JP2875407B2 - コークスの密度および圧潰強さを向上させる方法 - Google Patents
コークスの密度および圧潰強さを向上させる方法Info
- Publication number
- JP2875407B2 JP2875407B2 JP5958791A JP5958791A JP2875407B2 JP 2875407 B2 JP2875407 B2 JP 2875407B2 JP 5958791 A JP5958791 A JP 5958791A JP 5958791 A JP5958791 A JP 5958791A JP 2875407 B2 JP2875407 B2 JP 2875407B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coke
- raw material
- premium
- raw
- density
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Coke Industry (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は密度および圧潰強さを向
上させることができる高品質のプレミアムコ−クスの製
造方法に関する。
上させることができる高品質のプレミアムコ−クスの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製綱工業分野で用いられる電気ア−ク炉
に使用される大きいグラファイト電極の製造のため、高
品質のプレミアムコ−クスに対する需要が増大しつつあ
る。このようなグラファイト電極にとって、重要な幾つ
かの特性が要求されている。
に使用される大きいグラファイト電極の製造のため、高
品質のプレミアムコ−クスに対する需要が増大しつつあ
る。このようなグラファイト電極にとって、重要な幾つ
かの特性が要求されている。
【0003】その一つは密度である。通常、密度が高け
れば高いほど高品質の電極が得えられるとされている。
プレミアムコ−クスにとって、重要な他の特性は圧潰強
さである。
れば高いほど高品質の電極が得えられるとされている。
プレミアムコ−クスにとって、重要な他の特性は圧潰強
さである。
【0004】電極の製造におけるコ−クス粉体の取扱
性、処理容易性は圧潰強さが向上することにより高める
ことができる。この特性は同時に電極の強度の大きい影
響を与える。
性、処理容易性は圧潰強さが向上することにより高める
ことができる。この特性は同時に電極の強度の大きい影
響を与える。
【0005】プレミアムコ−クスのユ−ザ−は常に密度
の高いグラファイト材料を要望する。この密度の少しも
の違いが大きい電極の特性に大きい影響を与える。プレ
ミアムコ−クスの品質を特徴ずける他の重要な特性はC
TEであり、これはゼロ近くからプラス8cm/℃×10
-7の大きさまで変化する。
の高いグラファイト材料を要望する。この密度の少しも
の違いが大きい電極の特性に大きい影響を与える。プレ
ミアムコ−クスの品質を特徴ずける他の重要な特性はC
TEであり、これはゼロ近くからプラス8cm/℃×10
-7の大きさまで変化する。
【0006】プレミアムコ−クスのユ−ザ−は低いCT
E値のグラファイト材料を要望している。
E値のグラファイト材料を要望している。
【0007】プレミアムコ−クスはデレイドコ−キング
によりつくられ、ここで重質炭化水素原料がコ−クスお
よび軽質炭化水素製品に変換される。この工程におい
て、重質炭化水素原料が分解温度に急激に加熱され、コ
−キングドラムに供給される。この加熱された原料はこ
のドラム中で熱浸漬され、コ−クスと分解蒸気に変換さ
れる。この分解蒸気は塔頂にて取り出され、分留され、
塔底部のものは所望により原料に再循環される。
によりつくられ、ここで重質炭化水素原料がコ−クスお
よび軽質炭化水素製品に変換される。この工程におい
て、重質炭化水素原料が分解温度に急激に加熱され、コ
−キングドラムに供給される。この加熱された原料はこ
のドラム中で熱浸漬され、コ−クスと分解蒸気に変換さ
れる。この分解蒸気は塔頂にて取り出され、分留され、
塔底部のものは所望により原料に再循環される。
【0008】コ−クスはドラムにいっぱいになるまで満
たされ、いっぱいになったところで、加熱原料は他のコ
−キングドラムに切り替えられる。一方、いっぱいに満
たされたドラムからコ−クスが取り出される。
たされ、いっぱいになったところで、加熱原料は他のコ
−キングドラムに切り替えられる。一方、いっぱいに満
たされたドラムからコ−クスが取り出される。
【0009】取り出されたコ−クスはついで高温で焼成
され、揮発分が除去され、コ−クスの炭素/水素比の増
加が図られる。
され、揮発分が除去され、コ−クスの炭素/水素比の増
加が図られる。
【0010】大きいグラファイト電極の製造において、
デレイドコ−キング工程で得られた焼成プレミアムコ−
クス粒がピッチと混合され、ついで高温で焼かれ、ピッ
チの炭素化がおこなわれる。
デレイドコ−キング工程で得られた焼成プレミアムコ−
クス粒がピッチと混合され、ついで高温で焼かれ、ピッ
チの炭素化がおこなわれる。
【0011】従来、コ−クス製造方法に関し、以下の方
法が提案されている。
法が提案されている。
【0012】米国特許No.2,502,183にはカ
−ボン凝集物と、コ−クス“フラワ−”、およびピッチ
とを混合し、この混合物を熱成形することにより高密度
の炭素製品を得る方法が開示されいる。また、炭素質残
渣と少量の完全に炭素化された物質、例えば完全焼成石
油コ−クスからなる粒状混合物を熱成形することにより
カ−ボン電極等を製造する方法についても開示されてい
る。ここで、コ−クス“フラワ−”のみが焼成石油コ−
クスである。
−ボン凝集物と、コ−クス“フラワ−”、およびピッチ
とを混合し、この混合物を熱成形することにより高密度
の炭素製品を得る方法が開示されいる。また、炭素質残
渣と少量の完全に炭素化された物質、例えば完全焼成石
油コ−クスからなる粒状混合物を熱成形することにより
カ−ボン電極等を製造する方法についても開示されてい
る。ここで、コ−クス“フラワ−”のみが焼成石油コ−
クスである。
【0013】米国特許No.4,105,501には、
石炭粉の回りを瀝青物質で覆うようにして形成した練炭
を炭素化することからなるコ−クスの冶金学的製造方法
が開示されている。ここで、瀝青物質として開示されて
いるものは、コ−ルタ−ル、コ−ルタ−ルピッチ、乳化
コ−ルタ−ルピッチ、アスファルト、乳化アスファル
ト、熱処理アスファルトである。
石炭粉の回りを瀝青物質で覆うようにして形成した練炭
を炭素化することからなるコ−クスの冶金学的製造方法
が開示されている。ここで、瀝青物質として開示されて
いるものは、コ−ルタ−ル、コ−ルタ−ルピッチ、乳化
コ−ルタ−ルピッチ、アスファルト、乳化アスファル
ト、熱処理アスファルトである。
【0014】米国特許No.4,483,840には、
無煙炭または石炭粉をピッチまたはタ−ルをベ−スとし
たバインダ−で固めてつくったペレットを高温で酸化処
理し、ついでさらに高い温度で焼成する方法が開示され
ている。この得られたペレットは種々の炭素質ペ−ス
ト、電極、炉または電気分解セルのライニングのための
炭素質ブロックの製造に用いられている。
無煙炭または石炭粉をピッチまたはタ−ルをベ−スとし
たバインダ−で固めてつくったペレットを高温で酸化処
理し、ついでさらに高い温度で焼成する方法が開示され
ている。この得られたペレットは種々の炭素質ペ−ス
ト、電極、炉または電気分解セルのライニングのための
炭素質ブロックの製造に用いられている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は密度および圧
潰強さを向上させることができる高品質のプレミアムコ
−クスの製造方法を提供することを目的とする。
潰強さを向上させることができる高品質のプレミアムコ
−クスの製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、コ−ク
スを焼成前にコ−カ−原料と接触させ、ついで焼成工程
をおこなうことにより、高密度化した焼成コ−クスが得
られる。1つの具体例として、鋼材の製造に用いられる
電極製造用の高密度プレミアムコ−クスを得るため、本
発明の方法が適用される。
スを焼成前にコ−カ−原料と接触させ、ついで焼成工程
をおこなうことにより、高密度化した焼成コ−クスが得
られる。1つの具体例として、鋼材の製造に用いられる
電極製造用の高密度プレミアムコ−クスを得るため、本
発明の方法が適用される。
【0017】
【実施例】プレミアムコ−クスの製造に用いられる仕込
み原料は重質芳香族鉱油留分である。この原料は石油、
けつ岩、タ−ルサンド、石炭など種々の資源から得る事
ができる。より具体的には、デカントオイル(またはス
ラリ−オイル、あるいは浄化オイルとして知られてい
る)であって、これは軽油または残渣油の触媒分解から
の流出液として得られるものである。
み原料は重質芳香族鉱油留分である。この原料は石油、
けつ岩、タ−ルサンド、石炭など種々の資源から得る事
ができる。より具体的には、デカントオイル(またはス
ラリ−オイル、あるいは浄化オイルとして知られてい
る)であって、これは軽油または残渣油の触媒分解から
の流出液として得られるものである。
【0018】他の使用可能な原料はエチレンまたは熱分
解タ−ルである。これは重質芳香族鉱油留分であって、
エチレンなどのオレフィンを製造するための鉱油の高温
熱分解から得られるものである。さらに他の使用可能な
原料は真空残渣であって、これは真空下で残渣油をフラ
ッシングまたは蒸留することによって得られる重質残渣
油である。
解タ−ルである。これは重質芳香族鉱油留分であって、
エチレンなどのオレフィンを製造するための鉱油の高温
熱分解から得られるものである。さらに他の使用可能な
原料は真空残渣であって、これは真空下で残渣油をフラ
ッシングまたは蒸留することによって得られる重質残渣
油である。
【0019】熱分解タ−ルも原料として使用可能であ
る。これは軽油などの熱分解により得られる物質の分留
により得られる重質油である。
る。これは軽油などの熱分解により得られる物質の分留
により得られる重質油である。
【0020】さらに他の使用可能な原料は抽出コ−ルタ
−ルピッチである。
−ルピッチである。
【0021】これらの仕込み原料は単独または組み合わ
せにより使用することができる。さらに、これらの原料
はプレミアムグレ−ドコ−クスの製造に使用する前に、
水素化処理、熱浸漬、熱分解、またはこれらの組み合わ
せの処理に付してもよい。
せにより使用することができる。さらに、これらの原料
はプレミアムグレ−ドコ−クスの製造に使用する前に、
水素化処理、熱浸漬、熱分解、またはこれらの組み合わ
せの処理に付してもよい。
【0022】石油留分から得られた原料は、石油残渣お
よびタ−ルから得られる原料より初期沸点が実質的に低
い。焼成反応の間、石油留分から得られた原料は蒸発分
離され、ガス相が形成され、生コ−クスの孔にカ−ボン
を堆積するためには効果的でなくなる。
よびタ−ルから得られる原料より初期沸点が実質的に低
い。焼成反応の間、石油留分から得られた原料は蒸発分
離され、ガス相が形成され、生コ−クスの孔にカ−ボン
を堆積するためには効果的でなくなる。
【0023】これに比較して、熱分解、触媒分解、真空
蒸留等の操作から得られる石油残渣、タ−ル等の原料は
焼成反応の初期の段階において液状または固体でもあ
り、生コ−クスに堆積されたとき、より多くのカ−ボン
を形成させる。
蒸留等の操作から得られる石油残渣、タ−ル等の原料は
焼成反応の初期の段階において液状または固体でもあ
り、生コ−クスに堆積されたとき、より多くのカ−ボン
を形成させる。
【0024】石油留分を石油残渣、タ−ルから区別する
とすると、石油留分は蒸留の間、蒸気から凝縮された液
状石油製品である。この蒸留は加熱により液体からガス
または蒸気を放出させ、これを液状製品に凝縮する工程
からなる。これは精製、分留または新しい物質を形成す
るために用いられる。
とすると、石油留分は蒸留の間、蒸気から凝縮された液
状石油製品である。この蒸留は加熱により液体からガス
または蒸気を放出させ、これを液状製品に凝縮する工程
からなる。これは精製、分留または新しい物質を形成す
るために用いられる。
【0025】石油残渣オイル(残渣)、タ−ルは塔頂ま
たは低沸点製品が蒸留により除かれたのち蒸留コラムの
底部に残されているものである。これらの残渣またはタ
−ルは初期沸点が実質的に高く、複雑な芳香族化合物を
高い割合で含み、その結果、塔頂または低沸点製品に較
べて炭素化反応の間、カ−ボン形成の割合がより高くな
る。
たは低沸点製品が蒸留により除かれたのち蒸留コラムの
底部に残されているものである。これらの残渣またはタ
−ルは初期沸点が実質的に高く、複雑な芳香族化合物を
高い割合で含み、その結果、塔頂または低沸点製品に較
べて炭素化反応の間、カ−ボン形成の割合がより高くな
る。
【0026】本発明で適した原料は初期沸点(IBP)
が700°F以上のもので、通常、芳香族炭素含量が約
20−95重量%、好ましくは約50−95重量%のも
のである。
が700°F以上のもので、通常、芳香族炭素含量が約
20−95重量%、好ましくは約50−95重量%のも
のである。
【0027】上記の原料は本発明の方法において、生
(未焼成)プレミアムコ−クスと接触させるのに用いら
れる。原料として好ましいものはコ−クスを高収率を与
えるものであり、熱タ−ル、デカントオイル、熱分解タ
−ル、ピッチ類である。生コ−クスはコ−クスの製造に
用いられるものと同じ原料の一部と接触させてもよい
し、または所望により異なる物質をこの目的のために用
いてもよい。
(未焼成)プレミアムコ−クスと接触させるのに用いら
れる。原料として好ましいものはコ−クスを高収率を与
えるものであり、熱タ−ル、デカントオイル、熱分解タ
−ル、ピッチ類である。生コ−クスはコ−クスの製造に
用いられるものと同じ原料の一部と接触させてもよい
し、または所望により異なる物質をこの目的のために用
いてもよい。
【0028】生プレミアムコ−クスとして、種々のもの
を適用することができる。従来のコ−クス原料からつく
られるいかなる生コ−クスをも用いることができる。焼
成コ−クスのVBD(振動嵩密度)が約0.77g/c
c(3×6粒子について)以下の場合に密度の最大の改
良が達せられる。しかし、この方法は密度のより小さい
または大きいコ−クスに対しても適用し得る。
を適用することができる。従来のコ−クス原料からつく
られるいかなる生コ−クスをも用いることができる。焼
成コ−クスのVBD(振動嵩密度)が約0.77g/c
c(3×6粒子について)以下の場合に密度の最大の改
良が達せられる。しかし、この方法は密度のより小さい
または大きいコ−クスに対しても適用し得る。
【0029】次に、図面を参照して説明する。仕込み原
料はライン2を介してコ−キング工程に供給される。こ
の場合、この原料は熱タ−ルであり、これが炉3で通常
約850−1100°F、好ましくは900−975°
Fに加熱される。
料はライン2を介してコ−キング工程に供給される。こ
の場合、この原料は熱タ−ルであり、これが炉3で通常
約850−1100°F、好ましくは900−975°
Fに加熱される。
【0030】熱タ−ルをこのような高温に急激に加熱し
得る炉、例えばパイプスチルが通常用いられる。熱タ−
ルは炉から上記温度より実質的に高い温度で排出され、
ライン4を介してコ−クスドラム5の底部へ導入され、
ここで約15−200psigの圧力に保たれる。このコ−
クスドラム5は約800−1000°F、通常820−
950°Fの範囲で操業される。このドラムの中で熱タ
−ル中の重質炭化水素が分解され、分解された蒸気およ
びプレミアムコ−クスが形成される。
得る炉、例えばパイプスチルが通常用いられる。熱タ−
ルは炉から上記温度より実質的に高い温度で排出され、
ライン4を介してコ−クスドラム5の底部へ導入され、
ここで約15−200psigの圧力に保たれる。このコ−
クスドラム5は約800−1000°F、通常820−
950°Fの範囲で操業される。このドラムの中で熱タ
−ル中の重質炭化水素が分解され、分解された蒸気およ
びプレミアムコ−クスが形成される。
【0031】分解された蒸気はコ−クスドラム5からラ
イン6を介して連続的に塔頂除去される。コ−クスはド
ラムに所定のレベルに達するまで蓄積され、この時点で
ドラムへの供給が停止され、第2のコ−クスドラム5a
にスイッチされ、同様の操作が繰り返される。
イン6を介して連続的に塔頂除去される。コ−クスはド
ラムに所定のレベルに達するまで蓄積され、この時点で
ドラムへの供給が停止され、第2のコ−クスドラム5a
にスイッチされ、同様の操作が繰り返される。
【0032】このスイッチングによりドラム5が取り出
され、開口され、蓄積されたコ−クスが常套手段により
取り出される。このコ−キングサイクルは約16−60
時間、通常、約24−48時間で完了する。
され、開口され、蓄積されたコ−クスが常套手段により
取り出される。このコ−キングサイクルは約16−60
時間、通常、約24−48時間で完了する。
【0033】コ−クスドラム5から塔頂物質として取り
出される蒸気はライン6を介して分留塔7に送られる。
この分留塔7において、蒸気はC1 −C3 製品流8、ガ
ソリン沸点域製品流9、軽質軽油製品流10およびライ
ン11を介して分留塔7から取り出されるプレミアムコ
−カ−重質軽油に分別される。
出される蒸気はライン6を介して分留塔7に送られる。
この分留塔7において、蒸気はC1 −C3 製品流8、ガ
ソリン沸点域製品流9、軽質軽油製品流10およびライ
ン11を介して分留塔7から取り出されるプレミアムコ
−カ−重質軽油に分別される。
【0034】前述のように、分留塔7からの残渣はライ
ン12を介してコ−カ−炉へ所望の割合で再循環され
る。所望により過剰のネットボトムは従来の残渣精製工
程に付してもよい。
ン12を介してコ−カ−炉へ所望の割合で再循環され
る。所望により過剰のネットボトムは従来の残渣精製工
程に付してもよい。
【0035】生コ−クスはそれぞれ出口13、13aを
介してコ−クスドラム5、5aから除去され、ライン1
4を介してコ−クスソ−カ−16に導入される。このコ
−クスソ−カ−16は、液体熱タ−ル原料または微粒原
料のためのタンクまたは容器17と、無端可撓性ベルト
15からなり、このベルト15の一部はこのタンク17
の中に浸漬されている。
介してコ−クスドラム5、5aから除去され、ライン1
4を介してコ−クスソ−カ−16に導入される。このコ
−クスソ−カ−16は、液体熱タ−ル原料または微粒原
料のためのタンクまたは容器17と、無端可撓性ベルト
15からなり、このベルト15の一部はこのタンク17
の中に浸漬されている。
【0036】生コ−クスはこのベルト15を介して導入
され、原料浴を通過すべく降下する。この原料で濡れた
コ−クスは、ついで上方に移動し、ソ−カ−16から出
て、焼成器19へ導入される。ソ−カ−16から出たコ
−クス上の余分の原料はベルトを通って下に流れタンク
17に戻される。
され、原料浴を通過すべく降下する。この原料で濡れた
コ−クスは、ついで上方に移動し、ソ−カ−16から出
て、焼成器19へ導入される。ソ−カ−16から出たコ
−クス上の余分の原料はベルトを通って下に流れタンク
17に戻される。
【0037】原料がコ−クスソ−カ−16にて消費され
た解き、ライン18を介して補給され、タンク17の中
の原料のレベルが一定に保たれる。コ−クス上に堆積さ
れた原料の量は用いられるコ−クスおよび原料の種類に
より変化する。通常、原料の消費量は生コ−クスに対し
約2−20重量%である。
た解き、ライン18を介して補給され、タンク17の中
の原料のレベルが一定に保たれる。コ−クス上に堆積さ
れた原料の量は用いられるコ−クスおよび原料の種類に
より変化する。通常、原料の消費量は生コ−クスに対し
約2−20重量%である。
【0038】コ−クスに原料を接触させる方法として上
記のもののほか、従来の方法を適用することもできる。
たとえば、液状原料をコ−クス上にスプレ−してもよ
い。もし、原料が固体の場合はコ−クスを微粉状原料に
通過させるようにしてもよい。
記のもののほか、従来の方法を適用することもできる。
たとえば、液状原料をコ−クス上にスプレ−してもよ
い。もし、原料が固体の場合はコ−クスを微粉状原料に
通過させるようにしてもよい。
【0039】コ−クスは通常、水の高速ジェットでコ−
クスドラムから除去される。その結果、コ−クスは急激
に冷却され、コ−クスソ−カ−16に達するまでには可
なりの低温に冷やされる。これは、熱いコ−クスが液状
の原料浴に接触したとき浴が沸騰し、浴の蒸発を生じさ
せ、本発明の目的を損なうことになることから重要なこ
とである。しかし、コ−クスは室温まで冷却する必要は
ない。ウエット法においてはコ−クスは多少加熱されて
いることが有利である。
クスドラムから除去される。その結果、コ−クスは急激
に冷却され、コ−クスソ−カ−16に達するまでには可
なりの低温に冷やされる。これは、熱いコ−クスが液状
の原料浴に接触したとき浴が沸騰し、浴の蒸発を生じさ
せ、本発明の目的を損なうことになることから重要なこ
とである。しかし、コ−クスは室温まで冷却する必要は
ない。ウエット法においてはコ−クスは多少加熱されて
いることが有利である。
【0040】ベルト15は時間とともに液状原料および
コ−クス粒で汚されるが、軽質炭化水素留分で、または
加熱原料で洗浄またはスプレ−することにより、清浄化
することができる。
コ−クス粒で汚されるが、軽質炭化水素留分で、または
加熱原料で洗浄またはスプレ−することにより、清浄化
することができる。
【0041】熱浸漬ユニット19において、コ−カ−原
料で濡らされたコ−クスは大気圧ないし200psigの圧
力、約825−1000°Fの温度で1ないし50時間
加熱される。この熱浸漬の具体的時間、温度は用いられ
るコ−クス、原料の特性に応じて定められる。通常、こ
の熱浸漬は約850−925°Fの温度で約8−32時
間かけておこなわれる。
料で濡らされたコ−クスは大気圧ないし200psigの圧
力、約825−1000°Fの温度で1ないし50時間
加熱される。この熱浸漬の具体的時間、温度は用いられ
るコ−クス、原料の特性に応じて定められる。通常、こ
の熱浸漬は約850−925°Fの温度で約8−32時
間かけておこなわれる。
【0042】熱浸漬における滞留時間はこのユニットの
底部のロ−タリ−バルブ22または他の制御装置により
適当に設定される。
底部のロ−タリ−バルブ22または他の制御装置により
適当に設定される。
【0043】熱浸漬ユニット19にライン20を介して
導入される熱浸漬液は非コ−キング性のものであればい
かなる物でもよい。すなわち、熱浸漬の温度、圧力条件
でガス状のもの、プレミアムコ−クスの特性を妨げない
ものであればよい。たとえば、液状炭化水素留分または
軽質炭化水素、窒素、スチ−ムなどの通常ガス状のもの
を使用し得る。この実施例の場合、軽質軽油が熱浸漬液
として用いられている。この熱浸漬液は必要に応じ、ラ
イン21を介して回収し、再使用することもできる。熱
浸漬に必要な熱は、熱浸漬ユニット19に熱浸漬液を導
入する前に、熱浸漬液を通常の炉または熱交換器に通過
させることにより得ることができる。
導入される熱浸漬液は非コ−キング性のものであればい
かなる物でもよい。すなわち、熱浸漬の温度、圧力条件
でガス状のもの、プレミアムコ−クスの特性を妨げない
ものであればよい。たとえば、液状炭化水素留分または
軽質炭化水素、窒素、スチ−ムなどの通常ガス状のもの
を使用し得る。この実施例の場合、軽質軽油が熱浸漬液
として用いられている。この熱浸漬液は必要に応じ、ラ
イン21を介して回収し、再使用することもできる。熱
浸漬に必要な熱は、熱浸漬ユニット19に熱浸漬液を導
入する前に、熱浸漬液を通常の炉または熱交換器に通過
させることにより得ることができる。
【0044】焼成器23において、原料で濡らされたま
たは堆積された生コ−クスは高温に加熱され、揮発分が
除去され、コ−クスの炭素/水素比が高められる。
たは堆積された生コ−クスは高温に加熱され、揮発分が
除去され、コ−クスの炭素/水素比が高められる。
【0045】焼成は温度、約2000−3000°F、
好ましくは約2400−2600°Fの範囲でおこなわ
れる。このコ−クスは焼成条件下で約1.5ないし10
時間、好ましくは約1ないし3時間保たれる。この焼成
温度、時間は所望とするコ−クスの特性に応じて定めら
れる。大きなグラファイト電極の製造に適した高密度の
焼成プレミアムコ−クスは出口24を介して焼成器から
引き出される。
好ましくは約2400−2600°Fの範囲でおこなわ
れる。このコ−クスは焼成条件下で約1.5ないし10
時間、好ましくは約1ないし3時間保たれる。この焼成
温度、時間は所望とするコ−クスの特性に応じて定めら
れる。大きなグラファイト電極の製造に適した高密度の
焼成プレミアムコ−クスは出口24を介して焼成器から
引き出される。
【0046】実施例 デカントオイルをデレイドコ−カ−中で55psig、88
0°Fでコ−クス化した。コ−キングサイクルは44時
間であった。得られた生コ−クス200gを、870°
Fで常圧蒸留した熱タ−ル(特性は表1に示した)25
0g中で3時間浸漬した。
0°Fでコ−クス化した。コ−キングサイクルは44時
間であった。得られた生コ−クス200gを、870°
Fで常圧蒸留した熱タ−ル(特性は表1に示した)25
0g中で3時間浸漬した。
【0047】ついで、液体をこのコ−クスから流出さ
せ、代表的なサンプルを下記条件下で熱処理した。
せ、代表的なサンプルを下記条件下で熱処理した。
【0048】 例1…浸漬時間、8時間、875°F、圧力、0psig; 例2…浸漬時間、8時間、925°F、圧力、0psig; 例3…浸漬時間、8時間、875°F、圧力、120ps
ig; 例4…浸漬時間、8時間、925°F、圧力、120ps
ig。
ig; 例4…浸漬時間、8時間、925°F、圧力、120ps
ig。
【0049】各熱浸漬ののち、コ−クスをオ−ブン中で
2.5時間かけて焼成した。ついで2600°Fで2時
間保った。
2.5時間かけて焼成した。ついで2600°Fで2時
間保った。
【0050】また、基本例として、未処理の生コ−クス
を上記同様の操作で焼成した。
を上記同様の操作で焼成した。
【0051】実験例1−4および基本例で得られたコ−
クスのVBD、圧潰強さ、CTEを下記表2に示す。
クスのVBD、圧潰強さ、CTEを下記表2に示す。
【0052】 表 1 原料の特性 原料 870°F+熱タ−ル 比重、60/60°F 1.101 API比重 −2.98 硫黄、重量% 0.42 全窒素、重量% 0.16 コンラドソン残留炭素、重量% 9.32 ペンタン不溶分、重量% 5.91 パ−キン−エルマ−による元素、重量% C 92.1 H 7.2 N 0.2 O 0.5 トッピング収量(870°F)、重量% 28.1 表 2 実験例 基本例 例1 例2 例3 例4 熱浸漬温度(°F) … 875 925 875 925 熱浸漬圧力(PSIG) … 0 0 120 120 8×14メシュ焼成コ−クス VBD、g/cc 0.836 0.887 0.878 0.857 0.888 焼成コ−クス、圧潰強さ(重量%) 49.2 58.2 52.7 53.6 58.4 グラファイト化コ−クス CTE、10-7/℃ サンプルNo. 8 4 4 4 4 平均値 2.22 2.25 2.28 1.99 2.03 このデ−タから明らかなように、生コ−クスをコ−カ−
仕込み原料で浸漬し、ついで熱浸漬することにより、コ
−クスCTEに悪い影響を及ぼすことなく焼成コ−クス
の密度、圧潰強さを著しく向上させることができる。
仕込み原料で浸漬し、ついで熱浸漬することにより、コ
−クスCTEに悪い影響を及ぼすことなく焼成コ−クス
の密度、圧潰強さを著しく向上させることができる。
【0053】以上、本発明の方法をプレミアムコ−クス
への適用について述べたが、他のグレ−ドのコ−クスに
対しても当然適用することができる。
への適用について述べたが、他のグレ−ドのコ−クスに
対しても当然適用することができる。
【0054】例えば、アルミニウムの製造に消費される
電極のため多量のコ−クスが生産されるが、この「アル
ミニウムコ−クス」は、プレミアムコ−クスに特有の針
状構造が欠乏している点でプレミアムコ−クスと区別さ
れる。
電極のため多量のコ−クスが生産されるが、この「アル
ミニウムコ−クス」は、プレミアムコ−クスに特有の針
状構造が欠乏している点でプレミアムコ−クスと区別さ
れる。
【0055】CTEはレギュラ−グレ−ドのコ−クスま
たはアルミニウムグレ−ドのコ−クスを特徴づける要素
とはならないが、このようなコ−クスがアルミニウムの
製造に消費される電極の製造に用いられる場合は、より
高密度のものが望ましい。
たはアルミニウムグレ−ドのコ−クスを特徴づける要素
とはならないが、このようなコ−クスがアルミニウムの
製造に消費される電極の製造に用いられる場合は、より
高密度のものが望ましい。
【0056】アルミニウムグレ−ドのコ−クスはプレミ
アムコ−キングの場合と同様の条件下でデレイドコ−キ
ングし、ついで焼成することにより製造される。
アムコ−キングの場合と同様の条件下でデレイドコ−キ
ングし、ついで焼成することにより製造される。
【0057】高芳香族原料は要求されない。通常、この
ようなコ−クスは残渣または他の重質炭化水素留分から
製造される。
ようなコ−クスは残渣または他の重質炭化水素留分から
製造される。
【0058】本発明でアルミニウムグレ−ドのコ−クス
を用いる場合、生コ−クスに接触させるのに用いられる
原料はコ−クスの製造に用いられるものと同じ原料、あ
るいは異なる原料であってもよい。
を用いる場合、生コ−クスに接触させるのに用いられる
原料はコ−クスの製造に用いられるものと同じ原料、あ
るいは異なる原料であってもよい。
【図1】本発明の実施例に係わるプレミアムデレイドコ
−カ−のフロ−図。
−カ−のフロ−図。
2、4…ライン、5、5a…コ−クスドラム、7…分留
塔、8…C1 −C3 製品流、9…ガソリン沸点域製品
流、10…軽質軽油製品流、13、13a…出口、16
…コ−クスソ−カ−、17…容器、19…焼成器。
塔、8…C1 −C3 製品流、9…ガソリン沸点域製品
流、10…軽質軽油製品流、13、13a…出口、16
…コ−クスソ−カ−、17…容器、19…焼成器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10B 57/04
Claims (9)
- 【請求項1】 生(未焼成)コークスを微粒原料粉と接
触させ、これを熱浸漬したのち、これを焼成することを
特徴とする焼成コークスの密度を増大させる方法。 - 【請求項2】 該生コークスがアルミニウムグレードコ
ークスである請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 該微粒原料粉が該生コークスの製造に用
いられたものと異なる原料からなるものである請求項1
に記載の方法。 - 【請求項4】 生(未焼成)プレミアムコークスを微粒
原料粉と接触させ、これを熱浸漬したのち、これを焼成
することを特徴とする焼成コークスの密度を増大させる
方法。 - 【請求項5】 該微粒原料粉が該生プレミアムコークス
の製造に用いられたものと同じ材料の一部である請求項
4に記載の方法。 - 【請求項6】 該微粒原料粉が該生プレミアムコークス
の製造に用いられたものと異なる原料からなるものであ
る請求項4に記載の方法。 - 【請求項7】 初期沸点が少なくとも700゜F、芳香
族炭素含有量が少なくとも20重量%の石油残渣から得
られるコーカー仕込み原料を生(未焼成)プレミアムコ
ークスに堆積させ、ついでこれを熱浸漬したのち、該コ
ークスを焼成することを特徴とする焼成プレミアムコー
クスの密度を増大させる方法。 - 【請求項8】 芳香族鉱油原料を約850−1100゜
Fに加熱し、この加熱原料をコーキングドラムに導入
し、約800°F−1000°Fの温度、約15−20
0psiの圧力にて所定時間、熱浸漬し、これにより該
原料を分解蒸気およびプレミアムコークスに変換し、 このデレイドコーキングの完了後、高速ジェット水でコ
ークスを該ドラムから除去し、 この除去いたコークスに微粉状の芳香族鉱油の一部を堆
積させ、 これを約825゜F−1000゜Fの温度で約1−50
時間、熱浸漬し、 このコークスを約2000゜F−3000゜Fの温度で
約1.5−10時間焼成し、 密度が向上した焼成プレミアムコークスを得ることを特
徴とするプレミアムコーキング法。 - 【請求項9】 芳香族鉱油仕込み原料が熱タール、デカ
ントオイル、熱分解タールおよび石油ピッチから選ばれ
るものであることを特徴とする請求項8記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5958791A JP2875407B2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | コークスの密度および圧潰強さを向上させる方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5958791A JP2875407B2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | コークスの密度および圧潰強さを向上させる方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04277590A JPH04277590A (ja) | 1992-10-02 |
JP2875407B2 true JP2875407B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=13117514
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5958791A Expired - Fee Related JP2875407B2 (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | コークスの密度および圧潰強さを向上させる方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2875407B2 (ja) |
-
1991
- 1991-02-28 JP JP5958791A patent/JP2875407B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04277590A (ja) | 1992-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4547284A (en) | Coke production | |
US4066532A (en) | Process for producing premium coke and aromatic residues for the manufacture of carbon black | |
JP5483334B2 (ja) | 石油コークスの製造方法 | |
JPS5910713B2 (ja) | 石油ピッチ及びコ−クスの製造用原料の前処理法 | |
AU708406B2 (en) | Method for increasing yield of liquid products in a delayed coking process | |
CN106278266A (zh) | 用于低cte石墨电极的针状焦的制备方法 | |
US3350295A (en) | Oxidized binder pitch from dealkylated condensed aromatic petroleum fractions | |
CA2038866C (en) | Delayed coking process | |
JPH0130879B2 (ja) | ||
NO174159B (no) | Fremgangsm}te for fremstilling av et bindemiddelbek | |
US4720338A (en) | Premium coking process | |
US4822479A (en) | Method for improving the properties of premium coke | |
US4130475A (en) | Process for making premium coke | |
US3238116A (en) | Coke binder oil | |
US4405439A (en) | Removal of quinoline insolubles from coal derived fractions | |
US4758329A (en) | Premium coking process | |
GB2093059A (en) | Coke production | |
US5071515A (en) | Method for improving the density and crush resistance of coke | |
JP2875407B2 (ja) | コークスの密度および圧潰強さを向上させる方法 | |
JPS6410560B2 (ja) | ||
US4713168A (en) | Premium coking process | |
US3440163A (en) | Coke binder oils from dealkylated condensed aromatic tars | |
JP2562826B2 (ja) | コークスの密度および粉砕抵抗を改良する方法 | |
EP0282262A1 (en) | Method for improving the density of coke | |
SU799674A3 (ru) | Способ получени неграфитируе-МОгО и гРАфиТиРуЕМОгО KOKCA изМАлОСЕРНиСТОй НЕфТи |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |