JP2882576B2 - 浮上式移動体の防塵装置 - Google Patents

浮上式移動体の防塵装置

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JP2882576B2
JP2882576B2 JP29767696A JP29767696A JP2882576B2 JP 2882576 B2 JP2882576 B2 JP 2882576B2 JP 29767696 A JP29767696 A JP 29767696A JP 29767696 A JP29767696 A JP 29767696A JP 2882576 B2 JP2882576 B2 JP 2882576B2
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BOEICHO GIJUTSU KENKYU HONBUCHO
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浮上式移動体の防塵
装置に関する。さらに詳しくは、別個独立の集塵装置を
必要としない浮上式移動体の防塵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、重量物をわずかな牽引力で搬
送できるところから、空気浮上式移動体が重量物の搬送
に利用されている。かかる浮上式移動体としては、例え
ば、特開平4ー164708号公報に、搬送物を載荷す
る荷台の下面に断面形状がW字形をなして中央に空所を
形成した空気袋を備え、空気圧源から供給した圧縮空気
で空気袋を膨らませるとともに、さらに空気袋から中央
空所に向けて吹出した排気空気を空気袋と床面との間の
隙間に押し込み通風して荷台を床面から浮上させるよう
にしたものが紹介されている。
【0003】また、同公報には、前記浮上式移動体をい
わゆるクリーンルームで使用した場合に、同浮上式移動
体が走行中に吹き出す排気空気によって、床面に堆積し
た粉塵が舞い上がり、クリーンルームの室内を広範囲に
汚染するという問題を解決するために、前記浮上式移動
体において、空気袋と床面との間の隙間より周囲に吹出
す排気空気から粉塵を除去して排気空気を清浄化する除
塵手段、例えば空気袋の外周側に吹出した排気空気を荷
台の下面より吸引する吸気ファンと、該吸気ファンの後
段に接続した集塵器とからなる除塵装置を搭載したもの
が提案されている。
【0004】しかしながら、同公報の提案にかかわる浮
上式移動体においては、粉塵の舞い上がりを防止するた
めに、空気袋の外周側に吹出した排気空気を荷台の下面
より吸引する吸気ファンと、該吸気ファンの後段に接続
した集塵器とからなる除塵装置等の除塵手段を浮上式移
動体に搭載する必要がある。そのために、浮上式移動体
の有効積載荷重の減少を招来しているという別の問題が
生じている。また、吸気ファンや集塵器を駆動あるいは
作動させる関係上、消費動力の増大を招来しているとい
う問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に鑑みなされたものであって、吸気ファンと
この吸気ファンの後段に接続した集塵器とからなる除塵
装置等の除塵手段を浮上式移動体に搭載することなく、
砂塵や粉塵の舞い上がりを防止できる浮上式移動体の防
塵装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の浮上式移動体の
防塵装置の第1態様は、浮上式移動体本体と、該本体の
周囲に配設されている浮上用空気噴出手段と、該空気噴
出手段の全周にわたって設けられている多数の変形自在
な空気噴射室とを備える浮上式移動体において、前記空
気噴射室の外側に、該空気噴射室間の凹部に向けて差し
込まれている部分を設けて、前記各空気噴射室の外周面
中央部を覆うようにして全周にわたって配設されている
帯状の防塵用部材と、該帯状の防塵用部材の下端部から
下方に向けて配設されている短冊状の防塵用部材とを備
えてなることを特徴とする。
【0007】
【0008】
【0009】 本発明の浮上式移動体の防塵装置の第1
態様においては、前記短冊状の防塵用部材が、相互に重
なり合う部分を設けて前記帯状の防塵用部材に配設され
てなるのが好ましく、また前記短冊状の防塵用部材が、
浮上式移動体本体が浮上した状態または移動している状
態において、地表と若干の隙間ができる程度の長さとさ
れてなるのが好ましい。
【0010】一方、本発明の浮上式移動体の防塵装置の
第2態様は、浮上式移動体本体と、該本体の周囲に配設
されている浮上用空気噴出手段と、該空気噴出手段の全
周にわたって設けられている多数の変形自在な空気噴射
室とを備える浮上式移動体において、前記空気噴射室の
隣接する各室の対向する外面の一方に他方の空気噴射室
に向けて配設された第1防塵用ひげ部材と、他方の空気
噴射室の外面に前記第1防塵用ひげ部材に対応させて配
設された第2防塵用ひげ部材と、前記第1および第2防
塵用ひげ部材の外方において該隣接する各室に跨って配
設されている第3防塵用ひげ部材とを備え、前記第1お
よび第2防塵用ひげ部材のひげの先端が当接または絡み
合わされもしくは噛み合わされ、また前記第3防塵用ひ
げ部材のひげの一部が垂下されていることを特徴とす
る。
【0011】 本発明の浮上式移動体の防塵装置の第2
態様においては、前記垂下されているひげが、浮上式移
動体本体が浮上した状態または移動している状態におい
て、地表と若干の隙間ができる程度の長さとされてなる
のが好ましい。
【0012】
【作用】空気噴出手段から空気噴射室に噴射された空気
の大部分は、この空気噴射室の下方に設けられている空
気噴射口から地表に噴射される。そして、この噴射空気
の反力により本体が浮上する。しかるのち、地表に噴射
された空気は、地表から反射されて本体が浮上すること
により空気噴射室を形成している袋体(浮上用スカー
ト)と地表との間に形成される隙間から空気噴射室の外
側に噴出する。この空気噴射室の外側に噴出した空気は
砂塵を巻き上げながら斜め上方に向けて上昇し、ついで
空気噴射室を形成している袋体と第1防塵手段および第
2防塵手段とにより形成されている空間に進入する。こ
の空間に進入した空気の大部分は、第1防塵手段(帯状
の防塵用部材)や第2防塵手段(短冊状の防塵用部材)
に衝突して方向が転換され袋体に向い、そして同袋体に
衝突する。
【0013】このように各部材あるいは袋体と衝突を繰
り返すうちに空気はその運動エネルギーを消耗する。そ
のため、こののち外部に流出しても粉塵を巻き上げるお
それはない。また、この空気により巻き上げられた粉塵
も衝突のたびに地表に落下してその滞留している数量を
減少する。一方、空気噴射室の空気噴出手段との接合部
との隙間から袋体と第1防塵手段(帯状の防塵用部材)
との間の空間に漏れ込んだ空気は袋体の外面あるいは第
1防塵手段(帯状の防塵用部材)および第2防塵手段
(短冊状防塵用部材)の内面に沿って下降し、粉塵の降
下を助長する。
【0014】あるいは、この空間に進入した空気は、第
1防塵手段(第1および第2防塵用ひげ部材)や第2防
塵手段(第3防塵用ひげ部材)を通過する間に、それに
随伴している粉塵が防塵用ひげ部材に吸着されたり、防
塵用ひげ衝突して地表に落下したりする。そのため、そ
の空気に随伴している粉塵が外部に噴出することはな
い。なお、第1防塵手段を通過した空気は、ひげ部材に
よりその噴出速度が著しく減じられているので、粉塵を
巻き上げることはない。一方、空気噴射室の空気噴出手
段との接合部との隙間から、袋体と第1防塵手段(第1
および第2防塵用ひげ部材)との間の空間に漏れ込んだ
空気は防塵用ひげ部材を通過して外部に噴出するが、こ
れもその噴出速度が著しく減じられているので、粉塵を
巻き上げるおそれはない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかか
る実施の形態のみに限定されるものではない。
【0016】図1は本発明の防塵装置が装備されている
浮上式移動体の実施の形態1の概略図、図2は同防塵装
置の要部説明図、図3は浮上用スカートの斜視図、図4
は図2のIV-IV線断面図、図5は防塵用フレアスカート
の取付け状態の説明図、図6は本発明の防塵装置が装備
されている浮上式移動体の実施の形態2の概略図、図7
は同防塵装置の要部説明図、図8は図7のVIII-VIII線
断面図、図9は第1防塵用ひげ部材の浮上用スカートへ
の取付けの説明図である。
【0017】実施の形態1 図1および図2に示す本発明の実施の形態1の防塵装置
が装備されている浮上式移動体Fおいては、同図にブロ
ック図的に示す圧縮空気源Aから圧縮空気を移動体Fに
供給して移動体Fを浮上させるという点は、従来の浮上
式移動体と同様とされているが、吸気ファンと、該吸気
ファンの後段に接続した集塵器とからなる除塵装置等の
除塵手段を浮上式移動体Fに搭載することなく、粉塵や
砂塵等(以下、単に粉塵という)の舞い上がりを防止で
きる浮上式移動体Fとするために、次のような構成が採
用されている。
【0018】すなわち、浮上式移動体本体(以下、単に
本体という)1の側面1a全周にわたって圧縮空気を噴
射するための噴射孔6を有する送気ダクト2を配設し、
この送気ダクト2に多数の袋体、例えば浮上用スカート
3,3,3,…を、送気ダクト2にその各噴射孔6を覆
うように配設し、またこの浮上用スカート3,3,3,
…の外側中間部に帯状の防塵用タイトスカート4を、そ
の一部を浮上用スカート3,3,3,…間の凹部に差し
込むようにして被覆状に配設し、さらにこの防塵用タイ
トスカート4の下端に、多数の短冊状の防塵用フレアス
カート5,5,5,…を相互の間隔を詰めて配設してな
るものとされている。なお、前記説明から明らかなよう
に、実施の形態1においては、送気ダクト2が空気噴出
手段を、浮上用スカート3,3,3,…と送気ダクト2
とにより形成される空間が空気噴射室8を、防塵用タイ
トスカート4が、粉塵の上方への舞い上がりを防止する
部分を有する第1防塵部材を、防塵用フレアスカート
5,5,5,…が、粉塵の側方への飛散を防止する部分
を有する第2防塵用部材をそれぞれ構成している。
【0019】 より具体的には、本発明の実施の形態1
の浮上式移動体Fの防塵装置は、次のように構成されて
いる。
【0020】図2に示すように、実施の形態1において
は本体1は、直方体の箱体であって、その下部の角が面
取りされて面取り面1cが形成され、この本体1の側面
1aの全周に断面が三角形の送気ダクト2が配設されて
いる。この送気ダクト2の下面(地表Eを臨む面)2a
には、噴射孔6,6,6,…が所定間隔で設けられてい
る。この噴射孔6,6,6,…から噴射される空気を本
体1の下面1bに誘導して本体1を浮上させるために、
噴射孔6はそれぞれ送気ダクト2の下面2aに取付けら
れている、面取り面1cに沿って空気を噴射できる位置
に設けられた空気噴射口3aを有する浮上用スカート3
により覆われている。
【0021】この浮上用スカート3は、例えば図3に示
すように、正面と下面が開放され、上面71がほぼ半楕
円状のわん曲面とされ、側面72,72上端がこの半楕
円状のわん曲面71の縁に沿って接続されているフード
状のもの(以下、単にフードという)7とされ、そして
このフード7の上面71前縁に前記送気ダクト2の下面
2aの上端から上方に突出して設けられている取付け金
具2bに係合するための係合部7aが設けられている。
この取付け金具2bとこの係合部7aとの係合は、例え
ばこの係合部7aで取付け金具2bを挾み込み、その挾
み込んでいる状態でボルトBを、例えば3本挿通して、
ついでその各ボルトBをナットNによりナット締めする
ことによりなされる。また、両側面72,72の前部下
端には、送気ダクト2の下面2aの下端に垂設されてい
る取付け金具2cとの係合部7bが設けられている。こ
の取付け金具2cとこの係合部7bとの係合は、この係
合部7bを取付け金具2cに当接した状態でボルトBを
挿通して、ついでそのボルトBをナットNによりナット
締めすることによりなされる。
【0022】このようにしてフード7を送気ダクト2の
下面2aに取付けることにより、送気ダクト2の外側に
空気噴射室8が形成される。そして、このフード7は、
前述したように下面が開放されていること、および前述
した状態で送気ダクト2の下面2aに取付けられている
ことから、この開放部により面取り面1cに沿って空気
を噴出できる空気噴射口3aが形成される。なお、浮上
用スカート3を構成しているフード7の係合部7a,7
bのボルトB挿通孔73は、縁取りリングRにより補強
されているのが好ましい。
【0023】ところで、この浮上用スカート3,3,
3,…は、本体1が浮上していない場合には地表Eに接
する関係上、その接地の際にも損傷しないように、ある
いは本体1の移動中に地表Eに障害物があっても本体1
の移動の支障とならないように、少なくともその下端部
は可撓性を有するもの、例えばハイパロンコートがなさ
れたナイロン等の合成繊維製のフィルム、あるいは軟質
合成ゴムとされている。
【0024】しかして、噴射口3aから噴射された空気
は、地表Eと衝突して粉塵を巻き上げる。また、この浮
上用スカート3の側面前縁と送気ダクト2の下面2aと
は、前述したように、側面の前部下端に設けられている
係合部7bを、ボルトBおよびナットNにより単にボル
ト・ナット締めにより取付け金具2cに係合しているだ
けであるので、浮上用スカート3側面の前縁と送気ダク
ト2の下面2aとの接合部からも空気がリークして粉塵
を巻き上げるおそれがある。そこで、それを防止するた
めに、図2および図4に示すように、帯状の防塵用タイ
トスカート4が、この浮上用スカート3,3,3,…の
中間部を覆うように取り付けられている。この防塵用タ
イトスカート4の浮上用スカート3,3間に位置する部
分4bは、浮上用スカート3,3間の凹部の底部にまで
に差し込まれている(図2参照)。この差し込まれた防
塵用タイトスカート4bの送気ダクト2の下面2aに当
接する位置は、噴射孔6よりも上方にとなるようにされ
るのが好ましい。そして、この防塵用タイトスカート4
の取付けは、例えばこの防塵用タイトスカート4の上端
部4aの内側を接着剤やいわゆるマジックテープ等によ
り浮上用スカート3の所定位置に接着あるいは咬合する
ことによりなされる。
【0025】また、この防塵用タイトスカート4の下端
部4cには、粉塵の巻き上げを確実に防止するために、
図5に示すような可撓性を有する短冊状の防塵用フレア
スカート5,5,5,…が隙間が生じないようできるだ
け詰めて取付けられている。この防塵用フレアスカート
5,5,5,…の取付けも、例えば接着剤やマジックテ
ープ等によりなされる。ここで、この防塵用フレアスカ
ート5の長さは、本体1が浮上した状態あるいは移動中
の状態で、スカート5の下端5aと地表Eとの隙間が2
〜3cm程度となるようにされている。そして、この程
度の隙間を設ければ、地表Eに多少の障害物が存在した
としても、本体1の円滑な移動が確保される。この防塵
用タイトスカート4および防塵用フレアスカート5とし
ては、ハイパロンコート等の防水処理がされたナイロン
等の合成樹脂からなるフィルム、合成ゴムからなるフィ
ルム、防水処理がなされた布地、あるいは防水処理がな
されていない布地などが用いられる。なお、図5におい
て、図面作成の便宜上、浮上用スカート3,防塵用タイ
トスカート4および防塵用フレアスカート5の肉厚は誇
張されている。
【0026】次に、このような防塵用タイトスカート4
と防塵用フレアスカート5とが設けられた浮上式移動体
Fの防塵作用について説明する。
【0027】噴射孔6,6,6,…から浮上用スカー
ト3により形成された空気噴射室8に噴射された空気
は、ついで空気噴射口3aから面取り面1cに沿って地
表Eに向けて噴射される。そして、この噴射空気の反力
により本体1が浮上する。
【0028】地表Eに噴射された空気は地表Eから反
射されて本体1が浮上することにより浮上用スカート
3,3,3,…と地表Eとの間にできる隙間から浮上用
スカート3,3,3,…の外側に噴出する。
【0029】この浮上用スカート3,3,3,…の外
側に噴出した空気は粉塵を巻き上げながら斜め上方に向
けて上昇し、ついで浮上用スカート3,3,3,…と防
塵用タイトスカート4およびフレアスカート5,5,5
…とにより形成されている空間9に進入する。
【0030】この空間9に進入した空気は、防塵用タ
イトスカート4あるいは防塵用フレアスカート5,5,
5…に衝突して方向が転換されて、浮上用スカート3,
3,3,…に向い、そして同スカート3,3,3,…に
衝突する。そして、この衝突した空気の一部は防塵用フ
レアスカート5,5,5…を通って外部に流出するが、
その速度が減じられているので、粉塵を巻き上げるおそ
れはない。
【0031】このように各スカート3,4,5と衝突
を繰り返すうちに、空気はその運動エネルギーを消耗す
る。また、この空気により巻き上げられた粉塵も、衝突
のたびに地表Eに落下してその数量が減少する。そのた
め、防塵用フレアスカート5,5,5…をとおって外部
に噴出する空気の流速は著しく遅くなっているので、再
び粉塵を巻き上げるおそれはない。
【0032】一方、浮上用スカート3,3,3,…と
送気ダクト2の下面2aとの接合部の隙間から前記空間
9に漏れ込んだ空気は、浮上用スカート3の外面、ある
いは防塵用タイトスカート4およびフレアスカート5,
5,5,…の内面に沿って下降し、粉塵の降下を助長す
る。
【0033】このように実施の形態1の防塵装置におい
ては、浮上用スカート3,3,3,…の外側に防塵用タ
イトスカート4と防塵用フレアスカート5,5,5,…
とが備えられているので、本体1の浮上用の空気により
巻き上げられた粉塵の外部への噴出を実用上問題のない
程度に抑制することができる。
【0034】実施の形態2 本発明の実施の形態2の防塵装置を図6に示し、実施の
形態2は実施の形態1の防塵用タイトスカート4に代え
て第1および第2防塵用ひげ部材4A,4Bを第1防塵
手段として用い、また防塵用フレアスカート5に代えて
第3防塵用ひげ部材5Aを第2防塵手段として用いてな
るものである。
【0035】すなわち、図7および図8に示すように、
前記空気噴射室8の隣接する各室8A,8Bの対向する
外面の一方に他方の空気噴射室8Bに向けて配設された
第1防塵用ひげ部材4Aと、他方の空気噴射室8Bの外
面に前記第1防塵用ひげ部材4Aに対応させて配設され
た第2防塵用ひげ部材4Bと、前記第1および第2防塵
用ひげ部材4A,4Bの外方においてこれら隣接する各
室8A,8Bに跨って配設されている第3防塵用ひげ部
材5Aとを備えてなるものである。そして、前記第1お
よび第2防塵用ひげ部材4A,4Bのひげ41の先端4
1aが当接または絡み合わされ、さらに前記第3防塵用
ひげ部材5Aのひげ51の一部が垂下されているもので
ある。
【0036】この第1および第2防塵用ひげ部材4A,
4Bは、例えば図9に示すように、ひげ41を合成樹脂
基板42に密集状に植毛してなるものとされる。ここ
で、ひげ41はナイロンやプラスチックなどの合成繊維
からなるものとされる。また、このひげ41の基板42
からの高さは、前述したように、この第1(第2)防塵
用ひげ部材4A(4B)が浮上用スカート3の対向する
面に取付けられた際に、その先端41aが対向する第2
(第1)防塵用ひげ部材4B(4A)のひげ41の先端
41aと当接するか、あいるは多少噛み合う(絡み合
う)程度の長さとされている。そして、この第1および
第2防塵用ひげ部材4A,4Bの浮上用スカート3への
取付けは、例えば、この第1および第2防塵用ひげ部材
4A,4Bの基板42の底面42aに浮上用スカート3
との係合凹部42bを所要数設けるとともに、浮上用ス
カート3に前記係合凹部42bに対応した係合突起31
を設け、この係合突起31を前記係合凹部42bに係合
することによりなされる(図9参照)。
【0037】ここで、この係合の強さは、浮上式移動体
Fの移動によっても、容易に係合が外れない程度とされ
ている。また、浮上用スカート3のこの係合突起31が
貫通する部分は、例えば縁取り部材により補強されてい
るのが好ましい。なお、この第1および第2防塵用ひげ
部材4A,4Bの下端は、浮上用スカート3の側面の下
端の空気噴射口3a近くまでとされてもよく、あるいは
粉塵等の噴出が問題となる部分に限定して取付けられて
もよい。
【0038】さらに、この浮上用スカート3の適宜位
置、例えば最外方位置には、図7および図8に示すよう
に、第3防塵用ひげ部材5Aが隣接する浮上用スカート
3,3間に跨って配設されている。この第3防塵用部材
5も、第1および第2防塵用部材4A,4Bと同様に、
例えば、ひげ51を合成樹脂基板52に密集状に植毛し
てなるものとされる。ここで、ひげ51もナイロンやプ
ラスチックなどの合成繊維からなるものとされる。この
第3防塵用ひげ部材5Aの浮上用スカート3の外方への
取付けも、前記第1および第2防塵用ひげ部材4A,4
Bの取付けと同様とされている。そして、このひげ51
は浮上用スカート3から垂下された状態で、その先端5
1aと地表Eとの隙間が2〜3cm程度となるような長
さとされている。その上、この程度の隙間を設ければ、
地表Eに多少の障害物が存在したとしても、本体1の円
滑な移動が確保される。
【0039】なお、第1および第2防塵用ひげ部材4
A,4Bと第3防塵用ひげ部材5Aとの間に隙間があ
り、そこから粉塵が舞い上がるおそれがある場合には、
第3防塵用ひげ部材5Aにその隙間を塞ぐように、基板
52の側面にひげ51を本体側に向けて設けてもよい。
【0040】次に、このような第1および第2防塵用ひ
げ部材4A,4Bと第3防塵用ひげ部材5Aとが設けら
れた浮上式移動体Fの防塵作用について説明する。
【0041】噴射孔6,6,6,…から浮上用スカー
ト3により形成された空気噴射室8に噴射された空気
は、ついで空気噴射口3aから面取り面1cに沿って地
表Eに向けて噴射される。そして、この噴射空気の反力
により本体1が浮上する。
【0042】地表Eに噴射された空気は地表Eから反
射されて本体1が浮上することにより浮上用スカート
3,3,3,…と地表Eとの間の隙間から浮上用スカー
ト3,3,3,…の外側に噴出する。
【0043】この浮上用スカート3,3,3,…の外
側に噴出した空気は粉塵を巻き上げながら斜め上方に向
けて上昇し、ついで浮上用スカート3,3,3,…と第
1および第2防塵用ひげ部材4A,4B,…ならびに第
3防塵用ひげ部材5Aなどにより形成されている空間9
に進入する。
【0044】この空間9に進入した空気は、ついで第
1および2防塵用ひげ部材4A,4Bのひげ41,…な
らびに第3防塵用ひげ部材5Aのひげ51,51,5
1,…を通過して外部に噴出する。この場合、空気の流
速はひげ41,51を通過する間に著しく減じられてい
るので、粉塵を巻き上げるおそれはない
【0045】この間に、この空気に随伴している粉塵
は、第1および第2防塵用ひげ部材4A,4Bのひげ4
1あるいは第3防塵用ひげ部材5Aのひげ51に捕集さ
れ、あるいはひげ41,51との衝突により地表Eに落
下する。
【0046】一方、浮上用スカート3,3,3,…と
送気ダクト2の下面2aとの接合部の隙間から第1およ
び第2防塵用ひげ部材4A,4Bにより形成された空間
10に漏れ込んだ空気は、第1および第2防塵用ひげ部
材4A,4Bのひげ41をとおって外部に噴出する。し
かしながら、その流速は著しく減じられているので、粉
塵を巻き上げるおそれはない。
【0047】このように実施の形態2においては、第1
および第2防塵用ひげ部材4A,4Bならびに第3防塵
用ひげ部材5Aを備えているので、本体1の浮上用の空
気により巻き上げられた粉塵の外部への噴出を実用上問
題のない程度に抑制することができる。
【0048】以上、本発明を実施の形態に基づいて説明
してきたが、本発明はかかる実施の形態のみに限定され
るものではなく、種々改変が可能である。例えば、防塵
用フレアスカートを相互に重なり合う部分を設けて取付
けてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の浮上式移
動体の防塵装置によれば吸気ファンや集塵器などの手段
を用いることなく、浮上式移動体の防塵を図ることがで
きるという優れた効果が得られる。また、吸気ファンや
集塵器を浮上式移動体に搭載することなく防塵を図るこ
とができるので、有効積載荷重の増大が図られるという
効果や、消費動力の低減が図られるという効果も得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の防塵装置が装備されている
浮上式移動体の概略図である。
【図2】同防塵装置の要部説明図である。
【図3】浮上用スカートの斜視図である。
【図4】図2のIV-IV線断面図である。
【図5】防塵用フレアスカートの取付け状態の説明図で
ある。
【図6】本発明の実施例2の防塵装置が装備されている
浮上式移動体の概略図である。
【図7】同防塵装置の要部説明図である。
【図8】図7のVIII-VIII線断面図である。
【図9】第1防塵用ひげ部材の浮上用スカートへの取付
けの説明図である。
【符号の説明】
1 浮上式移動体本体 2 送気ダクト 3 袋体(浮上用スカート) 31 係合突起 4 防塵用タイトスカート 4A 第1防塵用ひげ部材 4B 第2防塵用ひげ部材 41 ひげ 42 基板 5 防塵用フレアスカート 5A 第3防塵用ひげ部材 51 ひげ 52 基板 6 噴射孔 7 フード 8 空気噴射室 9、10 空間 F 浮上式移動体 A 圧縮空気源 E 地表 B ボルト N ナット R 縁取りリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀谷 昭彦 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式 会社 明石工場内 (72)発明者 牧野 一憲 明石市川崎町1番1号 川崎重工業株式 会社 明石工場内 (56)参考文献 特開 平8−58573(JP,A) 実開 昭56−122673(JP,U) 実開 平4−69277(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65G 7/06 B60V 1/00 - 1/22 B60V 3/00 - 3/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 浮上式移動体本体と、該本体の周囲に配
    設されている浮上用空気噴出手段と、該空気噴出手段の
    全周にわたって設けられている多数の変形自在な空気噴
    射室とを備える浮上式移動体において、 前記空気噴射室の外側に、該空気噴射室間の凹部に向け
    て差し込まれている部分を設けて、前記空気噴射室の
    外周面中央部を覆うようにして全周にわたって配設され
    ている帯状の防塵用部材と、該帯状の防塵用部材の下端
    部から下方に向けて配設されている短冊状の防塵用部材
    とを備えてなることを特徴とする浮上式移動体の防塵装
    置。
  2. 【請求項2】 前記短冊状の防塵用部材が、相互に重な
    り合う部分を設けて前記帯状の防塵用部材に配設されて
    なることを特徴とする請求項記載の浮上式移動体の防
    塵装置。
  3. 【請求項3】 前記短冊状の防塵用部材が、浮上式移動
    体本体が浮上した状態または移動している状態におい
    て、地表と若干の隙間ができる程度の長さとされてなる
    ことを特徴とする請求項または記載の浮上式移動体
    の防塵装置。
  4. 【請求項4】 浮上式移動体本体と、該本体の周囲に配
    設されている浮上用空気噴出手段と、該空気噴出手段の
    全周にわたって設けられている多数の変形自在な空気噴
    射室とを備える浮上式移動体において、 前記空気噴射室の隣接する各室の対向する外面の一方に
    他方の空気噴射室に向けて配設された第1防塵用ひげ部
    材と、他方の空気噴射室の外面に前記第1防塵用ひげ部
    材に対応させて配設された第2防塵用ひげ部材と、前記
    第1および第2防塵用ひげ部材の外方において該隣接す
    る各室に跨って配設されている第3防塵用ひげ部材とを
    備え、 前記第1および第2防塵用ひげ部材のひげの先端が当接
    または絡み合わされもしくは噛み合わされ、 前記第3防塵用ひげ部材のひげの一部が垂下されている
    ことを特徴とする浮上式移動体の防塵装置。
  5. 【請求項5】 前記垂下されているひげが、浮上式移動
    体本体が浮上した状態および/または移動している状態
    において、地表と若干の隙間ができる程度の長さとされ
    てなることを特徴とする請求項記載の浮上式移動体の
    防塵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101674191B1 (ko) * 2015-12-18 2016-11-09 한국기계연구원 복층형 에어튜브를 갖는 에어쿠션 이송장치

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