JP2877929B2 - イリジウム錯体、その製造方法及びその使用方法 - Google Patents

イリジウム錯体、その製造方法及びその使用方法

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JP2877929B2 JP2246386A JP24638690A JP2877929B2 JP 2877929 B2 JP2877929 B2 JP 2877929B2 JP 2246386 A JP2246386 A JP 2246386A JP 24638690 A JP24638690 A JP 24638690A JP 2877929 B2 JP2877929 B2 JP 2877929B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F15/00Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic Table
    • C07F15/0006Compounds containing elements of Groups 8, 9, 10 or 18 of the Periodic Table compounds of the platinum group
    • C07F15/0033Iridium compounds
    • C07F15/004Iridium compounds without a metal-carbon linkage

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ジホスフィン又はジホスフィナイト(diph
osphinite)配位子を有する三価のイリジウムのイリジ
ウム−ハロゲン錯体、その製造方法及び、例えばN置換
イミンの水素化の鏡像異性選択性及び/又は化学的に選
択性を有する触媒としてその使用方法に関する。
ヨーロッパ特許公開第0 301 457号及び第0 256 982号
各公報には、オレフィン配位子及び光学的に活性なジホ
スフィン又はジホスフィナイト配位子を有する一価イリ
ジウムの単核錯体によるN置換イミンの非対称的水素化
を開示している。これらの収率は高く、余剰の鏡像異性
体が得られるが、触媒活性は急速に低下する。しかもイ
ミン中の炭素二重結合も一般に水素化される。
本発明は、一般式(I)又は(Ia) (式中、P−L−P部分はジホスフィン及びジホスフィ
ナイトよりなる群からの配位子であって、該配位子中で
第二ホスフィン基又は第二ホスフィナイト基の、P同士
は2〜4個の炭素原子を介して結合し、イリジウム原子
と5、6又は7員環を形成し、X1、X2、X3、X4、X5及び
X6は独立にCl、BrもしくはIであるか、X1及びX6がHで
あり、X2、X3、X4及びX5が独立にCl、BrもしくはIであ
るか、又はX1とX5がHであり、X2、X3、X4及びX6が独立
にCl、BrもしくはIであり、M はアルカリ金属陽イオ
ン又は第四アンモニウムである)で示される化合物又は
その混合物に関する。
ホスフィン及びホスフィナイト基は、好ましくは2つ
の同一の又は異なる、より好ましくは同一の炭化水素基
を含有し、その炭化水素基は1〜20個、より好ましくは
1〜12個の炭素原子を有する。
式(I)の好ましい化合物は、第二ホスフィン基及び
第二ホスフィナイト基が、直鎖又は分岐したC1−C12
ルキル、非置換又はC1−C6アルキルで置換されたC5−C8
シクロアルキル、フェニルもしくはベンジル及びC1−C6
アルコキシ(例えばメトキシ)、(C1−C6アルキル)2
N−(例えばジメチルアミン)、F、−SO3H、−SO3Na
もしくは−COO−(C1−C6アルキル)(例えば−COOC
H3)で置換されたフェニル又はベンジルからなる群から
の同一又は異なる二つの基を有するものである。
好ましい1〜6個の炭素原子を有するアルキルの例と
しては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピ
ル、n,i及びt−ブチル並びにペンチル及びヘキシルの
異性体である。非置換又はアルキル置換のシクロアルキ
ルの例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、メ
チルシクロヘキシルもしくはエチルシクロヘキシル及び
ジメチルシクロヘキシルである。アルキル置換のフェニ
ル及びベンジルの例としてはメチルフェニル、ジメチル
フェニル、エチルフェニル及びメチルベンジルである。
好ましい基としては、t−ブチル、シクロヘキシル、ベ
ンジルであり、より好ましくはフェニルである。
式(I)の好ましい化合物としては、P−L−P部分
中のLが、非置換あるいは、C1−C6アルキル、C5−もし
くはC6−シクロアルキル、フェニル、ナフチル又はベン
ジルによって置換された直鎖状C2−C4アルキレンであ
り;非置換又はC1−C6アルキル、フェニルもしくはベン
ジルによって置換された4〜10個の炭素原子を有する、
1,2−もしくは1,3−シクロアルキレン、又は−シクロア
ルケニレン、−ビシクロアルキレンあるいは−ビシクロ
アルケニレンであり;メチレンもしくはC2−C4アルキリ
デンを1−及び/又は2−位置に又は3−位置に有する
環式基であり;2,3−位置が で置換されており、1,4−位置が、非置換か又はC1−C6
アルキル、フェニルもしくはベンジルで置換されてお
り、R1及びR2が独立にH、C1−C6アルキル、フェニル又
はベンジルである1,4−ブチレンであり;N原子が基R3(R
3はH、C1−C12アルキル、フェニル、ベンジル、C1−C
12アルコキシカルボニル、C1−C8アシル又はC1−C12
ルキルアミノカルボニルである)で置換された3,4−も
しくは2,4−ピロリジニレン又は2−メチレンピロリジ
ン−4−イルであり;あるいは非置換もしくはC1−C4
ルキルで置換された1,2−フェニレン、2−ベンジレ
ン、1,2−キシリレン、1,8−ナフチレン、2,2′−ジナ
フチレン又は2,2′−ジフェニレンであり;そしてP−
L−P部分中のPは第二ホスフィン基又は第二ホスフィ
ナイト基である化合物である。
式(I)の他の好ましい化合物としては、P−L−P
部分中のLが、保護されたモノ−又はジ−サッカライド
のジオキシル基であって、基Pは一価の第二ホスフィン
基である化合物である。
P−L−P部分中のLは1個以上の、例えば1〜3個
の、特に1又は2個のキラルなC原子を含有することが
でき、ラセミ体又は光学異性体の形で存在することがで
きる。特に好ましい式(I)の化合物はP−L−P部分
がジホスフィン又はジホスフィナイトの鏡像異性体又は
ジアステレオ異性体である。
式(I)の化合物の好ましいサブグループは、そのP
−L−P部分が次式 (式中、Yは−P(フェニル)2であり、R4、R5及びR6
はH、C1−C4アルキル、シクロヘキシル、フェニル又は
ベンジルであり、R1及びR2はH、C1−C4アルキル、フェ
ニル又はベンジルであり、R7はH又は、C1−C4アルキル
であり、R3はH、C1−C4アルキル、フェニル、ベンジ
ル、(C1−C6アルコキシ)−CO−、(C1−C6アルキル)
−CO−、(フェニル)−CO−、(ナフチル)−CO−又は
(C1−C4アルキル)−NH−CO−である) で示されるものよりなる。
好適なジホスフィン及びジホスフィナイトは例えば、
H.B.Kagen著、Chiral Ligands for Asymmetric Catalys
is、Asymmetric Synthesis(非対象触媒反応のキラル配
位子、非対象合成)、第5巻、13〜23頁、Academic Pre
ss.Inc.,N.Y.(1985)中に記載されている。
いくつかの例を以下に示す。(Phはフェニルを表す) ジホスフィナイトの一例としては、好ましくは、次
式; の1−O−フェニル−4,6−O−(R)−ベンジリデン
−2,3−O−ビス(ジフェニルホスフィノ)−β−D−
グルコピラノシドが挙げられる。
好ましい態様はP−L−P部分が次式 で示され、ハロゲン原子であるX2〜X5又はX1〜X6が特に
同一のハロゲン原子であり、とりわけIである式(I)
の化合物よりなる。X1及びX6はHであってよく、X2〜X5
はそれぞれCl、Br又は特にIであってよい。X1及びX5
Hであってよく、X2、X3、X4及びX6はそれぞれCl、Br又
はIであってよい。また、X1〜X6はそれぞれCl、Br又は
特にIであってよい。式(Ia)中の4個のX基はそれぞ
れ、好ましくはCl、Br又は、特にIである。式(Ia)中
のM は好ましくはLi 、Na 、K 又は(C1−C6アル
キル)4 である。
本発明は、更に式(I)もしくは(Ia)の化合物又は
その混合物の製造方法に関し、該方法は、式(II) (式中、Zは2つのオレフィン配位子又は1つのジエン
配位子であり、A 酸素酸又は複合酸の陰イオンであ
り、P−L−P部分は前に定義した通りである)の化合
物を、高温で、ケトンを溶媒として、式(III) M (III) (式中、M はアルカリ金属又は第四アンモニウムであ
り、XがCl、Br又はIである)の塩の過剰量又はそれら
の塩の混合物を反応させることよりなる。
式(II)において、オレフィン配位子としてのZは、
例えば、ブテン、プロペン又は特にエチレンであり、ジ
エン配位子は好ましくは開環鎖又は環式のジエンであっ
て、その場合ジエン基は1つ又は2つの炭素原子によっ
てへだてられている。このジエンは、好ましくはヘキサ
ジエン、シクロオクタジエン又はノルボルナジエンであ
る。
式(II)中のA の例としてはClO4 、CF3SO3 、BF
4 、B(フェニル)4 、PF6 、SbCl6 、AsF6 及び
SbF6 が挙げられる。
式(II)のイリジウム化合物は公知であるか、又は公
知の方法(例えばR.Uson et al.,Inorg.Chim.Acta 73,p
275以降(1983);S.Brunie et al.,Journal of Organom
etallic Chemistry,114(1976),p225〜253及びM.Green
et al.,J.Chem.Soc.(A),p2334以降(1971)を参照
のこと)によって製造される。
式(II)のイリジウム化合物は単独の化合物として用
いられる。この化合物は都合よく、その場で調製し、直
接使用される。
反応は40〜200℃の温度範囲で、好ましくは50〜150℃
で実施される。
溶媒として好適なケトンの例としては、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペ
ンタノン、シクロヘキサノン及びメチルシクロヘキサノ
ンが挙げられる。
式(II)の化合物と式(III)の化合物のモル比は、
例えば、1:5から1:100まで可能で、好ましくは1:10から
1:50である。反応は不活性ガス、例えば希ガス雰囲気下
で有利に実施される。
反応は一般に、式(II)の化合物を溶媒に溶解し、次
いで式(III)の化合物を加える。反応混合物を次いで
暫時、例えば2〜10時間加熱し、放置して冷却する。所
望の化合物を単離するために、固形沈澱物を除去し、再
結晶によって精製する。
X1からX6がそれぞれCl、Br又はIである式(I)の化
合物は、例えば1〜100モルの式(III)の化合物との反
応で、式(Ia)の化合物に転換される。
本発明の製造方法によれば、一般に、式(I′)、
(I″)、(I)及び(Ia)の化合物の混合物が、最
初に形成される。
式(I″)及び(I)の化合物は反応混合物中で、
水の存在により溶媒として用いられたケトンのアルドー
ル縮合の結果として生成され得る。混合物の組成は基本
的にはジホスフィンP−L−Pの選択に依存する。
開環鎖配位子P−L−PがIr原子と5員環を形成する
ならば式(Ia)の化合物が主産物として、例えば95%に
達する比率で、生成し得る。もしP−L−P配位子が6
又は7員環をIr原子と形成するなら、又はLが二価の単
環又は多環の基であるならば、式(I″)の化合物が優
勢な化合物として、例えば95%に達する比率で形成され
る。個々の化合物は再結晶により容易に純粋な形で得る
ことができる。
式(I)及び(Ia)の化合物は、それらの混合物の形
態であれ、純粋な化合物であれ、温和な条件下でのN置
換イミンの水素化に対する優れた均一触媒である。それ
らは高い触媒活性を持ち、100%に達する高収率を成就
することが可能である。特に優利な点は触媒の再使用が
可能なことであって、反応終了後回収でき、活性の損失
が事実上全くないという点である。加えて、これらの化
合物は酸素に対して安定性が良く、それゆえ水素化工程
全体を通じて、空気の完全な排除を確保する必要がな
い。もしもジホスフィン又はジホスフィナイトがキラル
なC原子を有し、その鏡像異性体又はジアステレオ異性
体が式(I)及び(Ia)の化合物中に存在すれば水素化
反応が鏡像異性選択的に進行し、プロキラルなイミンを
用いて高い光学的収量が得られる。
式(Ia)及び(I″)の化合物は高い化学的選択性に
よって驚くほど識別できる。例えば、ケト基、−CN、−
NO2、炭素二重結合、N−オキシド、芳香族ハロゲン基
及びアミド基は、水素化されないが、イミン基は水素化
される。
本発明は更に、式(I)及び(Ia)の化合物又はその
混合物を、N置換イミンの水素化、とくに前記の官能基
を有するイミンの化学的選択性水素化反応の均一触媒と
して使用することに関する。
P−L−P部分が第二ジホスフィンもしくは第二ジホ
スフィナイトの鏡像異性体又はジアステレオ異性体であ
る式(I)及び(Ia)の化合物をN置換プロキラルなイ
ミンの非対称的かつある場合には化学的選択性水素化に
用いることが好ましい。
本願発明は更に均一触媒としてのイリジウム錯体の存
在下、105〜5×107Paの水素圧、−20〜80℃の温度範囲
で水素によるN置換イミンの水素化によって第二アミン
を製造する方法に関し、その際用いられる触媒としては
式(I)もしくは式(Ia)の化合物又はその混合物であ
る。
光学活性な第二アミンの製造は、式(I)及び式(I
a)において、P−L−P部分が第二ジホスフィン又は
第二ジホスフィナイトの鏡像異性体又はジアステレオ異
性体であって、プロキラルなN置換イミンを用いて実施
することが好ましい。
本方法は、好ましくは温度範囲−20〜80℃、特に−20
〜50℃で、好ましくは2×105〜3×106Pa、特に8×10
5〜3×106Paの水素圧の下で実施される。
式(I)及び(Ia)の化合物又はその混合物は好まし
くはイミンを基準として0.001〜10モル%、特に0.01〜1
0モル%、とりわけ、0.1〜5モル%が用いられる。
この工程を実施するより好ましい方法はアンモニウム
又はアルカリ金属の塩化物、臭化物、もしくはヨウ化物
を追加使用することである。塩化物、臭化物、及びヨウ
化物は式(I)の化合物を基準として0.01〜200モル
%、特に0.05〜100モル%、とりわけ0.5〜50モル%の量
を用いるのが好ましい。
塩化物は、本方法で好ましい塩である。アンモニウム
は好ましくはアルキル基中に1〜6個の炭素原子を有す
るテトラアルキルアンモニウムであり、アルカリ金属は
好ましくはナトリウム、リチウム又はカリウムである。
反応は溶媒が存在してもしなくても実施できる。それ
自体で又は溶媒混合物として用いられてよい好適な溶媒
は、特に非プロトン性溶媒であり、例えば、ペンタン、
ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベ
ンゼン、トルエン又はキシレンのような脂肪族又は芳香
族炭化水素;ジエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサン
のようなエーテル;メチレンクロリド、クロロホルム、
1,1,2,2−テトラクロロエタン又はクロロベンゼンのよ
うなハロゲン化炭化水素;酢酸エチル、ブチロラクトン
又はバレロラクトンのようなエステル又はラクトン;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド又はN−メ
チルピロリドンのような酸アミド又はラクタム等であ
る。
本発明によれば、式(I)及び(Ia)の化合物の製造
の際に得られた反応液はまた、直接、水素化反応に用い
てもよい。
N置換のイミンは一般式(IV)で示されるものであっ
て、 式中、R8は直鎖又は分岐したC1−C12アルキル、3〜
8個の環炭素原子を有するシクロアルキル、1個の炭素
原子を介して結合し、3〜8個の環原子と、O、Sもし
くはNR11からなる群からの1個又は2個のヘテロ原子を
有するヘテロシクロアルキル、該シクロアルキルもしく
はヘテロシクロアルキル又はヘテロアリールで置換され
ている、1個のアルキル炭素又はC1−C12アルキルを介
して結合したC7−C16アラルキルであるか、 R8はC6−C12アリール又は環炭素原子を介して結合
し、環中に1又は2個のヘテロ原子を有するC4−C11
テロアリールであって、R8はC1−C12アルキル、C1−C12
アルコキシ、C1−C12アルキルチオ、C1−C6ハロゲンア
ルキル、−OH、C6−C12のアリール、アリールオキシも
しくはアリールチオ、C7−C16のアラルキル、アラルコ
キシもしくはアラルキルチオ、2〜24個の炭素原子を有
する第二アミノ、 又は−COOR11(R11及びR12は独立にC1−C12アルキル、
フェニル又はベンジルであるか、R11及びR12が一緒にな
って、テトラーもしくはペンタ−メチレン又は3−オキ
サペンチレンである)で置換されていてよく、次にアリ
ール基はC1−C4アルキル、アルコキシもしくはアルキル
チオ、−OH、−CONR11R12又は−COOR11で置換されてい
てもよい; R9及びR10は独立に水素原子あるいは、非置換、又は
−OH、C1−C12アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキ
シ、2〜24個の炭素原子を有する第二アミノ、 もしくはCOOR11で置換されたC1−C12アルキル又は3〜
8個の環炭素原子を有するシクロアルキル、非置換又は
R8と同様に置換された、C6−C12アリールもしくはC7−C
16アラルキル、−CONR11R12又は−COOR11(R11及びR12
が前に定義した通りである)であり;又は R8は前に定義したとおりであり、R9及びR10は一緒に
なって、2〜5個の炭素原子を有するアルキレンであっ
て、1個もしくは2個の−o−、−s−又は−NR9−が
挿入されていてよく、及び/又は非置換か、=0もしく
は上記したR9及びR10のアルキル置換基で置換されてい
るか、及び/又はベンゼン、フラン、チオフェン又はピ
ロールと縮合し;又は R9は上に定義した通りであって、R10は2〜5個の炭
素原子を有するアルキレンであってR8に結合しており、
1個もしくは2個の−o−、−s−又はNR11−が挿入さ
れていても、また挿入されてなくてもよく、及び/又は
非置換であるかあるいは=0もしくは上記したR9及びR
10のアルキル置換基で置換されているか、及び/又はベ
ンゼン、フラン、チオフェン又はピロールと縮合してい
る。
R8、R9及びR10は、同一もしくは異なる基によって、
例えば、1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基で、い
かなる位置に置換されてもよい。
R8及びR9とR10の好適な置換基としては、C1−C12好ま
しくはC1−C6、特にC1−C4のアルキル、アルコキシ又は
アルキルチオ、例えば、メチル、エチル、プロピル、n
−、i−及びt−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルの異性体
ならびに対応するアルコキシ及びアルキルチオ基であ
り;C1−C6及び好ましくはC1−C4のハロゲノアルキル
(ハロゲンはF又はClが好ましい)、例えば、トリフル
オロ−もしくはトリクロロ−メチル、ジフルオロクロロ
メチル、フルオロジクロロメチル、1,1−ジフルオロエ
ト−1−イル、1,1−ジクロロエト−1−イル、1,1,1−
トリクロロ−もしくは−トリフルオロ−エト−2−イ
ル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロエチル、1,1,
1−トリフルオロ−2,2−ジクロロエチル、n−ペルフル
オロプロピル、i−ペルフルオロプロピル、n−ペルフ
ルオロブチル、フルオロ−もしくはクロロ−メチル、ジ
フルオロ−もしくはジクロロ−メチル、1−フルオロ−
又は−クロロ−エト−2−イルもしくは−エト−1−イ
ル、1−、2−もしくは3−フルオロ−又は−クロロ−
プロプ−1−イル、−プロプ−2−イル又は−プロプ−
3−イル、1−フルオロ−もしくは−クロロ−ブト−1
−イル、−ブト−2−イル、−ブト−3−イル又は−ブ
ト−4−イル、2,3−ジクロロプロプ−1−イル、1−
クロロ−2−フルオロ−プロプ−3−イル及び2,3−ジ
クロロブト−1−イルであり;C6−C12アリール、アリ
ールオキシ又はアリールチオ(アリールは好ましくはナ
フチル及び特にフェニルである)であり;C7−C16ラル
キル、アラルコキシ及びアラルキルチオ(アリール基は
好ましくはナフチル、特にフェニルであり、そのアルキ
レン基は直鎖もしくは分岐していて、1〜10個の、好ま
しくは1〜6個、特に1〜3個の炭素原子を含有す
る)、例えば、ベンジル、ナフチル−メチル、1−もし
くは2−フェニル−エト−1−イル又は−エト−2−イ
ル及び1−、2−もしくは3−フェニル−プロプ−1−
イル、−プロプ−2−イル又は−プロプ−3−イルであ
って、ベンジルが特に好ましい;前記したアリール基を
含む基が次いで例えば、C1−C4アルキル、アルコキシも
しくはアルキルチオ、ハロゲン、−OH、−CONR11R12
は−COOR11(R11及びR12は前に定義したとおり)でモノ
又はポリ置換され;例としてはメチル、エチル、n−及
びi−プロピル、ブチル、対応するアルコキシ及びアル
キルチオ基、F、Cl、Br、ジメチル−、メチルエチル−
及びジエチル−カルバモイルならびにメトキシ−、エト
キシ−、フェノキシ−及びベンジルオキシ−カルボニル
であり;ハロゲン、好ましくはF及びClであり;2〜24
個、好ましくは2〜12個、特に2〜6個の原子を有する
第二アミノ、好ましくは2つのアルキル基を有する第二
アミノ、例えば、ジメチル−、メチルエチル−、ジエチ
ル−、メチルプロピル−、メチル−n−ブチル−、ジ−
n−プロピル−、ジ−n−ブチル−及びジ−n−ヘキシ
ル−アミノであり;−CONR11R12であって式中、R11及び
R12が他から独立してC1−C12、好ましくはC1−C6、特に
C1−C4アルキルであるか、R11及びR12が一緒になって、
テトラ−もしくはペンタ−メチレン又は3−オキサペン
チレンであって、アルキルについては直鎖又は分岐して
いてよく、例としてはジメチル−、メチルエチル−、ジ
エチル−、メチル−n−プロピル、エチル−n−プロピ
ル−、ジ−n−プロピル−、メチル−n−ブチル−、エ
チル−n−ブチル−、n−プロピル−n−ブチル−及び
ジ−n−ブチル−カルバモイルであるか;又は−COOR11
であって、式中、R11は直鎖又は分岐であってよいC1−C
12、好ましくはC1−C6アルキルであり、例えばメチル、
エチル、n−及びi−プロピル、n−、i−及びt−ブ
チルならびにペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルの異性体
である。
R8、R9及びR10は特に、ケト基、−CN、−NO2、炭素二
重結合、N−O、芳香環上のハロゲン基及びアミド基の
ような官能基を含有してよい。
アリールとしてのR8は好ましくは非置換もしくは置換
のナフチル、特にフェニルである。ヘテロアリールとし
てのR8は好ましくは、1もしくは2個の同一もしくは異
なるヘテロ原子、特に、O、SもしくはNを有し、好ま
しくは4もしくは5個の炭素原子を含む5もしくは6員
環であり、ベンゼンと縮合することがある。R8が誘導さ
れるヘテロ芳香族の例としては、フラン、ピロール、チ
オフェン、ピリジン、ピリミジン、インドール及びキノ
リンである。
ヘテロアリール置換のアルキルとしてのR8は、好まし
くは、1もしくは2個の同一もしくは異なるヘテロ原
子、特にO、SもしくはNを有する、好ましくは4もし
くは5個の炭素原子を含み、ベンゼン環と縮合し得る、
5もしくは6員環から誘導される。ヘテロ芳香族の例と
してはフラン、ピロール、チオフェン、ピリジン、ピリ
ミジン、インドール及びキノリンがある。
ヘテロシクロアルキル又はヘテロシクロアルキル置換
のアルキルとしてのR8は、好ましくはO、SもしくはNR
11からなる群から1もしくは2個の同一もしくは異なる
ヘテロ原子及び、4〜6個の環原子を有する。これはベ
ンゼンと縮合しうる。これは例えば、ピロリジン、テト
ラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、インダン、
ピラゾリジン、オキサゾリジン、ピペリジン、ピペラジ
ン又はモルホリンから誘導される。
アルキルとしてのR8、R9及びR10は、好ましくは非置
換もしくは置換された、C1−C6、特にC1−C4アルキルで
あって直鎖又は分岐していてよい。例としてはメチル、
エチル、i−及びn−プロピル、i−、n−及びt−ブ
チルならびに、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルの異性体
である。
非置換もしくは置換のシクロアルキルとしてのR8、R9
及びR10は好ましくは、3〜6個、及び特に5〜6個の
環炭素原子を含有する。例としては、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル及びシクロオクチルである。
アリールとしてのR8、R9及びR10は、好ましくは非置
換もしくは置換のナフチル及び、特にフェニルである。
アラルキルとしてのR8、R9及びR10は好ましくは非置換
もしくは置換の、1〜10個、好ましくは1〜6個、特に
1〜4個の炭素原子をアルキレン中に有するフェニルア
ルキルであり、アルキレンとしては直鎖でも分岐してい
てもよい。例としては特に、ベンジルか、又は1−フェ
ニルエト−1−イル、2−フェニルエト−1−イル、1
−フェニルプロプ−1−イル、1−フェニルプロプ−2
−イル、1−フェニルプロプ−3−イル、2−フェニル
プロプ−1−イル、2−フェニルプロプ−2−イル及び
1−フェニルブト−4−イルである。−CONR11R12及び
−COOR11としてのR9及びR10において、R11及びR12は好
ましくはC1−C6、特にC1−C4アルキルであるか又は、R
11及びR12が一緒になってテトラメチレン、ペンタメチ
レン又は3−オキサペンチレンであ。アルキルの例は前
述した。
一緒になったR9とR10又はアルキレンとしてR8に結合
したR10は、好ましくは、1個の−o−、−s−もしく
は−NR11−、好ましくは−o−が挿入される。一緒にな
ったR9とR10又はR8に結合したR10は好ましくは、それら
が結合するC原子又は−N=C−基と、5もしくは6員
環を形成する。置換基は前述した好ましい意味を有す
る。縮合したアルキレンとして、一緒になったR9とR10
又はR8に結合したR9は好ましくはベンゼン又はピリジン
と縮合したアルキレンである。アルキレンの例として
は、エチレン、1,2−もしくは1,3プロピレン、1,2−、
1,3−もしくは1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン及び1,6
−ヘキシレンである。=0が置換したアルキレンもしく
は挿入されたアルキレンの例としては2−オキサ−1,3
−プロピレン、2−オキサ−1,4−ブチレン、2−オキ
サ−もしくは3−オキサ−1,5−ペンチレン、3−チア
−1,5−ペンチレン、2−チア−1,4−ブチレン、2−チ
ア−1,3−プロピレン、2−メチルイミノ−1,3−プロピ
レン、2−エチルイミノ−1,4−ブチレン、2−もしく
は3−メチルイミノ−1,5−ペンチル、1−オキソ−2
−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキソ−2−オキサ
−1,4−ブチレン、2−オキソ−3−オキサ−1,4−ブチ
レン及び、1−オキサ−2−オキソ−1,5−ペンチレン
である。縮合したアルキレンの例としては下記のとお
り。
縮合した、もしくは挿入されたアルキレン、及び非置
換もしくは=0で置換されたアルキレンの例としては、
次のとおり。
好ましい群において、式(IV)中のR8は2,6−ジメチ
ルフェン−1−イル又は2−メチル−6−エチルフェン
−1−イルであり、R9はメチル、そうしてR10はメトキ
シメチルである。
他の好ましい群はR9及びR10が互いに異なり、かつ、
水素ではないプロキラルイミンからなる。
式(IV)のイミンは公知であり公知の方法でアルヒド
又はケトンと第一アミンから製造される。1つの製造方
法の態様として、式(IV)のイミンはまた、使用する場
所で調製される。
本発明によって製造されるアミンは、とりわけ医薬品
及び農薬の製造の分野において生物学的に活性な物質又
はそれらの物質を製造するための中間体である。かくし
て例えば、o,o−ジアルキルアリルケタミン誘導体、特
にアルキル及び/又はアルコキシアルキル基を含有する
これらの誘導体は殺真菌剤及び特に除草剤として活性で
ある。誘導体は、例えばクロロ酢酸のアミン塩、酸アミ
ド、第三アミン及びアンモニウム塩であってよい。
(実施例) 次に示す実施例は本発明をより詳細に説明するもので
る。
調製例 実施例1:アルゴン雰囲気下で、600mg(0.67mmol)の[I
r(COD)(DIOP)]BF4を10mlのアセトンに溶解し、900
mg(6.7mmol)のLiIを添加した。この反応混合物を還流
温度下に20時間撹拌すると、黄色沈澱が生成した。反応
溶液を室温に冷却し、遠心分離した。黄色の生成物を分
離し5mlのアセトンで洗浄して乾燥した。固型の残渣を1
0mlのCH2Cl2で抽出した。メチレンクロリド相を室温で
放置して、LiIの白色結晶を沈殿させた。過後、10ml
のジエチルエーテルを黄色の溶液に加えると1日で淡黄
色の結晶317mgが生成した。母液から更に再結晶して総
量375mg(58%)の[Ir(DIOP)HI22を得た。
原素分析 測定値(計算値): C 39.7(39.38)、H 3.7(3.52)、P 7.4(6.55)、I 2
6.3(26.80)であった。1 H NMR(CD2Cl2、200MHz、水素化物域): −16.2ppm(t,2JPH:11 Hz)、 −11.7ppm(t,2JPH:11 Hz)、 実施例2:500mg(0.6mmol)の[Ir(COD)(BDPP)]BF4
を用いて、実施例1と同様にして、340mg(64%)の[I
r(BDPP)HI22を得た。
実施例3:510mg(0.6mmol)の[Ir(COD)(NORPHOS)]
BF4を用いて、実施例1と同様にして、283mg(52%)の
[Ir(NORPHOS)HI22を得た。
実施例4:1.5g(1.85mmol)の[Ir(COD)(CHIRAPHO
S)]BF4と8g(60mmol)のLiIから実施例1と同様にし
て、180mg(10%)の[Ir(CHIRPHOS)I32を得た。
原素分析(測定値/計算値を%表示): C 33.8/33.65; H 2.9/ 2.82; I 37.0(38.1); P 6.2/ 6.2 実施例5:アセトン3ml中[Ir(COD)(R−PROPHOS)]B
F4150mg(0.19mmol)の溶液を還流温度で2時間、400mg
(2.98mmol)のLiIと反応させた。室温で2時間保持し
た後深赤色溶液にジエチルエーテル10lmを加え、2つの
相と白色のLiI結晶の沈殿を得た。混合液を過し赤色
油状相を傾しゃした。これを、次いで8mlのテトラヒド
ロフラン/ジエチルエーテル混合液(5:3)に溶解し、
3日間室温で放置したのち、40mgの微細結晶状の橙色の
[Ir(R−PROPHOS)I4]Liを得た。過後、母液を1
週間放置し、さらに30mgの塩を得た。(収率:33%) 実施例6:[Ir(COD)(DPPE)]BF4(700mg;1.12mmol)
を10mlのアセトンに溶解し、LiI(5.0g:37mmol)を加
え、次いで混合物を還流温度で3時間撹拌した。生成し
た赤色の反応溶液に10mlのアセトンを加えた。この溶液
を室温まで冷却して、2日間放置の後[Ir(DPPE)I4
Liを単離した。母液を5日間放置して、さらに200mgの
赤色塩を得た。1 H NMR:8.30 ppm及び7.18ppm、m(20H): 3.04 ppm、d、J=16 Hz(4H). DPPE=1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン 実施例7:混合物を20時間還流した以外は実施例6と同様
に繰り返した。2日間放置した後、[Ir(DPPE)I4]Li
580mgを得た。
15mlのメタノールを母液に加えた。生成した結晶沈澱
は283mgの[Ir(DPPE)HI22からなっていた。
応用例 実施例8:15mg(7.9×10-3mmol)の、実施例1の化合物
を2.5mlのメチレンクロリド及び7.5mlのテトラヒドロフ
ラン(THF)に溶解した。1.5g(7.84mmol)のN−(2,6
−ジメチルフェン−1−イル)メチルメトキシメチルケ
チミンを加え、溶液を、30℃に自動調温したオートクレ
ーブ中に移した。2×106Paの水素圧で3回フラッシン
グした。最後に撹拌しつつ4×106paの水素圧を加え
た。水素化反応は、水素の吸収を記録することによって
追跡した。11時間後、反応が終了し、水素圧を除き、溶
液をフラスコに移した。溶媒をロータリーエバポレータ
ーで除去した。残渣を高真空下で蒸留すると[Ir(DIO
P)HI22・(2,6−ジメチル−フェン−1−イル)(1
−メトキシプロプ−2−イル)アミンとして同定された
黄色の沈澱を得た。収率は99%以上、光学的収量eeは55
%(S配位)であった。
光学的収量は旋光分析により決定した(ヘキサン中、
[α]20 365=−130.6°、C=3、S鏡像異性体)。
実施例9−13:実験方法は実施例8と同様である。反応
条件及び収量を表1に示した。反応温度は、実施例8〜
11では25℃、実施例12では30℃で行った。
実施例14:13.6g(1.23×10-2mmol)の[Ir(DPPE)I4
Liを、不活性ガス(アルゴン)下で10mlのテトラヒドロ
フラン/CH2Cl2溶媒混合物(3:1)に溶解した。次に、
0.28g(1.23mmol)のN−(4−ニトロフェニル)ベン
ジリデンイミンを加えた。基質/触媒液を50mlの鋼製オ
ートクレーブに移した。水素ガスでフラッシングした
後、2.5×106Paの水素圧を加え、オートクレーブを油浴
中で30℃に加熱した。
2時間後に反応が終了し、反応溶液を分析した。N−
(4−ニトロフェニル)ベンジルアミンを100%の収率
で得た。
実施例15〜18:表2に示すイミン類を、溶媒20mlを用い
た以外は実施例14と同様にして水素化した。結果を表2
に示す。
表2 の水素化 実施例19:[Ir(COD)Cl]25.6g、(+)−DIOP8.6mg及
び(n−ブチル)4NI58.4mgをアルゴン雰囲気下、シュ
レンク(Schlenk)容器中のテトラヒドロフラン7.5mlに
溶解し、次いで溶液を鋼製細管を用いて50mlの鋼製オー
トクレーブに移した。溶液を60℃で6時間撹拌し、次に
室温に冷却し、続いて2.5mlのメチレンクロリド中の1,5
gのN−(2,6−ジメチルフェン−1−イル)メチル−メ
トキシメチルケチミンの溶液を加え、実施例8にしたが
って水素化を実施した。16時間の水素化の後、所望のア
ミンを、転換率99%以上、光学的収量54.7%で単離し
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フェリックス・スピンドレル スイス国、4656 スタールキルヒーヴィ ル、ドゥリケルシュトラーセ 392 (56)参考文献 J.Org Chem.,173(1979) p.231−251 J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,[12](1990)p. 869−871 J.Am.Chem.Soc.,112 [25](1990)p.9400−9401 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)又は(Ia) (式中、P−L−P部分はジホスフィン又はジホスフィ
    ナイトからなる配位子であって、該配位子中のPは第二
    ホスフィン基又は第二ホスフィナイト基であり、P同士
    は2〜4個の炭素原子を介して結合し、Ir原子と5、6
    又は7員環を形成し、X1、X2、X3、X4、X5及びX6は独立
    にCl、BrもしくはIであるか、X1及びX6がHであり、
    X2、X3、X4及びX5が独立にCl、BrもしくはIであるか、
    又はX1及びX5がHであり、X2、X3、X4及びX6が独立にC
    l、BrもしくはIであり、M はアルカリ金属陽イオン
    又は第四アンモニウムである) で示される化合物又はその混合物。
  2. 【請求項2】第二ホスフィン基及び第二ホスフィナイト
    基が、直鎖又は分岐したC1−C12アルキル、非置換又はC
    1−C6アルキルで置換されたC5−C8シクロアルキル、フ
    ェニルもしくはベンジル、及びC1−C6アルコキシ、(C1
    −C6アルキル)2N−、F、−SO3H、−SO3Naもしくは−
    COO−(C1−C6アルキル)で置換されたフェニルもしく
    はベンジル、からなる群からの2つの同一又は異なる基
    を有する、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】第二ホスフィン基及び第二ホスフィナイト
    基がそれぞれ2つのフェニル基を有する、請求項2記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】P−L−P部分中のLが、非置換又は、C1
    −C6アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェ
    ニル、ナフチル又はベンジルで置換された直鎖C2−C4
    ルキレンであり; 4〜10個の炭素原子を有する、非置換又はC1−C6アルキ
    ル、フェニルもしくはベンジルで置換された、1,2−も
    しくは1,3−シクロアルキレン又は−シクロアルケニレ
    ン、−ビシクロアルキレン又は−ビシクロアルケニレン
    であり; メチレンもしくはC2−C4アルキリデンを、1−及び/又
    は2−位置に又は3−位置に有する環式基であり; 2,3−位置で (R1及びR2は独立してH、C1−C6アルキル、フェニル又
    はベンジルである)で置換され、1,4−位置が非置換か
    又はC1−C6アルキル、フェニルもしくはベンジルで置換
    された1,4−ブチレンであり; N原子が基R3(R3はH、C1−C12アルキル、フェニル、
    ベンジル、C1−C12アルコキシカルボニル、C1−C8アシ
    ル又はC1−C12アルキルアミノカルボニル)で置換され
    た3,4−もしくは2,4−ピロリジニレン又は2−メチレン
    ピロリジン−4−イルであり; 又は非置換もしくはC1−C4アルキルで置換された1,2−
    フェニレン、2−ベンジレン、1,2−キシリレン、1,8−
    ナフチレン、2,2′−ジナフチレンもしくは2,2′−ジフ
    ェニレンである; そしてP−L−P部分中のPは第二ホスフィン基又は第
    二ホスフィナイト基である、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】P−L−P部分中のLが、保護されたモノ
    −又はジ−サッカライドのジオキシル基であって、基P
    が一価の第二ホスフィン基である、請求項1記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】P−L−P部分が、ジホスフィン又はジホ
    スフィナイトの鏡像異性体又はジアステレオ異性体であ
    る、請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】P−L−P部分が、式 (式中、 Yは、−P(フェニル)2であり、 R4、R5及びR6は、H、C1−C4アルキル、シクロヘキシ
    ル、フェニル又はベンジルであり、 R1及びR2は、H、C1−C4アルキル、フェニル又はベンジ
    ルであり、 R7は、H又はC1−C4アルキルであり、そして R3は、H、C1−C4アルキル、フェニル、ベンジル、(C1
    −C6アルコキシ)−CO−、(C1−C6アルキル)−CO−、
    (フェニル)−CO−、(ナフチル)−CO−又は(C1−C4
    アルキル)−NH−CO−である) で示される基のいずれか1の基である、請求項1記載の
    化合物。
  8. 【請求項8】P−L−P部分が、式 で示される、請求項7記載の化合物。
  9. 【請求項9】式(I)において、X1及びX6がHでありX2
    〜X5がそれぞれCl、BrもしくはIであるか、又はX1及び
    X5がHであってX2、X3、X4及びX6がそれぞれCl、Brもし
    くはIである、請求項1記載の化合物。
  10. 【請求項10】式(I)において、X2〜X5又はX2、X3
    X4及びX6がそれぞれIである、請求項9記載の化合物。
  11. 【請求項11】式(I)において、X1〜X6がそれぞれC
    l、Br又はIである、請求項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】式(I)において、X1〜X6がそれぞれI
    である、請求項11記載の化合物。
  13. 【請求項13】式(Ia)において、4つの基XがCl、Br
    又はIである、請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】式(Ia)において、4つの基Xがそれぞ
    れIである、請求項13記載の化合物。
  15. 【請求項15】式(Ia)において、M がLi 、Na
    又は(C1−C6アルキル)4 である、請求項1記
    載の化合物。
  16. 【請求項16】式(II) (式中、Zは2つのオレフィン配位子又は1つのジエン
    配位子であり、A 酸素酸又は複合酸の陰イオンであっ
    て、P−L−P部分は請求項1に定義した通りである) で示される化合物を高温で、溶媒としてケトン中で、式
    (III) M (式中、M はアルカリ金属又は第四アンモニウムであ
    り、XがCl、Br又はIである)で示される塩又はそれら
    の塩の混合物の過剰量を反応させることよりなる請求項
    1記載の式(I)もしくは(Ia)の化合物又はそれらの
    混合物の製造方法。
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