JP2891485B2 - 移植拒絶反応抑制剤 - Google Patents

移植拒絶反応抑制剤

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は皮膚、骨髄、臓器を移植した場合に起きる
拒絶反応を防止するための拒絶反応抑制剤に関する。
従来技術 ヒトその他の哺乳動物において臓器移植を行なう場
合、移植片に対して臓器移植を行われた宿主動物の免疫
反応により、拒絶反応を生ずる場合が多い。このため移
植時においては、宿主に対して免疫抑制剤が投与され
る。このような抑制剤として従来から種々の物質が使用
されており、その代表例としてサイクロスポリンAを挙
げることができる。
発明が解決すべき課題 しかしながら、従来の免疫抑制剤は、皮膚移植、骨髄
移植時の拒絶反応を抑制する効果が十分に満足できるも
のではなかった。
課題を解決するための手段 本発明者らは、従来使用されている免疫抑制剤とは全
く異なるタイプの、しかも強力な免疫抑制活性を有する
免疫抑制剤を提供すべく研究を重ねた結果、コレラ菌の
生産するコレラ毒素のBサブユニットに、このような免
疫抑制活性があることを見出し、本発明に到達したもの
である。
すなわち本発明は(1)コレラ毒素Bサブユニットを
活性成分とする移植拒絶反応抑制剤に関するものであ
る。
コレラ毒素は、分子量約27,000のサブユニットA1個と
分子量約11,600のサブユニットB5個とから成る分子量約
84,000の蛋白質である。
本発明の活性成分であるコレラ毒素Bサブユニットは
分子量約58,000の蛋白質であり、これらのサブユニット
のアミノ酸配列はクローニングされたでDNAの配列に基
づいて推定されている(J.J.Mekalanos等,Nature,306,5
51−557,1983)。
本発明の拒絶反応抑制剤の活性成分であるコレラ毒素
Bサブユニットは公知物質であるが、その免疫抑制作用
については全く知られていない。
この物質はビブリオコレラ(Vibrio cholerae)によ
って生産されるが、本発明において使用されるコレラ毒
素Bサブユニットは、必ずしもこの菌によって生産され
たものに限定されず、例えば常法に従う遺伝子工学的手
段によって生産されたものであってもよい。
本発明の実施例で用いたコレラ毒素Bサブユニットは
Rappaportら〔インフェクション アンド イムノロジ
ー(Infect.Immun.),9:294,1974〕やMakalanosら〔イ
ンフェクション アンド イムノロジー(Infect.Immu
n.),20:552,1978〕の方法を改良した方法で、ヴィブリ
オ コレラ タイプ(Vibrio choleare type)569Bから
コレラ毒素を単離し、さらにLaiら〔ジャーナル オブ
インフェクシャス ディジーズ(J.Infect.Dis.)13
3:S23,1976〕の方法の改良により、Bサブユニットを単
離し高度精製したものである。
また、ヴィブリオ コレラ タイプ(Vibrio cholera
e type)569Bの染色体DNAからコレラ毒素Bサブユニッ
ト遺伝子を大腸菌K−12株の宿主−ベクター系にクロー
ニングし、クローニングしたDNAと化学合成DNAを用いて
局部的変異(localized mutagensis)の方法により、B
サブユニット蛋白を大腸菌中で発現させた、遺伝子工学
的手法で得られたBサブユニットを用いた。
本発明におけるコレラ毒素Bサブユニットは、その構
造が、一部アミノ酸の変更、修飾、付加、脱離等で部分
的に変形されたものをも、コレラ毒素Bサブユニットと
同等の免疫抑制効果を有する限りその範囲に包含するも
のである。またコレラ毒素Bサブユニットとほぼ類似の
アミノ酸構造を有する大腸菌エンテロトキシンBサブユ
ニットも同様の作用効果を奏し得るもので、同様に用い
ることができる。
本発明の免疫抑制剤は、各種の臓器移植において拒絶
反応を除去または緩和するために有用であり、例えば皮
膚移植、腎移植、心移植、肝移植、骨髄移植等において
使用することができる。
この発明の移植拒絶反応抑制剤は、移植前または移植
と同時に投与され、必要によりさらに複数回にわたって
投与される。投与経路は非経腸的経路が好ましく、例え
ば静脈、腹腔内、筋肉内、皮下注射等により投与され
る。投与に回数、投与期間は移植臓器や移植部位、患者
の状態により異なり、具体的には臨床例ごとに医者の判
断により適宜決定される。1回の投与量も同様に医師に
より判断されるが通常120μg/kgである。
コレラ毒素Bサブユニットの哺乳動物に対する毒性は
ほとんどないが、例えばマウスではLD50が40,000μg/kg
である。
本発明の免疫抑制剤は活性成分たるコレラ毒素Bサブ
ユニットの外に副成分を、その剤の形態に応じて包含す
るがその例としては次のようなものがある。
投与形態において、非口径投与の場合、例えば注射
剤、或いは直腸坐剤等であり、これらの製剤のいずれも
常法で調製できる。注射用としては、注射用蒸留水のよ
うなベヒクル中に、或いは、ゴム油、ヤシ油、落花生
油、綿実油等のような天然植物油又はエチルオレート等
のような合成樹脂ベヒクルに溶解又は懸濁させる通常の
製剤化に従って処方できる。緩衝剤、防腐剤、酸化防止
剤等も必要に応じて添加できる。
直腸坐剤を調製する場合には、溶血連鎖球菌製剤に賦
形剤、更には必要に応じて、界面活性剤を加えた後、常
法により坐剤とすることができる。
経口投与の場合には、例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒
剤、散剤、カプセル剤等の経口用固形製剤、シロップ
剤、ドライシロップ剤、エリキシル剤等の経口用液状製
剤であり、これらの製剤はいずれも常法で調製できる。
より具体的には、錠剤、カプセル剤等の経口用固形製
剤には、トラガカントゴム、アラビアゴム、コーンスタ
ーチ又はゼラチン等の結合剤、微晶性セルロース等の賦
形剤、コーンスターチ、前ゼラチン化デンプン、アルギ
ン酸等の膨化剤、ステアリン酸マグネシウム等の潤滑
剤、ショ糖、乳糖又はアスパルテートのような甘味料、
ペパーミント、アカモン油又はチェリー等の香味剤、調
剤単位形態がカプセルである場合には更に油脂のような
液状担体をも含めることができる。種々の他の材料を被
覆剤として、又は製剤単位の物理的形態を別の方法で変
化させるために存在させることができる。例えば、錠剤
はシェラック、砂糖又はその両方で被覆することができ
る。シロップ剤、ドライシロップ剤、エリキシル剤等の
経口液状製剤には、甘味剤としてのショ糖等、防腐剤と
してのメチル又はプロピルパラベン等、色素及びチェリ
ー又はオレンジ香味等の香味剤を含めることができる。
作用 本発明の移植拒絶反応抑制剤は皮膚、骨髄、臓器を移
植する際に投与することにより、宿主の生体拒絶反応を
抑制することができ、臓器移植の延命効果を大幅に増大
させるものである。
実施例 次に、実施例により、この発明の拒絶反応抑制剤の効
果を具体的に説明する。
実施例1.皮膚移植に対する効果 マウスC3H/He(H−2k)系を受容体動物として使用
し、マウスC5DBL/6(H−2b)系を供給体動物として使
用して移植片の生着日数を求めた。実験群として受容体
マウスに移植前日、同日、移植の1日後、2日後、5日
後のいずれかに120μg/kgのコレラ毒素Bサブユニット
を含む0.2mlのリン酸緩衝液を静脈内注射した。他方、
比較のため、マウスに1日当り15μg/kgのサイクリスポ
リンAを、オリーブ油に溶解して移植日から14日間連続
経口投与した。対照マウスには免疫抑制剤を投与するこ
となく皮膚移植を行なった。移植は供給体マウスの躯幹
部から1cm×1cmの全層皮膚移片を採取し、これを受容体
マウスの胸部背側に縫着するこにより行なった。
コレラ毒素Bサブユニットは遺伝子工学的手法により
得たコレラ毒素Bサブユニット遺伝子発現大腸菌を8時
間37℃でブレインハートインフュージョン培地中で培養
し、増殖した大腸菌を0.1%トリプシンで溶解し、大腸
菌内に産生されたBサブユニットを回収し、SDSで精製
したものを用いた。
この結果、コレラ毒素Bサブユニットを皮膚移植の前
日または同日に静脈内注射した場合、顕著な生着日数延
命効果が生じた。すなわち、コレラ毒素Bサブユニット
投与群では平均生着日数は>205.2±7.2(n=10)で、
これに対してサイクロスポリンA投与群においては21.4
±3.2であり、無処理群においては16.1±1.2であった。
実施例2. コレラ毒素Bサブユニット120μg/kgを含有したリン
酸緩衝液0.2mlを実験マウスである8週令のC3H/Heマウ
スの尾静脈内に、移植前日に注射した。移植方法は骨髄
細胞2×107個を実験マウスに600rad αX線照射後直ち
に静脈内注射した。骨髄移植の生着の有無は、実験マウ
スの生死あるいは皮膚移植により判定した。
コレラ毒素Bサブユニットを投与することによって無
投与の場合(26±2.2)と比べ、マウスの生存日数が延
長した(>200)。又移植後20日目に移植された皮膚の
生着日数が著しく延長した。
実施例3. コレラ毒素Bサブユニット120μg/kgを8週令のルイ
スラットの尾静脈内に移植前日に投与した場合、顕著な
生着延長効果を認めた。すなわち、コレラ毒素Bサブユ
ニット投与群では平均生着日数は>124±10でこれに対
してサイクロスポリンA投与群においては16.2±11であ
り、無処理群においては10.0であった。
発明の効果 以上の結果から、この発明の移植抑制剤による皮膚移
植片の生着延長効果、骨髄の生着延長効果、腎移植の生
着延長効果が認められた。すなわち、本発明は従来のサ
イクロスポリンAを活性成分とするものよりもはるかに
優れた拒絶反応抑制効果を奏し得るものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コレラ毒素Bサブユニットを活性成分とす
    る移植拒絶反応抑制剤
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日本微生物学協会編「微生物学辞典」(平成元年8月23日)技報堂出版発行,第397頁

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