JP2874243B2 - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

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JP2874243B2 JP2992890A JP2992890A JP2874243B2 JP 2874243 B2 JP2874243 B2 JP 2874243B2 JP 2992890 A JP2992890 A JP 2992890A JP 2992890 A JP2992890 A JP 2992890A JP 2874243 B2 JP2874243 B2 JP 2874243B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水性樹脂組成物に関し、より詳しくは、腐食
が発生しにくく、かつ分散安定性に優れる水性樹脂組成
物に関する。
〔従来の技術〕
エポキシ樹脂は耐食性に優れた樹脂で、無溶剤又は有
機溶剤溶液として、塗料用、電気・電子用、土木・建築
用、接着用等に巾広く使用されている。
特に塗料用に関しては、有機溶剤溶液として用いなけれ
ばならない場合が多く、火災や環境汚染の問題が少な
い、水系のエポキシ樹脂が強く望まれている。
特開昭61-235476号公報には、水系のエポキシ樹脂と
して、分子量約1800のビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂とジエチルアミンとの付加物を氷
酢酸で中和せしめたアミン変性エポキシ樹脂反応物が水
性媒体中に分散しているカチオン電着塗料用水性樹脂組
成物が記載されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記公報に記載されている様な水性樹
脂組成物は、比較的分散安定性に優れるものの錆が発生
しやすく、逆に錆の発生を防止しようとすると分散安定
性が損なわれるという欠点を有していた。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者等は、上記実情に鑑みて分散安定性に
優れ、かつ錆の発生が極めて少ない水系エポキシ樹脂を
得るべく鋭意検討したところ、上記アミン変性エポキシ
樹脂反応物とモノエポキシ化合物とをカルボン酸の存在
下で更に反応させたカチオン性樹脂反応物が、分散安定
性に優れ、かつ錆の発生が極めて少ない塗膜を与えるこ
とを見い出し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、下記構造式、 (但し、Rは第2級モノアミンに由来する同一でも異な
っていてもよい炭化水素基、R′はカルボン酸に由来す
る炭化水素基である。) で示される基を樹脂構造中に有するカチオン性樹脂反応
物が水性媒体中に分散していることを特徴とする水性樹
脂組成物、及び、 エポキシ樹脂(A)と、第2級モノアミン(B)と、
カルボン酸(C)とを反応せしめた後、モノエポキシ化
合物(D)を更に反応せしめたカチオン性樹脂反応物が
水性媒体中に分散していることを特徴とする水性樹脂組
成物に関するものである。
以下、特に断わりのない限り、エポキシ樹脂(A)を
樹脂(A)、第2級モノアミン(B)をアミン(B)、
カルボン酸(C)を酸(C)、モノエポキシ化合物
(D)を化合物(D)という。
本発明の水性樹脂組成物は、上記した通り、下記の構
(但し、Rは第2級モノアミンに由来する同一でも異な
っていてもよい炭化水素基、R′はカルボン酸に由来す
る炭化水素基である。) を有するカチオン性樹脂反応物が水性媒体中に分散して
いることが大きな特徴である。この部分構造部位を得る
方法は特に制限されるものではなく、例えば、樹脂
(A)に、第3級モノアミンのカルボン酸塩を反応させ
て得ることもできるが、樹脂(A)、アミン(B)、酸
(C)及び化合物(D)を反応させることによって得ら
れるものが好ましい。
本発明に係るカチオン性樹脂反応物の構造を、化合物
1つあたり2つのエポキシ基を有する樹脂(A)と化合
物(D)を用いた場合を例にとって表わすと、 (但し、(A)はエポキシ樹脂(A)から由来する骨格
を示し、(D)はモノエポキシ化合物(D)から由来す
る骨格を示し、R、R′については前記と同義であ
る。) という構造で示される。
本発明に係るカチオン性樹脂反応物の製造方法として
は各種の方法が挙げられるが、予め、下記構造式 (但し、(A)はエポキシ樹脂(A)から由来する骨格
を示す。) で示される樹脂反応物を製造しておき、それに化合物
(D)を更に反応せしめるという方法が挙げられる。ま
た、この構造を有する樹脂反応物としては、例えば樹脂
(A)とアミン(B)との付加反応物と、酸(C)との
塩が挙げられる。
この樹脂(A)とアミン(B)との付加物と、酸
(C)との塩を得る方法として、これらの反応順序は特
に限定されるものではないが、例えば、 [方法1]樹脂(A)とアミン(B)と酸(C)とを
一度に反応させ、樹脂(A)とアミン(B)との付加反
応と、アミン(B)と酸(C)との中和反応を同時に行
う方法、 [方法2]樹脂(A)とアミン(B)との付加反応を
行った後、酸(C)を加えて、アミン(B)との中和反
応を行う方法、 [方法3]アミン(B)と酸(C)との中和反応を行
った後、樹脂(A)を加えて、樹脂(A)とアミン
(B)との付加反応を行う方法、 等が挙げられるが、中でも上記[方法2]が、操作が容
易な点から好ましい。
そこで、方法2の場合の反応方法を以下に例示する。
樹脂(A)とアミン(B)との付加反応を行う際の条
件は特に限定されないが、例えば有機溶剤の存在下又は
無溶剤下、樹脂(A)とアミン(B)とを通常50〜200
℃、30分〜24時間という条件で反応させればよい。
樹脂(A)とアミン(B)との付加反応時における樹
脂(A)中のエポキシ基数に対するアミン(B)の窒素
原子に直接結合した活性水素原子数の比(当量比)は通
常0.8〜1.5、中でも1に近いことが好ましい。
次いで、上記の様にして得られた樹脂(A)とアミン
(B)との付加物に、酸(C)を加えることにより、該
付加物の塩基性窒素原子の一部又は全部が中和され、該
付加物のカルボン酸塩が形成させる。
その際のカルボン酸の使用量は特に限定されないが、
該付加物中の塩基性窒素原子数に対するカルボン酸のカ
ルボキシル基数の比(当量比)が通常0.8〜1.2、中でも
1に近い値となる使用量が好ましい。
本発明に係るカチオン性樹脂反応物は、詳述した方法
によって得られる、樹脂(A)とアミン(B)と酸
(C)との反応物に、更に化合物(D)を反応せしめる
ことにより、製造できる。
特に、既述の通り、前記[方法2]を好ましく採用で
きることから、エポキシ樹脂(A)と、第2級モノアミ
ン(B)との付加反応を行った後、カルボン酸(C)を
加えて中和せしめ、次いで、モノエポキシ化合物(D)
を更に反応せしめる方法が好ましい。
以下、樹脂(A)とアミン(B)と酸(C)との反応
物を単に「一次反応物」という。
一次反応物と化合物(D)との付加反応時の条件は特
に限定されるものではないが、例えば上記した如き、樹
脂(A)とアミン(B)との付加反応時の条件がそのま
ま採用できる。
一次反応物と化合物(D)との付加反応時における、
化合物(D)のエポキシ基数に対する一次反応物中の第
4級窒素原子上の水素原子数の比(当量比)は通常0.8
〜1.5、中でも1に近いことが望ましい。
樹脂(A)〜化合物(D)を反応せしめる各工程にお
いて有機溶剤を使用する場合は、その使用量は最小限に
止めることが好ましい。
反応の際に用いる有機溶媒は、原料成分である樹脂
(A)、アミン(B)、酸(C)、化合物(D)、一次
反応物、及び最終生成物たるカチオン性樹脂反応物のい
ずれもが溶解又は分散できるものが好ましいのは勿論で
ある。
又、本発明では、最終生成物たるカチオン性樹脂反応
物が水性媒体中に分散していることを特徴としている
が、水性媒体とは、媒体全重量の50重量%以上が水で占
められている媒体をいい、水の含有率が、65重量%を越
えた媒体が特に好ましい。
本発明のカチオン性樹脂反応物を水性媒体中に分散す
る(水性化)方法は、特に限定されないが、例えば、カ
チオン性樹脂反応物の有機溶剤溶液又は分散液に水を加
えて、高速で攪拌する方法、逆に水にカチオン性樹脂反
応物の有機溶剤溶液又は分散液を加えて高速で攪拌する
方法、カチオン性樹脂反応物そのものを、有機溶剤と水
の混合水性媒体中に加えて、高速で攪拌する方法等が挙
げられる。
本発明に係るカチオン性樹脂反応物を製造するに当っ
て用いる樹脂(A)とは、分子1個中に少なくとも2個
のエポキシ基を有する樹脂をいい、特に、芳香族ジエポ
キシ樹脂、中でも分子量1800以上(エポキシ当量900以
上)、特に分子量3500〜12000(エポキシ当量750〜600
0)の芳香族ジエポキシ樹脂が好ましい。尚、この芳香
族ジエポキシ樹脂としては、実質的に両末端にエポキシ
基が存在するものと見做すことができる程度に、エポキ
シ基が開環乃至変性されているものを含んでよいのは勿
論のことである。
この様な芳香族ジカルボン酸としては、例えばビスフ
ェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビス
フェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テ
トラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールFジグリシジ
ルエーテル型エポキシ樹脂、ヘキサヒドロビスフェノー
ルAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ヘキサヒド
ロビスフェノールFジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、アジピン酸ジグリシジルエステル型エポキシ樹
脂、ダイマー酸ジグリシジルエステル型エポキシ樹脂、
ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールFアル
キレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂が挙げられる。
又、上記エポキシ樹脂の任意の一種以上をビスフェノ
ールと共重合せしめたエポキシ樹脂も使用できる。この
様なものとしては、例えば、ビスフェノールアルキレン
オキサイド付加物のジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂と、ビスフェノールジグリシジルエーテル型エポキシ
樹脂とビスフェノールをフェノール性水酸基に対してエ
ポキシ基が過剰となる条件下、塩基性触媒のもとで共重
合せしめて得られるエポキシ樹脂が挙げられる。
後者のエポキシ樹脂としては、分散安定性のみに着目
した場合には、ビスフェノールジグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂と、ビスフェノールアルキレンオキサイド
付加物のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂と、ビス
フェノールの合計を100重量部としたとき、ビスフェノ
ールアルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテ
ル型エポキシ樹脂を30重量部以上用いて共重合せしめた
ものが好ましい。
上記3つの共重合体全重量中に占めるビスフェノール
アルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル型
エポキシ樹脂の含有量が大きくなればなる程、あるい
は、ビスフェノールアルキレンオキサイド付加物のジグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂のアルキレンオキサイ
ドの付加モル数が大きければおおきい程、カチオン性樹
脂反応物の水性媒体中での分散安定性は向上する傾向が
ある。しかしながら、分散安定性のみでなく得られるカ
チオン性樹脂反応物に塗膜の耐水性をも要求される場合
には、ビスフェノールアルキレンオキサイド付加物のジ
グリシジエーテル型エポキシ樹脂として、ビスフェノー
ル1モル当り、アルキレンオキサイドを2〜10モル付加
させたビスフェノールアルキレンオキサイド付加物のジ
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂を、上記3つの共単
量体を100重量部とした時に30重量部を越えない範囲で
用いることが好ましい。
必要に応じて、樹脂(A)と後に例示する如き化合物
(D)を併用してもよい。
アミン(B)とは、窒素原子を1個と、窒素原子に直
接結合した活性水素原子を1個有する第2級アミンをい
い、例えば、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブ
チルアミン等のジアルキルアミン、メチルエタノールア
ミン、エチルエタノールアミン、メチルプロパノールア
ミン、エチルプロパノールアミン等のアルキルアルカノ
ールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミ
ン、ジブタノールアミン等のジアルカノールアミンが挙
げられるが、アルキルアルカノールアミンや、ジアルカ
ノールアミンの如き水酸基を有する第2級モノアミン、
中でもジアルカノールアミンが好ましい。
必要に応じて、アミン(B)と、メチルアミン、エチ
ルアミン、n−プロピルアミン、エチレンジアミン、プ
ロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の第2級モ
ノアミン以外のアミン類を併用してもよい。
酸(C)としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、乳酸の如きモノカルボン酸、シュウ酸、アジ
ピン酸等のジカルボン酸、トリメリット酸等のトリカル
ボン酸、ピロメリット酸等のテトラカルボン酸が挙げら
れるが、モノカルボン酸が特に好ましい。
化合物(D)とは、該化合物1つあたり、エポキシ基
を1つ有する化合物をいい、例えば、フェニルグリシジ
ルエーテル、メチルフェニルグリシジルエーテル、エチ
ルフェニルグリシジルエーテル、n−プロピルフェニル
グリシジルエーテル、iso−プロピルフェニルグリシジ
ルエーテル、n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、
t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキシルフェ
ニルグリシジルエーテル、オクチルフェニルグリシジル
エーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、デカニ
ルフェニルグリシジルエーテル等のアルキル置換基を有
していてもよいフェノールのグリシジルエーテル、メチ
ルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プ
ロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテ
ル、ヘキシルグリシジルエーテル、オクチルグリシジル
エーテル、ノニルグリシジルエーテル、ラウリルグリシ
ジルエーテル等のモノアルコールのグリシジルエーテ
ル、酢酸グリシジル、プロピオン酸グリシジル、酪酸グ
リシジル、オクタン酸グリシジル、デカン酸グリシジ
ル、ドデカン酸グリシジル、テトラデカン酸グリシジ
ル、オクタデカン酸グリシジル、エイコサン酸グリシジ
ル等のモノカルボン酸のグリシジルエステルが挙げられ
るが、中でも分子量100〜500(エポキシ当量50〜250)
のモノエポキシ化合物が好ましい。
本発明のカチオン性樹脂反応物を製造する際に使用で
きる有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、イソブタ
ノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピ
ルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトー
ル、ブチルカルビトール、メチルセロソルブアセテー
ト、エチルセロソルブアセテート、その他ジオキサン、
ジメチルホルムアミド、ダイアセトンアルコール等の親
水性有機溶剤、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キ
シレン等の親油性有機溶剤が挙げられる。必要に応じ
て、カチオン性樹脂反応物の製造に用いた有機溶剤は蒸
留除去してもよい。
本発明の水性樹脂組成物には、必要に応じて硬化剤、
顔料、フィラー、流動性調節剤、消泡剤、粘着賦与剤、
難燃剤、酸化防止剤及びその他の添加剤を添加して用い
ても差し支えない。
顔料としては従来の顔料がいずれも使用でき、例え
ば、酸化鉄類、酸化鉛類、クロム酸ストロンチウム、カ
ーボンブラック、コールダスト、二酸化チタン、タルク
硫酸バリウム、カドミウムイエロー、カドミウムレッ
ド、クロミウムイエロー等の顔料が挙げられる。
顔料対本発明の水性樹脂組成物の樹脂固形分の重量比
は通常0.02〜1:1である。
また、酢酸鉛の如き可溶性鉛を本発明の水性樹脂組成
物に加えてもよい。
本発明の水性樹脂組成物は、フローコート、ディップ
コート、スプレコート、ロールコート、電着コート等各
種の方法で基材へ塗布することができる。
基材は特に限定されるものではなく、導電基体、例え
ば鉄、スチール、アルミニウム、銅、マグネシウム等の
金属、金属化プラスチック、導電性カーボン被覆物質、
ガラス、木材、繊維、コンクリート、モルタル、羊毛お
よびプラスチックの如き金属、非金属有機物、無機物等
を挙げることができその形状も特に制限されるものでは
ない。
本発明の水性樹脂組成物は、常温乾燥、強制乾燥ある
いは100〜300℃で30秒〜30分加熱乾燥を行なうことによ
り、屈曲性に優れた皮膜を得ることができる。
本発明の水性樹脂組成物は、例えば硬化剤を併用する
とにより塗料用により好適な、熱硬化性樹脂組成物を与
えることが出来る。ここで用いることのできる硬化剤は
特に限定されるものではなく、公知慣用の硬化剤、ユリ
ア−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒ
ド樹脂、ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、フ
ェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ブロックドポリイソ
シアネート等が例示される。硬化剤の使用量は本発明の
水性樹脂組成物の固形分100重量部に対して30重量部以
下、なかでも2〜20重量部が好ましい。
又、本発明の水性樹脂組成物はカチオン電着塗料用の
樹脂組成物として使用してもよい。
例えば本発明の水性樹脂組成物を導電性アノードと被
塗装面がカソードである導電性カソードに接触させ、次
いで該電極間に十分な電圧をかければカソード面に水性
樹脂組成物中のカチオン性樹脂反応物の塗膜形成せしめ
ることができる。カチオン電着塗装を行う際の条件は、
従来のカチオン電着塗装の条件と同じである。印加電圧
は特に限定されるものではないが、通常1〜6000ボルト
中でも50〜500ボルトが好ましい。電流密度も特に限定
されないが、通常0.5〜50アンペア/平方フイートであ
り、その値は電着塗装作業中にミクロゲル体の絶縁塗膜
が形成されるにつれ減少していく傾向にある。
本発明の水性樹脂組成物は、カチオン電着塗装および
その他の塗装により基材にそのカチオン性樹脂反応物の
塗膜を形成せしめた後に、必要に応じて更に90〜300℃
で、30秒〜30分焼き付け硬化することが好ましい。
〔実施例〕
次に本発明を実施例及び比較例で具体的に説明する。
以下、特に断わりのない限り、「部」は「重量部」を、
「%」は「重量%」を示すものとする。
実施例1 ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂(エポキシ当量5000)の500部をブチルセロソルブ230
部に溶解し、ジエタノールアミン11部を加え、150℃で
3時間反応させた。次いで同温度で乳酸9部を一度に加
えた。次に150℃で、ブチルフェニルグリシジエーテル
(エポキシ当量240)24部を加え、1時間攪拌を続け
て、固型分70%のカチオン性樹脂反応物のブチルセロソ
ルブ溶液を得た。
得られた上記溶液50部を、高速攪拌している水125部
に加えて、固型分20%のカチオン性樹脂反応物の水性分
散液を得た。
この水性分散液のpHは、8.1で、有機溶剤分9%、水7
1%であった。この水分散液を5℃、25℃、40℃の各々
で1週間静置した時の分散安定性テストを行った。又、
この水性分散液の製造後1日での粘度と製造直後の粘度
との比(水性分散液調製後1日の粘度/水性分散液調製
直後の粘度)を調べ保存安定性を調べた。
上記製造後1日経た水性分散液を乾燥膜厚20μmとな
る様に鉄板に塗布し、80℃で20分間乾燥して、錆の発生
の有無を確認した。
又、上記製造後1日経た水性分散液とウォーターゾル
S−695〔大日本インキ化学工業株製水性メラミン樹脂
硬化剤、固型分66%〕を用い、 [硬化剤固型分/(水性分散液固型分+硬化剤固型
分)]=1/10 となる様にそれぞれを混合し、塗料を調製した。
この塗料をリン酸亜鉛処理鋼板(ボンデライト#14
4)に硬化膜厚20μmとなる様に塗布し、120℃で30分間
焼きつけ硬化を行った。
この様にして得られた塗膜つき鋼板に2つの対角線が
交差する様に鋼板に至る深さまで塗膜に切り込みを入
れ、35℃、5%の食塩水を480時間噴霧し、乾燥した
後、幅1.8mmのセロファンテープを切り込み線を中心に
して一方の対角線上に貼り、一気にはがした。
その際、塗膜が切り込み線を中心にして2mm以内しか
剥離しないものを合格とし、それ以上剥離したものにつ
いては、切り込み線を中心として剥離した塗膜の一方の
幅を測定した。
これらの試験結果を第1表に示した。
実施例2 ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂(エポキシ当量1900)の190部、ジイソプロパノール
アミン13部、ラウリルグリシジルエーテル(エポキシ当
量310)31部を用いた他は実施例1と同様にして、pH8.2
で、固型分15%のカチオン性樹脂反応物の水性分散液を
得た。(有機溶剤分14%、水71%) この水性分散液を用いて、実施例1と全く同様の試験
を行い、その結果を第1表に示した。
実施例3 ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(付加
しているプロピレンオキサイドはビスフェノールAの3
倍モル)のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量340)の200部と、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル型エポキシ樹脂(エポキシ当量188)の470部
と、ビスフェノールAの330部とを2%水酸化リチウム
水溶液2部の存在下、180℃で5時間反応させて、エポ
キシ樹脂A(エポキシ当量5200)を得た。
エポキシ樹脂Aの520部と、炭素原子数12〜15のモノ
カルボン酸混合物のグリシジルエステル(エポキシ当量
255)の26部を用いた他は、実施例1と同様にして、pH
8.1で、固型分20%のカチオン性樹脂反応物の水性分散
液を得た。(有機溶剤分9%、水71%) この水性分散液を用いて、実施例1と全く同様の試験
を行い、その結果を第1表に示した。
比較例1 150℃でブチルフェノールグリシジルエーテル24部を
加え、1時間攪拌するという操作を行わない以外は実施
例1と全く同様な操作を行い、pH5.5で、固型分20%の
エポキシ樹脂と第2級モノアミンとの付加物のカルボン
酸塩の水性分散液を得た。
この水性分散液を用いて、実施例1と全く同様の試験
を行い、その結果を第1表に示した。
比較例2 比較例1の水性分散液にジエタノールアミンをpH8.1
となる様に加えたところ、分散状態が破壊されて、多く
の沈殿物が生じた。
実施例1と同様の試験は行えなかった。
第1表より明らかな様に本発明実施例の組成物は従来の
組成物に比べて分散安定性に優れ、かつpHが高いので塗
膜に錆が極めて発生しにくく、かつエポキシ樹脂成分の
含有量も非常に大きいので耐食性が極めて良好である。
〔発明の効果〕
本発明の水性樹脂組成物は、従来の水系エポキシ樹脂
に比べて、分散安定性、特に高温における分散安定性に
優れ、しかもpHが高いので極めて錆を発生しにくいし、
優れた塗膜を与えることができる。
従って、熱効果型塗料やカチオン電着塗料等の塗料分
野において、航空機、船舶、電車、自動車等のボディ
ー、ラジエター、ガソリンタンクや、電気洗濯機、冷蔵
庫、流し台、金属製浴槽、ロッカー、デスク、ドアー、
門扉、雨戸、屋根材、オーディオ用品パネル等従来の用
途のいずれにも使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−91059(JP,A) 特開 昭53−65329(JP,A) 特開 昭56−151723(JP,A) 特開 昭57−155227(JP,A) 特公 昭44−11554(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/14 C09D 163/00 - 163/10 C09D 5/44

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式、 (但し、Rは第2級モノアミンに由来する同一でも異な
    っていてもよい炭化水素基、R′はカルボン酸に由来す
    る炭化水素基である。) で示される基を樹脂構造中に有するカチオン性樹脂反応
    物が水性媒体中に分散していることを特徴とする水性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】カチオン性樹脂反応物が、エポキシ樹脂
    (A)と、第2級モノアミン(B)と、カルボン酸
    (C)と、モノエポキシ化合物(D)との反応生成物で
    ある請求項1記載の水性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】カチオン性樹脂反応物が、下記一般式 (但し、(A)はエポキシ樹脂(A)から由来する骨格
    を示し、(D)はモノエポキシ化合物(D)から由来す
    る骨格を示し、Rは第2級モノアミン(B)に由来する
    同一でも異なっていてもよい炭化水素基であり、R′
    は、カルボン酸(C)に由来する炭化水素基である。) で表される構造を有するものである請求項2記載の水性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】エポキシ樹脂(A)が、芳香族系ジエポキ
    シ樹脂である請求項2又は3記載の水性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】モノエポキシ化合物(D)が、分子量100
    〜500のモノエポキシ化合物である請求項2、3又は4
    記載の水性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】エポキシ樹脂(A)と、第2級モノアミン
    (B)と、カルボン酸(C)とを反応せしめた後、モノ
    エポキシ化合物(D)を更に反応せしめたカチオン性樹
    脂反応物が水性媒体中に分散していることを特徴とする
    水性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】カチオン性樹脂反応物が、エポキシ樹脂
    (A)と、第2級モノアミン(B)との付加反応を行っ
    た後、をカルボン酸(C)を加えて中和せしめ、次い
    で、モノエポキシ化合物(D)を更に反応せしめたもの
    である請求項6記載の水性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】エポキシ樹脂(A)が、芳香族系ジエポキ
    シ樹脂である請求項6又は7記載の水性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】エポキシ樹脂(A)の分子量が、1800〜12
    000のものである請求項6、7又は8記載の水性樹脂組
    成物。
  10. 【請求項10】エポキシ樹脂(D)が、分子量100〜500
    のモノエポキシ化合物である請求項6、7、8又は9記
    載の水性樹脂組成物。
  11. 【請求項11】エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノール
    アルキレンオキサイド付加物のジグリシジルエーテル型
    エポキシ樹脂と、ビスフェノールジグリシジルエーテル
    型エポキシ樹脂と、ビスフェノールとを共重合せしめた
    エポキシ樹脂である請求項6〜10の何れか1つに記載の
    水性樹脂組成物。
  12. 【請求項12】第2級モノアミン(B)が、ジアルカノ
    ールアミンである請求項6〜11の何れか1つに記載の水
    性樹脂組成物。
  13. 【請求項13】カルボン酸(C)がモノカルボン酸であ
    る請求項6〜12の何れか1つに記載の水性樹脂組成物。
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