JP2879146B1 - 複数人工衛星による運動物体の位置決定システム - Google Patents

複数人工衛星による運動物体の位置決定システム

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JP2879146B1
JP2879146B1 JP10092207A JP9220798A JP2879146B1 JP 2879146 B1 JP2879146 B1 JP 2879146B1 JP 10092207 A JP10092207 A JP 10092207A JP 9220798 A JP9220798 A JP 9220798A JP 2879146 B1 JP2879146 B1 JP 2879146B1
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Abstract

【要約】 【課題】 地球近傍を周回する複数の衛星に搭載された
撮像装置を用いて、恒星や地球近傍に位置するデブリ等
の運動物体による光点を撮像し、これらの光点イメージ
を合成して運動物体の位置を決定するようにした複数衛
星による運動物体の位置決定システムを提供する。 【解決手段】 低高度の太陽周期軌道に連なって配置さ
れた2機の衛星1,2を日照と日陰の間を周回させ、2
機の衛星の光学観測パス(撮像方向ベクトル)1a,2
aを水平線上空で交叉する方向に向け、その姿勢を維持
して水平線上空を連続的に撮像し、2つの光点イメージ
を恒星パターンが重なるように合成処理することによ
り、デブリ光点と恒星光点との識別を連続的に行い、恒
星パターンとデブリ光点との幾何学的関係からデブリ位
置ベクトルを決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地球近傍を周回
する複数の人工衛星に搭載された撮像装置を用いて、地
球近傍の空間に散在する運動物体の位置を実時間で決定
することができるようにした複数衛星による運動物体の
位置決定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地球近傍の宇宙空間を周回する
運動物体の観測は、地上に設置された光学的な望遠鏡や
レーダを用いて行うのが通例である。光学的な望遠鏡に
よる観測では、これらの観測イメージから恒星ではない
光点を抽出して恒星との位置関係を割り出し、これをあ
る時間のあいだ追跡して運動物体の軌道を決定してい
る。また、レーダによる観測では、送信電波の反射波を
受信してアンテナの指向方向と運動物体までのレンジを
ある時間のあいだ測定し、運動物体の軌道を決定してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光学望
遠鏡による観測では、観測期間が夜間に限定されるだけ
でなく、大気による散乱や屈折のために光点位置の観測
精度が制限される。また同時に、撮像素子の性能に限界
があるために、観測可能な物体の寸法や、離間距離にも
限界がある。
【0004】一方、レーダによる観測では観測期間が夜
間に限定されることはないものの、アンテナ姿勢角の検
出精度により運動物体の軌道決定精度に限界が生じるだ
けでなく、光学望遠鏡による観測の場合と同様に、観測
可能な物体の寸法や、離間距離に制限が現れる。観測能
力を高めるためには送信出力を高め、アンテナを更に大
きくする必要があり、自ずと観測限界が現れることは容
易に想像できる。
【0005】また、上記の2方式のうち光学望遠鏡によ
る観測では、恒星と運動物体の識別を瞬時に行うために
は、膨大な恒星分布のデータが必要であり、これらのデ
ータとの照合ができない場合は、ある期間のあいだ連続
的に観測を続けて運動物体と恒星との配置関係の変化を
観測することによってのみ、運動物体の特定が可能であ
った。このため、例えば、ますます増加する可能性の高
い宇宙デブリ(宇宙空間を浮遊する物体の総称)の軌道
を特定する作業には、多大の観測時間と経費を必要とす
るであろうことは想像するに難くない。
【0006】本発明は、従来の地球近傍の宇宙空間を周
回する運動物体の観測装置における上記問題点を解消す
るためになされたもので、大気による光量の減衰、散乱
や屈折による観測精度の劣化や制限を解消して観測感度
を飛躍的に高めると共に、従来の観測装置では観測でき
なかったサイズのデブリ等の運動物体の観測を可能に
し、且つ多数の運動物体の観測軌道を効率的に決定でき
るようにした複数人工衛星による運動物体の位置決定シ
ステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明に係る複数人工衛星による運動
物体の位置決定システムは、時々刻々の位置を確定する
ことが可能な互いに離れて位置する少なくとも2機の人
工衛星にそれぞれ搭載された撮像装置を用いて、同一時
刻にほぼ同一方向の天空を撮像し、得られた少なくとも
2枚の光点イメージを重ね合わせて合成処理することに
より、無限遠方の多数の星と地球近傍に位置する少数の
運動物体とを区別すると同時に、前記運動物体の位置を
前記無限遠方の多数の星を基準とした該運動物体の結像
位置データから特定するように構成するものである。
【0008】このように構成された運動物体の位置決定
システムにおいては、適当な距離、例えば2機の衛星か
ら観測点方向を見て、それらの視線方向が数度から十数
度の角度で交差する程度の距離をおいて配置された複数
の衛星を観測点として、それぞれの衛星に搭載された撮
像装置によって同一時刻に撮像された複数枚の光点イメ
ージには、地上からの観測では制限される微少光量の光
点の撮像が可能となる。そして、観測点の異なる複数枚
の光点イメージを合成して比較すると、恒星の光点はそ
れぞれの光点イメージ上に同一のパターン(以下、これ
を恒星パターンと呼ぶ)を形成するが、地球近傍の運動
物体の光点(以下、移動光点と呼ぶ)は、それぞれの光
点イメージ上の恒星パターンに対して異なった位置にず
れて撮像されることになるため、それぞれの光点イメー
ジ上の恒星パターンを重ねることによって、恒星以外の
地球近傍にある重ならない移動光点を識別することがで
きる。したがって、それぞれの光点イメージ上の重なら
ない移動光点の恒星パターンを基準としたそれぞれの結
像位置データから、当該運動物体の位置を実時間で算出
することができる。
【0009】上記運動物体であると確認された運動物体
の位置の算出は、全天空に分布した代表的な恒星(以下
これらを基準恒星と呼ぶ)によって作成された基準恒星
パターンと、運動物体の光点との幾何学的な関係から求
められる。すなわち、基準恒星パターンを構成する基準
恒星の慣性空間に関する方向ベクトルが既知であり、こ
れらの方向ベクトルと運動物体の方向ベクトルとの成す
角度が測定されれば、運動物体の慣性空間に関する方向
ベクトルが求められる。なお、この場合、基準恒星パタ
ーンを形成する基準恒星の方向ベクトルを予め準備して
おく必要がある。
【0010】上記のような光点イメージの撮像において
は、前記撮像装置を搭載する衛星の姿勢を精密に決定す
る必要はない。運動物体の精密な位置決定は、恒星パタ
ーンと移動光点との幾何学的関係を精密に測定するだけ
で可能である。また、衛星が慣性空間に対して安定した
姿勢を維持するならば、撮像時間を長くすることにより
光点の幾何学的関係を更に正確に測定できることにな
る。但し、上記のごとき光点イメージの重ね合わせ合成
処理のために、前記複数の衛星には撮像データを伝送す
る手段か、あるいは伝送される撮像データを受信してデ
ータ処理を行う手段が必要である。
【0011】請求項2記載の発明に係る複数人工衛星に
よる運動物体の位置決定システムは、時々刻々の位置を
確定することが可能な互いに離れて位置する少なくとも
2機の人工衛星にそれぞれ搭載された撮像装置を用い
て、ほぼ同一方向の天空を異なる時刻においてそれぞれ
同時に複数回撮像し、得られた複数枚の光点イメージを
合成処理することにより、無限遠方の多数の星と地球近
傍に位置する少数の運動物体とを区別すると同時に、前
記運動物体の位置を前記無限遠方の多数の星を基準とし
た該運動物体の結像位置データから特定するように構成
するものである。
【0012】請求項1記載の発明においては、異なる位
置にある複数の人工衛星から同一方向の天空を撮像し
て、恒星パターンからずれた光点を恒星以外の運動物体
であると特定すると共に、恒星パターンと運動物体の光
点との幾何学的関係から運動物体の位置を算出するよう
にしている。したがって、請求項1に係る発明において
は、同一の恒星パターンが撮像される必要があるため、
それぞれの衛星に搭載された撮像装置の撮像方向ベクト
ルは概ね同一方向となり、幾何学的理由から観測する運
動物体が遠くなるにしたがい位置決定精度が劣化すると
いう問題がある。この場合、それぞれの撮像装置に内蔵
された全天空の撮像可能な多くの恒星(以下、カタログ
恒星と呼ぶ)の位置データ(方向ベクトル)を用いて必
要となる恒星パターンを生成して、カタログ恒星ではな
い光点を複数の光点イメージに関して識別すれば、複数
の撮像方向ベクトルの交差する空間近傍の光点のみを抽
出できる。このような光点にはカタログ恒星でない恒星
(以下、無登録恒星と呼ぶ)と運動物体の光点が入り交
じっている。しかし、無登録恒星は恒星パターン上を移
動することがないから、時間差を持たせて撮像した複数
の光点イメージを追加して撮像することにより、無登録
恒星の光点と運動物体の光点とを識別し、運動物体の光
点のずれから運動物体の位置を算出することができる。
【0013】そこで、請求項2記載の発明において、複
数の人工衛星に搭載された撮像装置を用いて、ほぼ同一
方向の天空を異なる時刻においてそれぞれ同時に複数回
撮像することにより、各撮像装置のそれぞれの撮像方向
ベクトルを各撮像時刻に同期して調整することになり、
したがって3次元的に特定した観測空間内の運動物体の
位置決定精度を高めることが可能となる。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の複数人工衛星による運動物体の位置決定システムに
おいて、前記複数の人工衛星は、ほぼ同一の太陽同期軌
道に昇交点通過時刻をずらして投入して、地球近傍の宇
宙空間を同一の撮像環境下で網羅的に観測できるように
構成するものである。
【0015】このように、太陽同期軌道上に並んで投入
された衛星群は、特に低高度(例えは高度1000km程度)
の軌道の近傍空間を連続的に走査し撮像することが可能
となり、地球近傍の宇宙空間を網羅的に観測でき、例え
ば、特定の地表からの観測では検出できないデブリを検
出し、位置決定をすることができるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態について
説明する。図1は本発明に係わる複数人工衛星による運
動物体の位置決定システムの実施形態の一例を示す概念
図であり、2機の衛星から特定の地球近傍の空間を観測
する態様を示すものである。図2の(A)〜(C)は、
2機の衛星から同時に撮像された2つの光点イメージを
合成して、恒星と運動物体を識別することができる原理
を例示する説明図である。
【0017】まず、本発明の実施の形態を具体的に説明
するために、観測対象として高度1000km以下の地球近傍
の空間を周回する宇宙デブリを選択し、図1に示すよう
に、例えば高度1000km程度の太陽同期軌道に連なって配
置された2機の第1及び第2の衛星1,2が、日照と日
陰のあいだを周回するものとする。衛星1,2から日陰
側を見た場合の水平線上空に位置するデブリは太陽に照
らされて輝くため、2機の衛星1,2の光学観測パス
(撮像方向ベクトル)1a,2aは、水平線上空で交差
するような方向に向けるのがよい。このような姿勢を維
持して水平線上空を連続的に撮像することにより、デブ
リ光点と恒星光点との識別が連続的に行われ、デブリ位
置ベクトルの測定が可能となる。なお、図1において、
3は観測空間を、4は地球を示している。
【0018】2機の衛星1,2によって同時に撮像され
る2つの光点イメージ10−1,10−2は、撮像方向ベク
トルがほぼ同じ方向である場合、図2の(A),(B)
に示されているように、同一恒星パターン11a,11bと
運動物体の光点12a,12bからなる。これらを恒星パタ
ーン11a,11bが重なるように合成すれば、図2の
(C)に示すように、運動物体の光点12a,12bのみが
重ならないでずれて残るため、撮像された光点から運動
物体を抽出することができる。なお、光点12a,12bが
同一の運動物体かどうかは、複数回の観測によって求め
られる時系列の位置データが同一の地球周回軌道要素を
満たすかどうかを調べることによって確認できる。
【0019】2機の衛星から撮像された光点イメージの
中に同一恒星パターンが得られない場合は、請求項2記
載の発明のように、内蔵されたカタログ恒星データによ
り、まず、それぞれの撮像イメージ近傍の恒星パターン
を作成して、次に、撮像された光点イメージと作成した
前記恒星パターンとの合成処理によって、無登録恒星及
び運動物体を特定する。更に、数秒から数十秒の時間差
を置いて同一空間を撮像し、同様に無登録恒星と運動物
体とを特定する。このとき運動物体だけは時間の経過と
共にカタログ恒星に対して移動するため、無登録恒星と
運動物体との識別が可能になる。このように時間差を置
いて撮像した光点イメージを用いれば運動物体と無登録
恒星を分離できるから、逆に無登録恒星の特定とそれら
の方向ベクトルの算出が可能となり、運用中にカタログ
恒星データを更新、改善することができる。
【0020】上記のように合成処理により抽出された運
動物体の位置の算出は、基準恒星パターンと運動物体の
光点との幾何学的な関係から求められるが、図3は、一
例として、観測対象の運動物体と撮像装置の設置される
2機の衛星1,2との幾何学的関係を定義する説明図で
ある。本発明に係る複数衛星による運動物体の位置決定
システムでは、複数衛星から観測することにより、地球
中心Oを原点とする観測対象(運動物体)5の位置ベク
トルLを求めると共に、その位置ベクトルを複数回観測
することにより、運動物体5の軌道を決定することがで
きる。
【0021】運動物体(デブリ)5の方向ベクトルmi
( i=1,2)は運動物体5の光点とカタログ恒星との
幾何学的関係が測定されると、既存の一般的な数値計算
によって算出することができる。運動物体5は有限の距
離にあるため、運動物体5の2機の衛星1,2で求めら
れる方向ベクトルは異なった値となる。図3に示すよう
に、2機の衛星1,2から観測対象に向かう方向の方向
ベクトルをそれぞれm1 ,m2 、レンジをそれぞれ
1 ,s2 、衛星1,2の位置ベクトルをそれぞれ
1 ,r2 とする。このとき、運動物体(デブリ)位置
ベクトルLは下記の数1により表される。
【0022】
【数1】
【0023】上記の数1の定義を適用して、si の更新
前の値をsi0とし、si のsi0からの増分δsi を求め
る関係式は、下記の数2により与えられる。
【0024】
【数2】
【0025】したがって、si の更新は下記の数3によ
って行うことができる。なお、数3においてHは観測行
列で、δzは更新前のレンジと測定された方向ベクトル
から計算される偏差ベクトルである。
【0026】
【数3】
【0027】更新前のsi0の値が実際のsi の値から大
きくずれている場合は、上記の数3による更新には無視
できない誤差が現れる場合があるが、上記の数3を用い
て繰り返し更新すれば、適切な収束値が得られるのが一
般的である。
【0028】かくして、上記の数1における未知数であ
る衛星・デブリ間距離si が求められるため、運動物体
5の光点とカタログ恒星との幾何学的関係から得られた
方向ベクトルmi と、衛星位置ベクトルri を代入し
て、運動物体5の位置ベクトルLが求められる。
【0029】図4に、2機の衛星による光点イメージの
撮像から運動物体(デブリ)位置の算出及び運動物体
(デブリ)軌道の推定に至るまでのデータ処理の流れを
例示する。まず、各衛星において同一時刻に光点イメー
ジを撮像する(ステップ21)。次いで各衛星において撮
像された2つの光点イメージ内に同一恒星パターンが存
在しているか否かの判定を行い(ステップ22)、同一恒
星パターンが存在しない場合は、適当な時間差を置いて
光点イメージを再度撮像し(ステップ23)、同じ衛星で
撮像した光点イメージの合成処理により恒星(カタログ
恒星及び無登録恒星)の光点と運動物体の光点を識別す
る(ステップ24)。前記ステップ22における判定におい
て、同一恒星パターンが存在する場合は、2機の衛星に
よって撮像された光点イメージを合成処理することによ
り、恒星の光点と運動物体の光点を識別する(ステップ
25)。このような運動物体の識別により、運動物体の光
点と恒星パターンとの幾何学的関係を求めることが可能
となり、次いで、この幾何学的関係から当該運動物体の
方向ベクトルmi を算出する(ステップ26)。次いで、
この方向ベクトルmi 及び衛星位置ベクトルri を用い
て、数3により衛星と運動物体間レンジsi を求める
(ステップ27)。次に、方向ベクトルmi ,衛星位置ベ
クトルri 及び衛星・運動物体間レンジsi を用いて、
数1により運動物体の位置ベクトルLを算出し(ステッ
プ28)、運動物体の位置を決定する。次いで、継続して
求められる運動物体の位置ベクトルLを用いて、運動物
体(デブリ)の軌道パラメータ6要素(ケプラー軌道要
素:軌道長半径a,離心率e,軌道傾斜角i,昇交点赤
経Ω,近地点引数ω,平均近点離角M)を更新し(ステ
ップ29)、運動物体の軌道を決定する。その際、運動物
体の位置ベクトルを算出する度にカルマンフィルタ等を
適用して更新する。
【0030】上記実施の形態においては、2機の衛星に
搭載された撮像装置を用いて運動物体の位置を特定し、
軌道を算出する手法について説明したが、本発明におい
ては、3機以上の衛星に搭載された撮像装置を用いるこ
ともでき、この場合には衛星・運動物体間レンジsi
決定精度を高めることができるという利点が得られる。
【0031】
【発明の効果】以上実施の形態に基づいて説明したよう
に、各請求項記載の発明によれば、光学的観測条件の良
好な人工衛星軌道上から観測すべき空間を特定して、撮
像することにより、デブリ等の運動物体の位置を連続的
に測定することができ、したがって地上からでは観測で
きない多くの運動物体の軌道要素を効率的に決定あるい
は更新することが可能となる。特に、請求項1記載の発
明によれば、接近して周回する少なくとも2機の衛星か
らほぼ同一方向を同一時刻に撮像して運動物体の位置を
決定するようにしているので、運動物体の位置決定精度
は遠方になるにしたがい低下するが、基準恒星データが
比較的少ない場合でも運動物体の特定が容易に行える。
また請求項2記載の発明によれば、時間差をおいて少な
くとも2回以上の撮像を行って位置を決定するようにし
ているので、光点イメージの合成処理は複雑になるもの
の、2機の衛星が撮像する天空が重なる必要がないた
め、観測する空間を比較的自由に選択することができ、
位置決定精度の幾何学的劣化を解消することができる。
また請求項3記載の発明によれば、ほぼ同一の太陽周期
軌道に昇交点通過時刻をずらして投入した複数の人工衛
星を用いるようにしているので、デブリ等の運動物体の
観測を万遍なく行えるばかりでなく、デブリ等の運動物
体の輝度が最大となるように太陽、衛星及び運動物体間
の幾何学的関係を維持することにより、従来の手法によ
っては達成できない細密なデブリ等の運動物体の観測が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複数人工衛星による運動物体の位
置決定システムの実施の形態において、2機の衛星から
特定の地球近傍の空間を観測する態様を示す概念図であ
る。
【図2】2機の衛星から同時に撮像された2つの光点イ
メージを合成して、恒星と運動物体を識別することがで
きる原理を示す説明図である。
【図3】観測対象の移動物体と撮像装置の設置された2
機の衛星との幾何学的関係を示す図である。
【図4】本発明に係る複数人工衛星による運動物体の位
置決定システムにおいて、運動物体の位置及び軌道決定
までのデータ処理の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 第1の衛星 1a 光学観測パス 2 第2の衛星 2a 光学観測パス 3 観測空間 4 地球 5 運動物体 11a,11b 恒星パターン 12a,12b 運動物体の光点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 豊 東京都港区浜松町2丁目4番1号 宇宙 開発事業団内 (72)発明者 木下 貴博 東京都港区浜松町2丁目4番1号 宇宙 開発事業団内 (56)参考文献 特開 平9−89558(JP,A) 特開 平4−331700(JP,A) 特開 平3−111712(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01C 11/00 - 11/34 G01C 3/06 G01C 15/00 B64G 1/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時々刻々の位置を確定することが可能な
    互いに離れて位置する少なくとも2機の人工衛星にそれ
    ぞれ搭載された撮像装置を用いて、同一時刻にほぼ同一
    方向の天空を撮像し、得られた少なくとも2枚の光点イ
    メージを重ね合わせて合成処理することにより、無限遠
    方の多数の星と地球近傍に位置する少数の運動物体とを
    区別すると同時に、前記運動物体の位置を前記無限遠方
    の多数の星を基準とした該運動物体の結像位置データか
    ら特定するように構成したことを特徴とする複数人工衛
    星による運動物体の位置決定システム。
  2. 【請求項2】 時々刻々の位置を確定することが可能な
    互いに離れて位置する少なくとも2機の人工衛星にそれ
    ぞれ搭載された撮像装置を用いて、ほぼ同一方向の天空
    を異なる時刻においてそれぞれ同時に複数回撮像し、得
    られた複数枚の光点イメージを合成処理することによ
    り、無限遠方の多数の星と地球近傍に位置する少数の運
    動物体とを区別すると同時に、前記運動物体の位置を前
    記無限遠方の多数の星を基準とした該運動物体の結像位
    置データから特定するように構成したことを特徴とする
    複数人工衛星による運動物体の位置決定システム。
  3. 【請求項3】 前記複数の人工衛星は、ほぼ同一の太陽
    同期軌道に昇交点通過時刻をずらして投入して、地球近
    傍の宇宙空間を同一の撮像環境下で網羅的に観測できる
    ように構成されていることを特徴とする請求項1又は2
    記載の複数人工衛星による運動物体の位置決定システ
    ム。
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