装置の平面図である。

【符号の説明】

12 搬送路 21 シュート装置 22 直線部 24 曲線部25 ガイドとしてのガイド板 Ａ 直線部の搬送方向 Ｂ 搬送路の搬送方向 Ｗ 搬送物

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送物を搬送する搬送路から、この搬送
   路の側部に沿って設置された複数のシュート装置に前記
   搬送物を仕分ける仕分装置において、 前記各シュート装置は、前記搬送路に接続された直線部
   と、この直線部の下流側に接続された曲線部とを有し、前記曲線部は、両側部にガイドを備え、 前記直線部は、互いに高さ位置を変えて隣接し、それぞ
   れ前記曲線部よりも幅寸法が小さく、搬送物の一部が側
   方に隣接する前記直線部上に突出した状態で搬送可能に
   設定されているとともに、この直線部の搬送方向は、前
   記搬送路の搬送方向に対して、鋭角で分岐するように設
   定されていることを特徴とした仕分装置。