JP2883850B2 - パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法 - Google Patents

パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法

Info

Publication number
JP2883850B2
JP2883850B2 JP8132150A JP13215096A JP2883850B2 JP 2883850 B2 JP2883850 B2 JP 2883850B2 JP 8132150 A JP8132150 A JP 8132150A JP 13215096 A JP13215096 A JP 13215096A JP 2883850 B2 JP2883850 B2 JP 2883850B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paraffin
mold
frp
hull
forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8132150A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09315380A (ja
Inventor
正篤 福田
誠司 牧口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JAPAN TEKUNO MEITO KK
Original Assignee
JAPAN TEKUNO MEITO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JAPAN TEKUNO MEITO KK filed Critical JAPAN TEKUNO MEITO KK
Priority to JP8132150A priority Critical patent/JP2883850B2/ja
Publication of JPH09315380A publication Critical patent/JPH09315380A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2883850B2 publication Critical patent/JP2883850B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds, Cores, Or Mandrels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FRPで船舶、ヨ
ット、ボート類の船体外板形状を製造する際のFRPの
型に関し、特にパラフインで形成するFRP製船体外板
成形用型の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、FRPにより船体外板形状を成形
加工する場合の型は、一般的に木型が多く用いられてい
る。
【0003】図4〜図6は、従来の木型のFRP製船体
外板成形用型で、図4は平面図、図5は図4のC−C線
断面図および図6は図4のD−D線断面図である。
【0004】図4〜図6により、従来の木型のFRP製
船体外板成形用型の製造工程を説明すれば、以下の工程
である。 (1)最初に、現図展開作業で作画された実船の船体形
状寸法に合わせて、合板材で幾つかのフレーム形状材1
1を製作する。 (2)次に、各フレーム形状材11を船長方向に組み立
て、縦通材12および床材16等で固定して雌型枠を製
作し、盤木17の上に設置する。 (3)次に、各フレーム形状材11の内側に、ポリエス
テル合板13を曲げ加工等しながら張り、また、接合面
14をパテ仕上げして、船体外板形状成形用の雌型が完
成する。 (4)続いて、FRPの型抜き作業を容易にするため、
ポリエステル合板の表面をワックスで磨いて滑面仕上げ
15を行う(15は滑面仕上げ面)。 (5)FRP作業の開始前に、雌型の表面に離型剤を塗
布し、続いてFRP表面仕上げ剤であるゲルコートを塗
布する。 (6)乾燥後、その表面にガラス繊維と樹脂を複数層積
層し、樹脂が硬化したら雌型から脱型することによりF
RP製の船体外板形状が成形される。
【0005】通常、成形型の製作は、建造船が1〜2隻
の場合は、最初から雌型を製作するが、レジャーボート
等を量産する場合や高級ヨットの製作では、最初に雄型
を、前記と同じ要領で製作し、次にその雄型を使用して
FRP製の雌型を成形用型として製作する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、FR
P製船舶の船体外板形状を成形加工する場合には、必ず
実物寸法に合った成形用型の雌型あるいは雄型を製作す
る必要がある。
【0007】現在、これらの成形用型の製作は、経験豊
富な現図技能者および木工作業の熟練技能者が手作業で
製作しているため、例えば、雌型の製作コストは、FR
P製船体建造コストの30%を占めており、コストの削
減が課題である。
【0008】また、国内のFRP製船舶製造業界では、
熟練技能者の高齢化および後継者不足が、事業の存続に
対し深刻な問題となっている。
【0009】さらに、使用材料であるが、成形型の製作
には、主として木材、合板およびポリエステル合板等を
使用しているが、これらの材料は一度使用されると、ほ
とんどは再利用されることなく、大部分は廃棄処分され
ている。そのため、最近問題となっている、木材資源の
リサイクルの観点より、再利用可能な新規な材料を使用
した成形型の製作が切望されている。
【0010】本発明は前述の問題点を解決するためにな
されたもので、成形型製作の機械化によるコスト削減
と、再利用可能な材料を使用した新しい成形型の製作方
法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決する第
一の手段は、型材に固形パラフィンを用い、事前にコン
ピュータで作成された船体寸法データにより、前記固形
パラフィンをNC切削加工し、最後に、パラフィン面を
滑面仕上げすることを特徴とするパラフィンで形成する
FRP製船体外板成形用型の製造方法により解決され
る。
【0012】前述の課題を解決する第二の手段は、型枠
にパネル材を使用して建造船の大きさが納まる型枠を組
み立て、該型枠内に溶けたパラフィン液体を流し込んだ
後冷却してパラフィン型を完成し、該パラフィン型を事
前にコンピュータで作成された船体寸法データにより、
パラフィンの表面をNC切削加工し、最後に、パラフィ
ン面を滑面仕上げすることを特徴とするパラフィンで形
成するFRP製船体外板成形用型の製造方法である。
【0013】前述の課題を解決する第三の手段は、外型
枠をモジュール化した組立パネル材で構成し、該外型枠
の内側面を形状型材としてパラフィン材で構成して雌型
を製造することを特徴とする第二の手段に記載のパラフ
ィンで形成するFRP製船体外板成形用型の製造方法で
ある。
【0014】前述の課題を解決する第四の手段は、内型
枠をモジュール化した組立パネル材で構成し、該内型枠
の外側面を形状型材としてパラフィン材で構成して雄型
を製造することを特徴とする第二の手段に記載のパラフ
ィンで形成するFRP製船体外板成形用型の製造方法で
ある。
【0015】前述の課題を解決する第五の手段は、外型
枠または内型枠の型枠材あるいは型心材を硬質発泡ウレ
タンで構成し、前記型枠材あるいは型心材の内側または
外側を形状型材としてパラフィン材で構成して型を製造
することを特徴とする前記第二の手段、第三の手段また
は第四の手段に記載のパラフィンで形成するFRP製船
体外板成形用型の製造方法により解決される。
【0016】
【発明の実施の形態】第一の発明は、型材に固形パラフ
ィンを用い、事前にコンピュータで作成された船体寸法
データにより、前記固形パラフィンをNC切削加工によ
り削り出し、最後に、パラフィン面を滑面仕上げするこ
とを特徴とするパラフィンで形成するFRP製船体外板
成形用型の製造方法である。
【0017】FRP製船体外板成形用型は、船体の幅、
深さおよび長さを有する固形パラフィンを用意し、該固
形パラフィンを事前にコンピュータで作成された船体寸
法データにより、NC切削加工し、最後に、パラフィン
面を滑面仕上げて製作される。NC切削加工により、雌
型または雄型のFRP製船体外板成形用型が製作され
る。
【0018】前記の第一発明は、比較的小型のFRP船
体を形成する場合に適している。図1〜図3は、前記第
2から第五の発明にかかるFRP製船体外板成形用型を
説明する図で、雌型を一例として説明する。
【0019】図1は平面図、図2は図1のA−A線断面
図および図3は図1のB−B線断面図である。図1〜図
3において、本発明は型構成材としてパラフィンを用い
ることを特徴とするもので、1は、合板、アルミあるい
はスチール等のパネル材からなる外型枠である。当該外
型枠の型枠材または内型枠の型枠材・型心材は硬質発泡
ウレタンを用いてもよい。
【0020】2は、前記パネル材1の中に鋳造して硬化
した固形パラフィン材で、3は数値データによりNC削
成機で切削加工し、滑面仕上げを行ったパラフィンの表
面を示す。
【0021】4は、機械加工作業、運搬作業およびFR
P脱型作業を容易にするために雌型を分割した位置を示
しており、4分割状態が図示されている。
【0022】5は、パネル材1を組み立てて固着すると
きの固定金具であり、図2に示す6は、使用するパラフ
ィン量を少なくするための底板パネル材であり、7は、
パラフィン製雌型を設置するための盤木である。
【0023】次に、図1〜図3により、本発明にかかる
パラフィンで形成するFRP製船体外板成形用型につい
て、雌型を一例とした製造方法の作業工程順について、
以下に述べる。 (1)最初に、型枠のパネル材1、固定金具5および底
板パネル材6等を使用して建造船の大きさが納まる雌型
枠を組み立て、該雌型枠をパラフィン溶解槽前に設置
し、該雌型枠内に、所定の厚みを有するパラフィン材を
鋳造するために、合板、金網ネット、ビニールあるいは
硬質発泡ウレタン等で製作された内型枠(図示せず。)
を別途セットする。 (2)パラフィン溶解槽から溶けたパラフィン液体を前
記雌型型枠と前記内型枠との隙間に流し込む鋳造作業を
行い、冷却する。
【0024】パラフィン材は、FRP作業に最適な硬度
を有するように、パラフィン材の配合成分を調整したも
のを使用する。 (3)完成した雌型を右舷と左舷に2分割して大型のN
C削成機にセットする。 (4)事前にコンピュータで作成された船体寸法データ
により、パラフィンの表面をNC切削加工し、最後に、
滑面仕上げしてパラフィン面3が完成する。 (5)仕上がり寸法の検査は、大型定盤上にセットした
パラフィン製雌型を大型三次元測定器で検査して雌型が
完成する。以上の(1)〜(5)の一連の作業工程は、
専門のパラフィン製成形型の製作工場で製作する。 (6)完成したパラフィン製雌型は、例えば、4分割し
た状態でトラック等の運搬手段によりFRP工場へ搬入
する。 (7)所定の場所に設置された盤木7の上に分割面を固
着して設置する。最後にパラフィン分割面は、溶かした
パラフィン材で鋳掛け補修作業を行って、完全一体型の
パラフィン製雌型が完成する。
【0025】パラフィン材はもともと剥離性が良いた
め、従来の成形型製作の際に行っていた型表面全体のワ
ックス磨きおよび離型剤の塗布作業が不要となる。
【0026】FRP作業終了後、雌型は型製作工場へ戻
し、全ての材料は再利用される。尚、雌型の他に成形型
として雄型も前記と同様の製作工程により製作すること
ができる。
【0027】尚、パラフィン製型の試作の結果、パラフ
ィンの表面にガラス繊維と樹脂を複数層積層し樹脂の硬
化後脱型しても、パラフィンの表面が溶けて変形するよ
うなことは一切発生しないことが立証された。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、FRP
製船舶の製作に必要な成形型の製作方法を、機械化によ
る切削加工方法と、型材として最適なパラフィン材の組
み合わせにより行うので、型製作コストの削減が図ら
れ、型製作熟練技能者不足の問題が解消し、型材はパラ
フィンであるので溶解すれば再利用可能である。
【0029】また、本発明は、機械化による切削加工で
あるので型加工精度が向上し、FRP作業コストが削減
され、型生産一貫体制の確立が図られ、FRP業界の設
備費の軽減等FRP業界全体に対するコスト競争力アッ
プにきわめて大きな効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるパラフィンで形成されたFRP
製船体外板成形用型の雌型の平面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図1のB−B線断面図である。
【図4】従来技術にかかるFRP製船体外板成形用型の
平面図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】図4のD−D線断面図である。
【符号の説明】
1 パネル材 2 パラフィン材 3 滑面仕上げのパラフィン材表面 4 雌型の分割位置 5 パネル材固定金具 6 底板パネル材 7 盤木 11 フレーム形状材 12 縦通材 13 ポリエステル合板 14 接合面 15 滑面仕上げ面 16 床材 17 盤木
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B63B 5/24 B63B 9/06 B29C 33/40

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型材に固形パラフィンを用い、事前にコ
    ンピュータで作成された船体寸法データにより、パラフ
    ィンをNC切削加工し、最後に、パラフィン面を滑面仕
    上げすることを特徴とするパラフィンで形成するFRP
    製船体外板成形用型の製造方法。
  2. 【請求項2】 型枠にパネル材を使用して建造船の大き
    さが納まる型枠を組み立て、該型枠内に溶けたパラフィ
    ン液体を流し込んだ後冷却してパラフィン型を完成し、
    該パラフィン型を事前にコンピュータで作成された船体
    寸法データにより、パラフィンの表面をNC切削加工
    し、最後に、パラフィン面を滑面仕上げすることを特徴
    とするパラフィンで形成するFRP製船体外板成形用型
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 外型枠をモジュール化した組立パネル材
    で構成し、該外型枠の内側面を形状型材としてパラフィ
    ン材で構成して雌型を製造することを特徴とする請求項
    2に記載のパラフィンで形成するFRP製船体外板成形
    用型の製造方法。
  4. 【請求項4】 内型枠をモジュール化した組立パネル材
    で構成し、該内型枠の外側面を形状型材としてパラフィ
    ン材で構成して雄型を製造することを特徴とする請求項
    2に記載のパラフィンで形成するFRP製船体外板成形
    用型の製造方法。
  5. 【請求項5】 外型枠または内型枠の型枠材あるいは型
    心材を硬質発泡ウレタンで構成し、前記型枠材あるいは
    型心材の内側または外側を形状型材としてパラフィン材
    で構成して型を製造することを特徴とする請求項2、請
    求項3または請求項4に記載のパラフィンで形成するF
    RP製船体外板成形用型の製造方法。
JP8132150A 1996-05-27 1996-05-27 パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法 Expired - Fee Related JP2883850B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8132150A JP2883850B2 (ja) 1996-05-27 1996-05-27 パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8132150A JP2883850B2 (ja) 1996-05-27 1996-05-27 パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09315380A JPH09315380A (ja) 1997-12-09
JP2883850B2 true JP2883850B2 (ja) 1999-04-19

Family

ID=15074535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8132150A Expired - Fee Related JP2883850B2 (ja) 1996-05-27 1996-05-27 パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2883850B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150003781A (ko) * 2012-04-02 2015-01-09 윌리엄 안톤 트론들 복합재료로부터 3d 물체를 제작하는 방법
CN109834890B (zh) * 2017-11-28 2020-12-04 广西南宁智翠科技咨询有限公司 一种环氧树脂船体模型的浇注方法及其机构

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62286713A (ja) * 1986-06-05 1987-12-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd プラスチツク用型の形成方法
JP3462249B2 (ja) * 1994-01-06 2003-11-05 大塚化学ホールディングス株式会社 成形型用樹脂組成物、成形型及び該成形型を用いる成形法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09315380A (ja) 1997-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5345052A (en) Tool making
RU2623772C2 (ru) Способ изготовления трехмерного объекта из композитного материала
US5819388A (en) Process and device for producing a workpiece
JP2883850B2 (ja) パラフィンで形成するfrp製船体外板成形用型の製造方法
CN102574310A (zh) 用于生产风力涡轮叶片的阴模的直接生产
US3161555A (en) Method of making plastic fixtures
CN214000634U (zh) 一种用于制作镜面的成型模具
Sirilertworakul et al. Computer prediction of location of heat centres in castings
US6284168B1 (en) Method of forming molds and mold plugs
US8505610B2 (en) Mould and a method of its manufacture
KR101312183B1 (ko) 몰드리스 해양 레저 선박 건조방법
CN217454338U (zh) 一种新型耐火砖模具
JP4526669B2 (ja) 樹脂成形用金型とその作製方法
Onuh et al. Optimising build parameters and hatch style for part accuracy in stereolithography
EP0546226A1 (en) Casting process
Ashley Rapid mold-making for investment casting
GB2262251A (en) Casting process
JP2553124B2 (ja) 金型の製造方法
EP0546225A1 (en) Tool making
EP0134233A1 (en) Method and apparatus for making articles with complex surfaces such as frames for boat model kits
Cook Pattern Making
CN115781992A (zh) 一种玻璃纤维树脂基复合材料长效模具成形方法
JPH08318535A (ja) キャビティ型及びその製造法
JPS6130255A (ja) 模型船用鋳型
CN105880347A (zh) 分段制造模具

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees