JP2885503B2 - 車両用積層ガラス - Google Patents

車両用積層ガラス

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は厚み4mm以下の薄いガラス板ならびに透明な
合成樹脂フイルム層から少なくとも種々選択して組み合
わせて透明な接着層を介して積層し、該積層ガラス板の
特定領域の前記接着層部に微細なワイヤ、該微細なワイ
ヤでなす特異な大きさの網目状を配備積層するものとし
たことにより、特により軽量化ならびにより安全性の達
成等を兼ね備える車両用積層ガラス、ことに自動車用フ
ロントガラス等としてより有用な車両用積層ガラスを提
供するものである。
〔従来の技術〕
最近、地球環境の問題ならびに地球資源の問題等から
省エネルギーの必要性が殊に望まれてきており、自動車
等においても燃費の向上の対応策が行われようとしてい
て、その一つに自動車用窓ガラスにおける軽量化があ
る。また一方では快適な生活を行うための安全性、居住
性のより向上へのニーズが高まってきており、自動車等
においても種々の対応がさらに行われつつある。
例えば、特公昭45−2317号公報には、2枚のガラス板
がこれら板に接着された透明プラスチック層によって平
行に隔置された積層車輌壁体において、内側ガラス板が
外側ガラス板より薄く且圧縮内力を有する表面帯域によ
って強化されており、従って該内側ガラス板が(a)鈍
体に対して外側ガラス板よりも大きな破壊抵抗と、
(b)外側ガラス板よりも大きな可撓性と、(c)破損
した場合に外側ガラス板のように比較的大きな破片とな
らずに小さな粒子となる能力を有している積層車輌壁体
が開示され、内側ガラス板が約1.5〜2.25mmの厚さを、
外側ガラス板が約1.75〜3.0mmの厚さを有し、内側ガラ
ス板が2mの高さから落される225grの鋼球の衝撃に耐え
るように強化されており、外側ガラス板が225gr鋼球の2
mからの落下衝撃によって破壊されること、さらに破壊
した場合に緩衝地帯の15.2cm半径以内における破片の面
積が2.15cm2を越えることのない破壊態様を有するよう
に強化されており、外側ガラス板が破壊された場合は少
なくとも衝撃帯域面積の90%が6.45cm2より大きな面積
を有する破片となること等が記載されている。また特公
昭58−19616号公報には、外側ガラスは厚さ3mm以下の徐
冷ガラス板とし、内側ガラスは強化処理によって2500Kg
/cm2以上の平均曲げ強度を付与された厚み1.0mm乃至1.9
mmの強化ガラス板であって曲げ強度σと厚みtの二乗の
積σt2が60乃至97Kgに調整されている車輌合わせガラス
が開示されている。さらに特開昭49−55776号公報に
は、硬透明板状体と、厚さ0.025mm〜0.25mm、抗張力352
Kg/cm2以上であって、かつ150%以下の最終伸びを有す
る非破壊性透明プラスチック膜とを、厚さ0.12mm〜1.52
mm抗張力457Kg/cm2以下で上記非破壊性透明プラスチッ
ク板の抗張力以下であって、かつ150%以上の最終伸び
を有する透明プラスチック中間膜により接着した耐衝撃
性透明合せ構成体が開示され、有機シリコン膜である耐
擦傷性被膜をPET膜上面に被覆してもよいこと等が記載
されている。さらにまた実開昭50−60375号公報には、
透明なガラス板あるいはプラスチック板よりなる基材の
表面、あるいはこれらの複数枚の間に金属製ネットをポ
リ酢酸ビニル系接着剤で定着してなるネット入り積層体
が開示されている等である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述したような特公昭45−2317号公報ならびに特公昭
58−19616号公報に記載されているようなもとは、薄板
ガラスによる合せガラス、殊に車体側ガラス板として車
外側ガラス板より薄い薄板強化ガラス板を用いること
で、自動車用フロント窓ガラスとして衝突時に乗員の受
ける衝撃の低減、顔面等に受ける裂傷の低減および合せ
ガラスにおける頭部の耐貫通性ならびに飛来小石等によ
る耐破壊性を改善しようとして、合せガラスに可撓性及
び弾力性を与えしかも高破壊抵抗を維持し、さらに破壊
時における非鋭利な小粒状破片化を備えるものを得よう
としているものの耐貫通性等において必ずしも前述した
最近のニーズ等に対し充分満足し得るものとは言い難い
ものである。また特開昭49−55776号公報に記載のもの
は、上述した諸々の要望をかなり満足するものとなって
いるものの、より充分で完璧に近づけようとする最近の
ニーズに対しては必ずしも充分とは言い難いものであ
る。さらに実開昭50−60375号公報に記載のものでは、
透視性が悪いことはもちろん、仮に透視性を改善したと
しても上述した各種強度等に対しても充分満足し得るも
のとは必ずしもならないものであって、自動車用窓ガラ
スとして採用し得るものとは言い難いものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は前述したような問題点に鑑みてなしたもので
あって、薄板ガラス、透明な合成樹脂フイルムならびに
透明な接着層を種々組み合わせて積層一体化するに際
し、積層ガラスの特定領域において特異な形状かつ大き
さになるようにして微細なワイヤを接着層部に配備する
ようにしたことにより、より軽量化するなかでより最適
な可撓性および弾力性を与え、しかも高耐破壊性を維持
し、さらに耐貫通性をより改善でき、透視性も充分確保
できえて、乗員に対してはもとより自動車窓ガラス内外
での安全性をより高めるとともにより省エネルギーを成
し得るものとなる車両用積層ガラスを提供するものであ
る。
すなわち、本発明は、ガラス板2枚を積層一体化した
積層ガラス、あるいは、ガラス板と透明な合成樹脂フイ
ルムとを積層一体化した積層ガラスからなる車輌用積層
ガラスにおいて、ガラス板は厚みが4mm以下とし、太さ
として直径100〜10μm、引っ張り強度として600〜100K
g/mm2である微細なワイヤを積層間に配置し、ワイヤの
長さ方向の積層ガラスの引っ張り強度を補強して成るこ
とを特徴とする車輌用積層ガラス。
ならびに、該微細なワイヤは該車輌用積層ガラスの端
縁より200mm以内の領域あるいは/および該車輌用ガラ
スの中心線に対称に巾100mm以内の領域に少なくとも一
本配置したことを特徴とする前記車輌用積層ガラス。
さらに、前記微細なワイヤを少なくとも大きさ10cm2
の網目状として配置したことを特徴とする前記車輌用積
層ガラス。
さらにまた、前記車輌用積層ガラスの周辺部における
セラミック焼き付け層の被覆部領域に、前記微細なワイ
ヤを配置したことを特徴とする前記車輌用積層ガラスを
提供するものである。
ここで、前記車両用積層ガラスの端縁より200mm以内
の領域あるいは/および該車両用積層ガラスの中心線に
対称に巾100mm以内の領域、または前記積層ガラス全領
域のうち、少なくとも一領域の接着層部に微細なワイヤ
を少なくとも一本または/および該微細なワイヤでなく
少なくとも大きさ10cm2の網状目を複数個配備積層する
ようにしたのは、より透視性の確保、より軽量化しつつ
適宜可撓性と弾力性を調整してより耐破壊性、より耐貫
通性ならびにより耐放り出し性となるようにする等のた
めであり、特に前記端縁より200mm以内の領域あるいは
/および前記中心線に対称に巾100mm以内の領域ならび
に微細なワイヤについては主にフロントガラスまたはリ
ヤガラスにおいて、前記全領域ならびに前記網状目につ
いては主にリヤガラス、サイドガラスならびにルーフガ
ラスにおいて用いるのがそれぞれ好ましく、セラミック
焼き付け層部(例えば所謂黒枠)では一本以上すなわち
複数本あるいは/および前記網状目を配備するとより好
ましくなるものである。また前記耐貫通性等から微細な
ワイヤの間隔については、少なくとも二本の微細なワイ
ヤが乗員の頭部に掛かる程度になるようすることが好ま
しいものであり、前記網状目の大きさを10cm2以上とし
たのは、上述したことと透視性等からであり、好ましく
は25cm2程度以上である。
また前記厚み4mm以下のガラス板を少なくとも一枚用
いることとしたのは、例えば一枚のガラス板すなわち単
板ガラスに直接または接着層を介して透明な合成樹脂フ
イルムあるいは合成樹脂層を被覆積層する際には、車外
側にガラス板を用い、該板厚は4mm以下、好ましくは3.5
mm〜1.1mm程度、より好ましくは3.0mm〜1.5mm程度であ
り、また例えば接着層あるいは接着層ならびに合成樹脂
フイルム層を介して車内外側にガラス板を用いる際に
は、車外側として3.0mm〜1.1mm程度の板厚が好ましく、
より好ましくは2.5mm〜1.5mm程度であり、車内側として
は2.0mm〜1.0mm程度の板厚が好ましく、より好ましくは
1.8mm〜1.2mm程度である。またガラス板としては無機質
あるいは有機質のどちらでもよく、例えば所謂ガラス
板、ポリカーボネート樹脂板、アクリル樹脂板等の透明
体であればよく、好ましくは無機質のガラス板であり、
無色あるいは各種着色したものならびに赤外線や紫外線
吸収機能を持つもの、または膜被覆等の各種表面処理し
て多機能化等をしたもの、さらには生板はもとより強度
アップしたものあるいは種々強化したものならびに屈曲
したもの等各種加工したものなどが用いられ、例えば車
外側ガラス板では強度アップ、各種強化処理したもの、
車内側ガラス板では各種強化処理したものがそれぞれ好
ましく、上述したこれらを巧みに組み合わすことによっ
てさらに高機能で多機能となりより好ましくなるもので
ある。
さらに透明な接着層としては、例えばポリビニルブチ
ラール(PVB)膜層、接着性熱可塑性ポリウレタン系樹
脂膜層、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂
膜層等の液状固着、フイルム状溶着等による層であり、
なかでもPVB膜がよいものであり、膜層の厚みとしては
約1000μm〜50μm程度であり、好ましくは800μm〜1
30μm程度、より好ましくは760μm〜350μm程度であ
る。
さらにまた透明な合成樹脂フイルム層としては、例え
ばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン
系、塩化ビニリデン系、塩化ポリビニル系等であり、な
かでもPETあるいはポリウレタン系がよいものであり、
厚みとしては1000μm〜25μm程度であり、好ましくは
800μm〜50μm、より好ましくは500μm〜100μmで
ある。なお該フイルム層の表面にはハードコート層ある
いは赤外線紫外線の反射吸収膜層ならびに着色層等各種
の多機能化層を被覆してもよいものであり、また該フイ
ルム層は事前にフイルム化し層として用いてもよく、あ
るいは液状物を直接塗布し固着フイルム層としてもよ
く、その際接着層を介しても介さなくてもよいものであ
る。
さらにまた前記微細なワイヤが太さとして直径100〜1
0μm、引っ張り強度として600〜100Kg/mm2であるもの
が好ましいとしたのは、前記直径が100μmを超えると
例えば接着層の厚みに対して圧迫したようになって剪断
的に作用することとなり兼ねないしまた乗員の透視に対
し気になるようになり易いからであり、10μm未満では
例えば微細過ぎて弾力性、耐貫通性等の補強となり難
く、強度的に所期の目的を達成し難くなり易いものであ
る。また引っ張り強度が600Kg/mm2を超えると所期の可
撓性あるいは弾力性等が得難くなるようになり、加えて
直径10μm程度では600Kg/mm2をさらに超えるような引
っ張り強度は得難いからであり、100Kg/mm2未満では車
外側の薄いガラス板に対する衝撃の補助、すなわち前記
合成樹脂フイルム層あるいは前記接着層における弾力
性、耐貫通性等の補強となり難くなるからである。よっ
て例えば直径10μm程度で200Kg/mm2〜550Kg/mm2の引っ
張り強度を有するものの方が好ましいものである。とも
かく構成する前記各層と前記微細なワイヤとの引っ張り
強度差が大き過ぎても小さ過ぎても所期の目的を達成で
きないものである。前記微細なワイヤの材質としては金
属製、無機製あるいは有機製でもよいが、好ましくは金
属製ならびに無機製のものであり、なかでも金属製がよ
り好ましいものである。なお該ワイヤの熱膨張係数を出
来るだけ整合させたほうがよいこと、ならびに該ワイヤ
の表面に各種処理を施してもよいことは言うまでもな
い。
なお、前記微細なワイヤの配備積層については事前に
接着フィルム層等に貼着などの手段で配備して積層して
もよいし、あるいは積層する際に配備してもよいもので
ある。また積層方法については特に限定されるものでは
なく、公知の方法は勿論のこと効率的に実施できるもの
であればよい。
〔作用〕
本発明の車両用積層ガラスにおいては、より薄いガラ
ス板、透明な接着層ならびに透明な合成樹脂フイルム層
を各種巧みに組み合わせて積層一体化するなかで、接着
層部における特定の領域に微細なワイヤを配備するよう
にしたことにより、透視性を充分確保して接着力や耐候
性耐久性を低下させることなくより軽量化ができて、し
かも合成樹脂フイルム層部ならびに接着層部における弾
力性、耐貫通性等を補強して積層ガラス自体の可撓性、
弾力性等を最適とし得て、車外側薄ガラス板への内部側
からの衝撃を吸収緩和するものとなってより高破壊抵抗
となり、衝突時に乗員の頭などの受ける衝撃が小さくか
つ貫通し難いものとなり、加えて車外側からの例えば小
石等飛来物等に対する耐破壊性となり、破砕時において
は車内側ガラス板を非鋭利な破片にもでき得て人体への
裂傷を低減し、しかも適当な視界を与えて耐脱落飛散性
とし、さらに光学的熱的特性等で多機能化することなど
もできるものとなり、しかして省エネルギー等で資源と
環境の両面で貢献できるものであって、人的物的面にお
いてもより高安全性と高居住性とすることができるもの
である。
[実施例] 以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。但
し本発明は係る実施例に限定されるものではない。
第1図は本発明の車両用積層ガラスであって、(a)
図はその正面平面図、(b)図は(a)図のB−B視に
沿うその長辺側断面図、(c)図および(d)図は
(a)図のC−C視およびD−D視に沿うその短辺側断
面図をそれぞれ示すものであり、該車両用積層ガラス
は自動車用フロントガラスの場合であり、曲げ加工した
大きさ約100cm×60cmであって、車外側ガラス板2は板
厚約2mmで強度アップ処理したもの、車内側ガラス板3
は板厚約1.5mmで強化処理したものをそれぞれ用い、直
径約10μm〜12μm程度で引っ張り強度約550Kg/mm2
度である微細なワイヤ5,5′を貼着配備した厚さ約0.76m
m程度のPVB膜の接着層4を用いて従来の積層方法で以て
積層一体化したものである。
(a)図は上述した微細なワイヤ5,5′をガラス板端
縁より約100mm以内の領域と中心線に対称に巾約50mm程
度の領域にそれぞれ2本づつ配備した正面平面図であ
り、(b)図は(a)図におけるB−B視に沿うその長
辺側断面図であって、透明な接着層4であるPVB膜の車
内側ガラス板3側表面に縦ワイヤ5、車外側ガラス板2
側表面に横ワイヤ5′をそれぞれ配備積層した状態を示
すものであり、(c)図および(d)図はそれぞれ
(a)図におけるC−C視およびD−D視に沿うその短
辺側側面図であって、上述と同様に縦横ワイヤ5,5′の
配備積層した状態をそれぞれ示すものである。
上述で得た車両用積層ガラスを自動車用JIS規格等に
よる試験で各種物性評価、例えば耐衝撃性、耐貫通性、
透視性、耐裂傷性、耐候性等を行ったところ、従来品
(例えば同じ大きさで板厚2mmのガラス板2枚と0.76mm
のPVB膜でなる合せガラス)に比してより向上している
ものとなって、しかも従来品より約12%前後の軽量化が
できた車両用積層ガラスとなった。
第2図は本発明の他の実施例であって、平板に近い曲
げ加工した自動車用サイドガラスであり、大きさ約60cm
×50cm、板厚約1.8mmの車外側ガラス板2、板厚約1.2mm
の車内側ガラス板3、その他は前記第1図と同様なもの
を用いて、PVB膜4表裏面で縦横ワイヤ5,5′を大きさ約
50cm2の網状目に配備し、前述したと同様にして積層一
体化した状態を示す車両用積層ガラスの部分拡大斜視図
である。
得られたサイドガラスを前述したと同様の各種物性評
価を行ったところ、前述とほぼ同等程度の車両用積層ガ
ラスとなって、しかも従来品に比して約25%前後の軽量
化ができた。
第3図は透明な合成樹脂フイルム層を有する自動車用
フロントガラスの他の実施例であり、車内側表面にハー
ドコード層7を施した厚み約100μmの合成樹脂フイル
ム層(PET)6と板厚約3.5mmの車外側ガラス板2との間
に、厚さ約0.38mmのPVB膜2枚4,4′を挟み、車外側PVB
膜4′の表裏両面にそれぞれ第1図で述べたと同様に微
細なワイヤを配備、積層一体化した車両用積層ガラスの
部分拡大斜視図である。
得られたフロントガラスを前述と同様の各種評価を行
ったところ、前述と同様の結果を得て、軽量化は約26%
前後の低減ができた。
第4図および第5図は、熱線紫外線吸収で着色した板
厚約2.0mmの車外側ガラス板2、板厚約1.5mmの部分強化
した車内側ガラス板3、厚さ約0.38mmのPVB膜4,4′、厚
み約100μmのPET膜6、前述の縦横微細なワイヤ5,5′
を第1図で示したと同様に平面的に配し、断面的には各
層とワイヤの位置を各種替えて積層一体化したフロント
ガラスでの他の実施例である部分拡大側断面図を示すも
のである。
得られたフロントガラスの各種評価は前述したと同様
の結果を得、軽量化においても前述と同等の低減ができ
た。
なお、上述した本発明以外にも、本発明を種々実施し
たが、ほぼ前述と同等かそれ以上の評価結果ならびに軽
量化を示す車両用積層ガラスを得た。
〔発明の効果〕
本発明によれば、板厚4mm以下の薄いガラス板、透明
接着層、透明合成樹脂フイルム層を用いて種々組み合わ
せて積層一体化するなかで、接着層部に微細なワイヤを
特定領域で各種特異な位置に配備したことにより、乗員
等に対し視界を妨げることなく透視性を確保できて、耐
候性耐久性を低下させることなく、より軽量化ができ、
可撓性と弾力性等をより最適に成し得て、衝撃等を吸収
緩和し破壊抵抗も高まり、乗員の衝突や小石等の飛来物
等に対しても高耐貫通性、低裂傷性、高耐脱落飛散性等
となって安全性を高め、各種多機能化もでき得て高居住
性にもできるものであり、人的物的両面でよりよい環境
や省資源に貢献できるものとなるだけでなく、車両用は
もちろん広く建築用、内装用、家具用等にも採用し得る
という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係わる車両用積層ガラスの一実施例を
示すものであって、(a)図がその正面平面図、(b)
図が(a)図のB−B視に沿うその長辺側断面図、
(c)図および(d)図がそれぞれ(a)図のC−C視
およびD−D視に沿うその短辺側断面図、第2図および
第3図は本発明に係わる他の実施例を示す部分拡大斜視
図、第4図および第5図はさらに本発明に係わる他の実
施例を示す部分拡大側断面図である。 ……車両用積層ガラス、2……車外側ガラス板 3……車内側ガラス板、4,4′……接着層 5,5′……微細なワイヤ、6……合成樹脂フイルム層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス板2枚を積層一体化した積層ガラ
    ス、あるいは、ガラス板と透明な合成樹脂フイルムとを
    積層一体化した積層ガラスからなる車輌用積層ガラスに
    おいて、ガラス板は厚みが4mm以下とし、太さとして直
    径100〜10μm、引っ張り強度として600〜100Kg/mm2
    ある微細なワイヤを積層間に配置し、ワイヤの長さ方向
    の積層ガラスの引っ張り強度を補強して成ることを特徴
    とする車輌用積層ガラス。
  2. 【請求項2】該微細なワイヤは該車輌用積層ガラスの端
    縁より200mm以内の領域あるいは/および該車輌用ガラ
    スの中心線に対称に巾100mm以内の領域に少なくとも一
    本配置したことを特徴とする請求項1記載の車輌用積層
    ガラス。
  3. 【請求項3】前記微細なワイヤを少なくとも大きさ10cm
    2の網目状として配置したことを特徴とする請求項1記
    載の車輌用積層ガラス。
  4. 【請求項4】前記車輌用積層ガラスの周辺部におけるセ
    ラミック焼き付け層の被覆部領域に、前記微細なワイヤ
    を配置したことを特徴とする請求項1または請求項3記
    載の車輌用積層ガラス。
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