JP2889117B2 - ゴミ焼却炉 - Google Patents
ゴミ焼却炉Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴミ焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来構成のゴミ焼却炉を図2に示した。
同図に示すように、焼却炉100は、被焼却物を着火も
しくは昇温可能な着火バーナ1と、被焼却物に一次燃焼
空気を供給する一次燃焼空気供給機構2とを備えた主燃
焼室3を備え、主燃焼室3から発生する排ガスを排気側
へ導く煙道4を備えるとともに、煙道4の導入部近傍
に、排ガスに二次燃焼空気を供給する二次燃焼空気供給
機構5と排ガス温度を検出する第1温度センサ6とを備
え、煙道4に、第1温度センサ6と、第1温度センサ6
の上方部位に位置される水噴霧装置7と、排ガスを処理
する排ガス処理装置8とを、順に排ガスの流れ方向に沿
って備えている。そしてさらに、排ガス処理装置8の上
流側近傍部位の排ガス温度を検出する第2温度センサ9
を備え、第2温度センサ9の検出温度に従って、前記水
噴霧装置7を動作制御する水噴霧装置動作制御手段10
を備えて構成されている。
同図に示すように、焼却炉100は、被焼却物を着火も
しくは昇温可能な着火バーナ1と、被焼却物に一次燃焼
空気を供給する一次燃焼空気供給機構2とを備えた主燃
焼室3を備え、主燃焼室3から発生する排ガスを排気側
へ導く煙道4を備えるとともに、煙道4の導入部近傍
に、排ガスに二次燃焼空気を供給する二次燃焼空気供給
機構5と排ガス温度を検出する第1温度センサ6とを備
え、煙道4に、第1温度センサ6と、第1温度センサ6
の上方部位に位置される水噴霧装置7と、排ガスを処理
する排ガス処理装置8とを、順に排ガスの流れ方向に沿
って備えている。そしてさらに、排ガス処理装置8の上
流側近傍部位の排ガス温度を検出する第2温度センサ9
を備え、第2温度センサ9の検出温度に従って、前記水
噴霧装置7を動作制御する水噴霧装置動作制御手段10
を備えて構成されている。
【0003】さて、この構成のゴミ焼却炉100におい
ては、炉の定常運転状態にあっては、一次燃焼空気供給
機構2及び二次燃焼空気供給機構5から主燃焼室3及び
煙道4に設けられる二次燃焼室40に燃焼用空気が供給
されてゴミの処理が進むとともに、処理によって発生す
る排ガスの浄化が排ガス処理装置8によって行われる。
ここで、排ガス処理装置8に流入する排ガス温度には、
装置の固有の限定があり、通常180〜220℃以下
に、これを制御する必要がある。一方、主燃焼室3から
煙道4に導かれる排ガスの温度は、定常運転状態にあっ
ては、850〜950℃程度であり、排ガスをこの温度
のまま排ガス処理装置8に導くことはできない。従っ
て、排ガス処理装置8の近傍で、その上流側に第2温度
センサ9を備え、このセンサの検出温度が高い場合に
は、煙道の入口近傍で上部側位置に設けられた水噴霧装
置7を作動させて、排ガス温度を低下させ、排ガス処理
装置8に低温化された排ガスを導くようにしている。
ては、炉の定常運転状態にあっては、一次燃焼空気供給
機構2及び二次燃焼空気供給機構5から主燃焼室3及び
煙道4に設けられる二次燃焼室40に燃焼用空気が供給
されてゴミの処理が進むとともに、処理によって発生す
る排ガスの浄化が排ガス処理装置8によって行われる。
ここで、排ガス処理装置8に流入する排ガス温度には、
装置の固有の限定があり、通常180〜220℃以下
に、これを制御する必要がある。一方、主燃焼室3から
煙道4に導かれる排ガスの温度は、定常運転状態にあっ
ては、850〜950℃程度であり、排ガスをこの温度
のまま排ガス処理装置8に導くことはできない。従っ
て、排ガス処理装置8の近傍で、その上流側に第2温度
センサ9を備え、このセンサの検出温度が高い場合に
は、煙道の入口近傍で上部側位置に設けられた水噴霧装
置7を作動させて、排ガス温度を低下させ、排ガス処理
装置8に低温化された排ガスを導くようにしている。
【0004】一方、煙道の導入部近傍で、上記の水噴霧
装置7の下方に位置する部位には、第1温度センサ6が
設けられ、主燃焼室3から導出される排ガスの温度を検
出している。この第1温度センサ6の検出温度は、炉に
対する燃料供給、燃焼空気供給、被焼却物供給等の制御
である燃焼制御の動作データとされる。
装置7の下方に位置する部位には、第1温度センサ6が
設けられ、主燃焼室3から導出される排ガスの温度を検
出している。この第1温度センサ6の検出温度は、炉に
対する燃料供給、燃焼空気供給、被焼却物供給等の制御
である燃焼制御の動作データとされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上が、ゴミ焼
却炉が定常運転をおこなっている場合の状況であるが、
一般に、ゴミ焼却炉の運転立ち上げにおいては、図1
(ロ)に示すような状態で、炉の立ち上げが行われる。
図1は、本願の構成の焼却炉と従来構成の焼却炉とにお
ける焼却処理立ち上げ時の炉内温度変化(例えば上記の
第1温度センサ6によって検出される温度)を経時的に
示すものであり、前者の場合が図1(イ)に示されてお
り、後者の場合が図1(ロ)に示されている。各図にお
いて、破線は所望の立ち上げ温度状態を示しており、実
線が実際に起こる炉内温度の変化を示す。さて、炉運転
開始時には、主燃焼室に備えられる着火バーナが使用さ
れ、第1昇温行程S1、炉予熱行程S2、第2昇温行程
S3、定常運転行程S4を経て、ゴミ焼却炉が通常の運
転状態に導かれる。ここで、第1昇温行程S1において
は、常温から250℃程度まで炉が昇温される。引き続
く炉予熱行程S2においては、3〜4時間程度、炉温度
を250℃程度に維持して焼却炉全体の昇温を待つ。そ
して、第2昇温行程S3において、温度を定常運転温度
である850〜950℃まで昇温する。この最終温度状
態では、もはや着火バーナを使用する必要はない。さ
て、上記の排ガス処理装置の耐熱温度は、180〜22
0℃程度であるため、主燃焼室出口近傍に設けられる第
1温度センサにより検出される温度が500℃程度であ
る場合(この温度は廃熱回収の方法により異なってく
る)に、水噴霧装置を作動する必要がある(水噴霧装置
の作動・作動停止の仕切り値としては、普通、上述の第
2温度センサの検出温度が基準となって制御がなされる
が、煙道の構成が確定しているため、第1温度センサか
らの検出値に基づく判断も可能である)。しかしなが
ら、上記のように、第2昇温行程中において水噴霧をお
こなった場合は、第1温度センサにより検出される温度
は、図1(ロ)に示すように大きく変動し、安定な立ち
上げ状態を得ることができない問題があった。さらに、
立ち上げ時以外の時点においても、同様に一旦降温した
後昇温操作をおこなう場合、あるいは炉温度が比較的低
くなっている場合においては、水噴霧に伴い、炉運転の
動作データの一部となる第1温度センサ温度に変動が発
生する可能性がある。
却炉が定常運転をおこなっている場合の状況であるが、
一般に、ゴミ焼却炉の運転立ち上げにおいては、図1
(ロ)に示すような状態で、炉の立ち上げが行われる。
図1は、本願の構成の焼却炉と従来構成の焼却炉とにお
ける焼却処理立ち上げ時の炉内温度変化(例えば上記の
第1温度センサ6によって検出される温度)を経時的に
示すものであり、前者の場合が図1(イ)に示されてお
り、後者の場合が図1(ロ)に示されている。各図にお
いて、破線は所望の立ち上げ温度状態を示しており、実
線が実際に起こる炉内温度の変化を示す。さて、炉運転
開始時には、主燃焼室に備えられる着火バーナが使用さ
れ、第1昇温行程S1、炉予熱行程S2、第2昇温行程
S3、定常運転行程S4を経て、ゴミ焼却炉が通常の運
転状態に導かれる。ここで、第1昇温行程S1において
は、常温から250℃程度まで炉が昇温される。引き続
く炉予熱行程S2においては、3〜4時間程度、炉温度
を250℃程度に維持して焼却炉全体の昇温を待つ。そ
して、第2昇温行程S3において、温度を定常運転温度
である850〜950℃まで昇温する。この最終温度状
態では、もはや着火バーナを使用する必要はない。さ
て、上記の排ガス処理装置の耐熱温度は、180〜22
0℃程度であるため、主燃焼室出口近傍に設けられる第
1温度センサにより検出される温度が500℃程度であ
る場合(この温度は廃熱回収の方法により異なってく
る)に、水噴霧装置を作動する必要がある(水噴霧装置
の作動・作動停止の仕切り値としては、普通、上述の第
2温度センサの検出温度が基準となって制御がなされる
が、煙道の構成が確定しているため、第1温度センサか
らの検出値に基づく判断も可能である)。しかしなが
ら、上記のように、第2昇温行程中において水噴霧をお
こなった場合は、第1温度センサにより検出される温度
は、図1(ロ)に示すように大きく変動し、安定な立ち
上げ状態を得ることができない問題があった。さらに、
立ち上げ時以外の時点においても、同様に一旦降温した
後昇温操作をおこなう場合、あるいは炉温度が比較的低
くなっている場合においては、水噴霧に伴い、炉運転の
動作データの一部となる第1温度センサ温度に変動が発
生する可能性がある。
【0006】従って、本発明の目的は、排ガス処理装置
の良好な動作のために備えられる水噴霧装置を動作させ
た場合においても、炉運転を安定して良好におこなうこ
とができるゴミ焼却炉を得ることにある。
の良好な動作のために備えられる水噴霧装置を動作させ
た場合においても、炉運転を安定して良好におこなうこ
とができるゴミ焼却炉を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明によるゴミ焼却炉の特徴構成は、排ガス処理装置
に流入する排ガスの温度が水噴霧装置の装置動作・動作
停止仕切り温度近傍である場合に、一次燃焼空気供給機
構もしくは二次燃焼空気供給機構から供給する燃焼空気
量を増加させる燃焼空気量増加制御手段を備えたことに
ある。さらに、この構成において、前記排ガス処理装置
の上流側近傍部位の排ガス温度を検出する第2温度セン
サを備え、第2温度センサの検出温度に従って、水噴霧
装置動作制御手段が水噴霧装置を動作制御するように構
成することが好ましい。さらに、立ち上げ時、着火バー
ナで被焼却物を予備燃焼させるとともに、被焼却物の予
備燃焼により炉を昇温した後、被焼却物を前記着火バー
ナで再度昇温燃焼する場合に、燃焼空気量増加制御手段
が燃焼空気量の増加をおこなうものであることがこのま
しい。
本発明によるゴミ焼却炉の特徴構成は、排ガス処理装置
に流入する排ガスの温度が水噴霧装置の装置動作・動作
停止仕切り温度近傍である場合に、一次燃焼空気供給機
構もしくは二次燃焼空気供給機構から供給する燃焼空気
量を増加させる燃焼空気量増加制御手段を備えたことに
ある。さらに、この構成において、前記排ガス処理装置
の上流側近傍部位の排ガス温度を検出する第2温度セン
サを備え、第2温度センサの検出温度に従って、水噴霧
装置動作制御手段が水噴霧装置を動作制御するように構
成することが好ましい。さらに、立ち上げ時、着火バー
ナで被焼却物を予備燃焼させるとともに、被焼却物の予
備燃焼により炉を昇温した後、被焼却物を前記着火バー
ナで再度昇温燃焼する場合に、燃焼空気量増加制御手段
が燃焼空気量の増加をおこなうものであることがこのま
しい。
【0008】
【作用】本願のゴミ焼却炉においては、排ガス処理装置
に流入する排ガス温度が水噴霧動作を起こす仕切り値の
近傍にある場合に、燃焼空気量増加制御手段により煙道
側に導かれる排ガス量が増加される。従って、水噴霧装
置により噴霧される水の蒸発が完全にしかも迅速に行わ
れ、水噴霧装置の上流側に位置する第1温度センサへの
水噴霧による影響を低く抑えることができ、このセンサ
からの出力を炉運転の動作データとして使用する場合
に、安定した操業、昇温状況を得ることができる。ここ
で、排ガス処理装置に流入する排ガス温度を求める方法
としては、前述のように、第1温度センサの検出値から
推定する方法と、排ガス処理装置の上流側近傍部位の排
ガス温度を検出する第2温度センサを備え、このセンサ
の検出値を直接使用する方法とが考えられるが、後者の
構成を採用し、この第2温度センサの検出温度に従っ
て、水噴霧装置動作制御手段が水噴霧装置を動作制御す
るように構成すると、確実に排ガス処理装置に流入する
排ガスの温度を制御でき、排ガス処理装置の寿命を長く
維持することができる。さらに、着火バーナで被焼却物
を予備燃焼させるとともに、被焼却物の予備燃焼により
炉を昇温した後、被焼却物を着火バーナで再度昇温燃焼
する場合に、燃焼空気量増加制御手段が燃焼空気量の増
加をおこなうものとしておくと、昇温操作に伴って最も
不安定な状況が起きやすい、炉立ち上げ操作を安定して
おこなうことができる。
に流入する排ガス温度が水噴霧動作を起こす仕切り値の
近傍にある場合に、燃焼空気量増加制御手段により煙道
側に導かれる排ガス量が増加される。従って、水噴霧装
置により噴霧される水の蒸発が完全にしかも迅速に行わ
れ、水噴霧装置の上流側に位置する第1温度センサへの
水噴霧による影響を低く抑えることができ、このセンサ
からの出力を炉運転の動作データとして使用する場合
に、安定した操業、昇温状況を得ることができる。ここ
で、排ガス処理装置に流入する排ガス温度を求める方法
としては、前述のように、第1温度センサの検出値から
推定する方法と、排ガス処理装置の上流側近傍部位の排
ガス温度を検出する第2温度センサを備え、このセンサ
の検出値を直接使用する方法とが考えられるが、後者の
構成を採用し、この第2温度センサの検出温度に従っ
て、水噴霧装置動作制御手段が水噴霧装置を動作制御す
るように構成すると、確実に排ガス処理装置に流入する
排ガスの温度を制御でき、排ガス処理装置の寿命を長く
維持することができる。さらに、着火バーナで被焼却物
を予備燃焼させるとともに、被焼却物の予備燃焼により
炉を昇温した後、被焼却物を着火バーナで再度昇温燃焼
する場合に、燃焼空気量増加制御手段が燃焼空気量の増
加をおこなうものとしておくと、昇温操作に伴って最も
不安定な状況が起きやすい、炉立ち上げ操作を安定して
おこなうことができる。
【0009】
【発明の効果】本発明によれば、排ガス処理装置の良好
な動作のために備えられる水噴霧装置を動作させた場合
においても、炉運転を安定した状態で良好におこなうこ
とができるようになった。
な動作のために備えられる水噴霧装置を動作させた場合
においても、炉運転を安定した状態で良好におこなうこ
とができるようになった。
【0010】
【実施例】以下に実施例を説明する。都市ゴミ用の焼却
炉100は、図2に示すように、ホッパ11に投入され
た被焼却物(都市ゴミ等)をその下部に設けたプッシャ
12の往復駆動により主燃焼室3に搬送し、主燃焼室3
で焼却された灰を灰ピット13に回収するように構成し
てある。
炉100は、図2に示すように、ホッパ11に投入され
た被焼却物(都市ゴミ等)をその下部に設けたプッシャ
12の往復駆動により主燃焼室3に搬送し、主燃焼室3
で焼却された灰を灰ピット13に回収するように構成し
てある。
【0011】主燃焼室3は、被焼却物を乾燥させ着火点
近傍温度まで加熱する乾燥帯Aと、乾燥された被焼却物
を燃焼させる燃焼帯Bと、被焼却物を灰化させる後燃焼
帯Cを上方から下方に段階的に配置し、それらの下方か
ら一次燃焼用空気を供給する一次燃焼空気供給機構2を
備えて構成してある。乾燥帯A、燃焼帯B、後燃焼帯C
は、その配置方向に固定の火格子と可動の火格子とを交
互に配置してそれら火格子の前記配置方向への相対移動
によりゴミを攪拌搬送するストーカ式の搬送手段14で
構成してある。さらに、主燃焼室3の後燃焼帯C側の壁
面部に、被焼却物を着火もしくは昇温可能な着火バーナ
1が設けられている。
近傍温度まで加熱する乾燥帯Aと、乾燥された被焼却物
を燃焼させる燃焼帯Bと、被焼却物を灰化させる後燃焼
帯Cを上方から下方に段階的に配置し、それらの下方か
ら一次燃焼用空気を供給する一次燃焼空気供給機構2を
備えて構成してある。乾燥帯A、燃焼帯B、後燃焼帯C
は、その配置方向に固定の火格子と可動の火格子とを交
互に配置してそれら火格子の前記配置方向への相対移動
によりゴミを攪拌搬送するストーカ式の搬送手段14で
構成してある。さらに、主燃焼室3の後燃焼帯C側の壁
面部に、被焼却物を着火もしくは昇温可能な着火バーナ
1が設けられている。
【0012】主燃焼室3の上部であって、燃焼帯Bの上
方空間には、煙道4が設けてある。この煙道4の入口部
位は流路拡大部として構成されており、この部位が二次
燃焼室40として構成されている。そして、この二次燃
焼室40には、外気を二次燃焼空気としてこの室に導く
二次燃焼空気供給機構5が設けられている。さらに、こ
の煙道4の下流側部位には、廃熱ボイラ15を設けてあ
り、排ガスは、排ガス中の熱エネルギィが廃熱ボイラ1
5により蒸気の形で取り出されて発電機16に供された
後に、濾過式集塵器等からなる排ガス処理装置8により
ばいじんや有害ガスが除去されて煙突から排気される。
方空間には、煙道4が設けてある。この煙道4の入口部
位は流路拡大部として構成されており、この部位が二次
燃焼室40として構成されている。そして、この二次燃
焼室40には、外気を二次燃焼空気としてこの室に導く
二次燃焼空気供給機構5が設けられている。さらに、こ
の煙道4の下流側部位には、廃熱ボイラ15を設けてあ
り、排ガスは、排ガス中の熱エネルギィが廃熱ボイラ1
5により蒸気の形で取り出されて発電機16に供された
後に、濾過式集塵器等からなる排ガス処理装置8により
ばいじんや有害ガスが除去されて煙突から排気される。
【0013】さて、以上が、ゴミ焼却炉100の概略構
成であるが、次に本願のゴミ焼却炉100の特徴をなす
装置系について説明する。図2に示すように、主燃焼室
3から発生する排ガスを排気側へ導く煙道4の導入部近
傍に、この部位に於ける排ガス温度を検出する第1温度
センサ6が設けられるとともに、前記排ガス処理装置8
の上流側近傍部位の排ガス温度を検出する第2温度セン
サ9が設けられている。そして、上記の二次燃焼室40
に対して排ガス冷却用の水を噴霧する水噴霧装置7が備
えられている。ここで、前記第1温度センサ6と、前記
第1温度センサ6の上方部位に位置される水噴霧装置7
と、前記排ガスを処理する排ガス処理装置8とは、記載
順に、排ガスの流れ方向に沿って配設されることとなっ
ている。さらに、前記前記第1温度センサ6、第2温度
センサ9のいずれか(但し第2温度センサ9の検出温度
が優先)の検出温度に従って、前記水噴霧装置7を動作
制御する水噴霧装置動作制御手段10が設けられてい
る。ここで、例えば、第2温度センサ9による検出温度
が、水噴霧装置動作・動作停止仕切り温度の一例として
の220℃を越えた場合に、水噴霧装置7による水噴霧
がされる。さらに、この水噴霧動作と関連する動作系と
して、第2温度センサ9によって検出される排ガス温度
が水噴霧装置の装置動作・動作停止仕切り温度近傍であ
る場合に、前述の一次燃焼空気供給機構2もしくは二次
燃焼空気供給機構5から供給する燃焼空気量を増加させ
る燃焼空気量増加制御手段17が備えられている。従っ
て、排ガス処理装置8に流入する排ガスの温度が水噴霧
装置動作・動作停止仕切り温度近傍の状態にあり、排ガ
ス温度がこの温度より高い場合には、水噴霧と排ガス流
量の増加が同時におこなわれ、水噴霧の影響が上流側に
伝達されないで、炉運転が行われる。
成であるが、次に本願のゴミ焼却炉100の特徴をなす
装置系について説明する。図2に示すように、主燃焼室
3から発生する排ガスを排気側へ導く煙道4の導入部近
傍に、この部位に於ける排ガス温度を検出する第1温度
センサ6が設けられるとともに、前記排ガス処理装置8
の上流側近傍部位の排ガス温度を検出する第2温度セン
サ9が設けられている。そして、上記の二次燃焼室40
に対して排ガス冷却用の水を噴霧する水噴霧装置7が備
えられている。ここで、前記第1温度センサ6と、前記
第1温度センサ6の上方部位に位置される水噴霧装置7
と、前記排ガスを処理する排ガス処理装置8とは、記載
順に、排ガスの流れ方向に沿って配設されることとなっ
ている。さらに、前記前記第1温度センサ6、第2温度
センサ9のいずれか(但し第2温度センサ9の検出温度
が優先)の検出温度に従って、前記水噴霧装置7を動作
制御する水噴霧装置動作制御手段10が設けられてい
る。ここで、例えば、第2温度センサ9による検出温度
が、水噴霧装置動作・動作停止仕切り温度の一例として
の220℃を越えた場合に、水噴霧装置7による水噴霧
がされる。さらに、この水噴霧動作と関連する動作系と
して、第2温度センサ9によって検出される排ガス温度
が水噴霧装置の装置動作・動作停止仕切り温度近傍であ
る場合に、前述の一次燃焼空気供給機構2もしくは二次
燃焼空気供給機構5から供給する燃焼空気量を増加させ
る燃焼空気量増加制御手段17が備えられている。従っ
て、排ガス処理装置8に流入する排ガスの温度が水噴霧
装置動作・動作停止仕切り温度近傍の状態にあり、排ガ
ス温度がこの温度より高い場合には、水噴霧と排ガス流
量の増加が同時におこなわれ、水噴霧の影響が上流側に
伝達されないで、炉運転が行われる。
【0014】上記のような制御を実現するために、ゴミ
焼却炉100の運転制御用に、運転制御用コンピュータ
101が備えられている。この運転制御用コンピュータ
101により、前述のプッシャ12や搬送手段14の搬
送速度、或いは一次燃焼空気供給機構2からの燃焼空気
の供給量、二次燃焼空気供給機構5からの二次燃焼空気
の供給量が調整され、燃焼が安定的に行えるように構成
されている。前述の運転制御用コンピュータ101への
炉状況を代表する動作データとしては第1温度センサ6
の検出温度も使用される。一方、この運転制御用コンピ
ュータ101には、前述の水噴霧装置動作制御手段1
0、燃焼空気量増加制御手段17も備えられている。
焼却炉100の運転制御用に、運転制御用コンピュータ
101が備えられている。この運転制御用コンピュータ
101により、前述のプッシャ12や搬送手段14の搬
送速度、或いは一次燃焼空気供給機構2からの燃焼空気
の供給量、二次燃焼空気供給機構5からの二次燃焼空気
の供給量が調整され、燃焼が安定的に行えるように構成
されている。前述の運転制御用コンピュータ101への
炉状況を代表する動作データとしては第1温度センサ6
の検出温度も使用される。一方、この運転制御用コンピ
ュータ101には、前述の水噴霧装置動作制御手段1
0、燃焼空気量増加制御手段17も備えられている。
【0015】さて、図1(イ)に基づいてゴミ焼却炉1
00の立ち上げ状態について説明すると、焼却炉の運転
は、前述のように、第1昇温行程S1、炉予熱行程S
2、第2昇温行程S3、定常運転行程S4を経て行わ
れ、この第2昇温行程S3において、図示するように、
第1温度センサ6により検出される排ガス温度は、所望
の昇温曲線と比較的よく一致しており、大きく変動する
ことはない。
00の立ち上げ状態について説明すると、焼却炉の運転
は、前述のように、第1昇温行程S1、炉予熱行程S
2、第2昇温行程S3、定常運転行程S4を経て行わ
れ、この第2昇温行程S3において、図示するように、
第1温度センサ6により検出される排ガス温度は、所望
の昇温曲線と比較的よく一致しており、大きく変動する
ことはない。
【0016】〔別実施例〕上記の実施例においては、二
次燃焼空気供給機構により二次燃焼空気を供給する部位
として煙道入口部位に設けられる二次燃焼室に直接二次
燃焼空気を供給する例を示したが、二次燃焼空気と燃焼
排ガスとの混合状態を良化させるために、主燃焼室内に
形成される燃焼炎の上部側端部部位に向けて、二次燃焼
空気を供給するように構成してもよい。この構成をとる
と、二次燃焼空気と排ガスとの混合が促進されるととも
に、実質的な二次燃焼域が排ガス経路に沿って延長され
ることとなるため、二次燃焼状態を完全に実現すること
ができる。
次燃焼空気供給機構により二次燃焼空気を供給する部位
として煙道入口部位に設けられる二次燃焼室に直接二次
燃焼空気を供給する例を示したが、二次燃焼空気と燃焼
排ガスとの混合状態を良化させるために、主燃焼室内に
形成される燃焼炎の上部側端部部位に向けて、二次燃焼
空気を供給するように構成してもよい。この構成をとる
と、二次燃焼空気と排ガスとの混合が促進されるととも
に、実質的な二次燃焼域が排ガス経路に沿って延長され
ることとなるため、二次燃焼状態を完全に実現すること
ができる。
【0017】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定するものではない。
便利にする為に符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定するものではない。
【図1】ゴミ焼却炉の立ち上げ時の排ガス温度の変化状
況を示す図
況を示す図
【図2】本願のゴミ焼却炉の概略構成図
1 着火バーナ 2 一次燃焼空気供給機構 3 主燃焼室 4 煙道 5 二次燃焼空気供給機構 6 第1温度センサ 7 水噴霧装置 8 排ガス処理装置 10 水噴霧装置動作制御手段 17 燃焼空気量増加制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝口 機 大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47 号 株式会社クボタ 大阪本社内 (56)参考文献 特開 平3−263509(JP,A) 特開 平4−297714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23G 5/50 ZAB F23G 5/00
Claims (3)
- 【請求項1】 被焼却物を着火もしくは昇温可能な着火
バーナ(1)と、前記被焼却物に一次燃焼空気を供給す
る一次燃焼空気供給機構(2)とを備えた主燃焼室
(3)を設け、前記主燃焼室(3)から発生する排ガス
を排気側へ導く煙道(4)を設けるとともに、 前記煙道(4)の導入部近傍に、排ガスに二次燃焼空気
を供給する二次燃焼空気供給機構(5)と排ガス温度を
検出する第1温度センサ(6)とを設け、 前記煙道(4)に、前記第1温度センサ(6)と、前記
第1温度センサ(6)の上方部位に位置される水噴霧装
置(7)と、前記排ガスを処理する排ガス処理装置
(8)とを、前記排ガスの流れ方向に沿って記載順に設
け、 前記排ガス処理装置(8)に流入する前記排ガスの温度
に応じて、前記水噴霧装置(7)を動作制御する水噴霧
装置動作制御手段(10)を設けたゴミ焼却炉であっ
て、 前記排ガス処理装置(8)に流入する前記排ガスの温度
が前記水噴霧装置(7)の装置動作・動作停止仕切り温
度近傍である場合に、前記一次燃焼空気供給機構(2)
もしくは前記二次燃焼空気供給機構(5)から供給する
燃焼空気量を増加させる燃焼空気量増加制御手段(1
7)を備えたゴミ焼却炉。 - 【請求項2】 前記排ガス処理装置(8)の上流側近傍
部位の排ガス温度を検出する第2温度センサ(9)を備
え、前記第2温度センサ(9)の検出温度に従って、前
記水噴霧装置動作制御手段(10)が前記水噴霧装置
(7)を動作制御するものである請求項1記載のゴミ焼
却炉。 - 【請求項3】 前記着火バーナ(1)で前記被焼却物
を予備燃焼させるとともに、前記被焼却物の予備燃焼に
より炉を昇温した後、前記被焼却物を前記着火バーナ
(1)で再度昇温燃焼する場合に、前記燃焼空気量増加
制御手段(17)が前記燃焼空気量の増加をおこなうも
のである請求項1記載のゴミ焼却炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12851494A JP2889117B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | ゴミ焼却炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12851494A JP2889117B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | ゴミ焼却炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07332643A JPH07332643A (ja) | 1995-12-22 |
JP2889117B2 true JP2889117B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=14986630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12851494A Expired - Fee Related JP2889117B2 (ja) | 1994-06-10 | 1994-06-10 | ゴミ焼却炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2889117B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100735722B1 (ko) * | 2006-03-16 | 2007-07-06 | 최다희 | 난로 및 보일러 기능을 가진 폐타이어 및 화목 연소장치와그 연소장치의 연소 자동제어 방법 |
CN102913919B (zh) * | 2011-08-01 | 2014-10-22 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种高浓度有机废气的净化方法 |
-
1994
- 1994-06-10 JP JP12851494A patent/JP2889117B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07332643A (ja) | 1995-12-22 |
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