JP2885074B2 - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JP2885074B2
JP2885074B2 JP16774794A JP16774794A JP2885074B2 JP 2885074 B2 JP2885074 B2 JP 2885074B2 JP 16774794 A JP16774794 A JP 16774794A JP 16774794 A JP16774794 A JP 16774794A JP 2885074 B2 JP2885074 B2 JP 2885074B2
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heat
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徹 薄井
佳洋 佐野
直 中村
皓三 浅野
幸二 石関
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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラーの空気予熱、
空気調和、化学反応プロセス、廃熱回収など、多くの分
野で一般的に用いられる熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来型熱交換器としては、シェルアンド
チューブ型、プレート型、プレートフィン型、直接接触
型、再生型等がある。ここで、シェルアンドチューブ型
熱交換器およびプレートフィン型熱交換器においては、
伝熱面上にフィンで代表される拡大伝熱面を設け、伝熱
面積を増加させることにより、熱交換器を小型化するた
めの工夫をしたものが一般的に用いられている。
【0003】比表面積を大きくする工夫として、伝熱面
上にフィンを付けるのが一般的であるが、フィンよりも
更に比表面積を増大する方法の一つとして伝熱面上に金
属製繊維を付ける場合がある(特開昭57−2998,
特開昭57−39027,特開昭62−125296,
実開昭61−89679)。
【0004】そして、伝熱面に金属製繊維を付ける方法
として、現在は伝熱壁に金属製繊維を押し付ける(実開
昭61−89679)あるいは焼結する(特開昭57−
2998,特開昭57−39027)方法が開発されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】拡大伝熱面として金属
製繊維を採用した場合の課題について図1を参照しなが
ら説明する。ここで、1は伝熱壁、2は高温側を流れる
流体、3は低温側を流れる流体である。
【0006】図(a)は熱交換器の概念図である。高温
側流体2と低温側流体3の流れの向きは、伝熱壁1を隔
てて同一方向を向いている場合(並流)と、逆方向を向
いている場合(向流)とがあるが、以下の議論には直接
関係ないので、図(a)に示した向流の場合について説
明する。
【0007】図(b)は、拡大伝熱面を採用していない
伝熱壁の一部の断面を示したものである。図(b)にお
いて、高温側流体2および低温側流体3の温度をそれぞ
れθH 、θL とするとき、伝熱壁1の微小面積ΔAの部
分を通して、単位時間あたり次式に示す熱量ΔQ(W)
が高温側流体2から低温側流体3に向かって伝達され
る。 ΔQ=k(θH −θL )ΔA (1)
【0008】
【数1】
【0009】ただし、αH 、αL は伝熱壁1の高温側お
よび低温側における熱伝達係数(W/m2 K)、δは伝
熱壁1の厚さ、λは伝熱壁1の熱伝達率(W/mK)、
kは熱通過係数(W/m2 K)である。
【0010】拡大伝熱面を採用しない熱交換器において
は、一般的に式(2)右辺の分母第1項および第3項と
比較して、第2項は小さく無視できる場合が多い。図
(c)は、拡大伝熱面として金属製繊維4を採用した熱
交換器の伝熱壁の一部の断面を示したものである。
【0011】図(c)において、高温側流体2および低
温側流体3の温度をそれぞれθH 、θL とするとき、伝
熱壁1の微小面積ΔAの部分を通して、高温側流体2か
ら低温側流体3に向かって単位時間あたり伝達される熱
量ΔQ(W)は、拡大伝熱面を採用しない熱交換器と同
様に式(1)で表される。ただし、熱通過係数kは式
(2)の代わりに次式となる。
【0012】
【数2】
【0013】ここに、ηはフィン効率(−),tは金属
製繊維の厚さ(m)、σは金属製繊維の比表面積(m2
/m3 ),Rは金属製繊維と伝熱壁との間の接触熱抵抗
(m2 K/W)である。
【0014】添字L は低温側を、H は高温側をそれぞれ
示す。フィン効率は、金属製繊維が一様温度とした場合
に伝わる熱量に対する、実際に伝わった熱量の割合であ
る。
【0015】金属製繊維においては、比表面積σは概ね
2000〜10000程度の値となるので、金属製繊維
を拡大伝熱面として採用すると、拡大伝熱面を採用して
いない熱交換器と反対に、一般に式(3)右辺の分母第
1項および第3項が極めて小さくなるため、第2項およ
び第4項が相対的に大きくなる。即ち、金属製繊維の比
表面積が大きいという特徴を十分生かすためには、熱伝
達率λは材料の選択に関わるので一定とすれば、金属製
繊維と伝熱壁の間の接触熱抵抗Rを極力小さくすること
が肝要である。
【0016】伝熱壁に金属製繊維を押し付ける方式は、
加工が簡単であるという長所はあるが、接触熱抵抗が大
きく、また接触が不安定であるという欠点がある。伝熱
壁に金属製繊維を焼結する方式は、上に比較すれば改善
されるが依然として接触熱抵抗の問題があるうえ、加工
が難しく、コストが高くなる欠点がある。
【0017】以上のほか、伝熱壁に金属製繊維を蝋付け
する方式も考えられるが、これは焼結する方式の欠点に
加えて、熱交換器の最高使用温度が600°C程度に限
られる欠点がある。この発明は、上記のような事情のも
とで考案されたもので、加工が容易でかつ接触熱抵抗が
小さい熱交換器を提供することを課題とするものであ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の熱交換器は、一
側が高温流体に他側が低温流体に接する、金属繊維不織
布を重ねて構成した金属繊維マットの中央部に、上記両
流体の混合を防止する仕切部が形成された熱伝達要素
を、上記両流体に対してその流れが上記要素内を通過す
る方向に配設してなるものである。
【0019】そして、上記仕切部が、金属繊維マットに
耐熱性無機接着剤を含浸させることにより形成される
か、金属繊維マットを帯状の部材によって圧縮して密着
することにより形成されるか、または金属繊維マットに
耐熱性無機接着剤を含浸させると共に、帯状部材によっ
て圧縮して密着することにより形成されている。
【0020】
【作用】金属繊維マットは金属繊維不織布を重ねて構成
されており、その比表面積が極めて大きくそれ自体で伝
熱面が拡大されている。そして、金属繊維マットの中央
部に仕切り部が形成され、高温流体と低温流体が混合し
ないようになっているが、金属繊維自体は連続している
ので、伝熱面に金属繊維を付ける従来品に比べ、接触熱
抵抗はゼロであり、熱通過係数が大きくなっている。
【0021】こうして、伝熱面積の拡大に加えて、接触
熱抵抗を皆無としたことによって、極めて低い温度差
で、高温側流体から低温側流体に、多量の熱を伝達する
ことができる。そして、仕切部の形成は、圧縮して密着
するのが極めて簡単であるが、両流体の混合を防止する
面では耐熱性無機接着剤を含浸させることが望ましい。
【0022】
【実施例】本発明の具体的な実施例を説明する前に、本
発明の熱交換器の原理的な構成、作用を図2を参照しな
がら説明する。熱伝達要素10は、金属繊維不織布を重
ねて形成した金属繊維マット11の中央部に仕切部15
が形成されている。
【0023】そして、熱伝達要素10の一側に高温側流
体2が,また他側に低温側流体3が直交するように配置
されて熱交換器が構成されている。金属繊維マット11
は、金属繊維不織布を重ねて構成されているので、その
比表面積が極めて大きくそれ自体で伝熱面が拡大されて
いる。
【0024】仕切部15は高温側流体2と低温側流体3
が混合することを防止している。この場合、金属繊維自
体は、断続されることなく、連続しているので、接触熱
抵抗は皆無である。
【0025】こうして、伝熱面積の拡大に加えて、接触
熱抵抗を皆無としたことによって、極めて低い温度差
で、高温側流体から低温側流体に、多量の熱を伝達する
ことができる。
【0026】以下に本発明の一実施例を、ボイラーの排
ガスの熱エネルギーを回収して、燃焼用空気と燃料ガス
等の混合気を予熱するための予熱器に適用した場合に就
いて図3および図4により説明する。
【0027】ここで、12は排ガスの流れ、13は混合
気の流れ、20は排ガス、混合気の流れを分配、合流す
る管寄せである。金属繊維マット11の幅wは580m
m、高さhは820mm、厚さtは40mmである。金属繊
維マット11は、線径20ミクロンのステンレス鋼線を
空隙率90%、厚さ4mmに焼結成形した金属不織布を1
0枚重ねて構成されている。
【0028】金属繊維マット11の金属繊維の線径は数
ミクロンから数mm程度の範囲で製作可能で用途や設計条
件により選択できるが、圧損と伝熱の観点から10ミク
ロンから100ミクロンの範囲が望ましい。
【0029】図5に、各種仕切部15の構造を示す。
(a)は、金属繊維マット11を構成する金属不織布1
1aの管寄せ20に対応する位置に耐熱性無機接着剤1
6を浸透させて仕切部15を形成したものである。耐熱
性無機接着剤16はアルミナ、シリカ、ジルコニア等を
主成分としたセラミック系接着剤である。そして、この
例では、アルミナを主成分とするセラミック接着剤で、
加熱硬化温度が150°C、耐熱温度が1200°Cの
ものが用いられている。
【0030】(b)は,管寄せ20に対応する位置で、
金属繊維マット11を構成する金属不織布11aの相互
間に帯状部材17を挟み込み圧縮して密着することによ
り仕切部15を形成したものである。
【0031】(c)は,上記両者の組合わせ、即ち金属
繊維マットに耐熱性無機接着剤16を含浸させると共
に、帯状部材17によって圧縮して密着させたものであ
る。そして、仕切部15で区切られた混合気流路あるい
は排ガス流路を流れる混合気13と、排ガス12は管寄
せ20によって分配、合流される。
【0032】混合気および排ガス流路の幅gはそれぞれ
10mm, 仕切部の幅tは2mmである(図3参照)。流路
の幅を広く取り過ぎると、式(3)中のフィン効率ηが
低下するので、幅を50mm以下とすることが望ましく、
特にステンレス鋼系の繊維を使用する場合には、ステン
レス鋼の熱伝導率の低さから20mm以下がより望まし
い。
【0033】この予熱器の仕様は以下の通りである。図
6は予熱器の中の混合気および排ガスの温度分布を示
す。向流でかつ低温度差での伝熱を実現している。 (混合気) 入口温度:40°C 出口温度:643°C 容積流量:95.2Nm3 /h ガス流速:0.311m/s 圧力損失:150mmAq (排ガス) 入口温度:700°C 出口温度:97°C 容積流量:95.2Nm3 /h ガス流速:0.311m/s 圧力損失:150mmAq 交換熱量:20.5kW なお、この実施例では、ステンレス鋼製繊維マットを採
用したが、より低温のガスであれば、銅製繊維あるいは
アルミニウム製繊維マットの採用が熱交換器をコンパク
トにする上で望ましく、特に後者を採用することによっ
て大幅な軽量化を計ることができる。
【0034】なお、ボイラー排ガス部に、本発明を適用
することにより、排ガス温度を下げ、その分供給ガスを
予熱することができるようになるので、ボイラー効率を
高めることができる。
【0035】
【発明の効果】金属繊維マットを伝熱面として採用し、
かつ熱接触により熱を伝える部分が存在しないため、熱
接触抵抗がゼロであるので、熱通過係数が高く、熱交換
器がコンパクトになる。
【0036】拡大伝熱面を作るための従来方法としての
プレートフィンと比較して、蝋付け部分が存在しないた
め、より高温での使用に耐える(600°C以上)。金
属繊維マットは、繊維と直角方向には高い断熱性を有す
るため、極めて薄型の熱交換器が製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱交換器の作用説明図。
【図2】本発明による熱交換器の作動原理図。
【図3】空気予熱器に適用した場合の構成の分解図。
【図4】空気予熱器に適用した場合の組立図。
【図5】金属繊維マット中の各種仕切部の構成の説明
図。
【図6】空気予熱器内部の温度分布の説明図。
【符号の説明】
2…高温流体、3…低温流体,10…熱伝達要素、11
…金属繊維マット、12…排ガス、13…混合気、15
…仕切部、16…耐熱性無機接着剤、17…帯状部材。
フロントページの続き (72)発明者 浅野 皓三 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 石関 幸二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−2998(JP,A) 特開 昭48−14882(JP,A) 特公 昭36−22573(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28F 21/08 F28F 13/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側が高温流体に他側が低温流体に接す
    る、金属繊維不織布を重ねて構成した金属繊維マットの
    中央部に、上記両流体の混合を防止する仕切部が形成さ
    れた熱伝達要素を、上記両流体に対してその流れが上記
    要素内を通過する方向に配設してなる熱交換器。
  2. 【請求項2】 仕切部が、金属繊維マットを構成する金
    属繊維不織布に耐熱性無機接着剤を含浸させることによ
    り形成されている請求項1に記載の熱交換器。
  3. 【請求項3】 仕切部が、金属繊維マットを構成する金
    属繊維不織布を帯状部材によって圧縮して密着すること
    により形成されている請求項1に記載の熱交換器。
  4. 【請求項4】 仕切部が、金属繊維マットを構成する金
    属繊維不織布に耐熱性無機接着剤を含浸させると共に、
    帯状部材によって圧縮して密着することにより形成され
    ている請求項1に記載の熱交換器。
JP16774794A 1994-07-20 1994-07-20 熱交換器 Expired - Lifetime JP2885074B2 (ja)

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KR100807748B1 (ko) * 2001-09-06 2008-02-28 한라공조주식회사 내·외기 분리유동형 공기조화장치용 열교환기

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