JP2881601B2 - 葡萄用果実袋及びその製造方法 - Google Patents

葡萄用果実袋及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は葡萄の果実に被せて
病気や害虫から果実を保護すると共に果実の熟成を早め
る葡萄用果実袋に関するものである。
【0002】
【従来技術】例えば、葡萄果実の栽培においては、着果
後、一定期間内に一回から二回葡萄用果実袋を掛け、摘
果時期まで果実を病害虫や消毒液(特に、ボールト液)
から保護するようにしている。このような葡萄用果実袋
は、従来は不透明な紙製であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の葡萄用果実袋には、次のような課題があった。
すなわち、紙製の葡萄用果実袋は、病害虫の唾液で容易
に穴が開けられてしまい、病害虫や消毒液から保護する
という点において、その効果は十分とはいえなかった。
また、袋の内部の果実が外部から見えないので、果実の
生育状況や病気の発生状態を確認するには、葡萄用果実
袋を破らなければならない。このため、作業が煩雑とな
り作業者への労力負担が大きかった。
【0004】ところで、葡萄を含め一般の果実は昼夜の
寒暖の差が激しいほど糖度が上がり、熟成を早める。し
かし、従来の紙製の葡萄用果実袋では保温性がよく、し
かも密封された状態であるため、果実を包んでいる葡萄
用果実袋の内部の温度は、寒暖の差がそれほど生じな
い。このため、外気の温度条件が良好であっても、果実
の糖度がそれほど上がらず、熟成が遅れるという課題が
あった。
【0005】本発明は、上記課題を解消するもので、病
害虫や消毒剤から保護する機能を高め、葡萄用果実袋内
部の果実の発育状況を破袋することなく外部から確認で
きるようにして葡萄の生産管理を容易にし、作業者にか
かる労力負担を軽減することを目的とする。また、葡萄
用果実袋内部の温度条件が外気温の温度条件をそのまま
反映するようにして熟成に好適な寒暖の差を生じるよう
にし、果実の糖度を上げて熟成を早め、甘くおいしい果
実を生産できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、葡萄果実を保護する葡萄用果実袋であっ
て、透明または半透明のプラスチックフィルムにより形
成され、多数の通気孔が設けてあり、開口部側には光を
遮る遮光部を有する袋体と、当該袋体の開口部近傍に設
けてあり、上記袋体を枝部に緊結するための緊結部材
と、を備えており、上記袋体の先端部には通水孔が設け
てあり、上記通水孔は上記袋本体を熱溶着して外部側へ
向けて先部が狭小となるよう設けられた集水部の先端部
に設けてあることを特徴とする、葡萄用果実袋である。
【0007】第2の発明にあっては、上記通気孔の孔径
は最長部で1mm以内であり、密度は1cm 当たり
平均4個以上であることを特徴とする、第1の発明に係
葡萄用果実袋である。
【0008】第3の発明にあっては、上記遮光部は光を
反射しやすい明色で着色してあることを特徴とする、第
1または第2の発明に係る葡萄用果実袋である。
【0009】第4の発明にあっては、上記遮光部は、葡
萄用果実袋の開口側端部から先端部までの長さのうち開
口側寄りの1/2から1/4の長さの範囲内で設けてあ
ることを特徴とする、第1,第2または第3の発明に係
る葡萄用果実袋である。
【0010】第5の発明にあっては、葡萄用果実袋の製
造方法であって、プラスチックフィルムを対向させて合
せ、開口部を残して縁部に封鎖部を設けるステップ、上
記封鎖部近傍の所要箇所に外部側へ向けて先部が狭小と
なった集水部を熱溶着により形成するステップ、切断線
が上記集水部の先端部分と交差するように上記封鎖部を
切除し、上記集水部の先端部に通水孔を形成するステッ
プ、を含むことを特徴とする、葡萄用果実袋の製造方法
である。
【0011】袋体の素材としては、数々の昆虫実験の結
果を踏まえ、表面が平滑でカメ虫等の害虫が取り付きで
きない二軸延伸ポリプロピレン(OPP樹脂 Oriented
polypropylene)フィルムが最も適している。しかし、
これに限定されるものではなく、同様の機能を有するも
のであればよく、また他のプラスチックフィルムを使用
してもよい。袋体の素材としてのプラスチックフィルム
は、少なくとも害虫が食い破ることができない強度を有
し、望ましくは上記したようにスリップ性の高いもので
あれば良い。
【0012】通気孔の形状としては、例えば楕円形、円
形あるいは三角形等の多角形があげられる。通気孔の大
きさは、害虫が入り込めず、望ましくは口部の挿入もで
きない大きさであり、最長部で1mm以内に設定される
のが望ましいが、限定はされない。この大きさの場合
は、害虫である夜蛾やカメ虫等の被害を受けにくく、し
かも消毒時の噴霧薬剤も表面張力の関係等から袋内に入
りにくい。通気孔を設ける密度は、通気機能的に十分で
あれば限定しないが、1cm当たり平均4個以上であ
るのが望ましいが、限定はされない。
【0013】 (作 用) 本発明に係る葡萄用果実袋の内部温度は、素材及び通気
孔の作用により、外気の温度条件が直接反映しやすい。
従って、昼夜の寒暖の差が大きく葡萄果実の熟成に好適
である外気の温度条件が整えば、葡萄用果実袋内部も昼
夜の寒暖差が大きくなるので、糖度が高くなり、果実の
熟成が早くなる。
【0014】葡萄用果実袋の素材は透明または半透明で
あるため、従来の紙製の葡萄用果実袋とは相違して外部
から袋内部を見ることができる。従って、果実の生育状
況や病気発生状態などは葡萄用果実袋を破ることなく確
認できるので、生産管理が容易になり、作業者への労力
負担が軽減される。
【0015】また、葡萄用果実袋には、葡萄に被せたと
きに上部に位置する開口部側に遮光部が設けてあるの
で、上方からの直射日光を効果的に遮ることができる。
葡萄果実は袋を掛けないと、直射日光を受けやすい上部
側だけが変色する、いわゆる肩焼けを生じるが、遮光部
の作用により、この肩焼けを防止できる。そして、袋内
部の葡萄果実は必要十分な太陽光を浴びることができる
ので、着色が良好となり、高級色に仕上がる。これによ
って、高品質で付加価値の高い葡萄果実を栽培すること
ができる。
【0016】遮光部が、葡萄用果実袋の開口側端部から
先端部までの長さのうち開口側寄りの1/2から1/4
の長さの範囲内で設けてあるものにあっては、上記肩焼
けの防止効果が特に優れる。なお、遮光部が1/2を超
えると、袋内部の葡萄果実が太陽光を十分に浴びること
ができないので、着色に悪影響がでやすいという問題を
生じる。また、遮光部が1/4に満たない場合は、葡萄
果実が直射日光を受けやすくなり、肩焼けを生じやすく
なるという問題を生じる。
【0017】遮光部が光を反射しやすい明色で着色して
あるものにあっては、直射日光を効果的に遮ることがで
きるので、肩焼けをより確実に防止できる。また、袋内
部に太陽熱が取込まれにくいので、袋内部の葡萄果実に
異常高温による品質の低下を生じることを防止できる。
【0018】葡萄用果実袋には開口部寄りに緊結部材が
取付けてあり、葡萄用果実袋を葡萄果実に被せた後、緊
結部材によって開口部を閉じ、枝等に緊結できるので、
他に結び紐等を必要とせず、容易かつ迅速な作業ができ
る。なお、緊結部材の素材は、例えば、針金、針金を合
成樹脂や紙で被覆したもの等であるが、これらに限定す
るものではない。
【0019】通気孔の孔径が最長部で1mm以内で、密
度は1cm 当たり平均4個以上であるものにあって
は、まず孔径が小さいので消毒時の噴霧薬剤が入りにく
く、夜蛾やカメ虫等の被害も受けにくい。
【0020】袋体の袋先端部に通水孔が設けてあるもの
にあっては、雨天時やスプリンクラー等による散水時に
袋の開口部を絞った部分から侵入した水分や結露によっ
て生じた水滴の排水が十分に行われる。従って、袋内部
に残留した水分または過剰な湿気による病気や腐れなど
の発生を防止できる。
【0021】袋体に通水孔が設けてあり、通水孔は袋本
体を熱溶着して先部側が狭小となるよう設けられた集水
部の先端部に設けてあるものにあっては、散水や結露等
により袋内部の集水部に水が溜ると、その圧力で通水孔
が拡り、水は効率よく排出される。また、排水後には、
集水部に僅かに残った水の表面張力により対向するフィ
ルムがくっつき、通水孔がシールされる。すなわち、集
水部は排水時以外は、水が溜っているかシール状態にあ
るか、いずれかの状態になっている。この構造によれ
ば、通水孔からの排水を可能にすると共に消毒液の侵入
が防止できる。
【0022】葡萄用果実袋の製造方法にあっては、切断
線が先部が狭小となった集水部の先端部分と交差するよ
うに封鎖部を切除して通水孔を形成するので、切断線の
位置を変えることによって、通水孔の大きさを容易に設
定できる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
き更に詳細に説明する。図1は本発明に係る葡萄用果実
の参考例を示す斜視図である。葡萄用果実袋1は、O
PP樹脂フィルム製で、表構成片11と裏構成片12に
より構成された袋体を有している。表構成片11と裏構
成片12は長さ方向における一端側が折曲封鎖されて袋
先端部13が設けられている。表構成片11と裏構成片
12の幅方向の両端部は熱溶着により封鎖されており、
袋先端部13とは反対側の端縁部は封鎖されずに開口部
14が設けられている。
【0024】表構成片11と裏構成片12には多数の通
気孔15が縦横にほぼ等間隔で設けられている。通気孔
15の形状は円形で、直径は約0.5mmである。ま
た、通気孔15が設けられた密度は、1cm 当た
り、平均4個である。葡萄用果実袋1のうち、開口部1
4側の表構成片11及び裏構成片12には、開口部14
側の端部から袋先端部13の端部までの長さのうち開口
部14寄りの1/2を占める遮光部16が設けてある。
遮光部16は各構成片11、12の内面を明色である白
色を印刷着色して設けられている。また、葡萄用果実袋
1の開口部14寄りには、金属製の線材を芯材とした合
成樹脂帯である緊結部材19が、中央部を接着テープ2
0を介し接着して取付けてある。
【0025】 (作 用) 図2は使用状態を示す説明図である。図1、図2を参照
して本発明の参考例の作用を説明する。なお、葡萄用果
実袋1は他の果実に利用することも可能である。葡萄用
果実袋1は、着果安定後に葡萄果実を包むようにして被
せた後、緊結部材19によって開口部14を絞り、葡萄
用果実袋1を枝等に緊結し固定する。このように、緊結
部材19が袋と一体に設けてあることにより、他に結び
紐等を必要とせず、容易かつ迅速な作業ができる。
【0026】葡萄用果実袋1は透明または半透明部分を
有するため、従来の紙製の葡萄用果実袋とは相違して外
部から袋内部を見ることができる。従って、葡萄の生育
状況や病気発生状態等は葡萄用果実袋1を破ることなく
確認できるので、生産管理が容易である。また、葡萄用
果実袋1には開口部14側、つまり葡萄に被せたときに
上側になる位置に遮光部16が設けてあるので、上方か
らの直射日光を効果的に遮ることができ、葡萄果実の肩
焼けを防止できる。
【0027】葡萄用果実袋1を二軸延伸ポリプロピレン
であるOPP樹脂フィルムで形成しているので、表面が
平滑であるためカメ虫等は滑って袋外面に止まることが
できない。また、OPP樹脂フィルムは強度に優れてお
り、このためカメ虫等は葡萄用果実袋1を食い破ったり
果実液を吸ったりすることができず、被害を最小限に抑
えることができる。
【0028】通気孔15の直径は0.5mmであるの
で、消毒時の噴霧薬剤が入りにくく、夜蛾やカメ虫等の
被害も受けにくい。また、通気孔15が設けられている
密度は1cm 当たり平均4個であるので、必要な通
気性は確保でき、外気温度条件を袋内部の温度条件に反
映させやすくなるので、外気の温度条件が昼夜の寒暖の
差が大きく熟成に好適な条件であれば、葡萄果実の熟成
が早まり、糖度の高い高品質の葡萄果実が栽培できる。
【0029】なお、実験によれば、本発明に係る葡萄用
果実袋1の内部温度は従来の紙製の果実袋と比較して、
夜温の場合で4℃低く、外気の温度が十分に反映されて
いることがわかった。これにより果実の熟成が早まり、
数日早く出荷できるようになった。また、遮光部16が
明色である白色に着色されているので、太陽光が反射さ
れやすく、熱を取込みにくい。よって、袋内部が異常高
温になることによる被害を防止できる。なお、遮光部1
6の色は白に限定されず、明色であれば、他の色、例え
ば明るい灰色などでもよい。
【0030】図3は本発明に係る葡萄用果実袋の実施の
形態を示す斜視図、図4は本発明に係る葡萄用果実袋の
製造方法を示す説明図である。なお、図面において上記
葡萄用果実袋1と同一または同等箇所には同一の符号を
付して示している。葡萄用果実袋1aの袋先端部13a
には、四箇所に通水孔18が設けてある。通水孔18を
設ける工程を図4を参照して説明する。
【0031】 葡萄用果実袋1aの底部先端側にV字
を描くようにして熱溶着部17を連続して形成し、それ
ぞれに区画された集水部17aを設ける。 切断線が
集水部17aの先端部分と交差するように袋先端側を切
除し、集水部17aの先端部に通水孔18を形成する。
この通水孔18の大きさは切断位置を変えることによっ
て簡単に調整できる。なお、熱溶着部17で挟まれ先部
側が狭小となった部分は集水部17aとなっている。ま
た、葡萄用果実袋1aにおいては緊結部材19が一端部
を接着テープ20を介し接着してある。
【0032】葡萄用果実袋1aによれば、上記葡萄用果
実袋1の作用に加えて、袋内部に結露等により集水部1
7aに水が溜ると、その圧力で通水孔18が拡り、水は
効率よく排出される。また、排水後には、集水部17a
に僅かに残った水の表面張力により、対向するフィルム
はくっつき、通水孔18がシールされる。すなわち、集
水部17aは排水時以外は、水が溜っているシール状態
にあるか、いずれかの状態にある。この構造によれば、
通水孔18からの排水を可能にすると共に消毒液の侵入
が防止できる。また、緊結部材19は一端部を接着して
あるので、袋を葡萄に被せる際、緊結部材19を巻付け
るときには片手で簡単に作業ができる。
【0033】なお、本明細書で使用している用語と表現
はあくまで説明上のものであって、限定的なものではな
く、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するもの
ではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定され
るものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形
が可能である。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)本発明に係る葡萄用果実袋の内部温度は、素材及
び通気孔の作用により、外気の温度条件が袋内部の温度
条件、ひいては葡萄の品質に反映しやすい。従って、外
気の温度条件が昼夜の寒暖の差が大きく葡萄果実の熟成
に好適である場合は、葡萄用果実袋内部も昼夜の寒暖差
も大きくなるので、糖度が高くなり、熟成が早くなる。
【0035】(b)葡萄用果実袋の素材は透明または半
透明であるため、従来の紙製の葡萄用果実袋とは相違し
て外部から袋内部を見ることができる。従って、葡萄果
実の生育状況や病気発生状態などは葡萄用果実袋を破る
ことなく確認できるので、生産管理が容易になり、作業
者への労力負担が軽減される。
【0036】(c)葡萄用果実袋には、葡萄に被せたと
きに上部に位置する開口部側に遮光部が設けてあるの
で、上方からの直射日光を効果的に遮ることができる。
葡萄果実は袋を掛けないと、直射日光を受けやすい上部
側だけが変色する、いわゆる肩焼けを生じるが、遮光部
の作用により、この肩焼けを防止できる。なお、遮光部
が、葡萄用果実袋の開口側端部から先端部までの長さの
うち開口側寄りの1/2から1/4の長さの範囲内で設
けてあるものにあっては、上記肩焼けの防止効果が特に
優れる。そして、袋内部の葡萄果実は必要十分な太陽光
を浴びることができるので、着色が良好となり、高級色
に仕上がる。これによって、高品質で付加価値の高い葡
萄果実を栽培することができる。
【0037】(d)遮光部が光を反射しやすい明色で着
色してあるものにあっては、直射日光を効果的に遮るこ
とができるので、肩焼けをより確実に防止できる。ま
た、袋内部に太陽熱が取込まれにくいので、袋内部の葡
萄果実に異常高温による品質の低下を生じることを防止
できる。
【0038】(e)葡萄用果実袋には開口部寄りに緊結
部材が取付けてあり、葡萄用果実袋を葡萄果実に被せた
後、緊結部材によって開口部を閉じ、枝等に緊結できる
ので、他に結び紐等を必要とせず、容易かつ迅速な作業
ができる。
【0039】(f)通気孔の孔径が最長部で1mm以内
で、密度は1cm 当たり平均4個以上であるものに
あっては、まず孔径が小さいので消毒時の噴霧薬剤が入
りにくく、夜蛾やカメ虫等の被害も受けにくい。
【0040】(g)袋体の袋先端部に通水孔が設けてあ
るものにあっては、雨天時やスプリンクラー等による散
水時に袋の開口部を絞った部分から侵入した水分や結露
によって生じた水滴の排水が十分に行われる。従って、
袋内部に残留した水分または過剰な湿気による病気や腐
れなどの発生を防止できる。
【0041】(h)袋体に通水孔が設けてあり、通水孔
は袋本体を熱溶着して先部側が狭小となるよう設けられ
た集水部の先端部に設けてあるものにあっては、散水や
結露等により袋内部の集水部に水が溜ると、その圧力で
通水孔が拡り、水は効率よく排出される。また、排水後
には、集水部に僅かに残った水の表面張力により対向す
るフィルムがくっつき、通水孔がシールされる。すなわ
ち、集水部は排水時以外は、水が溜っているかシール状
態にあるか、いずれかの状態になっている。この構造に
よれば、通水孔からの排水を可能にすると共に消毒液の
侵入が防止できる。
【0042】(i)葡萄用果実袋の製造方法にあって
は、切断線が先部が狭小となった集水部の先端部分と交
差するように封鎖部を切除して通水孔を形成するので、
切断線の位置を変えることによって、通水孔の大きさを
容易に設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る葡萄用果実袋の参考例を示す斜視
図。
【図2】使用状態を示す説明図。
【図3】本発明に係る葡萄用果実袋の実施の形態を示す
斜視図。
【図4】本発明に係る葡萄用果実袋の製造方法を示す説
明図。
【符号の説明】
1 葡萄用果実袋 11 表構成片 12 裏構成片 13、13a 袋先端部 14 開口部 15 通気孔 16 遮光部 17 線溶着部 17a 集水部 18 通水孔 19 緊結部材 20 接着テープ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 葡萄果実を保護する葡萄用果実袋であっ
    て、 透明または半透明のプラスチックフィルムにより形成さ
    れ、多数の通気孔が設けてあり、開口部側には光を遮る
    遮光部を有する袋体と、 当該袋体の開口部近傍に設けてあり、上記袋体を枝部に
    緊結するための緊結部材と、 を備えており、上記袋体の先端部には通水孔が設けてあり、上記通水孔
    は上記袋本体を熱溶着して外部側へ向けて先部が狭小と
    なるよう設けられた集水部の先端部に設けてある ことを
    特徴とする、 葡萄用果実袋。
  2. 【請求項2】 上記通気孔の孔径は最長部で1mm以内
    であり、密度は1cm 当たり平均4個以上であるこ
    とを特徴とする、請求項1記載の 葡萄用果実袋。
  3. 【請求項3】 上記遮光部は光を反射しやすい明色で着
    色してあることを特徴とする、 請求項1または2記載の葡萄用果実袋。
  4. 【請求項4】 上記遮光部は、葡萄用果実袋の開口側端
    部から先端部までの長さのうち開口側寄りの1/2から
    1/4の長さの範囲内で設けてあることを特徴とする、 請求項1、2または3記載の葡萄用果実袋。
  5. 【請求項5】 葡萄用果実袋の製造方法であって、 プラスチックフィルムを対向させて合せ、開口部を残し
    て縁部に封鎖部を設けるステップ、 上記封鎖部近傍の所要箇所に外部側へ向けて先部が狭小
    となった集水部を熱溶着により形成するステップ、 切断線が上記集水部の先端部分と交差するように上記封
    鎖部を切除し、上記集水部の先端部に通水孔を形成する
    ステップ、を含むことを特徴とする、葡萄用果実袋の製
    造方法。
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