JP2881140B1 - 遠隔操作用ハンド - Google Patents

遠隔操作用ハンド

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JP2881140B1
JP2881140B1 JP31832497A JP31832497A JP2881140B1 JP 2881140 B1 JP2881140 B1 JP 2881140B1 JP 31832497 A JP31832497 A JP 31832497A JP 31832497 A JP31832497 A JP 31832497A JP 2881140 B1 JP2881140 B1 JP 2881140B1
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Abstract

【要約】 【課題】 全長を任意に設定して遠隔操作をスムーズに
行えるばかりでなく十分な物体保持力を有する遠隔操作
用ハンドを提供する。 【解決手段】 遠隔操作用ハンド10のレバー13を長
手方向末端側にスライドさせると、ワイヤ29を介して
浮動滑車26が長手方向末端側へ移動し、第1及び第2
連結板27、28を介して第1及び第2操作軸21、2
2が末端方向に引っ張られる。その結果、第1及び第2
ハンド部材17、18はねじりコイルバネ23の付勢力
に抗して回転し、開放状態になる。なお、ワイヤ29
は、一端が外桿部材11の固定点31に固定され、そこ
から固定滑車25、浮動滑車26に掛け渡されて、他端
がレバー13に至るようにピンと張られているため、中
桿部材16が外桿部材11に対して突出没入してもピン
と張られたままであり、常にワイヤ29を介して両ハン
ド部材17、18の開操作を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉可能なハンド
部材を遠隔的に操作可能な遠隔操作用ハンドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、遠隔操作用ハンドとしては、例え
ば特開平5−131374号公報に開示されているもの
が知られていた。この遠隔操作用ハンドは、図8に示す
ように、伸縮可能な多段桿部材101の先端に、可動ハ
ンド部材102および固定ハンド部材103が設けられ
ている。可動ハンド部材102はバネ104により絶え
ず閉じる方向に付勢されている。多段桿部材101には
その内部を摺動可能な摺動部材105が挿通されてお
り、この摺動部材105のうち可動ハンド部材102の
係合部102aに面する位置には傾斜面105aが形成
されている。この摺動部材105は長手方向に延びる長
溝106に沿ってスライド可能であり、その後端はリー
ル108にコイル状に巻回された幅方向断面が凸状をな
す帯板109に連結されている。
【0003】この可動ハンド部材102を開くには、ノ
ブ110を前方にスライドさせる。ノブ110を前方に
スライドする際には押圧部111が軸周りに下向きにわ
ずかに揺動する。このため、帯板109は押圧部111
と支持部112との間に挟み込まれた状態でノブ110
と共に前方にスライドされる。すると、帯板109に連
結された摺動部材105も前方にスライドされ、傾斜面
105aが可動ハンド部材102の係合部102aを押
し上げる。この結果、可動ハンド部材102は開方向に
揺動し、図9の状態になる。
【0004】一方、可動ハンド部材102を閉じるに
は、ノブ110から手を離す。すると、バネ104の付
勢力とリール108が帯板109を巻回しようとする力
により摺動部材105の傾斜面105aが可動ハンド部
材102の係合部102aから離れると共に可動ハンド
部材102が閉方向に揺動して閉じ、再び図8の状態に
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記遠隔操作用ハンド
では、多段桿部材101により全長を任意の長さに設定
した上で可動ハンド部材102の開閉操作を行うことが
でき、また、ノブ110から手を離した状態で両ハンド
部材102、103は物体を掴んでいるため、両ハンド
部材102、103によって掴んだ物体を運ぶ際に作業
者はノブ110に力を加える必要がなく、作業負担が軽
い。
【0006】しかしながら、上記遠隔操作用ハンドで
は、可動ハンド部材102を開く場合、帯板109を介
して摺動部材105を前方に摺動させて傾斜面105a
により可動ハンド部材102の係合部102aを押し上
げる必要があるので、この際に帯板109が折れ曲がる
おそれがあった。すなわち、上記遠隔操作用ハンドにお
いては、帯板109はリール108に巻回されるためそ
の厚みは巻回できる程度に薄いものでなければならない
し、また、多段桿部材101を伸ばした状態では帯板1
09はかなり長く延びた状態であるため、たとえ帯板1
09を断面凸状にしたとしても強度的に十分とはいいが
たい。このため、必ずしも遠隔操作をスムーズに行える
とはいいがたい。
【0007】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、全長を任意に設定した上で遠隔操作をスムーズに行
うことができる遠隔操作用ハンドを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、本発明の遠隔操作用ハンドは、中空筒
状の外桿部材と、前記外桿部材に対して突出没入可能に
設けられた中桿部材と、前記中桿部材の先端にて開閉可
能に設けられ、通常はバネの付勢力により閉じている一
対のハンド部材と、前記中桿部材の末端側に設けられた
固定滑車と、前記中桿部材の先端側にて長手方向に移動
可能に設けられ、前記一対のハンド部材の少なくとも一
方に連結され、長手方向末端側に移動すると前記連結さ
れたハンド部材を前記バネの付勢力に抗して開かせる浮
動滑車と、一端が前記外桿部材の先端側の固定点に固定
され、そこから前記固定滑車、前記浮動滑車を経て、他
端が前記外桿部材の末端側に至るように張られた連係部
材と、前記外桿部材の末端側にて前記連係部材の他端に
接続され、この連係部材を長手方向末端側に引くための
操作部材とを備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の遠隔操作用ハンドでは、ハンド部
材は通常閉じているが、操作部材により連係部材を長手
方向末端側に引くと、連係部材は浮動滑車を長手方向末
端側に移動させ、浮動滑車に連結されたハンド部材はバ
ネの付勢力に抗して開く。また、連係部材を引くのをや
めると、バネの付勢力によりハンド部材は閉じる。
【0010】ところで連係部材は、外桿部材の先端側の
固定点から中桿部材の末端側の固定滑車、さらに中桿部
材の先端側の浮動滑車を経て外桿部材の末端側の操作部
材まで張られている。このため、連係部材は、中桿部材
が外桿部材に対して突出没入するのにかかわらず、たる
むことなくピンと張られた状態で保持される。このた
め、中桿部材を外桿部材に対して適当量突出没入させて
全体の長さを任意に設定したとしても、操作部材を操作
すれば連係部材を介してハンド部材が開閉する。
【0011】本発明の遠隔操作用ハンドによれば 全長
を任意に設定した上でハンド部材の開閉操作を行うこと
ができ、両ハンド部材で物体を掴んだ後は操作部材を操
作する必要がないため掴んだ物体を運ぶ際の作業負担が
軽いという効果が得られる。また、連係部材を引っ張る
ことによりハンド部材が開くため、帯板を押し込むこと
によりハンド部材を押し上げて開かせる従来例と比較し
て、操作をスムーズに行うことができる。
【0012】本発明においては、前記外桿部材の一部も
しくは全部、または、前記中桿部材の一部もしくは全部
が絶縁材で形成されていてもよい。例えば、上方に高圧
電線が張架されている線路上に物を落としたとき、この
落とし物を駅ホームにおいて本発明の遠隔操作用ハンド
を用いて収拾する場合、この遠隔操作用ハンドを振り上
げた際に高圧電線の近傍に達するおそれがあるが、外桿
部材及び中桿部材の全部又は一部が絶縁材で形成されて
いるため、この遠隔操作用ハンドを介して作業者が電気
ショックを受けることはない。
【0013】また、本発明においては、前記一対のハン
ド部材は前記中桿部材に対して傾斜していてもよい。こ
の場合、ハンド部材により物体を掴む場合に掴みやすく
なる。更に、本発明においては、前記一対のハンド部材
は、おのおの略円弧状に湾曲した湾曲部を備えており、
閉じたときには前記湾曲部により略円形又は略楕円形と
なるように構成してもよい。この場合、閉じたときに略
円形又は略楕円形になるので、掴もうとする物体が円
形、多角形など種々の形状であっても対応することがで
きる。
【0014】更にまた、本発明においては、前記一対の
ハンド部材は、先端に突起部を備えていてもよい。この
場合、ハンド部材を閉じた状態で突起部により物体を引
っかけることができるし、あるいはハンド部材を開閉し
て突起部により物体をつまみ上げることもできる。
【0015】そしてまた、本発明においては、前記一対
のハンド部材には、該一対のハンド部材が閉じたときに
磁石、粘着テープ、カッタ刃などのアタッチメントを着
脱可能な着脱部が設けられていてもよい。この場合、種
々のアタッチメントにより機能が付加されるため、どの
ような物体であっても容易に運ぶことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態の遠隔操
作用ハンドの全体を表す平面図、図2はハンド部材周辺
の平面図、図3はハンド部材周辺の正面図である。ま
た、図4はハンド部材が閉じた状態における内部構成を
表す説明図、図5はハンド部材が開いた状態における内
部構成を表す説明図である。
【0017】本実施形態の遠隔操作用ハンド10は、外
桿部材11、操作部材としてのレバー13、中桿部材1
6、一対のハンド部材としての第1および第2ハンド部
材17、18、固定滑車25、浮動滑車26、連係部材
としてのワイヤ29などを備えている。
【0018】中空筒状の外桿部材11は、絶縁材である
FRP製であり、その末端側には握り柄部12が設けら
れ、その握り柄部12の枠内にはレバー13が設けられ
ている。このレバー13は、握り柄部12の内側に設け
られた一対のスライド溝14、14に案内されて長手方
向にスライド可能となっている。一方、外桿部材11の
先端側には伸張固定ノブ15が設けられている。
【0019】中桿部材16は、同じく絶縁材であるFR
P製であり、外桿部材11に対して突出没入可能に設け
られている。この中桿部材16は、伸張固定ノブ15を
緩めた状態で外桿部材11から突出又は没入させ、その
後伸張固定ノブ15を締めることにより任意の長さに固
定することができる。つまり、本実施形態の遠隔操作用
ハンド10は全長を無段階で調整することができる。
【0020】第1及び第2ハンド部材17、18は、そ
れぞれ中桿部材16の先端に固設された支持軸19に揺
動自在に即ち開閉可能に設けられている。各ハンド部材
17、18は、略円弧状に湾曲した湾曲部17a、18
aと、その先端に設けられたブレード部17b、18b
と、そのブレード部17b、18bに設けられた突起部
17c、18c及びアタッチメント取付穴17d、18
d(本発明の着脱部)を備えており、閉じたときにはブ
レード部17b、18bが当接して湾曲部17a、18
aにより略楕円形が形成される。また、第1及び第2ハ
ンド部材17、18は、図3に示すように、中桿部材1
6に対して約30°傾斜している。
【0021】第1及び第2ハンド部材17、18にはそ
れぞれ第1及び第2操作軸21、22が設けられている
が、各操作軸21、22はいずれも支持軸19より外側
(中桿部材16の中心軸から離れる方向)に位置してい
る。図4及び図5に示すように、ねじりコイルバネ23
は支持軸19に挿通され、2本のバネ足はそれぞれ第1
操作軸21及び第2操作軸22に引っかけられている。
このねじりコイルバネ23により、第1ハンド部材17
は支持軸19を中心として図4にて時計方向に付勢され
ており、第2ハンド部材18は支持軸19を中心として
図4にて反時計方向に付勢されている。このため、両ハ
ンド部材17、18は、通常はねじりコイルバネ23の
付勢力により閉じている。
【0022】なお、ねじりコイルバネ23により両ハン
ド部材17、18が閉じているとき、ブレード部17
b、18bの接触面に与えられる力は1〜5kgf(こ
こでは約3kgf)になるように設定されている。この
ため、両ハンド部材17、18の間に挟持された物体を
十分な力で保持できると共にその物体を損傷するほど大
きな力が加わることがない。
【0023】図4及び図5に示すように、固定滑車25
は中桿部材16の末端側に設けられた固定軸25a周り
に回転自在に設けられている。この固定軸25aは中桿
部材16の末端側において長手方向に移動不能に設けら
れている。また、浮動滑車26は中桿部材16の先端側
に設けられた浮動軸26a周りに回転自在に設けられて
いる。この浮動軸26aは、中桿部材16の先端側にて
長手方向に延びる長溝24(図2参照)にスライド可能
にはめ込まれている。このため、浮動滑車26は長溝2
4に沿って長手方向にスライド可能である。また、浮動
軸26aには、第1連結板27の一端及び第2連結板2
8の一端がそれぞれ遊挿されている。更に、第1連結板
27の他端は第1操作軸21に遊挿され、第2連結板2
8の他端は第2操作軸22に遊挿されている。
【0024】ワイヤ29は、図4に示すように、一端が
外桿部材11の先端側の固定点31に固定され、そこか
ら中桿部材16の末端側の固定滑車25、次いで中桿部
材16の先端側の浮動滑車26に掛け渡されて、他端が
外桿部材11の末端側に設けたレバー13に至るよう
に、たるみのない状態でピンと張られている。なお、ワ
イヤ29の他端はレバー13に固着されている。このワ
イヤ29は、中桿部材16が外桿部材11に対して突出
又は没入したとしても、全体にたるむことなくピンと張
られたままである。具体的に説明すると、図6(a)に
示すように中桿部材16が外桿部材11に完全に没入し
た状態にあるときのワイヤの長さL1は、下記数1で表
される。
【0025】
【数1】
【0026】となる。一方、図6(b)に示すように中
桿部材16が外桿部材11から長さXだけ突出したとき
のワイヤの長さL2は、下記数2で表される。
【0027】
【数2】
【0028】このため、中桿部材16が外桿部材11に
対して突出又は没入したとしても、ワイヤ29は全体に
たるむことなくピンと張られたままである。したがっ
て、外桿部材11に対して中桿部材16を任意量突出さ
せたとしても(換言すれば遠隔操作用ハンド10の全長
を任意に設定したとしても)、常に、ワイヤ29を引っ
張ることにより浮動滑車26が長溝24内を長手方向末
端側に移動して両ハンド部材17、18を開くことがで
きるのである。
【0029】次に、本実施形態の遠隔操作用ハンド10
の動作について、ある物体を目的の場所に運ぶ作業を例
にあげて図4及び図5に基づいて説明する。図4、図5
はいずれも内部構成を表す説明図であり、図4はハンド
部材が閉じた状態、図5はハンド部材が開いた状態を示
す。
【0030】まず、作業者は、この遠隔操作用ハンド1
0が作業に適する長さとなるように、伸張固定ノブ15
を緩めて外桿部材11からの中桿部材16の突出長さを
定めたうえで伸張固定ノブ15を締める。この遠隔操作
用ハンド10は、通常、図4に示すようにねじりコイル
バネ23の付勢力によって両ハンド部材17、18は閉
じた状態にあるが、この状態において、作業者は握り柄
部12内のレバー13を握り、レバー13を長手方向末
端側にスライドさせる。すると、レバー13に端部が固
着されたワイヤ29は同じく長手方向末端側に引かれ、
浮動滑車26が長溝24(図2参照)内を長手方向末端
側へ移動し、第1連結板27及び第2連結板28を介し
て第1操作軸21及び第2操作軸22が末端方向に引っ
張られる。その結果、第1ハンド部材17はねじりコイ
ルバネ23の付勢力に抗して図4にて反時計方向に回転
し、第2ハンド部材18は同じくねじりコイルバネ23
の付勢力に抗して時計方向に回転して両ハンド部材1
7、18は図5に示すような開放状態になる。
【0031】この状態で、作業者は、遠隔操作用ハンド
10を移動させて掴もうとする物体が開放空間内に収ま
るようにし、その後レバー13を離す。すると、ねじり
コイルバネ23の付勢力によって第1ハンド部材17は
図5にて時計方向に回転し、第2ハンド部材18は図5
にて反時計方向に回転して両ハンド部材17、18は再
び閉鎖状態になる。また、ねじりコイルバネ23の付勢
力によって浮動滑車26が長溝24内を長手方向先端側
に移動し、レバー13は元の位置に戻る。このとき、前
記物体は両ハンド部材17、18によりしっかりと挟持
された状態になる。なお、両ハンド部材17、18は湾
曲部17a、18aを有しているため、物体がどのよう
な形状であろうと(例えば球形、多角形など)確実に挟
持することができる。
【0032】その後、作業者は、両ハンド部材17、1
8に挟持された物体が目的の場所に来るように遠隔操作
用ハンド10を動かし、次いでレバー13を握り、両ハ
ンド部材17、18を開く。すると、挟持されていた物
体が開放され、目的の場所に配置される。
【0033】なお、例えば引掛け部(例えば手提げ部)
を有する物体を運ぶ場合には、両ハンド部材17、18
の間に挟持するほかに、両ハンド部材17、18を閉じ
た状態のまま突起部17c、18cでその引掛け部を引
っかけて運んでもよい。また、第1及び第2ハンド部材
17、18のブレード部17b、18bに設けられたア
タッチメント取付穴17d、18dに、図7(a)、
(b)に示すようにアタッチメントとしての粘着テープ
30の回転軸30aを挿通させ、この粘着テープ30に
より例えば紙などのように平面状の物体を粘着させて運
んでもよい。また、アタッチメント取付穴17d、18
dにアタッチメントとして図示しない磁石を装着し、鉄
などのように磁石にくっつく物体を運んでもよい。さら
に、アタッチメント取付穴17d、18dにアタッチメ
ントとして図示しないカッタ刃を装着し、電線に絡んだ
凧糸などを切断してもよい。
【0034】以上詳述したように、本実施形態の遠隔操
作用ハンド10によれば、以下の効果が得られる。 ワイヤ29は固定点31から固定滑車25、浮動滑車
26を経てレバー13に至るように張られているため、
遠隔操作用ハンド10の全長を任意に設定したとして
も、ワイヤ29はたるむことなくピンと張られたままで
ある。このため、作業者の身長や両ハンド部材17、1
8で挟もうとする物体の状態などを考慮して全長を任意
に設定した上でレバー13によりワイヤ29を引けば常
にハンド部材17、18を開くことができる。
【0035】通常は閉じた状態でありレバー13を握
ると開くため、対象物を掴んだ後はレバー13を握って
いる必要がなく、作業負担が軽くなる。 ワイヤ29を引っ張ることによりハンド部材17、1
8が開くため、図7に示した従来例(帯板109を押し
込むことにより可動ハンド部材102を押し上げて開く
構成)と比較して、遠隔操作をスムーズに行うことがで
きる。
【0036】図7に示した従来例では可動ハンド部材
102を押し上げて開く構成のため、閉鎖時における両
ハンド部材102、103の接触力を大きく設定すると
可動ハンド部材102を押し上げる際に帯板109が折
れやすくなる等の弊害が生じるが、本実施形態ではワイ
ヤ29を引っ張ることで両ハンド部材17、18を開く
構成のため、そのようなおそれがない。このため、両ハ
ンド部材17、18により挟持した物体を落下させない
程度(例えば1〜5kgf)に両ハンド部材17、18
の接触力を設定できる。
【0037】両ハンド部材17、18は中桿部材16
に対して約30°傾斜しているため、例えば転がってい
る空缶などであっても容易に掴むことができる。 外桿部材11、中桿部材16が絶縁材で形成されてい
るため、駅ホームなどのように高圧電線のある場所であ
っても、高圧電線から電気ショックを受けるおそれがな
い。
【0038】突起部17c、18cを設けたことによ
り物体を引っかけて運ぶこともできる。また、上述のよ
うに開閉操作することにより突起部17c、18cで物
体をつまみ上げることもできる。 各種のアタッチメントを取り付けることにより、粘着
テープ30の粘着力あるいは磁石の磁力を利用して物体
をくっつけて運ぶこともできる。また、カッタ刃を取り
付けた場合には、電線に引っかかった凧糸などを切断す
ることもできる。
【0039】各ハンド部材17、18はいわゆる梃子
によって開放されるため、開放するのに必要な力はブレ
ード部17b、18bの接触面に与えられる力の数倍〜
数10倍となる。上記実施形態では、これを片手の握力
でレバー13を介して作動させるために滑車とワイヤの
原理を応用して作動距離(レバーの移動長さ)を浮動滑
車26の移動長さの2倍にして作動力を1/2にしてい
る。これにより握力の弱い人でも十分使用可能である。
【0040】尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態
に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。例えば、両ハンド部材17、18の湾曲部17a、
18aは、ゴムなどのように摩擦抵抗の大きな素材で形
成又は被覆してもよく、この場合、挟持した物体を手元
に運ぶ途中で落下するおそれを確実に回避できる。
【0041】また、上記実施形態では両ハンド部材1
7、18を開閉する構成としたが、一方を固定ハンド部
材、他方を可動ハンド部材としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の遠隔操作用ハンドの全体を表す
平面図である。
【図2】 本実施形態のハンド部材周辺の平面図であ
る。
【図3】 本実施形態のハンド部材周辺の正面図であ
る。
【図4】 ハンド部材が閉じた状態における内部構成を
表す説明図である。
【図5】 ハンド部材が開いた状態における内部構成を
表す説明図である。
【図6】 ワイヤの張架状態を表す説明図である。
【図7】 アタッチメントとして粘着テープを装着した
ときの説明図である。
【図8】 従来例の遠隔操作用ハンドの閉じた状態を表
す平面図である。
【図9】 従来例の遠隔操作用ハンドの開いた状態を表
す平面図である。
【符号の説明】
10・・・遠隔操作用ハンド、11・・・外桿部材、1
2・・・握り柄部、13・・・レバー、14・・・スラ
イド溝、15・・・伸張固定ノブ、16・・・中桿部
材、17・・・第1ハンド部材、17a、18a・・・
湾曲部、17b、18b・・・ブレード部、17c、1
8c・・・突起部、17d、18d・・・アタッチメン
ト取付穴、18・・・第2ハンド部材、19・・・支持
軸、21・・・第1操作軸、22・・・第2操作軸、2
3・・・ねじりコイルバネ、24・・・長溝、25・・
・固定滑車、25a・・・固定軸、26・・・浮動滑
車、26a・・・浮動軸、27・・・第1連結板、28
・・・第2連結板、29・・・ワイヤ、30・・・粘着
テープ、30a・・・回転軸、31・・・固定点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤居 正美 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 段畑 和幸 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 樋口 真彦 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 吉持 松樹 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 川上 勝美 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 片寄 操 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 株 式会社テス内 (56)参考文献 特開 昭61−125780(JP,A) 特開 平4−19079(JP,A) 実開 昭57−193391(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B25J 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空筒状の外桿部材と、 前記外桿部材に対して突出没入可能に設けられた中桿部
    材と、 前記中桿部材の先端にて開閉可能に設けられ、通常はバ
    ネの付勢力により閉じている一対のハンド部材と、 前記中桿部材の末端側に設けられた固定滑車と、 前記中桿部材の先端側にて長手方向に移動可能に設けら
    れ、前記一対のハンド部材の少なくとも一方に連結さ
    れ、長手方向末端側に移動すると前記連結されたハンド
    部材を前記バネの付勢力に抗して開かせる浮動滑車と、 一端が前記外桿部材の先端側の固定点に固定され、そこ
    から前記固定滑車、前記浮動滑車を経て、他端が前記外
    桿部材の末端側に至るように張られた連係部材と、 前記外桿部材の末端側にて前記連係部材の他端に接続さ
    れ、この連係部材を操作する操作部材とを備えたことを
    特徴とする遠隔操作用ハンド。
  2. 【請求項2】 前記外桿部材の一部もしくは全部、また
    は、前記中桿部材の一部もしくは全部が絶縁材で形成さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の遠隔操作用ハン
    ド。
  3. 【請求項3】 前記一対のハンド部材は前記中桿部材に
    対して傾斜していることを特徴とする請求項1又は2記
    載の遠隔操作用ハンド。
  4. 【請求項4】 前記一対のハンド部材は、おのおの略円
    弧状に湾曲した湾曲部を備えており、閉じたときには前
    記湾曲部により略円形又は略楕円形となることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載の遠隔操作用ハン
    ド。
  5. 【請求項5】 前記一対のハンド部材は、おのおの先端
    に突起部を備えていることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の遠隔操作用ハンド。
  6. 【請求項6】 前記一対のハンド部材には、該一対のハ
    ンド部材が閉じたときに磁石、粘着テープ、カッタ刃な
    どのアタッチメントを着脱可能な着脱部が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の遠
    隔操作用ハンド。
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