JP2887861B2 - エレベーターの制御装置 - Google Patents

エレベーターの制御装置

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JP2887861B2
JP2887861B2 JP6161339A JP16133994A JP2887861B2 JP 2887861 B2 JP2887861 B2 JP 2887861B2 JP 6161339 A JP6161339 A JP 6161339A JP 16133994 A JP16133994 A JP 16133994A JP 2887861 B2 JP2887861 B2 JP 2887861B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のインバータ装置
を用いて乗りかごを駆動するエレベーターの制御装置に
係り、特に、安全性の向上のために使用して好適なエレ
ベーターの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベーターを駆動する電動機
の容量は、主にエレベーターの速度と乗りかごの積載量
とにより決まり、乗りかごの速度が高く、かつ、積載量
が大きくなるのに伴い電動機の容量を大きくしなければ
ならない。従って、高速あるいは超高速と呼ばれるエレ
ベーターを駆動ためには、大容量の電動機とこの電動機
と対をなす大容量のインバータとを必要とする。
【0003】大容量のインバータを比較的容易に構成す
る方法の1つとして、小容量の複数のインバータから成
るシステムが提案されている。このように複数のインバ
ータにより構成される大容量のインバータを使用してエ
レベーターを運転する制御装置として、インバータ間の
電流アンバランスを軽減し、各インバータの負荷分担を
均等化することができるようにしたエレベーターの制御
装置が知られている。
【0004】なお、この種のエレベーターの制御装置に
関する従来技術として、例えば、特開平5−49296
公報等に記載された技術が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術は、複
数のインバータ相互間の電流アンバランスを軽減するこ
とができ、電動機を安定して制御することが可能なもの
である。しかし、前述の従来技術は、各インバータに対
応した複数の電流検出器を必要とし、これらの電流検出
器の特性が異なると、電流のバランスを保つことができ
なくなるという問題点を有している。前記従来技術は、
電流のアンバランスが大きい状態でエレベーターを継続
して運転すると、一方のインバータに負荷が集中して熱
損失が増大すると共に、そのインバータを故障させてし
まい、場合によっては、乗客を乗りかご内に閉じ込める
エレベーターの停止故障を生じる畏れがあるという問題
点を有している。
【0006】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決し、1つの電流検出器を使用して複数のインバータ
相互間に生じる電流アンバランスを検出すると共に、電
流アンバランスが大きい状態のまま継続してエレベータ
ーの運転を行うことを防止し、エレベーターの安全性の
向上を図ることができるエレベーターの制御装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば前記目的
は、複数のインバータと、これら複数のインバータから
給電される電動機と、この電動機によって駆動される乗
りかごを備えたエレベーターの制御装置において、各イ
ンバータの同一部所を通る電流を電流検出器の一次側に
逆極性に入力して、インバータ相互間のアンバランス電
流を検出する電流検出手段と、検出されたアンバランス
電流の値に応じて乗りかごの運転方法を決定する運転モ
ード判定手段とを備え、決定された運転モードに従って
乗りかごの運転を制御するようにすることにより達成さ
れる。
【0008】
【作用】各インバータに流れる電流にアンバランスが生
じると、電流検出手段からその偏差に応じた信号が出力
される。運転モード判定手段は、前記電流検出手段によ
り検出された電流のアンバランス量に応じて、エレベー
ター運転の継続、アンバランス電流の値の記憶、エレベ
ーター運転の停止あるいは休止の少なくとも1つの運転
モードを選択するように動作する。本発明は、これによ
り、安全性、信頼性の高いエレベーターの運転を行うこ
とができ、乗客を乗りかご内に閉じ込めるような事故を
未然に防止することができる。
【0009】
【実施例】以下、本発明によるエレベーターの制御装置
の一実施例を図面により詳細に説明する。
【0010】図1は本発明の一実施例の構成を示すブロ
ック図、図2は動作を説明するフローチャートである。
図1において、1は商用電源、2A、2Bはインバー
タ、3A、3Bはモータ、4はシーブ、5は乗りかご、
6はカウンターウェート、7はロープ、8は速度検出
器、9A、9B、10は電流検出器、11は運転指令発
生器、12は速度制御器、13は警報器、21A、21
Bはコンバータ部、22A、22Bはインバータ部、2
3A、23B、25A、25Bはコンデンサ、24A、
24Bはリアクトル、120は速度指令発生部、121
は速度制御部、122A、122Bは電流制御部、12
3A、123BはPWM制御部、124は運転モード判
定部である。
【0011】本発明の一実施例によるエレベーターの制
御装置は、図1に示すように、商用電源1から給電され
可変電圧可変周波数の交流電力を出力するインバータ2
A、2Bと、インバータ2A、2Bからそれぞれ給電さ
れるモータ3A、3Bと、運転指令発生器11からの指
令によりインバータ2A、2Bを制御する速度制御器1
2とにより構成されている。そして、インバータ2A、
2Bは、モータ3A、3Bに供給する電流の大きさを制
御するコンバータ部21A、21Bと、電流の周波数、
位相を制御するインバータ部22A、22Bと、コンバ
ータ部21A、21Bの入力に接続され電源電流を平滑
するコンデンサ23A、23Bと、コンバータ部21
A、21Bにより制御される直流電流を平滑するリアク
トル24A、24Bと、インバータ部22A、22Bの
出力に接続されモータ電流を平滑するコンデンサ25
A、25Bとにより構成されている。
【0012】モータ3A、3Bは、それらの軸が直結さ
れており、連結されたシーブ4を駆動することにより、
シーブ4に巻きかけられたロープ7の両端に吊り下げら
れたエレベーターの乗りかご5とカウンターウェート6
とを移動させて、乗りかご5の駆動を行う。そして、シ
ーブ4にはエレベーターの速度を検出する速度検出器8
が設けられている。
【0013】また、インバータ2A、2Bには、インバ
ータ個々の電流を検出する電流検出器9A、9Bが設け
られていると共に、コンバータ部21A、21Bで制御
される電流IA、IBを逆極性に入力してインバータ2
A、2B相互間の電流のアンバランスを検出するように
構成されている本発明の主要部の1つである電流検出器
10が設けられている。
【0014】速度制御器12は、マイクロプロセッサ、
メモリ、A/D変換器を含む入出力機器等から構成され
るマイクロコンピュータを用いて構成されているが、図
1には、その機能がブロック化して表わされている。ま
た、速度制御器12は、エレベーターの運転を指示する
運転指令発生器11からの指令と、速度検出器8により
検出された乗りかご速度と、各インバータの検出電流と
に基づいてインバータ2A、2Bを制御すると共に、電
流検出器10からの差電流に基づいて、インバータ2A
と2Bとの間に電流アンバランスが生じた場合に警報を
発する表示器、発光ダイオード、ブザー等による警報器
13を制御する。
【0015】そして、速度制御器12は、その機能をブ
ロック化した場合、図に示すように、速度指令発生部1
20と、速度制御部121と、電流制御部122A、1
22Bと、PWM制御部123A、123Bと、運転モ
ード判定部124とにより構成されることになる。
【0016】次に、前述したように構成される本発明の
一実施例によるエレベーターの制御装置の通常のエレベ
ーターの運転動作を説明する。
【0017】まず、運転指令発生器11から運転指令S
1 が速度制御器12の速度指令発生部120に発せられ
ると、速度指令発生部120は、エレベーターの速度を
指示する速度指令V*を発生する。速度制御部121
は、この速度指令V*と速度検出器8で検出された速度
信号Vとにより、モータ3A、3Bを効率良く制御する
ためのベクトル制御の諸量である電流指令I*、角周波
数指令ω*、位相指令θ* を演算する。
【0018】電流制御部122Aは、電流指令I* と電
流検出器9Aにより検出された電流値IDAとにより電流
制御系が構成されて、インバータ2Aを制御するための
電流指令IA*を発生する。同様に、電流制御部122B
は、電流指令I* と電流検出器9Bにより検出される電
流値IDBとにより電流制御系が構成されて、インバータ
2Bを制御するための電流指令IB*を発生する。
【0019】PWM制御部123Aは、電流制御部12
2Aからの電流指令IA*に基づいてコンバータ部21A
を駆動するPWM(パルス幅変調)信号PCAを発生する
と共に、速度制御部121からの角周波数指令ω*、及
び、位相指令θ*に基づいてインバータ部22Aを駆動
するPWM信号PIAを発生する。同様に、PWM制御部
123Bは、電流制御部122Bからの電流指令IB*に
基づいてコンバータ部21Bを駆動するPWM信号PCB
を発生すると共に、速度制御部121からの角周波数指
令ω*、及び、位相指令θ*に基づいてインバータ部22
Bを駆動するPWM信号PIBとを発生する。
【0020】これにより、インバータ2A、2Bは、指
令に基づいてモータ3A、3Bに電流を供給し、モータ
3A、3Bは、供給される電流によりトルクを発生し、
そのトルクの総和でエレベーターの運転を行う。
【0021】前述において、インバータ2Aのコンバー
タ部21Aで制御される電流IAと、インバータ2Bの
コンバータ部21Bで制御される電流IBとは、電流検
出器9Aと9Bとの特性が一致したものを用いることに
より、電流指令I*に基づいて制御されるため、基本的
にIA=IBとなる。
【0022】しかし、経年変化等で増幅器を含む電流検
出器9Aと9Bとの出力特性に差が生じると、IA=IB
となるべき電流がIA≠IBとなり、インバータ間の電流
にアンバランスが生じる。電流検出器9Aと9Bとの出
力特性に差が生じ、IA≠IBとなった場合にも、電流検
出器9Aと9Bとにより検出される電流IDA、IDBは、
DA=IDBであり、アンバランスを検出することができ
ない。
【0023】これを解決するため、インバータ2A、2
Bに対応した別置の電流検出器によりアンバランスを検
出する方法をとることも考えられるが、この場合にも、
やはり別置する複数の電流検出器に特性差が生じた場合
には安定した電流の検出を行うことができない。
【0024】そして、インバータからの電流のアンバラ
ンスが大きい状態でエレベーターを運転すると、一方の
インバータ及びそのインバータから給電されるモータに
負荷が集中して熱損失が増大し、この状態を継続すると
乗客を乗りかごに閉じ込めるような故障を生じる畏れが
ある。
【0025】そこで本発明の一実施例は、図1に示すよ
うに、2つのインバータの差電流を検出する電流検出器
10を設け、この電流検出器10の一次側にコンバータ
部21A、21Bで制御される電流IA、IBを逆極性に
入力し、インバータ相互間の電流アンバランスを1つの
電流検出器で検出できるように構成している。これによ
り、安価に、かつ、電流検出器間の特性差を考慮するこ
となく比較的安定してインバータ相互間の電流のアンバ
ランス分ΔI(=IA−IB)を検出するようにすること
ができる。
【0026】次に、インバータ相互間に電流アンバラン
スが生じた場合、そのアンバランス量に応じて、警報の
発生、エレベーターの停止、あるいは、エレベーターの
休止を指示する運転制御器12内の運転モード判定部1
24について説明する。
【0027】この運転モード判定部124には、電流検
出器10により検出された電流のアンバランス値ΔI
と、運転指令発生器11からの運転信号S2 及びインバ
ータの駆動数を示す信号S3 とが入力されている。ま
た、この運転モード判定部124には、電流のアンバラ
ンス値ΔIに応じて、エレベーターの運転状態を決める
次のような3つの判定基準が設けられている。
【0028】第1は、電流にアンバランスが生じたこと
を警報するようにした第1のレベル(ΔIL1)、第2
は、エレベーターが停止中であれば以後の運転を休止さ
せ、エレベーターが運転中であれば最寄り階に運転した
後停止させるようにした第2のレベル(ΔIL2)、第3
は、運転継続が不可能であると判断される第3のレベル
(ΔIL3)である。
【0029】以下、運転モード判定部124の処理動作
を図2に示すフローを参照して説明する。
【0030】(1)運転指令発生器11からエレベータ
ーの運転状態を示す運転信号S2 を入力する。この運転
信号S2 は、エレベーター停止中の信号レベルがLo
w、運転中の信号レベルがHigh(以下、単にL、H
と記述する)となるように出力されている(ステップ1
01)。
【0031】(2)ステップ101で入力された運転信
号S2を判定し、運転信号S2がL状態の場合、ステップ
103に、また、運転信号S2 がH状態の場合、ステッ
プ104に移行する(ステップ102)。
【0032】(3)ステップ102の判定で、運転信号
2 がL状態の場合、予め設定された期間エレベーター
が停止中であるか否かを、図示していない信号に基づい
て判定し、エレベーターが一定期間停止を継続していな
ければ処理を終了する(ステップ103、106)。
【0033】(4)ステップ103の判定で、エレベー
ターが一定期間停止を継続していれば、インバータ2
A、2Bに一定量の電流を一定時間流すように速度制御
部121に対する指示(信号M1)を行う。これによ
り、速度制御部121から電流指令I* が発せられ、イ
ンバータ2A、2Bは、電流指令I* に応じた電流を出
力する。但し、この場合、実際のエレベーターの運転は
実行しない(ステップ105)。
【0034】(5)電流検出器10により検出されるイ
ンバータ2A、2B相互間のアンバランス電流値ΔIを
入力し、入力されたアンバランス電流値ΔIを絶対値|
ΔI|に変換し、この|ΔI|と予め設定されている第
1のレベルΔIL1とを比較する。この結果、|ΔI|<
ΔIL1であった場合、アンバランス電流値ΔIが、エレ
ベーターの次の運転に支障のないアンバランス量と判定
し処理を終了する(ステップ107、108、10
6)。
【0035】(6)ステップ108の判定で、比較結果
が|ΔI|≧ΔIL1であった場合、次に、|ΔI|と第
2のレベルΔIL2とを比較する(ステップ109)。
【0036】(7)ステップ109の比較の結果、比較
結果が|ΔI|<ΔIL2であった場合、すなわち、ΔI
L1≦|ΔI|<ΔIL2の場合、電流アンバランスが生じ
たことを警報器13に知らせ(信号M2)、警報を発して
処理を終了する。これは、次回のエレベーターの運転に
支障のないレベルの電流アンバランス量であるが、機器
の点検を必要とする旨、エレベーター機械室内、あるい
は、エレベーター管理室に、表示器、発光ダイオード、
ブザー等で警報するものである(ステップ110、10
6)。
【0037】(8)ステップ109の比較の結果、比較
結果が|ΔI|≧ΔIL2であった場合、アンバランス量
が比較的大きいため、次回以降のエレベーターの運転を
休止するように運転指令発生器11に対する指示(信号
3 )を行って処理を終了する(ステップ111、10
6)。
【0038】(9)ステップ102の判定で、運転信号
2 がH状態の場合、運転指令発生器11から発せられ
るエレベーターを駆動するために用いるインバータ数を
示す信号S3 を入力しする(ステップ104)。
【0039】(10)ステップ104で入力されたインバ
ータ数を示す信号S3 が、2インバータによる駆動を示
すHとなっているか、1インバータによる駆動を示すL
となっているかを判定し、1インバータでエレベーター
を駆動している場合、検出される電流アンバランス量に
係わらずエレベーター運転が可能なように、そのまま処
理を終了する(ステップ112、106)。
【0040】前述において、1インバータによる乗りか
ごの駆動は、省エネルギー運転のため等に、通常、2イ
ンバータで駆動され乗りかごを1インバータで駆動する
場合、あるいは、万が一、インバータの一方が何らかの
要因で故障した場合に、健全なインバータを使用して最
寄り階までエレベーターを運転し、乗りかご内に閉じ込
められた乗客を救出する救出運転等を行う場合等に行わ
れる運転モードである。
【0041】(11)ステップ112の判定で、2インバ
ータでエレベーターを駆動している場合、電流検出器1
0により検出されるインバータ2A、2B相互間のエレ
ベーター運転中のアンバランス電流値ΔIを入力し、入
力されたアンバランス電流値ΔIを絶対値|ΔI|に変
換し、この|ΔI|と予め設定されている第1のレベル
ΔIL1とを比較する。この結果、|ΔI|<ΔIL1であ
った場合、アンバランス電流値ΔIが、エレベーターの
次の運転に支障のないアンバランス量と判定し処理を終
了する(ステップ113、114、106)。
【0042】(12)ステップ114の判定で、比較結果
が|ΔI|≧ΔIL1であった場合、次に、|ΔI|と第
2のレベルΔIL2とを比較し、比較結果が|ΔI|<Δ
L2であった場合、すなわち、ΔIL1≦|ΔI|<ΔI
L2の場合、前述したステップ110の処理に移行し、電
流アンバランスが生じたことを警報器13に知らせ(信
号M2)、警報を発して処理を終了する(ステップ11
5、110、106)。
【0043】(13)ステップ115の比較の結果、|Δ
I|≧ΔIL2であった場合、|ΔI|と第3のレベルΔ
L3とを比較し、その比較結果が、|ΔI|<ΔIL3
なっている場合、すなわち、ΔIL2≦|ΔI|<ΔIL3
の場合、乗りかごを最寄り階に停止させるように、ま
た、|ΔI|≧ΔIL3となっている場合、継続運転不可
と判断し非常停止を行うように、それぞれ運転指令発生
器11に対する指示(信号M3 )を行って処理を終了す
る(ステップ116〜118、106)。
【0044】以上説明した電流アンバランス量ΔIとエ
レベーターの運転状態との関係をまとめると次のように
なる。 エレベーター停止中において; ΔIL1>|ΔI| ……次回以降も運転を継続する。 ΔIL1≦|ΔI|<ΔIL2 ……警報を発する。 |ΔI|≧ΔIL2 ……運転休止。 エレベーター運転中において; ΔIL1>|ΔI| ……運転を継続する。 ΔIL1≦|ΔI|<ΔIL2 ……警報を発し、運転を継続する。 ΔIL2≦|ΔI|<ΔIL3 ……最寄り階まで運転する。 |ΔI|≧ΔIL3 ……非常停止させる。
【0045】前述したように本発明の一実施例によれ
ば、各インバータの電流制御に用いる電流検出器の特性
が異なる等により、インバータ間に発生する電流のアン
バランスを、簡単な構成で、かつ、安定して検出するこ
とができる。これにより、常に、電流のアンバランスな
く2台のインバータを制御することができるので、電流
のアンバランスを非常に大きく生じさせて、乗客の閉じ
込めとなるような故障を発生させることを未然に防止す
ることができる。
【0046】前述した本発明の第1の実施例は、運転モ
ード判定器124が、インバータ電流のアンバランス量
ΔIに応じた複数の判定レベルを有し、この判定レベル
に対応した運転方法を指示するとして説明したが、本発
明は、これに限ることなく、アンバランスの大きい状態
でエレベーターの継続運転を防止することができるよう
に構成すればよい。
【0047】また、前述した本発明の一実施例は、運転
モード判定器124が、表示器、発光ダイオード、ブザ
ー等により警報を発する電流アンバランスの範囲を、Δ
L1≦|ΔI|<ΔIL2とするとして説明したが、本発
明は、これに限ることなく、電流アンバランスが所定の
レベル以上となったとき警報を発するように構成しても
よい。
【0048】また、警報の発する方法として、記憶装置
に、電流のアンバランス量、所定のアンバランスレベル
を越えた運転回数等を記録し、これをエレベーターの保
守時に読み出して保守者に知らせる方法を使用すること
もできる。
【0049】前述した本発明の一実施例は、インバータ
電流のアンバランスの検出をコンバータ部21A、21
Bとインバータ部22A、22Bとの間に電流検出器1
0を挿入して、差電流を検出するものとして説明した
が、本発明は、これに限ることなく、何らかの方法で、
確実にインバータ電流のアンバランスを検出することが
できればよい。
【0050】図3はインバータ電流のアンバランスを検
出する他の方法を説明する図である。図3において、1
4、15は電流検出器であり、他の符号は図1の場合と
同一である。
【0051】図3に示す例は、コンバータ部21A、2
1Bに接続される商用電源1の同一相、または、インバ
ータ部22A、22Bから同一位相で出力される電流相
に差電流を検出する電流検出器14、または、15を挿
入することによりインバータ電流のアンバランスを検出
するものであり、このような構成によっても、図1、図
2により説明した本発明の一実施例の場合と同様な効果
を得ることができる。
【0052】また、前述した本発明の一実施例は、駆動
用のモータとして複数のモータ(図示例では2つのモー
タ)を軸直結したタンデムモータを用いるとして説明し
たが、本発明は、これに限らず、3相2巻線モータ等の
多巻線モータを用いることもできる。また、本発明の一
実施例は、インバータ2A、2Bとして電流形で構成し
たインバータを使用しているが、本発明は、電圧形のイ
ンバータを使用する場合にも適用することができる。
【0053】さらに、前述した本発明の実施例は、イン
バータを2台使用するとして説明したが、本発明は、さ
らに多数のインバータを使用する場合にも適用すること
ができる。この場合、多数のインバータの電流の相互間
にアンバランスが生じているか否かを検出する電流検出
器を設けるようにすればよい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、複
数のインバータにより駆動されるエレベーターにおい
て、差電流を検出する1つの電流検出器により複数のイ
ンバータ間の電流のアンバランスを検出することがで
き、安価な構成で、かつ、比較的安定して電流のアンバ
ランスを検出することができる。これにより、閉じ込め
故障を生じるようなインバータ電流のアンバランスの大
きい状態でのエレベーターの運転を未然に防止すること
ができるので、エレベーターの安全性の向上を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】動作を説明するフローチャートである。
【図3】インバータ電流のアンバランスを検出する他の
方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 商用電源 2A、2B インバータ 3A、3B モータ 4 シーブ 5 乗りかご 6 カウンターウェート 7 ロープ 8 速度検出器 9A、9B、10 電流検出器 11 運転指令発生器 12 速度制御器 13 警報器 21A、21B コンバータ部 22A、22B インバータ部 23A、23B、25A、25B コンデンサ 24A、24B リアクトル 120 速度指令発生部 121 速度制御部 122A、122B 電流制御部 123A、123B PWM制御部 124 運転モード判定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目黒 都志雄 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社 日立製作所水戸工場内 (56)参考文献 特開 平5−49296(JP,A) 特開 平2−228288(JP,A) 特開 平5−38182(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66B 1/30

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインバータと、これら複数のイン
    バータから給電される電動機と、この電動機によって駆
    動される乗りかごとを備えたエレベーターの制御装置に
    おいて、各インバータの同一部所を通る少なくとも一箇
    所の電流を電流検出器の一次側に逆極性に入力して差電
    流を検出するように構成したインバータ相互間のアンバ
    ランス電流を検出する電流検出手段を備え、検出された
    アンバランス電流の値に応じて乗りかごの運転を制御す
    ることを特徴とするエレベーターの制御装置。
  2. 【請求項2】 複数のインバータと、これら複数のイン
    バータから給電される電動機と、この電動機によって駆
    動される乗りかごとを備えたエレベーターの制御装置に
    おいて、インバータ相互間のアンバランス電流を検出す
    る電流検出手段と、検出されたアンバランス電流の値に
    応じて乗りかごの運転方法を決定する運転モード判定手
    段とを備え、決定された運転モードに従って乗りかごの
    運転を制御することを特徴とするエレベーターの制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記電流検出手段は、各インバータの中
    間回路を通る電流、各インバータに入力される同一相の
    電流、あるいは、各インバータが出力する同一相の電流
    の少なくとも一箇所の電流を電流検出器の一次側に逆極
    性に入力して差電流を検出するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項記載のエレベーターの制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記運転モード判定手段は、前記電流検
    出手段により検出されたアンバランス電流の値が予め定
    めた設定レベルを越えたとき、そのアンバランス電流の
    値を記憶し、前記設定レベルを越えた状態での乗りかご
    の運転回数を記憶し、あるいは、警報を発するように構
    成されていることを特徴とする請求項2または3記載の
    エレベーターの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記運転モード判定手段は、エレベータ
    ー停止中に、各インバータに所定の電流が流れるように
    指示を行い、前記電流検出手段により検出されたアンバ
    ランス電流の値が予め定めた設定レベルを越えたとき、
    次回以降の乗りかごの運転を休止させる指示を行うよう
    に構成されていることを特徴とする請求項2または3
    載のエレベーターの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記運転モード判定手段は、乗りかごの
    運転中、インバータ相互間のアンバランス電流の値を常
    時監視し、このアンバランス電流の値が予め定めた設定
    レベルを越えたとき、最寄り階まで乗りかごの運転を行
    わせる指示を行うように構成されていることを特徴とす
    る請求項2または3記載のエレベーターの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記運転モード判定手段は、乗りかごの
    運転中、インバータ相互間のアンバランス電流の値を常
    時監視し、このアンバランス電流の値が予め定めた設定
    レベルを越えたとき、乗りかごを非常停止させる指示を
    行うように構成されていることを特徴とする請求項2ま
    たは3記載のエレベーターの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記運転モード判定手段は、乗りかごが
    1つのインバータで駆動されている場合、乗りかご運転
    中のアンバランス電流の値による乗りかごの運転指示を
    行わないように構成されていることを特徴とする請求項
    2または3記載のエレベーターの制御装置。
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