JP2880779B2 - 粉末成形プレスにおける押出し時の保護装置 - Google Patents

粉末成形プレスにおける押出し時の保護装置

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JP2880779B2
JP2880779B2 JP23063990A JP23063990A JP2880779B2 JP 2880779 B2 JP2880779 B2 JP 2880779B2 JP 23063990 A JP23063990 A JP 23063990A JP 23063990 A JP23063990 A JP 23063990A JP 2880779 B2 JP2880779 B2 JP 2880779B2
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base flange
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武司 片桐
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Yoshizuka Seiki Co Ltd
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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 a)産業上の利用分野 本発明は、押出し開始時に作動されるストッパーの解
放を容易にし、当該ストッパーの解放によって生ずる衝
撃音の発生並びに衝撃による製品のクラックの発生を防
止するための粉末成形プレスにおける押出し時の保護装
置に関する。
b)従来の技術 従来の粉末成形プレスとして、特開昭60−162597号公
報のものを例にしてその概要を説明する。尚、第10図は
この粉末成形プレスの加圧工程時における縦断面図を、
第11図は同左側面図を各々示すものである。
この図のように、上ラム6に連動した上パンチ8を降
下させてダイス12と下パンチ14とコアロッド15が形成す
る型空間に嵌合させ、当該型空間に充填した粉末を加圧
成形すると共に、加圧成形後に上パンチ8の上昇と下ラ
ム17に連動されたダイス12とコアロッド15の引下げで製
品Wの押出しを行うダイセットSを備えている。
上記下ラム17はベースフランジ20に取付けられ、ベー
スフランジ20とフレーム1底部との間にはシリンダ21と
ストッパー34およびストッパー受37が設けられている。
このベースフランジ20は所定の空気圧を充填したシリン
ダ21で常時は支承され、最終加圧時にはストッパー受37
に当接したストッパー34によって引下げが阻止される。
上記ダイセットSの両側位置には、上ラム6を作動す
る主軸3の両端に取付けた各カム23,24に各々係合して
昇降作動される圧縮用ロッド27と押出し用ロッド28とが
垂設されている。
上記ベースフランジ20上には、揺動レバー45とストッ
パー解放機構Rとが設けられている。この揺動レバー45
は加圧時には圧縮用ロッド27の押出し時には押出し用ロ
ッド28の当接を各々受けて揺動回転し、当該ベースフラ
ンジ20を介して下ラム17を下方へ押圧する。ストッパー
解放機構Rは押出し時に押出し用ロッド28の当接を受け
て上記ストッパー34を解放する。
また、上記圧縮用ロッド27は上部ロッド27aと下部ロ
ッド27bに分離され、この上部ロッド27aの上端には圧縮
カム23が当接可能に配備されると共に、下端には上記シ
リンダ21の圧力より高い一定圧力に設定された油圧シリ
ンダ63が取り付けられ、当該上部ロッド27aはフレーム
1に一端が取付けられたバネ部材25で上方へ付勢されて
いる。
下部ロッド27bの上端には油圧シリンダ63の押圧を受
ける加圧調節部材31が突設されている。この加圧調節部
材31は、一体に垂設されたネジ軸31aが下部ロッド27bに
穿設されたネジ穴に螺合され、その螺合深さを変えるこ
とで上記揺動レバー45に当接している下部ロッド27bの
下端から加圧調節部材31の上面迄の高さが調節され、こ
れにより後述する最終加圧量の調節を可能にしている。
尚、図示したその他の構成は上記公報に詳細が記載さ
れ、また本発明の実施例による粉末成形プレスと大部分
が共通するので説明を省略する。
次に、上記主軸3の回転に連動する主要各部の動きを
第12図と第13の工程説明図で説明する。
この図では、上ラム6に連動した上パンチ8の軌跡A
と、圧縮カム23に係合して連動する圧縮ロッド27の軌跡
BまたはB′と、ベースフランジ20を介してシリンダ21
に支承され且つ揺動レバー45によって制御される下ラム
17に連動したダイス12の軌跡CまたはC′と、押出しカ
ム24に係合して連動する押出しロッド28の軌跡Dとを表
示している。尚、符号(イ)は粉末充填完了位置、符号
(ロ)は加圧開始位置、符号(ハ)は加圧完了位置、符
号(ニ)はストッパー解放開始位置、符号(ホ)はスト
ッパー解放終了位置、符号は(ヘ)押出し開始位置、符
号(ト)は押出し完了位置を各々示す。
上パンチ8は、軌跡Aのように上ラム6の降下動によ
って順次降下され、主軸3の回転角度が180度の加圧完
了位置(ハ)から順次上昇される正弦波状の曲線を描い
て作動される。この上パンチ8が主軸3の回転角度30度
の粉末充填完了位置(イ)まで降下する間に、ダイス12
と下パンチ14とコアロッド15が形成する型空間に材料粉
末の充填がなされ、上パンチ8がダイス12の軌跡Cと交
叉する加圧開始位置(ロ)まで降下される期間は、圧縮
ロッド27とダイス12と押出しロッド28は各々所定位置に
静止されて、各々の軌跡B,C,Dは水平状に推移する。
この時点から上パンチ8がダイス12内へ嵌合して充填
された材料粉末を加圧して順次圧縮させると共に、圧縮
ロッド27が降下を開始する。
この場合に、加圧が開始された直後の階段では上部ロ
ッド27aと下部ロッド27bとが当接していないので、揺動
レバー45とベースフランジ20を介して行われる圧縮ロッ
ド27による下ラム17の引下げ操作がなく、また下パンチ
14はフレーム1に固定されているので、シリンダ21に支
承されたダイス12は引続き所定位置に静止され、十分に
圧密されていない材料粉末は降下した上パンチ8による
上方からのみの加圧を受けて予備圧縮される。その後に
上部ロッド27aと下部ロッド27bとが当接し、シリンダ21
に抗して圧縮ロッド27による下ラム17の引下げ操作が開
始されるので、ダイス12は圧縮ロッド27に連動して上パ
ンチ8と同様の軌跡CまたはC′で降下される。従っ
て、この段階では下面を下パンチ14で係止されたダイス
12内の材料粉末は相対的に下方から加圧を受けて圧縮さ
れる。
この場合に、第13図(a)の軌跡Cのようにダイス12
が引続き降下されて加圧完了位置(ハ)まで下方からの
加圧を受けた状態で圧縮される(最終加圧量Mが零)
と、上側に比べて下側の方が密度の高い不均質な製品W
になってしまう。そこで、これを均質な製品Wにするた
めにはダイス12の動きを軌跡C′のようにする必要があ
る。
すなわち、第13図(b)のように加圧完了位置(ハ)
以前にダイス12の降下が停止されるように最終加圧量M
を設定し、ダイス12内の材料粉末が引続き下死点まで降
下される上パンチ8による上方からの加圧を受けて最終
加圧されるようにすれば、低い上側の密度を高くして上
下均質な製品Wにすることができる。
そのために、この粉末成形プレスでは上記下部ロッド
27b上端の加圧調節部材31が上部ロッド27a下端の油圧シ
リンダ63に早い時点で当接して下ラム17の降下が開始さ
れるように加圧調節部材31の突設長さL1を可変して最終
加圧量Mの調節を行っている。すなわち、突設長さL1を
長くして実質的に下部ロッド27bの全長Lを長くすれ
ば、下ラム17に連動したダイス12の降下する軌跡の位相
がCからC′へ進むと共に、最終加圧量Mが零の場合に
は加圧完了位置(ハ)でストッパー34がストッパー受37
に当接するところを、例えば最終加圧量Mを5mmにする
とその分だけ早く当接し、これによりベースフランジ20
がフレーム1に各部材を介して実質的には固定された状
態になるので、ダイス12の降下が停止されて上パンチ8
による最終加圧が行われる。
上記のようにして加圧が完了した後に、上パンチ8は
上昇を始め、加圧完了位置(ハ)より以前から降下を開
始している押出しロッド28がストッパー開放開始位置
(ニ)からストッパー解放機構Rの解放作動が開始さ
れ、ストッパー解放終了位置(ホ)ではストッパー受37
に係止していたストッパー34を解放させ、これによりベ
ースフランジ20は引下げが可能な状態となる。
そこで押出し開始位置(ヘ)でのベースフランジ20
は、支承しているシリンダ21の圧力に抗して、引続き降
下している押出しロッド28の押圧を受けている揺動レバ
ー45を介して降下を開始する。このベースフランジ20の
降下により、これに連結された下ラム17を介してダイス
12が引下げられ、押出し完了位置(ト)でダイス12の上
面が下パンチ14の上面と同一平面になって製品Wがへ押
出し(ノックアウト)される。
押出し完了の後に、押出しロッド28が押出しカム30面
に沿って上昇されると、復元するシリンダ21によってベ
ースフランジ20は押出しロッド28と連動して上昇され、
また加圧完了位置(ハ)直前の最終加圧時から押出し終
了位置(ト)までの間は所定の降下位置に保持されてい
た圧縮ロッド27も上昇される。
c)発明が解決しようとする課題 上記した従来例では、最終加圧量の調節を行って最終
加圧時におけるダイス12の降下を停止させ、これにより
製品Wの上下密度を均質にさせているが、その手段とし
てベースフランジ20を押圧して下死点まで下降しようと
する圧縮ロッド27に対し、ストッパー34とストッパー受
37の当接係止によって当該ベースフランジ20が各部材を
介して実質的にはフレーム1に固定される状態にしてい
る。
然しながら、この手段によると次ぎのような問題点が
生ずる。すなわち、第13図(a)のように最終加圧量が
零の場合には問題はないが、第13図(b)のように最終
加圧量を増すと最終加圧時には圧縮用ロッド27の中間部
に設けられた油圧シリンダ63に過負荷がかかる。この油
圧シリンダ63はシリンダ21より高い一定の圧力にレリー
フ弁等を介して設定されているが、過負荷を解消するた
めに油圧シリンダ63内の油をレリーフ弁を介して放出さ
せなければならない。しかし、このレリーブ弁は設定圧
力が同じでも流量が異なるとレリーフ圧力が変化すると
共に、油圧シリンダ63内の圧力が高くなると油中の空気
やパッキンが変形してクッション量が多くなる。
然も、この圧縮用ロッド27による加圧を含む上方から
ベースフランジ20にかかる圧力は、シリンダ21が負担す
る一部を除いてはストッパー34とストッパー受37にかか
る。この為に、加圧完了後におけるストッパー解放機構
Rによる解放動作がうまく機能しなかったり、ストッパ
ーの解放時には反力を失った各部材が一挙に引下げられ
て衝撃音を発生すると共に、その振動で製品Wにクラッ
クを生じさせる恐れがある。
そこで本発明では、これらの従来技術の課題を解決し
得る粉末成形プレスにおける押出し時の保護装置の提供
を目的とするものである。
〔発明の構成〕
a)課題を解決するための手段 この課題を解決するための本発明による押出し時の保
護装置では、上ラムに連動した上パンチを降下させてダ
イスと下パンチとコアロッドが形成する型空間に嵌合さ
せ、当該型空間に充填した粉末を加圧成形すると共に、
加圧成形後に上パンチの上昇と下ラムに連動したダイス
およびコアロッドの引下げで製品の押出しを行うダイセ
ットを備え、上記下ラムはベースフランジに取付けら
れ、このベースフランジはシリンダで支承されると共
に、当該ベースフランジとフレーム間には当接係止可能
なストッパーとストッパー受とが設けられ、また上記ダ
イセットの両側位置には上ラムを作動する主軸の両端に
取付けられ各カムに各々係合して昇降作動される圧縮用
ロッドと押出し用ロッドとが垂設され、更に上記ベース
フランジ上には揺動レバーとストッパー解放機構とが設
けられ、この揺動レバーは加圧時には圧縮用ロッドが押
出し時には押出し用ロッドが各々当接してその押圧で揺
動回転されるベースフランジを介して下ラムを下方へ押
圧させ、ストッパー解放機構は押出し時に押出し用ロッ
ドの押圧を受けて上記ストッパーを解放するようにした
粉末成形プレスにおいて、 上記圧縮用ロッドは上部ロッドと下部ロッドとに分離
され、上部ロッドの下端には所定の圧力を蓄蔵した緩衝
ばね部材が取付けられ、下部ロッドの上端には緩衝ばね
部材を介して上部ロッドの押圧を受ける加圧調節部材が
高さ調節可能に取付けられると共に、下部ロッドと加圧
調節部材の間には押出し開始時に下部ロッドの降下を阻
止する保護ストッパーが設けられている。
また上記緩衝ばね部材は、油圧シリンダや空気圧シリ
ンダ等の流体ばね、金属製ばね、ゴム製ばねのいずれか
による押出し時の保護装置である。
b)実施例 以下に、本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明
する。
第1図は粉末充填工程における粉末成形プレスの縦断
面図を、第2図は加圧工程における粉末成形プレスの縦
断面図を、第3図は押出し工程における粉末成形プレス
の縦断面図を各々示す。
これら各図のように、この粉末成形プレスはフレーム
1の上部に、軸受2,2を介して主軸3(クランク軸)が
回動自在に支承され、主軸3のクランクピン3aにはホル
ダー4とピットマンスクリュー5を介して上ラム6が装
着されている。
この主軸3は、例えば図示しない減速ギャを介して駆
動源に連結され、当該駆動源で主軸3がクランク回転さ
れて上ラム6が昇降移動される。
またフレーム1の中央部には、ダイセットSが装着さ
れている。このダイセットSは、上ラム6にパンチプレ
ート7を介して取付けた上パンチ8と、フレーム1に載
置状態で固定した固定プレート13と、この固定プレート
13の下方に配備されねじ連結部18を介して下ラム17に取
付けた引下げプレート9と、上パンチ8と固定プレート
13の間に配備され引下プレート9にロッド10を介して固
定連結したダイプレート11と、このダイプレート11内に
設けられたダイス12と、固定プレート13から上方へ突設
されダイス12内へ下方から嵌合する下パンチ14と、上記
引下プレート9から上方へ突設され下パンチ14を貫通し
てダイス12内へ挿通されるコアロッド15で構成されてい
る。尚、パンチプレート7にはダイプレート11の通孔に
挿通される案内ロッド7aが垂設され、上パンチ8をダイ
ス12内へ嵌合するように案内させている。
上記下ラム17は、フレーム1に対して上下方向へ摺動
自在に挿通され且つ下端側はシリンダ21,21によって支
承されたベースフランジ20に固着され、当該下ラム17は
後述する揺動レバー45の作動によってベースフランジ20
を介して昇降可能な構成になっている。
上記主軸3の両端には、圧縮ロッド27に係合して昇降
作動させる圧縮カム23と、押出しロッド28に係合して昇
降作動させる押出しカム24とが、互に位相の異なる態様
で装着されている。
この圧縮ロッド27は、第4図で詳細を示すように分割
された上部ロッド27aと下部ロッド27bで構成され、上部
ロッド27aはフレーム1に取付けられたスリーブ1A,1Bに
挿通されて上下方向へ摺動自在に支持されると共に、フ
レーム1に一端が取付けられたバネ部材25で上方へ付勢
されている。また、上部ロッド27aの上端にはローラ29
が下端には所定の圧力を蓄蔵した緩衝ばね部材としての
油圧シリンダ63が各々取付けられ、このローラ29が上記
主軸3の回転に伴って偏心回転する圧縮カム23に当接し
て上部ロッド27aは昇降作動される。尚、油圧シリンダ6
3のシリンダ室63aには空気圧作動の油圧ポンプ64とレリ
ーフ弁65による油圧回路を介して一定の油圧力が供給さ
れている。
上記下部ロッド27bは、フレーム1に取付けられたス
リーブ69に挿通されて上下方向へ摺動自在に支持され、
その上端側には加圧調節部材31と押出し時の保護ストッ
パー66が装着されると共に、下端側には押出し調節部材
32が装着されている。
この加圧調節部材31は、外周に歯形が刻設され上記油
圧シリンダ63のピストン63bが上面に当接して押圧を受
ける円板状のギャ31aと、ギャ31aの軸心から垂設され下
部ロッド27bに穿設されたねじ穴に螺合されるねじ軸31b
とで一体に形成されている。また保護ストッパー66は、
底面が上記スリーブ69の上端面に着座し得る外径を有す
る円板状で、軸心部が加圧調節部材31のねじ軸31bに螺
合されている。
尚、上記加圧調節部材31は後述する最終加圧調節装置
によって上記油圧シリンダ63のピストン63bと当接する
上限位置の高さ調節をされるが、保護ストッパー66はそ
の際に回動を係止されて静止した状態で加圧調節部材31
との間隔が可変されると共に、下部ロッド27bが昇降さ
れた際には加圧調節部材31と一緒に昇降されるように、
当該保護ストッパー66にはガイドバー68を垂設した回り
止め板67が嵌合係止され、このガイドバー68がスリーブ
69に穿設されたガイド孔69aに遊嵌されている。
また、押出し調節部材32は外周に歯形が刻設された円
板状のギャによって形成され、上記下部ロッド27bの外
周に固着されると共に、当該押出し調節部材32は後述す
る押出し量調節装置によって回動され、これにより下部
ロッド27bが後述する圧縮アーム48のローラ48aに当接す
る下限位置の高さ調節がされる。
上記押出しロッド28は、第5図のようにフレーム1に
取付けられたスリーブ1C,1Dに挿通されて上下方向へ摺
動自在に支持されると共に、フレーム1に一端が取付け
られたバネ部材26によって上方へ付勢されている。ま
た、押出しロッド28の上端にはローラ30が下端側には作
動突片42が各々取付けられ、このローラ30が上記主軸3
の回転に伴って偏心回転する押出しカム24に当接して押
出しロッド28は昇降作動される。
上記ベースフランジ20には、ストッパー34とベルクラ
ンク35とが枢支軸34a,35aによって枢支され、このスト
ッパー34の先端とベルクランク35の一方の腕すなわちス
トッパーアーム35aの先端が連結杆36で連結されて平行
リンク機構を構成すると共に、ストッパー34とストッパ
ーアーム35aの直下位置のフレーム1には、当該ストッ
パー34とストッパーアーム35aの先端に各々対向する一
対のストッパー受37,37が設けられている。
上記ストッパー34とストッパーアーム35aは、ベース
フランジ20とストッパーアーム35a間に張設された戻し
バネ38によって付勢され、第1図の粉末充填工程時には
ストッパー34の先端がストッパー受37,37の直上部に位
置にすると共に、第2図の加圧工程時にはその先端がス
トッパー受37,37に係止されベースフランジ20を介して
下ラム17の降下を阻止している。
また上記ストッパー34とストッパーアーム35aは、第
3図の押出し工程時にはベルクランク35の他方の腕35b
が作動杆41の下端で押圧を受けることで回動され、スト
ッパー受37,37との係止状態を解除してベースフランジ2
0と下ラム17の降下を可能にしている。この作動杆41
は、ベースフランジ20の上面に設けた支持筒40に挿通さ
れて上下方向へ摺動可能に支持され、押出しロッド28と
共に降下した作動突片42が上端に当接して下方に押下げ
られる。
このように、ベースフランジ20に取付けられた下ラム
17は、各シリンダ21,21並びに、ストッパーアーム35aと
ストッパー34とをストッパー受37,37に係止または係止
解除させるストッパー解放機構Rで昇降動作が制御され
る。
更に、下ラム17の昇降制御に関与するもう一つの手段
として上記ベースフランジ20上に配備された揺動レバー
45がある。
この揺動レバー45は、第6図で詳細を示すように円柱
状をした回動軸45aから支持アーム46,47と圧縮アーム48
および押出アーム49が各々並列状に突設され、当該各ア
ームが連動状態で揺動回転できるように、回動軸45aは
軸受44,44を介してフレーム1に固着された支持筒1E,1F
によって回動自在に枢支されている。
この支持アーム46,47は、下ラム17を挟んで対向する
一対のローラ46a,47aが先端部の内側に各々軸着され、
各ローラ46a,47aの内面が下ラム17の外周と摺接する態
様で当該下ラム17を支持すると共に、各ローラ46a,47a
の外周の下面は上記ベースフランジ20の上面に当接状態
で載置され、揺動レバー45が揺動された際に下ラム17と
ベースフランジ20が連動して昇降作動される。
また圧縮アーム48は、ローラ48aが先端部に軸着さ
れ、ローラ48aは降下した圧縮ロッド27の下端によって
外周の上面が押圧を受けて揺動回転するように当該圧縮
ロッド27の直下位置に配備されている。
また押出しアーム49は、中間部にローラ49aが先端部
にはローラ49bが各々軸支され、ローラ49aは降下した押
出しロッド28の下端によって外周の上面が押圧を受けて
揺動回転するように当該押出しロッド28の直下位置に配
備されていると共に、ローラ49bはその上方でフレーム
1に対して上下方向へ位置調節可能に固着されたストッ
パー50(第5図参照)の下端に外周の上面が当接され、
これにより揺動レバー45の揺動する上限位置が規制され
ている。
次に、上記した最終加圧量調節装置と押出し量調節装
置に付いて、第4図と第5図および第7図と第8図で説
明する。
最終加圧調節装置は、フレーム1側に取り付けられて
一端に工具を係合して回動操作される加圧調節軸51と、
加圧調節軸51の他端に取付けられたベベルギャ52と、一
端にこのベベルギャ52と噛合するベベルギャ53が他端に
上記加圧調節部材31のギャ31aに噛合するギャ54が各々
取着されると共に、中間部が上記スリーブ69に軸支され
た連結軸55を備えている。
この最終加圧調節装置は、加圧調節軸51を例えば時計
方向へ回動すると加圧調節部材31は反時計方向へ回動さ
れて下部ロッド27b内へ捩じ込まれているねじ軸31bの突
出量が多くなり、その分だけ加圧調節部材31を含む下部
ロッド27b側の全長が実質的に長くなる。従って、第8
図(a)のように最終加圧量が零(加圧完了位置でスト
ッパー34がストッパー受37に当接する)の状態における
全長Lを第8図(b)のように最終加圧量M(例えば5m
m)だけ長い全長L+Mにすると、この最終加圧量Mの5
mm分だけ加圧調節部材31とピストン63bが当接するタイ
ミングが早まる。従って、圧縮アーム48が下部ロッド27
bに押圧されて揺動レバー45によって降下されるベース
フランジ20の降下時期も早まり、加圧完了位置(ハ)よ
り5mm手前でストッパー34がストッパー受37に当接する
ので、この時点でダイス12の動きは停止されるが上パン
チ8は更に5mm分だけ降下して最終加圧が行われる。
尚、この際に保護ストッパー66がスリーブ69を介して
レーム1に固定されるので、上部ロッド27aの押圧を受
けている加圧調節部材31と下部ロッド27bとが係止さ
れ、更に最終加圧量Mの5mm分だけ降下する上部ロッド2
7aの降下分は、緩衝ばね部材である油圧シリンダ63によ
って吸収される。
このように本発明では、加圧調節部材31のねじ軸31a
に螺合されて下部ロッド27bと一緒に昇降する押出し時
の保護ストッパー66が、フレーム1に固着されたスリー
ブ69によって係止されるので、この降下する下部ロッド
27bはストッパー34がストッパー受37に当接する位置ま
たはその直前位置でストップされる。これにより、下ラ
ム17を介してベースフランジ20に連結されたダイス12は
固定され、加圧完了位置(ハ)までの間に上パンチ8に
よる最終加圧が行われる。従って、最終加圧後の押出し
開始時には圧縮用ロッド27による加圧がストッパー34と
ストッパー受37に負荷されないので、ストッパー解放機
構Rによる解放動作を容易にさせ、然もストッパーの解
放時には反力を失った状態で各部材が一挙に引下げられ
ことがないので衝撃音の発生を防止することができると
共に、製品Wにクラックを生じさせる振動もなくすこと
ができる。
次に押出し量調節装置は、フレーム1側に取付けらた
一端に工具を係合して回動操作される押出し調節軸56
と、この押出し調節軸56の他端に取付けられたベベルギ
ャ57と、一端にベベルギャ57と噛合するベベルギャ58が
他端に上記押出し調節部材32のギャ32aに噛合するギャ5
9が各々取着されると共に、中間部にスプロケット60aが
取付けられて上記スリーブ69に軸支された連結軸60と、
上記ストッパー受37の基部外周に設けられれたウォーム
ホィール37aに噛合するギャ61aが一端に設けられ他端に
はスプロケット61bが取付けられたウォーム61と、上記
スプロケット60aとスプロケット61b間に掛け渡されたチ
ェーン62とを備えている。
この押出し量調節装置は、例えば寸法の長い製品Wを
成形する場合でその押出し量を多くする際に押出し調節
軸56を時計方向へ回動すると、押出し調節部材32は時計
方向へ回動されて第8図(c)のように下部ロッド27b
内へ捩じ込まれてねじ軸31bの突出量がTだけ短くな
る。
このために、その短縮分Tだけ加圧調節部材31を含む
下部ロッド27b側の全長Lが短く(L−T)なると共
に、同時に各スプロケット60a,61bとチェーン62を介し
てウォーム61がウォームホィール37aを回動させてスト
ッパー受37の位置もTだけ上昇される。
従って、第9図のようにダイス12の軌跡C′は、第9
図(a)の押出し量調節前と第9図(b)の押出し量調
節後を比べると、ダイス12が降下する移動量H1は短縮分
Tだけ小さく(H1−T)なるが、その短縮分Tだけ加圧
完了位置(ハ)から押出し完了位置(ト)までにダイス
12が降下される移動量H2が大きく(H2+T)なるので、
全体の移動量Hは常に一定である。
尚、実施例のその他の動作は先の従来例と同様のた
め、重複を避けてその説明を省略する。
また、上記した実施例では所定の圧力を蓄蔵した緩衝
ばね部材として油圧シリンダ63を用いたが、これを空気
圧シリンダ等の他の流体ばねを用いたり、コイルばねや
皿ばね等の金属製ばねまたは圧縮ゴム等のゴム製ばねに
することもできる。特に金属製ばねやゴム製ばねの場合
には、流体ばねのように圧力調整ができないので、予め
所定の圧力が出るように圧縮させておく必要があり、そ
の場合には押出し開始時に最終加圧量分だけの戻りを生
ずるので従来は使用できなかったが、フレーム1に係止
される押出し時の保護ストッパー66を装着した本発明で
はその使用が可能となりコストダウンを図ることができ
る。
〔発明の効果〕
以上のように本発明による押出し時の保護装置では、
上部ロッドで押圧される下部ロッドの上端に最終加圧量
を調節する加圧調節部材を設け、この加圧調節部材に下
部ロッドと一緒に昇降する押出し時の保護ストッパーを
装着させ、この保護ストッパーが押出し開始時にフレー
ムによって係止されるようにし、押出し開始時に圧縮用
ロッドによる加圧がストッパーとストッパー受に負荷さ
れないようにしている。
従って、ストッパー解放機構による解放動作を容易に
行うことができる。また、ストッパーの解放時には従来
のような反力を失った各部材が一挙に引下げられて衝撃
音を発生することも防止できると共に、それに起因する
振動もないので製品Wにクラックを生じさせる恐れもな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例による保護装置が装着された充
填位置における粉末成形プレスの縦断面図、第2図は同
じく圧縮完了位置における粉末成形プレスの縦断面図、
第3図は同じく押出し位置における粉末成形プレスの縦
断面図、第4図は第1図の左側面図、第5図は第1図の
右側面図、第6図は第1図のA−A線断面図、第7図は
第1図のB−B線断面図、第8図は同粉末成形プレスに
おける最終加圧量と押出し量の調整を説明する要部縦断
面図、第9図は同粉末成形プレスにおける押出し量の調
整を説明するストローク線図、第10図は従来例による粉
末成形プレスの縦断面図、第11図は第10図の左側面図、
第12図は本発明と従来例に共通する粉末成形プレスの全
体工程説明図、第13図は同じく加圧工程説明図である。 〔主要な符号の説明〕 1…フレーム、3…主軸 6…上ラム、8…上パンチ 12…ダイス、14…下パンチ 15…コアロッド、17…下ラム 20…ベースフランジ、21…エアシリンダ 23…圧縮カム、24…押出カム 27…圧縮ロッド、27a…上部ロッド 27b…下部ロッド、28…押出しロッド 31…加圧調節部材、34…ストッパー 37…ストッパー受、45…揺動レバー 51…最終加圧調節軸 52,53,57,58…ベベルギャ 54,59…ギャ、55,60…連結軸 56…押出し調節軸、61…ウォーム 62…チェーン 63…油圧シリンダ(緩衝ばね部材) 64…油圧ポンプ、65…レリーフ弁 66…押出し時の保護ストッパー 67…回り止め、68…ガイドバー 69…スリーブ、M…最終加圧量 R…ストッパー解放機構

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上ラムに連動した上パンチを降下させてダ
    イスと下パンチとコアロッドが形成する型空間に嵌合さ
    せ、当該型空間に充填した粉末を加圧成形すると共に、
    加圧成形後に上パンチの上昇と下ラムに連動したダイス
    およびコアロッドの引下げで製品の押出しを行うダイセ
    ットを備え、上記下ラムはベースフランジに取付けら
    れ、このベースフランジはシリンダで支承されると共
    に、当該ベースフランジとフレーム間には当接係止可能
    なストッパーとストッパー受とが設けられ、また上記ダ
    イセットの両側位置には上ラムを作動する主軸の両端に
    取付けられた各カムに各々係合して昇降作動される圧縮
    用ロッドと押出し用ロッドとが垂設され、更に上記ベー
    スフランジ上には揺動レバーとストッパー解放機構とが
    設けられ、この揺動レバーは加圧時には圧縮用ロッドが
    押出し時には押出し用ロッドが各々当接してその押圧で
    揺動回転されるベースフランジを介して下ラムを下方へ
    押圧させ、ストッパー解放機構は押出し時に押出し用ロ
    ッドの押圧を受けて上記ストッパーを解放するようにし
    た粉末成形プレスにおいて、 上記圧縮用ロッドは上部ロッドと下部ロッドとに分離さ
    れ、上部ロッドの下端には所定の圧力を蓄蔵した緩衝ば
    ね部材が取付けられ、下部ロッドの上端には緩衝ばね部
    材を介して上部ロッドの押圧を受ける加圧調節部材が高
    さ調節可能に取付けられると共に、下部ロッドと加圧調
    節部材の間には押出し開始時に下部ロッドの降下を阻止
    する保護ストッパーが設けられていることを特徴とした
    押出し時の保護装置。
  2. 【請求項2】上記緩衝ばね部材は、油圧シリンダや空気
    圧シリンダ等の流体ばね、金属製ばね、ゴム製ばねのい
    ずれかである請求項(1)に記載した押出し時の保護装
    置。
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