JP2879354B2 - 耐震構造用のエネルギ分散機構 - Google Patents

耐震構造用のエネルギ分散機構

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    • E04BUILDING
    • E04HBUILDINGS OR LIKE STRUCTURES FOR PARTICULAR PURPOSES; SWIMMING OR SPLASH BATHS OR POOLS; MASTS; FENCING; TENTS OR CANOPIES, IN GENERAL
    • E04H9/00Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate
    • E04H9/02Buildings, groups of buildings or shelters adapted to withstand or provide protection against abnormal external influences, e.g. war-like action, earthquake or extreme climate withstanding earthquake or sinking of ground

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、特に、しかし限定的ではなく、耐震構造に
採用されるエネルギ分散機構に関する。より特定的に
は、現在使われているエネルギ分散機構の場合よりも高
い機能的および構造的特徴を有するエネルギ分散機構に
関する。
[従来の技術] 良く知られているように、耐震構造は、弾性限界以内
の段階では高エネルギ分散能力を持たねばならない。こ
のエネルギ分散能力は特に、この構造の適当な場所に配
置された特別な分散装置によって決まる。かような分散
装置は、制御可能の程度において且つ予め分かっている
方向の激しい地震によって構造に加えられたエネルギを
分散させるものであるが故に、構造に多少ヒビが入った
としても倒壊することなく十分に保護されうる。
事実、これらの分散装置の主目的は、大地震の場合、
主たる抵抗システムを構成するすべてのエレメントの
「一体的耐震保護」が十分得られるまで、支持構造に伝
達される極めて大きな応力を十分コントロールすること
により、構造の全システムの動きを抑えることにある。
この目的のために採用されるごく最近のエネルギ分散
装置は、曲げ、垂直応力、ねじれ応力、あるいはこれら
の復合応力をうける金属構造エレメントに弾性−塑性反
応を行なわせるという利点を有する。しかし、以下のよ
うな欠点も有る。
・弾性限界を越えると荷重・変形曲線は一定ではなくな
り、変動する。つまり、金属エレメントはその形状を変
えてゆき、その結果、剛性度が増減するからである。
・塑性変形の個所は狭い範囲に集中しがちであるるの
で、変動応力が数回くり返されると、金属エレメントは
急に破断してしまう。
[発明の開示] 本発明は、これらの問題を解決することを目的とす
る。より特定的には、本発明による、地震地帯にある構
造に用いられるエネルギ分散装置つまり機構は、少なく
とも対称的な復式門形の形状をもつ金属エレメントを含
むが、この門形は、弾性限界内あるいは弾性限度をこえ
て非対称的に変形しうる。この門形の中心橋脚は、この
構造の一部にとりつけられ、2つの側方橋脚は構造他の
部分にとりつけられ、かくして、これらの2つの構造部
分が相対的に動くと、上記金属エレメントは弾性−塑性
範囲内において変形する。この結果、主として熱の形
の、物質のヒステリシスにより、変形運動のエネルギは
消える。
[実施例] 図から明らかなように、本発明にしたがって、弾性−
塑性の性状を示すエネルギ分散装置は全体を10で示され
る金属門形を実質的に含む。この門形は、3つの橋脚1
1,12,13で支えられるガーダ14で構成される。それぞれ
の橋脚は、垂直軸線に沿って配置されガーダの両端Aと
Cに連結され、中心にBで連結される。中心橋脚には、
全体をSで示す構造の一部に、橋脚12の自由端Eにある
ヒンジを介して固定される。構造の一部Sは力Hの方向
とシフトSとを表す矢印Vで示す方向に動きうる。地
方、2つの側方橋脚11,13は、再び他の自由端DとFに
配置されたヒンジを介して、全体をTで示す構造の他の
部分に固定される。
このエネルギ分散機構を製作するときに用いられる復
式門形の形態にある金属は、高い延在をもつスチールで
あり、塑性変形のサイクルに何度も耐えて、しかも破壊
されない。
このエネルギ分散機構の作動は次のとおりである。
矢印Vの方向の力Hを、中心橋脚12の自由端Eに加え
ることにより、弾性−塑性限界内において部分である門
形セグメントAB,BCには、曲げモーメントと垂直応力が
かゝる。これらのモーメントと応力は、セグメントAB,B
Cの全長にわたって一定であり、且つ反対符号となる。
(曲げモーメントは第3A図に示され、垂直応力は第3B図
に示される。)かくして、以下の2つのメリットが得ら
れる。
セグメントAB,BCのたわみ変形は局所化せずに、すべ
てのセグメントに均等分散される。この結果、早期破壊
の原因となる塑性変形が局部的に発生するのを防止する
ことにより、高度のエネルギ分散が達成される。
とくに、ガーダの一部においては引張応力であり、ガ
ーダの他の部分においては圧縮応力である垂直応力の存
在に対して、応力状態が非対称的であるので、変形量が
増大するに従って剛性を変化させるような2次効果は、
実際的に弾性限界をこえる荷重−変形線図の部分が一定
になるように釣合わされる。
数値的なシュミレーションによって得られる、エネル
ギ分散機構の荷重・変形線図を示す第2図から明らかな
ように、この2次効果が考慮されるケースと、2次効果
が考慮されないケースとに関連する破壊Nと実線Mはそ
れぞれ、互いに似かよっている。ヒステリスループの領
域で示されるこの分散機構によって分散されるエネルギ
ーは極めて高いことが分る。事実、ループの「放散効
率」は、有効ループの面積(分散されたエネルギ)と、
力と動きの極限値によって画定される理想的な三角形の
面積との比として定義付けされうる。
第4図は、多門形の形態にあるエネルギ分散機構を示
すが、この機構は2つの復式門形の連合体によって形成
され、且つ5つの橋脚16,17,18,19,20によって支持され
るガーダ15を含む。それぞれの橋脚、垂直方向に向いて
おり、橋脚はすべてガーダに接続される。橋脚16,18,20
はそれの自由端に設けられたヒンジを介して、構造のT
形部分にとりつけられる。他方、中間橋脚17,19は、そ
れらの自由端へ配置されたヒンジを介して、構造の他の
部分Sにとりつけられる。
第5図には、他のタイプのエネルギ分散機構が示され
るがこの機構における側方橋脚11,13は垂直ではなく傾
いている。
以上から明らかなように、本発明によるエネルギ分散
機構は以下に示す利点を有する。
サイクルが適当回数くりかえされたあとでも大した破
損もなしに保持される弾性−塑性タイプのきわだったヒ
ステリシス現象。
伝達される同一の最大力の下での、各ループの面積に
相当する高分散効率。
とくに激しく大地震をうけとめたあとで、変化する可
能性。
これら分散機構が秀れた弾性−塑性挙動を有するが故
に、とくに強力な地震をうけたとしてもこの構造が有す
る総合防護(integral protection)、つまり、これら
分散機構は実際的に一定の塑性しきい(plasticization
theshold)を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による復式門形の形態にあるエネルギ
分散機構を示す略図、第2図は、第1図に示した機構の
荷重−変形線図、 第3A図は、曲げモーメント応力の分布を示す線図、 第3B図は相対運動Sによって生じた非対称応力の状態に
あるエネルギ分散機構内の垂直応力を示す線図、 第4図は、本発明による多門形の形状におけるエネルギ
分散機構を示す略図、 第5図は、本発明による、斜めの側方端脚をもつ復式門
形の形状にあるエネルギ分散機構を示す略図である。 10:エネルギ分散装置、11,13,16,20:側方橋脚、12,17,1
8,19:中央端脚、14:ガーダ、 A,C:ガーダの両端、B:ガーダの中心、D,F:側方端脚の自
由端、E:中央橋脚の自由端。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地震を受ける構造体に使用されるエネルギ
    分散装置であって、弾性領域内あるいは弾性限界をこえ
    て非対称的に変形しうる、少なくとも対称的な復式門の
    形を有する金属エレメントを含み、該複式門の形を有す
    る金属エレメントの少なくとも2つの側方橋脚は、地震
    を直接受ける構造物(T)の一部とヒンジを介して留め
    られており、また該複式門の形を有する金属エレメント
    の中央橋脚は、前記構造物(T)とはベアリングを介し
    て切り離され水平方向に移動可能な他の構造部分(S)
    にヒンジを介して留められており、かくして上記2つの
    構造物(T)と構造部分(S)とが相対運動する場合、
    上記金属エレメントを弾性−塑性範囲内において変形せ
    しめ、それによるこの材料のヒステリシスによって変形
    運動を主に熱の形で分散することを特徴とするエネルギ
    分散機構。
  2. 【請求項2】前記復式門形は、垂直方向あるいは傾斜方
    向において配置された3つの橋脚によって、両端と中央
    が支持され、且つこれに固着された水平ガーダを含み、
    このガーダは、装置が接続される構造の2つの部分の相
    対運動中において、非対称的な応力をうけるようになさ
    れたことを特徴とする請求項1記載のエネルギ分散機
    構。
  3. 【請求項3】弾性−塑性範囲内あるいは弾性限界をこえ
    て非対称的に変形しうる金属エレメントは、多門の形を
    有することを特徴とする請求項1記載のエネルギ分散機
    構。
  4. 【請求項4】弾性−塑性範囲内あるいは弾性限界をこえ
    て非対称的に変形しうる金属エレメントは、2つの一体
    的復式門の形を有する形態であり、これの側方橋脚と中
    心橋脚は、構造の一部に固着され、中間橋脚は構造の他
    の部分に連結されていることを特徴とする請求項3記載
    のエネルギ分散機構。
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