JP2892906B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Description
から発する通過騒音を低減しうる空気入りタイヤに関す
る。
イトバンなどにあっては高速走行時における走行の安定
性及び耐久性の向上が要求される一方、タイヤから生じ
る通過騒音の低減が要望される。
は、トレッド部においてはカーカスと、その外側に配さ
れるベルト層とを有し、ベルト層は複数枚のベルトプラ
イを重ね合わせて形成しトレッド部の剛性を高めてい
た。
向に連続しかつ溝巾が10〜20mm程度の縦溝を複数本
配置して、雨天走行時のトレッド表面と路面との間の水
を排除することによりウエットグリップ性能を維持して
いる。しかしこの縦溝は、排水性を向上させる一方で、
タイヤ騒音の原因となる。
よるものがある。この気柱共鳴は、タイヤ接地面におい
て、縦溝と路面との間で形成される気柱内の空気が、タ
イヤ転動中におけるタイヤパターンによる加振力、路面
からの入力により共振し、特定波長音が発生する。この
現象は気柱共鳴と呼ばれ、この気柱共鳴音の波長は、タ
イヤの走行速度によらずほぼ一定周波数となり、車内音
及び車外音を増加させる。
記縦溝の本数、容積を減らすことが知られているが、こ
れはウエットグリップ性能、特にウエット路面を高速走
行する際に発生するハイドロプレーニング現象を抑制す
る性能が低下することとなり、採用することは出来な
い。
タイヤにあっては、トレッド部のタイヤ軸方向中央部分
においては通常、接地圧分布が最も高くなる。従って、
この接地圧が最も高い中央部分から高い気柱共鳴音が発
生することとなる。
層の剛性を和らげトレッド部全体の剛性を低下し、接地
面を拡大することによって接地圧を低下させることが考
えられるが、ベルト層の剛性が全般的に低下することに
よって、操縦安定性が劣るなど、タイヤの走行性能を低
下させる。
間に、ゴム層を介在させることによって、タイヤの接地
面が拡がり、気柱共鳴音を低減しうること。又ゴム層の
寸法、厚さ及びその物性値を規制することにより、タイ
ヤ走行性能を保持しつつ通過騒音を低減することが可能
であること。を見出し本発明を完成させたのである。
規制されたゴム物性値を有しかつ規制された厚み及び巾
寸度からなるゴム層を設けることを基本として通過騒音
を低減しうる空気入りタイヤの提供を目的としている。
らサイドウォール部を通りビード部のビードコアの周り
を折返す有機繊維コードを用いたトロイド状のカーカス
と、トレッド部の内部かつカーカスの外側に配されるベ
ルト層とを有する空気入りタイヤであって、前記ベルト
層は、カーカスの半径方向外側に配される内のベルトプ
ライ及び該内のベルトプライの外側に配されかつトレッ
ド巾の0.85〜0.98倍のプライ巾を有する外のベ
ルトプライからなり、これらの内、外のベルトプライ
は、ベルトコードを互いに交差させて配するとともに、
前記カーカスと内のベルトプライとの間かつタイヤ赤道
を中心として前記外のベルトプライのプライ巾の0.2
〜0.5倍のゴム巾寸度と1〜2.5mmのゴム厚を有す
るゴム層を介在させ、しかもこのゴム層は、複素弾性率
E*が55kg/cm2 以上かつ65kg/cm2 以下、損失正
接tan δが0.05以上かつ0.15以下としたゴム組
成物を用いて形成したことを特徴とする空気入りタイヤ
である。
中心として外のベルトプライのプライ巾の0.2〜0.
4倍の巾を有するシート状のゴム層を介在させている。
このようなゴム層を設けることによって、タイヤに正規
内圧と、正規荷重とを加えた標準状態における接地面の
タイヤ軸方向の長さである接地巾が拡がることによっ
て、接地圧が低減する。
0.2倍未満では、接地巾は拡大せず、接地圧が低下し
ないため気柱共鳴が大きく、通過騒音の低減にはならな
い。又0.5倍をこえると接地面形状が崩れ、局部的に
高い接地圧が生じることから騒音の抑制にはならず、又
タイヤ重量が増しかつタイヤ走行性能の低下を招く。
が拡大せず気柱共鳴音の低減にはならず、又ゴム層が破
損する危険がある。他方、2.5mmをこえるとトレッド
部に剛性段差が生じ操縦安定性を低下させ又タイヤ重量
を増大し転がり抵抗が増す。
複素弾性率E*と正接損失(tan δ)とを規制してい
る。この物性値は、カーカス及びベルト層間の剥離を防
止するために定めており、これらの規制値の上限、又は
下限をこえた場合には、ベルト層間に剥離が生じやす
く、トレッド部の耐久性を低下させるからである。
粘弾性である場合において、外力を加えた場合、位相差
δがおくれて歪みを生じるのであるがこの位相差のタン
ジェントをもって損失正接としている。この損失正接の
値が大きいほどエネルギーロスが大きくなり、その結
果、加振力がタイヤ内部に吸収され騒音の発生が抑制さ
れる。
ド巾の0.85〜0.98倍としている。プライ巾がト
レッド巾の0.85倍未満では、接地圧分布が不均一と
なり、前記ゴム層を設けた効果が現れず、逆に0.98
倍をこえて大きくなれば、トレッド部の剛性が過大とな
り乗心地が低下するとともに、サイドウォールゴムの余
肉が小となるため耐久性に劣る。
る。図において、空気入りタイヤ1は、トレッド部2と
その両側からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイド
ウォール部3、3と該サイドウォール部3の内方にのび
るビード部4とを有する。
らサイドウォール部3をへてビード部4に至る本体部6
aにビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側に
向かって折返す折返し部6bを具えるカーカス6と、該
カーカス6の外側かつトレッド部の内方に配されるベル
ト層7とを具える。
外側にかつカーカスに隣接して配される内のベルトプラ
イ7Aと、この内のベルトプライ7Aの外側に配される
外のベルトプライ7Bとからなる。又、前記カーカス6
とベルト層7の内のベルトプライ7Aとの間には、タイ
ヤ赤道Cを中心とした小巾のゴム層9が配される。
径方向外方かつカーカス6の本体部6aと折返し部6b
との間に、断面三角形状かつ硬質のゴムからなるビード
エーペックス8を立上げている。
カスプライ6A、6Bからなり、各カーカスプライ6
A、6Bは、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳香
族ポリアミドなどの有機繊維からなるカーカスコードを
タイヤ赤道Cに対して75〜90°の角度で傾けて並置
したラジアル、又はセミラジアル配列として形成され、
又各カーカスプライ6A、6Bの間では前記カーカスコ
ードが互いに交差する向きに配される。なお本例では、
折返し部6bの先端のビードベースラインからの高さを
ビードエーペックスの先端高さに比して大きいハイター
ンアップとして形成される。
ライ7Aと、外のベルトプライ7Bとからなり、各ベル
トプライ7A、7Bは、ナイロン、ポリエステル、レー
ヨン、芳香族ポリアミドなどの有機繊維又はスチールコ
ードからなるベルトコードをタイヤ赤道Cに対して10
〜45°の角度で傾けかつ各ベルトプライ7A、7B間
では互いに交差する向きに配される。
イ7Bに比して内のベルトプライ7Aを若干広巾に形成
するとともに、外のベルトプライ7Bのプライ巾WBO
をトレッド巾WTの0.85〜0.98倍として形成し
ている。
され、そのタイヤ軸方向の長さであるゴム巾Wを前記外
のベルトプライ7Bのプライ巾WBOの0.2〜0.5
倍としてカーカス6とベルト層7との間をタイヤ周方向
に巻装されるシート体である。又そのゴム厚Tを1〜
2.5mmとしている。
る複素弾性率E*を55kg/cm2 以上かつ65kg/cm2
以下、かつその損失正接(tan δ)を0.05以上かつ
0.15以下としたゴム物性を有するゴム組成物によっ
て形成している。このような複素弾性率E*及び損失正
接(tan δ)の範囲とするには、例えば表1のA又はB
に示すゴム配合とすることによって得られる。
かつ図1に示す構成からなるタイヤ(実施例)について
表2の仕様で試作するとともに、その性能についてテス
トした。なお同一サイズであり、ゴム層を有しない従来
のタイヤ(従来例)についても併せてテストを行い性能
を比較した。テストは下記要領で行った。
し、JASO C606に規定する実車惰行試験法によ
って実施し、試供タイヤを装着した実車を実線状のテス
トコースを57km/Hの速度で50mの距離を惰行させ
るとともに該コースの中間点において走行中心線から横
に7.5mを隔てて、かつテスト路面から高さ1.2m
の位置に設置した定置マイクロホンにより通過騒音を測
定した。テスト結果を表2に示す。 $
トレッド部のカーカスのベルト層との間に、外のベルト
プライのプライ巾の0.2〜0.5倍のゴム巾と1〜
2.5mmのゴム厚を有するゴム層をタイヤ赤道を中心と
して配し、しかもそのゴム層の複素弾性率と損失正接と
を規制したため、走行性能を低下させることなく気柱共
鳴音を減じタイヤの走行時における通過騒音を低減しう
る。
Claims (1)
- 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を通りビ
ード部のビードコアの周りを折返す有機繊維コードを用
いたトロイド状のカーカスと、トレッド部の内部かつカ
ーカスの外側に配されるベルト層とを有する空気入りタ
イヤであって、 前記ベルト層は、カーカスの半径方向外側に配される内
のベルトプライ及び該内のベルトプライの外側に重置さ
れかつトレッド巾の0.85〜0.98倍のプライ巾を
有する外のベルトプライのみからなり、これらの内、外
のベルトプライは、タイヤ軸方向の一端側から他端側ま
で連続してのび、かつベルトコードを互いに交差させて
配するとともに、 前記カーカスと内のベルトプライとの間かつタイヤ赤道
を中心として前記外のベルトプライのプライ巾の0.2
〜0.5倍のゴム巾寸度と1〜2.5mmのゴム厚を有す
るゴム層を介在させ、しかもこのゴム層は、複素弾性率
E*が55kg/cm2 以上かつ65kg/cm2 以下、正接損
失(tan δ)が0.05以上かつ0.15以下としたゴ
ム組成物を用いて形成したことを特徴とする空気入りタ
イヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5132725A JP2892906B2 (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5132725A JP2892906B2 (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06320910A JPH06320910A (ja) | 1994-11-22 |
JP2892906B2 true JP2892906B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=15088130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5132725A Expired - Lifetime JP2892906B2 (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2892906B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2193755T3 (es) * | 1998-10-02 | 2003-11-01 | Michelin Soc Tech | Armadura de corona para neumatico radial. |
JP5095104B2 (ja) * | 2006-01-06 | 2012-12-12 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP4762071B2 (ja) * | 2006-07-20 | 2011-08-31 | 住友ゴム工業株式会社 | ノイズを抑制できるタイヤ |
JP2024084057A (ja) * | 2022-12-12 | 2024-06-24 | 株式会社ブリヂストン | 重荷重用タイヤ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5041603U (ja) * | 1973-08-15 | 1975-04-26 | ||
JPH0379403A (ja) * | 1989-08-21 | 1991-04-04 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 空気入りラジアルタイヤ |
-
1993
- 1993-05-10 JP JP5132725A patent/JP2892906B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06320910A (ja) | 1994-11-22 |
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